JP2009067934A - 耐熱自己融着性塗料及び耐熱自己融着性エナメル線 - Google Patents

耐熱自己融着性塗料及び耐熱自己融着性エナメル線 Download PDF

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Abstract

【課題】高温雰囲気下においても、実用上問題のない融着力を保持する耐熱自己融着性塗料を提供する。
【解決手段】化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有してなるものである。
【化1】
Figure 2009067934

【選択図】なし

Description

本発明は、産業用及び自動車用モータ、発電機など耐熱性を要求される電機コイルに好適に使用されるエナメル線の耐熱自己融着性塗料及び耐熱自己融着性エナメル線に関する。
自己融着性エナメル線は、含浸ワニスレスによる工数低減、環境対応及びブラウン管の偏向ヨークに代表される異型コアレスコイルの製造に大いに貢献してきた。融着方法も通電、恒温槽、熱風による熱融着、アルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の低沸点溶剤による溶剤融着など多岐に亘るが、その用途は主に民生機器に限定されてきた。
これは、自己融着性エナメル線における融着層にポリビニルブチラール樹脂、共重合ポリアミド樹脂、ポリヒドロキシポリエーテル樹脂などの比較的耐熱性、軟化温度の低い熱可塑性樹脂材料を主剤とする塗料を使用してきたことによる。
しかし近年、環境対策、VOC(Volatile Organic Compounds)規制により、産業用及び自動車用モータ、発電機等の高温雰囲気下で使用される電気機器への適用が要求されるようになった。そこで主剤としてポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の高耐熱エンジニアリングプラスチックを用いた塗料についての検討は行われているものの、これらの熱可塑性樹脂は軟化温度が高く、240℃以上の温度をかけなければ所定の融着力を発現しないという欠点を有している。
また、架橋による熱硬化性を付与する試みとして、官能基を持つ主材料に各種の硬化剤を添加した融着ワニスを、半硬化させた状態、すなわちBステージ状態で焼付け、熱融着時に硬化させ、耐熱性を向上させる検討も行われている。つまり、主剤としての樹脂に硬化剤を添加し、これを導体に塗布した後、Bステージ状態で焼付けして自己融着性エナメル線とし、これをコイル状に巻きつけた後に熱融着及び熱硬化させることで、VOCを発生せず耐熱性を向上させる検討も行われている。
この融着ワニスの一例としては、ポリヒドロキシポリエーテルまたはスルホン基を含有するポリヒドロキシポリエーテルに、安定化イソシアネート、各種エポキシ樹脂、レゾール型フェノール樹脂、メラミン樹脂、酸無水物などの硬化剤を添加する手法が取られているが、焼き付け時の熱により硬化反応が進行し所定の初期融着力を発現しない。また、官能基同士が常温において徐々に反応し、経日変化により初期融着力が大きく低下する、または、硬化が不十分で高温雰囲気での融着力が大幅に低下しコイルの変形、線のほつれを生ずる等の問題を有していた。
このように高温中で自己融着性エナメル線を使用する場合、高軟化点の樹脂を使用する手法は採れるものの、融着工程の温度が非常に高いことから、自己融着性エナメル線の絶縁層及び自己融着性エナメル線以外の絶縁材料の劣化を招く、融着工程自体の作業性を低下させるなどの問題を有している。
また、熱硬化手法に関しては、自己融着性エナメル線自体の熱融着力の温度バラツキなど信頼性に問題を有していた。
そこで本発明は、上記問題を解決し、高温雰囲気下においても、実用上問題のない融着力を保持する耐熱自己融着性塗料及び耐熱自己融着性エナメル線を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有してなる耐熱自己融着性塗料である。
Figure 2009067934
請求項2の発明は、化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有し、さらに上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、滑剤を1〜10重量部含有する耐熱自己融着性塗料である。
請求項3の発明は、上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、ビスマレイミドを10〜100重量部含有する請求項1または2記載の耐熱自己融着性塗料である。
請求項4の発明は、上記滑剤が、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの合成系、蜜蝋、カルナウバ蝋、キャンデリラワックスなどの天然系のいずれか単独または複数の組み合わせからなる請求項2記載の耐熱自己融着性塗料である。
請求項5の発明は、上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、分子骨格中にスルホン基が30〜50%含有されていると共に、上記ビスマレイミドと溶剤に溶解されている請求項1〜4いずれかに記載の耐熱自己融着性塗料である。
請求項6の発明は、上記溶剤が、飽和脂環式ケトン類、フェノール類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類から選ばれる少なくとも1種以上からなる請求項5記載の耐熱自己融着性塗料である。
請求項7の発明は、導体上に直接または他の絶縁物を介して、融着層を設けてなる耐熱自己融着性エナメル線において、請求項1、3、5、6いずれかに記載の耐熱自己融着性塗料を塗布焼き付けし、上記融着層を形成してなる耐熱自己融着性エナメル線である。
請求項8の発明は、導体上に直接または他の絶縁物を介して、融着層を設けてなる耐熱自己融着性エナメル線において、請求項2または4記載の耐熱自己融着性塗料を塗布焼き付けし、上記融着層を形成してなり、塗布焼き付け後の静摩擦係数が0.10以下である耐熱自己融着性エナメル線である。
本発明によれば、200℃の高温雰囲気下において、実用上問題のない融着力を保持することができる耐熱自己融着性塗料を提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明の好適な第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、上述した化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有してなる。
スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、工業的に実用化されているものならば特に限定されないが、より好ましくは熱融着性と耐熱性のバランスから分子骨格中に占めるスルホン基の含有量が30〜50%のものが適切である。
ビスマレイミドとしては、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、ポリフェニルメタンマレイミドなどがあり、特に限定されないが、材料の入手性およびスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂との適切な反応性から4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドが最も好ましく、m−フェニレンビスマレイミドも好適である。
ビスマレイミドの添加量は、スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して10〜100重量部が望ましく、さらには10〜50重量部が好ましい。10重量部未満では、スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂との反応が不十分であり200℃の高温中での融着力が低下する。100重量部を超えると、融着層が硬く脆くなる、ワニス塗料でビスマレイミドが析出する、初期融着力が低下するなどの問題を生ずることによる。
第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料の溶剤としては、スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂およびビスマレイミドを溶解できる溶剤ならよく、シクロヘキサノンなどの飽和脂環式ケトン類、クレゾールなどのフェノール類、メチルカルビトールなどのジエチレングリコールモノアルキルエーテル類から選ばれる少なくとも1種以上からなるものを使用できるが、焼き付け後の融着皮膜の残留溶剤および臭気対策からシクロヘキサノンが好ましい。また、キシレン、高沸点アルキルベンゼンなどで適宜希釈することができる。
第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、上述した溶剤に、スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂とビスマレイミドとを溶解して得られる。
次に、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料を使用した耐熱自己融着性エナメル線の一例を図1を用いて説明する。
図1に示すように、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性エナメル線10は、導体1上に、他の絶縁物としての絶縁層(例えば、ポリアミドイミドからなる)2を設け、その絶縁層2上に、上述した耐熱自己融着性塗料を塗布し、焼き付けて融着層(融着皮膜)3を形成することにより、得られる。
第1の実施形態の作用を説明する。
第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有してなる。
このため、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料を塗布、焼き付けして耐熱自己融着性エナメル線10の融着層3として用いると、焼き付け時に溶剤がほぼ気化し、Bステージ状態で絶縁層2上に焼付けされて耐熱自己融着性エナメル線10が得られる。この耐熱自己融着性エナメル線10は、産業用及び自動車用モータ、発電機など耐熱性を要求される電機コイルとしての巻線に使用できる。
耐熱自己融着性エナメル線10を巻線に使用すると、通電、恒温槽、熱風による熱融着などの融着方法により、従来よりも低い240℃未満の温度、好ましくは220℃で隣接するエナメル線同士が十分な融着力を発現すると共に、同温度にて熱硬化反応を生じて融着層3が架橋構造をとる。
これにより、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料によれば、耐熱自己融着性エナメル線10に用いると、200℃の高温雰囲気下において、実用上問題のない融着力を保持することができる。
また、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料では、融着工程の温度が従来よりも低くなるため、耐熱自己融着性エナメル線10の絶縁層2や、エナメル線以外の絶縁材料の劣化を防止でき、融着工程自体の作業性も向上する。
さらに、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、耐熱自己融着性エナメル線10自体の融着力の温度バラツキが小さく、高信頼性である。
次に、第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、第1の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料の構成に加え、さらにスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、滑剤を含有する。
滑剤は、特に限定されるものではないが、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの合成系、蜜蝋、カルナウバ蝋、キャンデリラワックスなどの天然系があり、これらの単独または複数の組み合わせにより使用することができる。塗料への溶解性、皮膜(被膜)化してからのすべり性および入手性から蜜蝋の使用が好ましい。
また、滑剤の添加量は、スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましく、更に1〜5重量部が好適である。1重量部未満ではすべり性が所望の値に達しないこと、10重量部を超えると、ワニス中での滑剤の分散が大幅に悪化してしまう場合がある。
第2の実施形態に係る耐熱自己融着性塗料を用いて、図1の耐熱自己融着性エナメル線10と同様のエナメル線を作製すれば、滑剤により融着皮膜にすべり性を付与できるため、静摩擦係数が0.10以下である耐熱自己融着性エナメル線が得られる。
上記実施形態では、導体1上に絶縁層2を介して融着層3を設けた2層構造の耐熱自己融着性エナメル線10を説明したが、上記各実施形態に係る耐熱自己融着性塗料は、導体上に直接融着層を設けた1層構造の耐熱自己融着性エナメル線にも応用できる。
次に、本発明に係る熱硬化型耐熱自己融着性エナメル線の実施例を比較例と共に説明する。
(ポリアミドイミドエナメル線の作製)
図1に示すように、導体径φ0.8mmの導体1上にポリアミドイミド塗料を塗布、焼き付けすることにより皮膜厚さ0.030mmの絶縁層2を有するポリアミドイミドエナメル線を得た。
(実施例1)
分子骨格中に占めるスルホン基の含有率が40%のスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド10重量部をそれぞれ採取した。これをシクロヘキサノンと高沸点アルキルベンゼンからなる混合溶剤に溶解することにより樹脂分濃度25%の耐熱自己融着性塗料を作製した。
次に、上記ポリアミドイミドエナメル線の上に、実施例1の耐熱自己融着性塗料を塗布、焼き付けすることにより、厚さ0.010mmの融着層3を有する図1の耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例2)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを30重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例3)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを50重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例4)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを75重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例5)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを100重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例6)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドに代わりm−フェニレンビスマレイミド30重量部を用いた以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例7)
分子骨格中に占めるスルホン基の含有率が40%のスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド30重量部をそれぞれ採取した。これをシクロヘキサノンと高沸点アルキルベンゼンからなる混合溶剤に溶解することにより樹脂分濃度25%の実施例2の耐熱自己融着性塗料を作製した。
これに蜜蝋1重量部を添加し溶解することにより実施例7の耐熱自己融着性塗料を得た。上記のポリアミドイミドエナメル線の上に、実施例7の融着塗料を塗布、焼き付けすることにより融着層厚さ0.010mmの耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例8)
蜜蝋の添加量を2.5重量部とした以外は実施例7と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例9)
蜜蝋の添加量を5.0重量部とした以外は実施例7と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(実施例10)
蜜蝋の添加量を10.0重量部とした以外は、実施例7と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線10を得た。
(比較例1)
分子骨格中に占めるスルホン基の含有率が40%のスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂をシクロヘキサノンと高沸点アルキルベンゼンからなる混合溶剤に溶解することにより樹脂分濃度25%の比較例1の融着塗料を作製した。
上記のポリアミドイミドエナメル線の上に、比較例1の融着塗料を塗布、焼き付けすることにより融着層厚さ0.010mmの自己融着性エナメル線を得た。
(比較例2)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを7.5重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例3)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを110重量部とした以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例4)
蜜蝋の添加量を0.5重量部とした以外は実施例7と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例5)
蜜蝋の添加量を12.5重量部とした以外は実施例7と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例6)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドの代わりにレゾール型フェノール樹脂H−2181(日立化成社製)を15重量部用いたこと以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例7)
4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドの代わりに安定化イソシアネートAP−STABLEを5重量部用いたこと以外は実施例1と同様の手法により耐熱自己融着性エナメル線を得た。
(比較例8)
ポリスルホン樹脂をクレゾールとキシレンの混合剤に溶解することにより樹脂分濃度25%の比較例8の融着塗料を作製した。次に、上記ポリアミドイミドエナメル線の上に、比較例8の融着塗料を塗布、焼き付けすることにより融着層厚さ0.010mmの自己融着性エナメル線を得た。
(自己融着性エナメル線の試験方法)
(1)熱融着性試験
熱融着性試験はNEMA規格に準拠し行った。供試用の耐熱自己融着性エナメル線を内径5.6mmの70ターンのヘリカルコイルとした。このヘリカルコイルを所定の温度で10分間加熱し隣接線間を熱融着させた。次に、その隣接線間を熱融着させたヘリカルコイルを室温(20℃)で座屈試験し、座屈強度を融着力とした。
(2)高温下の接着力試験
熱融着性試験と同様にNEMA規格に準拠し行った。供試用の耐熱自己融着性エナメル線を内径5.6mmの70ターンのヘリカルコイルとし、220℃で10分間加熱して隣接線間を熱融着させた。尚、比較例8のみは240℃で10分間加熱し、熱融着させた。次に、隣接線間を熱融着させたヘリカルコイルを200℃中に10分間置き、200℃中で座屈試験を行い、座屈強度を接着力とした。
(3)熱硬化の確認
供試用の耐熱自己融着性エナメル線、自己融着性エナメル線10cmを各々2本採取し、マイクロメーターで外径を測定する。採取した2本のうちの1本をメチルエチルケトンに室温(20℃)で10分間浸漬した後、耐熱自己融着性エナメル線、自己融着性エナメル線の表面を脱脂綿でふき取り、マイクロメーターで外径を測定し融着層が剥離されたかどうかの確認を行った。もう1本を220℃で10分間加熱し、冷却した後同様にメチルエチルケトンに室温(20℃)で10分間浸漬し、ふき取り後の外径を測定して、熱硬化の有無を確認した。なお、比較例8はメチルエチルケトンに溶解しないことから除外した。
(4)静摩擦係数
図2に図1の耐熱自己融着性エナメル線の静摩擦係数の測定に用いた傾斜法静摩擦係数試験機の概要を示す。
この試験機を用いて、図2に示すように、長さ400mmの供試用の耐熱自己融着性エナメル線を3本採り、標点距離を350mmとし3%伸長後、2本を試料23として傾斜可能に設けたプレート21に、もう1本を半分に切りそれぞれ試料23としてプレート22に取り付ける。そして、プレート22を、線同士が直角になるようにプレート21上に重ねる。その場合、試料23が接触していることを確認する。次に、プレート21を傾斜速度1度/3秒に傾斜させ、プレート22が少しでも動き出す時のプレート21の傾斜角度θを求める。静摩擦係数(μ)はμ=tanθにより求める。なお、tanθはtanθ表示盤24に表示されており、指針25の位置から直読出来る様になっている。なお、傾斜角度θが0のときに水準器26が水平を示していないときは水平を示すように水平調節ネジ27で調整を行う。
表1に、実施例1〜10の耐熱自己融着性塗料(エナメル線作製後は融着層3)の組成と耐熱自己融着性エナメル線の融着力及び静摩擦係数を示す。表2には、比較例1〜8について表1と同様に示す。
Figure 2009067934
Figure 2009067934
表1に示すように、実施例1〜10は、240℃未満の温度で十分な熱融着力を発現しており、しかも200℃の高温雰囲気下において、十分な接着力を有していることがわかる。
これに対し、ビスマレイミドを添加しないスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂単独である比較例1は、高温下の接着力が実施例1〜10に比べ大幅に劣る。
比較例2はビスマレイミドの添加量が7.5重量部であり、高温下の接着力が実施例の約半分である。
比較例3はビスマレイミドの添加量が110重量部であり、高温下の接着力が実施例1〜10に比べ向上せず、またワニス中に析出物が発生する。
比較例4は滑剤を0.5重量部添加したものであるが、すべり性が滑剤を規定量(1〜5重量部)添加した実施例7〜10に比べ低下する。
比較例5は滑剤を12.5重量部添加したものであるが、1週間でワニス中の滑剤が一部析出し分散不良が発生した。
比較例6はビスマレイミドに代えてレゾール型フェノール樹脂を硬化剤として用いたものであるが、高温下の接着力が実施例1〜9に及ばないと共に、40℃の雰囲気に1週間程度放置することにより熱融着力が低下する。これは経時変化により架橋が進み融着層の流れを阻害するものと考えられ実用上大きな問題である。
比較例7はビスマレイミドに代えて安定化イソシアネートを硬化剤として用いたものであるが、焼き付け時に硬化が進行し熱融着力が大幅に低目である。
比較例8はポリスルホン樹脂を用いたものであるが、220℃での熱融着力が低く、より高温(240℃以上)での条件を必要とする。また、高温下での接着力も実施例に及ばない。
特に、これら比較例1〜8に対し実施例1〜6はいずれも220℃の熱融着力及び高温下での接着力も良好である。また、比較例6の様な熱融着力の経時変化も生じない。
実施例7〜10は実施例2に滑剤として蜜蝋を添加したものであるが、すべり性は著しく向上し、巻線性の向上が見込まれる。また、熱融着力、高温下での接着力も実施例1〜6と同等の値を示す。
本発明の好適な第1の実施形態である耐熱自己融着性塗料を用いた耐熱自己融着性エナメル線の一例を示す横断面図である。 図2(a)は、実施例において、エナメル線の静摩擦係数の測定に用いる傾斜法静摩擦係数試験機の平面図、図2(b)はその正面図、図2(c)はその側面図である。
符号の説明
1 導体
2 絶縁層
3 融着層
10 耐熱自己融着性エナメル線

Claims (8)

  1. 化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有してなることを特徴とする耐熱自己融着性塗料。
    Figure 2009067934
  2. 化学式(1)に示すスルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂と、ビスマレイミドとを含有し、さらに上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、滑剤を1〜10重量部含有することを特徴とする耐熱自己融着性塗料。
  3. 上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂100重量部に対して、ビスマレイミドを10〜100重量部含有する請求項1または2記載の耐熱自己融着性塗料。
  4. 上記滑剤が、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの合成系、蜜蝋、カルナウバ蝋、キャンデリラワックスなどの天然系のいずれか単独または複数の組み合わせからなる請求項2記載の耐熱自己融着性塗料。
  5. 上記スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、分子骨格中にスルホン基が30〜50%含有されていると共に、上記ビスマレイミドと溶剤に溶解されている請求項1〜4いずれかに記載の耐熱自己融着性塗料。
  6. 上記溶剤が、飽和脂環式ケトン類、フェノール類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類から選ばれる少なくとも1種以上からなる請求項5記載の耐熱自己融着性塗料。
  7. 導体上に直接または他の絶縁物を介して、融着層を設けてなる耐熱自己融着性エナメル線において、請求項1、3、5、6いずれかに記載の耐熱自己融着性塗料を塗布焼き付けし、上記融着層を形成してなることを特徴とする耐熱自己融着性エナメル線。
  8. 導体上に直接または他の絶縁物を介して、融着層を設けてなる耐熱自己融着性エナメル線において、請求項2または4記載の耐熱自己融着性塗料を塗布焼き付けし、上記融着層を形成してなり、塗布焼き付け後の静摩擦係数が0.10以下であることを特徴とする耐熱自己融着性エナメル線。
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