JP4893430B2 - 後輪用サスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられる後輪用サスペンション装置に関する。
従来の後輪用サスペンション装置としては、例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置では、車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結すると共に車両前後方向に間隔をおいて配置される一対の剛体アームと、上記一対の剛体アームにそれぞれ剛結することで当該一対の剛体アーム間に架設される結合部材と、を備える。
また、車輪支持部材及び車体側部材と各剛体アームの端部とは、弾性ブッシュによって揺動可能に連結されることで上下にストローク可能となっている。
特開昭62−234705号公報
ここで、サスペンション装置は、固有の前後共振周波数を持っている。
そして、車両走行時に、タイヤやホイールアンバランスなどにより伝達されてくるアンバランス加振力の振動数が、一定の車速時に、上記サスペンションの前後共振周波数と一致することでサスペンションの振動が増幅される結果、車体振動が発生する。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、車体振動を低減可能な後輪用サスペンション装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結する2本のロアリンク同士を弾性ブッシュを介して連結し、その弾性ブッシュとして、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍で高い減衰力を発生する弾性ブッシュを使用する。
本発明によれば、サスペンション前後共振周波数若しくはその近傍の振動がサスペンションに入力されると、サスペンションを構成する2本のロアリンクが振動するが、車輪支持部材の下部領域及び車体側部材とリンク部材との連結に関係ない、2本のロアリンク同士を連結する弾性ブッシュの撓み変形で上記振動が有効に吸収されて、サスペンションの振動が抑制される結果、走行時の車体振動を低減可能である。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の後輪用サスペンション装置を示す上面図であり、図2は車両前方からみたリンクの配置を説明する概要図である。
(構成)
車輪1を回転自在に支持するアクスル2の下部領域と車体側部材であるサスペンションメンバ3との間を連結する2本のロアリンク4、5と、アクスル2の上部領域とサスペンションメンバ3とを連結するアッパリンク8とを備える。
上記2本のロアリンク4、5は、アクスル2に対し、それぞれ1つの弾性ブッシュ9、10によって上下揺動可能な状態で取り付けられると共に、サスペンションメンバ3に対してもそれぞれ1つの弾性ブッシュ11、12によって上下揺動可能な状態に連結している。アッパリンク8も、アクスル2に対し、1つの弾性ブッシュ13によって上下揺動可能な状態で取り付けられると共に、サスペンションメンバ3に対しても1つの弾性ブッシュ14によって上下揺動可能な状態に連結している。
上記2本のロアリンク4、5は、車両前後方向で並ぶように配置される。ここで、この2本のロアリンク4、5を区別して説明する場合には、車両前後方向前側のロアリンク4を前側ロアリンク4と、車両前後方向後側のロアリンク5を後側ロアリンク5と呼ぶことにする。
上記各弾性ブッシュ9〜14は、入れ子状に配置された外筒と内筒との間にゴム体からなる弾性体が介装されて構成される。本実施形態では、外筒側がリンク4、5、8の端部に固定されると共に、内筒側がボルトを介してサスペンションメンバ3若しくはアクスル2に取り付けられている。
前側ロアリンク4はリンク軸線L1に沿って直線状に延びる棒状の部材であって、その両端取付け部に上記構成の弾性ブッシュ9、11がそれぞれ設けられている。
また、後側ロアリンク5は、リンク軸線L2に沿って延びるリンク本体部6と、そのリンク本体部6と一体になっていると共に当該リンク本体部6から上記前側ロアリンク4に向けて車両前後方向前方に張り出した張出部7とから構成されている。なお、この実施形態では、上記張出部7は、板状の部材であって、上面視で略台形状の形状をしている。もっとも、張出部7は、板状の部材である必要はなく、リンク本体部6から前側ロアリンク4に向けて突設していれば、その構造は問わない。
その張出部7における前側ロアリンク4に車両前後方向で対向する先端部は、車幅方向にオフセットさせて配置された2個の弾性ブッシュ20、21を介して前側ロアリンク4に連結している。本実施形態では、その前側ロアリンク4と張出部7とを連結する弾性ブッシュ20、21は、上面視においてブッシュ軸を略車両前後方向(リンク軸線L1に直交する方向)に向けて配置されて、外筒が前側ロアリンク4に固定されると共に内筒が取付けボルトを介して張出部7に固定されている。これによって、前側ロアリンク4と後側ロアリンク5とは、連結部である弾性ブッシュ20、21によって三次元的に揺動可能に連結されると共にその揺動量も外筒と内筒と間のスパンや弾性体の剛性などによって一定に規制されている。
また本実施形態では、上面視において、2本のロアリンク4、5におけるサスペンションメンバ3への取付け点(以下、単に車体側取付け点P1、P3と呼ぶ。)間の車両前後方向でのスパンよりも、2本のロアリンク4、5におけるアクスル2への取付け点(以下、単に車輪側取付け点P2、P4と呼ぶ。)間の車両前後方向でのスパンの方が短くなるように配置されている。すなわち、上面視において、上記2本のロアリンク4、5における、それぞれの車輪側取付け点P2、P4と車体側取付け点P1、P3を結ぶリンク軸線L1、L2同士の交点P5は、アクスル2よりも車幅方向外方、つまり両ロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4よりも車幅方向外方となるように設定している。図1の例では、側面視において、後側ロアリンク5における車体側取付け点P3に対する車輪側取付け点P4の車両前後方向後方へのオフセット量(図1ではほぼゼロ)よりも、前側ロアリンク4における車体側取付け点P1に対する車輪側取付け点P2の車両前後方向後方へのオフセット量が大きくなるように、上面視において、後側ロアリンク5のリンク軸線L2の車両前後方向後方への傾きよりも、前側ロアリンク4のリンク軸線L1の車両前後方向後方への傾きを大きく設定している。なお、このように配置することで、上面視において、2本のロアリンク4,5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3の4点を結ぶ形状が略台形形状となっている。
またこのように、後側ロアリンク5と比べて、前側ロアリンク4を、車体側取付け点P1、P3に対する車輪側取付け点P2、P4を車両前後方向後方に大きくオフセットするように設定する結果、2本のロアリンク4、5の両リンク軸線L1、L2の交点P5は、上面視において、車輪1の中心(ホイールセンタW/C)よりも車両前後方向後方に配置されている。
ここで、前側ロアリンク4と張出部7とを揺動可能に連結する連結部を構成する弾性ブッシュ20、21を、コネクトブッシュ20、21と呼び、ロアリンク4、5と、アクスル2及びサスペンションメンバ3とを連結する弾性ブッシュ9〜12を取付けブッシュ9〜12と呼ぶ。
そして、上記コネクトブッシュ20,21の少なくとも1方のブッシュとして、図3に示すような流体封入ブッシュが採用される。即ち、このブッシュは、外筒21aと内筒21bとの間に弾性体21cと2つの液室21d、21eを介装し、その液室21d,21e内に液体や磁性流体などの流体を封入すると共に、上記2つの液室21d、21e間を連通するオリフィス21fを円周方向に延びるように形成することで構成されている。 なお、このコネクトブッシュ20,21のブッシュ軸は、上述のように前側ロアリンク4のリンク軸線L1に直交するように、つまり略車両前後方向に設定されている。
ここで、コネクトブッシュ20,21の一方だけを上記流体封入ブッシュとする場合には、車輪側のコネクトブッシュ20に採用することが好ましい。車輪側のコネクトブッシュ20の方が、揺動変位量が大きいからである。
さらに、上記流体封入ブッシュからなるコネクトブッシュ20,21の流体共振のピークを、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍となるように設定する。これによってコネクトブッシュ20,21は、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍で高減衰特性を有する弾性ブッシュとなる。
ここで、上記流体共振は、流体がオリフィス21f内を往復するときの共振現象により発生する。
また、サスペンションの前後共振周波数は、サスペンションを構成する部材やそのレイアウトなどによって決まるもので、予め求めることが出来る。
(作用効果)
(1)タイヤやホイールアンバランスなどによるアンバランス加振力がアクスル2を介してサスペンションに伝達される。そして、そのアンバランス加振力の振動数が、所定車速のときに、サスペンションの前後共振周波数と一致することで、サスペンションの振動が大きくなり、その振動がサスペンションメンバを介して車体に伝搬されて車体振動となる。
これに対し、本実施形態では、サスペンションが振動する、つまり2本のロアリンク4,5が個別に振動することで、その2本のロアリンク4,5を連結するコネクトブッシュ20,21が上下方向及び左右方向(車幅方向若しくは前側ロアリンク4のリンク軸線L1方向)に揺動変位するように変形を繰り返すことで上記振動を吸収して、サスペンションの振動を低減する。特に、アンバランス加振力の振動数がサスペンションの前後共振周波数と一致する場合には、流体封入ブッシュからなるコネクトブッシュ20,21に封入している流体のオリフィス21fを往復する際の共振で吸収して高い減衰力を発生する結果、サスペンションの振動が有効に抑制されて、走行時の車体振動が抑制される。
ここで、上記実施形態での振動モデルは図4のように表すことが出来る。そして、発明者らが確認した結果を図5に示す。図5のように、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍に流体共振のピークを設定することで、所定車速となってアンバランス加振力の振動数がサスペンションの前後共振周波数と一致した際の振動レベルが、破線から実線で示すように抑えられることが分かる。
(2)特に、流体封入ブッシュは、特定の狭い範囲の共振周波数で流体共振を起こるように設定出来るので、上記サスペンションの前後共振周波数及びその近傍の周波数を共振点のターゲットとして高減衰特性にすることが確実に出来る。
(3)また、コネクトブッシュの軸を前側ロアリンク4のリンク軸線L1に直交するように、つまり略車両前後方向に設定していることから、円周方向に延びるオリフィス21fによる流体抵抗は、主としてブッシュが上下方向及び車両幅方向に撓むときに発生させることが出来る。即ち、一つのコネクトブッシュでだけでも、有効に封入している流体が共振を起こして減衰力を発生することで、上述のように有効にサスペンションの振動を抑制することが出来る。
ここで、車輪からの加振によってサスペンションを構成する2本のロアリンク4,5が振動した際の、コネクトブッシュ20,21の揺動の挙動は、捩れに対しては、主として車輪側のコネクトブッシュ20に上下方向への揺動変位が発生し、剪断に対して両コネクトブッシュ20,21に左右方向の揺動変位が発生して、上記振動を吸収する。
(4)また、2本のロアリンク4、5同士を連結することで、車輪1への車両前後方向の入力を2本のロアリンク4、5で受けることが可能となる。このため、当該車両前後方向入力を受けるために、別のリンクを設けなくても良い。
また、このように2本のロアリンク4、5同士を連結しても、その連結部をコネクトブッシュ20、21によって所定の揺動範囲内でのみ揺動可能に構成することで、車輪1への車両前後方向の入力に対して、コネクトブッシュ20、21は少なくとも車幅方向へ所定揺動範囲だけ揺動可能な状態で連結される。
その結果、路面の不整による、車輪1への前後方向入力(ホイールセンタW/Cヘの前後入力)に対し、連結部を構成するコネクトブッシュ20、21の弾性体が撓むことにより、図6に示すように、コネクトブッシュ20、21は、その外筒に対して内筒が相対的に多少車両前後方向に揺動しつつ、車幅方向に揺動変位することで、上面視における2本のロアリンク4,5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3の4点を結ぶ略台形形状が変化して、連結された2本のロアリンク4、5で支持されるアクスル2の車両前後方向の剛性が低く設定されている。このため、特に突起乗り越し時のショックが低減されるなど、乗り心地が向上する。
また、前後方向の入力に対しコネクトブッシュ20、21が撓むことで吸収し、コネクトブッシュ20、21のゴムの特性によって減衰も得られるため、前後方向入力に対する振動の収まりが良い。
ここで、突起乗り越し時のような低周波領域の入力に対してコネクトブッシュ20,21の剛性が低くなるように設定しておけば、当該コネクトブッシュ20,21が上下方向及び左右方向(車幅方向若しくは前側ロアリンク4のリンク軸線L1方向)に揺動変位することで振動を吸収する結果、上記のように、車輪への前後方向入力(低周波でのホイールセンタへの前後方向入力)に対する振動の収まりが良く、上述のように突起乗り越し時のショックが低減される。
またこのように、ロアリンク4、5は強度を満足するように設計しても、コネクトブッシュ20、21の剛性によって前後方向の剛性が決まるため、設計自由度を大きくすることが可能となる。
(5)また、車輪1への前後方向入力に対しコネクトブッシュ20、21が撓むことで前後方向入力の剛性を低く設定できるので、2本のロアリンク4、5同士を連結して当該2本のロアリンク4、5で車輪1への前後方向の入力を受けるようにしても、路面不整によるショック低減のために、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4及び車体側取付け点P1、P3を構成する取付けブッシュ9〜12の剛性を低く設定する必要がない。従って、ロアリンク4、5の取付けブッシュ9〜12の剛性を高く設定可能であるので、当該取付けブッシュ9〜12の剛性を高く設定しておけば、アクスル2の横方向剛性(車幅方向の剛性)を高くすることができ、またこのことはキャンバ剛性を高くすることにも繋がる結果、操縦安定性を向上することができる。なお、車輪1への横方向入力は、2本のロアリンク4、5に対し略リンク軸線L1、L2方向に掛かるので、コネクトブッシュ20、21の剛性を低く設定してもアクスル2の横剛性を低くすることはない。この結果、前後方向の低剛性化と横方向の高剛性化の両立が可能で、乗り心地と操縦安定性をより高いレベルで両立することができる。
(6)また、上面視において、2本のロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、車輪1の中心(ホイールセンタW/C)よりも車両前後方向後方に位置させることで、アクスル2の回転中心がホイールセンタW/Cよりも後方に位置する。このため、車両旋回時のタイヤ横方向の入力に対し、旋回外輪側の車輪1をトーイン方向に向けるトルクが働き、車両旋回時の安定性が向上する。
(7)また、上面視において、連結された2本のロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5をアクスル2よりも車幅方向外方、つまり、車両前後方向における、車輪側取付け点P2、P4間のスパンが車体側取付け点P1、P3間のスパンより狭く設定していることで、次の作用効果を奏する。
制動などによって、車輪1の接地面に対し車両前後方向後方向への入力があると、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4はともに車両前後方向後方にほぼ同量だけ揺動変位するが、その2本におけるロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4の車両横方向変位の差によってトーイン方向のトー変化がついて、制動時の安定性が向上する。
図1の例では、後側ロアリンク5はほぼ車幅方向にリンク軸線L2を設定しているが、前側ロアリンク4は、車輪1側が車両前後方向後方となるように、リンク軸線L1が車両前後方向後方に傾いている結果、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4はともに車両前後方向後方にほぼ同量だけ揺動変位するが、後側ロアリンク5の車輪側取付け点P4よりも前側ロアリンク4の車輪側取付け点P2が車両側に引き込まれることで、車輪1はトーイン方向に変化する。
(応用)
(1)上記実施形態では、コネクトブッシュ20,21として流体封入ブッシュを採用することで、サスペンションの前後共振周波数で一番高い減衰特性を発揮するブッシュとしているが、これに限定されない。少なくともサスペンションの前後共振周波数及びその近傍で一番高い減衰特性を発揮可能なゴム材料を使用すれば、同様な効果を得ることが出来る。なお、ゴム材料等の特性によって、高減衰の周波数のピークが2つ以上ある場合には、その一方を、上記サスペンションの前後共振周波数となるように設定する。
(2)また、上記実施形態では、2つのコネクトブッシュの流体共振のピークを共に同じサスペンションの前後共振周波数及びその近傍に設定した例を示しているが、これに限定されない。
それぞれのコネクトブッシュの流体共振のピークを異なる周波数としても良い。例えば、図7のような減衰特性が発生するように、一方のコネクトブッシュの上下方向の撓みによる流体共振を、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍となるように設定する。また、他方のコネクトブッシュの車両前後方向の撓みによる流体共振のピークを、タイヤの前後捻りモードにより伝搬してくる振動のピーク値及びその近傍に設定する。
この場合には、図8のような振動モデルとなる。従って、図9に示すように、タイヤなどのアンバランス加振力によるサスペンションの共振による振動の低減に加え、タイヤ前後捻りモードによるサスペンションの共振による振動についても低減することが出来る。
(3)アッパリンク8を1本の棒状リンクから構成する場合を例示しているが、2本以上あっても良いし、Aアームなど他の形状であっても良い。
(4)また、図5のように、後側ロアリンク5のリンク軸線L2側でコネクトブッシュ20,21を介して両ロアリンク4,5を連結しても良い。
また、2つのロアリンク4、5を連結するコネクトブッシュ20,21は、ロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2上に配置する必要はなく、例えば、2本のロアリンク4、5の中間位置に対して配置しても良い。
または、両ロアリンク4、5からそれぞれ他方のリンクに向けて個別に張出部7を張り出させて、各ロアリンク4、5の軸線上に1つずつ連結部を設定し、その2つの連結部にそれぞれ上記コネクトブッシュ20、21を配置しても良い。
なお、この場合であっても、車両正面視において、2つのコネクトブッシュは、車幅方向にオフセットさせて配置することが好ましい。1つのコネクトブッシュでは、ロードノイズ領域での剛性を非常に大きくするために大型化するなどの工夫が必要となる。
(5)また、2本のロアリンク4、5の連結するコネクトブッシュは、2箇所に限定されず3箇所以上あっても良い。
(6)また、上記実施形態では、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を車幅方向に配置し、前側ロアリンク4のリンク軸線L1を車両前後方向後方に傾けることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しているが、これに限定されない。例えば前側ロアリンク4のリンク軸線L1を略車幅方向に配置すると共に、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を、車体側取付け点P3よりも車輪側取付け点P4が車両前後方向前側にくるように、前側に傾斜させることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しても良い。
(7)また上記実施形態では、コネクトブッシュ20、21の軸が、略車両前後方向(リンク軸性に直交する方向)に向くように配置しているが、これに限定しない。コネクトブッシュ20、21の軸を、例えば車幅方向やリンク軸線L1、L2に沿って配置したりしても良い。ただし、リンク軸線に直交する方向や車両前後方向にブッシュ軸を向けた方が、ブッシュの上下方向や左右方向の剛性調整が容易である。
(8)また、取付け点P1とP3の車両前後方向のスパンと取付け点P2とP4のスパンが等しくても、つまり2本のロアリンク4,5が平行に配置されていても良い。
本発明に基づく実施形態に係る後輪用サスペンション装置を示す上面図である。 本発明に基づく実施形態に係る後輪用サスペンション装置におけるリンクの配置構成を示す車両正面からみた概要図で有る。 コネクトブッシュの構成例を示す図である。 本発明に基づく実施形態に係る振動モデルを示す図である。 減衰効果を示す図である。 車両前後方向への入力に対する挙動を示す上面図である。 コネクトブッシュの別の減衰特性例を示す図である。 別の振動モデルを示す図である。 減衰効果を示す図である。
符号の説明
1 車輪
2 アクスル(車輪支持部材)
3 サスペンションメンバ(車体側部材)
4 前側ロアリンク
5 後側ロアリンク
7 張出部
8 アッパリンク
9〜12 取付けブッシュ
20,21 コネクトブッシュ
21d,21e 液室
21f オリフィス

Claims (5)

  1. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
    上記2本のロアリンクは、それぞれ上記車輪支持部材の下部領域と弾性ブッシュを介して連結され、
    上記2本のロアリンク同士を1又は2以上の弾性ブッシュを介して連結し、その2本のロアリンク同士を連結する少なくとも一つ弾性ブッシュは、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍で高い減衰力を発生する弾性ブッシュであることを特徴とする後輪用サスペンション装置。
  2. 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
    上記2本のロアリンクは、それぞれ上記車輪支持部材の下部領域と弾性ブッシュを介して連結され、
    上記2本のロアリンク同士を1又は2以上の弾性ブッシュを介して連結し、その2本のロアリンク同士を連結する少なくとも一つ弾性ブッシュとして流体封入ブッシュを使用することを特徴とする後輪用サスペンション装置。
  3. 上記流体封入ブッシュの流体共振のピークを、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍に設定することを特徴とする請求項2に記載した後輪用サスペンション装置。
  4. 上記流体封入ブッシュは、上下方向及び車両幅方向に撓むときに流体共振が発生するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載した後輪用サスペンション装置。
  5. 2本のロアリンク同士を連結する弾性ブッシュとして少なくとも2つ備え、その2つの弾性ブッシュの高い減衰力が発生する周波数を、互いに異ならせることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した後輪用サスペンション装置。
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