JP2009039180A - 遊技機及び遊技機の不正行為防止方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 いわゆるソレノイドゴトを防止する。
【解決手段】 スタートスイッチに、その操作軸が基準(オフ)位置から揺動(オン)位置へ向かって移動するときの経路に沿って複数のセンサS1〜S4を設けるとともに、乱数の抽出に用いるセンサを毎回又は予め定められたタイミングで次々と切り替えることで、乱数の抽出タイミングを微妙にずらし、乱数の発生周期に合わせてスタートスイッチを押下しても所望の乱数値を取得できないようにする。これにより、不正行為で利益を得ることができなくなり、不正行為を抑止することができる。
【選択図】 図5
【解決手段】 スタートスイッチに、その操作軸が基準(オフ)位置から揺動(オン)位置へ向かって移動するときの経路に沿って複数のセンサS1〜S4を設けるとともに、乱数の抽出に用いるセンサを毎回又は予め定められたタイミングで次々と切り替えることで、乱数の抽出タイミングを微妙にずらし、乱数の発生周期に合わせてスタートスイッチを押下しても所望の乱数値を取得できないようにする。これにより、不正行為で利益を得ることができなくなり、不正行為を抑止することができる。
【選択図】 図5
Description
この発明は、遊技機及び遊技機の不正行為防止方法並びにプログラムに関する。特に、スタートスイッチの押下に係る不正行為を防止するための技術に関する。
スロットマシン等の遊技機にはメダルの投入口が設けられており、遊技者は所定の枚数のメダルを投入して遊技を楽しむことができる。遊技に必要なメダルは、遊技ホール内に設けられたメダル貸機等で借りることができ、所望の遊技機のメダル投入口に投入することにより遊技を開始することができる。
遊技機には、遊技を行うためのスタートスイッチが設けられている。その構造の概略について図21を参照して説明を加える。
図21(a)はスタートスイッチ134を遊技機の上から見た図、図21(b)及び図21(c)はスタートスイッチ134の図21(a)のA−A線矢視断面図であり、同(b)は非操作時(オフ時)を示し、同(c)は操作時(オン時)を示す。スタートスイッチ134は、後述の支点134dを中心に上下に動くように支えられている。ここで、「上」とは遊技機の上端の方向を意味し、「下」とは遊技機の下端の方向を意味する。「上」「下」は、スタートスイッチ134から見て、それぞれ通常の意味の高い位置、低い位置のことである。支点134dを中心にレバー134bの両端はそれぞれ上下反対方向に動くが、特に断らない限り、ノブ134aが「下」に動いたとき、スタートスイッチ134又はレバー134bが「下」に動いたものとする。
なお、これらの図において、130は遊技機の扉を示し、134はスタートスイッチを示す(符号130、134については発明の実施の形態の記載も参照されたい)。
スタートスイッチ134は、遊技者が直接触れる例えば球状のノブ134aと、ノブ134aが操作されたときに可動する作用部であるレバー(例えば棒状の部材からなる)134bと、レバー134bの動きを検知したとき信号を出力するセンサ134cと、レバー134bをその途中(例えば、扉130の個所)で支える支点134dとを備える。センサ134cは例えば光学式のセンサであるフォトインタラプタである。フォトインタラプタとは、検出溝を備えるケースの中に発光部134c−LEDと受光部134c−PDを対向配置し、検出溝間の通過物体を非接触で検知するものである。
スタートスイッチ134の非操作時(オフ時)は、図21(b)に示すように、そのレバー134bの端(ノブ134aとは反対側の端で、扉130の内部に位置している)が発光部134c−LEDと受光部134c−PDの間に割り込み、光を遮蔽している。
スタートスイッチ134の操作時(オン時)は、図21(c)に示すように、ノブ134aが押されて下がる。スタートスイッチ134は、そのほぼ中間に設けられた支点134dを中心に回転し、レバー134bの端(ノブ134aとは反対側の端)が上がり、発光部134c−LEDと受光部134c−PDの間の光の経路から外れ、その結果、受光部134c−PDが発光部134c−LEDの光を受け、信号を出力する。このとき、スタートスイッチ134が操作された(オンになった)と判定される。
従来の遊技機の動作は次のようなものであった。
先ず、スタートスイッチが操作されることにより、スタートスイッチがONとなる。これを受けて遊技機内部の当選抽選手段により抽選処理が行われる。ここで所定の役に当選すると当選フラグがセットされる。回転リールの回転が開始する。ストップスイッチが操作されることにより、ストップスイッチがONとなる。そして、対応する回転リールの回転が停止する。全部の回転リールに対応するストップスイッチの操作が行われた後、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する入賞図柄が有効入賞ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞が確定したか否かが判定される。入賞が確定したと判定された場合、入賞図柄に相当するメダルが払い出される。
先ず、スタートスイッチが操作されることにより、スタートスイッチがONとなる。これを受けて遊技機内部の当選抽選手段により抽選処理が行われる。ここで所定の役に当選すると当選フラグがセットされる。回転リールの回転が開始する。ストップスイッチが操作されることにより、ストップスイッチがONとなる。そして、対応する回転リールの回転が停止する。全部の回転リールに対応するストップスイッチの操作が行われた後、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する入賞図柄が有効入賞ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞が確定したか否かが判定される。入賞が確定したと判定された場合、入賞図柄に相当するメダルが払い出される。
抽選処理の評価が例えば外れの場合は所定の図柄が揃わないように設定され(いわゆる蹴飛ばし)、当たりの場合はストップスイッチが所定のタイミングで押下されることなどを条件に所定の図柄が揃うように設定される(いわゆる引き込み)。つまり、抽選処理において当選しているときのみ所定の条件の下で図柄が揃い入賞することにより、メダルが払い出されるが、当選しないときはストップスイッチをどのように操作してもメダルが払い出されることはない。これはメダルの払い出しを一定確率に保つためである。これを実現するため抽選処理において乱数発生器が用いられている。
遊技機の乱数発生器は例えばカウンタを用いて乱数を擬似的に発生させるものであった。この場合に発生する乱数はある程度の規則性をもち、そのため予測可能な面があった。例えば、図22に示すように、乱数発生器(カウンタ)は一定の周期で0000からFFFF(16進)までの数値を順番に発生している。常に変化しているカウンタの出力を、スタートスイッチの押し下げタイミング(図22では信号の立ち上がりのタイミングt1とt3:スタートスイッチ押下信号は正論理で、押し下げたときに信号が高レベルになるものとして図示している)でラッチし、それを乱数値として抽選処理を行う。図22の例では、タイミングt1では符号Aの値が乱数値として出力され、タイミングt2では符号Bの値が乱数値として出力される。カウンタ出力の更新の周期Tは非常に短く、たとえ乱数値に周期性があることを知っても、所望の値を狙って取得することは人間業では困難である。カウンタの出力を擬似的に乱数とみなしても差し支えなかった。
しかし、何らかの装置を用いてスタートスイッチを巧みに操作することにより抽選確率を予め定められた値以上に高める可能性を否定できなかった。例えば、スタートスイッチにワイヤを引っ掛け、これをソレノイドコイルを含む不正行為用装置により一定の時間間隔で下へ引っ張ることでスタートスイッチのオンのタイミングを調整するやり方(いわゆる「ソレノイドゴト」)が知られている。不正行為用装置を用いれば、スタートスイッチの押下間隔を非常に正確に(例えば数mS程度の精度で)調整することができる。これを用いて、当たり乱数を連続して取得する不正行為(乱数幅が大きく比較的当て易い役、例えばベルを取り続けメダルを増やしたり、ストック機で言えば解除抽選を行う特定役を連続して当選させ、ボーナスを放出させる行為)を行い利益を得るといった不正行為が横行している。
図22の例では、乱数発生器(カウンタ)の繰り返し周期がTであるから、スタートスイッチの押し下げ周期TSをTの整数倍にすれば、同じ乱数値を取得することが原理的に可能である。不正行為用装置によるスタートスイッチの押下の周期をそのように調整することで不正行為を行っているようである。何らかの装置の助けを借りてスタートスイッチを操作することは禁止されているが、その摘発は容易ではない。遊技機側で対策を施すことが求められている。
不正行為を抑止するための技術として以下に示すものがあった。
スタートスイッチに関する先行技術として、例えば下記のものがある。
特開2000−107345号公報
特開2001−310010号公報
特許文献1は、不正行為と判定したときに警報を発したり、カメラで遊技者を撮影するものであった。特許文献2は、不正な設定変更を検出したときに遊技を不能するものであった。不正行為と判定したときに遊技を不能すれば、不正行為による利益を与えることがなく、当該不正行為を抑止できる。しかし、遊技者による正常な遊技を不正行為と誤って判定することも否定できず、そのような場合に正常な遊技を妨害するおそれもあった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、正常な遊技を妨害することなく、いわゆるソレノイドゴトによる利益を与えることのない遊技機及び遊技機の不正行為防止方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明は、スタートスイッチからの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う当選抽選手段を備える遊技機において、
前記スタートスイッチは、遊技機の前面に設けられ、遊技者の操作を受けて予め定められた基準位置とこれから離隔している揺動位置との間を移動する操作軸と、前記操作軸が前記基準位置から前記揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、移動している前記操作軸を検出する複数のセンサと、を含み、
前記当選抽選手段は、前記複数のセンサの少なくとも1つを選択する選択部と、抽選用の乱数を発生する乱数発生器と、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数を抽出する乱数抽出器と、抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルと、前記当選判定テーブルを参照して前記乱数抽出器により抽出された乱数値の当選の有無を判定する判定部とを含み、
前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するものである。
前記スタートスイッチは、遊技機の前面に設けられ、遊技者の操作を受けて予め定められた基準位置とこれから離隔している揺動位置との間を移動する操作軸と、前記操作軸が前記基準位置から前記揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、移動している前記操作軸を検出する複数のセンサと、を含み、
前記当選抽選手段は、前記複数のセンサの少なくとも1つを選択する選択部と、抽選用の乱数を発生する乱数発生器と、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数を抽出する乱数抽出器と、抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルと、前記当選判定テーブルを参照して前記乱数抽出器により抽出された乱数値の当選の有無を判定する判定部とを含み、
前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するものである。
前記乱数抽出器で抽出された乱数値を以前に抽出された乱数値と比較し、この比較結果に基づき同じ又は近似する乱数値が抽出されていることを検知する乱数値監視器と、
前記乱数値監視器で同じ又は近似する乱数値が抽出されていることが検知されたとき、前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するようにしてもよい。
前記乱数値監視器で同じ又は近似する乱数値が抽出されていることが検知されたとき、前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するようにしてもよい。
前記複数のセンサの少なくとも1つの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数を抽出するセンサ選択用乱数抽出器を備え、
前記選択部は、前記乱数抽出器に使用するために、前記センサ選択用乱数抽出器で抽出された乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択するようにしてもよい。
前記選択部は、前記乱数抽出器に使用するために、前記センサ選択用乱数抽出器で抽出された乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択するようにしてもよい。
前記複数のセンサは、それぞれ、前記操作軸が前記基準位置から前記揺動位置へ向かって移動するとき(以下、「往路」)、及び、前記操作軸が前記揺動位置から前記基準位置へ戻るとき(以下、「復路」)の両方で前記操作軸を検出し、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記判定部は、抽出された一方の乱数値について当選の有無を判定し、
前記選択部は、抽出された他方の乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択するようにしてもよい。
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記判定部は、抽出された一方の乱数値について当選の有無を判定し、
前記選択部は、抽出された他方の乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択するようにしてもよい。
前記複数のセンサそれぞれについて前記判定部の判定による当選率を算出する当選監視器を備え、
前記選択部は、前記当選監視器で算出された前記複数のセンサごとの当選率のうちで最も高いセンサを選択から除外するようにしてもよい。
前記選択部は、前記当選監視器で算出された前記複数のセンサごとの当選率のうちで最も高いセンサを選択から除外するようにしてもよい。
抽出された複数の乱数値を合成する合成部を備え、
前記選択部は、さらに少なくとも1つの他のセンサを選択し、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択された少なくとも2つのセンサのそれぞれの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数をそれぞれ抽出し、
前記合成部は、前記乱数抽出器で抽出された少なくとも2つの乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うようにしてもよい。
前記選択部は、さらに少なくとも1つの他のセンサを選択し、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択された少なくとも2つのセンサのそれぞれの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数をそれぞれ抽出し、
前記合成部は、前記乱数抽出器で抽出された少なくとも2つの乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うようにしてもよい。
抽出された複数の乱数値を合成する合成部を備え、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記合成部は、前記往路で抽出された乱数値と前記復路で抽出された乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うようにしてもよい。
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記合成部は、前記往路で抽出された乱数値と前記復路で抽出された乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うようにしてもよい。
前記乱数抽出器により抽出された乱数値を、前記判定部へ送る乱数値送出部を備え、
前記乱数値送出部は、前記操作軸が前記揺動位置へ到達したことを前記複数のセンサの少なくともいずれかに基づき検出したとき、前記判定部へ前記抽出された乱数値を送るようにしてもよい。
前記乱数値送出部は、前記操作軸が前記揺動位置へ到達したことを前記複数のセンサの少なくともいずれかに基づき検出したとき、前記判定部へ前記抽出された乱数値を送るようにしてもよい。
この発明は、スタートスイッチの操作軸が基準位置から揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、前記操作軸の移動を検出する複数のセンサを含み、前記複数のセンサの少なくとも1つからの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う遊技機の不正行為防止方法であって、
前記複数のセンサの少なくとも1つを選択するステップと、
抽選用の乱数を発生するステップと、
選択された前記センサの出力に基づき前記乱数を抽出するステップと、
抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルを参照して前記抽出された乱数値の当選の有無を判定するステップと、
乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するステップと、を備えるものである。
前記複数のセンサの少なくとも1つを選択するステップと、
抽選用の乱数を発生するステップと、
選択された前記センサの出力に基づき前記乱数を抽出するステップと、
抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルを参照して前記抽出された乱数値の当選の有無を判定するステップと、
乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するステップと、を備えるものである。
この発明は、上記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
媒体とは、何等かの物理的手段により情報(主にデジタルデータ、プログラム)が記録されているものであって、コンピュータ、専用プロセッサ等の処理装置に所定の機能を行わせることができるものである。
この発明は、スタートスイッチの操作軸の移動を検出する複数のセンサを設け、乱数の抽出に用いるセンサを毎回又は予め定められたタイミングで次々と切り替えることで乱数の抽出タイミングをずらし、いわゆるソレノイドゴトに対して所望の乱数値を取得できないようにする。これにより、不正行為で利益を得ることができなくなり、不正行為を抑止することができる。
発明の実施の形態1.
この発明の実施の形態に係る遊技機について図面を参照して説明する。
図1は扉を閉めた状態を示す遊技機の正面図、図2は扉を180度開いた状態を示す遊技機の正面図を示す。
この発明の実施の形態に係る遊技機について図面を参照して説明する。
図1は扉を閉めた状態を示す遊技機の正面図、図2は扉を180度開いた状態を示す遊技機の正面図を示す。
図1及び図2中、100は遊技機を示すもので、この遊技機100は、図1に示すように、遊技機本体120と、この遊技機本体120の前面片側にヒンジ等により開閉可能に取り付けられた扉130とを備えている。前記扉130の前面には、図1に示すように、ほぼ中央にゲーム表示部131を設け、ゲーム表示部131の右下隅部に、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口132を設け、メダル投入口132のさらに下側には、メダル投入口132から投入され、詰まってしまったメダルを遊技機100外に強制的に排出するためのリジェクトボタン133が設けられている。
また、前記ゲーム表示部131の左下方には、ゲームを開始するためのスタートスイッチ134を設けてあり、3つのリールのそれぞれに対応して3つのストップボタン140を設けてある。扉の下端部中央には、メダルの払出し口135を設けてある。
遊技機本体120の内部には、図2に示すように、その内底面に固定され、内部に複数のメダルを貯留して、貯留したメダルを扉130の前面に設けた払出し口135に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置121が設置されている。このホッパ装置121の上部には、上方に向けて開口し、内部に複数のメダルを貯留するホッパタンク122を備えている。遊技機本体120の内部には、扉130を閉めたときにゲーム表示部131が来る位置に三個の回転リールからなるリールユニット203が設置されている。ゲーム表示部131には開口部が設けられていて、それを通して遊技者が前記リールユニット203の各回転リールの図柄を見ることができるようになっている。ホッパ装置121の上側のリールユニット203との間には電源部205が設けられている。
前記扉130の裏面には、図2に示すように、メダル(コイン)セレクタ1が、扉130の前面に設けられたメダル投入口132の裏側に取り付けられている。このメダルセレクタ1は、メダル投入口132から投入されたメダルの通過を検出しながら、当該メダルをホッパ装置121に向かって転動させ、外径が所定寸法と違う異径メダルや、鉄又は鉄合金で作製された不正メダルを選別して排除するとともに、1ゲームあたりに投入可能な所定枚数以上のメダルを選別して排除するための装置である。
また、メダルセレクタ1の下側には、図2に示すように、その下部側を覆って扉130の払出し口135に連通する導出路136が設けられている。メダルセレクタ1により振り分けられたメダルは、この導出路136を介して払出し口135から遊技者に返却される。
遊技機で遊技を楽しもうとする遊技者は、まずメダル貸機(図示しない)等から遊技媒体であるメダルを借り、メダル投入装置のメダル投入口132に直接メダルを入れることができる。スタートスイッチ134は回転リールの斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入を条件に、リールユニット203の駆動を開始させる。リールユニット203は、ストップスイッチ140によりその駆動が停止される。リールユニットは、三個の回転リールから構成されている。そして、各回転リールは、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
図3は発明の実施の形態に係る遊技機の機能ブロック図を示す。
図3において、200、201はそれぞれCPU、ROM及びRAMを内蔵するメイン基板、サブ基板である。メイン基板200はメダルの投入、払い出し、リールの制御、当選処理などを行う。サブ基板201は演出表示などの処理を行う。202はスタートスイッチ134やストップスイッチ140、符号を付していないベットスイッチなどのスイッチからなる操作部である。203は三個の回転リールからなるリールユニットである。204はゲーム表示部131のリールの内部照明、電飾、液晶表示装置、スピーカなどを含む演出表示部である。演出表示部204により当選役や押し順の報知がなされる。121は、貯留したメダルを扉130の前面に設けた払出し口135に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置である。
図3において、200、201はそれぞれCPU、ROM及びRAMを内蔵するメイン基板、サブ基板である。メイン基板200はメダルの投入、払い出し、リールの制御、当選処理などを行う。サブ基板201は演出表示などの処理を行う。202はスタートスイッチ134やストップスイッチ140、符号を付していないベットスイッチなどのスイッチからなる操作部である。203は三個の回転リールからなるリールユニットである。204はゲーム表示部131のリールの内部照明、電飾、液晶表示装置、スピーカなどを含む演出表示部である。演出表示部204により当選役や押し順の報知がなされる。121は、貯留したメダルを扉130の前面に設けた払出し口135に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置である。
操作部202は、上述のようにいくつかのスイッチ類を含むが、図3では発明の実施の形態に直接関連するスタートスイッチ134のみを明示する。
メイン基板200は、スタートスイッチ134の出力信号に基づき内部抽選を行ったり、リールの回転・停止やメダルの払い出しなどの処理を行うためのものである。メイン基板200は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
メイン基板200は、スタートスイッチ134からの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う当選抽選手段200aを含む。
発明の実施の形態に係るスタートスイッチ134は、N個(Nは2以上)のセンサを備え、合計N個の押下信号を出力する(センサの配置は後述する)。N個のセンサを第1センサ、第2センサ、・・・、第Nセンサとし、それぞれの出力を第1押下信号、第2押下信号、・・・、第N押下信号とする。当選抽選手段200aは、第1押下信号、第2押下信号、・・・、第N押下信号の少なくともいずれかに基づき抽選処理を行う。
発明の実施の形態に係るスタートスイッチ134と当選抽選手段200aについては、後に詳しく説明する。
サブ基板201は、メイン基板200からコマンド信号を受けて内部抽選の結果を報知したり各種演出を行うためのものである。サブ基板201は、前記コマンド信号に応じた予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
なお、メイン基板200のROMには、この遊技機で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、当選判定テーブル,図柄テーブルおよび入賞図柄組合せテーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。当選判定テーブルは、乱数取得部(乱数発生器及び乱数抽出器)で抽出された乱数値を各当選態様に区分けするように区分されており、乱数取得部で発生する一定範囲の数値の中から抽出される乱数値を各当選態様に区画するデータを記憶している。すなわち、当選判定テーブルは、乱数取得部がとる乱数の全領域に対応して、各当選態様ごとに区分された領域を有するものである。例えば、0〜一定数の範囲を複数に区分し、ひとつの区分(領域)を外れとし、他の区分(領域)を当選1、当選2、・・・というように設定する。
乱数取得部は、一定範囲の数値を高速更新することで擬似的な乱数を発生させる乱数発生機能(乱数発生器)と、発生した乱数の中から任意の乱数値を遊技者の操作を受けて抽出するサンプリング機能(乱数抽出器)を備えるものである。具体例を挙げればカウンタとラッチで構成されるものである。本明細書において、「乱数」とは乱数取得部で発生される一連の値の全体を意味し、「乱数値」とは一連の乱数値から任意に抽出されたいずれかの値を意味するものとする。例えば、乱数取得部が、r1、r2、r3、r4、r5、・・・のように任意の数値を発生しているとき、r1、r2、r3、r4、r5、・・・の全体が乱数(正確に言えば乱数列)であり、サンプリングされた値(例えばr3、通常はひとつの値が抽出される)が乱数値である。なお、以下の説明で「乱数値」のことを「乱数データ」とも記す。
抽出された乱数データは、乱数取得部から生成される乱数と対応するようにした全領域中の当選態様ごとに区分された当選判定領域データそれぞれと照合し、当該抽出乱数データが属する当選態様に対応する当選が決定される。例えば、抽出された乱数値が、当選判定テーブルのどの区分(領域)に属するか調べ、その区分が例えば当選1の区分であれば「当選1」と判定される。同様に、抽出された乱数値が当選判定テーブル6の外れの区分(領域)に属すれば「外れ」と判定される。抽選処理の評価が例えば外れの場合は所定の図柄が揃わないように設定され(いわゆる蹴飛ばし)、当たりの場合はストップスイッチが所定のタイミングで押下されることなどを条件に所定の図柄が揃うように設定される(いわゆる引き込み)。そして、所定の図柄が揃えば入賞図柄に相当するメダルが払い出される。各種の入賞はこのような当選判定テーブルのデータ設定に応じた確率の下で発生し図柄の停止制御が行われるため、遊技者の技量に極端に左右されることなく、例えば1日の営業時間内でのトータル的なメダル支払い率がほぼ一定に維持されている。
スタートスイッチ134の構造及びその動作について図4乃至図6を参照して説明を加える。
図4(a)はスタートスイッチ134を遊技機の上から見た図である。
図4(b)は、スタートスイッチ134の図4(a)のA−A線矢視断面図である。
図4(a)は、スタートスイッチ134が備えるフォトインタラプタ(センサ)134cの配置を示すものである。発明の実施の形態に係るスタートスイッチ134は、N個のセンサ134cを備えるが、図4(a)におけるそれらの位置は同じである。そのため、図4(a)では1つのセンサのみを示し、その符号は単に134cなどとしている。
図4(b)は、スタートスイッチ134の図4(a)のA−A線矢視断面図である。
図4(a)は、スタートスイッチ134が備えるフォトインタラプタ(センサ)134cの配置を示すものである。発明の実施の形態に係るスタートスイッチ134は、N個のセンサ134cを備えるが、図4(a)におけるそれらの位置は同じである。そのため、図4(a)では1つのセンサのみを示し、その符号は単に134cなどとしている。
図4(a)(b)において、130は遊技機の扉を示す。スタートスイッチ134は、遊技者が直接触れる例えば球状のノブ134aと、ノブ134aが操作されたときに可動する作用部であるレバー(例えば棒状の部材からなる)134bと、レバー134bの動きを検知したとき信号を出力するN個のセンサ134c(S1〜S4(SN))と、レバー134bをその途中(例えば、扉130の個所)で支える支点134dとを備える。センサ134cは例えば光学式のセンサであるフォトインタラプタである。フォトインタラプタとは、検出溝を備えるケースの中に発光部134c−LEDと受光部134c−PDを対向配置し、検出溝間の通過物体を非接触で検知するものである。なお、以下の説明で、符号134cに代えて、N個のセンサを、それぞれ、第1センサS1、第2センサS2、・・・、第NセンサSNと記すことがある。図4(b)の例では合計4個のセンサを設けているので、最後のセンサはS4である。最後のセンサについてはS4又はSNいずれかの符号を用いる(SNは基準位置のレバー134bから最も離れていて、最後にレバー134bを検出するセンサを意味する)。
レバーとは、槓桿(こうかん)のことであり、一定点を通る軸を中心に自由に回転し得る部材、典型的には棒である。ノブとは、把手(とって)のことであり、手で触るためにとりつけた、器物の突き出た部分である。なお、ノブ134aはレバー134bと一体になっていてもよい。
スタートスイッチ134は、支点134dを中心に上下に動くように支えられている。ここで、上とは遊技機の上端の方向を意味し、下とは遊技機の下端の方向を意味する。上、下は、スタートスイッチ134から見て、それぞれ通常の意味の高い位置、低い位置のことである。支点134dを中心にレバー134bの両端はそれぞれ上下反対方向に動くが、特に断らない限り、ノブ134aが下(上)に動いたとき、スタートスイッチ134又はレバー134bが下(上)に動いたものとする。
スタートスイッチ134の「中」の状態(非操作時・オフ時)は、図4(b)に示すように、レバー134bは水平であり、その端(ノブ134aとは反対側の端で、扉130の内部に位置している)が、N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)のいずれからも外れている。すなわち、レバー134bの端が、N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)の発光部と受光部の間のいずれの光も遮蔽していないので、スタートスイッチ134はオフである。なお、従来のスタートスイッチでは、光が遮蔽されなくなったとき信号を出力した。これは、図4とは逆の動作であるが、信号の論理が反転している点を除きその動作は同じであり、いずれの出力信号も同様に扱うことができる。
N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)は、レバー(操作軸)134bが基準位置から揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、これにより各センサS1〜SN(S4)は順番にレバー134bの移動を検出する。基準位置とは、レバー134bに外部から力が加えられていないときにレバー134bが静止している位置であり、通常は水平状態である。揺動位置とは、ノブ134aに力が加えられてレバー134bが最大限動いたときの位置、すなわちレバー134bの最底部の位置である。
基準位置では、N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)はいずれもオフ(非検出)である。揺動位置でも同様であるが、最上部のセンサSN(S4)はオン(検出)であってもよい。
遊技者がスタートスイッチ134の押下げると、図5(a)〜(d)の順番でレバー134bが下がっていく。スタートスイッチ134は、そのほぼ中間に設けられた支点134dを中心に回転し、レバー134bの端(ノブ134aとは反対側の端)が上がり、図5(a)〜(d)に示すように、N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)を順番にオンにさせていく。すなわち、図5(a)の状態で第1押下信号が出力され、図5(b)の状態で第2押下信号が出力され、図5(c)の状態で第3押下信号が出力され、図5(d)の状態で第4(N)押下信号が出力される。なお、図5において、各センサの黒丸は受光素子における受光スポットを示し、この黒丸とレバー134bが重なることによりセンサがオン(検出)になる。なお、レバー134bは、図5(d)の位置からさらに回転できてもよい(回転が停止する位置が揺動位置である)。
図5(a)〜(d)のようにレバー134bが動いたときの、各センサの出力信号のタイミングチャートを図6に示す。レバー134bが基準位置から揺動位置まで移動した後は、遊技者がノブ134aから手を離すかあるいは力を抜くことで、レバー134bは、自動的に基準位置に復帰する。したがって、各センサは、それぞれ、レバー134bが基準位置から揺動位置へ向かって移動するとき(以下、「往路」)、及び、レバー134bが揺動位置から基準位置へ戻るとき(以下、「復路」)の両方でオン(検出)になる。図6において、往路での出力信号及びその出力タイミングをS1a〜S4a及びt1a〜t4aで示し、復路での出力信号及びその出力タイミングをS1b〜S4b及びt1b〜t4bで示す。なお、揺動位置で最上部のセンサSN(S4)がオン(検出)であるときは、S4aとS4bはひとつになる。
N個(4個)のセンサS1〜SN(S4)によるレバー134bの移動を検出する(オンする)タイミングは、各センサの取り付け位置に応じて異なり、例えば、図6に示すようになる。図6では、各センサの検出タイミングとそのときのレバー134bの移動量は次のようになる。
第1センサS1:移動量=x1、検出タイミング=t1a、t1b
第2センサS2:移動量=x2、検出タイミング=t2a、t2b
第3センサS3:移動量=x3、検出タイミング=t3a、t3b
・・・
第4(N)センサS4(SN):移動量=x4(xN)、検出タイミング=t4a(tNa)、t4b(tNb)
ただし、基準位置での移動量=0、揺動位置での移動量=xmaxとした。
0<x1<x2<x3<・・・<xN≦xmax
t1a<t2a<t3a<t4a
t4b<t3b<t2b<t1b
ただし、t4a=t4bの場合もある。
第1センサS1:移動量=x1、検出タイミング=t1a、t1b
第2センサS2:移動量=x2、検出タイミング=t2a、t2b
第3センサS3:移動量=x3、検出タイミング=t3a、t3b
・・・
第4(N)センサS4(SN):移動量=x4(xN)、検出タイミング=t4a(tNa)、t4b(tNb)
ただし、基準位置での移動量=0、揺動位置での移動量=xmaxとした。
0<x1<x2<x3<・・・<xN≦xmax
t1a<t2a<t3a<t4a
t4b<t3b<t2b<t1b
ただし、t4a=t4bの場合もある。
図7は、発明の実施の形態1に係る当選抽選手段のブロック図である。当選抽選手段の少なくとも一部の機能(例えば判定部5と当選判定テーブル6)は、メイン基板200のROMに記憶されたプログラムを同上のCPUが実行することにより又はICなどのハードウエアにより実現される。
乱数発生器3は、当選抽選用の乱数を所定の領域内で発生させるものである。例えば、クロック信号を入力とし、当該クロック信号に従って0〜一定数の範囲(例えば0000〜FFFF(16進))において任意の数値を所定の確率で発生させるカウンタである。
乱数抽出器4は、乱数発生器3が発生する乱数をスタートスイッチ134の操作のタイミングで抽出するものである。乱数発生器3は所定間隔で連続的に乱数を発生させているが、そのうちの一部が乱数抽出器4により抽出される。
当選判定テーブル6は、乱数発生器3がとる乱数の全領域に対応して、各当選態様ごとに区分された領域を有するものである。例えば、0〜一定数の範囲を複数に区分し、ひとつの区分(領域)を外れとし、他の区分(領域)を当選1、当選2、・・・というように設定する。
判定部5は、抽出された抽出乱数データを、当選判定テーブル6の抽選確率データと参照する。すなわち、当該抽出乱数データを、乱数の全領域中の各当選態様ごとに区分された当選判定領域データそれぞれと照合し、当該抽出乱数データが属する当選態様に対応する当選を決定するものである。例えば、抽出された乱数値が、当選判定テーブル6のどの区分(領域)に属するか調べ、その区分が例えば当選1の区分であれば「当選1」と判定される。同様に、抽出された乱数値が当選判定テーブル6の外れの区分(領域)に属すれば「外れ」と判定される。
選択部7は、スタートスイッチ134のN個のセンサS1〜SNからの信号(第1押下信号〜第N押下信号)の少なくとも1つを選択するとともに、選択したセンサの信号に基づき乱数抽出器4に乱数を抽出させるものである。選択部7は、予め定められたタイミングで、乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサの信号を選択する。
選択部7における選択の変更は、例えば、次の(1)(2)のタイミングで行われる。
(1)乱数抽出器4での乱数の抽出毎(スタートスイッチ134の押下毎)
例えば、スタートスイッチ134が押下げられるごとに、センサS1、S2、S3、S4(SN)、S1、S2、・・・というように順番にセンサを切り替えていく。
(2)不正行為を検知したとき(発明の実施の形態2参照)
(1)乱数抽出器4での乱数の抽出毎(スタートスイッチ134の押下毎)
例えば、スタートスイッチ134が押下げられるごとに、センサS1、S2、S3、S4(SN)、S1、S2、・・・というように順番にセンサを切り替えていく。
(2)不正行為を検知したとき(発明の実施の形態2参照)
選択部7においてどのセンサを選択するかは、例えば、次の(3)〜(5)のように行われる。
(3)規則的
例えば、上記(1)のように、センサS1、S2、S3、S4(SN)、S1、S2、・・・というように順番にセンサを切り替えていく。
(4)ランダム(発明の実施の形態3及び4参照)
(5)当選率の最も高いセンサを選択から除外し、残りのものから規則的又はランダムに選択(発明の実施の形態5参照)
(3)規則的
例えば、上記(1)のように、センサS1、S2、S3、S4(SN)、S1、S2、・・・というように順番にセンサを切り替えていく。
(4)ランダム(発明の実施の形態3及び4参照)
(5)当選率の最も高いセンサを選択から除外し、残りのものから規則的又はランダムに選択(発明の実施の形態5参照)
発明の実施の形態1によれば、スタートスイッチの操作軸の移動を検出する複数のセンサを設け、乱数の抽出に用いるセンサを毎回又は予め定められたタイミングで次々と切り替えることで乱数の抽出タイミングをずらし、いわゆるソレノイドゴトに対して所望の乱数値を取得できないようにする。これにより、不正行為で利益を得ることができなくなり、不正行為を抑止することができる。
センサが次々と切り替えられているので、ソレノイド等を用い毎回同じタイミングでスタートスイッチを押下しても、選択されているセンサの光を切るまでに微妙な時間差が生じる。したがって、毎回同じ乱数値を得ることは困難である。
発明の実施の形態2.
不正行為を検知したときにセンサを切り替える遊技機について説明を加える。
不正行為を検知したときにセンサを切り替える遊技機について説明を加える。
図8は、発明の実施の形態2に係る当選抽選手段のブロック図である。図8において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図8において、8は、前回抽出された乱数値を記憶し、記憶された前回の乱数値を乱数抽出器4で抽出された乱数値と比較する乱数値監視器である。乱数値監視器8は、乱数抽出器4で抽出された乱数値が前回の乱数値と一致したとき又はこれらの差が予め定められた閾値よりも小さいとき不正行為と判定し、その判定結果を選択部7へ出力する。
選択部7は、乱数値監視器8の出力を受けて、センサを他のものに切り替える。選択部7においてどのセンサを選択するかは、例えば、上述の(3)〜(5)のように行われる。
不正行為と判定する条件として、下記(ア)〜(イ)のやり方がある。詳しくは後述する。
(ア)単純に、前回の乱数値を今回の乱数値と比較し、これらが一致したとき又はこれらの差が予め定められた閾値よりも小さいとき、不正行為と判定する。
(イ)抽出された乱数値を連続して監視し、前回の乱数値と今回の乱数値の差(差分)がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、不正行為と判定する。
(ウ)抽出された乱数値を連続して監視し、予め定めた基準値と乱数値の差がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、不正行為と判定する。
(ア)単純に、前回の乱数値を今回の乱数値と比較し、これらが一致したとき又はこれらの差が予め定められた閾値よりも小さいとき、不正行為と判定する。
(イ)抽出された乱数値を連続して監視し、前回の乱数値と今回の乱数値の差(差分)がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、不正行為と判定する。
(ウ)抽出された乱数値を連続して監視し、予め定めた基準値と乱数値の差がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、不正行為と判定する。
次に図9のフローチャートを参照して発明の実施の形態2に係る遊技機の動作を説明する。
スタートスイッチ134が押下されたら(S2でYES)、当該スイッチ134の出力(選択部7で選択されたセンサの出力)に基づき乱数抽出器4で乱数値を抽出する(S3)。
抽出された乱数値に基づき判定部5で当選判定を行う(S4)。この処理は公知であるのでその詳細説明は割愛する。
抽出された乱数値が前回と近似しているかどうか、すなわち、今回の乱数値が前回の乱数値に一致しているか又はこれらの差が予め定められた閾値よりも小さいかどうか判定する(S5)。近似していないとき(S5でNO)、S2の処理へ戻る。
近似していたとき(S5でYES)、選択部7へ信号を送り、乱数の抽出に使用するセンサを変更させる。
このように、当該遊技で使用された乱数値と、前回遊技の内部抽選に使用した乱数値を比較し、両者の差が一定範囲内にあるかどうか判定することで不正行為(ソレノイドゴト)を検出することができる。遊技者による正しいスタートスイッチの操作には、必ず揺らぎが生じており、同一又は近似する乱数値が連続して抽出されることはない。このようなことが生じるのは、ソレノイド等の機械を用いた不正行為の場合に限られる。不正行為を検出したら、センサを変更させることによりスタートスイッチ134のオンタイミングをずらして不正行為を失敗に終わらせることができる。
乱数値監視器8の具体的な動作について説明する。
本発明の実施の形態は、不正行為装置を用いて連続して所望の乱数値を取得するという不正行為を防止するためのものである。したがって、通常のスタートスイッチ134の操作で取得することはほとんど不可能と思われる程度に、連続して同じ又は近似する乱数値が得られたかどうかを判定基準とすればよい。具体的には、下記(ア)〜(ウ)の判定基準である。
本発明の実施の形態は、不正行為装置を用いて連続して所望の乱数値を取得するという不正行為を防止するためのものである。したがって、通常のスタートスイッチ134の操作で取得することはほとんど不可能と思われる程度に、連続して同じ又は近似する乱数値が得られたかどうかを判定基準とすればよい。具体的には、下記(ア)〜(ウ)の判定基準である。
(ア)単純に、前回の乱数値を今回の乱数値と比較し、これらが一致したとき又はこれらの差が予め定められた閾値よりも小さいとき、センサを変更する。
(今回の乱数値)−(前回の乱数値)=0
又は
(今回の乱数値)−(前回の乱数値)<(閾値)
の条件を満たすとき、センサを変更する。
例えば、乱数値監視器8で上記式の左辺を演算し、その結果を上記閾値と比較し、(受けた値)<(閾値)のときに、センサを変更する。
乱数発生器3は高速に乱数を発生させるから、一般の遊技者による操作で、今回と前回の乱数値が全く同じとなる確率はゼロとみなしてよい。その差が非常に僅かなとき(例えば、1%未満)も同様である。
このやり方は処理が簡単で、実現容易である。
(今回の乱数値)−(前回の乱数値)=0
又は
(今回の乱数値)−(前回の乱数値)<(閾値)
の条件を満たすとき、センサを変更する。
例えば、乱数値監視器8で上記式の左辺を演算し、その結果を上記閾値と比較し、(受けた値)<(閾値)のときに、センサを変更する。
乱数発生器3は高速に乱数を発生させるから、一般の遊技者による操作で、今回と前回の乱数値が全く同じとなる確率はゼロとみなしてよい。その差が非常に僅かなとき(例えば、1%未満)も同様である。
このやり方は処理が簡単で、実現容易である。
(イ)抽出された乱数値を連続して監視し、前回の乱数値と今回の乱数値の差(差分)がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、センサを変更する。
図10を参照してこのやり方を説明する。
図10(a)は抽出された乱数値を時系列でプロットしたグラフである。同図は13個の乱数値を示している。グラフの縦軸は乱数値を示す。乱数発生器3はカウンタで構成され、その出力は0000−FFFF(16進)の範囲を繰り返す。グラフの横軸は時間を示す。
図10(b)は乱数値の差分(縦軸)を時系列でプロットしたグラフである。
(乱数値の差分)=(今回の乱数値)−(前回の乱数値)
である。
図10(b)において、縦軸に閾値Th+とTh−を示している。
図10を参照してこのやり方を説明する。
図10(a)は抽出された乱数値を時系列でプロットしたグラフである。同図は13個の乱数値を示している。グラフの縦軸は乱数値を示す。乱数発生器3はカウンタで構成され、その出力は0000−FFFF(16進)の範囲を繰り返す。グラフの横軸は時間を示す。
図10(b)は乱数値の差分(縦軸)を時系列でプロットしたグラフである。
(乱数値の差分)=(今回の乱数値)−(前回の乱数値)
である。
図10(b)において、縦軸に閾値Th+とTh−を示している。
例えば、乱数値監視器8で上記式の左辺を演算し、その値を上記閾値と比較し、閾値Th+とTh−の範囲内に差分が連続して一定回数以上(例えば5回以上)含まれるようになったとき、センサを変更する。図10(b)において、(p)〜(t)が連続して閾値Th+とTh−の範囲内に含まれているので、(t)の乱数値が抽出された直後のタイミングt1で、センサを変更する。
このやり方は、前述の(ア)のやり方よりも複雑であるが、その反面、不正行為を確実に検知できるという利点がある。前述の(ア)のやり方では、前回と今回の乱数値の差が僅か(例えば1%未満)でないとセンサを変更しない。たとえ不正行為が行われていたとしても、不正行為者が乱数の発生周期に合わせて「正確に」操作しない限りそれを検知できない。不正行為を確実に検知するには、閾値を広げればよい(例えば5%未満)が、それでは一般の遊技者の操作も不正行為として誤って検知することが多くなる。このように、不正行為の検知確率を高めることと、一般の遊技者の操作を誤って不正行為として検知する確率(誤検知確率)を高めることはトレードオフの関係にあり、前述の(ア)のやり方では両者を同時に改善することは困難である。
これに対し、(イ)のやり方によれば、両者を同時に高めることができる。不正行為者による乱数値は、特に不正行為が成功しつつあるときに、連続して同じ又は近似する値となる(図10の(p)〜(t))。このようなときにセンサを変更すればよい。このような不正行為者による乱数値の性質に鑑みれば、図10(b)の閾値Thを大きく(例えば5%)することで検知確率を大きくできるが、誤検知確率は大きくならない。なぜなら、一般の遊技者が操作することで連続して近似する乱数値を取得することは、ほとんどありえないからである。
一般的に、回数を増やすと誤検知確率は低下するが、検知確率も低下する。閾値を大きくすると検知確率は高くなるが、誤検知確率も高くなる。このような性質に鑑み、実用上好ましい閾値・回数を設定すればよい。なお、(イ)のやり方による検知確率は、(ア)のやり方の検知確率よりも高い。誤検知確率についても(イ)のやり方は(ア)のやり方よりも低く、優れている。(イ)のやり方は、(ア)のやり方の検知確率と誤検知確率の両方を同時に改善したと言える。
なお、上記例では5回連続して同じ又は近似する値となったかどうかを判定基準としたが、これに代えて10回中5回以上同じ又は近似する値となったかどうか、すなわち予め定められた頻度を超えたかどうかを判定基準とすることもできる。
(ウ)抽出された乱数値を連続して監視し、予め定めた基準値と乱数値の差がゼロになるか、又は予め定められた閾値よりも小さくなる状態が、予め定められた回数を超えて生じたとき、センサを変更する。
図11を参照してこのやり方を説明する。
図11(a)は抽出された乱数値を時系列でプロットしたグラフである。同図は13個の乱数値を示している。グラフの縦軸は乱数値を示す。乱数発生器3はカウンタで構成され、その出力は0000−FFFF(16進)の範囲を繰り返す。グラフの横軸は時間を示す。
図11(b)は予め定めた基準値と乱数値の差(縦軸)を時系列でプロットしたグラフである。
図11を参照してこのやり方を説明する。
図11(a)は抽出された乱数値を時系列でプロットしたグラフである。同図は13個の乱数値を示している。グラフの縦軸は乱数値を示す。乱数発生器3はカウンタで構成され、その出力は0000−FFFF(16進)の範囲を繰り返す。グラフの横軸は時間を示す。
図11(b)は予め定めた基準値と乱数値の差(縦軸)を時系列でプロットしたグラフである。
このやり方は、(イ)の差分に代えて、予め定められた基準値からの差(散らばり方:以下「分散」と記す)を用いるものである。
(分散)=(乱数値)−(基準値)
上記以外は、上記(イ)のやり方と同じである。
基準値として、当選と判定されるいずれかの値を採用する。不正行為者は常に当選を狙うから、それに対応する値(例えば、当選判定テーブル6の大当たりの範囲がX〜Yであるとき、Z=(X+Y)/2)を基準値とすればよい。
(ウ)のやり方は、(イ)のやり方と同じく、検知確率と誤検知確率の両方を改善するとともに、当選の連続を阻止できて不正行為を効果的に抑止することができる。
なお、(イ)の場合と同様に、10回中5回以上同じ又は近似する値となったかどうか(予め定められた頻度を超えたかどうか)を判定基準とすることもできる。
(分散)=(乱数値)−(基準値)
上記以外は、上記(イ)のやり方と同じである。
基準値として、当選と判定されるいずれかの値を採用する。不正行為者は常に当選を狙うから、それに対応する値(例えば、当選判定テーブル6の大当たりの範囲がX〜Yであるとき、Z=(X+Y)/2)を基準値とすればよい。
(ウ)のやり方は、(イ)のやり方と同じく、検知確率と誤検知確率の両方を改善するとともに、当選の連続を阻止できて不正行為を効果的に抑止することができる。
なお、(イ)の場合と同様に、10回中5回以上同じ又は近似する値となったかどうか(予め定められた頻度を超えたかどうか)を判定基準とすることもできる。
発明の実施の形態2によれば、抽出された乱数値を監視することで不正行為の有無を判定し、不正行為が行われていると判定したときは、乱数の抽出に用いるセンサを切り替えることで乱数の抽出タイミングをずらし、所望の乱数値を取得できないようにする。これにより、不正行為で利益を得ることができなくなり、不正行為を抑止することができる。
発明の実施の形態2によれば、スタートスイッチを無効にするわけではなく遊技は可能であるので、万一、誤って不正行為と判定したとしても遊技者に与える不利益は小さくて済む。また、当選確率を下げるというようなペナルティを課しているわけではないので、不正行為者が立ち去った後の善意の遊技者に対して不利な結果をもたらすことがない。
発明の実施の形態3.
複数のセンサのうちどれを選択するかについて、ランダムに選択する遊技機、特に抽選に用いられていないセンサに基づき乱数を抽出し、抽出された乱数値に基づきセンサを選択するものについて説明を加える。
複数のセンサのうちどれを選択するかについて、ランダムに選択する遊技機、特に抽選に用いられていないセンサに基づき乱数を抽出し、抽出された乱数値に基づきセンサを選択するものについて説明を加える。
図12は、発明の実施の形態3に係る当選抽選手段のブロック図である。図12において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図12において、4bは、選択部7の出力に基づきセンサ選択用の乱数を抽出するセンサ選択用乱数抽出器である。選択部7は、センサ選択用乱数抽出器4bに対して、抽選に用いられていないセンサ(乱数抽出器4に使用されていないセンサ)の信号を出力する。
そして、選択部7は、センサ選択用乱数抽出器4bの出力に基づき乱数抽出器4に使用するセンサを選択する。例えば、抽出された乱数値の任意の2ビットを抽出し、それが00であれば第1センサを選択し、01であれば第2センサを選択し、10であれば第3センサを選択し、11であれば第4センサを選択する。センサの数が5以上のときは、3以上の適当な数のビットを使用すればよい。同時に、センサ選択用乱数抽出器4bのセンサを選択するようにしてもよい。例えば、他の任意の2ビットを抽出し、同様に抽選する。
発明の実施の形態4.
複数のセンサのうちどれを選択するかについて、ランダムに選択する遊技機、特に復路に抽出された乱数値に基づきセンサを選択するものについて説明を加える。
複数のセンサのうちどれを選択するかについて、ランダムに選択する遊技機、特に復路に抽出された乱数値に基づきセンサを選択するものについて説明を加える。
図13は、発明の実施の形態4に係る当選抽選手段のブロック図である。図13において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図13において、乱数抽出器4は、往路と復路の両方で乱数を抽出し、往路で抽出された乱数値は判定部5に送られ、復路で抽出された乱数値は選択部7に送られ、センサの選択に使用される。選択のやり方は、発明の実施の形態3と同じである。
次に図14のフローチャートを参照して発明の実施の形態4に係る遊技機の動作を説明する。
予め選択されているセンサの出力を監視する(S10)。これは、往路を監視している。
往路で検出があったとき(S11でYES)、選択部7で選択されたセンサの出力に基づき乱数抽出器4で乱数値を抽出する(S12)。図6の例では、信号S1a〜S4aのいずれかが使用される。
抽出された乱数値に基づき判定部5で当選判定を行う(S13)。この処理は公知であるのでその詳細説明は割愛する。
予め選択されているセンサの出力を監視する(S14)。これは、復路を監視している。
復路で検出があったとき(S15でYES)、選択部7で選択されたセンサの出力に基づき乱数抽出器4で乱数値を抽出する(S16)。図6の例では、信号S1b〜S4bのいずれかが使用される。
抽出された乱数値に基づきセンサを選択する(S13)。選択のやり方は、発明の実施の形態3と同様である。
発明の実施の形態4によれば、センサの往復の検出を有効活用することで、乱数抽出器を追加することなく、センサの選択をランダムに行うことができる。
発明の実施の形態5.
複数のセンサのうちどれを選択するかに際して、当選率の最も高いセンサを選択から除外し、残りのものから規則的又はランダムに選択する遊技機について説明を加える。
複数のセンサのうちどれを選択するかに際して、当選率の最も高いセンサを選択から除外し、残りのものから規則的又はランダムに選択する遊技機について説明を加える。
図15は、発明の実施の形態5に係る当選抽選手段のブロック図である。図15において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図15において、9は、複数のセンサそれぞれについて判定部5における当選率(当選確率)を算出する当選監視器である。当選監視器9は、選択部7からどのセンサが使用されているかの情報を受け、当選回数をセンサごとに累積することで当選確率を算出する。
例えば、第1センサS1を100回使用した結果、3回当選したときは、その当選率は3%になる。他のセンサも同様である。このようにして、例えば、図16のように当選率が算出される。
選択部7は、当選監視器9で算出された当選率の最も高いセンサを選択から除外し、他のセンサを選択する。図16の例では、第3センサの当選率が最も高いから、選択部7は当該センサ以外のセンサを選択する。例えば、当選監視器9は、選択部7に記憶される使用禁止フラグのうち第3センサのフラグをセットする(1にする)。
発明の実施の形態5によれば、センサごとの当選率の履歴をとり、当選率の高いセンサを選択時の対象外とすることで、不正行為を防止することができる。ソレノイドでスタートスイッチを操作しているものは、センサの位置が固定であることを前提としているので、不正行為が継続されると、特定のセンサの入賞率が高くなる。したがって、当該センサを除外し他のセンサをランダムに選択することで、さらに、不正行為防止効果を高めることができる。
発明の実施の形態6.
2つ以上のセンサを選択し、それぞれについて乱数を抽出し、抽出された2つ以上の乱数値を合成して抽選に用いる遊技機について説明を加える。
2つ以上のセンサを選択し、それぞれについて乱数を抽出し、抽出された2つ以上の乱数値を合成して抽選に用いる遊技機について説明を加える。
図17は、発明の実施の形態6に係る当選抽選手段のブロック図である。図17において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図17の当選抽選手段は、2つの乱数抽出器4を備え、選択部7は、さらに1つの他のセンサを選択し、2つの乱数抽出器4は、それぞれ、選択部7で選択された2つのセンサの出力に基づき乱数発生器3が発生する乱数を抽出する。
図17において、10は、2つの乱数抽出器4で抽出された2つの乱数値を合成する合成部である。判定部5は、合成部10で合成された乱数値に基づき当選判定を行う。
合成部10における合成として、2つの乱数値の平均値を求めるやり方、2つの乱数値の論理和、論理積、排他的論理和を求めるやり方などがある。
発明の実施の形態6によれば、複数のセンサから任意の2つ以上のセンサを選択し、それらにより抽出された乱数値の合成値に基づき抽選を行うので、さらに予測が困難になり、不正行為をより効果的に防止することができる。
発明の実施の形態7.
選択されたセンサの往復の乱数値を合成して抽選に用いる遊技機について説明を加える。
選択されたセンサの往復の乱数値を合成して抽選に用いる遊技機について説明を加える。
図18は、発明の実施の形態7に係る当選抽選手段のブロック図である。図18において、図17に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図18の合成部10は、次回の抽選に用いる乱数値の合成に使用するために、復路(又は往路)で抽出された乱数値を一時的に記憶するレジスタ(記憶部)Rを含む。
乱数抽出器4は、選択部7で選択されたセンサの出力に基づき往路及び復路の両方で乱数発生器3が発生する乱数を抽出する。合成部10は、往路で抽出された乱数値と復路で抽出された乱数値を合成する。判定部5は、合成部10で合成された乱数値に基づき当選判定を行う。
合成部10で合成の対象となるのは、例えば、レジスタRに記憶されているスタートスイッチ134の前回の押下時の復路で抽出された乱数値と、スタートスイッチ134の今回の押下時の往路で抽出された乱数値である。つまり、前回の押下の際の乱数値と今回の押下の際の乱数値が合成されることになる。合成のやり方は、発明の実施の形態6と同様である。
次に、図19のフローチャートを参照して発明の実施の形態7に係る遊技機の動作を説明する。
予め選択されているセンサの出力を監視する(S20)。これは、往路を監視している。
往路で検出があったとき(S21でYES)、選択部7で選択されたセンサの出力に基づき乱数抽出器4で乱数値を抽出する(S22)。図6の例では、信号S1a〜S4aのいずれかが使用される。
レジスタRに記憶されている前回の乱数値を読み出す(S23)。
今回抽出した乱数値を読み出した前回の乱数値と合成する(S24)。
合成された乱数値に基づき判定部5で当選判定を行う(S25)。この処理は公知であるのでその詳細説明は割愛する。
今回抽出した乱数値を読み出した前回の乱数値と合成する(S24)。
合成された乱数値に基づき判定部5で当選判定を行う(S25)。この処理は公知であるのでその詳細説明は割愛する。
予め選択されているセンサの出力を監視する(S26)。これは、復路を監視している。
復路で検出があったとき(S27でYES)、選択部7で選択されたセンサの出力に基づき乱数抽出器4で乱数値を抽出する(S28)。図6の例では、信号S1b〜S4bのいずれかが使用される。
抽出された乱数値をレジスタRに記憶する(S29)。記憶した乱数値は次回の合成に使用される。
発明の実施の形態7によれば、複数の乱数値の合成値に基づき抽選を行うので、さらに予測が困難になり、不正行為をより効果的に防止することができる。発明の実施の形態7では、センサの往復の検出を有効活用することで、乱数抽出器を追加する必要がなく、その実現は容易である。
発明の実施の形態8.
図20は、発明の実施の形態8に係る当選抽選手段のブロック図である。図20において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図20は、発明の実施の形態8に係る当選抽選手段のブロック図である。図20において、図7に示された要素と同一相当部分について同一符号を付し、その説明は省略する。
図20において、11は、乱数抽出器4により抽出された乱数値を、判定部へ送る乱数値送出部である。
乱数値送出部11は、最後のセンサ(第Nセンサ)が検出したとき、抽出された乱数値を判定部5へ送るものであり、例えば、乱数値を記憶するレジスタと第N押下信号に基づき動作するゲート回路からなるものである。乱数抽出器4で抽出された乱数値は一度、乱数値送出部11に記憶され、第N押下信号で記憶された乱数値が判定部5へ送られ、抽選に用いられる。
発明の実施の形態8は、スタートスイッチ134のレバーが揺動位置まで到達したときに初めて抽選が行われるようにしたものであり、スタートスイッチ134のレバーの移動が中途半端の場合は抽選が行われない。発明の実施の形態8によれば、複数のセンサのどれが選択されているか、遊技者に気づかれるおそれがなくなる。乱数値送出部11がなければ、選択されたセンサが検出した時点で抽選が行われリールが回転するので、注意深い遊技者であれば、どのセンサが選択されているか知ることができてしまう。
また、発明の実施の形態8は、従来の遊技機のスタートスイッチ134の操作と同じであるため、互換性の観点からも好ましい。
以上の各実施の形態の説明で、センサ134cとして光学式センサを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、センサ134cとして、磁気センサ、機械式スイッチ(マイクロスイッチ)などを用いることもできる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
3 乱数発生器
4 乱数抽出器
4b センサ選択用乱数抽出器
5 判定部
6 当選判定テーブル
7 選択部
8 乱数値監視器
9 当選監視器
10 合成部
11 乱数値送出部
134 スタートスイッチ
134a ノブ
134b レバー
134c センサ
134d 支点
200 メイン基板
200a 当選抽選手段
S1 第1センサ
S2 第2センサ
S3 第3センサ
S4 第4センサ
SN 第Nセンサ
4 乱数抽出器
4b センサ選択用乱数抽出器
5 判定部
6 当選判定テーブル
7 選択部
8 乱数値監視器
9 当選監視器
10 合成部
11 乱数値送出部
134 スタートスイッチ
134a ノブ
134b レバー
134c センサ
134d 支点
200 メイン基板
200a 当選抽選手段
S1 第1センサ
S2 第2センサ
S3 第3センサ
S4 第4センサ
SN 第Nセンサ
Claims (10)
- スタートスイッチからの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う当選抽選手段を備える遊技機において、
前記スタートスイッチは、遊技機の前面に設けられ、遊技者の操作を受けて予め定められた基準位置とこれから離隔している揺動位置との間を移動する操作軸と、前記操作軸が前記基準位置から前記揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、移動している前記操作軸を検出する複数のセンサと、を含み、
前記当選抽選手段は、前記複数のセンサの少なくとも1つを選択する選択部と、抽選用の乱数を発生する乱数発生器と、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数を抽出する乱数抽出器と、抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルと、前記当選判定テーブルを参照して前記乱数抽出器により抽出された乱数値の当選の有無を判定する判定部とを含み、
前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択することを特徴とする遊技機。 - 前記乱数抽出器で抽出された乱数値を以前に抽出された乱数値と比較し、この比較結果に基づき同じ又は近似する乱数値が抽出されていることを検知する乱数値監視器と、
前記乱数値監視器で同じ又は近似する乱数値が抽出されていることが検知されたとき、前記選択部は、前記乱数抽出器での乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記複数のセンサの少なくとも1つの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数を抽出するセンサ選択用乱数抽出器を備え、
前記選択部は、前記乱数抽出器に使用するために、前記センサ選択用乱数抽出器で抽出された乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。 - 前記複数のセンサは、それぞれ、前記操作軸が前記基準位置から前記揺動位置へ向かって移動するとき(以下、「往路」)、及び、前記操作軸が前記揺動位置から前記基準位置へ戻るとき(以下、「復路」)の両方で前記操作軸を検出し、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記判定部は、抽出された一方の乱数値について当選の有無を判定し、
前記選択部は、抽出された他方の乱数値に基づき前記複数のセンサから少なくとも1つのセンサを選択することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。 - 前記複数のセンサそれぞれについて前記判定部の判定による当選率を算出する当選監視器を備え、
前記選択部は、前記当選監視器で算出された前記複数のセンサごとの当選率のうちで最も高いセンサを選択から除外することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の遊技機。 - 抽出された複数の乱数値を合成する合成部を備え、
前記選択部は、さらに少なくとも1つの他のセンサを選択し、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択された少なくとも2つのセンサのそれぞれの出力に基づき前記乱数発生器が発生する乱数をそれぞれ抽出し、
前記合成部は、前記乱数抽出器で抽出された少なくとも2つの乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかに記載の遊技機。 - 抽出された複数の乱数値を合成する合成部を備え、
前記乱数抽出器は、前記選択部で選択されたセンサの出力に基づき前記往路及び前記復路の両方で前記乱数発生器が発生する乱数を抽出し、
前記合成部は、前記往路で抽出された乱数値と前記復路で抽出された乱数値を合成し、
前記判定部は、前記合成部で合成された乱数値に基づき当選判定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3又は請求項5いずれかに記載の遊技機。 - 前記乱数抽出器により抽出された乱数値を、前記判定部へ送る乱数値送出部を備え、
前記乱数値送出部は、前記操作軸が前記揺動位置へ到達したことを前記複数のセンサの少なくともいずれかに基づき検出したとき、前記判定部へ前記抽出された乱数値を送ることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれかに記載の遊技機。 - スタートスイッチの操作軸が基準位置から揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、前記操作軸の移動を検出する複数のセンサを含み、前記複数のセンサの少なくとも1つからの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う遊技機の不正行為防止方法であって、
前記複数のセンサの少なくとも1つを選択するステップと、
抽選用の乱数を発生するステップと、
選択された前記センサの出力に基づき前記乱数を抽出するステップと、
抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルを参照して前記抽出された乱数値の当選の有無を判定するステップと、
乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するステップと、を備える遊技機の不正行為防止方法。 - スタートスイッチの操作軸が基準位置から揺動位置へ向かって移動するときの経路に沿って設けられ、前記操作軸の移動を検出する複数のセンサを含み、前記複数のセンサの少なくとも1つからの信号に基づき抽選を行い、当該抽選の結果に基づき当選判定を行う遊技機の不正行為防止方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記複数のセンサの少なくとも1つを選択するステップと、
抽選用の乱数を発生するステップと、
選択された前記センサの出力に基づき前記乱数を抽出するステップと、
抽選に係る乱数値と当選の対応関係を予め格納する当選判定テーブルを参照して前記抽出された乱数値の当選の有無を判定するステップと、
乱数の抽出毎又は予め定められたタイミングで、前記乱数の抽出に用いられたものとは別のセンサを選択するステップと、を実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007204770A JP2009039180A (ja) | 2007-08-06 | 2007-08-06 | 遊技機及び遊技機の不正行為防止方法並びにプログラム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011177261A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2012176069A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Newgin Co Ltd | 遊技機 |
JP2014239895A (ja) * | 2014-06-06 | 2014-12-25 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000107345A (ja) * | 1998-10-08 | 2000-04-18 | Takasago Electric Ind Co Ltd | スロットマシン |
JP2003236051A (ja) * | 2002-02-19 | 2003-08-26 | Daiman:Kk | 遊技機 |
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2007
- 2007-08-06 JP JP2007204770A patent/JP2009039180A/ja active Pending
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