JP2009040292A - 後輪用サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性を確保しつつ車体に伝達する振動を低減可能な後輪用サスペンションを提供する。
【解決手段】車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを弾性ブッシュで連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置され、且つ、その2本のロアリンク同士を弾性ブッシュで連結し、ロアリンク同士を連結する弾性ブッシュとして、低周波領域では低く高周波領域では高い剛性を有するブッシュを使用すると共に、車輪支持部材の下部領域及び車体側部材とロアリンクとを連結する弾性ブッシュとして、低周波領域では、上記ロアリンク同士を連結する弾性ブッシュよりも剛性が高いブッシュを使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に用いられる後輪用サスペンション装置に関する。
従来の後輪用サスペンション装置としては、例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置では、車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結すると共に車両前後方向に間隔をおいて配置される一対の剛体アームと、上記一対の剛体アームにそれぞれ剛結することで当該一対の剛体アーム間に架設される結合部材と、を備える。
また、車輪支持部材及び車体側部材と各剛体アームの端部とは、弾性ブッシュによって揺動可能に連結されることで上下にストローク可能となっている。
特開昭62−234705号公報
しかし、車輪支持部材及び車体側部材と各剛体アームの端部を連結する弾性ブッシュは、路面から車体に向かう振動伝達経路上に位置するため、例えば車輪のふらつきを抑えて所定の操縦安定性を確保するためなどの目的で、上記弾性ブッシュとして高減衰特性のゴム材などの動剛性が高い部材を採用すると、路面から入力した振動を車体に伝達し易くなり、高周波での騒音であるロードノイズを低減出来ない場合がある。
本発明は、上記のような点に着目したもので、操縦安定性を確保しつつ車体に伝達する振動を低減可能な後輪用サスペンションを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを弾性ブッシュで連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置され、且つ、その2本のロアリンク同士を弾性ブッシュで連結し、ロアリンク同士を連結する弾性ブッシュとして、低周波領域では低く高周波領域では高い剛性を有するブッシュを使用すると共に、車輪支持部材の下部領域及び車体側部材とロアリンクとを連結する弾性ブッシュとして、低周波領域では、上記ロアリンク同士を連結する弾性ブッシュよりも剛性が高いブッシュを使用する。
本発明によれば、操縦安定性を確保しつつ、車体に伝達する振動を低減可能な後輪用サスペンションを提供することが出来る。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の後輪用サスペンション装置を示す上面図であり、図2は車両前方からみたリンクの配置を説明する概要図である。
(構成)
車輪1を回転自在に支持するアクスル2の下部領域と車体側部材であるサスペンションメンバ3との間を連結する2本のロアリンク4、5と、アクスル2の上部領域とサスペンションメンバ3とを連結するアッパリンク8とを備える。
上記2本のロアリンク4、5は、アクスル2に対し、それぞれ1つの弾性ブッシュ9、10によって上下揺動可能な状態で取り付けられると共に、サスペンションメンバ3に対してもそれぞれ1つの弾性ブッシュ11、12によって上下揺動可能な状態に連結している。アッパリンク8も、アクスル2に対し、1つの弾性ブッシュ13によって上下揺動可能な状態で取り付けられると共に、サスペンションメンバ3に対しても1つの弾性ブッシュ14によって上下揺動可能な状態に連結している。
上記2本のロアリンク4、5は、車両前後方向で並ぶように配置される。ここで、この2本のロアリンク4、5を区別して説明する場合には、車両前後方向前側のロアリンク4を前側ロアリンク4と、車両前後方向後側のロアリンク5を後側ロアリンク5と呼ぶことにする。
上記各弾性ブッシュ9〜14は、入れ子状に配置された外筒と内筒との間にゴム体からなる弾性体が介装されて構成される。本実施形態では、外筒側がリンク4、5、8の端部に固定されると共に、内筒側がボルトを介してサスペンションメンバ3若しくはアクスル2に取り付けられている。
前側ロアリンク4はリンク軸線L1に沿って直線状に延びる棒状の部材であって、その両端取付け部に上記構成の弾性ブッシュ9、11がそれぞれ設けられている。
また、後側ロアリンク5は、リンク軸線L2に沿って延びるリンク本体部6と、そのリンク本体部6と一体になっていると共に当該リンク本体部6から上記前側ロアリンク4に向けて車両前後方向前方に張り出した張出部7とから構成されている。なお、この実施形態では、上記張出部7は、板状の部材であって、上面視で略台形状の形状をしている。もっとも、張出部7は、板状の部材である必要はなく、リンク本体部6から前側ロアリンク4に向けて突設していれば、その構造は問わない。
その張出部7における前側ロアリンク4に車両前後方向で対向する先端部は、車幅方向にオフセットさせて配置された2個の弾性ブッシュ20、21を介して前側ロアリンク4に連結している。本実施形態では、その前側ロアリンク4と張出部7とを連結する弾性ブッシュ20、21は、上面視においてブッシュ軸を略車両前後方向(リンク軸線L1に直交する方向)に向けて配置されて、外筒が前側ロアリンク4に固定されると共に内筒が取付けボルトを介して張出部7に固定されている。これによって、前側ロアリンク4と後側ロアリンク5とは、連結部である弾性ブッシュ20、21によって三次元的に揺動可能に連結されると共にその揺動量も外筒と内筒と間のスパンや弾性体の剛性などによって一定に規制されている。
また本実施形態では、上面視において、2本のロアリンク4、5におけるサスペンションメンバ3への取付け点(以下、単に車体側取付け点P1、P3と呼ぶ。)間の車両前後方向でのスパンよりも、2本のロアリンク4、5におけるアクスル2への取付け点(以下、単に車輪側取付け点P2、P4と呼ぶ。)間の車両前後方向でのスパンの方が短くなるように配置されている。すなわち、上面視において、上記2本のロアリンク4、5における、それぞれの車輪側取付け点P2、P4と車体側取付け点P1、P3を結ぶリンク軸線L1、L2同士の交点P5は、アクスル2よりも車幅方向外方、つまり両ロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4よりも車幅方向外方となるように設定している。図1の例では、側面視において、後側ロアリンク5における車体側取付け点P3に対する車輪側取付け点P4の車両前後方向後方へのオフセット量(図1ではほぼゼロ)よりも、前側ロアリンク4における車体側取付け点P1に対する車輪側取付け点P2の車両前後方向後方へのオフセット量が大きくなるように、上面視において、後側ロアリンク5のリンク軸線L2の車両前後方向後方への傾きよりも、前側ロアリンク4のリンク軸線L1の車両前後方向後方への傾きを大きく設定している。なお、このように配置することで、上面視において、2本のロアリンク4,5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3の4点を結ぶ形状が略台形形状となっている。
またこのように、後側ロアリンク5と比べて、前側ロアリンク4を、車体側取付け点P1、P3に対する車輪側取付け点P2、P4を車両前後方向後方に大きくオフセットするように設定する結果、2本のロアリンク4、5の両リンク軸線L1、L2の交点P5は、上面視において、車輪1の中心(ホイールセンタW/C)よりも車両前後方向後方に配置されている。
ここで、前側ロアリンク4と張出部7とを揺動可能に連結する連結部を構成する弾性ブッシュ20、21を、コネクトブッシュ20、21と呼び、ロアリンク4、5と、アクスル2及びサスペンションメンバ3とを連結する弾性ブッシュ9〜12を取付けブッシュ9〜12と呼ぶ。
本実施形態では、上記コネクトブッシュ20,21の少なくとも一方のブッシュについて、静剛性をAsとし、ロードノイズが発生する高周波数領域での動剛性をAdとし、取付けブッシュ9〜12の静剛性をBsとしロードノイズが発生する高周波数領域での動剛性をBdと定義したときに、
下記(1)式を満足する弾性ブッシュを使用する。なお、コネクトブッシュ20,21の一方だけについて(1)式を満足させる場合には、相対的に揺動が大きい車輪側のコネクトブッシュ20に採用することが好ましい。
(As/Bs)< (Ad/Bd) ・・・(1)
そのブッシュの剛性特性は、例えば、図3に示すように、コネクトブッシュ20,21として、静剛性及び25Hz以下の低周波領域での入力に対して剛性が低く、入力する周波数が上がるほど剛性が高くなるような、すなわち低周波領域での入力には軟らかく、高周波領域での入力には硬い特性を有する弾性体を使用して構成する(図3におけるB1の特性)。
また、取付けブッシュ9〜12としては、静剛性及び25Hz以下の低周波領域(以下乗り心地領域とも呼ぶ。)での入力に対して剛性が高く、入力する周波数が上がってもさほど剛性が上がらないか、その勾配が上記コネクトブッシュの剛性の勾配よりも低い特性を有する弾性体を使用して構成する(図3におけるB2の特性)。
このように設定すれば、上記(1)式を満足する。
具体的には、上記(1)式の条件を満足させるには、例えば、コネクトブッシュの弾性体として、一般的なゴムの中にカーボン、マイカ(雲母)等を配合したものを使用する。また、取付けブッシュの弾性体としても同様な材料を使用する。
ここで、ロードノイズが発生する高周波領域(ロードノイズ領域)において、取付けブッシュ9〜12の動剛性は、コネクトブッシュ20,21の動剛性よりも低くても、上記(1)式は満足する。
また、ロードノイズとは、走行時に路面とタイヤによって発生する騒音である。例えば路面の凹凸によってタイヤに細かい振動が発生し、それがサスペンションを介して車体に伝達され、その振動が騒音となる。
なお、ロードノイズ領域の高周波領域の周波数帯は、車両によって異なるが、一般には、下限が50〜80Hzであり、上限が400〜800Hzとなっている。また、一般には、ロードノイズのピーク周波数帯は、125〜200Hzとされる。
また好ましくは、静剛性及び低周波領域である乗り心地領域の入力に対しては、取付けブッシュ9〜12は硬く(剛性が高く)、コネクトブッシュ20,21は軟らかく(剛性が低い)その差を大きく設定し、高周波領域であるロードノイズ領域では、コネクトブッシュ20,21の剛性は硬い方が良い。
ここで、アクスル2が車輪支持部材を、サスペンションメンバ3が車体側部材を構成する。
(作用効果)
(1)2本のロアリンク4、5同士を連結することで、車輪1への車両前後方向の入力を2本のロアリンク4、5で受けることが可能となる。このため、当該車両前後方向入力を受けるために、別のリンクを設けなくても良い。
また、このように2本のロアリンク4、5同士を連結しても、その連結部をコネクトブッシュ20、21によって所定の揺動範囲内でのみ揺動可能に構成することで、車輪1への車両前後方向の入力に対して、コネクトブッシュ20、21は少なくとも車幅方向へ所定揺動範囲だけ揺動可能な状態で連結される。
その結果、路面の不整による、車輪1への前後方向入力(ホイールセンタW/Cヘの前後入力)に対し、連結部を構成するコネクトブッシュ20、21の弾性体が撓むことにより、図4に示すように、コネクトブッシュ20、21は、その外筒に対して内筒が相対的に多少車両前後方向に揺動しつつ、車幅方向に揺動変位することで、上面視における2本のロアリンク4,5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3の4点を結ぶ略台形形状が変化して、連結された2本のロアリンク4、5で支持されるアクスル2の車両前後方向の剛性が低く設定されている。このため、特に突起乗り越し時のショックが低減されるなど、乗り心地が向上する。
また、前後方向の入力に対しコネクトブッシュ20、21が撓むことで吸収し、コネクトブッシュ20、21のゴムの特性により減衰も得られるため、前後方向入力に対する振動の収まりが良い。
特に、本実施形態では、突起乗り越し時のような低周波領域の入力に対してコネクトブッシュ20,21の剛性は低いことで、当該コネクトブッシュ20,21が上下方向及び左右方向(車幅方向若しくは前側ロアリンク4のリンク軸線L1方向)に揺動変位することで振動を吸収する結果、上記のように、車輪への前後方向入力(低周波でのホイールセンタへの前後方向入力)に対する振動の収まりが良く、上述のように突起乗り越し時のショックが低減される。
ここで、上記突起乗り越し時のコネクトブッシュ20,21の揺動について、捩れに対しては、主として車輪側のコネクトブッシュ20に上下方向への揺動変位が発生し、剪断に対して両コネクトブッシュ20,21に左右方向の揺動変位が発生して、上記振動を吸収する。このため、上記(1)式は、コネクトブッシュ20,21の剛性のうちの少なくとも上下方向及び左右方向(車幅方向若しくは前側ロアリンク4のリンク軸線L1方向)の剛性について成立していれば、この作用効果を奏することが出来る。
またこのように、ロアリンク4、5は強度を満足するように設計しても、コネクトブッシュ20、21の剛性によって前後方向の剛性が決まるため、設計自由度を大きくすることが可能となる。
(2)またこのように、車輪1への前後方向入力に対しコネクトブッシュ20、21が撓むことで前後方向入力の剛性を低く設定できるので、2本のロアリンク4、5同士を連結して当該2本のロアリンク4、5で車輪1への前後方向の入力を受けるようにしても、路面不整によるショック低減のために、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3を構成する取付けブッシュ9〜12の剛性を低く設定する必要がない。そして、本実施形態では、上記ロアリンク4、5の取付けブッシュ9〜12の剛性を高く設定しているので、アクスル2の横方向剛性(車幅方向の剛性)を高くすることができ、またこのことはキャンバ剛性を高くすることにも繋がる結果、操縦安定性を向上することができる。なお、車輪1への横方向入力は、2本のロアリンク4、5に対し略リンク軸線L1、L2方向に掛かるので、コネクトブッシュ20、21の剛性を低く設定してもアクスル2の横剛性を低くすることはない。この結果、前後方向の低剛性化と横方向の高剛性化の両立が可能で、乗り心地と操縦安定性をより高いレベルで両立することができる。
(3)また、上述のようにコネクトブッシュ20、21の剛性によって、サスペンションの前後方向の剛性が決まるが、路面の凹凸やタイヤパターン等による比較的に小さい入力によるロードノイズ領域の高周波の振動入力に対しては、コネクトブッシュ20,21の剛性が高いので、2つのロアリンク4,5間の揺動を抑制することで、つまりロアリンク4,5同士がばらばらに暴れるようなモードを抑制することで、ロードノイズの伝達力が低減して、ロードノイズに対する騒音抑制効果を有する。
(4)また、上面視において、2本のロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、車輪1の中心(ホイールセンタW/C)よりも車両前後方向後方に位置させることで、アクスル2の回転中心がホイールセンタW/Cよりも後方に位置する。このため、車両旋回時のタイヤ横方向の入力に対し、旋回外輪側の車輪1をトーイン方向に向けるトルクが働き、車両旋回時の安定性が向上する。
(5)また、上面視において、連結された2本のロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5をアクスル2よりも車幅方向外方、つまり、車両前後方向における、車輪側取付け点P2、P4間のスパンが車体側取付け点P1、P3間のスパンより狭く設定していることで、次の作用効果を奏する。
制動などによって、車輪1の接地面に対し車両前後方向後方向への入力があると、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4はともに車両前後方向後方にほぼ同量だけ揺動変位するが、その2本におけるロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4の車両横方向変位の差によってトーイン方向のトー変化がついて、制動時の安定性が向上する。
図1の例では、後側ロアリンク5はほぼ車幅方向にリンク軸線L2を設定しているが、前側ロアリンク4は、車輪1側が車両前後方向後方となるように、リンク軸線L1が車両前後方向後方に傾いている結果、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4はともに車両前後方向後方にほぼ同量だけ揺動変位するが、後側ロアリンク5の車輪側取付け点P4よりも前側ロアリンク4の車輪側取付け点P2が車両側に引き込まれることで、車輪1はトーイン方向に変化する。
(6)以上のように、少なくとも、乗心地の改善と操縦安定性の向上の両立や振動の低減を図ることができる。
(応用)
(1)上記実施形態では、アッパリンク8を1本の棒状リンクから構成する場合を例示しているが、2本以上あっても良いし、Aアームなど他の形状であっても良い。
(2)また、図5のように、後側ロアリンク5のリンク軸線L2側でコネクトブッシュ20,21を介して両ロアリンク4,5を連結しても良い。
また、2つのロアリンク4、5を連結するコネクトブッシュ20,21は、ロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2上に配置する必要はなく、例えば、2本のロアリンク4、5の中間位置に対して配置しても良い。
または、両ロアリンク4、5からそれぞれ他方のリンクに向けて個別に張出部7を張り出させて、各ロアリンク4、5の軸線上に1つずつ連結部を設定し、その2つの連結部にそれぞれ上記コネクトブッシュ20、21を配置しても良い。
なお、この場合であっても、車両正面視において、2つのコネクトブッシュは、車幅方向にオフセットさせて配置することが好ましい。1つのコネクトブッシュでは、ロードノイズ領域での剛性を非常に大きくするために大型化するなどの工夫が必要となる。
(3)また、2本のロアリンク4、5の連結するコネクトブッシュは、2箇所に限定されず3箇所以上あっても良い。
(4)また、上記実施形態では、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を車幅方向に配置し、前側ロアリンク4のリンク軸線L1を車両前後方向後方に傾けることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しているが、これに限定されない。例えば前側ロアリンク4のリンク軸線L1を略車幅方向に配置すると共に、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を、車体側取付け点P3よりも車輪側取付け点P4が車両前後方向前側にくるように、前側に傾斜させることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しても良い。
(5)また上記実施形態では、コネクトブッシュ20、21の軸が、略車両前後方向(リンク軸性に直交する方向)に向くように配置しているが、これに限定しない。コネクトブッシュ20、21の軸を、例えば車幅方向やリンク軸線L1、L2に沿って配置したりしても良い。ただし、リンク軸線に直交する方向や車両前後方向にブッシュ軸を向けた方が、ブッシュの上下方向や左右方向の剛性調整が容易である。
(6)また、取付け点P1とP3の車両前後方向のスパンと取付け点P2とP4のスパンが等しくても、つまり2本のロアリンク4,5が平行に配置されていても良い。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な部材などについては同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は上記第1実施形態と同様であるが、コネクトブッシュ20,21の構成に特徴がある。
即ち、本実施形態では、コネクトブッシュ20,21として図6に示すような磁性流体を封入した流体封入ブッシュを使用する。このブッシュは、外筒21aと内筒21bとの間に弾性体21cと液室21d、21eを介装し、その液室21d,21e内に磁性流体を収納すると共に、円周方向に延びるようにオリフィス21fを形成することで、ブッシュ剛性、特に軸直方向の剛性を、磁性流体の粘性(抵抗)を変更することで変更することが可能となっている。
また、上記コネクトブッシュの近傍には磁力発生体(不図示)が設置されて、その磁力発生体が発生する磁力を上記磁性流体が受けることで当該磁性流体の粘性が変更されて、オリフィスを通過する抵抗が変更するようになっている。
また、サスペンションに発生している振動周波数を検出する周波数検出手段を備える。周波数検出手段は、例えば、ロアリンク4,5やアクスル2に取り付けられた速度センサ、加速度センサ、若しくはコネクトブッシュ20,21近傍に取り付けられたギャップセンサ(相対変位計)などを備える。図7では、上記のようなセンサ30をアクスル2に設けた場合を例示している。センサ30は検出信号をコントローラ31に出力する。
また、コントローラ31は、上記センサ30からの信号を入力し、その信号の情報である、振動の速度情報、加速度情報、相対変位情報など、上記センサ30からの信号に基づきサスペンション部材であるロアリンク4,5に発生している振動周波数を算出し、所定以上の周波数、例えば周波数が40Hz(ロードノイズ領域の高周波数帯よりも少し小さい周波数)以上などの所定周波数と判定したら上記磁力発生体(不図示)による磁力を変更して、磁性流体の粘性を高くすることで、コネクトブッシュ20,21を剛性を高い状態に設定する。即ち、コネクトブッシュ20,21の剛性を、サスペンション若しくは車輪に発生する振動周波数によって、図8のように動的に切り替える。
その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
作用効果については、上記第1実施形態と同様な作用効果を奏する。
本発明に基づく第1実施形態に係る後輪用サスペンション装置を示す上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る後輪用サスペンション装置におけるリンクの配置構成を示す車両正面からみた概要図で有る。 弾性ブッシュの剛性特性の例を示す図である。 車両前後方向への入力に対する挙動を示す上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る別の後輪用サスペンション装置を示す上面図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るコネクトブッシュを示す断面図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る後輪用サスペンション装置を説明する上面図である。 弾性ブッシュの剛性特性の例を示す図である。
符号の説明
1 車輪
2 アクスル(車輪支持部材)
3 サスペンションメンバ(車体側部材)
4 前側ロアリンク
5 後側ロアリンク
6 リンク本体部
7 張出部
8 アッパリンク
9〜12 取付けブッシュ
20,21 コネクトブッシュ
21a 外筒
21b 内筒
21c 弾性体
21d,21e 磁性流体を封入した液室
21f オリフィス
30 センサ
31 コントローラ
L1、L2 リンク軸線

Claims (4)

  1. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とをそれぞれ弾性ブッシュを介して連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
    上記2本のロアリンク同士を、1又は2以上の弾性ブッシュを介して連結し、
    その2本のロアリンク同士を連結する少なくとも1つの弾性ブッシュの静剛性をAsとし、ロードノイズが発生する高周波数領域での動剛性をAdとし、
    車輪支持部材及び車体側部材とロアリンクを連結する弾性ブッシュの静剛性をBsとしロードノイズが発生する高周波数領域での動剛性をBdと定義したときに、
    下記(1)式を満足する弾性ブッシュを使用することを特徴とする後輪用サスペンション装置。
    (As/Bs)< (Ad/Bd) ・・・(1)
  2. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とをそれぞれ弾性ブッシュを介して連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
    2本のロアリンク同士を、1又は2以上の弾性ブッシュで連結し、
    ロアリンク同士を連結する少なくとも1つの弾性ブッシュとして、相対的に、車輪の突起乗越し時の衝撃で発生する低周波領域では剛性が低く且つロードノイズが発生する高周波領域では剛性が高いブッシュを使用すると共に、車輪支持部材の下部領域及び車体側部材とロアリンクとを連結する弾性ブッシュとして、上記低周波領域では、上記ロアリンク同士を連結する弾性ブッシュよりも剛性が高いブッシュを使用することを使用する後輪用サスペンション装置。
  3. 上記2本のロアリンクを連結する弾性ブッシュは、車幅方向にオフセットさせて2以上配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した後輪用サスペンション装置。
  4. 上記2本のロアリンクを連結する弾性ブッシュを流体封入ブッシュで構成し、その流体封入ブッシュに封入した流体の粘性を、ロアリンクに入力された振動周波数に応じて変更することで、上記2本のロアリンクを連結する弾性ブッシュの剛性を調整することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した後輪用サスペンション装置。
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