JP2009072851A - 板状物の研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削完了後の板状の被加工物の厚さを、接触式の厚さ測定器のプローブの接触痕を残すことなく、かつ、専用の厚さ測定器を用いることなく実測する。
【解決手段】厚さを測定しながら研削ユニット30を研削送りしてウェーハ1を研削し、所望厚さに達したことを認識したら、ウェーハ1の被研削面に接触している厚さ測定器50のプローブ52aをウェーハ1から離し、この後、スパークアウト、エスケープカットを行い、研削を完了する。研削完了後、チャックテーブル20の回転を停止してウェーハ1の自転を停止させ、止まっているウェーハ1の被研削面にプローブ52aを接触させて再び厚さを測定し、仕上げ厚さを確認する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウェーハ等の板状物を研削する方法に関する。
半導体デバイスが形成されるシリコンウェーハ等の素材ウェーハは、シリコンインゴットをワイヤソー等の切断装置によって所定の厚さにスライスし、次いで両面をラッピングや両頭研削により平坦度を向上させてから、さらに片面あるいは両面を研削加工することにより所望の厚さに仕上げられている。ウェーハを研削するには、ウェーハを回転させて厚さを測定しながら、回転する砥石をウェーハの被研削面に送り込んで押し付ける方法が多用されている。その際の厚さ測定器としては、回転しているウェーハの被研削面と基準面とにプローブ(触針)を接触させる接触式のものが一般的である(特許文献1参照)。
このような研削加工にあっては、ウェーハが所望の厚さに達したら、プローブの被研削面への接触を解除するとともに砥石の送り込みを停止させ、その停止位置で、砥石の回転を所定時間継続させるといった、いわゆる“スパークアウト”を実施してから、砥石をウェーハから退避させている(特許文献2参照)。このスパークアウトは、ウェーハを最低1回転させて被研削面を平坦にするもので、プローブによる接触痕も消滅することから、必要とされている。
特開昭63−256360号公報 特開2003−236736号公報
ところで、砥石をウェーハに押し付けながら研削している間は、加工荷重の負荷等によって砥石が圧縮したり、ウェーハを保持するチャックテーブル等の保持手段と砥石を支持する研削工具等との間に物理的に撓みが生じたりすることにより、残留応力が内包されている。このため、スパークアウトの実施中にはその残留応力が解放され、砥石が惰性的にウェーハに食い込み、実際には数μm(一般的には1〜2μm)が研削されている。すなわち、厚さ測定器が示す所望の厚さに達した時点から、さらに数μmが研削されている。スパークアウト時に生じる惰性研削量が常に安定していれば、それを見越してスパークアウト開始位置を所望厚さよりも手前側に設定することにより、所望厚さのウェーハを得ることができる。
ところが、上記残留応力は、加工条件が同じであっても、消耗する砥石のコンディションの微妙な変化や、ウェーハの被削性の差異等、種々のファクターによって変化する。したがって惰性研削量もそれに応じたものになり、結果として研削完了後、すなわちスパークアウト後のウェーハの厚さが一定せず、ばらつきが生じてしまうといった問題があった。そこで、研削完了後にウェーハの厚さを再び測定して、所望の厚さに仕上がっているか否かを確認することが求められた。
これを可能とするため、例えば研削完了後の厚さを実測する専用のステージを研削装置に設け、非接触式の厚さ測定器によって厚さを実測することなどが考えられた。しかしながら、そのようなステージを新たに研削装置内に設けるにはスペースの面で制約があって困難であるか、あるいは装置の大型化を招くことになり、加えてコストがかかるといった問題が生じる。
よって本発明は、研削完了後のウェーハ等の被加工物の厚さを、接触式の厚さ測定器のプローブの接触痕を残すことなく、かつ、専用の厚さ測定器を用いることなく実測することができ、これによって被加工物の強度保持や、装置の大型化やコストの上昇を抑えることができる板状物の研削方法を提供することを目的としている。
本発明は、板状の被加工物を回転可能に保持する平坦な保持面を有する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物の厚さを測定する接触端子を有する接触式の厚さ測定手段と、保持面に対向して配置され、該保持面に対して略直交して設けられた回転軸を有し、該回転軸の端部に研削工具が装備された研削手段と、該研削手段を保持面に対して接近および離反させる研削送り手段とを具備した研削装置によって、被加工物を研削する研削方法であって、保持手段に被加工物を保持する保持工程と、保持面を回転させることにより被加工物を回転させるとともに、該被加工物の厚さを厚さ測定手段によって測定しながら、研削手段を該被加工物に向かって送り込む研削送りを行うことによって被加工物を研削工具で研削する第1の研削工程と、厚さ測定手段によって測定された被加工物の厚さが所望の厚さに達したら、厚さ測定手段の接触端子を被加工物から離反させて厚さ測定を中断するとともに、研削手段の研削送りを停止して所定時間研削を遂行し、その後研削手段を被加工物から退避させる第2の研削工程と、該第2の研削工程を完了した後、保持手段に保持されている被加工物の厚さを、保持手段の回転を停止させた状態で、厚さ測定手段により再び測定する仕上げ厚さ測定工程とを備えることを特徴としている。
本発明では、研削手段の研削送りを行って砥石等の研削工具で被加工物の表面等を研削していき、厚さ測定手段による厚さ測定値が被加工物の研削完了後の所望厚さに達するまでが、第1の研削工程とされる。第1の研削工程が終了した時点で、次の第2の研削工程に移る。第2の研削工程では、接触式の厚さ測定手段のプローブを被加工物から退避させて厚さ測定を中断し、これと同時に、研削手段の研削送りを停止して研削手段を被加工物から退避させるという動作を行う。
第2の研削工程では、研削手段の研削送りを停止すると、加工荷重の解放等によって前述のスパークアウトが起こり、例えば数μmがさらに研削される。スパークアウト時に、研削中の厚さ測定によって被研削面に付いたプローブの接触痕等は消滅する。スパークアウト後は、研削手段を被加工物から退避させるが、スパークアウト終了時から研削手段を比較的遅い速度で徐々に退避させるエスケープカットを行ってから、実際の退避動作を行わせる場合もある。本発明では、この第2の研削工程を完了した後、保持手段の回転を停止させ、回転せずに停止している被加工物の厚さを、厚さ測定手段によって再び測定する。ウェーハは回転していないことから、厚さ測定手段のプローブが接触しても傷や接触痕は付きにくく、その後の研磨工程での研磨量を抑制することができる。
このように本発明では、研削完了後の被加工物の厚さを、研削装置が元来備える接触式の厚さ測定手段によって、接触痕等を残さずに実測することができる。その実測値が所望の通りであれば、被加工物は次の工程に移される。一方、実測値が所望の範囲を逸脱している場合(主に研削され過ぎて薄くなった場合)には、研削装置の運転を停止し、例えば砥石のドレッシング等の必要なメンテナンスを行う。
本発明によれば、研削完了後のウェーハ等の被加工物の厚さを、接触式の厚さ測定器のプローブの接触痕を残すことなく、かつ、専用の厚さ測定器を用いることなく実測することができ、これによって被加工物の強度保持や、装置の大型化やコストの上昇を抑えることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
(1)被加工物であるウェーハ
図1の符号1は、本発明の一実施形態が適用されて少なくとも片面が研削される半導体ウェーハである。このウェーハ1は、表面に電子回路を有する複数のデバイスからなるパターンが形成されていない素材ウェーハである。ウェーハ1は、前述したように、材料インゴットをワイヤソー等の切断装置によって所定の厚さにスライスし、次いで両面をラッピングや両頭研削により平坦度を向上させて得られる。この場合、ウェーハ1の外周縁は面取り加工が施されており、さらに外周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)2が形成されている。
ウェーハ1の厚さは例えば800μm程度であり、研削によって例えば750μm程度に研削される。図2は、一実施形態の研削方法を実施するのに好適な研削装置を示している。この研削装置10によれば、ウェーハ1を真空吸着式のチャックテーブル(保持手段)20の水平な上面に吸着させて保持し、研削ユニット(研削手段)30によってウェーハ1の露出している被研削面に対し研削を行う。以下、研削装置10の構成および動作を説明する。
(2)研削装置の構成および動作の概要
研削装置10は直方体状の基台11を有しており、ウェーハ1は、この基台11上の所定箇所に着脱自在にセットされる供給カセット12A内に、複数が積層して収納される。その供給カセット12Aから1枚のウェーハ1が搬送ロボット13によって引き出され、そのウェーハ1は位置決めテーブル14上に載置され、ここで一定の位置に決められる。
基台11上には、両方向に回転駆動されるターンテーブル25が設けられており、さらにこのターンテーブル25の外周部分には、複数(この場合、2つ)の円盤状のチャックテーブル20が、周方向に等間隔をおいて配設されている。これらチャックテーブル20は回転自在に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって一方向あるいは両方向に回転させられる。
位置決めテーブル14上で位置決めがなされたウェーハ1は、供給アーム15によって位置決めテーブル14から取り上げられ、ターンテーブル25が回転してY方向の最も手前側である着脱位置に位置付けられたチャックテーブル20上に、被研削面を上にして同心状に載置される。この時のチャックテーブル20は真空運転されており、ウェーハ1は載置と同時にチャックテーブル20に吸着、保持される(保持工程)。
チャックテーブル20は、図3および図4に示すように、枠体21の中央上部に、多孔質部材による円形の吸着部22が形成されたもので、ウェーハ1は、この吸着部22の水平な上面である吸着面(保持面)22aに吸着、保持される。吸着面22aは、枠体21の表面21aと同一面内に形成されている。
上記のようにしてチャックテーブル20に保持されたウェーハ1は、ターンテーブル25が所定角度(この場合、180°)回転することにより、研削ユニット30の下方の加工位置に送り込まれ、この位置で研削ユニット30により研削される。研削ユニット30は、図2に示すように、基台11のY方向奥側の端部に立設されたコラム16の前面に、Z方向(鉛直方向)に昇降自在に設置されている。すなわちコラム16の前面にはZ方向に延びるガイド41が設けられており、研削ユニット30は、スライダ42を介してガイド41に摺動自在に装着されている。そして研削ユニット30は、サーボモータ43によって駆動されるボールねじ式の送り機構(研削送り手段)44により、スライダ42を介してZ方向に昇降する。
図3に示すように、研削ユニット30は、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング31を有しており、このスピンドルハウジング31内には、スピンドルモータ33によって回転駆動されるスピンドルシャフト(回転軸)32が支持されている。そしてこのスピンドルシャフト32の下端には、フランジ34を介して砥石ホイール(研削工具)35が取り付けられている。
砥石ホイール35は、環状のフレーム36の下面に複数の砥石37が配列されて固着されたものである。砥石37の下面で形成される砥石作用面は、スピンドルシャフト32の軸方向に直交する平面に設定される。したがってその砥石作用面は、チャックテーブル20の吸着面22aと平行である。砥石37は、例えば、ガラス質のボンド材中にダイヤモンド砥粒を混合して成形し、焼結したものが用いられる。砥石37は、例えばメッシュサイズが♯2000〜♯8000程度の比較的細かい砥粒を含むものが用いられる。研削ユニット30には、研削面の冷却や潤滑あるいは研削屑の排出のための研削水を供給する研削水供給機構(図示略)が設けられている。
砥石ホイール35はスピンドルシャフト32とともに一体回転し、回転する砥石37の研削外径は、ウェーハ1の直径と同等程度に設定されている。また、ターンテーブル25が所定角度回転して定められるウェーハ1が加工される位置は、砥石37の下面である刃先がウェーハ1の回転中心を通過し、チャックテーブル20が回転することによって自転するウェーハ1の全面が研削され得る位置に設定される。
ウェーハ1の被研削面は、上記加工位置において研削ユニット30により研削される。ウェーハ1の研削は、チャックテーブル20が回転してウェーハ1を自転させ、送り機構44によって研削ユニット30を下降させる研削送りの動作をしながら、回転する砥石ホイール35の砥石37を、ウェーハ1の露出している被研削面に押し付けることによりなされる。砥石37がウェーハ1に接触して研削する時には、上記研削水供給機構から研削部分に向けて研削水が供給される。図3(a)に示すように、研削によってウェーハ1の被研削面には、多数の弧が放射状に描かれた模様を呈する研削条痕3が残留する。この研削条痕3は砥石37中の砥粒による破砕加工の軌跡であり、マイクロクラック等を含む機械的ダメージ層である。
ウェーハ研削時の具体的動作例としては、砥石ホイール35の回転速度が3000〜5000rpm程度、送り機構44による研削送り速度が0.1〜0.5μm/sec程度とされる。なお、研削送り速度に関しては、砥石37のメッシュサイズが細かければ細かいほど研削力が小さくなり、より低速に設定される。なお、砥石37の自生発刃作用(古い砥粒の脱落を促して常にフレッシュな砥粒を切り刃に表出させる作用)を得て研削力を維持するために、研削送り速度は0.1μm/sec以上の速度が必要とされる。
さて、研削装置10には、基台11上における加工位置の近傍に、ウェーハ1の厚さを測定する接触式の厚さ測定器(厚さ測定手段)50が配設されている。この厚さ測定器50は、図3(a)に示すように、基準側ハイトゲージ51と可動側ハイトゲージ52との組み合わせで構成されている。これらハイトゲージ51,52は、基台11に立設されたゲージスタンド53から水平に延びている板状のゲージ台53a上に配設されている。
各ハイトゲージ51,52はプローブ(接触端子)51a,52aをそれぞれ備えており、基準側ハイトゲージ51のプローブ51aはチャックテーブル20の枠体21の表面21aに接触し、可動側ハイトゲージ52のプローブ52aはウェーハ1の被研削面の外周側に接触するように設定されている。この厚さ測定器50では、各プローブ51a,52aの接触点の高さ位置を比較することにより、ウェーハ1の厚さ測定値が出力される。研削ユニット30による研削量は、厚さ測定器50による厚さ測定値に基づいて制御される。
ウェーハ1が所望厚さまで研削されたら、次のようにしてウェーハ1の回収に移る。まず、ターンテーブル25が所定角度回転して、ウェーハ1が上記着脱位置に戻される。この着脱位置でチャックテーブル20の真空運転は停止され、次いでウェーハ1が回収アーム17によって取り上げられ、洗浄ユニット18に移されて洗浄される。洗浄ユニット18では、ウェーハ1がチャックテーブル20と同様の回転式の吸着テーブルに吸着、保持され、回転の最中に純水等の洗浄水が被研削面に噴射されて研削屑等が除去され、この後、窒素ガスや乾燥エア等が吹き付けられて乾燥処理される。洗浄ユニット18で洗浄処理されたウェーハ1は、搬送ロボット13によって回収カセット12B内に移送、収容される。ウェーハ1が取り去られた着脱位置にあるチャックテーブル20は、ノズル26から吐出される洗浄水によって洗浄され、研削屑等が除去される。
(3)研削シーケンス
以上が研削装置10の構成および動作概要であり、次いで図4〜図6を参照しながら、一実施形態に係る研削方法を実現する研削ユニット30および厚さ測定器50の動作例を説明する。図5は研削シーケンスであって、砥石37の砥石作用面の上下方向(Z方向)の位置と進行時間との関係を示している。
(3−1)第1の研削工程
まずはじめに、砥石ホイール35が回転している状態の研削ユニット30が、図5に示すように、最も上方の待機位置aから、砥石作用面がウェーハ1の被研削面に達する寸前のエアカット開始点bまで、比較的高速で下降する。図6(a)に示すように、この時点で可動側ハイトゲージ52のプローブ52aはウェーハ1の被研削面に接触しており、ウェーハ1の厚さ(研削前の厚さt1)が測定されている。次に、一次速度研削の開始点cまでの僅かの距離を空転状態で下降するエアカットが行われる。次の一次速度研削c〜dでは、砥石作用面が被研削面に接触して研削送りが行われ、ウェーハ1が研削される。一次速度研削の区間においては研削送り速度が比較的早く、時間当たりの研削量が比較的多い。
一次速度研削の終了点dまで研削送りされたら、次に、研削送りの制御系に設定されているウェーハ1の所望厚さに応じた研削送り到達点eまで、二次速度研削が行われる。図6(b)はeに達した段階を示しており、(t2)が所望厚さである。二次速度研削に切り替わると研削送り速度は低速となって時間当たりの研削量が比較的少なくなるが、加工精度が高くなる。上記区間a〜eの間、厚さ測定器50によってウェーハ1の厚さが測定されている。すなわち可動側ハイトゲージ52のプローブ52aは回転するウェーハ1の被研削面に接触しており、このため、被研削面にはプローブ52aによる環状の接触痕が付く。ここでは、一次速度研削から二次速度研削の区間c〜d〜eまでが、砥石37が被研削面を押圧して実際に研削している第1の研削工程とされる。第1の研削工程では、図4に示すように、可動側ハイトゲージ52のプローブ52aをウェーハ1の被研削面に接触させてウェーハ1の厚さを測定しながら、自転するウェーハ1の被研削面が、回転する砥石ホイール35の砥石37によって研削される。
(3−2)第2の研削工程
第1の研削工程に引き続いて、次の第2の研削工程が行われる。
二次速度研削の終点eに研削ユニット30が達したら研削送りを停止すると同時に、図6(c)に示すように可動側ハイトゲージ52のプローブ52aを上げて被研削面から退避させて厚さ測定を中断し、スパークアウトを行う(e〜f)。スパークアウトは研削送りを停止させた状態でチャックテーブル20を一定時間だけ回転させる動作である。スパークアウトは例えば1秒〜数秒といった時間で行われるが、ウェーハ1を最低1回転させる時間がかけられる。
スパークアウト中にあっては、前述した残留応力が解放されることによる惰性研削が生じ、制御系で設定されるe〜fの位置よりも砥石作用面はf’までウェーハ1に僅かに食い込んで数μm(例えば1〜2μm)程度が研削される。図5および図6(c)のg1は惰性研削量を示しており、惰性研削により、プローブ52aが接触することによって被研削面に残っていた接触痕は消滅する。
スパークアウト時の惰性研削(e〜f’)は、研削送り時の加工荷重によって主にチャックテーブル20とコラム16との間に生じて蓄積していた種々の圧縮応力が解放されることによって起こる。その圧縮応力は、例えば砥石37、チャックテーブル20の支持機構、スライダ42への研削ユニット30の摺動部分等に生じている。また、研削ユニット30に、スピンドルシャフト32をエアベアリングで支持するエアスピンドル機構が採用されている場合には、エアベアリングのギャップが縮小するといった状況で圧縮応力が生じる。圧縮応力の解放は、研削送りが停止した時点で砥石作用面の僅かな下降といった形で現れる。
スパークアウトが終了したら、研削ユニット30を比較的低速で二次速度研削の終点eよりも僅かに高い位置gまで上昇させるエスケープカットを行う。図5に示すように、制御系の設定におけるエスケープカットの終点はgで示されているが、砥石作用面はスパークアウトの終点f’からg’まで上昇する。g’の高さ位置は、ウェーハ1の被研削面から十分に離間した位置であり、スパークアウトからエスケープカットを経ることにより、すなわち砥石作用面がe〜f’〜g’と僅かに昇降することにより、被研削面は、プローブ52aによる接触痕が消滅し、かつ、平坦に加工される。このスパークアウトからエスケープカットまでのe〜f’〜g’の区間が第2の研削工程とされる。そしてエスケープカットが終了した後は、研削ユニット30は待機位置aまで比較的高速で上昇する。
(3−3)仕上げ厚さ測定工程
上記エスケープカットが終了したら、続いてチャックテーブル20の回転を停止させてウェーハ1の自転を停止させる。この後、可動側ハイトゲージ52のプローブ52aをウェーハ1の被研削面に接触させ、ウェーハ1の厚さを再び測定する。ウェーハ1は回転していないので、プローブ52aが接触しても傷や接触痕は付きにくく、その後の研磨工程での研磨量を抑制することができる。
仕上げ厚さの測定値が所望値であれば研削は適正に完了したことになり、この後、プローブ52aは退避し、ウェーハ1は上記のようにしてターンテーブル25の回転による着脱位置への移送、洗浄ユニット18による洗浄を経て、回収カセット12B内に移送、収容される。一方、仕上げ厚さの測定値が所望の範囲を逸脱している場合(主に研削され過ぎて薄くなった場合)には、研削装置10の運転を停止して警報等によりその旨が報知され、その後、例えば砥石37のドレッシング等の必要なメンテナンスが行われる。
上記実施形態の研削シーケンスによる研削方法によれば、スパークアウトからエスケープカットを経て研削が完了したウェーハ1の厚さを、厚さ測定器50によってプローブ52aの接触痕等を残さずに実測することができる。これは、厚さ測定の際にチャックテーブル20の回転を停止してウェーハ1の自転を停止させることで、可能としている。このようにプローブ52aの接触痕を残すことが防がれるので、その後の研磨工程での研磨量を抑制することができる。また、研削完了後の再度の厚さ測定を当該研削装置10に元来装備されている厚さ測定器50で行うため、再度の厚さ測定のための別の厚さ測定手段を設ける必要がない。その結果、装置の大型化やコストの上昇を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る研削方法によって研削加工される半導体ウェーハの(a)斜視図、(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係る研削方法を好適に実施し得る研削装置の斜視図である。 図2に示した研削装置が具備する研削ユニットおよびチャックテーブルを示す(a)斜視図、(b)側面図である。 研削ユニットでウェーハを研削している状態を示す側面図である。 本発明に基づく研削シーケンスの一例を示す線図であって、砥石作用面と加工時間との関係を示している。 研削シーケンスの過程を示す側面図である。
符号の説明
1…半導体ウェーハ(被加工物)
10…研削装置
20…チャックテーブル(保持手段)
22a…吸着面(保持面)
30…研削ユニット(研削手段)
32…スピンドルシャフト(回転軸)
35…砥石ホイール(研削工具)
44…送り機構(研削送り手段)
50…厚さ測定器(厚さ測定手段)
51a,52a…プローブ(接触端子)

Claims (1)

  1. 板状の被加工物を回転可能に保持する平坦な保持面を有する保持手段と、
    該保持手段に保持された被加工物の厚さを測定する接触端子を有する接触式の厚さ測定手段と、
    前記保持面に対向して配置され、該保持面に対して略直交して設けられた回転軸を有し、該回転軸の端部に研削工具が装備された研削手段と、
    該研削手段を前記保持面に対して接近および離反させる研削送り手段とを具備した研削装置によって、被加工物を研削する研削方法であって、
    前記保持手段に被加工物を保持する保持工程と、
    前記保持面を回転させることにより被加工物を回転させるとともに、該被加工物の厚さを前記厚さ測定手段によって測定しながら、前記研削手段を該被加工物に向かって送り込む研削送りを行うことによって被加工物を前記研削工具で研削する第1の研削工程と、
    前記厚さ測定手段によって測定された被加工物の厚さが所望の厚さに達したら、厚さ測定手段の前記接触端子を被加工物から離反させて厚さ測定を中断するとともに、前記研削手段の研削送りを停止して所定時間研削を遂行し、その後研削手段を被加工物から退避させる第2の研削工程と、
    該第2の研削工程を完了した後、前記保持手段に保持されている被加工物の厚さを、保持手段の回転を停止させた状態で、前記厚さ測定手段により再び測定する仕上げ厚さ測定工程と
    を備えることを特徴とする板状物の研削方法。
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