JP2009057278A - 高純度炭酸リチウムの製造方法 - Google Patents

高純度炭酸リチウムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不純物含有量が多い水酸化リチウムを反応原料として用いても、Na、K、Ca、Al及びSiの各元素の含有量が1ppm以下である高純度炭酸リチウムが得られる製造方法を提供する。
【解決手段】粗製水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過した後、晶析を行って精製水酸化リチウムを得る第一工程、及び該精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを水溶媒中で反応させて析出させた炭酸リチウム(a)を回収する第二工程、を含む高純度炭酸リチウムの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に、電子材料、光工業材料の原料として有用な高純度炭酸リチウムの製造方法に関するものである。
炭酸リチウムは耐熱ガラス、光学ガラス等の配合剤、セラミック材料、携帯電話やノートパソコンのバッテリーに使用されているリチウム2次電池の原料、電解質の材料、半導体レーザー等に使用されるニオブ酸リチウム単結晶やタンタル酸リチウム単結晶等の原料等様々な用途に用いられている。
炭酸リチウムに求められている特性は多様であり、用途により異なる。例えば、炭酸リチウムが上記の電子材料や光工業材料として用いられる場合は、不純物が多いと電気特性や光特性が低下するため、不純物の少ない高純度なものであることが求められている。具体的には、異種金属やその他の不純物含有量が数ppmレベル、更には1ppm以下の高純度な炭酸リチウムが求められている。
従来、このような高純度の炭酸リチウムの製造方法としては、例えば、粗製炭酸リチウムと二酸化炭素とを反応させて得られる重炭酸リチウムを含有する水溶液を精密濾過した後、該重炭酸リチウムを含有する水溶液を加熱処理して炭酸リチウムを析出させる方法(特開昭62−252315号公報)、粗製炭酸リチウムと二酸化炭素とを反応させて得られる重炭酸リチウムを含有する水溶液をイオン交換モジュールで処理した後、該重炭酸リチウムを含有する水溶液を加熱処理して炭酸リチウムを析出させる方法(特表2002−505248号公報)等が提案されている。これらの方法によれば、ある程度高純度の炭酸リチウムを得ることができる。特に、後者の製造方法で得られる炭酸リチウムは、一次粒子径の大きな凝集していない炭酸リチウムであり、電子材料や光工業材料の原料として用いられている。
しかしながら、上記文献に記載された発明では、原料である粗製炭酸リチウムは、Si、Al、Na、K及びCa等の不純物を多く含む水酸化リチウム等を用いて製造されたものであるため、不純物が多い。このため、このような不純物を多く含む粗製炭酸リチウムから高純度炭酸リチウムを製造しても、得られる炭酸リチウムの不純物含有量を十分に低くすることができないという問題があった。また、このように生成された炭酸リチウムについては、たとえ後で精製を行ったとしても、これらの不純物含有量を1ppm以下まで低減させることが困難であるという問題があった。
特開昭62−252315号公報 特表2002−505248号公報
従って、本発明の目的は、不純物含有量が多い水酸化リチウムを反応原料として用いても、Na、K、Ca、Al及びSiの各元素の含有量が1ppm以下である高純度炭酸リチウムが得られる製造方法を提供することにある。
本発明は、かかる実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定の精製工程を経た精製水酸化リチウムと二酸化炭素を反応させて得られる炭酸リチウムを用いて炭酸水素リチウムを生成させ、次いで該炭酸水素リチウムを熱分解すると少なくともNa、K、Ca、Al及びSiの各元素の含有量が1ppm以下まで低減された高純度な炭酸リチウムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、粗製水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過した後、晶析を行って精製水酸化リチウムを得る第一工程、及び該精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを水溶媒中で反応させて析出させた炭酸リチウム(a)を回収する第二工程、を含むことを特徴とする高純度炭酸リチウムの製造方法を提供するものである。
また、本発明では、上記製造方法において、さらに、前記炭酸リチウム(a)を含有するスラリーを調製し、該スラリーに二酸化炭素を導入して炭酸水素リチウムを含む水溶液を得る第三工程、及び該炭酸水素リチウムを含む水溶液を加熱分解して炭酸リチウム(b)を得る第四工程を含むことが好ましい。
本発明に係る高純度炭酸リチウムの製造方法によれば、不純物含有量が多い水酸化リチウムを反応原料として用いても、少なくともNa、K、Ca、Al及びSiの各元素の含有量が数ppm以下、更には1ppm以下まで低減された高純度炭酸リチウムを製造することができ、この高純度炭酸リチウムは、特に電子材料、光工業材料の原料として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(第一工程)
本発明の第一工程は、粗製水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過した後、晶析を行って、少なくともNa、K、Ca、Al及びSiの各元素の含有量が数ppm以下まで低減された精製水酸化リチウムを得る工程である。
第一工程においては、まず、粗製水酸化リチウムを含む水溶液を準備する。該水溶液は、例えば粗製水酸化リチウムを水に溶解して調製することができる。本発明において粗製水酸化リチウムとは、Na、K、Ca、Al及びSiから選ばれる各元素の含有量が10ppmを越える水酸化リチウムをいう。第一工程に用いられる粗製水酸化リチウムは、如何なる製造方法で得られるものであってもよく、例えば、炭酸リチウムと水酸化カルシウムとの反応により得られる粗製水酸化リチウム、及び硫酸リチウムと水酸化バリウムとの反応により得られる粗製水酸化リチウム等が挙げられる。
粗製水酸化リチウムを溶解する水は、特に限定されないが、なるべく不純物濃度の低いものが用いられる。このうち、少なくとも逆浸透膜、限外ろ過膜、イオン交換膜等を通過させて、Na、K、Ca、Cl、SO等のイオン性不純物を除去した純水を用いると、粗製水酸化リチウムを溶解する水に由来する不純物の混入を防止することができるため、特に好ましい。逆浸透膜、限外ろ過膜又はイオン交換樹脂に通水される被処理水としては、例えば、工業用水、市水、河川水等の原水を凝集ろ過装置及び活性炭等からなる前処理装置で処理し、原水中の懸濁物及び有機物の大半を除去したもの、あるいは、更に、イオン交換樹脂を用いる純水装置で処理されたもの等が用いられる。
逆浸透膜としては、市販の膜モジュールを用いることができる。また、該モジュールを用いた純水製造の操作条件等には特に制限はなく常法に従えばよい。例えば、逆浸透膜膜としては、分画分子量が、通常400〜100000、好ましくは1000〜10000のものが挙げられ、該膜の具体的な材質としては、例えば、酢酸セルロース系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、架橋ポリアミン系ポリマー、架橋ポリエーテル系ポリマー、ポリスルホン、スルホン化ポリスルホン、ポリビニールアルコール等が挙げられる。これらは適宜選択して使用すればよい。また、膜の形状は平板型、スパイラル型、中空糸型、チューブラー型、プリーツ型等の何れであってもよい。
限外濾過膜としては、市販の膜モジュールを用いることができる。また、該モジュールを用いた純水製造の操作条件等には特に制限はなく常法に従えばよい。例えば、限外濾過膜としては、分画分子量が、通常400〜100000、好ましくは1000〜10000のものが挙げられ、該膜の具体的な材質としては、例えば、再生セルロース、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアクリルニトリル、ポリビニールアルコール、燒結金属、セラミック、カーボン等が適宜使用される。膜の形状は平板型、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型、プリーツ型等の何れであってもよい。
粗製水酸化リチウムを含む水溶液における粗製水酸化リチウムの濃度は、水酸化リチウムの飽和溶解度以下であればよく特に制限されない。しかし、水酸化リチウムの溶解度は溶解させる温度に強く依存するため、例えば、80℃で溶解させるにはLiOHに換算した濃度を通常1〜12重量%、好ましくは9〜12重量%とする。
第一工程においては、次に、粗製水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過して、Si、Al等の不純物成分を含有する不溶分を除去する。
精密濾過は精密濾過膜等の濾過材を用いて行うことができる。第一工程に用いることができる精密濾過膜としては、表面濾過作用を有するスクリーンフィルター、内部濾過作用を有するデプスフィルター等が挙げられるが、表面濾過作用を有するスクリーンフィルターが効率よく不溶分を除去することができる点で好ましい。精密濾過膜の公称の孔径は通常1μm以下、好ましくは0.2〜0.5μmである。また、精密濾過膜の材質は、特に制限されるものではないが、例えばコロジオン、セロファン、アセチルセルロース、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニリデンフロライド等の有機系物質の膜、又は黒鉛、セラミックス、多孔質ガラス等の無機系物質の膜が挙げられる。また、精密濾過を実験室規模で行う場合はPTFEメンブランフィルター等の濾過材を用いることができる。スクリーンフィルターの形式は特に制限されるものではないが、カートリッジ式が操作性において容易である点で好ましい。
精密濾過を行う方法としては、例えば、市販の精密濾過装置に上記粗製水酸化リチウム水溶液を導入する方法が挙げられる。精密濾過操作の圧力条件としては特に制限されるものではなく、減圧下又は加圧下のいずれで行うこともできるが、上記粗製水酸化リチウム水溶液を送液ポンプを用いて、温度が通常0〜100℃、好ましくは20〜80℃で、流量を通常1〜30ml/min、好ましくは5〜15ml/minとして精密濾過装置に導入し、通常0.1〜0.5MPa、好ましくは0.2〜0.3MPaの圧力で濾過することが好ましい。なお、精密濾過は、水溶液から水酸化リチウムが析出しない温度で行うことが好ましい。
第一工程では、上記精密濾過を行った後、粗製水酸化リチウムを含む水溶液について晶析操作を行って精製水酸化リチウムを得る。本発明では、精密濾過を行った後にさらに晶析操作を行うことにより、精密濾過を行った後の状態に比べてさらにSi、Al、Na、Ca、K、Fe、Zn、Mg、Sr等の不純物を低減させることができる。
第一工程で用いられる晶析操作としては、例えば、上記精密濾過後の粗製水酸化リチウムを含む水溶液を冷却して水酸化リチウムを析出させる方法、又は上記精密濾過後の粗製水酸化リチウムを含む水溶液を加熱して、該水溶液中の水分を蒸発させて水酸化リチウムを析出させる方法が挙げられる。このうち、後者の加熱による方法が精製水酸化リチウムの回収効率が良いため好ましい。
後者の加熱による方法は、例えば、前記の精密濾過を行った粗製水酸化リチウムを含む水溶液を通常80℃以上、好ましくは90〜100℃に加温した後、水溶液中の水の通常10〜70重量%、好ましくは30〜60重量%を蒸発除去し、その後室温域まで冷却する方法により行うことができる。このように粗製水酸化リチウムを含む水溶液から上記範囲内で水を除去すると、不純物が効率的に除去された精製水酸化リチウムが得られる。なお、加熱による晶析操作は、減圧下に行ってもよい。
なお、晶析操作を行う前に、必要により粗製水酸化リチウムの水溶液濃度をLiOHが通常1〜13重量%、好ましくは9〜11重量%となるように濃度調整をしておくと、水酸化リチウムの回収効率がよいため好ましい。
また、第一工程においては、上記の精密濾過操作及び晶析操作に加えて、キレート樹脂を用いた水酸化リチウムの精製操作を行うと、更に水酸化リチウムのCa、Zn、Mg及びSr等の不純物を低減させることができるため好ましい。キレート樹脂を用いた精製操作は、晶析操作後、特に精密濾過後且つ晶析操作前に行うと、液のままで次工程に送って引き続き操作を行えることにより操作上効率的であるため好ましい。
キレート樹脂を用いた精製操作に用いることができるキレート樹脂の種類は、特に制限されないが、例えばイミノジ酢酸型、アミノリン酸型等のキレート樹脂が挙げられる。
キレート樹脂を用いた精製操作は、例えば、上記精密濾過後且つ晶析操作前の濾過液の水酸化リチウムを含む水溶液、又は晶析操作後の水酸化リチウムを含む水溶液を、LiOHに換算した濃度が通常1〜13重量%、好ましくは9〜11重量%となるように調製した後、該水溶液をキレート樹脂に接触させる方法が挙げられる。
キレート樹脂を用いた精製操作は、キレート樹脂を通過する水酸化リチウムを含む水溶液の空間速度(SV)を、通常1〜20hr−1、好ましくは3〜8hr−1とする。上記のようにキレート樹脂を用いた精製操作を行うと、精製水酸化リチウム中のCa、Zn、Mg及びSr等の不純物をppbレベルまで低減させることができる。
上記第一工程は、水酸化リチウムに含まれる不純物量が所望量が所望の不純物含有量以下になるまで何度でも繰り返して行うことができる。
(第二工程)
第二工程は、第一工程で得られた精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを水溶媒中で反応させて析出させた炭酸リチウム(a)を回収する工程である。
第二工程では、まず、水溶媒中で精製水酸化リチウムと二酸化炭素とが反応できるようにする。具体的には、例えば上記精製水酸化リチウムを水に溶解して、精製水酸化リチウムを含有する水溶液を調製する方法が挙げられる。このように該水溶液を調製すると、該水溶液に二酸化炭素を導入することによって、水溶媒中で精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを反応させることが可能になる。
精製水酸化リチウムを溶解する水は、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様のものを用いることができる。ただし、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様に、逆浸透膜、限外濾過膜、イオン交換水等を通過させて、Na、K、Ca、Cl、SO等のイオン性不純物を除去した純水を用いると、精製水酸化リチウムを溶解する水に由来する不純物の混入を防止することができるため特に好ましい。
精製水酸化リチウムを含む水溶液における精製水酸化リチウムの濃度は、水酸化リチウムの飽和溶解度未満であれば特に制限されない。しかし、水酸化リチウムの溶解度は上記のように温度に強く依存するため、例えば、25℃で溶解させる場合は、上記水溶液における精製水酸化リチウムのLiOHに換算した濃度を通常1〜10重量%、好ましくは5〜10重量%とすると、精製水酸化リチウムが溶解可能で且つ二酸化炭素との反応効率がよいという点で望ましい。
第二工程においては、次に、例えば、上記精製水酸化リチウムを含む水溶液に二酸化炭素を導入することにより、精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを水溶媒中で反応させて、炭酸リチウム(a)を析出させる。第二工程で用いられる二酸化炭素としては、特に制限はないが、予め、硫酸、硝酸等の酸溶液を通過させ、貯蔵タンク、調圧弁、配管等から混入する不純物を除いた二酸化炭素を用いることが高純度炭酸リチウム(a)を得易いため好ましい。
二酸化炭素の導入量は、精製水酸化リチウムに対するモル比で通常0.5〜2.5、好ましくは0.5〜0.8とすると、炭酸水素リチウムへの副反応がなく高純度の炭酸リチウム(a)を高収率で得られるため好ましい。
また、精製水酸化リチウムを含む水溶液に二酸化炭素を導入する場合は、二酸化炭素を導入するに従ってpHが低下してゆくが、pHが8.35以下になると炭酸水素リチウムが生成してしまうため、二酸化炭素の導入量は反応計のpHが通常10以上、好ましくは8.5以上となるまでとすることが望ましい。
反応温度は通常0〜100℃、好ましくは60〜80℃である。反応温度が該範囲内にあると高純度の炭酸リチウム(a)を高収率で得られるため好ましい。なお、反応系の温度は、通常、二酸化炭素の導入に従い上昇するが、上記温度の範囲内に保たれていることが好ましい。また、反応時間は、かかる反応は水酸化リチウムと二酸化炭素の接触により速やかに行われるため、特に制限されるものではない。第二工程は、常圧又は加圧下で行うことができる。
第二工程は、バッチ式又は連続式のいずれの方法でも行うことができる。なお、バッチ式で反応を行うと、析出する炭酸リチウム(a)は、通常、微細な一次粒子同士が弱く結合した塊状の一次粒子集合体になる。また、連続式で反応を行うと、析出する炭酸リチウム(a)は、通常、微細な一次粒子になる。
反応終了後、析出した炭酸リチウム(a)は、常法により濾過洗浄し、所望により乾燥、粉砕して炭酸リチウム(a)を得、これを製品とする。なお、洗浄で用いる水として純水を用いると、洗浄水に由来する不純物の混入を防止し易く炭酸リチウム(a)を得易いため、好ましい。また、乾燥は、空気中からの不純物の混入を避けるため密閉系内で行うことが好ましい。具体的には、実験室レベルでは減圧下に乾燥する方法が好ましく、工業レベルではパドルドライヤー等の乾燥装置を用いて行う方法が好ましい。
なお、上記第一工程〜第二工程は、特に制限されるものではなく、通常の雰囲気で行ってもよいし、クリーンルームで行ってもよい。
かくして得られる炭酸リチウム(a)は、バッチ式で反応させた場合には、微細な一次粒子同士が弱く結合した塊状の一次粒子集合体であり、一次粒子の平均粒径が通常1〜20μmで、一次粒子集合体の平均粒径が通常10〜150μm、好ましくは30〜100μmである。一方、連続式で反応させた場合には、得られる炭酸リチウム(a)は、微細な一次粒子であり、一次粒子の平均粒径が通常1〜100μm、好ましくは10〜60μmである。なお、炭酸リチウム(a)が一次粒子集合体である場合は、そのまま用いてもよいし、適宜、一次粒子まで解砕処理を施して用いてもよい。
また、炭酸リチウム(a)は純度が通常99.00%以上、好ましくは99.99%以上であり、高純度である。
さらに、炭酸リチウム(a)は、Na、Ca、Al、Si及びKのそれぞれの不純物含有量が、10ppm以下、好ましくは5ppm以下であり、高純度である。また、炭酸リチウム(a)は、Na、Ca、Al、Si及びKのそれぞれの不純物含有量が上記範囲内にある上で、さらにMg、Sr、Fe及びZnのそれぞれの不純物含有量が、10ppm以下、好ましくは5ppm以下であり、高純度である。
なお、炭酸リチウム(a)は、後述の第三工程及び第四工程を行うことにより、さらに高純度な炭酸リチウムとすることができる。
(第三工程)
第三工程は、第二工程で得られた炭酸リチウム(a)を含む水性スラリーを調製し、該スラリーに二酸化炭素を導入して炭酸水素リチウムを含む水溶液を調製する工程である。
第三工程では、まず、第二工程で得られた炭酸リチウム(a)を水に分散させて炭酸リチウム(a)を含む水性スラリーを調製する。
炭酸リチウム(a)を分散する水は、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様のものを用いることができる。ただし、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様に、逆浸透膜、限外ろ過膜、イオン交換膜等を通過させて、Na、K、Ca、Cl、SO等のイオン性不純物を除去した純水を用いると、炭酸リチウム(a)を分散する水に由来する不純物の混入を防止できるため特に好ましい。
炭酸リチウム(a)を含むスラリーにおける炭酸リチウム(a)の濃度は、二酸化炭素の導入により生成する炭酸水素リチウムの溶解度相当の濃度又はそれ以上とすることが好ましい。これは、高濃度の炭酸水素リチウムを含む水溶液を用いると炭酸リチウム(b)を高収率で得ることが可能であるため、生成する炭酸水素リチウムの溶解度が炭酸リチウムの溶解度に比べてはるかに高いことを考慮して、過剰の炭酸リチウム(a)を分散しておくと、炭酸リチウム(b)を高収率で得ることが可能であるからである。具体的には、炭酸リチウム(a)を含むスラリーにおける炭酸リチウム(a)の濃度は、通常1〜12重量%、好ましくは4〜8重量%である。
次いで、前記炭酸リチウム(a)を含むスラリーに、二酸化炭素を導入し下記反応式(1)
(化1)
LiCO+CO+HO→ 2LiHCO (1)
に従って、炭酸水素リチウムを生成させて、該炭酸水素リチウムを含む水溶液を得る。
第三工程で用いられる二酸化炭素としては、特に制限はないが、第二工程と同様に、予め、硫酸、硝酸等の酸溶液を通過させ、貯蔵タンク、調圧弁、配管等から混入する不純物を除いた二酸化炭素を用いると、高純度の炭酸リチウムを得易いため好ましい。
二酸化炭素の導入量は、炭酸リチウム(a)に対するモル比で通常1以上、好ましくは1〜5である。なお、この反応の終点は、二酸化炭素の導入による炭酸リチウム(a)の可溶化反応、即ち、炭酸水素リチウムの生成反応が、上記式(1)のとおりの平衡反応であり、また二酸化炭素の導入量の変化に対する炭酸リチウム(a)の消費量の変化が小さいため、予め設定されたリチウム濃度に対して計算量の二酸化炭素を流量でコントロールして決定することが効率的である。
反応温度は通常−40〜50℃、好ましくは0〜30℃であると溶液中の二酸化炭素を高濃度で保持することができ、また、生成した炭酸水素リチウムの分解もないため好ましい。また、かかる反応は炭酸リチウム(a)と二酸化炭素の接触により速やかに行われるため反応時間は特に制限されるものではない。
上記反応は、高速攪拌等の効率的な気液接触設備を用いて二酸化炭素と炭酸リチウム(a)とを分散接触させると、これらの接触効率が高く、炭酸水素リチウムの生成効率が高いため好ましい。第三工程における上記反応は、常圧又は加圧下で行うことができる。
上記反応終了後、得られる炭酸水素リチウムを含む水溶液は、通常はほとんど懸濁物がない透明なものとなる。ただし該水溶液が濁っている場合は、不溶分を除去するため精密濾過を行うことが好ましい。このように精密濾過を行い、得られる濾過液を次工程の第四工程に供すると、第四工程で高純度な炭酸リチウム(b)を得易いため好ましい。なお、精密濾過を行う方法は、前記の第一工程の精密濾過方法に従えばよい。
(第四工程)
第四工程は、第三工程で得られた炭酸水素リチウムを含む水溶液を加熱分解して下記反応式(2)
(化2)
2LiHCO→LiCO+CO + HO (2)
に従って炭酸リチウム(b)を得る工程である。
第四工程では、まず、前記炭酸水素リチウムを含む水溶液を通常40℃以上、好ましくは50℃以上、特に好ましくは70〜95℃で攪拌下に加温する。この加温に伴って前記水溶液中の炭酸水素リチウムの分解が促進される。炭酸水素リチウムの分解量は高温になるほど多くなるため、炭酸リチウム(b)の収率もまた温度の高さに伴い良くなる。なお、分解に要する時間は、特に制限されるものではない。即ち、前記水溶液を昇温する場合、上記温度範囲まで昇温し切らない状態でも実質的に加熱分解して炭酸リチウム(b)が生じるため、分解に要する時間は適宜定めればよいからである。この際、攪拌条件やその他分解条件を適宜変化させることにより炭酸リチウム(b)の粒子径をコントロールすることができる。なお、この反応で発生する二酸化炭素ガスは回収し、第三工程の原料の二酸化炭素として再利用することができる。
第四工程では、次に、反応終了後、生成した炭酸リチウム(b)を固液分離し、洗浄、所望により乾燥、粉砕、分級して炭酸リチウム(b)を得る。洗浄に用いる水は、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様のものを用いることができる。ただし、粗製水酸化リチウムを溶解する水と同様に、逆浸透膜、限外ろ過膜、イオン交換膜等を通過させて、Na、K、Ca、Cl、SO等のイオン性不純物を除去した純水を用いると、洗浄水に由来する不純物の混入を防止できるため特に好ましい。
かくして得られる炭酸リチウム(b)は、凝集のない柱状結晶の炭酸リチウム(b)であり、走査型電子顕微鏡写真(SEM)により求められる平均粒径が通常1〜150μm、好ましくは20〜100μmである。
また、炭酸リチウム(b)は、純度が通常99.900%以上、好ましくは99.999%以上であり、高純度である。
さらに、炭酸リチウム(b)は、Na、Ca、Al、Si及びKのそれぞれの不純物含有量が、1ppm以下、好ましくは0.8ppm以下であり、炭酸リチウム(a)よりもさらに高純度である。また、炭酸リチウム(b)は、Na、Ca、Al、Si及びKのそれぞれの不純物含有量が上記範囲内にある上で、さらにMg、Sr、Fe及びZnのそれぞれの不純物含有量が、1ppm以下、好ましくは0.8ppm以下であり、炭酸リチウム(a)よりもさらに高純度である。
なお、上記第三工程〜第四工程は、特に制限されるものではなく、通常の雰囲気で行ってもよいし、クリーンルームで行ってもよい。
本発明に係る製造方法で得られる高純度な炭酸リチウム(a)及び高純度な炭酸リチウム(b)は、電子材料や光工業材料の原料として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、粗製水酸化リチウムとして市販の水酸化リチウム1水塩を使用した。この水酸化リチウム試料中の不純物含有量を表1に示す。なお、この不純物量はICP発光分析法、ICP質量分析法及び比濁法によって求めた値である。
Figure 2009057278
実施例1
<第一工程>
上記の粗製水酸化リチウム1水和物1062gを純水5000gに50℃で溶解し水溶液を調製した。なお、純水はイオン交換樹脂を備えた純水製造装置で処理した水を限外濾過モジュール(旭化学工業社製、分画分子量6000)で処理したものであり、以下の実施例で使用した純水も当該純水と同じ処理をしたものである。次いで、上記で調製した粗製水酸化リチウムを溶解した水溶液を40℃で孔径0.5μmのPTFE製メンブランフィルターを使用して濾過を行った。濾過後の濾過液を一部採取し、減圧下に乾燥を行って得られた水酸化リチウム試料中の不純物含有量を表2に示す。
Figure 2009057278
次いで、95℃に加温し、減圧下に水分を抑留しながら4時間晶析を行った。なお、回収した水分は3300gであった。冷却後、常法により固液分離して析出した水酸化リチウムを回収し、精製水酸化リチウムを得た。この回収したものを一部採取し、減圧下に乾燥を行って得られた水酸化リチウム試料中の不純物含有量を表3に示す。
Figure 2009057278
<第二工程>
第一工程で得られた精製水酸化リチウムを含むLiOHとして10%水溶液2000gを反応容器に仕込んだ(温度40℃、pH12)。次に、30%硫酸水溶液300mlを入れた洗気ビン容量500ml、サイズ;たて7cm×横7cm×高さ15cmを通過させた二酸化炭素を反応系内に流量1500ml/minを常圧で1.5時間かけて導入し、二酸化炭素導入終了後、すぐに反応を終了した(温度75℃、pH9.5)。次に、静置後、反応液を除き、更に、純水300gを加えて洗浄処理を行った。次いで常法によりろ過後、更に純水300gで洗浄、120℃で12時間減圧下に乾燥し、次いでかるく粉砕して炭酸リチウム220g(収率71.3%)を得た。得られた炭酸リチウムの主物性を表4に示す。なお、この不純物含有量はICP発光分析法、ICP質量分析法及び比濁法により測定した。また、一次粒径の粒径と二次粒子の粒径は走査型電子顕微鏡写真(SEM)により求めた。
Figure 2009057278
実施例2
<第一工程>
実施例1と同様な条件で精密濾過、晶析を行った後、得られた水酸化リチウムを含むLiOHとして10%水溶液3000gを調製した(温度25℃)。また、イミノジ酢酸型型キレート樹脂(オルガノ(株)社製、アンバーライトIRC748)500mlをガラス製カラム(円筒サイズ;内径40mm、長さ640mm)に充填し、キレート樹脂を充填したカラムを調製した。上記で調製した水酸化リチウムを含む水溶液を空間速度(SV)=4hr−1で前記で調製したキレート樹脂を充填したカラムに送液した。キレート樹脂処理後の液を一部採取し、減圧下に乾燥を行って得られた水酸化リチウム試料中の不純物含有量を表5に示す。
Figure 2009057278
<第二工程>
第一工程で得られた精製水酸化リチウムを含むLiOHとして10%水溶液2500gを反応容器に仕込んだ(温度40℃、pH12.1)。次に、30%硫酸水溶液300mlを入れた洗気ビン(容量500ml、サイズ;たて7cm×横7cm×高さ15cm)を通過させた二酸化炭素を反応系内に流量1500ml/min、常圧で2時間かけて導入し、二酸化炭素導入終了後、すぐに反応を終了した(温度75℃、pH9.3)。次に、静置後、反応液を除き、更に、純水300gを加えて洗浄処理を行い、常法によりろ過後、更に純水300gで洗浄後、120℃で12時間減圧下に乾燥し、かるく粉砕して炭酸リチウム283g(収率73.4%)を得た。得られた炭酸リチウムの主物性を表6に示す。なお、この不純物量はICP発光分析法、ICP質量分析法及び比濁法により測定した。また、一次粒子の粒径と二次粒子の粒径は走査型電子顕微鏡写真(SEM)により求めた。
Figure 2009057278
実施例3
<第一工程・第二工程>
実施例1と同様に第一工程及び第二工程を行い高純度炭酸リチウムを得た。
<第三工程>
第二工程で得られた炭酸リチウム150gを純水3000gに10℃で添加した炭酸リチウムを含むスラリーを調製した。次いで、常圧、高速攪拌下に、このスラリーに30%硫酸水溶液300mlを入れた洗気ビン(容量500ml、サイズ;たて7cm×横7cm×高さ15cm)を通過させた二酸化炭素を反応系内に流量1000ml/minで3時間かけて反応系内の温度を10℃に保持しながら導入した。導入後の反応液は透明であった。
<第四工程>
次いで、第三工程で得られた透明液を95℃に加温し、1時間攪拌しながら加熱分解して炭酸リチウムを析出させた。冷却後、炭酸リチウムを常法により固液分離して炭酸リチウムを回収し、120℃で12時間減圧下に乾燥し、かるく粉砕して炭酸リチウム103g(収率68.7%)を得た。得られた炭酸リチウムの主物性を表7に示す。なお、この不純物含有量はICP発光分析法、ICP質量分析法及び比濁法により測定した。また、粒子径は走査型電子顕微鏡写真(SEM)により測定した。
Figure 2009057278
実施例4
<第一工程・第二工程>
実施例2と同様に第一工程及び第二工程を行い高純度炭酸リチウムを得た。
<第三工程>
第二工程で得られた炭酸リチウム200gを純水4000gに10℃で添加した炭酸リチウムを含むスラリーを調製した。次いで、常圧、高速攪拌下に、このスラリーに30%硫酸水溶液300mlを入れた洗気ビン(容量500ml、サイズ;たて7cm×横7cm×高さ15cm)を通過させた二酸化炭素を反応系内に流量1000ml/minで3.5時間かけて温度を15℃に保持しながら導入した。導入後の反応液は透明であった。
<第四工程>
次いで、第三工程で得られた透明液を95℃に加温し1.5時間攪拌しながら加熱分解して炭酸リチウムを析出させた。冷却後、炭酸リチウムを常法により固液分離して炭酸リチウムを回収し、更に純水100gで洗浄後、120℃で12時間減圧下に乾燥し、かるく粉砕して炭酸リチウム142g(収率71.0%)を得た。得られた炭酸リチウムの主物性を表8に示す。なお、この不純物含有量はICP発光分析法、ICP質量分析法及び比濁法により測定した。また、粒子径は走査型電子顕微鏡写真(SEM)により測定した。
Figure 2009057278

Claims (5)

  1. 粗製水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過した後、晶析を行って精製水酸化リチウムを得る第一工程、及び該精製水酸化リチウムと二酸化炭素とを水溶媒中で反応させて析出させた炭酸リチウム(a)を回収する第二工程、を含むことを特徴とする高純度炭酸リチウムの製造方法。
  2. さらに、前記炭酸リチウム(a)を含有するスラリーを調製し、該スラリーに二酸化炭素を導入して炭酸水素リチウムを含む水溶液を得る第三工程、及び該炭酸水素リチウムを含む水溶液を加熱分解して炭酸リチウム(b)を得る第四工程を含むことを特徴とする請求項1記載の高純度炭酸リチウムの製造方法。
  3. 前記第一工程の精密濾過が、孔径1μm以下の濾過材を用いて行うものであることを特徴とする請求項1又は2記載の高純度炭酸リチウムの製造方法。
  4. 前記第一工程の晶析が、前記精密濾過後の粗製水酸化リチウムを含む水溶液を加熱して該水溶液中の水分を蒸発させることにより水酸化リチウムを析出させるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の高純度炭酸リチウムの製造方法。
  5. 前記第一工程は、前記精密濾過後且つ晶析操作前の水酸化リチウムを含む水溶液又は晶析操作後の水酸化リチウムを含む水溶液を、更にキレート樹脂を用いて精製するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の高純度炭酸リチウムの製造方法。
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