JPH051742A - 弾性ブツシユ - Google Patents

弾性ブツシユ

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JPH051742A
JPH051742A JP17769091A JP17769091A JPH051742A JP H051742 A JPH051742 A JP H051742A JP 17769091 A JP17769091 A JP 17769091A JP 17769091 A JP17769091 A JP 17769091A JP H051742 A JPH051742 A JP H051742A
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JP
Japan
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damping
elastic
elastic bush
bush
inner cylinder
Prior art date
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Pending
Application number
JP17769091A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Fujii
徹 藤井
Fumitaka Ando
文隆 安藤
Takeshi Edahiro
毅志 枝広
Shigefumi Hirabayashi
繁文 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Kurashiki Kako Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp, Kurashiki Kako Co Ltd filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH051742A publication Critical patent/JPH051742A/ja
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内筒と外筒とが弾性体により連結され、且つ
該弾性体の変形により減衰力を発生させる減衰機構を備
えた弾性ブッシュ、特に、上記内外筒が振動の伝達時に
軸方向に相対変位することによりその振動を抑制するよ
うに構成された弾性ブッシュとして、広範囲にわたり減
衰特性をチューニング可能な弾性ブッシュを提供し、以
て、多種多様な入力振動を効果的に抑制することを目的
とする。 【構成】 同芯状に配置された内筒14と外筒15とを
連結するラバー18,19の内外筒の軸方向への相対変
位に伴う変形により容積変化する液室22とオリフィス
24とでなる減衰機構と、同じく上記ラバー18,19
の変形により容積変化する各液室25,26とオリフィ
ス27とでなる減衰機構とを、上記内筒14と外筒15
との間に直列に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同芯状に配置された内
筒と外筒とを弾性体により連結してなる弾性ブッシュ、
更に詳しくは、上記内筒と外筒との間に、弾性体の変形
により減衰力を発生させる減衰機構を備えた弾性ブッシ
ュに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等においては、振動部材とこれを
支持する支持部材との間、例えば、エンジンと車体との
間、あるいは車輪を車体に対して懸架するサスペンショ
ン装置を構成するダンパの先端部と車体との間に、エン
ジン振動や車輪振動の車体側への伝達を抑制するために
弾性ブッシュが配置されており、この種の弾性ブッシュ
として、例えば、特公平2−26098号公報に示され
ているように、内筒と外筒とを連結する弾性体としての
ラバー内に形成されて所定の液体が封入された一対の液
室と、該一対の間を連通させるオリフィスとでなる減衰
機構を有する液体封入ブッシュが知られている。この液
体封入ブッシュによれば、ラバーの防振作用と、減衰機
構の減衰作用とにより、内筒もしくは外筒を介して入力
されるエンジン振動や車輪振動の車体側への伝達が緩和
され、あるいは速やかに減衰されることになる。
【0003】また、上記のような液体封入ブッシュにあ
っては、例えば、特開平2−275130号公報に開示
されているように、弾性体としてのラバーの振動に対す
る減衰機構の共振作用により、液体封入ブッシュ全体の
動バネ常数が、所定周波数領域にわたって略一定に維持
され、あるいは入力振動周波数の上昇に伴って低下する
という低動ばね特性を有することが確認されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な液体封入ブッシュにおいては、液室内に封入される液
体の粘度、該液室の容積あるいはオリフィスの通路径等
の設定度合いにより、動ばね特性を含めた減衰特性が変
化することになり、これを利用して、特定の入力振動に
対応させて減衰特性を設定することにより、その特定の
入力振動を効果的に抑制することが可能となるのである
が、自動車の車体には、アイドル振動のような比較的振
幅の大きな低周波振動からロードノイズ等の振幅の小さ
な高周波微振動に至る多種多様な入力振動が伝達され、
このため、これらの多岐にわたる振動モードの全てにつ
いてこれを抑制するように広範囲にわたって減衰特性を
チューニングすることができず、多種多様な入力振動を
効果的に抑制することが困難となる。
【0005】そこで本発明は、内筒と外筒とが弾性体に
より連結され、且つ該弾性体の変形により減衰力を発生
させる減衰機構を備えた弾性ブッシュ、特に、上記内外
筒が入力振動により軸方向に相対変位してその振動を抑
制するように構成された弾性ブッシュとして、広範囲に
わたり減衰特性をチューニング可能な弾性ブッシュを提
供し、以て、多種多様な入力振動を効果的に抑制するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0007】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、同芯状に配置された内筒と外筒と
を弾性体により連結してなる弾性ブッシュにおいて、上
記弾性体内に設けられて内外筒の軸方向への相対変位に
伴う弾性体の変形により容積変化する一対の液室と、該
一対の液室を連通させるオリフィスとでなる減衰機構
を、上記内筒と外筒との間に複数個直列に設けたことを
特徴とする。
【0008】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、各
減衰機構の減衰特性をそれぞれ異ならせたことを特徴と
する。
【0009】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、少
なくとも1つの減衰機構にオリフィスを通過する流体の
流動を阻止する位置と該流体の流動を許容する位置とに
切り換え可能とされた切換弁を設けたことを特徴とす
る。
【0010】更にまた、本願の請求項4に係る発明(以
下、第4発明という)は、上記第1発明の構成に加え
て、少なくとも1つの減衰機構にオリフィスの通路径を
変化させる絞り弁を設けたことを特徴とする。
【0011】
【作用】第1ないし第4発明のいずれにおいても、内外
筒の軸方向への相対変位に伴う弾性体の変形により、複
数の減衰機構における各一対の液室が容積変化し、これ
により、オリフィスを介して各一対の液室間で流体が流
動することになって減衰力が発生することになるのであ
るが、複数の減衰機構が内筒と外筒との間に直列に設け
られているので、弾性ブッシュ全体の動ばね常数が、個
々の減衰機構における低動ばね領域にわたる広い範囲で
低下することになり、これにより、広範囲の周波数領域
にわたって高周波微振動が抑制されることになる。この
ように、個々の減衰機構における減衰特性を変化させる
ことにより、弾性ブッシュ全体の減衰特性が変化するこ
とになって、該弾性ブッシュの減衰特性のチューニング
範囲が拡大することになる。
【0012】また、第2発明によれば、複数の減衰機構
の減衰特性が異なっているので、例えば、所定の周波数
領域もしくは所定の振幅レベルの入力振動が伝達された
場合に、複数の減衰機構のうち特定の減衰機構の機能が
低下ないし停止するようにその減衰特性を設定すること
により、所定の周波数領域もしくは振動レベルでの弾性
ブッシュの変位量が縮小され、または動バネ常数が大き
くなり、これにより、該弾性ブッシュ全体の剛性が高め
られることになって、例えば、急制動時や急加速時にお
ける車体のピッチング、あるいは旋回時における車体ロ
ールが効果的に抑制されることになる。このように、複
数の減衰機構の減衰特性を異ならせることにより、所要
の減衰機能を確保しながら抑制しようとする入力振動の
振動モード(周波数もしくは振動レベル)に応じて弾性
ブッシュの減衰特性を適宜にチューニングすることが可
能となり、そのチューニング範囲が拡大することにな
る。
【0013】更に、第3発明においては、少なくとも1
つの減衰機構にオリフィスを通過する流体の流通を阻止
する位置と該流体の流動を許容する位置とに切換られる
切換弁が設けられているので、この切換弁を切り換えて
流体の流動を阻止することにより、その切換弁が設けら
れた減衰機構の機能が停止することになって、上記第2
発明と同様に、所要の減衰機能を維持しながら弾性ブッ
シュ全体の剛性を向上させるといったことが可能とな
る。特に、入力振動モード、即ち、該入力振動の周波数
や振動レベルに応じて自由に切換弁を切り換えて弾性部
ブッシュの減衰特性をチューニングすることが可能とな
り、そのチューニング範囲が更に一段と拡大されること
になる。
【0014】更にまた、第4発明によれば、少なくとも
1つの減衰機構にオリフィスの通路径を変化させる絞り
弁が設けられているので、その絞り弁によりオリフィス
の通路径を変化させることにより、該絞り弁が設けられ
た減衰機構における減衰特性の設定自由度が大幅に向上
し、その減衰特性を無制限にチューニングすることが可
能となり、これにより、弾性ブッシュ全体の減衰特性の
チューニング範囲が飛躍的に拡大されることになって、
多種多様な入力振動に合わせて減衰特性をチューニング
することにより、それらの振動を効果的に抑制すること
ができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】図1は本発明に係る弾性ブッシュが装着さ
れる対象物の一例としての車両のサスペンション装置を
示し、このサスペンション装置1は、車幅方向に配置さ
れた上下3本のラテラルリンク2,3,4と、車体前後
方向に配置されたトレーリングアーム5とを有し、上記
各ラテラルリンク2,3,4の一端が、車輪6を回転自
在に支持する車輪支持部材7に対してボールジョイント
8…8を介してそれぞれ連結され、且つ各ラテラルリン
ク2,3,4の他端が、車体側のサブフレーム(図示せ
ず)等の部材に弾性ブッシュ9…9を介してそれぞれ上
下揺動可能に連結されている。また、上記車輪支持部材
7には、車輪6の上下振動を減衰させるショックアブソ
ーバ10の下端が連結されれている。
【0017】上記トレーリングアーム5は、トレーリン
グアーム本体としての第1アーム部材5aと、この第1
アーム部材5aの前部側から後方上向きに延びる第2ア
ーム部材5bとによって後部側が上下に分岐した形状に
構成されおり、上記第1アーム部材5aの前端(つまり
トレーリングアーム5の前端)が、車体側に弾性ブッシ
ュ11を介して上下揺動自在に連結され、且つ該第1ア
ーム部材5aの後端部が、弾性ブッシュ12を介して上
記ラテラルリンク3の所定位置に連結されていると共
に、上記第2アーム部材5bは、その前端部が取付ボル
ト等の固着手段を介して第1アーム部材5aの前部側に
固設され、且つ該第2アーム部材5bの後端部が、上記
3本のラテラルリンク2,3,4のうち上方に配置され
たラテラルリンク2の長手方向の略中央部に弾性ブッシ
ュ13を介して連結されている。
【0018】そして、本実施例においては、上記ラテラ
ルリンク2とトレーリングアーム5を構成する第2アー
ム部材5bの後端部との連結部に設けられる弾性部ブッ
シュ13として、本発明に係る弾性ブッシュが使用され
ており、この弾性ブッシュ13は、図2ないし図4に拡
大して示すように、液体封入ブッシュとされ、軸芯部に
上記トレーリングアーム5を構成する第アーム部材5b
の後端部が挿通されて該第2アーム部材5bに連結され
た金属製の内筒14と、該内筒14と同芯状に配置さ
れ、且つ上記ラテラルリンク2の長手方向の所定位置に
形成された取付孔2aに挿通されて溶接等の手段により
該ラテラルリンク2に連結された金属製の外筒15と、
この外筒15と上記内筒14との間にこれらと同芯状に
配置された金属製の中間筒16とを有し、該中間筒16
と上記外筒15とが外筒15の内周面に一体的に設けら
れたシールラバー17により連結されていると共に、上
記内筒14と中間筒16とがこれらの間に配置された一
対のラバー18,19により連結されており、これらの
ラバー18,19の外周面には金属製のリング部材2
0,20が嵌着され、且つこれらリング部材20,20
と上記内筒14の内周面との間にシールラバー21,2
1がそれぞれ装着されている。
【0019】そして、上記内筒14の軸方向中央部に液
室22が形成されていると共に、この液室22内に位置
するよう外周部に環状のラバー23aが装着されたディ
スク23が、内筒14の外周面に溶接等の手段により固
着されており、このディスク23の外周部と上記中間筒
16の内周面とによりオリフィス24が形成されてい
る。更に、上記一対のラバー18,19内に各一対の液
室25,26が形成されており、一方のラバー18の液
室25,26と他方のラバー19の液室25,26とが
上記シールラバー17の一部を削除することにより形成
されたオリフィス27,27によりそれぞれ連通されて
いる。
【0020】なお、上記内筒14の軸方向の両側部に
は、ストッパ部材28,28が取り付けられている。
【0021】上記の構成によれば、制動時には、ラテラ
ルリンク2を介してトレーリングアーム5を構成する第
2アーム部材5bに軸方向の荷重が作用し、該第2アー
ム部材5bとラテラルリンク2との連結部に設けられた
弾性ブッシュ13をその軸方向に変位させる荷重が作用
することになるのであるが、該弾性ブッシュ13に第2
アーム部材5bの軸方向に減衰力を発生させるオリフィ
ス24および27が設けられていることにより、これら
のオリフィス24,27の減衰作用により、制動時にお
ける車輪6の回転中心回りのモーメントに対するトレー
リングアーム5の支持剛性の低下が防止されると共に、
車輪6の異常振動が抑制されてブレーキジャダーが防止
されることになる。また、車体のロール時には、該車体
と車輪6間の相対変位に伴って、トレーリングアーム5
における第2アーム部材5bが軸方向に変位することに
なるのであるが、この変位に対して、上記弾性ブッシュ
13に設けられたオリフィス24,27による減衰力が
作用することになり、これにより、車体のロール速度が
抑制されることになって、操縦性ならびに安定性が向上
することになる。
【0022】特に、上記内筒14と外筒15とがそれら
の軸方向に相対変位することにより、図5に示すよう
に、内筒14に一体的に設けられたディスク23が移動
し、これにより、オリフィス24を液体が流動すること
により減衰力が発生すると共に、液室22の圧力変化に
伴って各ラバー18,19内に設けられた各液室25,
26(一方のみ図示)に容積変化が生じ、これらの液室
25,26間でオリフィス27を介して液体が流動する
ことにり減衰力が発生することになるのであるが、液室
22およびオリフィス24でなる減衰機構と、各液室2
5,26およびオリフィス27でなる減衰機構とが内筒
14と外筒15との間に直列に設けられているので、図
6に実線Aで示すように、弾性ブッシュ13の動ばね常
数が、例えば、実線Bで示す動ばね特性となるように予
め設定された一方の減衰機構の動ばね低下領域から、実
線Cで示す動ばね特性となるように予め設定された他方
の減衰機構における動ばね低下領域にわたる広い範囲で
低下することになり、これにより、広範囲の周波数領域
にわたって前後方向の高周波微振動が抑制されることに
なって、乗り心地が向上することになる。また、図6に
実線B、Cで示すように、各々の減衰機構の減衰特性が
異なっているので、所定の周波数領域の入力振動が伝達
された場合には、一方の減衰機構の機能が低下ないし停
止することになり、所定の振動領域での弾性ブッシュ1
3の変位量が縮小され、これにより、該弾性ブッシュ1
3全体の剛性が高められることになって、例えば、急制
動時や急加速時における車体のピッチング、あるいは旋
回時における車体ロールがより効果的に抑制されること
になる。このように、複数の減衰機構の減衰特性を異な
らせることにより、所要の減衰機能を確保しながら抑制
しようとする入力振動に応じて弾性ブッシュ13の減衰
特性を適宜にチューニングすることが可能となる。
【0023】更に、例えば、図6に点線で示すように、
個々の減衰機構における減衰特性を変化させることによ
り、弾性ブッシュ13の減衰特性が変化することになっ
て、該弾性ブッシュ13の減衰特性のチューニング範囲
が拡大することになる。
【0024】なお、上記第1アーム部材5aの後端部と
ラテラルリンク3との連結部に設けられる弾性ブッシュ
12についても、上記弾性ブッシュ13と同様の構成と
しても良い。
【0025】また、図7は第2、第3発明に係る弾性ブ
ッシュの一実施例を示すもので、この弾性ブッシュ33
は、液体封入ブッシュとされ、上記第1実施例と同様に
軸芯部にトレーリングアーム5(図示せず)を構成する
第アーム部材5bの後端部が挿通されて該第2アーム部
材に連結される金属製の内筒34と、該内筒34と同芯
状に配置され、且つ上記ラテラルリンク2(図示せず)
の長手方向の所定位置に溶接等の手段により該ラテラル
リンク2に連結された金属製の外筒35と、この外筒3
5と上記内筒34との間にこれらと同芯状に配置された
金属製の中間筒36とを有し、該中間筒36と上記外筒
35とが外筒35の内周面に一体的に設けられたシール
ラバー37により連結されていると共に、上記内筒34
と中間筒36とがこれらの間に配置された一対のラバー
38,39により連結されている。
【0026】そして、上記内筒34の軸方向中央部に液
室42が形成されていると共に、この液室42内に位置
するよう外周部に環状のラバー43aが装着されたディ
スク43が、内筒34の外周面に溶接等の手段により固
着されており、このディスク43の外周部と上記中間筒
36の内周面とによりオリフィス44が形成されてい
る。更に、上記一対のラバー38,39内に各一対の液
室45,46が形成されており、一方のラバー38の液
室45,46と他方のラバー39の液室45,46とが
オリフィスとしての連通路47により連通されており、
この連通路47には、図示のように、該連通路47を通
過する液体の流動を許容する第1切換位置と、連通路4
7を通する液体の流動を阻止する第2切換位置とに切り
換え可能とされた切換弁48が設けられている。
【0027】また、図7に鎖線で示すように、上記連通
路47に切換弁48に換えて該連通路47の通路径を変
化させる可変絞りでなる流量制御弁48を設けるように
しても良い。
【0028】上記の構成によれば、各液室45,46と
オリフィスとしての連通路47とにより構成される減衰
機構に、連通路47を通過する流体の流動を許容する第
1切換位置と該流体の流動を阻止する第2切換位置とに
切換られる切換弁48が設けられているので、この切換
弁48を切り換えて流体の流動を阻止することにより、
各液室45,46間で液体が流動せず、減衰機能が停止
することになって、上記液室42とオリフィス44とで
構成される減衰機構による所要の減衰機能を維持しなが
ら弾性ブッシュ33全体の剛性を向上させるといったこ
とが可能となり、車体のピッチングやロールが抑制され
ることになる。特に、入力振動モード、即ち、該入力振
動の周波数や振動レベルに応じて自由に切換弁48を切
り換えて弾性ブッシュ33の減衰特性をチューニングす
ることが可能となり、そのチューニング範囲が更に一段
と拡大されることになる。
【0029】また、上記各液室45,46間を連通させ
るオリフィスとしての連通路47に、切換弁48に換え
て流量制御弁49を設けた場合には、その流量制御弁4
9により連通路47の通路径を変化させることにより、
各液室45,46間で流動する液体に流量が変化し、こ
れにより、これらの液室45,46とオリフィスとして
の連通路47とにより構成される減衰機構の減衰特性の
設定自由度が大幅に向上し、その減衰特性を無制限にチ
ューニングするといったことが可能となり、これによ
り、弾性ブッシュ33全体の減衰特性のチューニング範
囲が飛躍的に拡大されることになって、多種多様な入力
振動に合わせて減衰特性をチューニングすることによ
り、それらの振動を効果的に抑制することができる。
【0030】なお、本実施例においては、サスペンショ
ン装置1を構成するトレーリングアーム5の後端と車体
との連結部に設けられる弾性ブッシュ13に本発明に係
る弾性ブッシュを適用した場合について説明したけれど
も、本発明に係る弾性ブッシュの装着対象としては、サ
スペンション装置に限定されるものではなく、例えば、
エンジンと車体との間、その他、各種の振動源とこれを
支持する支持部材の間に配置されてその振動を効果的に
抑制し得ることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上のように、第1ないし第4発明のい
ずれにおいても、複数の減衰機構が内筒と外筒との間に
直列に設けられているので、弾性ブッシュ全体の動ばね
常数が、個々の減衰機構における低動ばね領域にわたる
広い範囲で低下することになり、これにより、広範囲の
周波数領域にわたって高周波微振動が抑制されることに
なると共に、個々の減衰機構における減衰特性を変化さ
せることにより、弾性ブッシュ全体の減衰特性が変化す
ることになって、該弾性ブッシュの減衰特性のチューニ
ング範囲を拡大させることができる。
【0032】また、第2発明によれば、複数の減衰機構
の減衰特性が異なっているので、例えば、所定の周波数
領域もしくは所定の振幅レベルの入力振動に対して、複
数の減衰機構のうち特定の減衰機構の機能が低下ないし
停止するようにその減衰特性を設定することにより、所
定の周波数領域もしくは振動レベルでの弾性ブッシュの
変位量が縮小され、または動バネ常数が大きくなり、こ
れにより、該弾性ブッシュ全体の剛性が高められること
になって、例えば、急制動時や急加速時における車体の
ピッチング、あるいは旋回時における車体ロールが効果
的に抑制されることになる。このように、複数の減衰機
構の減衰特性を異ならせることにより、所要の減衰機能
を確保しながら抑制しようとする入力振動の振動モード
(周波数もしくは振動レベル)に応じて弾性ブッシュの
減衰特性を適宜にチューニングすることが可能となり、
そのチューニング範囲が拡大することになる。
【0033】更に、第3発明においては、少なくとも1
つの減衰機構にオリフィスを通過する流体の流通を阻止
する位置と該流体の流動を許容する位置とに切換られる
切換弁が設けられているので、この切換弁を切り換えて
流体の流動を阻止することにより、その切換弁が設けら
れた減衰機構の機能が停止することになって、上記第2
発明と同様に、所要の減衰機能を維持しながら弾性ブッ
シュ全体の剛性を向上させるといったことが可能とな
る。特に、入力振動モード、即ち、該入力振動の周波数
や振動レベルに応じて自由に切換弁を切り換えて弾性部
ブッシュの減衰特性をチューニングすることが可能とな
り、そのチューニング範囲が更に一段と拡大されること
になる。
【0034】更にまた、第4発明によれば、少なくとも
1つの減衰機構にオリフィスの通路径を変化させる絞り
弁が設けられていることにより、その絞り弁によりオリ
フィスの通路径を変化させることにより、該絞り弁が設
けられた減衰機構における減衰特性の設定自由度が大幅
に向上し、その減衰特性を無制限にチューニングするこ
とが可能となり、これにより、弾性ブッシュ全体の減衰
特性のチューニング範囲が飛躍的に拡大されることにな
って、多種多様な入力振動に合わせて減衰特性をチュー
ニングすることにより、それらの振動を効果的に抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る弾性ブッシュが装着された車両
のサスペンション装置を車体後方よりみた斜視図。
【図2】 弾性ブッシュの拡大断面図。
【図3】 図2におけるイ−イ線に沿ってみた弾性ブッ
シュの断面図。
【図4】 一部を断面にして示す弾性ブッシュの斜視
図。
【図5】 弾性ブッシュの変位状態を示す拡大断面図。
【図6】 弾性ブッシュの動ばね特性図。
【図7】 第3、第4発明に係る弾性ブッシュの拡大断
面図。
【符号の説明】
13,33 弾性ブッシュ 14,34 内筒 15,35 外筒 18,19,38,39 ラバー 22,25,26,42,45,46 液室 24,27,44 オリフィス 47 連通路 48 切換弁 49 流量制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枝広 毅志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 平林 繁文 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同芯状に配置された内筒と外筒とを弾性
    体により連結してなる弾性ブッシュであって、上記弾性
    体内に設けられて内外筒の軸方向への相対変位に伴う弾
    性体の変形により容積変化する一対の液室と、該一対の
    液室を連通させるオリフィスとでなる減衰機構が、上記
    内筒と外筒との間に複数個直列に設けられていることを
    特徴とする弾性ブッシュ。
  2. 【請求項2】 同芯状に配置された内筒と外筒とを弾性
    体により連結してなる弾性ブッシュであって、上記弾性
    体内に設けられて内外筒の軸方向への相対変位に伴う弾
    性体の変形により容積変化する一対の液室と、該一対の
    液室を連通させるオリフィスとでなる減衰機構が、上記
    内筒と外筒との間に複数個直列に設けられていると共
    に、各減衰機構の減衰特性がそれぞれ異なっていること
    を特徴とする弾性ブッシュ。
  3. 【請求項3】 同芯状に配置された内筒と外筒とを弾性
    体により連結してなる弾性ブッシュであって、上記弾性
    体内に設けられて内外筒の軸方向への相対変位に伴う弾
    性体の変形により容積変化する一対の液室と、該一対の
    液室を連通させるオリフィスとでなる減衰機構が、上記
    内筒と外筒との間に複数個直列に設けられていると共
    に、少なくとも1つの減衰機構にオリフィスを通過する
    流体の流動を阻止する位置と該流体の流動を許容する位
    置とに切り換え可能とされた切換弁が設けられているこ
    とを特徴とする弾性ブッシュ。
  4. 【請求項4】 同芯状に配置された内筒と外筒とを弾性
    体により連結してなる弾性ブッシュであって、上記弾性
    体内に設けられて内外筒の軸方向への相対変位に伴う弾
    性体の変形により容積変化する一対の液室と、該一対の
    液室を連通させるオリフィスとでなる減衰機構が、上記
    内筒と外筒との間に複数個直列に設けられていると共
    に、少なくとも1つの減衰機構にオリフィスの通路径を
    変化させる絞り弁が設けられていることを特徴とする弾
    性ブッシュ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009040292A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nissan Motor Co Ltd 後輪用サスペンション装置

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