JP2009056710A - 印判 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】昇降用溝の内周面に設けた位置固定突部の側端と、回動規制突片の側端とが回動方向に対して嵌合することで、内装体3の昇降可能な捺印位置または内装体3の昇降不能な待機位置で、内装体3の回動をロックする印判。
【選択図】図1
Description
そして、特許文献1には、外枠体に設けたロック凸部と、脚枠体に設けたロック凹部によって上下動の規制を調節するロック機構の記載があり(特許文献1、段落番号0009に記載)、また、特許文献2には、外枠体に設けたガイド片と、脚枠体に設けたガイド溝によって上下動の規制を調節するロック機構の記載と、前記ガイド片と、脚枠体に設けた段部の他端壁によって回動を規制するロック機構の記載がある(特許文献2、段落番号0023に記載)。
また、特許文献2のロック機構は、ガイド片とガイド溝の働きにより、押しボタンの回動および押圧操作を規制することはできるが、押印後、押しボタンから手を離せば、押しボタンはスプリングの付勢力と捩じばねの付勢力によって、押印操作前の元の位置に自動的に復帰移動する(特許文献2、段落番号0024に記載)。よって、断続的に捺印する場合、押しボタンを所定の回動位置まで都度回動させるか、或いは、所定の回動位置をキープし続けなければならないので、面倒で使い勝手が悪い。
また、第2の発明は、前記昇降用溝の内周面に設けた位置固定突部の側端と、前記回動規制突片の側端とが回動方向に対して嵌合することで、前記内装体の昇降可能な捺印位置または内装体の昇降不能な待機位置で、内装体の回動をロックすることを特徴とする第1の発明の印判である。
また、第3の発明は、前記脚枠体は、下端に着脱自在な取付筒体が取付けられたものであり、この取付筒体の内部にシャッター部材が取付けられており、前記捺印位置で前記内装体を周方向に回動させることにより、前記取付筒体の上方内周面に設けた係合片と、前記内装体の下方外周面に設けた抜け止め突部とが当接することで、前記取付筒体を前記内装体に対して着脱不能にすることを特徴とする第1の発明または第2の発明の印判である。
また、第4の発明は、前記脚枠体の下端周縁に、ガイド突起を設けたことを特徴とする第1の発明または第2の発明または第3の発明の印判である。
また、前記待機位置と前記捺印位置の各位置をロックできるため使い勝手がよいものであり、待機位置でロックできると誤作動による汚れを防止でき、また、捺印位置でロックできると捺印作業によって周方向への位置ズレが生じないため、連続捺印や断続捺印時に所定位置をキープさせ続ける必要がなく、不安感なく使用することができる。
また、前記待機位置で取付筒体を内装体に対して着脱不能としているため、待機位置において不用意に取付筒体が外れることで印字体が露呈し、周囲をインキで汚損してしまうような心配がない。
また、脚枠体の下端周縁にガイド突起を設けたため、捺印位置を正確に位置決めするための照準手段として利用でき便利である。
まず、本発明第1の実施形態を、図1〜図11に基づいて説明する。
脚枠体1は、上下端面が開口したプラスチック製の中空円柱状で、下端には後述する取付筒体2を着脱自在に取付けたものである。前記脚枠体1の上端部には内側に向かうリング状のフランジ部11が延設され、フランジ部11の内周面には、昇降用溝12が脚枠体1の上下方向に沿って設けられており、脚枠体1の下方内周面には、係止リブ13が複数個設けられている。
また、左右の遮蔽板71は、位相を異ならせた係合突片71aと係合受縁71bとよりなる凹凸端縁を互い違いに重ね合わせて係合させた際、その交差係合して係止組部72が組まれるものとしており、このように左右の遮蔽板71、71の係止組部72によって遮蔽板71の折り畳み方向に作用する弾発力が受け止められ、両遮蔽板71は係合ロックされて印面との間に引張力や押圧力に強い強固な空間を形成している。
前記した遮蔽板71、71は押印操作時に下降する印判主体5の受金53に当接することにより連動し弾発力に抗して自動的に押し開かれるようになっている。さらに、遮蔽板71の係合突片71aはその突縁を角部のない円弧状としてあり、このように円弧状とすることにより他方の遮蔽板71に重なり合っていく際、係合が円滑に行われて遮蔽不良が生じることがないようにしてある。
また、内装体3と外枠体4とは、脚枠体1の係止リブ13に先端を当接させるとともに、後端を外枠体4の内側上端に当接させたコイルスプリングなどの弾発部材6により付勢され、印判主体5を上昇させて、脚枠体1内に収納されるようにするとともに、シャッター部材7が印判主体5の受金53に押されて開放されることがないようにしてあり、このようにすることによってシャッター部材7はその弾発力により左右の遮蔽板71、71を係合ロックして印面を強固に遮蔽するので、他物が侵入しても遮蔽板71は不用意に開放されることがなく、印面を的確に保護するとともに印面に他物が触れて汚損させることがない。捺印操作時には、取付筒体2の下端縁を紙面に当接させたうえ、外枠体4を押圧して弾性部材6の付勢力に抗して印判主体5を下降させれば、下降する印判主体5の受金53により取付筒体2に取り付けられている左右の遮蔽板71、71の基部は押圧されるのでシャッター部材7は開放され、印字体51は紙面に接触して捺印が行われることとなる。
まず、印字体51を捺印する場合には、図1、図9に示すように、外枠体4と協動する内装体3を昇降可能となる捺印位置まで周方向に回動する。本実施例の場合は、反時計回りに回動する。この捺印位置とは、脚枠体1に設けた昇降用溝12の側端と、内装体3に設けた回動規制突片35の右側端面が当接して回動が停止し、かつ、昇降規制突片34の下端とフランジ部11上端面との当接が解除される位置である。この位置で、取付筒体2の下端縁を紙面に当接させたうえ、外枠体4を弾発部材6の弾発力に抗して押圧して押し下げると、回動規制突片35の右側端面と昇降規制突片34の左側端面が、前記昇降用溝12の各側端に摺接しながら下降し、前記印判主体5の受金53でシャッター部材7を開放すると、印字体51が取付筒体2の下端開口より露呈して捺印することができる図2、図10に示す下降位置へ到達する。そして、捺印が完了して外枠体4への押圧を解くと、前記下降時と反対の工程を経て、外枠体4と協動する内装体3が脚枠体1内を上昇し、シャッター部材7が閉じた前記捺印位置まで戻る。
前記脚枠体1のフランジ部11の内周面に設けられた昇降用溝12内に、位置固定突部14a、14bを設ける。位置固定突部14a、14bは、昇降用溝12内の両側端近傍にそれぞれ設けられ、捺印位置と待機位置において、前記回動規制突片35と回動方向に対して嵌合することで、周方向に回動しないようにロックされる。また、前記昇降規制突片34と回動規制突片35の間には位置固定突部用溝37を設け、脚枠体1内を内装体3が昇降する際、前記位置固定突部14aが前記昇降規制突片34や回動規制突片35と干渉しないよう通り道とする。
ここで、本実施例では、昇降規制突片34を内装体3の上下方向に沿って延設しているが、昇降規制突片34の左側端面と昇降用溝12の側端が摺接しなくても、位置固定突部14aと回動規制突片35によって十分昇降動作をガイドするため、特に昇降規制突片34の左側端面を上下方向に延設させなくてもよく、昇降規制突片34の下端部分だけを突設させるだけでもよい。また、図示例では、前記回動ロック機構を1セットのみ設けているがその数に制限はなく、他の昇降用溝12と回動規制突片35との組合わせにロック機構を設けてもよい。
まず、捺印位置において内装体3の回動をロックする場合には、外枠体4と協動する内装体3を昇降可能となる捺印位置まで周方向に回動する。本実施例の場合は、反時計回りに回動する。その際、回動規制突片35は、位置固定突部14aを乗り越えてから捺印位置に到達する。この、回動規制突片35が位置固定突部14aを乗り越える際に、クリック感とクリック音が発生するため、捺印位置に到達したことを使用者は実感する。そして、捺印位置で固定されるため、押印操作を継続することによって、誤って待機位置方向へ内装体3が回動してしまい、昇降不能な位置に移動することを防止できる。
次に、待機位置において内装体3の回動をロックする場合には、外枠体4と協動する内装体3を昇降不能となる待機位置まで周方向に回動する。本実施例の場合は、時計回りに回動する。その際、回動規制突片35は、位置固定突部14bを乗り越えてから待機位置に到達する。この、回動規制突片35が位置固定突部14bを乗り越える際に、クリック感とクリック音が発生するため、待機位置に到達したことを使用者は実感する。そして、待機位置で固定されるため、携帯時や収納時において、使用者の意に反して印面が露呈することを防止することができ、周囲をインキで汚損することを防止できる。
前記内装体3の下方外周面に抜け止め突部38を設け、取付筒体2を構成する上筒21の上方内周面に係合片25を設ける。係合片25を設ける位置は、前記内装体3が昇降不能な待機位置で、前記抜け止め突部38と当接する位置とする。
ここで、内装体3と上筒21のそれぞれに設ける突部や係合片は、待機位置において、上筒21が内装体3に対して抜け止め状に当接するのであれば、凹凸の組み合わせは適宜採用可能である。また図示例では、突部と係合片の数をそれぞれ2個としたが、対応する突部と係合片の数とが同数であれば、単数でも複数でもよい。
第1の実施例で説明したように、前記脚枠体1には取付筒体2が着脱自在に連結されている。これは、印字体51に印面側からインキを補充する際や、印字体51を交換する際に、シャッター部材7を有する取付筒体2が前記作業の障害とならないように、事前に取り外して作業効率を上げることを目的としているからである。しかし、取付筒体2が常に脚枠体1に対して着脱自在となっていると、携帯時や収納時において、使用者の意に反して取付筒体2が脚枠体1から外れて印面が露呈し、周囲をインキで汚損する可能性がある。そこで、第3の実施形態では、待機位置で取付筒体2が脚枠体1から外れないように構成されている。
外枠体4と協動する内装体3を昇降不能となる待機位置まで周方向に回動すると(本施例の場合は時計回りに回動すると)、抜け止め突部38が係合片25と当接するため、上筒21は内装体3から抜けなくなる。そのため、上筒21と下筒22とで構成される取付筒体2は、内装体3から抜けなくなり、当然脚枠体1からも外れなくなる。一方で、外枠体4と協動する内装体3を昇降可能となる捺印位置まで周方向に回動すると(本実施例の場合は反時計回りに回動すると)、抜け止め突部38と係合片25との当接が解除されるため、取付筒体2は脚枠体1から取り外し可能となる。
本実施例は、前記脚枠体1の下端周縁に、ガイド突起26を設けるものであるが、図示例では、脚枠体1に取付けた取付筒体2を構成する下筒22の下端周縁に、90度の間隔でガイド突起26を設けた状態を示している。突起を設ける目的は、捺印位置を正確に位置決めするための照準手段であるため、この目的を満たす目印であれば適宜採用することができ、例えば、90度の間隔ではなく45度や180度の間隔で突起を設けたり、寸法を測れる目盛りであってもよいものである。
捺印操作時には、取付筒体2の下端縁を紙面に当接させたうえ、前記ガイド突起26を照準手段として、使用者所望の捺印位置へ位置合わせした後、外枠体4を押圧して捺印することにより、使用者所望の捺印位置へ正確に捺印することができる。尚、前記した、第1、第2の実施形態の捺印位置は、常に定位置となるため、印字体51が周方向でブレることがなく、本第4の実施例と組合わせることにより正確な位置への捺印が可能となる。
本実施例では、前記小径部32の外周面に、昇降規制突片34と回動規制突片35に加えて、第二回動規制突片351が突出形成される。第二回動規制突片351は、昇降規制突片34の右上端部から上に延設される。前記昇降規制突片34は、印字体51が捺印可能な前記下降位置において、前記昇降規制突片34の上端が、前記フランジ部11下端面と上下方向の高さが一致するように、内装体3の上下方向に沿って延設する。これにより、前記昇降規制突片34、回動規制突片35、第二回動規制突片351は、前記昇降用溝12に対向した位置で、回動規制突片35、第二回動規制突片351の右側端面と昇降規制突片34の左側端面が、前記昇降用溝12の各側端に摺接し、前記内装体3が脚枠体1内で上下方向へ昇降可能となる。
また、本発明第2の実施形態の場合に、前記第二回動規制突片351を設けるときは、前記昇降規制突片34の上端より上方に位置するように、前記回動規制突片35を上方へ延設して、前記第二回動規制突片351を設ける。この構成では、位置固定突部14aと、回動規制突片35、第二回動規制突片351によって十分昇降動作をガイドするため、前記昇降規制突片34の下端部分と、上端部分だけをそれぞれ突設させるだけでもよい。
前記捺印位置から押圧して下降位置へ位置させた状態で、外枠体4と協動する内装体3を昇降不能となる第二待機位置まで周方向に回動する。本実施例の場合は、時計回りに回動する。この第二待機位置とは、脚枠体1に設けた昇降用溝12の側端と、内装体3に設けた第二回動規制突片351の左側端面が当接し、かつ、昇降規制突片34の上端とフランジ部11下端面が当接する位置である。この位置では、昇降規制突片34の上端とフランジ部11下端面が当接しているため、内装体3は弾発部材6の弾発力によって脚枠体1内を上昇することができない。このように、第二待機位置では、印字体51が露呈した状態で外枠体4と内装体3の上昇が阻止されるので、印字体51が露呈したままとなり、特に連続捺印を続ける場合において、一々内装体3を昇降させる必要がないため、使用に際して使い勝手がよい。
また、第二待機位置において内装体3の回動をロックする場合には、前記下降位置において外枠体4と協動する内装体3を昇降不能となる第二待機位置まで周方向に回動する。本実施例の場合は、時計回りに回動する。その際、第二回動規制突片351は、位置固定突部14bを乗り越えてから第二待機位置に到達する。この、第二回動規制突片351が位置固定突部14bを乗り越える際に、クリック感とクリック音が発生するため、第二待機位置に到達したことを使用者は実感する。そして、第二待機位置で固定されるため、捺印作業によって周方向への位置ズレが生じず、特に連続捺印時に所定位置をキープさせ続ける必要がなく、不安感なく使用することができる。
11 フランジ部
12 昇降用溝
13 係止リブ
14a、14b 位置固定突部
2 取付筒体
21 上筒
22 下筒
23 ポケット部
24 切り欠き
25 係合片
26 ガイド突起
3 内装体
31 大径部
32 小径部
33 段部
34 昇降規制突片
35 回動規制突片
351第二回動規制突片
36 係止爪
37 位置固定突部用溝
38 抜け止め突部
4 外枠体
41 外側円筒
42 内側円筒
43 嵌合凹部
5 印判主体
51 印字体
52 主筒部
53 受金
54 鍔部
6 弾発部材
7 シャッター部材
71 遮蔽板
71a係合突片
71b係合受縁
71c取付片
72 係止組部
Claims (4)
- 上下端面が開口した脚枠体と、前記脚枠体内に昇降および回動可能に設けられる内装体と、前記脚枠体の外周を上方より覆い前記内装体と連動して昇降する外枠体と、前記内装体の下端に着脱自在に取付けられ下端に印字体を備えてなる印判主体と、前記内装体を常時上方に付勢して前記印字体の印面を前記脚枠体の下端開口より上方に位置させる弾発部材と、前記脚枠体内に設けられて常時は印字体を隠蔽するように先端同士を接触させているが押印操作に伴う内装体の下降に連動して捺印可能な状態に開かれるシャッター部材と、よりなる印判において、
前記内装体の外周面に昇降規制突片と回動規制突片を設け、前記脚枠体の上端開口内周面に昇降用溝を設け、前記回動規制突片の側端の一端と前記昇降用溝の側端の一端とが当接した前記内装体が昇降可能な捺印位置から、前記内装体を周方向に回動させることにより、前記昇降規制突片の下端が前記脚枠体の上端面と当接するとともに、前記回動規制突片の側端の他端と前記昇降用溝の側端の他端とが当接することで、前記内装体を前記脚枠体に対して昇降不能かつ回動不能な待機位置に位置させることを特徴とする印判。 - 前記昇降用溝の内周面に設けた位置固定突部の側端と、前記回動規制突片の側端とが回動方向に対して嵌合することで、前記内装体の昇降可能な捺印位置または内装体の昇降不能な待機位置で、内装体の回動をロックすることを特徴とする請求項1に記載の印判。
- 前記脚枠体は、下端に着脱自在な取付筒体が取付けられたものであり、この取付筒体の内部にシャッター部材が取付けられており、前記捺印位置で前記内装体を周方向に回動させることにより、前記取付筒体の上方内周面に設けた係合片と、前記内装体の下方外周面に設けた抜け止め突部とが当接することで、前記取付筒体を前記内装体に対して着脱不能にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印判。
- 前記脚枠体の下端周縁に、ガイド突起を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の印判。
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