JP2009055908A - 容器詰飲料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】茶から得られた茶抽出液又は茶抽出物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、殺菌処理後の茶抽出液又は茶抽出物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。
【選択図】なし
Description
そこで、本発明の目的は、不快なエグ味が抑制された容器詰飲料の製造方法、及びこの製造方法により得られた容器詰飲料を提供することにある。
(1)茶から得られた茶抽出液又は茶抽出物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の茶抽出液又は茶抽出物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。
(2)茶から得られた茶抽出液又は茶抽出物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
緑茶抽出物の精製物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の茶抽出液又は茶抽出物、及び殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。
(3)緑茶抽出物の精製物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。
本発明においては、茶抽出液又は茶抽出物として、非重合体カテキン類の含有割合の高い緑茶抽出液又は緑茶抽出物が好適に使用される。
殺菌温度は80℃以上130℃未満であるが、風味の観点から、殺菌温度の下限は85℃、特に好ましくは90℃であり、他方上限は、好ましくは120℃、特に好ましくは110℃である。
また、F値(日本防菌防黴学会編、防菌防黴ハンドブック、p642(技報堂出版)参照)は0.1分以上であるが、好ましくは1分以上、特に好ましくは3分以上である。他方、F値の上限は10分未満であるが、好ましくは8分以下、特に好ましくは6分以下である。このF値はレトルト食品の殺菌温度を規定するもので、121℃(250°F)、1分をF値=1と定義される。このような条件で殺菌することで、茶抽出液等のエグ味を十分に除去することができる。
このように、緑茶抽出物の精製物においても殺菌処理したものを使用することで、エグ味抑制効果が高められる。また、緑茶抽出物の精製物を併用することで、所望の非重合体カテキン類濃度の容器詰飲料を調製しやすくなる。
緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物を、活性炭、酸性白土及び活性白土と接触させる順序は特に限定されないが、例えば、緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物を水又は有機溶媒水溶液に分散又は溶解させた後、活性炭と、酸性白土又は活性白土に接触させる方法が好ましく採用される。
緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物と、水又は有機溶媒水溶液との割合は、水又は有機溶媒水溶液100質量部に対して、緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物(乾燥質量換算)を10〜40質量部、特に10〜30質量部添加して処理するのが、処理効率の点で好ましい。
接触処理には、10〜180分程度の熟成時間を設けることが好ましく、これらの処理は10〜60℃で行うことができ、更に10〜50℃、特に10〜40℃で行うのが好ましい。
有機溶媒水溶液中の有機溶媒と水との質量比は、非重合体カテキン類濃度の向上と茶由来の香料成分除去の観点から、99/1〜70/30、特に97/3〜75/25が好ましい。
活性炭の使用量は、水又は有機溶媒水溶液100質量部に対して0.5〜8質量部、特に0.5〜3質量部とすることが、精製効率及びろ過工程におけるケーク抵抗が小さい点で好ましい。
酸性白土又は活性白土の比表面積は、50〜350m2/gが好ましく、pH(25℃、5質量%サスペンジョン)は2.5〜8、特に3.6〜7が好ましい。例えば、酸性白土としては、ミズカエース#600(水澤化学社製)等の市販品を用いることができる。
活性炭と、酸性白土及び活性白土との割合は、質量比で活性炭1に対して1〜10、特に1〜6が好ましい。
タンナーゼによる処理は、緑茶抽出液又は緑茶抽出物の濃縮物中の非重合体カテキン類に対してタンナーゼを0.5〜10質量%の範囲になるように添加することが好ましい。タンナーゼ処理の温度は、酵素活性が得られる15〜40℃が好ましく、更に好ましくは20〜30℃である。タンナーゼ処理時のpH(25℃)は、酵素活性が得られる4〜6が好ましく、更に好ましくは4.5〜6であり、特に好ましくは5〜6である。
また、本発明においては、殺菌処理後の茶抽出液等に、殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物を配合して非重合体カテキン類の濃度を調整し、更に必要により添加剤を配合した混合物(飲料組成物)としてもよい。これにより、高濃度の非重合体カテキン類を含有する容器詰飲料を調製しやすくなる。配合方法としては、例えば、殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物の水溶液、あるいは殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物に、殺菌処理後の茶抽出液等を配合する方法が挙げられる。
炭水化物は、単糖、複合多糖、オリゴ糖、糖アルコール又はそれらの混合物を含むものである。単糖の例としてはテトロース、ペントース、ヘキソース及びケトヘキソースがある。ヘキソースの例は、ブドウ糖として知られるグルコースのようなアルドヘキソースである。果糖として知られるフルクトースはケトヘキソースである。単糖類の例としては、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、アガペエキス、蜂蜜等の混合単糖も使用できる。複合多糖としての好ましい例はマルトデキストリンである。さらに、多価アルコール、例えばグリセロール類も本発明で用いることができる。
非還元性の糖類としてはオリゴ糖があるが、例えば、二糖類としてスクロース、マルトース、ラクトース、セルビオース、トレハロース、三糖類としてラフィノース、パノース、メレジトース、ゲンチアノース、四糖類としてスタキオ−ス等が挙げられる。このオリゴ糖の重要なタイプは二糖であり、代表例はサトウキビ、サトウダイコンから得られるショ糖又はテンサイ糖として知られるスクロースである。製品としては精製糖であるグラニュー糖、車糖、加工糖、液糖、シュガーケーンやメイプルシロップ等が使用できる。
糖アルコールとしては、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、パラチノース、マンニトール、タガトース等が好ましい。これら炭水化物の中でも、カロリーが少ないエリスリトールが最適である。
試料をイオン交換水で100gに希釈した後、メンブランフィルター(0.8μm)でろ過し、次いで蒸留水で希釈した試料を、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着した、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP)を用いて、カラム温度35℃でグラジエント法により測定した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
時間 移動相A 移動相B
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
62分 97% 3%
保存後の容器詰飲料についてパネラー5名による飲用試験を実施した。評価項目は飲用後に残るエグ味の強さであり、個々の評価結果を協議の上まとめた。
(評価基準)
A:飲料として飲用上優れている。
B:飲料として飲用上問題ない。
C:飲料としてやや劣るが飲用できる。
D:異味があり飲用には不適である。
(緑茶抽出液1の製造)
ニーダー中に65℃に加熱したイオン交換水4,320gと、宮崎産の緑茶葉144gを入れ、5分間撹拌抽出した。その後茶葉分離板で茶葉を取り除いた抽出液をビーカーに移し、98℃に設定した温浴に13分浸漬して加熱殺菌した(F値4分)。その後25℃以下に冷却して緑茶抽出液1を得た。
(緑茶抽出物の精製物1の製造)
市販の緑茶抽出物の濃縮物(三井農林(株)「ポリフェノンHG」)100gを、25℃、200r/minの攪拌条件下で、95質量%エタノール水溶液900g中に懸濁させ、活性炭(クラレコールGLC、クラレケミカル社製)20gと酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)50gを投入後、約10分間攪拌を続けた。次いで、25℃で約30分間の攪拌処理を続けた。2号濾紙で活性炭、酸性白土、及び沈殿物を濾過した後、0.2μmメンブランフィルターによって再濾過を行った。最後にイオン交換水200gを濾過液に添加し、40℃、3.3kPaでエタノールを留去し、減圧濃縮を行った。このうち750gをステンレス容器に投入し、イオン交換水で全量を10,000gとし、5質量%重炭酸ナトリウム水溶液30gを添加してpH5.5に調整した。次いで、22℃、150r/minの攪拌条件下で、イオン交換水10.7g中にタンナーゼKTFH(Industrial Grade、500U/g以上、キッコーマン社製)2.7gを溶解した液を添加し、30分後にpHが4.24に低下した時点で酵素反応を終了した。次いで、95℃の温浴にステンレス容器を浸漬し、98℃で13分間保持(F値4分)して酵素活性を完全に失活させると同時に殺菌処理を行い、25℃まで冷却し、濃縮処理後、緑茶抽出物の精製物1を得た。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出液1にサイクロデキストリンとアスコルビン酸ナトリウムを配合して調合液を得た。次いで、緑茶抽出物の精製物1と調合液を混合し、茶飲料中の非重合体カテキン類濃度を調節後、緑茶香料を添加し、10質量%重曹水でpHを調整した。そして、この液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)した。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(緑茶抽出液2の製造)
宮崎産の緑茶葉100gを閉鎖型抽出カラム(内径70mm、高さ137mm)に充填し、65℃に加熱したイオン交換水3,000gをカラム下方から上方に0.5L/minの速度で15分間循環通液した後タンクに回収した。このとき、初期の茶葉仕込み高さは75mm、線速度は13.0cm/min、平均滞留時間は1.1minであった。次いで、タンクに回収した抽出液を98℃、13分間、加熱殺菌した(F値4分)。その後25℃以下に冷却して緑茶抽出液2を得た。
(緑茶抽出物の精製物1の製造)
実施例1と同様の方法により、緑茶抽出物の精製物1を得た。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出液1に代えて緑茶抽出液2を用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、容器詰緑茶飲料を得た。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(緑茶抽出液1の製造)
実施例1と同様の方法により、緑茶抽出液1を得た。
(緑茶抽出物の精製物2の製造)
ケニア産CTC緑茶葉1,200gを90℃の脱イオン水24,000gで10分間抽出、冷却、搾汁後、金網によりろ過し、19,120gの緑茶抽出液を回収した。次いで、濃縮操作を行った後、98℃に設定した熱交換器に13分の滞留時間(F値4分)で通液することにより殺菌処理し、次に噴霧乾燥を行い382gの緑茶抽出物の濃縮物を得た。得られた緑茶抽出物の濃縮物のうち100gを90.0質量%エタノール900gに分散させ、30分熟成し、2号濾紙及び孔径0.2μmの濾紙で濾過し、水200mLを加えて減圧濃縮を行い、緑茶抽出物の精製物2を得た。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出物の精製物1に代えて緑茶抽出物の精製物2を用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、容器詰緑茶飲料を得た。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(緑茶抽出物の濃縮物の製造)
撹拌機を設置したビーカーに65℃に加熱したイオン交換水8,640gと、中国産の緑茶葉288gを入れ、5分間撹拌抽出した。その後茶葉を取り除いた抽出液をビーカーに移し、98℃に設定した温浴に13分浸漬し加熱殺菌した(F値4分)。その後25℃以下に冷却して緑茶抽出液を得た。次に濃縮操作と噴霧乾燥を行い、150gの緑茶抽出物の濃縮物を得た。
(緑茶抽出物の精製物1の製造)
実施例1と同様の方法により、緑茶抽出物の精製物1を得た。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出物の精製物1、緑茶抽出物の濃縮物、無水クエン酸、10質量%重曹水を水に溶解した。次に、無水結晶果糖、エリスリトール、無水クエン酸、アスコルビン酸、緑茶香料、10質量%重曹水を添加してpHを調整し、全量を1,000gとした。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)した。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(紅茶抽出物の濃縮物の製造)
撹拌機を設置したビーカーに85℃に加熱したイオン交換水8,640gと、ケニア産のCTC紅茶葉288gを入れ、5分間撹拌抽出した。茶葉を取り除いた抽出液をビーカーに移し、98℃に設定した温浴に13分浸漬した(F値4分)。その後25℃以下に冷却して紅茶抽出液を得た。次に濃縮操作と噴霧乾燥を行い、150gの紅茶抽出物の濃縮物を得た。
(緑茶抽出物の精製物1の製造)
実施例1と同様の方法により、緑茶抽出物の精製物1を得た。
(容器詰紅茶飲料の製造)
緑茶抽出物の精製物1、紅茶抽出液の濃縮物、無水クエン酸、10質量%重曹水を溶解した。次に、無水結晶果糖、エリスリトール、アスコルビン酸、紅茶香料を添加して全量を1,000gとした。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度98℃、殺菌時間0.5分、F値0.0015分)した。得られた容器詰紅茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(烏龍茶抽出液1の製造)
80メッシュの金網を備えた内径97mmのカラム式抽出機に烏龍茶葉281gを仕込み、高さが均一になるように茶葉上面を平らにした。次いで、0.40質量%重曹水(70℃)を、カラム上方からシャワーして供給すると同時に、抽出液をカラム下方から抜き出した。烏龍茶葉仕込み質量に対して5倍質量を供給した後、シャワーをイオン交換水(90℃)に代えて供給しながら、引き続き抽出液をカラム下方から抜き出した。抜き出した抽出液の質量が烏龍茶葉仕込み質量の50倍になったところで終了し、烏龍茶抽出液を均一に混合した。次いで、タンクに回収した抽出液を98℃、13分間、加熱殺菌した(F値4分)。その後25℃以下に冷却して烏龍茶抽出液1を得た。
(緑茶抽出物の精製物1の製造)
実施例1と同様の方法により、緑茶抽出物の精製物1を得た。
(容器詰烏龍茶飲料の製造)
烏龍茶抽出液1にサイクロデキストリンとアスコルビン酸ナトリウムを配合して調合液を得た。次に、緑茶抽出物の精製物1と調合液を混合し、烏龍茶飲料中の非重合体カテキン類濃度を調節後、烏龍茶香料を添加し、重曹でpHを調整した。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)を行った。得られた容器詰烏龍茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(容器詰非茶系飲料の製造)
実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物1に、無水結晶ブドウ糖、エリスリトール、スクラロース、無水クエン酸、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、食塩、グレープフルーツ香料、グレープフルーツ果汁、サイクロデキストリンを添加し、イオン交換水で全量を1,000gとした。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度98℃、殺菌時間0.5分、F値0.0015分)した。得られた容器詰非茶系飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(容器詰非茶系飲料の製造)
実施例1で得られた緑茶抽出物の精製物1と、無水クエン酸と、10質量%重曹水とを溶解した。次に、この液に無水結晶果糖、エリスリトール、アスコルビン酸、レモンライム香料を添加して全量を1,000gとした。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度98℃、殺菌時間0.5分、F値0.0015分)した。得られた容器詰非茶系飲料の組成、エグ味の評価の結果を表1に示す。
(緑茶抽出液3の製造)
加熱殺菌を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法により緑茶抽出液3を製造した。
(緑茶抽出物の精製物3の製造)
加熱殺菌を行わなかったこと以外は実施例3と同様の方法により緑茶抽出物の精製物3を製造した。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出液3に、サイクロデキストリンとアスコルビン酸ナトリウムを配合して調合液を得た。次いで、緑茶抽出物の精製物3と調合液を混合し、茶飲料中の非重合体カテキン類濃度を調節後、緑茶香料を添加し、10質量%重曹水でpHを調整した。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)を行った。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表2に示す。
(緑茶抽出液4の製造)
ニーダー中に65℃に加熱したイオン交換水4,320gと、宮崎産の緑茶葉144gを入れ、5分間撹拌抽出した。その後、茶葉分離板で茶葉を取り除いた抽出液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.1分、F値15分)を行った。その後、25℃以下に冷却して緑茶抽出液4を得た。
(緑茶抽出物の精製物3の製造)
138℃、殺菌時間0.1分(F値15分)の加熱殺菌を行なったこと以外は実施例3と同様の方法により緑茶抽出物の精製物4を製造した。
(容器詰緑茶飲料の製造)
緑茶抽出液4に、サイクロデキストリンとアスコルビン酸ナトリウムを配合して調合液を得た。次いで、緑茶抽出物の精製物4と調合液を混合し、茶飲料中の非重合体カテキン類濃度を調節後、緑茶香料を添加し、10質量%重曹水でpHを調整した。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)した。得られた容器詰緑茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表2に示す。
(烏龍茶抽出液2の製造)
加熱殺菌を行わなかったこと以外は実施例6と同様の方法により烏龍茶抽出液2を製造した。
(緑茶抽出物の精製物3の製造)
加熱殺菌を行わなかったこと以外は実施例3と同様の方法により緑茶抽出物の精製物3を製造した。
(容器詰烏龍茶飲料の製造)
烏龍茶抽出液2に、サイクロデキストリンとアスコルビン酸ナトリウムを配合して調合液を得た。次いで、緑茶抽出物の精製物3と調合液を混合し、烏龍茶飲料中の非重合体カテキン類濃度を調節後、烏龍茶香料を添加し、10質量%重曹水でpHを調整した。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度138℃、殺菌時間0.5分、F値40分)した。得られた容器詰烏龍茶飲料の組成、エグ味の評価の結果を表2に示す。
(容器詰非茶系飲料の製造)
比較例1で得られた緑茶抽出物の精製物3に、ブドウ糖、エリスリトール、スクラロース、クエン酸、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、食塩、グレープフルーツ香料、グレープフルーツ果汁、サイクロデキストリンを添加し、イオン交換水で全量を1,000gとした。最後にこの液をUHT殺菌処理(殺菌温度98℃、殺菌時間0.5分、F値0.0015分)した。得られた容器詰非茶系飲料の組成、エグ味の評価の結果を表2に示す。
Claims (8)
- 茶から得られた茶抽出液又は茶抽出物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の茶抽出液又は茶抽出物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。 - 茶から得られた茶抽出液又は茶抽出物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
緑茶抽出物の精製物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の茶抽出液又は茶抽出物、及び殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。 - 緑茶抽出物の精製物を80℃以上130℃未満の温度、かつF値0.1分以上10分未満の条件で殺菌処理する工程と、
殺菌処理後の緑茶抽出物の精製物を含む混合物を80〜138℃の温度、かつF値0.001〜40分の条件で殺菌処理する工程とを含む容器詰飲料の製造方法。 - 茶抽出液又は茶抽出物が緑茶から得られたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 茶抽出液又は茶抽出物が半発酵茶又は紅茶から得られたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- (A)非重合体カテキン類の含有量が0.05〜0.5質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
- (B)非重合体カテキン類のガレート体率が5〜50質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法により得られた容器詰飲料。
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