JP4893430B2 - 後輪用サスペンション装置 - Google Patents
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Description
また、車輪支持部材及び車体側部材と各剛体アームの端部とは、弾性ブッシュによって揺動可能に連結されることで上下にストローク可能となっている。
そして、車両走行時に、タイヤやホイールアンバランスなどにより伝達されてくるアンバランス加振力の振動数が、一定の車速時に、上記サスペンションの前後共振周波数と一致することでサスペンションの振動が増幅される結果、車体振動が発生する。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、車体振動を低減可能な後輪用サスペンション装置を提供することを課題としている。
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の後輪用サスペンション装置を示す上面図であり、図2は車両前方からみたリンクの配置を説明する概要図である。
(構成)
車輪1を回転自在に支持するアクスル2の下部領域と車体側部材であるサスペンションメンバ3との間を連結する2本のロアリンク4、5と、アクスル2の上部領域とサスペンションメンバ3とを連結するアッパリンク8とを備える。
上記各弾性ブッシュ9〜14は、入れ子状に配置された外筒と内筒との間にゴム体からなる弾性体が介装されて構成される。本実施形態では、外筒側がリンク4、5、8の端部に固定されると共に、内筒側がボルトを介してサスペンションメンバ3若しくはアクスル2に取り付けられている。
また、後側ロアリンク5は、リンク軸線L2に沿って延びるリンク本体部6と、そのリンク本体部6と一体になっていると共に当該リンク本体部6から上記前側ロアリンク4に向けて車両前後方向前方に張り出した張出部7とから構成されている。なお、この実施形態では、上記張出部7は、板状の部材であって、上面視で略台形状の形状をしている。もっとも、張出部7は、板状の部材である必要はなく、リンク本体部6から前側ロアリンク4に向けて突設していれば、その構造は問わない。
ここで、前側ロアリンク4と張出部7とを揺動可能に連結する連結部を構成する弾性ブッシュ20、21を、コネクトブッシュ20、21と呼び、ロアリンク4、5と、アクスル2及びサスペンションメンバ3とを連結する弾性ブッシュ9〜12を取付けブッシュ9〜12と呼ぶ。
さらに、上記流体封入ブッシュからなるコネクトブッシュ20,21の流体共振のピークを、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍となるように設定する。これによってコネクトブッシュ20,21は、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍で高減衰特性を有する弾性ブッシュとなる。
ここで、上記流体共振は、流体がオリフィス21f内を往復するときの共振現象により発生する。
また、サスペンションの前後共振周波数は、サスペンションを構成する部材やそのレイアウトなどによって決まるもので、予め求めることが出来る。
(1)タイヤやホイールアンバランスなどによるアンバランス加振力がアクスル2を介してサスペンションに伝達される。そして、そのアンバランス加振力の振動数が、所定車速のときに、サスペンションの前後共振周波数と一致することで、サスペンションの振動が大きくなり、その振動がサスペンションメンバを介して車体に伝搬されて車体振動となる。
ここで、車輪からの加振によってサスペンションを構成する2本のロアリンク4,5が振動した際の、コネクトブッシュ20,21の揺動の挙動は、捩れに対しては、主として車輪側のコネクトブッシュ20に上下方向への揺動変位が発生し、剪断に対して両コネクトブッシュ20,21に左右方向の揺動変位が発生して、上記振動を吸収する。
また、このように2本のロアリンク4、5同士を連結しても、その連結部をコネクトブッシュ20、21によって所定の揺動範囲内でのみ揺動可能に構成することで、車輪1への車両前後方向の入力に対して、コネクトブッシュ20、21は少なくとも車幅方向へ所定揺動範囲だけ揺動可能な状態で連結される。
ここで、突起乗り越し時のような低周波領域の入力に対してコネクトブッシュ20,21の剛性が低くなるように設定しておけば、当該コネクトブッシュ20,21が上下方向及び左右方向(車幅方向若しくは前側ロアリンク4のリンク軸線L1方向)に揺動変位することで振動を吸収する結果、上記のように、車輪への前後方向入力(低周波でのホイールセンタへの前後方向入力)に対する振動の収まりが良く、上述のように突起乗り越し時のショックが低減される。
またこのように、ロアリンク4、5は強度を満足するように設計しても、コネクトブッシュ20、21の剛性によって前後方向の剛性が決まるため、設計自由度を大きくすることが可能となる。
制動などによって、車輪1の接地面に対し車両前後方向後方向への入力があると、2本のロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4はともに車両前後方向後方にほぼ同量だけ揺動変位するが、その2本におけるロアリンク4、5の車輪側取付け点P2、P4の車両横方向変位の差によってトーイン方向のトー変化がついて、制動時の安定性が向上する。
(1)上記実施形態では、コネクトブッシュ20,21として流体封入ブッシュを採用することで、サスペンションの前後共振周波数で一番高い減衰特性を発揮するブッシュとしているが、これに限定されない。少なくともサスペンションの前後共振周波数及びその近傍で一番高い減衰特性を発揮可能なゴム材料を使用すれば、同様な効果を得ることが出来る。なお、ゴム材料等の特性によって、高減衰の周波数のピークが2つ以上ある場合には、その一方を、上記サスペンションの前後共振周波数となるように設定する。
それぞれのコネクトブッシュの流体共振のピークを異なる周波数としても良い。例えば、図7のような減衰特性が発生するように、一方のコネクトブッシュの上下方向の撓みによる流体共振を、サスペンションの前後共振周波数及びその近傍となるように設定する。また、他方のコネクトブッシュの車両前後方向の撓みによる流体共振のピークを、タイヤの前後捻りモードにより伝搬してくる振動のピーク値及びその近傍に設定する。
この場合には、図8のような振動モデルとなる。従って、図9に示すように、タイヤなどのアンバランス加振力によるサスペンションの共振による振動の低減に加え、タイヤ前後捻りモードによるサスペンションの共振による振動についても低減することが出来る。
(4)また、図5のように、後側ロアリンク5のリンク軸線L2側でコネクトブッシュ20,21を介して両ロアリンク4,5を連結しても良い。
また、2つのロアリンク4、5を連結するコネクトブッシュ20,21は、ロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2上に配置する必要はなく、例えば、2本のロアリンク4、5の中間位置に対して配置しても良い。
なお、この場合であっても、車両正面視において、2つのコネクトブッシュは、車幅方向にオフセットさせて配置することが好ましい。1つのコネクトブッシュでは、ロードノイズ領域での剛性を非常に大きくするために大型化するなどの工夫が必要となる。
(6)また、上記実施形態では、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を車幅方向に配置し、前側ロアリンク4のリンク軸線L1を車両前後方向後方に傾けることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しているが、これに限定されない。例えば前側ロアリンク4のリンク軸線L1を略車幅方向に配置すると共に、後側ロアリンク5のリンク軸線L2を、車体側取付け点P3よりも車輪側取付け点P4が車両前後方向前側にくるように、前側に傾斜させることで、2つのロアリンク4、5のリンク軸線L1、L2の交点P5を、アクスル2よりも車幅方向外方となるように設定しても良い。
(8)また、取付け点P1とP3の車両前後方向のスパンと取付け点P2とP4のスパンが等しくても、つまり2本のロアリンク4,5が平行に配置されていても良い。
2 アクスル(車輪支持部材)
3 サスペンションメンバ(車体側部材)
4 前側ロアリンク
5 後側ロアリンク
7 張出部
8 アッパリンク
9〜12 取付けブッシュ
20,21 コネクトブッシュ
21d,21e 液室
21f オリフィス
Claims (5)
- 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
上記2本のロアリンクは、それぞれ上記車輪支持部材の下部領域と弾性ブッシュを介して連結され、
上記2本のロアリンク同士を1又は2以上の弾性ブッシュを介して連結し、その2本のロアリンク同士を連結する少なくとも一つの弾性ブッシュは、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍で高い減衰力を発生する弾性ブッシュであることを特徴とする後輪用サスペンション装置。 - 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材とを連結する2本のロアリンクが車両前後方向に並んで配置される後輪用サスペンション装置において、
上記2本のロアリンクは、それぞれ上記車輪支持部材の下部領域と弾性ブッシュを介して連結され、
上記2本のロアリンク同士を1又は2以上の弾性ブッシュを介して連結し、その2本のロアリンク同士を連結する少なくとも一つの弾性ブッシュとして流体封入ブッシュを使用することを特徴とする後輪用サスペンション装置。 - 上記流体封入ブッシュの流体共振のピークを、サスペンションの前後共振周波数若しくはその近傍に設定することを特徴とする請求項2に記載した後輪用サスペンション装置。
- 上記流体封入ブッシュは、上下方向及び車両幅方向に撓むときに流体共振が発生するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載した後輪用サスペンション装置。
- 2本のロアリンク同士を連結する弾性ブッシュとして少なくとも2つ備え、その2つの弾性ブッシュの高い減衰力が発生する周波数を、互いに異ならせることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した後輪用サスペンション装置。
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