JP2009043546A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー密度が高く、かつハイレート特性に優れたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】酸素の一部をフッ素で置換した、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質を用いて、正極を形成する。ハイレート特性に優れた高エネルギー密度のリチウム二次電池が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明はリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は高エネルギー密度であることから、パソコンや携帯機器などの電源として広く使用されている。近年では、電気自動車やハイブリッド自動車用の電源としての適用、あるいは太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギー発電と組み合わせて自然現象による出力変動を吸収するための定置用電源等への適用も検討されている。これらの大型リチウム電池の分野では、高性能であることと共に、安価であることが要求される。
リチウム二次電池の正極活物質としては、LiCoO、LiFePO、LiMn等がある。LiCoOは電池性能面では最も有望であるが、原料のコバルトが高価であり、低コスト化が困難である。LiFePOは鉄を使用するため原料費は安価であるが製造コストが高く、また、電子伝導性が低いといった電池性能面の課題がある。これに対し、LiMnは、原料のマンガンはコバルトと比較すると60倍以上の埋蔵量があるため価格面で有利であり、さらに電子伝導性もLiCoOとほぼ同等である。
しかしながら、LiMnは理論容量が148mAh/gと、他の正極活物質と比較して小さいという課題がある。この課題に対して、例えば、特許文献1、特許文献2において、F置換によってMnの価数を操作して正極活物質の高容量化を図ることが提案されている。しかし、Fは電気陰性度が高くLiイオンの拡散に悪影響を及ぼす。したがって、特にハイレート時の容量低下が懸念されるが、特許文献1、2にはハイレート特性に関して全く記載されていない。
特表2000−514773号公報 特開平11−273679号公報
本発明の目的は、エネルギー密度が高く、かつハイレート特性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明は、リチウムを吸蔵放出可能な正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極とが電解液を介して形成されるリチウム二次電池において、前記正極が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質であることを特徴とする。
また、本発明は、上記のリチウム二次電池において、正極活物質に含まれるMnの価数が3.53〜3.62であることを特徴とする。
また、本発明は、リチウムを吸蔵放出可能な正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極とが電解液を介して形成されるリチウム二次電池において、前記正極が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.06≦a≦1.1、0.01≦c≦0.03、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、FeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質であることを特徴とする。
本発明により、高エネルギー密度かつハイレート特性に優れたリチウム二次電池が得られる。
本発明では、高容量化を目的としたF置換によるハイレート特性の低下を抑制するため、正極活物質の結晶子サイズに着目した。Liイオンは通常、結晶構造内のLiサイトを伝導する。しかし、結晶子サイズが小さくなり結晶子界面が増加すると、バルクの性質よりも界面の性質が大きく影響を及ぼす。界面は広い意味において欠陥の一種であり、Liの拡散経路の増加に寄与する。高容量を維持し、ハイレート特性を向上するには、結晶性を低下させること無く結晶子サイズを低減することが重要になる。本発明では、スピネル構造を維持するため、(400)の結晶子サイズが600〜900Åである正極活物質を用いる。
一般式LiMn4−dにおいて、MはMnの価数をコントロールするのに必要となる。LiMnではLiが1価、Oが−2価であり、遷移金属であるMnは3価と4価となり得るため平均価数は3.5価となる。ここで、−1価のFを置換すると、Mnの平均価数は3.5未満となり、3価のMnの割合が多くなる。3価と4価のMnを比較すると、3価のMnは不安定であり、結晶構造の劣化抑制の観点からMnの平均価数が3.5未満となるのは好ましくない。
そこで、3価以下の異種元素Mを置換することでMnの平均価数を増加させる。しかし、元素置換は置換量が多くなるほど結晶構造を不安定にするため、少量でMnの平均価数を増加させることができる2価の遷移金属元素を用いる。2価の遷移金属元素のなかでは、特に、Mnとイオン半径の近いNi、Fe、Zn、Mg、Cuが好ましい。
本発明で用いた正極活物質は、高容量の観点から、酸素の一部をフッ素置換し、Mnの平均価数が3.53〜3.62、より好ましくは3.56〜3.59となるようにしたものが特に好ましい。
また、本発明において、正極が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.06≦a≦1.1、0.01≦c≦0.03、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、FeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質よりなるときには、90wh/kg以上という極めて高いエネルギー密度が得られる。
本発明を実施するための形態の一つを以下に示す。
図1は、リチウム二次電池の断面の概略図を示したものである。
リチウム二次電池は、正極板1と負極板2との間にセパレータが介在する。これら正極板1、負極板2およびセパレータ3が捲回され、非水電解液と共にステンレス製またはアルミニウム製の電池缶4に封入される。正極板1には正極リード片7が、負極板2には負極リード片5が、それぞれ接続され、電流が取り出される。正極板1と負極リード片5との間、負極板2と正極リード片7との間には、それぞれ絶縁板9が設けられる。また、負極リード片5と接触している電池缶4と、正極リード片7と接触している密閉用の蓋部6との間には、電解液の漏れを防止すると共にプラス極とマイナス極とを分けるためにパッキン8が設けられる。
正極板1は、アルミニウム等からなる集電体に正極合剤を塗布して形成される。正極合剤は、リチウムの吸蔵放出に寄与する活物質と、導電材、結着剤等を有する。
負極板2は、銅等からなる集電体に負極合剤を塗布して形成される。負極合剤は、リチウムの吸蔵放出に寄与する活物質と、導電材、結着剤等を有する。負極活物質としては、金属リチウム、炭素材料、あるいはリチウムを挿入もしくは化合物の形成が可能な材料を用いることができ、炭素材料が特に好適である。炭素材料としては、天然黒鉛や人造黒鉛等の黒鉛類、石炭系コークス、石炭系ピッチの炭化物、石油系コークス、石油系ピッチの炭化物、ピッチコークスの炭化物等の非晶質炭素などを用いることができる。好ましくは、これらの炭素材料に種々の表面処理を施したものが望ましい。これらの炭素材料は1種類で用いるだけでなく、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。また、リチウムを挿入もしくは化合物の形成が可能な材料としては、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウムなどの金属およびこれらの元素を含む合金、スズ、ケイ素などを含む金属酸化物が挙げられる。さらにまた、前述の金属、合金や金属酸化物と、黒鉛系や非晶質炭素の炭素材料との複合材が挙げられる。
正極板1の活物質としては、スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(以下、スピネルマンガンと略称する)を用いる。このようなスピネルマンガンとして、具体的には、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)で示されるものを用いる。
前記スピネルマンガンは、LiMnを母体とし、M置換による劣化抑制と、F置換による初期容量の向上を図ったものである。
Li、MnおよびMの含有量の和a+b+cは、母体であるLiMnのスピネル構造を維持するため、a+b+c=3とする。これ以外の場合には、スピネル構造が乱れてしまう。
Liの含有量aは、1.0≦a≦1.1とする。a<1.0の場合には、Liサイトを他の元素が占有するため、Liイオンの拡散が阻害される。また、1.1<aの場合には、正極活物質におけるMn等の遷移金属の含有量がLiの含有量に対して相対的に減少してしまい、リチウム二次電池の容量が低下してしまう。より好ましくは、1.06≦a≦1.1である。
M(Ni、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)の含有量cは、0<c≦0.07とする。c=0の場合には、Mnの平均価数が3.5未満となり結晶構造が不安定になるため、充放電によって多量のマンガンが電解液中に溶出して劣化を促進する。一方、0.07<cの場合には、Mは2価で置換されるので、電気的中性を保つためMnの価数が大幅に増加する。スピネルマンガンの充放電はMnの価数変化によって行われるため、Mnの価数が増加するとリチウム二次電池の容量が低下してしまう。より好ましくは、0.01≦c≦0.03である。
Fの含有量dは、0.05≦d≦0.15とする。d<0.05の場合には、F置換による初期容量の増加が不十分である。また、0.15<dでは、電気陰性度の大きなFの影響により、Liの拡散に悪影響が及ぶ。
ここで、電気陰性度の大きなFの影響を抑制するには、スピネルマンガンの(400)の結晶子サイズが600〜900Åであることが好ましいことがわかった。
結晶子サイズが600〜900Åの場合には、正極活物質における結晶子界面の占める割合が高く、バルクの性質よりも界面の性質の影響が大きくなる。界面は広い意味において欠陥の一種であり、結晶構造中のLiサイトだけでなく界面もLiイオンの拡散経路となって、特にハイレート特性の向上が望める。
結晶子サイズは、正極活物質の組成および焼成条件をコントロールすることで、所定のサイズになるように調整することが可能である。
Mnの価数はスピネルマンガンの結晶構造や容量に大きく影響し、3.53〜3.62であることが好ましい。より好ましくは、3.56〜3.59である。
上記のスピネルマンガンを用いたリチウム二次電池は、エネルギー密度が85Wh/kg以上であり、より好ましくは90Wh/kg以上である。なお、エネルギー密度の上限をあえて記載すると130Wh/kg程度である。
スピネルマンガンを正極活物質とした場合の作製方法の一例を説明する。
正極活物質の原料として以下のものを用いることができる。
リチウム化合物としては、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム等を用いることができるが、好ましくは水酸化リチウム、炭酸リチウムである。
マンガン化合物としては、水酸化マンガン、炭酸マンガン、硝酸マンガン、酢酸マンガン、硫酸マンガン、酸化マンガン等を用いることができるが、好ましくは炭酸マンガン、酸化マンガンである。
置換元素Mの化合物としては、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、酸化物等が挙げられる。
フッ素化合物としては、フッ化リチウム、フッ化マンガン、フッ化ニッケル、フッ化鉄、フッ化亜鉛、フッ化マグネシウム、フッ化銅等を用いることができる。これらはフッ素のみならず、リチウムや置換元素Mも含むことになる。好ましくは、フッ化リチウムである。
原料となる物質は、まず、フッ素化合物を除く所定の組成比の粉体として供給し、これらをボールミル等の機械的な方法で粉砕し混合する。粉砕混合は、乾式又は湿式のどちらの方法を用いても良いが、原料を均一に混合する観点から、湿式法がより好ましい。粉砕された原料粉末の平均粒径は5μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下である。このように粉砕した原料粉末を、さらに噴霧乾燥して造粒してもよい。
得られた粉末を800〜1000℃、好ましくは850〜950℃で焼成する。焼成する際の雰囲気は酸素、空気といった酸化ガス雰囲気、窒素、アルゴンといった不活性ガス雰囲気等が好ましい。
次に、焼成して得られた粉末にフッ素化合物を所定の組成比で混合し、600〜800℃で焼成する。フッ素は昇華しやすいため、スピネル構造を形成するための高温焼成と、フッ素を置換するための焼成とに分けることが重要である。
結晶子サイズの測定法について説明する。
結晶子サイズは、エックス線回折装置(RINT−Ultima III リガク製)を用いて、式1に示したシェラーの式より以下のように測定する。まず、回折ピークの角度と半値幅を精密に求めるため、アメリカ国立標準技術研究所製の標準シリコン粉末を用いてエックス線回折装置を補正する。その後、作製したスピネルマンガンの回折ピークを測定する。そして、回折角2θ=44°付近の(400)の結晶子サイズを算出する。後述の実施例では、k=0.94、λ(CuKα)=1.5406の値を用いた。
シェラーの式:D = kλ/βcosθ ……式1
D:結晶子サイズ、k:結晶子の形状因子、λ:エックス線の波長、β:半値幅、θ:回折角。
リチウム二次電池の作製方法の一例を示すと以下のとおりである。
正極活物質を炭素材料粉末の導電材およびポリフッ化ビニリデン等の結着剤と共に混合してスラリーを作製する。正極活物質に対する導電材の混合比は3〜10重量%が望ましい。また、正極活物質に対する結着剤の混合比は2〜10重量%が望ましい。
このとき、正極活物質をスラリー中で均一に分散させるため、混練機を用いて充分な混練を行うことが好ましい。
得られたスラリーは、例えばロール転写機などによって、厚み15〜25μmのアルミニウム箔上に両面塗布する。両面塗布した後、プレス乾燥することによって正極板1の電極板を作製する。正極活物質、導電材、結着剤を混合した合剤部分の厚さは200〜250μmが望ましい。
負極は、正極と同様に結着剤と混合して途布、プレス乾燥して電極を作製する。ここで、負極合剤の厚さは100〜150μmが望ましい。負極板2には、集電体として厚さ7〜20μmの銅箔を用いる。途布の混合比は、負極活物質と結着剤の重量比で、例えば、90:10から98:2程度であることが望ましい。
得られた電極板は所定の長さに切断し、電極を形成して、電流引き出し部のタブ部をスポット溶接または超音波溶接により形成する。タブ部は、長方形の形状をした集電体とそれぞれ同じ材質の金属箔からできており、電極から電流を取り出すために設置するものであり、正極リード片7および負極リード片5となる。
タブ付けされた正極板1および負極板2の間に微多孔質膜、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などからなるセパレータ3を挟んで重ね、これを円筒状に捲いて電極群とし、円筒状容器からなる電池缶4に収納する。あるいは、セパレータに袋状のものを用いて、この中に電極を収納し、これらを順次重ねて角型容器に収納してもよい。容器の材質はステンレスまたはアルミニウムが望ましい。
電池群を電池缶4に収納した後、非水電解液を注入し、蓋部6およびパッキン8を用いて密封する。
非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、メチルアセテート(MA)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、ビニレンカーボネート(VC)等の溶媒に、電解質としてリチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF)、リチウムテトラフルオロボレート(LiBF)、リチウムパークロレート(LiClO)、リチウムビス−オキサラトボレート(LiBOB)等のリチウム塩を溶解させたものを用いることが望ましい。電解質の濃度は0.7〜1.5Mが望ましい。
これにより作製されたリチウム二次電池は、一対の正極および負極が、セパレータおよび非水電解液を介して対向し、正極活物質が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、(400)の結晶子サイズが600〜900Åである。こうした正極を用いることにより、高いエネルギー密度と優れたハイレート特性を有するリチウム二次電池が得られる。
以下、さらに詳細な実施例を説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
正極活物質の作製について説明する。
本実施例では、原料として二酸化マンガン、酸化ニッケル、水酸化リチウムを使用し、原子比でMn:Ni:Liが、1.91:0.03:1.01となるように秤量し、湿式粉砕機で粉砕混合した。
次に、結着剤として、ポリビニルアルコール(PVA)を原料に対して1重量%加えた粉砕混合粉を噴霧乾燥機で造粒した。得られた造粒粉末を高純度アルミナ容器に入れ、PVAを蒸発させるため600℃で12時間の仮焼成を行い、空冷後解砕した。次に、スピネル構造を形成するため、解砕した粉末を再度高純度アルミナ容器に入れ、850℃で12時間の本焼成を行い、空冷後解砕した。
さらに、解砕粉にMn:Fの原子比が1.91:0.05となるようにフッ化リチウムを添加し、混合した。
この混合粉末を高純度アルミナ容器に入れ、800℃で焼成を行った。得られた正極活物質を解砕分級した。
このとき得られた正極活物質の組成はLi1.06Mn1.91Ni0.033.950.05である。それぞれの原子の価数はLi:1、Ni:2、O:−2、F:−1であり、電荷中性条件からMnの価数は3.58であることが分かった。
正極活物質の特性評価について説明する。
エックス線回折装置を用い、X線源:CuKα、出力:40kV、40mAで2θ=15〜80°の範囲をサンプリング角度0.01°、スキャン速度0.1°/secの条件で回折パターンを測定した。
得られた正極活物質のエックス線回折図を図2に示す。図2は、回折角度(2θ)に対する回折強度(cps:count/second)を示したものである。
図2より、Fd3mに帰属するスピネル構造の回折ピーク、つまり、正極活物質としてのスピネルマンガンの(400)の回折ピークが2θ=44°付近に確認された。この(400)回折ピークの半値幅を求め、式1を用いて結晶子サイズDを算出したところ、D=700Åであった。
正極の作製について説明する。
得られた正極活物質を用いて正極を作製した。正極活物質、炭素系の導電材、およびあらかじめ溶媒N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた結着剤を、質量%で表して、それぞれ90.0:4.5:5.5の割合で混合し、混合されたスラリーを厚み20μmのアルミニウム集電体に塗布した。
その後120℃で乾燥し、プレスにて電極密度が2.65/cmになるように圧縮成形した。圧縮成形した後、直径15mmの円盤状に打ち抜き金具を用いて打ち抜き、正極を作製した。
試験電池の作製について説明する。
作製された正極を用い、金属リチウムを負極、1.0molのLiPFを電解質としたECとMECとの混合溶媒を電解液として試験電池を作製した。
正極の特性評価について説明する。
正極のハイレート特性を以下の手順で評価した。試験電池を用い、充電レートを0.5Cとして4.2Vまで定電流/定電圧で充電した後、放電レート0.5Cで2.7Vまで放電した。これを1サイクルとして、5サイクル繰り返した。その後、充電レート0.5Cで4.2Vまで定電流/定電圧で充電した後、0.5Cおよび10Cの放電レートで2.7Vまで放電した。このとき、各放電レートでの容量を測定し、10C/0.5Cの容量比をハイレート特性とした。結果を表1に示す。
Figure 2009043546
表1に示すように、実施例1のハイレート特性は、83.5%と高い値を示した。
18650(直径18mm×高さ650mm)型電池の作製について説明する。
得られた正極活物質を用いて18650型電池を作製した。最初に、正極活物質、炭素材料粉末の導電材、PVdFの結着剤を、重量比で90:4.5:5.5となるように合し、適量のNMPを加えてスラリーを作製した。
作製されたスラリーをプラネタリーミキサーで3時間攪拌して、混練を行った。
次に、混練されたスラリーを、ロール転写機の塗布機を用いて、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。これをロールプレス機で合剤密度が2.65g/cmとなるようにプレスし、正極を得た。
負極活物質として黒鉛を、導電材としてカーボンブラックを、結着剤としてPVdFを用い、重量比で92.2:1.6:6.2となるように混合し、スラリーミキサーで30分攪拌して混練を行った。
混練されたスラリーを、塗布機を用いて、厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥した後に、ロールプレスでプレスし、負極を得た。
正極および負極の電極を、それぞれ所定の大きさに裁断し、電極においてスラリーの未塗布部に集電タブを超音波溶接で設置した。
この正極および負極の電極の間に多孔性のポリエチレンフィルムを挟んで円筒状に捲回した後に、18650型電池缶に挿入した。
集電タブと電池缶の蓋部とを接続した後、電池缶の蓋部と電池缶とをレーザー溶接により溶接して電池を密封した。
最後に、電池缶に設けた注液口から非水電解液を注入して18650型電池を得た。なお、電池重量は39gであった。
エネルギー密度の評価について説明する。
作製した18650型電池のエネルギー密度は、以下の手順で評価した。最初に、充電レート0.2Cで4.2Vまで定電流/定電圧で充電した。1時間の休止を挟んだ後、同じ電流値の電流で2.5Vまで定電流放電した。
このときの電池の容量を測定し、平均電圧3.7Vとの積でエネルギー密度を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2009043546
この電池のエネルギー密度は113Wh/kgであり、高い値を示した。
本実施例では、酸化ニッケルの代わりに硫酸鉄を用いたことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.58である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは800Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した。結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、酸化ニッケルの代わりに酸化亜鉛を用いたことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.58である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは700Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、酸化ニッケルの代わりに酸化マグネシウムを用いたことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.58である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは700Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、酸化ニッケルの代わりに酸化銅を用いたことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.58である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは900Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.93:0.07:0.95となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.93:0.05となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.53である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは600Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.88:0.02:0.95となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.88:0.15となるように混合して750℃で焼成を行ったことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.57である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは900Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.89:0.07:0.94となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.89:0.10となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.56である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは700Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.87:0.05:1.03となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.87:0.05となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.62である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは700Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
本実施例では、はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.89:0.01:1.00となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.89:0.10となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.59である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは800Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表3に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価し結果を表4に示す。
本実施例で作製した正極電極も、高い性能を示していることが分かる。
Figure 2009043546
Figure 2009043546
[比較例1]
はじめに原子比でMn:Liが1.94:1.01となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.94:0.05となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.55である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは1200Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した。結果を表6に示す。
正極に金属元素M(Ni、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)を含まない本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性が劣ることが分かった。
[比較例2]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.81:0.09:1.05となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.81:0.05となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.69である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは1000Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表6に示す。
Niの含有量cが0.09と多い本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性および重量エネルギー密度のいずれも劣ることが分かった。
[比較例3]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.91:0.03:1.06となるように混合し、F置換およびその後の焼成を省いたことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.60である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは1000Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表6に示す。
F置換していない本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性および重量エネルギー密度のいずれも劣ることが分かった。
[比較例4]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.85:0.07:0.88となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.85:0.20となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.56である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは1500Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価した結果を表6に示す。
(400)の結晶子サイズが1500Åと大きい本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性および重量エネルギー密度のいずれも劣ることが分かった。
[比較例5]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.95:0.03:0.87となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.95:0.15となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.47である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは500Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価し結果を表6に示す。
(400)の結晶子サイズが500Åと小さい本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性および重量エネルギー密度のいずれも劣ることが分かった。
[比較例6]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.87:0.01:1.02となるように混合し、また、Mn:Fの原子比が1.87:0.10となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.61である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは1100Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価し結果を表6に示す。
Liの含有量aが1.12と多く、(400)の結晶子サイズが1100Åと大きい本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性が劣ることが分かった。
[比較例7]
はじめに原子比でMn:Ni:Liが1.91:0.03:1.01となるように混合した後700℃で焼成し、また、Mn:Fの原子比が1.91:0.05となるように混合したことを除いては、実施例1と同様に正極活物質を作製した。このときのMnの価数は3.58である。この正極活物質を用いて正極電極の特性を評価した。
Fd3mに帰属する回折ピークを確認し、2θ=44°の(400)回折ピークから算出した結晶子サイズは400Åであった。
また、ハイレート特性は表1と同様の指標で表し、表5に示すとおりであった。
実施例1と同様に、18650型電池を作製して重量エネルギー密度を評価し結果を表6に示す。
(400)の結晶子サイズが400Åと小さい本比較例は、実施例1で作製したものと比較して、ハイレート特性および重量エネルギー密度のいずれも劣ることが分かった。
Figure 2009043546
Figure 2009043546
以上の実施例1〜10、比較例1〜7に関する評価結果を図3、図4に示す。図3は結晶子サイズに対するハイレート特性を示したものである。図3から、結晶子サイズが600〜900Åのものが、ハイレート特性が80%以上と優れる特性を示すことが分かる。
図4はMnの平均価数に対するエネルギー密度を示したものである。図4から、Mnの平均価数が3.53〜3.62で、かつ結晶子サイズが600〜900Åのものが、エネルギー密度が85mAh/g以上と優れる特性を示すことが分かる。
本実施形態によれば、スピネルマンガンの結晶子サイズを600〜900Åに規定することによって、ハイレート特性に優れた正極活物質を形成することができると共に、その正極活物質を用いた高エネルギー密度のリチウム二次電池を提供できる。
図5は、本実施形態で作製したリチウム二次電池を搭載した二次電池システムの概略を示したものである。
リチウム二次電池10は、例えば4〜8個の複数個が直列に接続され、リチウム二次電池を形成する。そして、こうしたリチウム二次電池群を、さらに複数個有する。
セルコントローラ11は、こうしたリチウム二次電池群に対応して形成され、リチウム二次電池10を制御する。また、セルコントローラ11は、リチウム二次電池10の過充電や過放電のモニタやリチウム二次電池10の残存容量のモニタを行う。
バッテリーコントローラ12は、セルコントローラ11に信号を、例えば、通信手段を使用して与えると共に、セルコントローラ11から信号を、例えば、通信手段を使用して得る。また、バッテリーコントローラ12は、セルコントローラ11に対する電力の入出力管理を行う。
バッテリーコントローラ12は、例えば、最初のセルコントローラ11の入力部111に信号を与える。こうした信号が、セルコントローラ11の出力部112から他のセルコントローラ11の入力部111にシリーズに伝えられる。こうした信号は、最後のセルコントローラ11の出力部112からバッテリーコントローラ12に与えられる。
こうしてバッテリーコントローラ12は、セルコントローラ11をモニタすることが可能となる。
リチウム二次電池の断面を示す概略図である。 CuKα線を用いたエックス線回折測定図である。 結晶子サイズとハイレート特性との関係を示す図である。 Mnの平均価数とエネルギー密度との関係を示す図である。 二次電池システムの概略図である。
符号の説明
1…正極板、2…負極板、3…セパレータ、4…電池缶、5…負極リード片、6…蓋部、7…正極リード片、8…パッキン、9…絶縁板、10…リチウム二次電池、11…セルコントローラ、12…バッテリーコントローラ、13…信号線、111…入力部、112…出力部。

Claims (3)

  1. リチウムを吸蔵放出可能な正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極とが電解液を介して形成されるリチウム二次電池において、前記正極が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記正極活物質に含まれるMnの価数が、3.53〜3.62であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. リチウムを吸蔵放出可能な正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極とが電解液を介して形成されるリチウム二次電池において、前記正極が、一般式LiMn4−d(但し、a+b+c=3、1.06≦a≦1.1、0.01≦c≦0.03、0.05≦d≦0.15であり、MはNi、FeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種)で表され、かつ(400)の結晶子サイズが600〜900Åのスピネル型正極活物質であることを特徴とするリチウム二次電池。
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