JP2009045194A - 電気炊飯器 - Google Patents

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昇治 宮前
Nobuo Kitamura
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Abstract

【課題】いわゆる土鍋等セラミック製の鍋を炊飯器用の内鍋として採用し、電磁誘導加熱するようにした場合の熱拡散性の悪さを改善し、その炊飯性能、保温性能を有効に向上させる。
【解決手段】電磁誘導加熱されるセラミック製の内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する内ケースと、この内ケースを収容固定する外ケースと、上記内ケース部分に設けられ、上記内鍋を上記誘導発熱体を介して電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記内鍋の外周にアルミダイキャスト部を設けるとともに該アルミダイキャスト部の外周に上記の誘導発熱体を設け、かつ上記内ケースに該誘導発熱体に対応する電磁誘導加熱手段を設けて電磁誘導加熱することにより、内鍋全体への熱拡散性能を有効に向上させた。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、土鍋等セラミック製の内鍋を採用した電磁誘導加熱式電気炊飯器の内鍋部分の構造に関するものである。
最近の電気炊飯器では、高出力で加熱効率が高く出力制御の応答性も高いために、早く、しかも美味しい御飯を炊き上げることができるなどの理由から、内鍋(飯器)自体をステンレス等電磁誘導可能な金属材料で形成するとともに、その加熱手段として当該内鍋内に渦電流を誘起させて自己発熱させる電磁誘導加熱手段を採用した電磁誘導加熱方式のものが多くなっている。
このような電気炊飯器の場合、上記電磁誘導加熱手段として、所謂ワークコイルを採用し、例えば内鍋を収納する有底筒状の内ケース(保護枠)の底壁面にワークコイルを設け、該ワークコイルにより内鍋を誘導発熱させて加熱する電磁誘導加熱構造が採用されている(例えば特許文献1を参照)。
一方、このような電磁誘導加熱手段を採用した場合において、ご飯の炊き上がりをより良好ならしめるために、上記電磁誘導可能な金属材料よりなる内鍋に替えて、例えば土鍋等セラミック材よりなる内鍋を採用したものも提供されるようになってきている。
その場合、内鍋自体が電磁誘導によっては発熱しないため、例えば内鍋の底部および底部近傍(底部中央のフラット面部と底部外周側の湾曲部面など)に特に電磁誘導効率の高い金属製の誘導発熱体(例えば銀ペーストなど)を配設し、これら誘導発熱体を上記ワークコイル等の対応する電磁誘導加熱手段で誘導発熱させることにより、内鍋を加熱する誘導加熱構造が採用されている(例えば非公知の先行技術文献として特許文献2を参照)。
このようなセラミック製の内鍋は、加熱時の熱の伝導性が悪い反面、一旦温度が高くなると長時間冷めにくい蓄熱性の高さが長所であり、ゆっくりと時間をかけて炊き上げると、美味しいご飯を炊き上げることができる。
もちろん、このような熱伝導性が悪いセラミック製の内鍋の加熱性能を少しでも向上させようとする努力は、従来からも行われている。
例えば内鍋全体の厚さを薄くするなども、その方法の一つである。
特開平11−235272号公報(明細書1−3頁、図1−2) 特願2006−50257号(明細書1−9頁、図1−9)
しかし、内鍋の厚さを全体に亘って薄くすると、内鍋自体の強度が低下して割れやすくなり、耐久性に欠けるものとなる。また、肝心の蓄熱力が低下し、折角の長所が減殺されてしまう。
また、内鍋を薄くすると、確かに誘導発熱体部分から対応する内鍋内への熱は通りやすくなるが、だからと言って内鍋自体の全体への熱の拡散性が改善されるわけではなく、部分的に熱の貫通性が向上するだけである。したがって、逆に内鍋の温度分布の均一性が失われ、局部的な温度ムラが生じて部分的な焦げ付きが生じやすくなり、却って炊飯性能が悪化する。
このため、従来の炊飯方法では、徐々に出力を大きくしながら内鍋温度を上昇させ、また焦げないように出力を抑制しながら、炊き上げ制御を行う必要があった。
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、セラミック製の内鍋の外周に伝熱性の高いアルミ材をダイキャストし、同ダイキャストされたアルミ材層によって必要な加熱領域に亘って可能な限りの良好かつ均一な熱の拡散性を実現した電磁誘導加熱式電気炊飯器を提供することを目的とするものである。
本願発明は、同目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明の電気炊飯器は、誘導発熱体を介して電磁誘導加熱されるセラミック製の内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する内ケースと、この内ケースを収容固定する外ケースと、上記内ケースに設けられ、上記内鍋を上記誘導発熱体を介して電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記内鍋の外周にアルミダイキャスト部を設け、該アルミダイキャスト部のアルミ材層の外周面に上記電磁誘導加熱手段に対応する誘導発熱体を設けて電磁誘導加熱し、上記アルミダイキャスト部のアルミ材層を介して内鍋を加熱することにより、内鍋全体への熱拡散性能を向上させたことを特徴としている。
このように、セラミック製の内鍋の外周にアルミ材層をダイキャストして所定の厚さのアルミダイキャスト層を形成し、その上に誘導発熱体を設けるようにすると、誘導発熱体からの熱がダイキャストされているアルミ材層部分を介して内鍋の所要領域に速く、かつ均一に拡散される。
その結果、従来のような誘導発熱体に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや炊飯性能の悪さが解決される。
したがって、通常の金属製の内鍋の場合のように、フルパワーでの加熱も可能となり、炊飯性能が向上し、炊飯時間も短縮される。また、お焦げ制御も可能となる。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄くすることも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって補強されるので、割れやすいということもなくなる。
(2) 請求項2の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1の発明において、アルミダイキャスト部のアルミ材層と内鍋との接合面には、相互の間の機械的な密着度又は結合度を高めるための係合構造が採用されていることを特徴としている。
上記密着度又は結合度を高める係合構造としては、例えば内鍋の外周面に凹凸部を設ける、また内鍋の外周面にサンドブラスト加工を施して粗面を形成する、内鍋外周面を素焼面又はマット釉薬仕上げ面とする、などの各種の構成が採用される。
このようにすると、アルミ材ダイキャスト加工そのものが容易になることは素より、ダイキャスト後にも熱膨張係数の大きいアルミ材の熱膨張に対する機械的な係止力が大きくなり、剥離しにくくなる。
その結果、良好な密着状態の維持が可能となり、アルミ材層から内鍋側への伝熱効率も向上する。
さらに凹凸部を形成した場合、凹凸面が相互の伝熱面積を拡大する作用を果たすので、伝熱性能自体をも向上させることができる。
(3) 請求項3の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1の発明において、内鍋は側部よりも底部の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部の高台部内側面に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、誘導発熱体からの熱がダイキャストされているアルミ材層部分を介して内鍋の底部面および底部外周面領域に速く、かつ均一に拡散されるようになる。
その結果、従来のような誘導発熱体に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや炊飯性能の悪さが解決される。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄くすることも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって補強されるので、割れやすいということもなくなる。
(4) 請求項4の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1又は2の発明において、内鍋は側部よりも底部および底部から側部にいたる湾曲部の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部と湾曲部の全面に設けられ、それらの各々に対応して誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、誘導発熱体からの熱がダイキャストされているアルミ材層部分を介して内鍋の底部面および外周側湾曲部面領域の全体に各々速く、かつ均一に拡散されるようになる。
その結果、従来のような誘導発熱体に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや炊飯性能の悪さが解決される。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄くすることも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって補強されるので、割れやすいということもなくなる。
(5) 請求項5の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1又は2の発明において、内鍋は側部上端側よりも底部から湾曲部を経て側部中間にいたる部分の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部から湾曲部を経て側部中間にいたる各部分の全面に設けられ、それらの各々に対応して誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、各誘導発熱体からの熱がダイキャストされているアルミ材層部分を介して内鍋の底部面および外周側湾曲部面、側部下端側面の各領域に速く、かつ均一に拡散されるようになる。
その結果、従来のような誘導発熱体に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや炊飯性能の低下が解決される。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄くすることも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって補強されるので、割れやすいということもなくなる。
(6) 請求項6の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1又は2の発明において、内鍋は底部から湾曲部、側部を経て開口縁部にいたる全体の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同底部から湾曲部、側部を経て開口縁部にいたる内鍋の全面に設けられ、それらの内の底部、湾曲部、側部に対応して各々誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、各誘導発熱体からの熱がダイキャストされているアルミ材層部分を介して内鍋の底部面および湾曲部面、側部面、開口縁部の各領域に速く、かつ均一に拡散されるようになる。
その結果、従来のような誘導発熱体に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや炊飯性能の悪さが解決される。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄くすることも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって補強されるので、割れやすいということもなくなる。
特に本構成では、内鍋の開口縁部付近が効果的に昇温される結果、炊飯時の加熱ムラや保温時の内鍋表面温度のバラツキに起因するご飯の白ボケなども生じにくくなる。
(7) 請求項7の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項4,5又は6の発明において、複数の個所に設けたアルミダイキャスト部は、相互に連続一体化してキャスティングされていることを特徴としている。
したがって、それら各部の誘導発熱体からの熱が、当該アルミ材層各部の温度勾配に応じ、温度の高い所から低い所へ効率良く移動して内鍋全体の温度を効率良く均一化する。
その結果、熱の拡散性が高くなる。
(8) 請求項8の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項4,5又は6の発明において、複数の個所に設けられたアルミダイキャスト部は、それぞれ相互に分離独立してキャスティングされていることを特徴としている。
したがって、全体への熱の拡散性の点では上記請求項7の構成に劣るが、キャスティング作業自体は個別に行えば良いので、アルミの収縮率は同じでも、収縮寸法は分割されるため小さくなり土鍋に与えるストレスが緩和され、生産が比較的容易になる。
(9) 請求項9の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項3又は4の発明において、厚さの厚い内鍋の側部に対応する内ケースの側部には、内鍋の側部を加熱するヒータが設けられていることを特徴としている。
内鍋の側部は、炊飯時において徐々に温められ、その後十分な蓄熱性を発揮すればよいので、その厚さを厚くするのが好ましい。
そして、そのように内鍋の側部の厚さを厚くすると、昇温は遅くなるが炊き上げ完了時等の蓄熱量が多くなって冷めにくくなるので、むらし工程におけるむらし効率又は保温工程における保温効率が良くなる。
したがって、内鍋の側部はヒータのみによる加熱でも良好な保温性能を維持することができる。
(10) 請求項10の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項6の発明において、内鍋の開口縁部に対応する内ケース上端側肩部付近には肩ヒータが設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、上述した内鍋の開口縁部付近が、さらに効果的に昇温されるようになる結果、一層ご飯の白ボケなども生じにくくなる。
(11) 請求項11の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10の発明において、内鍋外周面のアルミダイキャスト設置部以外の部分は釉薬仕上げとする一方、アルミダイキャスト部の外周面部分は耐熱塗装仕上げとしたことを特徴としている。
このような構成によると、セラミック製の内鍋特有の美しさ、品質感の実現と高温になりやすい部分の耐熱性の実現との両機能を両立させることができる。
(12) 請求項12の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10の発明において、内鍋外周面のアルミダイキャスト部を含む外周面全体を同一色の耐熱塗装仕上げとしたことを特徴としている。
このような構成によると、内鍋の全体に亘って一体感、均質感を出すことができる。したがって、アルミダイキャスト部を設けたことが殆ど分らなくなり、内鍋としての品質感が良好になる。
(13) 請求項13の発明
この発明の電気炊飯器は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12の発明において、内鍋の底部に当接して上記内鍋の温度を検出する温度センサを備え、該温度センサの温度検知面は内鍋底部の誘導発熱体のないアルミダイキャスト面に密に当接されるようになっていることを特徴としている。
このようにすると、上記誘導発熱体の発熱による熱の影響を受けることなく、内鍋の底部の温度を伝熱性良く正確に検出することができる。したがって、本来応答性が低く、正確な温度検知が難しいセラミック製の内鍋の温度検知性能が大きく向上する。
以上の結果、本願発明によると、土鍋等セラミック製の内鍋の熱の拡散性を大きく改善することができ、その蓄熱性の良さを生かした高性能で、熱効率の高いセラミック製の内鍋を採用した電磁誘導加熱式電気炊飯器を提供することができるようになる。
以下、添付の図面を参照して、本願発明のいくつかの最適な実施の形態の構成について説明する。
<最良の実施の形態1>
先ず図1および図2は、本願発明の最良の実施の形態1に係る電気炊飯器の構成を示している。
この電気炊飯器は、有底筒状の内ケース12を外ケース11内に収容した炊飯器本体1と、炊飯器本体1の上部を開閉する蓋ユニット2と、炊飯器本体1の内ケース12内に出し入れ自在に収容される内鍋3と、内ケース12の底壁部13の下方に設置されていて内鍋3を電磁誘導加熱するための電磁誘導加熱手段としてのワークコイル41と、ワークコイル41によって電磁誘導加熱されて発熱し、内鍋3を加熱する誘導発熱体36と、誘導発熱体36からの熱がワークコイル41側に作用するのを遮断する内ケース底壁部13の上面に設置された断熱プレート5とを有して構成されている。
炊飯器本体1は、外ケース11と内ケース12との二重構造であって、該外ケース11と内ケース12間には、各種部材を設置するための所定間隔の空所が形成されている。
蓋ユニット2は、炊飯器本体1の開口部を開閉する蓋本体21と、該蓋本体21の下面側に取付けられていて内鍋3の開口部を開閉する内蓋22とを有している。尚、この蓋ユニット2は、蓋本体21が炊飯器本体1の後側上部にヒンジ結合されていて、蓋ユニット全体(蓋本体21及び内蓋22)を同時に弧回動開閉し得るようにしている。
内鍋3は、例えばコーディエライト等の耐熱性が高いセラミック製のもの(いわゆる土鍋と称されている焼物)よりなり、平坦な底部31と、該底部31外周側の湾曲部32と、筒状の側部33と、フランジ状の開口縁部34とをそれぞれ一体に成形した有底の筒状体に形成されている。そして、底部31の外周部下面には、小高い環状の高台部35が下向きに突出して形成されている。
このようなセラミック製の内鍋3は、先にも述べたように、蓄熱力が大きく一旦昇温すると冷めにくい反面、加熱時の熱伝導性が悪く昇温しにくい性質がある。
そのため、炊飯開始後、ワークコイル出力をフルパワー(デューティー比100%)にしても、内鍋3内の飯米の温度が沸とう開始温度に達するまでには相当な時間がかかる。
一方、それにも拘わらず、誘導発熱体36が設けられている部分のみは局部的に昇温されて高温になる。この結果、そのままの状態だと加熱ムラが生じ、焦げ付き等の発生原因にもなる。
そこで、本実施の形態の内鍋3では、先ず図2に示すように、内鍋3の底部31および湾曲部32の厚さを側部33の厚さよりも所定寸法薄くして(但し、最低肉厚3〜4mm程度は確保することが好ましい)、誘導発熱体36からの熱が内鍋3の内側飯米部分まで可能な限り早く伝導されるようにしている。次に、それに加えて上記ワークコイル41に対応して誘導発熱体36が設けられる内鍋3の底部31下面の高台部35の内側全体には、熱伝導率が高く熱拡散性の良いアルミ材をダイキャストすることによって一体化したアルミダイキャスト部20を設け、その高台部35に沿った外周域部分に銀ペースト等よりなる所定の幅の誘導発熱体36をドーナツ状に貼設(又は銀材を溶射)することによって、同誘導発熱体36からの熱がアルミダイキャスト部20のアルミ材層を介して内鍋3の底部31の全体はもちろん、その外周側湾曲部32側に効率良く拡散されるようにしている。
他方、上記内鍋3の側部33の厚さは、加熱出力の大きい炊飯時において徐々に温められ、その後、沸とう維持工程以降において十分に蓄熱性を発揮すればよいので、底部31に比べて十分に厚くしている。
このように内鍋3の側部33の厚さを厚くすると、昇温工程での昇温は遅くなるが、沸とう維持工程以降の、特に炊き上げ完了段階での蓄熱量が多くなって冷めにくくなり、むらし工程におけるむらし効率(又は保温工程における保温効率)が良くなる。したがって、それらの工程での出力低減による省エネが可能となる。
なお、上記内鍋3の内壁面には、ご飯に対する非粘着性を高めるため、釉薬仕上げの後、セラミックコート又はフッ素コートを施している。
ところで、以上のような構成の場合、炊飯時に内鍋3をセットした状態で、上記ワークコイル41に通電すると、ワークコイル41からの交番磁界により上記誘導発熱体36が発熱するが、上記誘導発熱体36の発熱温度は最大で220℃〜230℃程度に達する。そして、同誘導発熱体36からの熱は、上述のようにアルミダイキャスト部20を介して内鍋底部31に効率良く伝導して内鍋3を加熱するために十分に消費されるが、他方その他の熱が内ケース12の底壁部13側にも輻射される。したがって、そのままでは、誘導発熱体36およびアルミダイキャスト部20からの輻射熱で内ケース12の底壁部13が異常温度まで加熱されて、当該内ケース12の底壁部13の下部側に設置しているワークコイル41をも異常に昇温させるし、内鍋3への加熱効率を低下させる。
そこで、内ケース12の底壁部13上における内鍋底部31の上記誘導発熱体36およびアルミダイキャスト部20に対向する部位(エリア)には、例えば図1に示すように透磁性のある断熱プレート5を設置して、上記誘導発熱体36からの輻射熱が内ケース12の底壁部13およびワークコイル41側に作用するのを防止するとともに内鍋3側への熱の回収を図るようにしている。
この断熱プレート5には、熱伝導率が低くて熱反射率の高い材料、加工のもの、例えば表面を鏡面状に光沢加工したセラミックプレート等が選ばれており、誘導発熱体36からの輻射熱はもちろん、底部31の下面全体に広がるアルミダイキャスト部20からの輻射熱をも効率良く反射してアルミダイキャスト部20側に吸熱させるようになっている。
したがって、これによって内鍋3の加熱効率が向上し、誘導発熱体36の発熱量を無駄にしなくて済む。
内ケース12は、皿型の形状をなす耐熱性のある合成樹脂製の底壁部13と、該底壁部13の外周部13bから上方に筒状に延びた金属製の側壁部14と、該側壁部14の上部枠外周に嵌合された合成樹脂製の肩部材15とを、それぞれ図1のように一体に組付けて全体として有底筒状体に形成されている。
内ケース12の皿型の底壁部13は、上記内鍋3の底部31と湾曲部32の各外側を囲繞し得る所望の深さの深皿状に成形されている。すなわち、この内ケース底壁部13は、内鍋3の底部31に対向する内鍋底部対向部13aと内鍋3の湾曲部32に対向する内鍋湾曲部対向部13bとを有して構成されており、その中央部には、内鍋3の底部31の下面に当接して内鍋3の温度を検出するためのサーミスタよりなる後述する温度センサ(いわゆるセンターセンサ)10を遊嵌する開口が設けられている。
温度センサ10は筒状のセンサーホルダーに弾性的に支持された状態で、上記内ケース12の底壁部13の下部側から同開口内を上方に突出する形で同底壁部13に取付けられており、その上端側センサー面を上記内鍋3の底部31の誘導発熱体36のない中央部のアルミダイキャスト面に密に当接されるようになっている。
したがって、上記誘導発熱体36の発熱による高熱の影響を受けることなく、内鍋3の底部の温度を広い範囲で(広い面で)伝熱性良く正確に検出することができる。したがって、伝熱性が低いために本来温度変化の応答性が低く、正確な温度検知が難しいセラミック製の内鍋3の温度検知性能が大きく向上する。
その結果、炊飯制御時の出力制御の応答性が向上し、制御精度がこうして、炊飯性能も向上する。
そして、内鍋3を内ケース12内に収容して、その高台部35を上記内ケース底壁部13上に着座させると、内鍋3の下面と内ケース底壁部13の上面との間に適宜小間隔の隙間ができる状態で内鍋3がセットされ、同セット状態で図示のように温度センサ10が内鍋3の底部31の20の中央部に弾圧状態で高密度に当接する。上記内鍋3の高台部35は、内ケース底壁部13の内鍋底部対向部13aの外周部の上面の周方向複数箇所にスポット状に設けた鍋受部材(例えば耐熱ゴム)13c,13c・・上に載置されるようになっている。
内ケース底壁部13の下面側には、内鍋3側上記アルミダイキャスト部20上の上記誘導発熱体36を電磁誘導加熱するための上記ワークコイル41が設置されている。このワークコイル41は、上記内ケース底壁部13の下面とその下方位置にあるコイルカバー43との間に設置されている。
また、符号16は、上記内鍋3の側部33に対応して設けられた筒状の内ケース側壁部14の外周面に上部から下部まで複数個巻成して取付けた保温ヒータ、26は蓋本体21に設けた蓋ヒータである。保温ヒータ16及び蓋ヒータ26は、炊飯時にもワークコイル41で発熱する誘導発熱体36とともに内鍋3(その側部33)を加熱することができるようになっている。
また、上記の構成では、焼き物特有の高台部35部分までアルミ材で覆い、高台部35を残すようにしている。したがって、それにより同部分における面の変形や割れを防止することができるとともに、発熱体の保護、表面塗装の保護等を図ることができる。
例えば、従来の場合、上記内鍋3の高台部35の偏肉部で割れが発生していたが、図示のように高台部35を含む底部31全体をアルミダイキャスト部20で覆うことにより、高台部35の熱分布が均一になり、高台部35部分の温度差(温度の相違)による割れを防ぐことが可能となる。
さらに、以上の構成において、上記内鍋3とアルミダイキャスト部20との結合度を大きくするために、内鍋3の外周面に凸凹部(アンカー部)を設け、対向するアルミ材側を凹凸部にする方法も採用される。また、それ以外に内鍋3の外周面を素焼き肌で残す、マット釉薬を施す、サンドブラストする等の方法によって相互間の結合度を増大させるようにしてもよい。
以上のように、セラミック製の内鍋3の底部31外周にアルミ材層をダイキャストして所定の厚さのアルミダイキャスト部20を形成し、その上に温度センサ10の当接面を避けて誘導発熱体36を設けるようにすると、誘導発熱体36からのジュール熱が内鍋3の外周面と極めて密に接触する状態でダイキャストされている伝熱性の高いアルミ材層部分を介して内鍋3の底部31からその周辺領域に速く、かつ均一に拡散されるようになる。
その結果、従来のような誘導発熱体36に対応する部分のみの局部的な加熱による焦げ付きや加熱応答性の低さによる炊飯性能の悪さが解決される。
したがって、従来のように徐々に時間をかけて出力をアップするような加熱方法に変えて、最初からフルパワーでの加熱が可能となり、ご飯の味が大きく向上するとともに炊飯時間も短縮される。もちろん、加熱出力の応答性が良くなることから、お焦げ制御なども可能となる。
また必要な蓄熱性を保持し得る範囲で可能な限り内鍋の厚さを薄く、軽量化することも可能となり、そのように薄くしたとしても同部分はアルミ材層によって十分に補強されるので、割れやすいということもなくなる。
また銀ペースト等誘導発熱体36の貼り付け時に入ったヒビや、キズ、厚みのバラツキなどによる局部加熱を回避することができる。
また、上述のような誘導発熱体36の設置面を避けてアルミダイキャスト面に対応させる温度センサ10の設置方法を採用すると、アルミ材の熱伝導の高さにより、内鍋3の底部31全体の温度がすばやく、かつ温度差無く温度センサに伝わるようになるので、正確に、かつ略リアルタイムでの出力制御が可能となる。その結果、当該内鍋3の蓄熱性の良さを生かした、より高性能の炊飯性能を実現することができる。
また内鍋3のアルミダイキャスト部20を設けた発熱部面は熱を内部に伝えるために肉厚を薄くしているので、その蓄熱性が他に比べて低くなるが、同部分にアルミダイキャスト部20を一体していることで、同部分の蓄熱量を十分にサポートすることができ、内鍋3全体の蓄熱量の均一化が図られる。
したがって、内鍋3の加熱性能を、その伝熱特性の面でもより金属製の内鍋に近いものとすることができる。
さらに、以上の場合、アルミダイキャスト部20は、内鍋3の底部31の下面だけであるから、アルミダイキャスト部20は外部から見えず、全体として全く土鍋としての風合、品質感を維持させることができる。
<最良の実施の形態2>
次に図3は、本願発明の最良の実施の形態2に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図3に示されるように、上述の実施の形態1の構成の電気炊飯器において、上記アルミダイキャスト部20を上記内鍋3の高台部35部分を超えて湾曲部32の上端側内鍋側部33との境界部分32aまで同じ厚さで延設し、同延設した湾曲部32部分のアルミダイキャスト部20bの外周面側に第2の誘導発熱体37を設けるとともに、同第2の誘導発熱体37に対応する内ケース外周面側に第2のワークコイル42を設けて電磁誘導加熱するようにしたことを特徴とするものである。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと全く同様である。
このような構成によると、上述の実施の形態1の場合に比べてアルミダイキャスト部20が内鍋3の底部31の下面だけでなく、湾曲部32の下面側(外周面側)にも位置することになり、しかも同湾曲部32部分も第2のワークコイル42と第2の誘導発熱体37によって加熱されることになるので、厚さが薄く、熱が通りやすくなっている内鍋3の底部31および湾曲部32の全体が広面積で均一かつ有効に加熱されて、内鍋3の下部側から側部33の下端側まで、より効率良く熱が均一に拡散するようになる。
この結果、上記実施の形態1のものに比べて、炊飯効率、保温性能が大きく改善される。
また、以上の場合、上記内鍋3の土鍋部分熱の伝導性が悪く、触れてもやけどをする恐れが低いので、内側のご飯との接触面や人が触れる部分は、土鍋材そのままを使い、土鍋の風合いを最大限残しながら、しかも加熱性能の高さが要求される内鍋3の下部部分のみにアルミダイキャスト部20(20a,20b)を設けるようにしている。
したがって、全体として土鍋の品質感、メリットを保ちながら、その欠点を確実に改善することができる。
さらに、以上の場合、内鍋3外周面のアルミダイキャスト部20(20a,20b)設置部以外の部分は釉薬仕上げとする一方、アルミダイキャスト部20(20a,20b)の外周面部分は例えば耐熱塗装仕上げとする。
このような構成によると、セラミック製の内鍋特有の美しさ、品質感の実現と高温になりやすい部分の耐熱性の実現との両機能を両立させることができる。
一方、それとは異なり内鍋3外周面のアルミダイキャスト部20(20a,20b)を含む外周面全体(内周面は釉薬仕上げ)を同一色の耐熱塗装仕上げとしてもよい。
そのような構成によると、内鍋3の全体に亘って一体感、均質感を出すことができる。したがって、アルミダイキャスト部20(20a,20b)を設けたことが殆ど分らなくなり、内鍋3としての品質感が良好になる。
<最良の実施の形態3>
次に図4は、本願発明の最良の実施の形態3に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図4に示されるように、上述の実施の形態2の構成の電気炊飯器において、さらに上記湾曲部32部分の内鍋3とアルミダイキャスト部20b相互の間の機械的な結合力を高めるために、内鍋3(32)側に凸部32b,32b・・を形成する一方、アルミダイキャスト部20(20b)側に同凸部32b,32b・・を噛み込む凹部21,21・・を形成し、アルミダイキャスト部20と剥離しにくくしたことを特徴とするものである。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態2のものと全く同様であり、同様の作用を奏する。
このような構成によると、上述の実施の形態2の場合に比べてアルミダイキャスト部20(20a,20b)の内鍋3に対する一体化度、結合強度が向上し剥離しにくくなる(特に熱膨張係数の大きいアルミ材の熱膨張に対する機械的な係止力が大きくなる)とともに、アルミダイキャスト部20(20a,20b)と内鍋3との良好な密着状態の維持が可能となり、しかも相互の接合面積が拡大されるので、アルミダイキャスト部20(20a,20b)側から内鍋3側への熱の伝達効率も大きく向上する。
なお、以上の構成において、内鍋3の底部31側と同底部31の下面にキャスティングされるアルミダイキャスト部20(20a)との間にも上記同様の凹凸係合部を形成して、同様の作用が実現されるようにしても良いことは言うまでもない。
<最良の実施の形態4>
次に図5および図6は、本願発明の最良の実施の形態4に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図5および図6に示されるように、上述の実施の形態3の構成の電気炊飯器において、さらに湾曲部32側のアルミダイキャスト部20b(20)の上端側を側部33の下部側まで長く延設し、同アルミダイキャスト部20b(20)をヒータ16の下部側にも所定幅対応させるように構成したことを特徴とするものである。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態3のものと同様であり、同様の作用を奏する。
このような構成によると、上述の実施の形態3のものと同様の作用および効果が得られることはもちろん、アルミダイキャスト部20b(20)が内鍋3の側部33側まで延設され、ヒータ16にも対応せしめられることから、ヒータ16からの熱もアルミダイキャスト部20bから20a側に伝達されるようになり、保温時の熱の拡散性も向上する。
<最良の実施の形態5>
次に図7は、本願発明の最良の実施の形態5に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図7に示されるように、上述の実施の形態2の構成の電気炊飯器において、さらにアルミダイキャスト部20(20a,20b)を内鍋3の側部33の中間位置まで長く延設し、同延設部20c部分の外周面側の略全体に亘って第3の誘導発熱体38を設ける一方、同内鍋側部33部分の加熱を、上述した実施の形態1〜3のようなコードヒータ16ではなく、第3のワークコイル43による誘導加熱方式としたことを特徴とするものである。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態2のものと同様であり、同様の作用を奏する。
このような構成によると、上述の実施の形態3の場合よりも、より一層広く熱が拡散されるようになるとともに、内鍋3の側部33も湾曲部32と同様に強い火力で効率良く加熱されるようになる。
すなわち、このように内鍋3の側部33面間で20を延設し、誘導発熱体36、ワークコイル43を設けた場合、側面H加熱が可能となり、実施の形態1のコートヒーター16による側面加熱の加熱量不足を解消することができ、より一層高性能のかまど炊き加熱が実現できる。
その結果、大量炊飯時にも高効率の良好な炊飯性能を実現することができる。
<最良の実施の形態6>
次に図8は、本願発明の最良の実施の形態6に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図8に示されるように、上述の実施の形態5の構成の電気炊飯器において、さらに上述の実施の形態3のものと同様に、内鍋3の側部33側と同側部33の側面にキャスティングされるアルミダイキャスト部20(20c)との間にアンカー機能を果たす凹凸係合部を形成して、相互の機械的な結合力の強化を図ったことを特徴とするものであり、その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態5のものと同様であり、同様の作用を奏する。
<最良の実施の形態7>
次に図9は、本願発明の最良の実施の形態7に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図9に示されるように、上述の実施の形態5の構成における内鍋3の底部31から湾曲部32、側部33の中間部までの全体に亘って連続するアルミダイキャスト部20(20a〜20c)を、底部31に対応するもの20a、湾曲部32に対応するもの20b、側部33に対応するもの20cと相互に所定の間隔を空ける形で分断して設けることにより、アルミ材の量を低減するとともにキャスティング加工を容易にしたことを特徴とするものである。
このような構成によれば、キャスティング作業自体は個別に行えば良いので、アルミの収縮率は同じでも収縮寸法は分割されるため小さくなり、土鍋に与えるストレスが緩和され、生産が容易になる。
そして、この場合にも、内鍋3の一層部分と内鍋3とアルミダイキャスト部20(20a〜20c)の二層部分との厚みが同じになるようにしており、その結果、外観上段差なく仕上げることができている。
また、内鍋3を均一に包み込むため、給熱源側アルミダイキャスト部20(20a〜20c)の肉厚を均一にし、かつ熱を受け取る内鍋3側も均一な肉厚としている。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態5のものと同様であり、同様の作用を奏する。
なお、符号33a,32aは内鍋3の側部33の下部および湾曲部32の厚さを部分的に薄く形成して、アルミダイキャスト部20c,20bの鋳込み溝を形成した時の当該溝の上下各溝壁面を示している。この溝壁面33a,33a、32a,32aは直角な段部形状の採用も可能であるが、鋳込作業の容易さや縦壁方向への熱の伝わりやすさ、接触面積の広さなどを考えると、図示のようなテーパ面形状が最適である。
<最良の実施の形態8>
次に図10は、本願発明の最良の実施の形態8に係る電気炊飯器の構成を示している。
この実施の形態の電気炊飯器は、例えば図10に示されるように、上述の実施の形態5の構成の電気炊飯器における内鍋側部33側のアルミダイキャスト部20(20c)を、さらに内鍋3の開口縁部(把手部)34の外周端まで延設する形でキャスティングすることにより、内鍋3の全周面にアルミダイキャスト部20(20a〜20d)を形成し、その外周に耐熱塗装を施したことを特徴とするものである。
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態5の側面IHタイプのものと同様であり、同様の作用を果たす。
このような構成によると、延設されたアルミダイキャスト部20c,20aを介して上述の実施の形態5の場合に比べて内鍋3の開口縁部34部分まで第3の誘導発熱体38からの熱が伝わるようになり、内鍋3の全体が極めて効率良く加熱される。
したがって、炊飯時の加熱ムラや保温時の内鍋の表面温度のバラツキに起因するご飯の白ボケなども生じにくくなる。
また、同構成において、図示のように肩ヒータ17を設けた場合、より内鍋開口縁部34の加熱性能が向上するので、より有効に、ご飯の白ボケ等が生じにくくなる。
さらに、同構成の場合、アルミダイキャスト部20と内鍋3との一体性も格段に向上し、端部同士の結合度も高くなる。
なお、以上のように全周面にアルミダイキャスト部20a〜20dを形成した場合であっても、もちろん本願内鍋3の主体はセラミック製の鍋(土鍋)であり、その重量および体積比共に内鍋3側の方がアルミダイキャスト部20a〜20dよりも大きく形成されている。
本願発明の最良の実施の形態1に係る電気炊飯器の炊飯器本体の構成を示す前後方向中央部での切断断面図である。 同電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態2に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態3に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態4に係る電気炊飯器の炊飯器本体の構成を示す前後方向中央部での切断断面図である。 同電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態5に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態6に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態7に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。 本願発明の最良の実施の形態8に係る電気炊飯器の内鍋の構成を示す断面図である。
符号の説明
3は内鍋、20,20a〜20dはアルミダイキャスト部、31は内鍋の底部、32は内鍋の湾曲部、33は内鍋の側部、34は内鍋の開口縁部、36〜38は誘導発熱体、41〜43はワークコイルである。

Claims (13)

  1. 誘導発熱体を介して電磁誘導加熱されるセラミック製の内鍋と、この内鍋を取り出し可能に収容する内ケースと、この内ケースを収容固定する外ケースと、上記内ケースに設けられ、上記内鍋を上記誘導発熱体を介して電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記内鍋の外周にアルミダイキャスト部を設け、該アルミダイキャスト部のアルミ材層の外周面に上記電磁誘導加熱手段に対応する誘導発熱体を設けて電磁誘導加熱し、上記アルミダイキャスト部のアルミ材層を介して内鍋を加熱することにより、内鍋全体への熱拡散性能を向上させたことを特徴とする電気炊飯器。
  2. アルミダイキャスト部のアルミ材層と内鍋との接合面には、相互の間の機械的な密着度又は結合度を高めるための係合構造が採用されていることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 内鍋は側部よりも底部の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部の高台部内側面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  4. 内鍋は側部よりも底部および底部から側部にいたる湾曲部の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部と湾曲部の全面に設けられ、それらの各々に対応して誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気炊飯器。
  5. 内鍋は側部上端側よりも底部から湾曲部を経て側部中間にいたる部分の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同厚さが薄く形成された底部から湾曲部を経て側部中間にいたる各部分の全面に設けられ、それらの各々に対応して誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気炊飯器。
  6. 内鍋は底部から湾曲部、側部を経て開口縁部にいたる全体の厚さが薄く形成され、アルミダイキャスト部は、同底部から湾曲部、側部を経て開口縁部にいたる内鍋の全面に設けられ、それらの内の底部、湾曲部、側部に対応して各々誘導発熱体および電磁誘導加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気炊飯器。
  7. 複数の個所に設けたアルミダイキャスト部は、相互に連続一体化してキャスティングされていることを特徴とする請求項4,5又は6記載の電気炊飯器。
  8. 複数の個所に設けられたアルミダイキャスト部は、それぞれ相互に分離独立してキャスティングされていることを特徴とする請求項4,5又は6記載の電気炊飯器。
  9. 内鍋の側部に対応する内ケースの側部には、内鍋の側部を加熱するヒータが設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の電気炊飯器。
  10. 内鍋の開口縁部に対応する内ケース上端側肩部付近には肩ヒータが設けられていることを特徴とする請求項6記載の電気炊飯器。
  11. 内鍋外周面のアルミダイキャスト設置部以外の部分は釉薬仕上げとする一方、アルミダイキャスト部の外周面部分は耐熱塗装仕上げとしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の電気炊飯器。
  12. 内鍋外周面のアルミダイキャスト部を含む外周面全体を同一色の耐熱塗装仕上げとしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の電気炊飯器。
  13. 内鍋の底部に当接して上記内鍋の温度を検出する温度センサを備え、該温度センサの温度検知面は内鍋底部の誘導発熱体のないアルミダイキャスト面に密に当接されるようになっていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12記載の電気炊飯器。
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