JP2009043552A - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質膜と触媒層との界面におけるプロトン伝導抵抗が低い膜電極接合体を製造する。
【解決手段】プロトン透過性を有する電解質膜4の両面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質23と白金25を担持したカーボン26を含む触媒インクを塗工した後、溶媒を蒸発させて触媒層10,14を形成する。その後、水素雰囲気中で触媒層10,14間に電圧を印加することにより、触媒層10,14と電解質膜4との界面にプロトン伝導パスを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法に関する。
触媒層上に高分子電解質の有機溶媒溶液を塗布し、電解質膜中の有機溶剤残存量が特定量のときに、他方電極の触媒スラリを塗布・乾燥し、ホットプレスで挟持する膜電極接合体の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この製造方法によれば、アンカー効果により電解質膜と触媒層の物理的密着力を向上させることができる。
特開2002−216801号公報 特開2003−217612号公報 特開2004−87267号公報
しかしながら、電解質膜と触媒層との界面において、必ずしもプロトン通路が繋がっているわけではない。このため、かかる界面におけるプロトン伝導抵抗が高いため、良好な発電特性を得ることができない可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、電解質膜と触媒層との界面におけるプロトン伝導抵抗が低い膜電極接合体を製造することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒インクを塗工する工程と、
塗工された触媒インクに含まれる溶媒を蒸発させて、前記電解質と前記導電性坦体とを含む触媒層を形成する工程と、
プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする。
また、第2の発明は、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒インクを塗工する工程と、
プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒インクと前記電解質膜との間に電圧を印加すると共に、前記触媒インクに含まれる溶媒を蒸発させる工程とを含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒層を配置する工程と、
プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体を含む触媒層の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質とを含む電解質溶液を塗工する工程と、
塗工された電解質溶液に含まれる溶媒を蒸発させて、電解質膜を形成する工程と、
プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする。
また、第5の発明は、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体を含む触媒層の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質とを含む電解質溶液を塗工する工程と、
プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質溶液との間に電圧を印加すると共に、前記電解質溶液に含まれる溶媒を蒸発させる工程とを含むことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1、第3又は第4の発明において、前記触媒層と前記電解質膜とを挟持し加圧した状態で、電圧を印加することを特徴とする。
また、第7の発明は、第2の発明において、前記触媒インクと前記電解質膜とを挟持し加圧した状態で、前記電圧を印加することを特徴とする。
また、第8の発明は、第5の発明において、前記触媒層と前記電解質溶液とを挟持し加圧した状態で、電圧を印加することを特徴とする。
第1、第3又は第4の発明では、プロトン供給源の雰囲気中で、触媒層と電解質膜との間に電圧を印加することで、触媒層と電解質膜との界面においてプロトン伝導パスが形成される。かかるプロトン伝導パスを有する膜電極接合体を用いることで、燃料電池の抵抗、すなわち、触媒層と電解質膜との界面におけるプロトン伝導抵抗を低くすることができる。よって、燃料電池のセル電圧を高めることができるため、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
第2の発明では、プロトン供給源の雰囲気中で、触媒インクと電解質膜との間に電圧を印加することで、触媒インクと電解質膜との界面においてプロトン伝導パスが形成される。かかるプロトン伝導パスを有する膜電極接合体を用いることで、燃料電池の抵抗、すなわち、触媒層と電解質膜との界面におけるプロトン伝導抵抗を低くすることができる。よって、燃料電池のセル電圧を高めることができるため、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
第5の発明によれば、プロトン供給源の雰囲気中で、触媒層と電解質溶液との間に電圧を印加することで、触媒層と電解質溶液との界面においてプロトン伝導パスが形成される。かかるプロトン伝導パスを有する膜電極接合体を用いることで、燃料電池の抵抗、すなわち、触媒層と電解質膜との界面におけるプロトン伝導抵抗を低くすることができる。よって、燃料電池のセル電圧を高めることができるため、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
第6の発明では、触媒層と電解質膜とを挟持し加圧した状態で、電圧が印加される。これにより、触媒層と電解質膜との接触界面が広い状態で、第1、3又は4の発明よりも多くのプロトン伝導パスを形成することができる。このため、燃料電池のセル電圧を更に高めることができる。
第7の発明では、触媒インクと電解質膜とを挟持し加圧した状態で、電圧が印加される。これにより、触媒インクと電解質膜との接触界面が広い状態で、第2の発明よりも多くのプロトン伝導パスを形成することができる。このため、燃料電池のセル電圧を更に高めることができる。
第8の発明では、触媒層と電解質溶液とを挟持し加圧した状態で、電圧が印加される。これにより、触媒層と電解質溶液との接触界面が広い状態で、第5の発明よりも多くのプロトン伝導パスを形成することができる。このため、燃料電池のセル電圧を更に高めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1は、固体高分子型燃料電池の構成の一例を模式的に示す断面図である。図1に示す燃料電池1は、膜電極接合体(membrane electrode assembly、以下「MEA」という。)2を備えている。MEA2は、アノード電極6とカソード電極8とで挟まれた電解質膜4を備えている。
ここで、電解質膜4は、プロトン(水素イオン)を透過させる性質を有する。より詳細には、電解質膜4は、プロトンの伝導に寄与するスルホン酸基(SOH基)を有する固体高分子電解質膜である。電解質膜4として、例えば、パーフルオロスルホン酸ポリマであるNafion(Du Pont社製)、Flemion(旭硝子株式会社製)及びAciplex(旭化成工業株式会社製)等を用いることができる。これらのフッ素系膜の他にも、電解質膜4として、炭化水素系ポリマを用いることができる。
アノード電極6は、触媒層10とガス拡散層(以下「GDL」ともいう。)12とを有する。同様に、カソード電極8は、触媒層14とGDL16とを有する。GDL12,16は、例えば、フッ素樹脂等により撥水処理が施されたカーボン材料からなるものを用いることができる。GDL12,16の外側には、例えば、カーボン材料からなるセパレータ18,20がそれぞれ設けられている。図示しないが、セパレータ18,20の内面には、反応ガス(水素ガス,空気)の流路がそれぞれ設けられている。
以下、触媒層10/電解質膜4/触媒層14からなる接合体を「MEA」と称し、このMEAの製造方法について、以下の実施の形態及び変形例において詳細に説明する。
実施の形態1.
図2及び図3は、本発明の実施の形態1によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。
先ず、図2(A)に示すように、電解質膜4の両面に、触媒インク22を塗工(平面状に形成)する。塗工方法としては、例えば、スプレー法やアプリケータ法を適用することができる。触媒インク22は、高分子電解質23と、溶媒24と、触媒25を担持した導電性坦体26とを含んでいる。高分子電解質23としては、上述した電解質膜4と同様に、例えば、スルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸ポリマであるNafionやFlemion等を用いることができる。触媒25としては、例えば、白金を用いることができる。導電性坦体26としては、例えば、カーボン粉末を用いることができる。カーボン粉末に対する白金の割合は、例えば、5〜80wt%とすることができる。
次に、触媒インク22に含まれる溶媒24を蒸発させる。これにより、図2(B)に示すように、電解質膜4の両面に触媒層10,14が形成される。触媒インク22中の溶媒25を蒸発させる方法としては、自然乾燥のほか、ホットプレート上での加熱や、真空乾燥機を用いた真空乾燥を適用することができる。
その後、図3(A)に示すように、触媒層10,14を上下からプレート32,34(後述)により挟持し、プレス(加圧)する。プレス圧力は、例えば、0.1MPa〜20MPaである。これにより、触媒層10,14が電解質膜4内に物理的に入り込む。これらの触媒層10,14を電解質膜4内に入り込みやすくするため、例えば、相対湿度95%程度に加湿しておくことが好適である。さらに、触媒層10,14を電解質膜4内に入り込みやすくするために、プレス中に加熱すること(すなわち、ホットプレス)が好適である。電解質膜4や高分子電解質23がフッ素系ポリマを含む場合には、ガラス転移温度である120℃を超えるとクリープするため、30℃〜120℃に加熱することが好適であり、80℃〜120℃に加熱することがより好適である。一方、電解質膜4や高分子電解質23が炭化水素系ポリマを含む場合には、耐熱性が高いため、30℃〜250℃に加熱することができる。
さらに、図3(B)に示すように、触媒層10,14をプレスした状態のまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒層10,14間(触媒層10/電解質膜4/触媒層14間)に電圧を印加する。具体的には、触媒層10、14を挟持するプレート32,34間に電圧を印加する。
ここで、プレス並びに電圧印加は、図4に示すプレス装置30を使用することができる。プレス装置30は、処理室31を有している。処理室31には、プラテン33,35が上下に平行配置されている。上側プラテン33の下面には電子伝導性プレート32が固定されている。下側プラテン35の上面には電子伝導性プレート34が固定されている。上記の触媒層10,14は、これらの電子伝導性プレート(以下「プレート」と略することもある。)32,34により挟持される。プレート32,34は、触媒層10,14や電解質膜4との反応性が低い材料(例えば、金や白金等)により形成されたものを使用することが好適である。プラテン33,35を駆動することで、プレス可能である。バルブ38が開弁されると、水素供給配管37から処理室31内に水分を含む水素が供給され、触媒層10,14及び電解質膜4の周辺を水素雰囲気(加湿有り)にすることができる。また、プレート32,34間には、電圧印加部36から電圧を印加することができる。電圧印加部36は、公知のポテンショスタットやガルバノスタットを使用することができる。また、処理室31には、排気管39が接続されている。
図3(B)に示すように水素雰囲気中で電圧を印加することにより、プロトンが正電圧から負電圧の方向に伝導する。詳細には、図3(B)に示すように、プロトンが触媒層14の電解質23から電解質膜4に向かって伝導し、さらにプロトンが電解質膜4から触媒層10の電解質23に向かって伝導する。
その結果、触媒層14と電解質膜4との界面および電解質膜4と触媒層10との界面において、プロトンの伝導に寄与するスルホン酸基が向きを揃えつつ集まることで、プロトンの伝導パス(以下「プロトン伝導パス」という。)が形成される。さらに、触媒層10,14及び電解質膜4の内部においても良好なプロトン伝導パスを得ることができる。具体的には、電解質23や電解質膜4の内部で、プレスやその他の要因により潰れていたプロトン伝導パスを再生することができる。
プロトン伝導速度は、例えば、0.01〜2.5A/cmに制御することが好適である。プロトン伝導速度の制御は、印加電圧を1mV〜1Vの範囲内で設定することで実現することができる。電圧印加時間は、例えば、10sec〜24hrの範囲内で設定することができる。
また、触媒層10,14に含まれる電解質23の材料に応じて、プロトン伝導速度と電圧印加時間を設定することが好適である。フッ素系ポリマは、炭化水素系ポリマに比して柔らかい。このため、電解質23としてフッ素系ポリマを用いる場合には、炭化水素系ポリマを用いる場合に比して、プロトン伝導速度を低くすることができ、電圧印加時間を短くすることができる。
また、高分子電解質23に含まれるスルホン酸基の量に応じて、プロトン伝導速度と電圧印加時間を設定することが好適である。スルホン酸基の量が多い場合には、少ない場合に比して、低いプロトン伝導速度かつ短い電圧印加時間でプロトン伝導パスを形成することができる。スルホン酸基の量が少ない場合(例えば、EW>1100)には、電圧印加時間を10min〜24hrの範囲内で設定することができる。一方、スルホン酸基の量が多い場合(例えば、EW≦1100)には、電圧印加時間を10sec〜30minの範囲内で設定することができる。EW(equivalent weight)とは、スルホン酸基1モル当たりの乾燥膜重量を表したものである。EWが小さいほど、スルホン酸基の量が多い。
電圧印加開始から設定された電圧印加時間を経過すると、電圧印加及び加圧を終了することで、MEAが得られる。そうすると、電圧印加中に触媒層10,14と電解質膜4の界面に向きを揃えて集まったスルホン酸基同士が絡み合うこととなる。よって、電圧印加及び加圧終了後もかかる界面におけるプロトン伝導パスが維持された状態となる。
以下、上記実施の形態1を更に具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
フッ素系高分子からなる電解質膜(Nafion)の両面に、Pt担持カーボンとNafion(EW1100)を含む触媒インクをスプレー法により塗工した。そして、塗工された触媒インクの溶媒を蒸発させて(すなわち、触媒インクを乾燥させて)、触媒層を形成した。その後、図4に示すプレス装置30のプレート32,34で両側の触媒層を挟み、処理室31内を水素雰囲気(加湿有り)にし、触媒層/電解質膜/触媒層を1.5MPaでプレスした。プレス中、プレート32,34を加熱して、触媒層及び電解質膜の温度を80℃に制御した。さらに、プロトン伝導速度が1.0A/cmとなるように、電圧印加部36からプレート32,34間に数10mVの電圧を印加した。電圧を10min印加した後、すなわち、プロトン伝導処理を10min行った後、プレス及び電圧印加を終了してMEAを得た。
(実施例2)
実施例1と同様に、電解質膜の両面に触媒インクをスプレー法により塗工した。触媒インクの乾燥後、図4に示すプレス装置30を用いて、プレス及び電圧印加を行った。ここで、実施例1ではプレス圧力を1.5MPaとしたが、本実施例2ではプレス圧力を0.6MPaとした。その他の条件(温度、プロトン伝導速度、電圧印加時間)は、実施例1と同様とした。
(実施例3)
実施例1と同様に、電解質膜の両面に触媒インクをスプレー法により塗工した。触媒インクの乾燥後、図4に示すプレス装置30を用いて、プレス及び電圧印加を行った。ここで、実施例1ではプレス圧力を1.5MPaとしたが、本実施例3ではプレス圧力を3.0MPaとした。その他の条件は、実施例1と同様とした。
(比較例)
実施例1と同様に、電解質膜の両面に触媒インクをスプレー法により塗工した。触媒インクの乾燥後、図4に示すプレス装置30のプレート32,34で両側の触媒層を挟み、大気中で触媒層/電解質膜/触媒層を3MPaで4minプレスした。プレス中、プレート32,34を加熱して、触媒層及び電解質膜の温度を140℃に制御した。本比較例では、上記の実施例1−3とは異なり、水素雰囲気下での電圧印加を行っていない。すなわち、本比較例では、強制的なプロトンの伝導処理を行わずに、MEAを得た。
本発明者は、以上の実施例1−3及び比較例により得られたMEAの外側にGDLをそれぞれ形成し、さらにそのGDLの外側にセパレータを形成することで得られた燃料電池の発電特性を調べた。その結果を図5に示す。図5は、本発明の実施例により得られたMEAを有する燃料電池の発電特性(抵抗,セル電圧)を説明するための図である。図5における太実線Aは、実施例1,3で得られたMEAを有する燃料電池の発電特性を示している。破線Bは、実施例2で得られたMEAを有する燃料電池の発電特性を示している。細実線Cは、比較例で得られたMEAを有する燃料電池の発電特性を示している。
ここで、セル抵抗は、電流遮断法により測定された値である。また、発電条件としては、セル温度:80℃、Hガス流量:500sccm、Hガス圧力:0.2MPa、空気流量:2000sccm、空気ガス圧力:0.2MPaとした。
図5に示すように、実施例1−3で得られたMEAを有する燃料電池は、比較例で得られたMEAを有する燃料電池に比して、抵抗(プロトン伝導抵抗)が低く、セル電圧が高い。従って、水素雰囲気(加湿有り)下で電圧印加を行って、触媒層10,14と電解質膜4との界面にプロトン伝導パスを形成すると共に、触媒層10,14及び電解質膜4内部のプロトン伝導パスを再生することで、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
さらに、比較例で得られたMEAを有する燃料電池の抵抗は、発電時に形成されるプロトン伝導パスに起因する。本発明の実施例1−3で得られたMEAは、発電時に形成されるプロトン伝導パスに加えて、既述した電圧印加により生成されたプロトン伝導パスを有するため、プロトン伝導抵抗が低くなっている。
ところで、予め発電させておくことによりプロトン伝導パスを形成する方法も考えられる。しかし、発電時には、生成された水が、プロトン供給源となる水素ガス及び酸素ガスの供給を阻害してしまう。本発明では、水の生成がないため、水素ガスを触媒層10,14及び電解質膜4の周辺に均一に供給することができる。よって、より多くのプロトン伝導パスを均一に形成することが可能である。
以上説明したように、本実施の形態1では、電解質膜4と触媒層10,14とを挟持し、水素雰囲気(加湿有り)下で触媒層10,14間に電圧を印加する。これにより、触媒層10,14と電解質膜4との界面においてプロトン伝導パスを形成することができ、電解質膜4や電解質23内部においてプロトン伝導パスを再生することができる。このように強制的にプロトン伝導パスを形成することで、燃料電池の抵抗を下げることができ、セル電圧を高めることができる。従って、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
また、触媒層10,14間をプレスした状態で、すなわち、触媒層10,14と電解質膜4との接触面積が大きい状態で電圧を印加することで、プレスしない場合に比して多くのプロトン伝導パスを形成することができる。その結果、燃料電池の発電特性を更に向上させることができる。
以下、本実施の形態1の変形例について説明する。なお、以下の変形例において、特に示さない限り、上記実施の形態1で説明した材料やプロセス条件を用いることができるものとする。
上記実施の形態1では、プロトン供給源の雰囲気を水素雰囲気としているが、メタノールやエタノールのような有機溶媒を揮発させてプロトン供給源の雰囲気としてもよい(後述する実施の形態2についても同様)。
(第1変形例)
また、上記実施の形態1では、触媒層10,14を挟持するプレート32,34に電圧を印加しているが、図6に示すように、触媒層10,14の外側に設けられたGDL12,16に電圧を印加してもよい。図6は、本実施の形態1の第1変形例において、GDL12,16への電圧印加を示す図である。
第1変形例では、先ず、電解質膜4両面に塗工された触媒インク22の溶媒24を蒸発させて触媒層10,14を形成する。その後、触媒層10,14の外側にそれぞれGDL12,16を設ける。その後、図6に示すプレス装置30Aにおいて、プラテン33,34でGDL12,16を挟持してプレスし、水素雰囲気(加湿有り)中で電圧印加部36からGDL12,16間に電圧を印加する。プレート32,34が無くとも、上記実施の形態1と同様に、触媒層14と電解質膜4との界面および電解質膜4と触媒層10との界面において、プロトン伝導パスを形成することができる。さらに、電解質膜4内部や触媒層10,14の電解質23内部においてプロトン伝導パスを再生することができる。従って、第1変形例によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(第2変形例)
また、上記実施の形態1では、電解質膜4の両面に触媒インク22を形成しているが、図7に示すように、電解質膜4の少なくとも片面に触媒インク22を形成すればよい。図7は、本実施の形態1の第2変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。
第2変形例では、先ず、図7(A)に示すように、電解質膜4の片面に、触媒インク22をスプレー法による塗工する。次に、塗工された触媒インク22に含まれる溶媒24を蒸発させることで、図7(B)に示すように、電解質膜4の片面に触媒層10が形成される。その後、図7(C)に示すように、触媒層10及び電解質膜4を上下からプレート32,34により挟持し、プレスする。これにより、触媒層10が電解質膜4内に物理的に入り込む。さらに、図7(D)に示すように、触媒層10及び電解質膜4をプレスした状態のまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒層10と電解質膜4の間に電圧を印加する。具体的には、図8に示すように、プレス装置30の処理室31内を水素雰囲気(加湿有り)とし、プレスした状態で、電圧印加部36からプレート32,34に電圧を印加する。設定時間の電圧印加を終了した後、上記手順に従って、電解質膜4の他面にも触媒層14を形成し、プレス及び水素雰囲気(加湿有り)下で電圧印加を行う(図示省略)。これにより、上記実施の形態1と同様に、触媒層14と電解質膜4との界面および電解質膜4と触媒層10との界面において、プロトン伝導パスを形成することができる。さらに、第2変形例によれば、処理工程数が増えるものの、触媒層10と電解質膜4との界面におけるプロトン伝導パスの量と、触媒層10と電解質膜14との界面におけるプロトン伝導パスの量を変えることができる。
(第3変形例)
また、上記実施の形態1では、触媒インク22の溶媒24を蒸発させた後でプレスしているが、図9に示すように、触媒インク22の溶媒24を蒸発させる前にプレスを行ってもよい。図9は、本実施の形態1の第3変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。図9において、図示簡略化のため、電解質膜4よりも上部(触媒層10側)のみを図示することとする。
第3変形例では、先ず、図9(A)に示すように、電解質膜4の両面に触媒インク22をスプレー法にて塗工する。次に、塗工された触媒インク22が溶媒24を含んだままの状態で、プレスする。すなわち、図9(B)に示すように、電解質膜4両面の触媒インク22を上下からプレート32,34により挟持し、プレスする。これにより、触媒インク22が電解質膜4内に物理的に入り込む。その後、図9(C)に示すように、プレス状態を保ったまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒インク22と電解質膜4との間に電圧を印加する。これにより、触媒インク22と電解質膜4との界面において、プロトン伝導パスが形成される。さらに、図9(D)に示すように、電圧印加中に触媒インク22の溶媒24が蒸発するため、電解質膜4の両面に触媒層10,14が形成される。これら触媒層10,14に形成された空孔に水素が拡散することで、さらなるプロトン伝導パスが形成される。また、電解質膜4内部や触媒層10,14の電解質23内部においてプロトン伝導パスを再生することができる。従って、第3変形例によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(第4変形例)
また、上記実施の形態1では、触媒層10,14と電解質膜4との接触面積を増やすため、プレスにより触媒層10,14を電解質膜4内に物理的に入り込ませているが、プレスを行わなくてもよい。図10は、本実施の形態1の第4変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。図10においても、図9と同様に、電解質膜4よりも上部(触媒層10側)のみを図示することとする。
第4変形例では、先ず、図10(A)に示すように、電解質膜4の両面に触媒インク22をスプレー法により塗工する。次に、塗工された触媒インク22に含まれる溶媒24を蒸発させることで、図10(B)に示すように、電解質膜4の両面に触媒層10,14が形成される。その後、図10(C)に示すように、触媒層10,14及び電解質膜4を上下からプレート32,34により挟持し、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒層10と電解質膜4の間に電圧を印加する。プレスしない場合には、プレスする場合に比して触媒層10,14と電解質膜4との接触面積は減少するものの、触媒層10,14と電解質膜4との界面においてプロトン伝導パスが形成される。すなわち、上記比較例による発電時のプロトン伝導パスよりも多くかつ均一なプロトン伝導パスが形成される。さらに、電解質膜4内部や触媒層10,14の電解質23内部においてプロトン伝導パスを再生することができる。従って、第4変形例によれば、プロトン伝導抵抗を低くすることができる。
(第5変形例)
また、上記実施の形態1では、触媒インク22から溶媒を蒸発させて触媒層10,14を形成したが、既に製造されている触媒層10,14を用いる場合にも本発明を適用することができる。
第5変形例では、電解質膜4の両面に触媒層10,14を配置することで、図2(B)に示すような積層構造が得られる。その後、図3(A)に示すように、触媒層10,14をプレート32,34により挟持し、プレスする。そして、図3(B)に示すように、プレスした状態のまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒層10,14間に電圧を印加する。これにより、触媒層10,14と電解質膜4との界面においてプロトン伝導パスが形成される。従って、第5変形例によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
次に、図11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
上記実施の形態1では、電解質膜4上に触媒インク22を塗工し、塗工された触媒インク22中の溶媒24を蒸発させることで触媒層10,14を形成した。
ところで、触媒層上に電解質溶液を塗工して、塗工された電解質溶液の溶媒を蒸発させて電解質膜を形成する場合もある。かかる場合にも本発明を適用することができる。
図11は、本実施の形態2によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。本実施の形態2では、先ず、図11(A)に示すように、電解質23と触媒26を担持する導電坦体25とを含む(すなわち、溶媒を含んでいない)触媒層14上に、電解質溶液28を塗工する。図示しないが、電解質溶液28は、溶媒とプロトン透過性を有する電解質(例えば、Nafion)とを含んでいる。
次に、塗工された電解質溶液28の溶媒を蒸発させることで、図11(B)に示すように、触媒層14上に電解質膜4が形成される。溶媒を蒸発させる方法は、触媒インク22の溶媒24を蒸発させる方法を用いることができる。その後、図11(C)に示すように、電解質膜4上に、触媒層14と同一の触媒層10を配置する。
さらに、上記実施の形態1で説明した手法により、触媒層10,14を上下からプレート32,34により挟持しプレスする(図3(A))。そして、図3(B)に示すように、プレスした状態のまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、電解質膜4と触媒層14の間に電圧を印加する。このように電圧印加を行うことにより、触媒層14から電解質膜4に向かってプロトンが伝導し、さらに電解質膜4から触媒層10に向かってプロトンが伝導する。その結果、触媒層14と電解質膜4の界面および電解質膜4と触媒層10の界面において、プロトンの伝導に寄与するスルホン酸基が向きを揃えつつ集まることで、プロトン伝導パスが形成される。さらに、触媒層14及び電解質膜4の内部においても良好なプロトン伝導パスを得ることができる。具体的には、電解質23や電解質膜4の内部で潰れていたプロトン伝導パスを再生することができる。
上記実施の形態1と同様に、電圧印加開始から設定された電圧印加時間を経過すると、電圧印加及び加圧を終了して、MEAを得る。そうすると、電圧印加中に触媒層10,14と電解質膜4の界面に向きを揃えて集まったスルホン酸基同士が絡み合うこととなる。よって、電圧印加及び加圧終了後もプロトン伝導パスが維持された状態となる。
以上説明したように、本実施の形態2では、上記実施の形態1と異なり、触媒層14上に電解質溶液28から電解質膜4を形成した後、電解質膜4上に触媒層10を形成した。その後、上記実施の形態1と同様に、触媒層10,14をプレート32,34により挟持しプレスした状態で、水素雰囲気(加湿有り)中で電圧を印加した。これにより、触媒層10,14と電解質膜4との界面においてプロトン伝導パスを形成することができ、電解質膜4や電解質23内部においてプロトン伝導パスを再生することができる。このように強制的にプロトン伝導パスを形成することで、燃料電池の抵抗を下げることができ、セル電圧を高めることができる。従って、燃料電池の発電特性を向上させることができる。
ところで、上記実施の形態2では、電解質溶液28の溶媒を蒸発させてからプレスしているが、図12に示すように、電解質溶液28の溶媒を蒸発させる前に触媒層10を配置しプレスを行ってもよい。図12は、本実施の形態2の変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。
先ず、上記実施の形態2と同様に、触媒層14に電解質溶液28を塗工する(図11(A))。次に、図12(A)に示すように、溶媒を含む電解質溶液28上に、触媒層14と同一の触媒層10を配置する。
その後、電解質溶液28が溶媒を含んだままの状態で、触媒層10,14を上下からプレスする。すなわち、図12(B)に示すように、電解質溶液28を挟む触媒層10,14を上下からプレート32,34により挟持し、プレスする。これにより、触媒層10,14が電解質溶液28内に物理的に入り込む。さらに、プレス状態を保ったまま、水素雰囲気(加湿有り)中で、触媒層10,14の間に電圧を印加する。これにより、触媒層14と電解質溶液28との界面及び電解質溶液28と触媒層10との界面において、プロトン伝導パスが形成される。電圧印加中に電解質溶液28の溶媒が蒸発するため、図3(B)に示すように電解質膜4が形成される。従って、本変形例によれば、触媒層10,14と電解質膜4の界面にプロトン導電パスが形成されるため、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態2及び変形例では、触媒層10,14と電解質膜4(又は電解質溶液28)との接触面積を増やすため、プレスにより触媒層10,14を電解質膜4(電解質溶液28)内に物理的に入り込ませているが、上記実施の形態1の第4変形例と同様に、プレスを行わなくてもよい。
固体高分子型燃料電池の構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である(その1)。 本発明の実施の形態1によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である(その2)。 本発明の実施の形態1で用いられるプレス装置30を示す概略図である。 本発明の実施例により得られたMEAを有する燃料電池の発電特性(抵抗,セル電圧)を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の第1変形例において、GDL12,16への電圧印加を示す図である。 本発明の実施の形態1の第2変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態1の第2変形例において、触媒層10及び電解質膜4への電圧印加を示す図である。 本発明の実施の形態1の第3変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態1の第4変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態2によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例によるMEAの製造方法を説明するための工程断面図である。
符号の説明
1 燃料電池
2 MEA
4 電解質膜
6 アノード電極
8 カソード電極
10,14 触媒層
12,16 拡散層
22 触媒インク
23 電解質
24 溶媒
25 触媒
26 導電性坦体
28 電解質溶液
30 プレス装置
31 処理室
32,34 電子伝導性プレート
33,35 プラテン
36 電圧印加部
37 水素供給配管

Claims (8)

  1. 燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
    プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒インクを塗工する工程と、
    塗工された触媒インクに含まれる溶媒を蒸発させて、前記電解質と前記導電性坦体とを含む触媒層を形成する工程と、
    プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  2. 燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
    プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒インクを塗工する工程と、
    プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒インクと前記電解質膜との間に電圧を印加すると共に、前記触媒インクに含まれる溶媒を蒸発させる工程とを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  3. 燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
    プロトン透過性を有する電解質膜の少なくとも片面に、プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体とを含む触媒層を配置する工程と、
    プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  4. 燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
    プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体を含む触媒層の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質とを含む電解質溶液を塗工する工程と、
    塗工された電解質溶液に含まれる溶媒を蒸発させて、電解質膜を形成する工程と、
    プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質膜との間に電圧を印加する工程とを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  5. 燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
    プロトン透過性を有する電解質と触媒を担持した導電性坦体を含む触媒層の少なくとも片面に、溶媒とプロトン透過性を有する電解質とを含む電解質溶液を塗工する工程と、
    プロトン供給源の雰囲気中で、前記触媒層と前記電解質溶液との間に電圧を印加すると共に、前記電解質溶液に含まれる溶媒を蒸発させる工程とを含むことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  6. 請求項1、3又は4に記載の膜電極接合体の製造方法において、
    前記触媒層と前記電解質膜とを挟持し加圧した状態で、電圧を印加することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  7. 請求項2に記載の膜電極接合体の製造方法において、
    前記触媒インクと前記電解質膜とを挟持し加圧した状態で、前記電圧を印加することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  8. 請求項5に記載の膜電極接合体の製造方法において、
    前記触媒層と前記電解質溶液とを挟持し加圧した状態で、電圧を印加することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
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