JPS5827108B2 - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

積層体及びその製造方法

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JPS5827108B2
JPS5827108B2 JP11064778A JP11064778A JPS5827108B2 JP S5827108 B2 JPS5827108 B2 JP S5827108B2 JP 11064778 A JP11064778 A JP 11064778A JP 11064778 A JP11064778 A JP 11064778A JP S5827108 B2 JPS5827108 B2 JP S5827108B2
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crystalline
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忠彦 葛良
宣二 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルミニウム箔乃至はシートと結晶性プロピ
レン系樹脂層とが熱可塑性の接着剤を介して接合された
積層体及びその製造法に関し、より詳細にはこれら両層
が厚さが均一でしかも薄い層に押出可能でしかも熱接着
性と耐レトルト殺菌性とに優れた新規樹脂組成の接着剤
層を介して接合された積層体及びその製造法に関する。
従来、レトルト殺菌用密封包装体の用途には、アルミニ
ウム箔乃至はシートの一方の表面に熱封緘用の結晶性オ
レフィン樹脂層を設け、他方の表面にポリエチレンテレ
フタレートの如き耐熱性樹脂層を設けた積層シートが広
く使用されている。
この積層シートは重ね合せた後その周囲を熱封緘して袋
状に成形し、食品等の内容物を充填した後脱気、密封し
、次いでレトルトと呼ばれる殺菌装置内で加熱殺菌した
状態で貯蔵可能な包装体とする。
通常のレトルト殺菌は一般に120℃迄の温度で比較的
長い時間をかげて行われるが、近年、内容食品の香味保
存性を向上させ且つ内容食品の組織、色素、ビタミン類
等の所謂煮すぎによる破壊を避ける目的で、125乃至
160℃の高温で短時間殺菌を行なう高温短時間殺菌法
(HTST)が次第に普及しつつある。
このようなHTST用の積層体においては、その最内面
材料たる熱封緘性オレフィン樹脂層として、耐熱性、耐
抽出性等の見地から専らポリプロピレンが使用されてい
る。
密封材及び内面材料としての結晶性プロピレン系重合体
は一般に不活性であり、しかもこの包装体が苛酷な加熱
殺菌処理を受けるため、プロピレン系重合体層とアルミ
箔乃至シートとの接着は専らウレタン系接着剤(インシ
アネート系接着剤)や、エポキシ系接着剤等の熱硬化性
接着剤により行われている。
上述した熱硬化性接着剤は耐熱性や耐熱水性に優れた接
着結合を形成するという目的には概ね満足し得るもので
あるが、レトルト殺菌後の内容食品のフレーバー保持と
いう目的には未だ満足すべきものではなかった。
すなわち、熱硬化性樹脂は未縮合の単量体や比較的低分
子量の縮重合体を含む複雑な樹脂組成物であり、また、
前述した包装体では熱硬化性接着剤層が不透過性の金属
アルミ層の常に内側に位置しているため、レトルト殺菌
のような過酷な処理によって、前述した未縮合物や低分
子の縮重合体が内容食品中に移行乃至は内容食品と相互
作用を及ぼす傾向がある。
また、上述した熱硬化性接着剤は、一般にトルエン、酢
酸エチル、メチル・エチル・ケトン等の有機溶媒で希釈
された形で供される。
このような熱硬化性接着剤を用いてアルミ箔と結晶性プ
ロピレン系重合体フィルムを積層する場合、アルミ箔に
接着剤を塗布後熱風オーブンにより溶媒を乾燥させ、然
る後圧着積層を行う工程が取られる。
しかしながら、オーブン乾燥によって有機溶媒を完全に
除去することは困難であり、この残存有機溶媒がレトル
ト殺菌処理により内容食品中に移行し、内容食品のフレ
ーバーを著しく阻害する場合がある。
このような原因により結晶性プロピレン系重合体層とア
ルミ箔等とを熱硬化性接着剤で接合した積層シートから
成る包装体は優れた保存性を有するにも拘らず、内容食
品のフレーバー保持という点で未だ十分満足のいくもの
ではなかった。
従来、一般に金属基体上にポリオレフィン層を熱接着さ
せるための熱可塑性樹脂接着剤として、不飽和カルボン
酸等で変性された変性オレフィン樹脂を用いることが知
られている。
しかしながら、結晶性プロピレン系重合体とアルミ箔等
との熱接着に変性プロピレン系樹脂を用いる場合には種
々の不都合を生じることがわかった。
先ず、アルミ箔等と結晶性プロピレン系重合体層とを熱
接着させるに際しては、変性プロピレン系樹脂層を、押
出コート、押出コート、押出ラミネーション等の方法で
積層すべき倒れか一方の層或いは層間に施こすか、或い
は予め製膜することが必要であるが、これら何れの場合
にも、変性プロピレン系樹脂は押出特性が概して低(、
厚さが一様でしかも薄い接着剤層とすることが困難であ
るという問題に遭遇する。
しかして、このような積層構造物において、接着剤層が
一定の基準値よりも厚い場合には、この積層構造物をレ
トルト殺菌用の密封包装体として使用したとき、内容食
品のフレーバーが低下したり、或いは積層構造物の耐油
性が低下したりする欠点があり、更に接着剤層の厚みの
増大に伴なって、積層構造物の機械的強度等も低下する
傾向が認められる。
かかる見地から、また経済性の見地からも、アルミ箔等
と結晶性ポリプロピレン層との間に施こす変性オレフィ
ン系樹脂接着剤層の厚みは可及的に小さいことが望まし
い。
本発明者等は、カルボニル基含有量が1乃至600me
q/100 ′?重合体の濃度にある結晶性変性プロピ
レン系重合体に、低密度ポリエチレン或いは低密度ポリ
エチレンとカルボニル基含有量が1乃至600meq/
100 E1重合体の濃度にある結晶性変性エチレン系
重合体との組合せを特定の量比で配合し、所望により更
に変性或いは未変性のエチレン−プロピレン系共重合体
ゴムを配合したブレンド物は、極めて優れた押出特性を
有し、厚みが一様でしかも薄い層として熔融押出しが可
能となること;及びかくしてこのブレンド物を前述した
積層構造物の接着剤として用いることにより、前述した
種々の欠点が効果的に解消されることを見出するに至っ
た。
即ち、本発明の目的は、アルミ箔等と結晶性プロピレン
重合体層とが薄い熱可塑性重合体の接着剤層を介して接
合された積層構造物及びその製造方法を提供するにある
本発明の他の目的は、レトルト殺菌用密封包装体として
の用途に有用であり、優れたフレーバー保持特性、耐油
性及び機械的強度の組合せ特性を有する積層構造物を提
供するにある。
本発明の更に他の目的は新規な熱接着性樹脂組成物を接
着層として備えた積層体及びその製造法を提供するにあ
る。
本発明の更に他の目的は、アルミ箔等と結晶性ポリプロ
ピレン層との積層体を比較的簡単な操作でしかも経済的
に製造する方法を提供するにある。
本発明によれば、アルミニウム箔乃至はシートと結晶性
プロピレン系重合体層とが熱可塑性樹脂の接着剤層を介
して接合された積層体において、前記接着剤層が(8)
カルボニル基含有量が1乃至600meq(ミリイクイ
バレント)/100j?重合体の範囲にあり且つ構成オ
レフィン単位の少なくとも80モル%がプロピレンであ
る結晶性変性プロピレン系重合体と、(B)密度が0.
915乃至0、940 f?、/ccの範囲にある低密
度ポリエチレン或いは該低密度ポリエチレンとカルボニ
ル基含有量が1乃至600meq/100 ?重合体の
範囲にあり且つ構成オレフィン単位の少なくとも80モ
ル%がエチレンである結晶性変性エチレン系重合体と、
或いは更に(C)構成単位の20乃至80モル%がプロ
ピレンであるエチレン−プロピレン系共重合体ゴム乃至
はカルボニル基含有量力31乃至600 meq/10
0 fZ重合体の範囲にある変性エチレン−プロピレン
系共重合体ゴムとを含有するブレンド物から成り、前記
ブレンド物において、前記重合体(A)100重量部当
り前記重合体(B)は、3乃至25重量部の量で、且つ
重合mB)と(Qとは合計で3乃至30重量部の量で存
在することを特徴とする積層体が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明による積層シートの一例の断面構造を示す第1図
において、積層シート1は、アルミニウム箔乃至シート
2、その一方の表面に変性プロピレン系樹脂を主体とす
るブレンド物層3を介して接合された結晶性プロピレン
系樹脂層4、その他方の表面に接着剤層5を介して接合
された耐熱性樹脂層6から成る。
本発明の重要な特徴は、接着剤層を構成するベース樹脂
として、カルボニル(−C−)基含有量が1乃至600
meq(ミリイクイバレント)/1002重合体、特に
10乃至300meq/1001重合体の範囲にある結
晶性の変性プロピレン系重合体を選択し、このベース樹
脂に対して、低密度ポリエチレン或いは低密度ポリエチ
レンと同様なカルボニル基含有量を有する結晶性の変性
エチレン系重合体との組合せを、前記ベース樹脂100
重量部当り3乃至25重量部、特に5乃至15重量部の
量で配合することにある。
先ず、変性プロピレン系重合体のカルボニル基含有量が
1meq/1009重合体よりも低い場合やこれが実質
的に結晶性でない場合、或いは更にプロピレン単位の量
が全オレフィン単位の80モル%よりも少ない場合には
、このものをレトルト殺菌のような高温の熱水乃至熱水
蒸気雰囲気に曝した場合に、著しい層間剥離を生じ、か
かる傾向は、接着剤のベース樹脂が変性エチレン系重合
体から成る場合にも同様に認められる。
さらに、変性プロピレン系樹脂のカルボニル基含有量が
本発明で規定した量よりも高い場合には、その熱分解物
と思われるものの影響によりレトルト殺菌後のフレーバ
ーが著しく低下するのである。
これに対して、本発明によれば、接着剤を構成するベー
ス樹脂として構成オレフィン単量体の種類、樹脂の結晶
性及びカルボニル基含有量を前述した範囲に選択するこ
とにより、レトルト殺菌に耐える層間結合を形成しなが
らしかもこの積層体を包装体に用いたとき、レトルト後
の内容食品のフレーバー保持特性を改善することが初め
て可能となる。
本発明の重要な特徴は、このベース樹脂に幻して、低密
度ポリエチレン或いは低密度ポリエチレンと結晶性の変
性エチレン系重合体との組合せを配合すると、接着剤層
を一様でしかも薄い厚みに設けることが可能となるとい
う事実に基づいている。
即ち、前述した変性プロピレン系重合体単独を30μよ
りも薄い接着剤として押出成形することは一般に困難で
あり、仮りにその融解指数(メルトインデックス)を調
節して、これを30μよりも薄い接着剤層として押出し
たとしても、このような接着剤層は厚みの変動が部分部
分によって極めて著しく、満足すべき形態の積層体を得
ることは到底困難である。
これに対して、本発明に従い変性プロピレン系重合体に
低密度ポリエチレン乃至は低密度ポリエチレンと結晶性
変性エチレン系重合体との組合せを配合すると、この配
合量が3乃至25重量部のような少量で、押出特性の著
しい改善がなされ、10乃至25μのように著しく薄く
、しかも厚さの均一な接着剤層を熔融押出によって得る
ことが可能となるのである。
本発明においては、前記低密度ポリエチレン或いは結晶
性変性エチレン系重合体に加えて、変性乃至は未変性の
エチレン−プロピレン系共重合体ゴムを配合することも
できる。
しかしながら、これらの全配合樹脂成分の添加量は、ベ
ース樹脂100重量部当り1乃至20重量部、特に2乃
至10重量部とすべきであり、特に変性乃至は未変性の
エチレン−プロピレン系共重合体ゴムの配合量は、押出
特性を一層向上させるために、ベース樹脂100重量部
当り1重量部以上の量で用いるのが好ましく4、積層体
の熱水接着強度や耐油接着強度の点で、ベース樹脂10
0重量部当り20重量部以下、特に10重量部以下とす
べきである。
変性プロピレン系重合体 本発明において、変性プロピレン系重合体としでは、そ
れ自体公知のカルボニル基含有エチレン系不飽和単量体
をグラフト共重合、ブロック共重合、或いは末端処理等
の手段で構成オレフィン単量体の80モル%以上がプロ
ピレンであるオレフィン樹脂の主鎖又は側鎖に導入した
ものの内、前記条件を満足するものが使用される。
カルボニル基含有エチレン系不飽和単量体としでは、カ
ルボン酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボン
酸エステル、カルボン酸アミド乃至イミド、アルデヒド
、ケトン等に基づくカルボニル(−C−)基を単独で、
或いはシアノ1 (−C三N)基;ヒドロキシ基;エーテル基;オキシラ
ン(−C−C−)環等との組合せで有する\1 エチレン系不飽和単量体の1種又は2種以上の組合せを
使用することができ、その適当な例は次の通りである。
A、エチレン系不飽和カルボン酸ニ アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ンマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネ
ン−2・3−ジカルボン酸。
B、エチレン系不飽和無水カルボン酸: 無水マレイン酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン
−2・3−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタ
ル酸。
C1工f−L/ン系不飽和エステル: アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、マレイン酸モノ又はジ・エチル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、γ−ヒドロキシメタク
リル酸プロピル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β
−N−エチルアミノエチルアクリレート。
D、エチレン系不飽和アミド乃至イミド:アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、マレイミ ド。
E、エチレン系不飽和アルデヒド乃至ケトン:アクロレ
イン、メタクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニルブ
チルケトン。
本発明においては、上述した単量体の内でも、エチレン
系不飽和カルボン酸或いはエチレン系不飽和無水カルボ
ン酸が特に好適であり、これらの単量体は単独で、或い
はその他の単量体との組合せでプロピレン系重合体の変
性に使用される。
これらのカルボニル基含有単量体は、カルボニル基の濃
度が前述した範囲となり且つ変性プロピレン系重合体が
結晶性となる、即ちその結晶化度が少なくとも15%と
なるようにプロピレン系重合体の主鎖又は側鎖に結合さ
れる。
プロピレン系重合体中に含有せしめ得る他のオレフィン
としては、エチレン、フテンー1、ヘンテン−1,4−
メチルペンテン−1等の1種又は2種以上の組合せが挙
げられる。
前述した条件を満足するように、フロピレン系重合体を
変性するためには、例えばクラフト処理の場合には、原
料たるプロピレン系重合体としては、高結晶性のもの、
特に結晶化度が30%よりも高いオレフィン樹脂を選び
且つ生成物の結晶化度が15%よりも低くならない条件
下にグラフト処理を行うことが必要である。
このために、幹ポリマーとしては、アイツタクチイック
ポリプロピレン、或いはエチレン−プロピレン共重合体
の内高結晶性のものが好適に使用される。
尚、本明細書において、結晶化度とは、ジャーナル・オ
ブ・ポリマー・サイエンス(J、PolymSci、)
第18巻、17〜26頁、1955年(S、L、Agg
arwal and G、D、Ti1ley)に記
載されているX−線回折法による結晶化度を意味する。
上述したグラフト処理は、上述した制限を除けば、それ
自体公知の条件下に行うことができる。
例えば、プロピレン系重合体からなる幹ポリマーとカル
ボニル基含有エチレン系不飽和単量体とを、ラジカル開
始剤或いはラジカル開始手段の存在下に接触させること
により、容易に変性プロピレン系重合体とすることがで
きる。
幹ポリマーと単量体とは、均−液液系、固−液乃至は固
−気不均質系、熔融均質系で接触させることができる。
開始剤としては、ジクミルパーオキシド、t−ブチルヒ
ドロパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、ジラウ
ロイルパーオキシド等の有機過酸化物や、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスインプロピオニトリル等のア
ゾニトリル類等がそれ自体公知の触媒量で使用される。
ラジカル開始手段としては、X−線、γ一線、電子線等
のイオン化放射線;紫外線或いは紫外線と増感剤との組
合せ;混練り(素練り)や超音波照射等の機械的ラジカ
ル開始手段等が使用される。
例えば、均−溶液系の反応では、プロピレン系重合体、
単量体及び開始剤を、トルエン、キシレン、テトラリン
等の芳香族溶媒に溶解させてグラフトを行ない、生成す
る変性プロピレン系重合体を沈殿として回収する。
また、不均一系の反応では、プロピレン系重合体の粉末
と単量体或いは単量体の稀釈液とを、イオン化放射線の
照射下に接触させてグラフトを行なう。
更に均−熔融系の反応では、プロピレン系重合体、単量
体或いは更に開始剤のブレンド物を、押出機或いはニー
ダ−等で熔融混練して、変性プロピレン系重合体とする
これら何れの場合にも、生成する変性プロピレン系重合
体は、未重合の単量体、ホモポリマー或いは開始剤残渣
等を除去するために、洗滌、抽出等の精製処理に賦する
ことができる。
また、生成する変性プロピレン系重合体は、前述した芳
香族溶媒中での再結晶操作に賦し、その時の晶出条件を
変化させることにより、粒度の調節を行うこともできる
かくして得られる変性プロピレン系重合体は、そのまま
、或いはカルボニル基含有量を調節するために、未変性
の結晶性プロピレン系重合体と一様にブレンドしてから
本発明の目的に用いることができる。
用いる変性プロピレン系重合体の分子量は、フィルムを
形成するに足るものであればよく、一般にメルトインデ
ックス(MI)が0.2乃至5.0V10分、特に2乃
至20 P/10分のものが好適に使用される。
低密度ポリエチレン 変性プロピレン系重合体に配合する低密度ポリエチレン
としては、密度が0.915乃至0.94097ccの
範囲にあるものを用いる。
この低密度ポリエチレンは、高密度ポリエチレンに比し
て、変性プロピレン系重合体に配合したとき、その抽出
特性を改善する特性に際立って優れている。
押出特性の改善を最も有効に行なうために、用いル低密
度ポリエチレンのメルトインデックス(MILE)は、
変性プロピレン系重合体のメルトインデックスをMIM
Pとしたとき、下記不等式の範囲にあることが望ましい
変性エチレン系重合体 前述した低密度ポリエチレンは単独でも使用でき、或い
は樹脂ブレンド接着剤層の低温接着性をも向上させる目
的で、変性エチレン系重合体との組合せでも用いること
ができる。
本発明において、結晶性の変性エチレン系重合体として
は、構成オレフィン単量体の80モル%以上がエチレン
である結晶性オレフィン樹脂の主鎖乃至は側鎖に、それ
自体公知のカルボニル基含有エチレン系不飽和単量体を
、グラフト共重合、ブロック共重合或いは末端処理等の
手段で導入したものの内、前記条件を満足するものが使
用される。
原料たるエチレン系重合体としては、高結晶性のもの、
特に高密度ポリエチレンが有利に使用されるが、結晶化
度の低下が実質上止じないような温和なグラフト条件下
では、中密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン、或い
はエチレン含有量が80モル%以上で結晶性のエチレン
−プロピレン共重合体も使用できる。
変性エチレン系重合体の製造に用いるカルボニル基含有
エチレン系不飽和単量体の種類や変性の手段は、変性プ
ロピレン系重合体について詳述したのと全く同様であっ
てよい。
変性エチレン系重合体の結晶化度はやはり15%以上で
あることが望ましい。
変性エチレン系重合体のメルトインデックス(MIME
)は、低密度ポリエチレンと同様の範囲にあってよい。
変性エチレン系重合体(ME)は低密度ポリエチレン(
LE)と、 の重量比で組合せて使用するのが、低温接着性と押出特
性との組合せ特性の点で望ましい。
変性乃至は未変性のエチレン−プロピレン系重合体ゴム 本発明において、変性乃至は未変性のエチレン−プロピ
レン系重合体ゴムとしては、それ自体公知のエチレン−
プロピレン系重合体ゴム乃至はその主鎖又は側鎖に、そ
れ自体公知のカルボニル基含有エチレン系不飽和単量体
を、グラフト共重合、ブロック共重合或いは末端処理等
の手段で導入したものの内、前記条件を満足するものが
使用される。
原料たるエチレン−プロピレン系重合体ゴムとしては、
構成オレフィン単量体の20乃至80モル%がプロピレ
ンであり、残余がエチレン、或いはエチレンとブテン−
1等の他のα−オレフィン或いは共役乃至は非共役のジ
オレフィンとの組合せから成るゴムが使用される。
ジオレフィンとしては、例えばブタジェン、イソプレン
、■・4−へキサジエン ビニルノルボルネン等が使用
される。
変性エチレン−プロピレン系重合体の製造に用いるカル
ボニル基含有エチレン系不飽和単量体の種類や変性の手
段は、変性プロピレン系重合体に関して詳述したものに
準じることができる。
熱接着性樹脂組成物 本発明によれば、既に前述した如く、(8)変性プロピ
レン系重合体に対して、(B)低密度ポリエチレン或い
は低密度ポリエチレンと変性エチレンとの組合せ、或い
は更に(q変性乃至は未変性のエチレン−プロピレン系
共重合体ゴムを、前述した量比で配合する。
これら各重合体成分の配合は、熔融混練によって容易に
行なうことができ、この目的のために、ペレタイザー、
押出機、ロール、ニーダ−等を用いることができる。
本発明に用いる熱接着性組成物においては、変性プロピ
レン系重合体が連続相として、低密度ポリエチレン等が
分散相として、所謂海−島の関係で存在する。
接着性の点では、分散相たる低密度ポリエチレンは可及
的に微細であることが望ましく、この分散の程度は熔融
混練の程度を変えることにより容易に調節し得る。
アルミ箔等 アルミニウム箔乃至シートとしては、袋状容器のよ5な
可撓性密封包装体の場合には、一般に厚さが6乃至80
ミクロンのものが使用され、一方絞り容器、プレス成形
容器等の硬質乃至半硬質容器の場合には、厚さが9乃至
500ミクロンの箔乃至シートが使用される。
アルミ箔乃至シートの表面は未処理のものであっても、
或いはそれ自体公知の表面処理を行なったものであって
もよい。
本発明の目的には、1o乃至1000ミリミクロンのア
ルミナ水和物の層を有するアルミ箔乃至シートを用いる
ことが望ましく、このアルミナ水和物層と隣接する位置
関係で、変性プロピレン系重合体を主体とするブレンド
層を設けるのがよい。
結晶性プロピレン系重合体層 結晶性プロピレン系重合体としては、熱封緘可能テカつ
レトルト殺菌に耐える結晶性のプロピレン系重合体、特
にアイツタクチイックポリプロピレンや、1乃至8モル
%、特に3乃至6モル%のエチレンを含有する結晶性の
エチレン−プロピレン・ランダム乃至はブロック共重合
体が使用される。
ポリプロピレンの耐衝撃性や場合によってブロッキング
性を改善するために前記結晶性プロピレン重合体にポリ
イソブチレン、ブチルゴム、スチレンブタジェンゴム、
エチレンプロピレンゴム等のエラストマーの少量を配合
することができる。
保護被覆樹脂層 所望によりアルミ箔等の他方の表面を被覆するために使
用される保護被覆樹脂は一般に前述した結晶性プロピレ
ン系重合体よりも高い溶融温度乃至は分解温度を有する
熱可塑性樹脂、或いは熱硬化性樹脂が好適に使用される
耐熱性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レートの如きポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−
6・6、の如きポリアミド、ポリカーボネート、セルロ
ースエステル、フッ素樹脂等が挙げられ、また熱硬化性
樹脂としては、例え/ば分子鎖内にイミド環、イミダゾ
ピロロン環、イミダゾール環、オキサゾール環、オキサ
ジアゾール環、チアゾール環の如き異部環を含む耐熱性
重合体、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
エステルイミド、ポリアミドイミドエステル、ポリエス
テルアミドイミド、ポリイミドイミダゾピロロン等を用
いることができる。
あるいはさらに、エポキシ・フェノール樹脂系塗料、フ
ェノール樹脂系塗料、不飽和ポリエステル樹脂系塗料、
オレオジナス系塗料等も用いることができる。
耐熱性の熱可塑樹脂は未延伸乃至は二軸延伸のフィルム
として容易に入手でき、これらのフィルムはエポキシ系
接着剤、ポリウレタン系接着剤等の公知の接着剤によっ
て、アルミ箔乃至シートに積層され、一方熱不溶融型の
耐熱性樹脂は、これらの樹脂の先駆重合体の溶液を前記
箔乃至シートに塗布した後、焼付けることにより形成さ
れる。
積層操作 本発明方法においては、熱接着剤層として、前述した組
成物を使用してアルミ箔等と結晶性オレフィン系重合体
層とを熱接着する点を除けば、積層操作そのものはそれ
自体公知の任意の操作、例えば押出ラミネーション、押
出コート法、ヒートラミネーション等の任意の操作、特
に押出ラミネーションで行うことができる。
即ち、変性ブレンド樹脂層が溶融押出等の手段により予
め設けられたアルミ箔乃至はシートの変性ブレンド樹脂
層の上に結晶性プロピレン系重合体層を溶融押出被覆し
たり、予め形成された結晶性プロピレン系重合体フィル
ムと圧着することが出来る。
また予め形成された結晶性プロピレン系重合体フィルム
とアルミ箔乃至シートとの間に変性ブレンド樹脂を溶融
押出し、これらを圧着して積層シートとすることも出来
る。
あるいは変性ブレンド樹脂層と結晶性プロピレン系重合
体層とを同時溶融押出し、この押出物を変性ブレンド樹
脂層がアルミ箔乃至シートと隣接する位置関係で融着せ
しめて積層シートとすることも出来る。
さらに、予め形成された変性ブレンド樹脂層と結晶性プ
ロピレン系重合体層とを有する共押出積層フィルムの変
性ブレンド樹脂層とアルミ箔乃至シートとを列内させ、
熱圧着することにより積層シートとすることも出来る。
これら何れの場合にも、本発明によれば、変性ブレンド
樹脂から成る接着剤層を、5乃至25μのような極めて
薄い層厚に制御でき、積層体のフレーバー特性、耐油性
或いは機械的強度等を顕著に向上させることができる。
また、前記積層過程で十分な接着強度が得られない場合
、熱ロール、ポスト・オープン、高周波誘導加熱装置、
赤外線ヒーター等を用いてこの積層体に熱処理を施すこ
とにより、接着強度を高めることが出来る。
また、必要に応じ、前記積層過程で得られた積層シート
を、直接或いは製袋後、オーブンによりポスト・キュア
することにより接着強度を高めることも可能である。
変性オレフィン樹脂層は単一の層として設けることがで
き、或いは複数個の層として設けることができる。
例えば、アルミ箔乃至はシートの側にカルボニル基含有
量の比較的多い層を、結晶性プロピレン系重合体層の側
にカルボニル基含有量の比較的少ない層を夫々設けるこ
とができる。
アルミ箔の片面にのみ、変性ブレンド層を介して結晶性
プロピレン系重合体層を設ける代りに、アルミ箔の両面
に変性ブレンド層を介して結晶性プロピレン系重合体層
を設けることができ、このような積層体はラップシーム
(重ね合せ継目)を有する筒状の容器として種々の分野
に使用し得る。
或いはまた、2枚のアルミ箔等の間に夫々変性ブレンド
層を介して結晶性プロピレン系重合体層を設け、両外面
が金属面となった積層体を形成することができ、このよ
うな積層体は装飾性のある容器乃至は容器蓋等の分野に
有用である。
結晶性プロピレン系重合体層の厚みは熱封緘操作の点で
10乃至300ミクロン、特に30乃至100ミクロン
とするのが好ましく、一方変性ブレンド樹脂層の厚みは
、5乃至25ミクロン、特に10乃至20ミクロンとす
るのがよい。
用途 かくして製造された積層シートは、その2枚の片を結晶
性プロピレン系重合体層が内側となるように重ね合せ、
その三周辺部を熱封緘して可撓性の袋状容器とすること
が出来る。
熱封緘は加熱バ、加熱ナイフ、加熱ワイヤー、インパル
スシール、超音波シール、誘導加熱シール等により容易
に行なえる。
また、積層シートを結晶性プロピレン系重合体層が内側
となるように絞り成形、プレス成形して熱封緘用7ラン
ジを備えた硬質乃至半硬質の容器とすることが出来る。
これらの容器内に腐敗しやすい内容食品、特に液性食品
類を充填し、必要により保存に有害な空気等の気体を、
例えば真空脱気法、熱間充填法、蒸煮脱気法、水蒸気噴
射法、容器の変形による脱気法等の手段で排除したのち
、前述した熱封緘方法により充填口を密封する。
ついでこの包装体をレトルト装置内に充填し、100℃
以上、特に125℃以上の温度で加熱殺菌する。
本発明による積層体を用いたレトルト殺菌密封包装体は
、この加熱殺菌に際しても内容物のフレーバーに変化を
伴うことがなく、殺菌後は勿論のこと、落下衝撃等を加
えた場合にも、層間剥離を生じることがないという顕著
な利点を有している。
以下に本発明を実施例によって説明する。
実施例 1 厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート・フ
ィルムと厚さ12μのアルミニウム箔とをウレタン系接
着剤を用いて積層した。
また、融点が159℃、密度が0.90P/crIl、
MIが7.0?/10ryun、エチレン含有量が4モ
ル%のエチレン−プロピレン・ブロック共重合体を直径
が50關φのスクリューを有する押出機を用いて単層ダ
イから熔融押出しを行い、インフレーション法によって
厚さ50μのフィルムを得た。
次に、前記積層アルミニウム・シートを高周波誘導加熱
装置により180℃に加熱保持し、この積層シートと前
記プロピレン共重合体フィルムと層間に、エチレン含有
量が5モル%のエチレン−プロピレン・ブロック共重合
体に無水マレイン酸がクラフトされたカルボニル基濃度
が180meq/1001重合体、結晶化度が62%、
融点が153℃、ビカット軟化点が140℃、MIが1
9、Of/10Fnmの変性プロピレン共重合体60重
量%とエチレン含有量が5モル%のエチレン−プロピレ
ン・ランダム共重合体に無水マレイン酸がクラフトされ
たカルボニル基濃度が180 meq/100P重合体
、結晶化度が52%、融点が147℃、ビカット軟化点
が135℃、MIが20.0グ/l□zrnの変性プロ
ピレン共重合体33重量%及び融点が109℃、密度が
0.919P/i、MIが12.Ofl/10編の低密
度ポリエチレン7重量%のブレンド物を直径が65關φ
のスクリューを有する押出機によってグイ部分における
樹脂温度が260℃の条件下で巾650mmのTダイか
ら熔融押出しを行い、温度が90℃と180℃に各々保
持された直径が400ytmφと200朋φの一対の圧
着ロールで圧着後、直径が400關φの冷却ロールによ
り室温まで冷却し、構成が12μポリ工チレンテレフタ
レート層/9μアルミニウム箔/20μ変性プロピレン
重合体フレンド層150μプロピレン共重合体層の積層
シートを得た。
この積層シートのアルミニウム箔とプロピレン共重合体
層との間の剥離強度を測定したところ630 ?/1.
5CIILであった。
かくして得られた積層シートを用い、表1に示すように
袋を作製してレトルト試験を行ったところ、良好な結果
が得られた。
実施例 2 厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート・フ
ィルムと厚さ9μのアルミニウム箔とをウレタン系接着
剤を用いて積層した。
また、融点が158℃、密度が0.90P/ffl、M
Iが8.0y/10M、エチレン含有量が5モル%のエ
チレン−プロピレン・ブロック共重合体を直径が50朋
φのスクリューを有する押出機を用いて単層グイから熔
融押出しを行い、インフレーション法によって厚さ50
μのフィルムを得た。
次に、前記積層アルミニウム・シートを高周波誘導加熱
装置により190℃に加熱保持し、この積層シートと前
記プロピレン共重合体フィルムとの間に、エチレン含有
量が5モル%のエチレン−プロピレン・ランダム共重合
体に無水マレイン酸がクラフトされたカルボニル基濃度
が180meq/1001重合体、結晶化度が52%、
融点が147℃、MIが20.0 ?/10tnrnの
変性プロピレン共重合体85重量%と融点が109℃、
密度が0.920、MIが15.0 y/10馴の低密
度ポリエチレン8重量%及びプロピレン含有量が35モ
ル%のエチレン−プロピレン共重合体ゴム7重量%のブ
レンド物を直径が65mmφのスクリューを有する押出
機によってグイ部分における樹脂温度が270℃の条件
下で巾650關のTダイから熔融押出しを行い、温度が
90℃と180℃に各各保持された直径が400關φと
200mmφの一対の圧着ロールで圧着後、直径が4Q
Ovtmφの冷却ロールにより室温まで冷却し、構成が
12μポリ工チレンテレフタレート層/9μアルミニウ
ム箔/20μ変性プロピレン重合体ブレンド層150μ
プロピレン共重合体層の積層シートを得た。
この積層シートのアルミニウム箔とプロピレン共重合体
層との間の剥離強度を測定したところ650 ?/ 1
.5cfrLであった。
かくして得られた積層シートを用い、表1に示すように
袋を作製してレトルト試験を行ったところ、良好な結果
が得られた。
比較例 1 実施例1において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体の代りに、エチレン含有量が5モル%のエチ
レン−プロピレン・ブロック共重合体に無水マレイン酸
がグラフトされたカルボニル基濃度が0.4meq/
100 ?重合体の変性度の低いものを用いたところ、
得られた積層シートの層間剥離強度が弱く、レトルト処
理により著しい剥離を生じた。
比較例 2 実施例1において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体の代りに、エチレン含有量が95モル%、フ
ロピレン含有量が5モル%のエチレン−プロピレン・ブ
ロック共重合体に無水マレイン酸がクラフトされたカル
ボニル基濃度が200meq/ 1009重合体の変性
エチレン系重合体を用いたところ、得られた積層シート
の変性エチレン系重合体ブレンド層とプロピレン共重合
体層との層間剥離強度が弱く、レトルト処理により著し
い剥離を生じた。
比較例 3 実施例1において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体3元ブレンド物の代りに、紙密度ポリエチレ
ンを添加しない変性プロピレン共重合体のみからなる2
元ブレンド物を用いて押出ラミネートを行ったところ、
接着樹脂層の膜厚が一定とならず、周期的に100μ程
度の厚い部分が生じた。
このように、低密度ポリエチレン無添加の接着樹脂を用
いて得られた積層シートからなる袋は、レトルト用パウ
チとしては不充分なものであった。
比較例 4 実施例1において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体3元ブレンド物の代りに、各樹脂は同じであ
るが、ブレンドの割合が変性エチレン−プロピレン・フ
ロック共重合体45重量%、変性エチレン−プロピレン
・ランダム共重合体20重量%、低密度ポリエチレン3
5重量%である低密度ポリエチレン含量の多いブレンド
物を用いたところ、レトルト殺菌処理により各層間の剥
離が著しく生じた。
比較例 5 実施例2において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体3元ブレンド物の代りに、低密度ポリエチレ
ン及びエチレン−プロピレン共重合体ゴムを添加しない
で変性プロピレン共重合体のみを用いて押出ラミネート
を行ったところ、接着樹脂層の膜厚が一定とならず、周
期的に150μ程度の厚い部分が生じた。
このように、変性プロピレン共重合体のみを用いて得ら
れた積層シートからなる袋は、レトルト用パウチとして
は不充分なものであった。
比較例 6 実施例2において、接着樹脂として用いた変性プロピレ
ン共重合体3元ブレンド物の代りに、各樹脂は同じであ
るが、ブレンドの割合が変性エチレン−プロピレン・ラ
ンダム共重合体65重量%、低密度ポリエチレン15重
量%、エチレン−プロピレン共重合体ゴム20重量%で
あるブレンド物を用いたところ、レトルト殺菌処理によ
り各層間の剥離が著しく生じた。
実施例 3 厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート・フ
ィルムと厚さ9μのアルミニウム箔とをウレタン系接着
剤を用いて積層した。
また、融点が159°C1密度がo、9o?/cril
、MIが7.Of/10M、エチレン含有量が4モル%
のエチレン−プロピレン・ブロック共重合体を直径が5
0山φのスクリューを有する押出機を用いて単層ダイか
も熔融押出しを行い、インフレーション法によって厚さ
55μのフィルムを得り。
次に、前記積層アルミニウム・シートと前記プロピレン
共重合体フィルムとの間に、エチレン含有量が5モル%
、融点が154℃、MIが14.0?/1ominのエ
チレン−プロピレン−ブロック共重合体95重量%とプ
ロピレン含有量が40モル%であるエチレン−フロピレ
ン共重合体ゴム5重量%のブレンド物に無水マレイン酸
、フマル酸及びアクリル酸がクラフトされた平均カルボ
ニル基濃度が280meq/ 100 ?重合体の変性
ブレンド物100重量部に対し密度が0.939/cr
/!、ビカット軟化点が82℃、MIが9.0y/10
馴、アクリル酸含有量が8%であるエチレン−アクリル
酸共重合体7重量部及び融点が109℃、密度が0.9
19 ?/CrLM Iが12.0 y/I Omtn
の低密度ポリエチレン5重量部のブレンド物を直径が6
5關φのスクリューを有する押出機によってグイ部分に
おける樹脂温度が260℃の条件下で巾650關のTダ
イから溶融押出しを行い、温度が常温の直径が400r
nmφと200m7ILφの一列の圧着ロールで圧着し
て、予備接着を行った。
次いでこの積層シートを温度が200℃に保持された直
径が200mmφの熱ロールと直径が150關φのプレ
ッシャー・ロールで圧着後、直径が400關φの冷却ロ
ールにより室温まで冷却し、構成が1.2μポリ工チレ
ンテレフタレート層/9μアルミニウム箔/15μ変性
プロピレン重合体ブレンド層1551tプロピレン共重
合体層の積層シートを得た。
この積層シートのアルミニウム箔とプロピレン共重合体
層との間の剥離強度を測定したところ780r/1.5
cfrLであった。
かくして得られた積層シートを用い、表1に示すように
袋を作製してレトルト試験を行ったところ、良好な結果
が得られた。
実施例 4 厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート・フ
ィルムと厚さ9μのアルミニウム箔とをウレタン系接着
剤を用いて積層した。
また、融点が159℃、密度が0.90 ? /(i、
MIが7.0?710m1nエチレン含有量が4モル%
のエチレン−プロピレン・ブロック共重合体92重量%
とエチレン含有量が62モル%、プロピレン含有量が3
5モル%、1・4−へキサジエン含有量が3モル%のエ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)8重
量%のブレンド物を直径が50mmφのスクリューを有
する押出機を用いて単層ダイかも熔融押出しを行い、イ
ンフレーション法によって厚さ50μのフィルムを得た
次に、前記積層アルミニウム・シートを高周波誘導加熱
により200℃に加熱保持し、この積層シートと前記プ
ロピレン共重合体ブレンド層との間に、エチレン含有量
が5モル%、融点が154℃、MIが14.Of/10
m1nのエチレン−プロピレン・ブロック共重合体87
重量%、融点が109℃、MIが10.0り/10馴の
低密度ポリエチレン8重量%及びプロピレン含有量が3
5モル%であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム5重
量%のブレンド物に無水マレイン酸がグラフトされた平
均カルボニル基濃度が410meq/1002重合体の
変成ブレンド物を直径が5゜關φのスクリューを有する
第1押出機を用い、またエチレン含有量が4モル%のエ
チレン−プロピレン・ブロック共重合体に無水マレイン
酸がグラフトされたカルボニル基濃度力80 meq/
1002重合体、融点が153℃、MIが18,0グ
/101ntnの変性プロピレン共重合体90重量%と
融点が109℃、密度が0.9192/d、MIが12
.0 ? / l 0tninの低密度ポリエチレン5
重量%及びエチレン含有量が62モル%、プロピレン含
有量が35モル%、■・4=へキサジエン含有量沫ネが
3モル%のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(E
PDM)5重量%のブレンド物を直径が65朋φのスク
リューを有する第2押出機を用いて、温度が250℃に
保たれた巾650關のT型2層用2重ダイから熔融共押
出しを行い、温度が90℃と180℃に各々保持された
直径が400關φと2001mφの一列の圧着ロールで
圧着後、直径が400mmφの冷却ロールにより室温ま
で冷却し、構成が12μポリ工チレンテレフタレート層
/9μアルミニウム箔15μ変性プロピレン共重合体ブ
レンド層/15μ変性プロピレン共重合体ブレンド層1
50μプロピレン共重合体ブレンド層の積層シートを得
た。
この積層シートのアルミニウム箔とプロピレン共重合体
ブレンド層との間の剥離強度を測定したところ1200
?/1.5儂であった。
かくして得られた積層シートを用い、表1に示すように
袋を作製してレトルト試験を行ったところ、良好な結果
が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による積層シートの一例を示す断面図で
ある。 1・・・・・・積層シート、2°°゛°°°アルミニウ
ム箔乃至シート、3・・・°°°プロピレン系樹脂ブレ
ンド物層、4・・・・・・結晶性プロピレン系樹脂層、
5・・・・・・接着剤層、6・・・・・・耐熱性樹脂層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム箔乃至はシートと結晶性プロピレン系
    重合体層とが熱可塑性樹脂の接着剤層を介して接合され
    た積層体において、 前記接着剤層が(A)カルボニル基含有量が1乃至60
    0meq/1009重合体の範囲にあり且つ構成オレフ
    ィン単位の少なくとも80モル%がプロピレンである結
    晶性変性プロピレンである結晶性プロピレン系重合体と
    、(B)密度が0.915乃至0、940 ? /cc
    の範囲にある低密度ポリエチレン或いは該低密度ポリエ
    チレンとカルボニル基含有量が1乃至600meq/
    100 ?重合体の範囲にあり且つ構成オレフィン単位
    の少なくとも80モル%がエチレンである結晶性変性エ
    チレン系重合体と、或いは更に(C)構成単位の20乃
    至80モル%がプロピレンであるエチレン−プロピレン
    系共重合体ゴム乃至はカルボニル基含有量が1乃至60
    0meq/100 ?重合体の範囲にある変性エチレン
    −プロピレン系共重合体ゴムとを含有するブレンド物か
    ら成り、前記ブレンド物において、前記重合体(A)1
    00重量部当り前記重合体(B)は3乃至25重量部の
    量で、且つ重合体(B)と(C)とは合計で3乃至30
    重量部の量で存在することを特徴とする積層体。 2 前記変性乃至は未変性のエチレン−プロピレン系共
    重合体ゴムが、変性プロピレン系重合体100重量部当
    り1乃至20重量部の量で存在する特許請求の範囲第1
    項記載の積層体。 3 前記低密度ポリエチレン(LE)と前記変性エチレ
    ン系重合体(ME)とが の重量比で存在する特許請求の範囲第1項記載の積層体
    。 4 前記変性プロピレン系重合体のメルトインデックス
    (MIMP)が10乃至50 P/10紬の範囲にあり
    且つ低密度ポリエチレンのメルトインデックス(MIL
    P)が の範囲にある特許請求の範囲第1項記載の積層体。 5 アルミニウム箔乃至はシートと結晶性プロピレン系
    重合体層とを熱可塑性樹脂の接着剤層を介して熱接着さ
    せることから成る積層体の製造方法において 前記接着剤層が(4)カルボニル基含有量が1乃至60
    0meq/I OOf重合体の範囲にあり且つ構成オレ
    フィン単位の少な(とも80モル%がプロピレンである
    結晶性変性プロピレン系重合体と、(B)密度が0.9
    15乃至0.940 S’/CC(7)範囲ニする低密
    度ポリエチレン或いは該低密度ポリエチレンとカルボニ
    ル基含有量が1乃至600meq/100P重合体の範
    囲にあり且つ構成オレフィン単位の少なくとも80モル
    %がエチレンである結品性変性エチレン系重合体と、或
    いは更に(q構成単位の20乃至80モル%がプロピレ
    ンであるエチレン−プロピレン系共重合体ゴム乃至はカ
    ルボニル基含有量が1乃至600meq/100P重合
    体の範囲にある変性エチレン−プロピレン系共重合体ゴ
    ムとを含有するブレンド物から成り、前記ブレンド物に
    おいて、前記重合体(A)ioo重量部当り前記重合体
    (B)は3乃至25重量部の量で、且つ重合体(B)と
    (qとは合計で3乃至30重量部の量で存在することを
    特徴とする積層体の製造法。 6 アルミニウム箔乃至シートと、予め形成された結晶
    性プロピレン系重合体フィルムとの間に、前記ブレンド
    物を層状に熔融押出して、積層体の熱接着を行なう特許
    請求の範囲第5項記載の方法。 7 前記ブレンド物と結晶プロピレン系重合体とを、層
    状に同時熔融押出し、この押出物とアルミニウム箔乃至
    はシートとを、前記ブレンド物層がアルミニウム箔乃至
    はシートと対面する位置関係で熱接着させる特許請求の
    範囲第5項記載の方法。
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