JP2009064714A - 電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents
電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009064714A JP2009064714A JP2007232822A JP2007232822A JP2009064714A JP 2009064714 A JP2009064714 A JP 2009064714A JP 2007232822 A JP2007232822 A JP 2007232822A JP 2007232822 A JP2007232822 A JP 2007232822A JP 2009064714 A JP2009064714 A JP 2009064714A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current collector
- electrode layer
- conductive material
- electrode
- concentration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/052—Li-accumulators
- H01M10/0525—Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/13—Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
- H01M4/131—Electrodes based on mixed oxides or hydroxides, or on mixtures of oxides or hydroxides, e.g. LiCoOx
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/13—Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
- H01M4/139—Processes of manufacture
- H01M4/1391—Processes of manufacture of electrodes based on mixed oxides or hydroxides, or on mixtures of oxides or hydroxides, e.g. LiCoOx
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/70—Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
Abstract
【課題】本発明は、レート特性およびサイクル特性に優れた電極体を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、集電体と、上記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、上記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とする電極体を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、集電体と、上記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、上記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とする電極体を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電極層の厚さ方向において、電極活物質の利用率を均一化することができる電極体に関する。
パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の小型化に伴い、情報関連機器、通信機器の分野では、これらの機器に用いる電源として、高エネルギー密度であるという理由から、リチウム二次電池が実用化され広く普及するに至っている。また一方で、自動車の分野においても、環境問題、資源問題から電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用の電源としても、リチウム二次電池が検討されている。
リチウム二次電池の正極層は、通常、リチウムイオンの吸蔵・放出を行う正極活物質(例えばLiCoO2等)と、導電性を向上させるための導電化材(例えばカーボンブラック等)とを含有している。エネルギー密度の観点から見ると、正極活物質に導電化材を添加することは、相対的に電極活物質の含有量を低下させることになるため好ましくないが、LiCoO2等の正極活物質は一般的に導電性が低いため、良好な充放電特性を確保するためには、導電化材の添加が必要になる。
そのため、従来のリチウム二次電池においては、正極活物質および導電化材を均一に分散させた正極層が広く用いられている。しかしながら、このようなリチウム二次電池は、正極活物質および導電化材を単に均一に分散させたものであり、最適な導電性付与がなされていないという問題があった。
このような問題に対して、例えば特許文献1においては、集電体近傍の電極活物質中の導電化材濃度が、集電体から離れた位置の電極活物質中の導電化材濃度よりも高くなるような濃度勾配を有する電極層を備えた非水電解質二次電池が開示されている。この非水電解質二次電池は、必要な部分に必要なだけ導電化材が分布するため、導電化材の使用量を少なくすることができ、電極活物質の使用量を相対的に増加させることができるという利点を有する。
ところが、電極層中での導電化材濃度を、集電体側で多く、その反対側で少なくすると、電極活物質の利用率が不均一になるという問題がある。すなわち、一般的に集電体から離れた位置では、電極層の電子抵抗は大きくなるが、上記のような導電化材濃度の勾配を有する電極層では、集電体から離れた位置(電子抵抗の大きな位置)での導電化材濃度が低い。そのため、電極層の厚さ方向における導電性の不均一は顕著になる。そのため、例えば高レートの充放電を行うと、集電体近傍の電極活物質のみが利用され、集電体から離れた位置の電極活物質はほとんど利用されないという現象が発生する。その結果、充分なエネルギー密度を得ることができないという問題がある。また、集電体近傍の電極活物質のみが利用されるため、局所的に電極活物質の劣化が生じ、サイクル特性が低下するという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、レート特性およびサイクル特性に優れた電極体を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、集電体と、上記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、上記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とする電極体を提供する。
本発明によれば、電極層中での導電化材濃度を、集電体側表面で低く、反対側表面で高くすることにより、電極層の厚さ方向における導電性の均一化を図ることができる。これにより、例えば高レートの充放電を行う場合であっても、電極層全体の電極活物質を均一に利用することができ、優れたレート特性を発揮することができる。
上記発明においては、上記反対側表面での導電化材濃度と、上記集電体側表面での導電化材濃度との差が、0.1重量%〜30重量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、電極活物質の利用度をさらに均一化することができるからである。
上記発明においては、上記集電体側表面での導電化材濃度が、0.1重量%〜30重量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、集電体近傍での導電性を良好なものとすることができるからである。
上記発明においては、上記電極層中での導電化材濃度が、上記集電体から厚さ方向に沿って、段階的に増加することが好ましい。電極活物質の利用度をさらに均一化することができるからである。
上記発明においては、上記電極層中での導電化材濃度が、上記集電体から厚さ方向に沿って、連続的に増加することが好ましい。電極活物質の利用度をさらに均一化することができるからである。
また、本発明においては、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極層を有する正極体と、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極層を有する負極体と、上記正極層および上記負極層の間に配置されたセパレータと、上記正極活物質および上記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる有機電解質と、を有するリチウム二次電池であって、上記正極体および上記負極体の少なくとも一方が、上述した電極体であることを特徴とするリチウム二次電池を提供する。
本発明によれば、正極体および負極体の少なくとも一方に、上述した電極体を用いることにより、レート特性およびサイクル特性に優れたリチウム二次電池とすることができる。
本発明においては、レート特性およびサイクル特性に優れた電極体を得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の電極体およびリチウム二次電池について、詳細に説明する。
A.電極体
まず、本発明の電極体について説明する。本発明の電極体は、集電体と、上記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、上記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とするものである。
まず、本発明の電極体について説明する。本発明の電極体は、集電体と、上記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、上記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とするものである。
本発明によれば、電極層中での導電化材濃度を、集電体側表面で低く、反対側表面で高くすることにより、電極層の厚さ方向における導電性の均一化を図ることができる。これにより、例えば高レートの充放電を行う場合であっても、電極層全体の電極活物質を均一に利用することができ、優れたレート特性を発揮することができる。また、電極層中での電極活物質の利用度を均一にすることにより、局所的な電極活物質の劣化を防止することができ、サイクル特性を向上させることができる。同様に、電極層中での電極活物質の利用度を均一にすることにより、充放電に伴って電極活物質が膨張・収縮した場合であっても、電極層全体で緩和することができ、応力の集中を防止することができ、サイクル特性を向上させることができる。
なお、上述した従来の電極体は、電極層中での導電化材濃度を、集電体側表面で高く、反対側表面で低くすることにより、導電化材の使用量を最小限にし、相対的に電極活物質の量を増やすことで、高エネルギー密度化等を図るものであった。これに対して、本発明の電極体は、電極層の厚さ方向における導電性の不均一に着目し、電子抵抗の大きな位置に積極的に導電化材を添加することにより、導電性の不均一を解消し、電極活物質の利用度を均一化させ、レート特性およびサイクル特性の向上を図るものである。すなわち、両者は、導電化材濃度の勾配という点では類似しているものの、その基礎となる概念は全く異なるものである。
次に、本発明の電極体について図面を用いて説明する。図1は、本発明の電極体の一例を示す概略断面図である。図1に示される電極体は、集電体1(例えばAl箔)と、集電体1上に形成され、電極活物質2(例えばLiCoO2)および導電化材3(例えばカーボンブラック)を含有する電極層4と、を有するものである。さらに、この電極体は、電極層4中での導電化材3の濃度が、集電体1から厚さ方向に沿って増加するものである。
本発明においては、電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴の一つとする。以下、図2を用いて、電極層中での導電化材濃度について説明する。図2に示されるように、本発明における電極層4は集電体1の表面上に形成される。さらに、電極層4の集電体側の表面(集電体側表面X)での導電化材濃度は、電極層4の集電体側表面Xとは反対側の表面(反対側表面Y)での導電化材濃度よりも低くなる。
ここで、本発明における「集電体側表面」とは、電極層および集電体の界面から、電極層の厚さ方向に沿って電極層の厚さの30%内部の位置までに含まれる電極層の領域をいう。一方、本発明における「反対側表面」とは、集電体側表面とは反対側の表面から、電極層の厚さ方向に沿って電極層の厚さの30%内部の位置までに含まれる電極層の領域をいう。
本発明に用いられる電極層の厚さは、目的とするリチウム二次電池等の用途等により異なるものであるが、通常10μm〜250μmの範囲内、中でも20μm〜200μmの範囲内、特に30μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる電極層の厚さは、目的とするリチウム二次電池等の用途等により異なるものであるが、通常10μm〜250μmの範囲内、中でも20μm〜200μmの範囲内、特に30μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
本発明において、集電体側表面および反対側表面での導電化材濃度は、以下の方法で測定することができる。例えば、炭素硫黄分析装置、ICP(発光分析装置)、原子吸光分析装置等により測定することができる。なお、集電体側表面での導電化材濃度と、反対側表面での導電化材濃度との差等の具体的な説明については、後述する「1.電極層 (2)電極層の構成」に記載する。
また、本発明の電極体は、後述するように、正極集電体および正極層を有する正極体であっても良く、負極集電体および負極層を有する負極体であっても良い。中でも、本発明においては、電極体が正極体であることが好ましい。一般的に、正極活物質には、導電性の低い材料が用いられることが多いからである。
以下、本発明の電極体について、構成ごとに説明する。
以下、本発明の電極体について、構成ごとに説明する。
1.電極層
まず、本発明に用いられる電極層について説明する。本発明に用いられる電極層は、後述する集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有するものである。さらに、本発明に用いられる電極層は、電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いものである。以下、本発明に用いられる電極層について、(1)電極層の材料、および(2)電極層の構成に分けて説明する。
まず、本発明に用いられる電極層について説明する。本発明に用いられる電極層は、後述する集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有するものである。さらに、本発明に用いられる電極層は、電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、上記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いものである。以下、本発明に用いられる電極層について、(1)電極層の材料、および(2)電極層の構成に分けて説明する。
(1)電極層の材料
本発明に用いられる電極層は、少なくとも電極活物質および導電化材を含有するものである。さらに必要に応じて、電極層は、結着材等を含有していても良い。
本発明に用いられる電極層は、少なくとも電極活物質および導電化材を含有するものである。さらに必要に応じて、電極層は、結着材等を含有していても良い。
本発明に用いられる電極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に限定されるものではないが、通常、絶縁性を有するものである。上記電極活物質は、電極体の用途に応じて、正極活物質および負極活物質に大別することができる。上記正極活物質としては、例えばLiCoO2、LiCoPO4、LiMn2O4、LiNiO2、LiFePO4、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、LiMnPO4、LiNi0.5Mn1.5O4等を挙げることができ、中でもLiCoO2が好ましい。一方、上記負極活物質としては、例えばLi4Ti5O12、LiTiO2、SnO2、SiO2、SiO等を挙げることができ、中でもLi4Ti5O12が好ましい。
電極層に含まれる電極活物質の含有量としては、電極活物質の種類により異なるものであるが、例えば60重量%〜97重量%の範囲内、中でも75重量%〜97重量%の範囲内、特に90重量%〜97重量%の範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる導電化材は、電極層の導電性を向上させることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック等を挙げることができる。
本発明に用いられる電極層は、必要に応じて結着材を含有していても良い。上記結着材としては、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。また、電極層に含まれる結着材の含有量は、電極活物質等を固定化できる程度の量であれば良く、より少ないことが好ましい。結着材の含有量は、通常1重量%〜10重量%の範囲内である。
(2)電極層の構成
次に、本発明における電極層の構成について説明する。本発明においては、上述した図2で説明したように、電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴の一つとする。
次に、本発明における電極層の構成について説明する。本発明においては、上述した図2で説明したように、電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴の一つとする。
本発明においては、電極層の反対側表面での導電化材濃度と、電極層の集電体側表面での導電化材濃度との差が、例えば0.1重量%〜30重量%の範囲内、中でも0.3重量%〜10重量%の範囲内、特に0.5重量%〜5重量%の範囲内であることが好ましい。両者の差が小さすぎると、電極層の厚さ方向において、導電性の不均一を解消できない可能性があるからである。一方、両者の差が大きすぎると、例えば、集電体側表面での導電化材濃度を良好な導電性を発揮できる程度まで高くした場合に、反対側表面での導電化材濃度が過剰に高くなり、その結果、反対側表面に含まれる電極活物質の濃度が相対的に減少し、電極層全体としてのエネルギー密度が低下する可能性があるからである。
本発明において、電極層の集電体側表面での導電化材濃度としては、導電性を確保できる濃度であれば特に限定されるものではないが、例えば0.1重量%〜30重量%の範囲内、中でも0.3重量%〜10重量%の範囲内、特に0.5重量%〜5重量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、集電体近傍での導電性を良好なものとすることができるからである。
本発明において、電極層の反対側表面での導電化材濃度としては、上述した集電体側表面での導電化材濃度よりも高ければ特に限定されるものではないが、例えば0.1重量%〜30重量%の範囲内、中でも0.3重量%〜10重量%の範囲内、特に0.5重量%〜5重量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、電極層の厚さ方向において、電極活物質の利用度をさらに均一化することができるからである。
本発明においては、電極層の反対側表面での導電化材濃度が、電極層の集電体側表面での導電化材濃度よりも高ければ、その中間領域にあたる電極層での導電化材濃度は特に限定されない。中でも、本発明においては、電極層中での導電化材濃度が、集電体から厚さ方向に沿って、段階的または連続的に増加することが好ましい。電極活物質の利用度をさらに均一化することができるからである。
集電体から厚さ方向に沿って導電化材濃度が段階的に増加する電極層は、例えば、導電化材濃度が異なる複数の電極層形成用ペーストを順次集電体に塗布することにより形成できる。そのため、製造が容易であるという利点を有する。ここで、電極層が、導電化材濃度の異なる電極層形成用層が積層したものであると考えると、上記電極層は、例えば2層〜5層の電極層形成用層で構成されたものであることが好ましく、中でも2層または3層の電極層形成用層で構成されたものであることがより好ましい。また、隣接する電極層形成用層における導電化材濃度の差は、特に限定されるものではないが、例えば1重量%以上、中でも2重量%以上であることが好ましい。さらに、各々の電極層形成用層に含まれる導電化材の含有量としては、電極層形成用層の位置により異なるものであるが、例えば0.1重量%〜30重量%の範囲内、中でも0.3重量%〜10重量%の範囲内であることが好ましい。
一方、集電体から厚さ方向に沿って導電化材濃度が連続的に増加する電極層は、電極活物質の利用度をさらに均一化することができるという利点を有する。なお、このような電極層の製造方法については、後述する「3.電極層の製造方法」で説明する。
2.集電体
次に、本発明に用いられる集電体について説明する。本発明に用いられる集電体は、電極層の集電を行う機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的なリチウム二次電池の集電体を用いることができる。また、本発明に用いられる集電体は、電極体の機能に応じて、正極集電体および負極集電体に大別される。
次に、本発明に用いられる集電体について説明する。本発明に用いられる集電体は、電極層の集電を行う機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的なリチウム二次電池の集電体を用いることができる。また、本発明に用いられる集電体は、電極体の機能に応じて、正極集電体および負極集電体に大別される。
正極集電体の材料としては、例えばアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウムおよびSUSが好ましい。また、正極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
負極集電体の材料としては、例えば銅、SUS、ニッケル等を挙げることができ、中でも銅が好ましい。また、負極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
3.電極体の製造方法
次に、本発明の電極体を製造する方法について説明する。本発明の電極体を製造する方法としては、上述した電極体を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。
次に、本発明の電極体を製造する方法について説明する。本発明の電極体を製造する方法としては、上述した電極体を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。
例えば、本発明の電極体が、集電体から厚さ方向に沿って導電化材濃度が段階的に増加する電極層を有するものである場合、電極体の製造方法としては、例えば電極活物質、導電化材および結着材等を含有し、かつ、導電化材濃度が異なる複数の電極層形成用ペーストを用意し、集電体上に塗布して乾燥する操作を繰り返し、最後にプレスする方法等を挙げることができる。
導電化材濃度が異なる複数の電極層形成用ペーストを作製する方法としては、例えば、各々の電極層形成用ペーストに同量の電極活物質を使用し、導電化材の量を変化させる方法を挙げることができる。この方法の場合、電極層中での電極活物質濃度を均一にすることができ、高エネルギー密度化を図ることができる。また、別の方法としては、例えば、電極活物質および導電化材の重量の合計が同一となるように、電極層形成用ペーストに含有される導電化材の量を変化させる方法を挙げることができる。この方法の場合、電極層形成用ペーストに含まれる溶質の重量が同一になるので、電極層の密度を均一にすることができ、サイクル特性の向上を図ることができる。
一方、本発明の電極体が、集電体から厚さ方向に沿って導電化材濃度が連続的に増加する電極層を有するものである場合、電極体の製造方法としては、例えば電極活物質および導電化材の比重の差を用いる方法等を挙げることができる。具体的には、電極活物質であるLiCoO2の比重は5程度であり、導電化材であるカーボンブラックの比重は2程度である。そのため、これらの材料を含有し、所定の流動性を有する電極層形成用ペーストを用意し、集電体上に塗布し、電極層が流動性を保持した状態で静置すると、比重の重い電極活物質はより沈降し、比重の軽い導電化材はより浮上する。その結果、集電体から厚さ方向に沿って導電化材濃度が連続的に増加する電極層が形成される。なお、電極活物質の比重が、導電化材の比重よりも小さい場合は、流動性を有する電極層を静置する際に、上下反対にすることで、所望の電極層を得ることができる。また、得られた電極層をプレスして、電極層の密度を向上させても良い。
B.リチウム二次電池
次に、本発明のリチウム二次電池について説明する。本発明のリチウム二次電池は、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極層を有する正極体と、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極層を有する負極体と、上記正極層および上記負極層の間に配置されたセパレータと、上記正極活物質および上記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる有機電解質と、を有するリチウム二次電池であって、上記正極体および上記負極体の少なくとも一方が、上述した電極体であることを特徴とするものである。
次に、本発明のリチウム二次電池について説明する。本発明のリチウム二次電池は、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極層を有する正極体と、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極層を有する負極体と、上記正極層および上記負極層の間に配置されたセパレータと、上記正極活物質および上記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる有機電解質と、を有するリチウム二次電池であって、上記正極体および上記負極体の少なくとも一方が、上述した電極体であることを特徴とするものである。
本発明によれば、正極体および負極体の少なくとも一方に、上述した電極体を用いることにより、レート特性およびサイクル特性に優れたリチウム二次電池とすることができる。
次に、本発明のリチウム二次電池について図面を用いて説明する。図3は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す概略断面図である。図3に示されるリチウム二次電池は、正極集電体11、および正極集電体11上に形成された正極層12を有する正極体13と、負極集電体14、および負極集電体14上に形成された負極層15を有する負極体16と、正極層12および負極層15の間に配置されたセパレータ17と、正極活物質2aおよび負極活物質2bの間でリチウムイオンを伝導させる有機電解質(図示せず)と、を有するものである。さらに、このリチウム二次電池の正極体13は、正極集電体11からセパレータ17に向かって、正極層12中における導電化材3の濃度が増加するものである。
以下、本発明のリチウム二次電池について、構成ごとに説明する。
以下、本発明のリチウム二次電池について、構成ごとに説明する。
1.正極体および負極体
まず、本発明に用いられる正極層および負極体について説明する。本発明に用いられる正極体は、正極集電体と、上記正極集電体上に形成された正極層とを有するものである。また、本発明に用いられる負極体は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成された負極層とを有するものである。
まず、本発明に用いられる正極層および負極体について説明する。本発明に用いられる正極体は、正極集電体と、上記正極集電体上に形成された正極層とを有するものである。また、本発明に用いられる負極体は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成された負極層とを有するものである。
本発明においては、通常、正極体および負極体の少なくとも一方に、上記「A.電極体」に記載した電極体を用いる。中でも、本発明においては、少なくとも正極体に、上述した電極体を用いることが好ましい。一般的に、正極活物質には、導電性の低い材料が用いられることが多いからである。また、本発明においては、正極体および負極体の両方に、上述した電極体を用いても良い。
本発明において、負極体のみに上述した電極体を使用する場合は、正極体として、一般的な正極体を使用することができる。用いられる正極活物質、正極集電体、導電化材および結着材等については、上記「A.電極体」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本発明において、正極体のみに上述した電極体を使用する場合は、負極体として、一般的な負極体を使用することができる。用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に限定されるものではないが、例えば、金属リチウム、リチウム合金、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、およびグラファイト等の炭素材料等を挙げることができる。また、負極活物質は、粉末状であっても良く、薄膜状であっても良い。また、用いられる負極集電体、導電化材および結着材等については、上記「A.電極体」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
2.有機電解質
本発明に用いられる有機電解質は、上記正極活物質および上記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる機能を有するものである。有機電解質としては、具体的には、有機電解液、ポリマー電解質、ゲル電解質等を挙げることができる。
本発明に用いられる有機電解質は、上記正極活物質および上記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる機能を有するものである。有機電解質としては、具体的には、有機電解液、ポリマー電解質、ゲル電解質等を挙げることができる。
有機電解液としては、通常、リチウム塩および非水溶媒を含有する非水電解液が使用される。リチウム塩としては、一般的なリチウム二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではなく、例えば、LiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3およびLiClO4等を挙げることができる。
非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、一種のみ用いてもよく、二種以上を混合して用いても良い。また、非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、一種のみ用いてもよく、二種以上を混合して用いても良い。また、非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
ポリマー電解質は、リチウム塩およびポリマーを含有するものである。リチウム塩としては、上記有機電解液に用いられるリチウム塩と同様のものを用いることができる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
ゲル電解質は、リチウム塩とポリマーと非水溶媒とを含有するものである。リチウム塩および非水溶媒としては、上記有機電解液に用いられるリチウム塩および非水溶媒と同様のものを用いることができる。また、ポリマーとしては、ゲル化が可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロプレンオキシド、ポリアクリルニトリル、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリウレタン、ポリアクリレート、セルロース等が挙げられる。
3.その他の部材
本発明のリチウム二次電池は、通常、正極層および負極層の間に配置されたセパレータを有する。セパレータとしては、有機電解質を保持する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
本発明のリチウム二次電池は、通常、正極層および負極層の間に配置されたセパレータを有する。セパレータとしては、有機電解質を保持する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述した正極体、負極体、セパレータ、有機電解質を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。また、本発明のリチウム二次電池は、正極層、セパレータおよび負極層から構成される電極を有する。この電極の形状としては、特に限定されるものではなく、具体的には、平板型および捲回型等を挙げることができる。また、本発明のリチウム二次電池の製造方法は、一般的なリチウム二次電池の製造方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(1)正極作製
結着材であるポリビニリデンフロライド(PVDF)を5g溶解した溶剤n−メチルピロリドン溶液125mL中に、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)90gと、導電化材であるカーボンブラック5gとを添加し、均一に混合するまで混練して正極層形成用ペーストAを得た。
次に、コバルト酸リチウム87g、カーボンブラック8gを使用したこと以外は、上記と同様にして、正極層形成用ペーストBを得た。
次に、コバルト酸リチウム85g、カーボンブラック10gを使用したこと以外は、上記と同様にして、正極層形成用ペーストCを得た。
[実施例1]
(1)正極作製
結着材であるポリビニリデンフロライド(PVDF)を5g溶解した溶剤n−メチルピロリドン溶液125mL中に、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)90gと、導電化材であるカーボンブラック5gとを添加し、均一に混合するまで混練して正極層形成用ペーストAを得た。
次に、コバルト酸リチウム87g、カーボンブラック8gを使用したこと以外は、上記と同様にして、正極層形成用ペーストBを得た。
次に、コバルト酸リチウム85g、カーボンブラック10gを使用したこと以外は、上記と同様にして、正極層形成用ペーストCを得た。
その後、正極層形成用ペーストAを、厚さ15μmのAl集電体上に目付量2mg/cm2で片面塗布し乾燥した。続いて、正極層形成用ペーストBを同様に目付量2mg/cm2で塗布し乾燥した。続いて、正極層形成用ペーストCを同様に目付量2mg/cm2で塗布し乾燥した。これにより、導電化材の使用量が、正極集電体側から厚さ方向に沿って、3段階で増加した電極を得た。次に、この電極をプレスし、厚さ40μm、密度2.5g/cm3とした。最後に、この電極をφ16mmとなるように切り出して正極を得た。
(2)負極作製
結着材であるポリビニリデンフロライド(PVDF)を7.5g溶解した溶剤n−メチルピロリドン溶液125mL中に、負極活物質であるグラファイト粉末92.5gを添加し、均一に混合するまで混錬し負極層形成用ペーストを作製した。この負極層形成用ペーストを、厚さ15μmのCu集電体上に目付量4mg/cm2で片面塗布し、乾燥することで電極を得た。この電極をプレスし、厚さ20μm、密度1.2g/cm3とした。最後に、この電極をφ19mmとなるよう切り出して負極を得た。
結着材であるポリビニリデンフロライド(PVDF)を7.5g溶解した溶剤n−メチルピロリドン溶液125mL中に、負極活物質であるグラファイト粉末92.5gを添加し、均一に混合するまで混錬し負極層形成用ペーストを作製した。この負極層形成用ペーストを、厚さ15μmのCu集電体上に目付量4mg/cm2で片面塗布し、乾燥することで電極を得た。この電極をプレスし、厚さ20μm、密度1.2g/cm3とした。最後に、この電極をφ19mmとなるよう切り出して負極を得た。
(3)電池作製
得られた正極および負極を用いてCR2032型コインセルを作製した。なお、セパレータとしてPP製セパレータを使用し、電解液としてEC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)を体積比率3:7で混合したものに、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解したものを使用した。
得られた正極および負極を用いてCR2032型コインセルを作製した。なお、セパレータとしてPP製セパレータを使用し、電解液としてEC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)を体積比率3:7で混合したものに、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解したものを使用した。
[比較例1]
正極作製の際に、正極層形成用ペーストBのみを用いて、正極集電体に目付量6mg/cm2で塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。
正極作製の際に、正極層形成用ペーストBのみを用いて、正極集電体に目付量6mg/cm2で塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。
[比較例2]
正極作製の際に、正極層形成用ペーストC、正極層形成用ペーストB、正極層形成用ペーストAの順番で塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。
正極作製の際に、正極層形成用ペーストC、正極層形成用ペーストB、正極層形成用ペーストAの順番で塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。
[評価]
実施例1および比較例1〜2で得られたコインセルを用いて、レート特性およびサイクル特性を評価した。測定方法は以下の通りである。
実施例1および比較例1〜2で得られたコインセルを用いて、レート特性およびサイクル特性を評価した。測定方法は以下の通りである。
(1)レート特性(25℃にて実施)
以下の(a)〜(f)の操作を行った。
(a)3.0〜4.1Vでコンディショニング
(b)1Cにて上限4.1Vまで2.5時間CCCV充電
(c)電流値C/3で下限3.0VまでCC放電
(d)1Cにて上限4.1Vまで2.5時間CCCV充電
(e)電流値1Cで下限3.0VまでCC放電
(f)以下、(b)〜(e)のCCCV充電およびCC放電を繰り返す。ただし、CC放電電流は、3C、5C、10C、20C、40Cと変化させる。
その後、40C放電での放電容量と、C/3放電での放電容量を算出した。その結果を表1に示す。
以下の(a)〜(f)の操作を行った。
(a)3.0〜4.1Vでコンディショニング
(b)1Cにて上限4.1Vまで2.5時間CCCV充電
(c)電流値C/3で下限3.0VまでCC放電
(d)1Cにて上限4.1Vまで2.5時間CCCV充電
(e)電流値1Cで下限3.0VまでCC放電
(f)以下、(b)〜(e)のCCCV充電およびCC放電を繰り返す。ただし、CC放電電流は、3C、5C、10C、20C、40Cと変化させる。
その後、40C放電での放電容量と、C/3放電での放電容量を算出した。その結果を表1に示す。
(2)サイクル特性
(a)〜(f)の操作を行い、次に、
(g)2Cで3.0〜4.1Vを500サイクル充放電する(60℃にて実施)。
その後、1サイクル目および500サイクル目の放電容量から放電容量維持率を算出した。その結果を表1に示す。
(a)〜(f)の操作を行い、次に、
(g)2Cで3.0〜4.1Vを500サイクル充放電する(60℃にて実施)。
その後、1サイクル目および500サイクル目の放電容量から放電容量維持率を算出した。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1のコインセルは、比較例1および比較例2のコインセルと比較して、レート特性およびサイクル特性に優れていることが確認された。
1 … 集電体
2 … 電極活物質
2a … 正極活物質
2b … 負極活物質
3 … 導電化材
4 … 電極層
2 … 電極活物質
2a … 正極活物質
2b … 負極活物質
3 … 導電化材
4 … 電極層
Claims (6)
- 集電体と、前記集電体上に形成され、電極活物質および導電化材を含有する電極層と、を有する電極体であって、
前記電極層の集電体側表面での導電化材濃度が、前記集電体側表面とは反対側の反対側表面での導電化材濃度よりも低いことを特徴とする電極体。 - 前記反対側表面での導電化材濃度と、前記集電体側表面での導電化材濃度との差が、0.1重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電極体。
- 前記集電体側表面での導電化材濃度が、0.1重量%〜30重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電極体。
- 前記電極層中での導電化材濃度が、前記集電体から厚さ方向に沿って、段階的に増加することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の電極体。
- 前記電極層中での導電化材濃度が、前記集電体から厚さ方向に沿って、連続的に増加することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の電極体。
- 正極集電体および前記正極集電体上に形成された正極層を有する正極体と、負極集電体および前記負極集電体上に形成された負極層を有する負極体と、前記正極層および前記負極層の間に配置されたセパレータと、前記正極活物質および前記負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる有機電解質と、を有するリチウム二次電池であって、
前記正極体および前記負極体の少なくとも一方が、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の電極体であることを特徴とするリチウム二次電池。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007232822A JP2009064714A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 |
KR1020107004962A KR20100051711A (ko) | 2007-09-07 | 2008-09-05 | 전극체 및 전극체를 사용한 리튬 2차 전지 |
PCT/IB2008/002957 WO2009031037A2 (en) | 2007-09-07 | 2008-09-05 | Electrode body, and lithium secondary battery employing the electrode body |
US12/676,628 US20110217594A1 (en) | 2007-09-07 | 2008-09-05 | Electrode body, and lithium secondary battery employing the electrode body |
CN200880105780A CN101809790A (zh) | 2007-09-07 | 2008-09-05 | 电极体、使用该电极体的锂二次电池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007232822A JP2009064714A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009064714A true JP2009064714A (ja) | 2009-03-26 |
Family
ID=40382560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007232822A Pending JP2009064714A (ja) | 2007-09-07 | 2007-09-07 | 電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20110217594A1 (ja) |
JP (1) | JP2009064714A (ja) |
KR (1) | KR20100051711A (ja) |
CN (1) | CN101809790A (ja) |
WO (1) | WO2009031037A2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013004285A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Toyota Industries Corp | リチウムイオン二次電池用負極およびその製造方法ならびにリチウムイオン二次電池 |
JPWO2012132958A1 (ja) * | 2011-03-31 | 2014-07-28 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池及びその製造方法 |
JP2018049718A (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 株式会社東芝 | 電極、非水電解質電池、電池パック、及び車両 |
WO2018236200A1 (ko) * | 2017-06-23 | 2018-12-27 | 주식회사 엘지화학 | 리튬이차전지용 양극 및 이를 포함하는 리튬이차전지 |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8986883B2 (en) * | 2009-11-16 | 2015-03-24 | National University Corporation Gunma University | Negative electrode for lithium secondary battery and method for producing same |
JP5666561B2 (ja) * | 2010-04-01 | 2015-02-12 | 三洋電機株式会社 | 非水電解質二次電池 |
US9112224B2 (en) | 2010-06-30 | 2015-08-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Energy storage device and method for manufacturing the same |
TWI462380B (zh) * | 2011-12-20 | 2014-11-21 | Au Optronics Corp | 電芯及其製造方法 |
CN107134562A (zh) * | 2012-03-30 | 2017-09-05 | 丰田自动车株式会社 | 锂离子二次电池 |
DE102015200758A1 (de) * | 2015-01-20 | 2016-07-21 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Kompositelektrode und diese umfassende Lithiumionenbatterie sowie Verfahren zur Herstellung der Kompositelektrode |
US20170263927A1 (en) * | 2015-02-16 | 2017-09-14 | Lg Chem, Ltd. | Electrode, manufacturing method thereof and secondary battery comprising the same |
US11171324B2 (en) | 2016-03-15 | 2021-11-09 | Honda Motor Co., Ltd. | System and method of producing a composite product |
US11081684B2 (en) | 2017-05-24 | 2021-08-03 | Honda Motor Co., Ltd. | Production of carbon nanotube modified battery electrode powders via single step dispersion |
US11201318B2 (en) | 2017-09-15 | 2021-12-14 | Honda Motor Co., Ltd. | Method for battery tab attachment to a self-standing electrode |
CN111200159B (zh) * | 2018-11-16 | 2021-03-23 | 宁德时代新能源科技股份有限公司 | 一种电池 |
US11352258B2 (en) | 2019-03-04 | 2022-06-07 | Honda Motor Co., Ltd. | Multifunctional conductive wire and method of making |
CN110492058A (zh) * | 2019-08-12 | 2019-11-22 | 珠海格力电器股份有限公司 | 电极片及其制备方法和电池 |
CN113471410A (zh) * | 2020-03-31 | 2021-10-01 | 比亚迪股份有限公司 | 一种负极片及锂离子电池 |
JP7216052B2 (ja) * | 2020-08-20 | 2023-01-31 | プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 | 二次電池用正極および二次電池 |
WO2024077628A1 (zh) * | 2022-10-14 | 2024-04-18 | 宁德时代新能源科技股份有限公司 | 极片、电极组件、电池单体、电池及用电设备 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56126254A (en) * | 1980-03-10 | 1981-10-03 | Sanyo Electric Co Ltd | Positive electrode of organic electrolytic battery |
JP2000011995A (ja) * | 1998-06-24 | 2000-01-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 二次電池用正極板とその製造方法 |
JP2009004181A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Nissan Motor Co Ltd | 電池用電極 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1124551A (en) * | 1966-10-28 | 1968-08-21 | Hitachi Maxell | Improvements in or relating to dry cells |
JPH09283180A (ja) * | 1996-04-16 | 1997-10-31 | Fuji Photo Film Co Ltd | 非水二次電池 |
JP3620703B2 (ja) * | 1998-09-18 | 2005-02-16 | キヤノン株式会社 | 二次電池用負極電極材、電極構造体、二次電池、及びこれらの製造方法 |
WO2000077867A1 (en) * | 1999-06-10 | 2000-12-21 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Cell |
JP3729815B2 (ja) * | 2002-04-16 | 2005-12-21 | 松下電器産業株式会社 | ニッケル−水素蓄電池用負極板およびその製造方法ならびにそれを用いたニッケル−水素蓄電池 |
US8062793B2 (en) * | 2004-11-26 | 2011-11-22 | Panasonic Corporation | Lithium primary battery and manufacturing method therefor |
TWI467840B (zh) * | 2005-09-02 | 2015-01-01 | A123 Systems Inc | 奈米組成電極以及其相關裝置 |
JP5103857B2 (ja) * | 2005-11-10 | 2012-12-19 | 日産自動車株式会社 | 二次電池用電極、および、これを用いた二次電池 |
-
2007
- 2007-09-07 JP JP2007232822A patent/JP2009064714A/ja active Pending
-
2008
- 2008-09-05 CN CN200880105780A patent/CN101809790A/zh active Pending
- 2008-09-05 KR KR1020107004962A patent/KR20100051711A/ko not_active Application Discontinuation
- 2008-09-05 WO PCT/IB2008/002957 patent/WO2009031037A2/en active Application Filing
- 2008-09-05 US US12/676,628 patent/US20110217594A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56126254A (en) * | 1980-03-10 | 1981-10-03 | Sanyo Electric Co Ltd | Positive electrode of organic electrolytic battery |
JP2000011995A (ja) * | 1998-06-24 | 2000-01-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 二次電池用正極板とその製造方法 |
JP2009004181A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Nissan Motor Co Ltd | 電池用電極 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2012132958A1 (ja) * | 2011-03-31 | 2014-07-28 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池及びその製造方法 |
JP6049611B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2016-12-21 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池及びその製造方法 |
JP2013004285A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Toyota Industries Corp | リチウムイオン二次電池用負極およびその製造方法ならびにリチウムイオン二次電池 |
JP2018049718A (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 株式会社東芝 | 電極、非水電解質電池、電池パック、及び車両 |
WO2018236200A1 (ko) * | 2017-06-23 | 2018-12-27 | 주식회사 엘지화학 | 리튬이차전지용 양극 및 이를 포함하는 리튬이차전지 |
CN110199413A (zh) * | 2017-06-23 | 2019-09-03 | 株式会社Lg化学 | 用于锂二次电池的正极和包括该正极的锂二次电池 |
JP2020501328A (ja) * | 2017-06-23 | 2020-01-16 | エルジー・ケム・リミテッド | リチウム二次電池用の正極及びこれを含むリチウム二次電池 |
US11316150B2 (en) | 2017-06-23 | 2022-04-26 | Lg Energy Solution, Ltd. | Cathode for lithium secondary battery and lithium secondary battery comprising the same |
CN110199413B (zh) * | 2017-06-23 | 2022-05-24 | 株式会社Lg化学 | 用于锂二次电池的正极和包括该正极的锂二次电池 |
JP2022125251A (ja) * | 2017-06-23 | 2022-08-26 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | リチウム二次電池用の正極及びこれを含むリチウム二次電池 |
JP7350944B2 (ja) | 2017-06-23 | 2023-09-26 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | リチウム二次電池用の正極及びこれを含むリチウム二次電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20110217594A1 (en) | 2011-09-08 |
WO2009031037A2 (en) | 2009-03-12 |
WO2009031037A3 (en) | 2009-04-23 |
CN101809790A (zh) | 2010-08-18 |
KR20100051711A (ko) | 2010-05-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009064714A (ja) | 電極体およびそれを用いたリチウム二次電池 | |
US10637097B2 (en) | Organic/inorganic composite electrolyte, electrode-electrolyte assembly and lithium secondary battery including the same, and manufacturing method of the electrode-electrolyte assembly | |
JP5259268B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
CN111480251B (zh) | 锂二次电池用负极、其制备方法以及包含该锂二次电池用负极的锂二次电池 | |
KR102446271B1 (ko) | 리튬 이차 전지 | |
WO2012014998A1 (ja) | リチウム二次電池 | |
JP2009099495A (ja) | リチウム二次電池 | |
CN100583541C (zh) | 电池 | |
JP5151329B2 (ja) | 正極体およびそれを用いたリチウム二次電池 | |
JP2016506055A (ja) | リチウム−硫黄電池用正極活物質およびその製造方法 | |
CN111771300A (zh) | 包含硅基化合物的多层阳极和包括该多层阳极的锂二次电池 | |
CN111837259A (zh) | 锂二次电池 | |
CN101494302B (zh) | 电池 | |
JP2011192561A (ja) | 非水電解液二次電池の製造方法 | |
US10170760B2 (en) | Lithium ion secondary battery | |
CN111697227B (zh) | 锂离子二次电池及其制造方法 | |
JP2019164965A (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP2009277432A (ja) | 二次電池用電極及びその製造方法並びに二次電池 | |
JP5279362B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2017134923A (ja) | リチウム二次電池用負極、リチウム二次電池およびそれらの製造方法 | |
JP7301449B2 (ja) | リチウム二次電池用非水電解液及びこれを含むリチウム二次電池 | |
CN114944468A (zh) | 用于锂二次电池的正极和包含其的锂二次电池 | |
KR101853149B1 (ko) | 코어-쉘 구조의 리튬 이차전지용 음극활물질, 이를 포함하는 리튬 이차전지 및 상기 음극활물질의 제조방법 | |
JP4078864B2 (ja) | 二次電池用負極および二次電池 | |
KR102446269B1 (ko) | 리튬 이차 전지 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100112 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100310 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100420 |