JP2009029246A - 電気式サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータおよび発電機として機能する回転電気機械と、それの回転運動を直線運動に変換するボールねじとを含み、電気式アブソーバおよび電気アクチュータとして機能する電気式サスペンション装置を改善する。
【解決手段】ボールねじ52のねじ軸44を、ねじ溝56のリード角がねじ軸44の両端部において漸減するものとする。一方、ボールねじ52のナット48を、ナット本体52と弾性変形可能な螺旋部材54とを含むものとし、ねじ軸44のねじ溝56と螺旋部材54のねじ溝58との間に多数のボール60を介在させる。ねじ軸44のリード角の変化を螺旋部材54の弾性変形により吸収させる。回転電気機械40に発生する回転モーメントの効き目を、バウンド限界あるいはリバウンド限界近傍において大きくできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両サスペンションシステムの主要な構成要素であるサスペンション装置に関するものであり、特に、回転電気機械を備えてバネ上部とバネ下部との間に設けられ、それらにそれらの接近離間方向の力を加える電気式サスペンション装置に関するものである。
この種の電気式サスペンション装置の一例としての電気式アブソーバが下記特許文献1に記載されている。この電気式アブソーバは、ボールねじと、回転電気機械と、互いに軸方向の相対移動が可能な第1部材および第2部材とを含んでいる。ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナット、およびそれらねじ軸とナットとの両ねじ溝に跨って係合する多数のボールを含み、ねじ軸が電動モータに接続され、ナットが第2部材に接続されている。回転電気機械が第1部材に保持され、その第1部材が車両のバネ上部に連結される一方、第2部材がバネ下部に連結される。バネ上部とバネ下部とが接近離間する際、回転電気機械が発電機として作動させられ、その接近離間に対抗する力をバネ上部とバネ下部とに加え、アブソーバとして機能する。
また、ボールねじにおいて、ねじ軸の軸方向に関してリード角を変化させることにより、ボールねじにより送られる対象物の送り速度や送り力を変化させることが下記特許文献2に記載されている。このボールねじにおいては、ねじ軸のリード角の変化にナットのねじ溝を追従させるために、ナットが螺旋部材とナット本体とにより構成されている。螺旋部材は弾性変形により伸縮可能とされ、その内周面にねじ溝が形成され、そのねじ溝とねじ軸のねじ溝とに跨って多数のボールが介在させられている。ねじ軸の回転につれて、ねじ軸とナットとが軸方向に相対移動し、その結果、ねじ軸のねじ溝の、ボールを介してナットと係合する部分のリード角が変化すれば、螺旋部材の弾性変形によりナットのねじ溝のリード角の変化が許容され、ナットとねじ軸とは支障なく軸方向に相対移動し続ける。
特開2005−96587号公報 特開平5−263891号公報
本発明の発明者は、上記特許文献2に記載されている「ボールねじのねじ軸のリード角を軸方向に関して変化させることにより、送り装置の送り速度や送り力を変化させる」という技術思想が、特許文献2に記載されている工作機械や成形機の送り装置のみならず、特許文献1に記載された種類の電気式サスペンション装置の実用性を向上させる上で有効であることに気付いた。すなわち、本発明は、リード角が軸方向に関して変化するねじ軸を含むボールねじを電気式サスペンション装置に適用することにより、電気式サスペンション装置の実用性を向上させることを課題としてなされたものである。
本発明は、上記課題を解決するために、(a)外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナット、およびそれらねじ軸とナットとの両ねじ溝に跨って係合する多数のボールを含むボールねじと、(b)前記ねじ軸と前記ナットとのいずれか一方である回転部材に接続され、その回転部材の回転と共に回転トルクを生じさせる回転電気機械と、(c)その回転電気機械を固定的に保持する第1部材と、(d)その第1部材と軸方向に相対移動可能であり、前記ねじ軸と前記ナットとの他方である非回転部材と接続された第2部材とを含み、前記第1部材が車両のバネ上部とバネ下部との一方に連結され、前記第2部材がバネ上部とバネ下部との他方に連結され、バネ上部とバネ下部とにそれらの接近離間方向の力を加える電気式サスペンション装置において、前記ねじ軸のねじ溝のリード角をそのねじ軸の長手方向の少なくとも一方の端部近傍部において中間部に比較して小さくするとともに、前記ナットを、内周面に前記ねじ溝が形成されるとともに、軸方向に伸縮する弾性変形が可能な可変ねじ溝形成部材と、その可変ねじ溝形成部材をその可変ねじ溝形成部材の前記伸縮を許容しつつ保持し、かつ、前記ねじ軸から前記ボールを介して可変ねじ溝形成部材に伝達される力を受けるナット本体とを含むものとしたことを特徴とする。
本電気式サスペンション装置は、回転電気機械の制御装置を変更することにより、バネ上部とバネ下部との接近離間に対抗する軸方向力(以下、減衰力と称する)を発生させるアブソーバとしてのみ機能するものとすることも、バネ上部とバネ下部とを積極的に離間させる力を発生させるアクチュエータとしてのみ機能するものとすることも、アブソーバとアクチュエータとの両方として機能するものとすることも可能である。
いずれにしても、本電気式サスペンション装置においては、ねじ軸とナットとの軸方向の相対移動により、ナットがねじ軸のリード角の小さい端部と係合するに到れば、リード角の大きい中央部と係合していた状態と比較して、回転電気機械の同じ回転トルクに対応する軸方向の力が大きくなる。本電気式サスペンション装置をアブソーバとして機能させる場合には、バネ上部とバネ下部との同じ相対移動速度に対して大きな減衰力を発生させることができ、アクチュエータとして機能させる場合には、回転電気機械の同じ駆動トルクにより大きな軸方向力を発生させることができるのである。
それによって、使用頻度が高い小ストローク領域では回転電気機械の制御性を高く保ちつつ、ストロークエンド近傍では回転電気機械の回転トルクを有効に軸方向力に変換することが可能となり、回転電気機械,バウンドストッパ,リバウンドストッパ等の少なくとも1つの小形化が可能となって、電気式サスペンション装置の実用性が向上する効果が得られる。
なお、上記のようにねじ軸のねじ溝のリード角が小さくなるに従って、可変ねじ溝形成部材が弾性変形により軸方向に収縮し、その状態でボールを介して(以下、特に必要がない限り、ボールを介することは省略する)とはナット本体とねじ軸との間の力の伝達を行う。可変ねじ溝形成部材は、ねじ軸のリード角が大きい中央部と係合する状態で、歪みが一番小さく、リード角が小さい端部と係合する状態で歪み大きくなるようにすることも、逆にすることも可能である。しかし、本電気式サスペンション装置は、中間的な長さ、すなわち可変ねじ溝形成部材がねじ軸の中央部と係合する状態で作動することが多いこと、および、可変ねじ溝形成部材の歪みが小さいほどボールに作用する力やボールとねじ溝との接触面圧が小さくて済むことを考えれば、一般には、可変ねじ溝形成部材がねじ軸の中央部と係合する状態で、可変ねじ溝形成部材の歪みが最も小さくなるようにすることが望ましい。この最小の歪みは0とすることも可能であるが、例えば、ボールとねじ溝との遊びを無くす等、別の目的で、比較的小さい歪みが生じた状態とすることも可能である。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、特許請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項が請求項4に、(8)項が請求項5に、(12)項が請求項6にそれぞれ相当する。
(1)外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナット、およびそれらねじ軸とナットとの両ねじ溝に跨って係合する多数のボールを含むボールねじと、
前記ねじ軸と前記ナットとのいずれか一方である回転部材に接続され、その回転部材の回転と共に回転トルクを生じさせる回転電気機械と、
その回転電気機械を固定的に保持する第1部材と、
その第1部材と軸方向に相対移動可能であり、前記ねじ軸と前記ナットとの他方である非回転部材と接続された第2部材と
を含み、前記第1部材が車両のバネ上部とバネ下部との一方に連結され、前記第2部材がバネ上部とバネ下部との他方に連結され、バネ上部とバネ下部とにそれらの接近離間方向の力を加える電気式サスペンション装置であって、
前記ねじ軸のねじ溝のリード角がそのねじ軸の長手方向の少なくとも一方の端部近傍部において中間部に比較して小さくされるとともに、前記ナットが、内周面に前記ねじ溝が形成されるとともに、軸方向に伸縮する弾性変形が可能な可変ねじ溝形成部材と、その可変ねじ溝形成部材をその可変ねじ溝形成部材の前記伸縮を許容しつつ保持し、かつ、前記ねじ軸から前記ボールを介して可変ねじ溝形成部材に伝達される力を受けるナット本体とを含むものとされたことを特徴とする電気式サスペンション装置。
(2)前記ねじ軸の前記長手方向の少なくとも一方の端部近傍部において、前記ねじ溝が展開図において一円弧に沿って湾曲する形状とされた(1)項に記載の電気式サスペンション装置。
ねじ軸のねじ溝のリード角が段階的に小さくなるようにすることも可能である、例えば、ねじ軸の少なくとも一方の端部に最も近い部分においてリード角を小さくし、中央部において大きくし、それら両部分の間において中間の大きさとするというように、ねじ溝が展開図において概して折れ線を描き、各折れ点近傍部に丸味が付けられた状態となる形状とするのである。しかし、このようにすると、可変ねじ溝形成部材の先端部が折れ点近傍部に達するごとに可変ねじ溝形成部材を弾性変形させるために必要な回転トルクが段階的に変化することとなるため、回転電気機械の制御が複雑になる。
それに対し、本項の構成を採用すれば、ねじ軸のリード角が変化する殆どの領域で、可変ねじ溝形成部材の弾性変形量が連続的に変化することとなり、可変ねじ溝形成部材を弾性変形させるために必要な回転部材の回転トルクも連続的に変化することとなって、電気式サスペンション装置の設計が容易となり、あるいは回転電気機械の制御が容易となる効果が得られる。
(3)前記ねじ軸の前記長手方向の中間部において、前記ねじ溝のリード角が一定とされた(1)項または(2)項に記載の電気式サスペンション装置。
リード角が一定であれば、可変ねじ溝形成部材とねじ軸との係合位置の変化に関わらず、可変ねじ溝形成部材の弾性変形量が一定(0も含む)で済み、回転電気機械の特に微妙な制御が要求される電気式サスペンション装置の中立位置近傍(小ストローク領域)において、可変ねじ溝形成部材を弾性変形させるために必要な回転電気機械の回転トルクが不要となるか、必要な場合でもほぼ一定となり、回転電気機械の制御が容易となる効果が得られる。特に、可変ねじ溝形成部材を弾性変形させるために必要な回転電気機械の回転トルクが不要となる場合には、回転電気機械を作動させるための電気エネルギが少なくて済む効果も得られる。
(4)前記ナット本体が概して中空円筒状を成し、前記可変ねじ溝形成部材が概して螺旋形状を成す螺旋部材とされ、その螺旋部材が前記ナット本体の内周側に軸方向に相対移動可能に嵌合され、その螺旋部材の軸方向の中間部の1点が前記中空円筒状のナット本体に相対移動不能に連結された(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
可変ねじ溝形成部材の軸方向の中間部の1点をナット本体に相対移動不能に連結すれば、可変ねじ溝形成部材はその一点の両側において弾性変形により伸縮することが可能である。しかも、可変ねじ溝形成部材のナット本体に対する自由な移動は防止され、かつ、その連結点において、可変ねじ溝形成部材とナット本体との間の力の伝達が可能である。
ただし、「1点」あるいは「連結点」と言っても、力の伝達が可能な大きさの連結構造は必要であって、幾何学的な意味での点ではない。
なお、前記特許文献2に記載されているように、可変ねじ溝形成部材の一端とナット本体とを相対移動不能に固定することも考えられる。しかし、ナット本体に固定された一端はナット本体に対して軸方向に相対移動不能であるのに対し、その一端から離れた部分は可変ねじ溝形成部材の弾性変形によって容易にナット本体に対して軸方向に相対移動し得るため、これら両部分を共にボールを介してねじ軸と係合させれば、軸方向の力の伝達は殆ど固定の一端の近傍部分に保持されたボールによって行われ、固定の一端から離れた部分をボール介してねじ軸に係合させる意味が殆ど失われてしまう。
この事態を回避するためには、可変ねじ溝形成部材のナット本体に固定される一端の近傍部においてはねじ溝の横断面形状を大きくする等により、ボールが余裕を持って収容され、可変ねじ溝形成部材とねじ軸との間の軸方向の力の伝達には関与しないようにし、固定された一端から離れた部分においてのみ、可変ねじ溝形成部材がボールを介してねじ軸と係合し、その部分のボールのみが力の伝達に寄与するようにすればよい。
本項の構成は、上記の、一端がナット本体に固定された可変ねじ溝形成部材に、同じ構造の可変ねじ溝形成部材を180度反転させたものを結合したものに相当する。このようにすれば、可変ねじ溝形成部材はナット本体への固定部(連結部)の両側でねじ軸とボールを介して係合することとなり、可変ねじ溝形成部材の姿勢を安定させることが容易となる。
(5)前記可変ねじ溝形成部材の前記軸方向の中間部に第1連結部が設けられ、前記ナット本体に第2連結部が設けられて、それら第1連結部と第2連結部との係合により、可変ねじ溝形成部材の前記ナット本体に対するナット本体の軸線に平行な方向の移動とその軸線まわりの相対回転とが阻止された状態で、前記可変ねじ溝形成部材が前記ナット本体に連結された(4)項に記載の電気式サスペンション装置。
(6)前記第2連結部が前記ナット本体の内周面から半径方向内向きに突出した2本のピンを含み、前記第1連結部がそれら2本のピンの各々と係合する2つの係合凹部を備えて前記可変ねじ溝形成部材に固定された係合凹部形成部材を含む(5)項に記載の電気式サスペンション装置。
本項の特徴によれば、可変ねじ溝形成部材をナット本体に固定するための連結部の構成が特に簡単となる。
(7)前記可変ねじ溝形成部材の内周面に横断面形状がほぼ半円形である半円溝が形成され、前記可変ねじ溝形成部材の外周面に横断面形状がU字形で、前記ボールの各々の全体を収容可能なU溝が形成され、かつ、それら半円溝とU溝との端同士を滑らかに接続する接続通路が形成された(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
各ボールが半円溝内に位置する状態では、それらボールはねじ軸のねじ溝と可変ねじ溝形成部材の半円溝とに跨がって位置することとなる。ただし、半円溝はすべての部分においてボールに密に接触し、可変ねじ溝形成部材を正確にねじ軸のねじ溝に沿った形状に保つ形状とされる必要はない。例えば、次項におけるように、有効部と無効部とを含むものとされ、さらに後述のように弾性変形漸増部や遷移部を含むものとされてもよいのである。
(8)前記可変ねじ溝形成部材の前記ねじ溝が、
前記ボールをそれらボールに密に接触して収容し、それらボールを介して前記ねじ軸の前記ねじ溝と係合し、前記ねじ軸と前記ナット本体との間の力の伝達に寄与する有効部と、
前記ねじ軸の前記ねじ溝と共同して前記ボールの通路を形成するが、前記ボールを余裕を持って収容し、前記ねじ軸と前記ナット本体との間の力の伝達には寄与しない無効部と
を含む(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
本項の構成によれば、可変ねじ溝形成部材の全体がボールを介してねじ軸と係合させられるわけではなくなり、ボールねじの設計の自由度が向上する。次項の態様がその一例である。
(9)前記可変ねじ溝形成部材が、その可変ねじ溝形成部材の軸方向の中央部の一点において前記ナット本体に相対移動不能に連結され、その連結された被連結部の軸方向における両側の、被連結部から離れた部分に前記有効部が設けられた(8)項に記載の電気式サスペンション装置。
(10)前記可変ねじ溝形成部材を軸方向に平行な方向から見た場合に、前記有効部と前記被連結部とが互いに重なり合う(9)項に記載の電気式サスペンション装置。
可変ねじ溝形成部材は有効部においてねじ軸との間で軸方向の力の伝達を行うが、その有効部と周方向の同じ位置に被連結部が設けられていれば、力の伝達時に可変ねじ溝形成部材に作用する回転モーメントが小さくて済み、可変ねじ溝形成部材の外周面とナット本体の内周面との摺動摩擦が0となるか、あるいは小さくて済む。
(11)前記可変ねじ溝形成部材の前記ねじ溝が、さらに、
前記可変ねじ溝形成部材が前記ねじ軸の前記リード角が変化するリード角変化部と前記ボールを介して係合し始める際、その可変ねじ溝形成部材の弾性変形量を徐々に増大させる弾性変形漸増部と、
前記有効部と前記無効部との間に設けられ、前記ねじ軸と前記ナット本体との間の力の伝達に寄与する度合いを徐々に低下させる遷移部と
の少なくとも一方を含む(8)項ないし(10)項のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
可変ねじ溝形成部材のねじ溝に弾性変形漸増部を設ければ、実施例の項において詳細に説明するように、可変ねじ溝形成部材がねじ軸のリード角変化部とボールを介して係合し始める際、1個のボールに集中的に大きな力が作用することを回避することができる。有効部と無効部との間に遷移部を設ける場合も同様である。
(12)前記回転電気機械に接続され、その回転電気機械を電動モータとして作動させる第1制御部と、その回転電気機械を発電機として作動させる第2制御部とを備えた制御装置を含む(1)項ないし(11)項のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
電気式サスペンション装置を、電気式アブソーバとして機能させることと、電動アクチュエータとして機能させることとの両方が可能となり、特に実用性に優れた電気式サスペンション装置が得られる。
(13)外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナット、およびそれらねじ軸とナットとの両ねじ溝に跨って係合する多数のボールを含むボールねじと、
前記ねじ軸と前記ナットとのいずれか一方である回転部材に接続され、その回転部材の回転と共に回転トルクを生じさせる回転電気機械と、
その回転電気機械を固定的に保持する第1部材と、
その第1部材と軸方向に相対移動可能であり、前記ねじ軸と前記ナットとの他方である非回転部材と接続された第2部材と
を含み、前記第1部材が車両のバネ上部とバネ下部との一方に連結され、前記第2部材がバネ上部とバネ下部との他方に連結され、バネ上部とバネ下部とにそれらの接近離間方向の力を加える電気式サスペンション装置であって、
前記ナットが、
内周面に前記ねじ溝が形成されるとともに、軸方向に伸縮する弾性変形が可能な可変ねじ溝形成部材と、
その可変ねじ溝形成部材をその可変ねじ溝形成部材の前記伸縮を許容しつつ保持し、かつ、前記ねじ軸から前記ボールを介して可変ねじ溝形成部材に伝達される力を受けるナット本体と
を含むことを特徴とする電気式サスペンション装置。
可変ねじ溝形成部材の弾性係数を適切に選定することによって、可変ねじ溝形成部材に比較的周波数の高い振動を吸収する振動吸収部材としての機能を果たさせることができる。
前記特許文献1に記載されているように、バネ上部とバネ下部との相対移動(振動)のうち比較的周波数の低いものは回転電気機械の制御により除去することができるが、比較的周波数の高い振動を除去することは困難である。そこで、特許文献1に記載の電気式サスペンション装置においては、アッパーサポートに振動吸収機能を果たさせることが行われているが、本項の構成を採用すれば、アッパーサポートの振動吸収機能の一部あるいは全部を可変ねじ溝形成部材に果たさせることができる。
(1)項の電気式サスペンション装置においても、可変ねじ溝形成部材に振動吸収機能を果たさせることが可能である。しかし、(1)項のものにおいては、可変ねじ溝形成部材がねじ軸のねじ溝のリード角変化に伴って弾性変形することを許容する必要があるため、この要求と、振動吸収部材として適切な弾性係数の要求との両方を同時に満たすことが必要であり、両要求を常に満たし得るとは限らない。しかし、本項の電気式サスペンション装置においては、可変ねじ溝形成部材をねじ軸のねじ溝のリード角変化に伴って弾性変形させる必要がないため、可変ねじ溝形成部材の振動吸収機能を高めることが容易である。
なお、前記(4)項ないし(10)項の何れかに記載の特徴、(11)項の遷移部、および(12)項に記載の特徴は本項の電気式サスペンション装置にも採用可能であり、有効である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に一実施例としての電気式サスペンション装置を含む車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の4つ車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、図2に示すように、サスペンションスプリングの一種としてのエアスプリング14と電気式サスペンション装置16とを含んでいる。電気式サスペンション装置16は、車輪12を保持してバネ下部の一部分を構成するロアアーム17と、車体に設けられてバネ上部の一部分を構成するマウント部に図示を省略するマウントゴムを介して連結される連結板18との間に、それらを連結するようにして配設され、その電気式サスペンション装置16と並列的にエアスプリング14が設けられている。
電気式サスペンション装置16は、アウタチューブ20と、そのアウタチューブ20に嵌入してアウタチューブ20の上端部から上方に突出するインナチューブ22とを含んで構成されている。アウタチューブ20は、それの下端部に設けられた連結部24においてロアアーム17に連結され、一方、インナチューブ22は、それの上端部に形成されたフランジ部26において連結板18に結合されている。アウタチューブ20には、その内壁面にそれの軸線に平行な方向(以下、軸方向という)に延びる1対のガイド溝28が設けられるとともに、それらのガイド溝28の各々には、インナチューブ22の下端部に付設された1対のキー30の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝28およびキー30によって、アウタチューブ20とインナチューブ22とが、相対回転不能、軸方向に相対移動可能とされている。アウタチューブ20の上端部には、シール32が付設されており、エアスプリング14の圧力室34からのエアの漏れが防止されている。
また、インナチューブ22の上端には回転電気機械40が、それの軸線が軸方向と平行となる姿勢で固定されており、その回転電気機械40の出力軸42にはねじ軸44が同軸に固定されている。一方、アウタチューブ20には、ナット支持筒46を介してナット48が固定されている。ナット48は、中空円筒状のナット本体52と、その内周面に取り付けられた可変ねじ溝形成部材としての螺旋部材54とを備えている。そして、ねじ軸44の外周面に形成された螺旋状のねじ溝56と、螺旋部材54の内周面に形成されたねじ溝58とに跨って多数のボール60が配設され、以上ねじ軸44,ナット48およびボール60によりボールねじ62が構成されている。ねじ軸44の回転に伴ってナット48とねじ軸44とが軸方向に相対移動し、インナチューブ22とアウタチューブ20とも軸方向に相対移動する。本実施例におていは、ねじ軸44が回転部材、ナット48が非回転部材として機能し、インナチューブ22が第1部材、アウタチューブ20が第2部材として機能するのである。ナット48の詳細な構造については後述する。また、本電気式サスペンション装置16の収縮限度はバウンドストッパ49とねじ軸44との当接により規定され、伸長限度はリバウンドストッパ50とキー30との当接により規定される。
エアスプリング14は、連結板18に固定されたハウジング70と、アウタチューブ20に固定されたエアピストン72と、それらを接続するダイヤフラム74とを備えている。ハウジング70は、概して一端が開口した有底円筒状をなし、開口を下向きにして底部が連結板18に固定されている。その底部の中央に貫通穴が形成され、その貫通穴をインナチューブ22が貫通し、前記フランジ部26がハウジング70の底部外面に固定されている。エアピストン72は、概して中空円筒状をなし、アウタチューブ20の外周面に嵌合された状態で、アウタチューブ20の上部に固定されている。それらハウジング70とエアピストン72とは、ダイヤフラム74によって気密性を保った状態で続されており、それらハウジング70とエアピストン72とダイヤフラム74とによって前記圧力室34が形成されている。その圧力室34には、流体としての加圧空気(以下、エアと略称する)が封入されている。このような構造により、エアスプリング14は、エアの圧力によって、ロアアーム17にマウント部、つまり、車輪12に車体を弾性的に支持させている。
以上のように構成されているため、上記バネ上部とバネ下部とが接近,離間する場合、アウタチューブ20とインナチューブ22とが軸方向に相対移動し、電気式サスペンション装置16が伸縮する。それに伴って、ねじ軸44とナット48とが軸方向に相対移動するとともに、ねじ軸44がナット48に対して回転する。その際、回転電気機械40がねじ軸44に回転トルクを付与し、この回転トルクによって、バネ上部とバネ下部との相対移動(ストローク動作)に対して、そのストローク動作を妨げる抵抗力が発生させられる。この抵抗力をバネ上部とバネ下部とのストローク動作に対する減衰力として作用させることで、電気式サスペンション装置16は、いわゆるアブソーバ(「ダンパ」と呼ぶこともできる)として機能することとなる。言い換えれば、電気式サスペンション装置16は、自身が発生させる軸方向力によって、ストローク動作に対して減衰力を付与する機能を有しているのである。また、電気式サスペンション装置16は、軸方向力をストローク動作に対する推進力、つまり駆動力として作用させる機能をも有している。この機能により、バネ上絶対速度に比例する減衰力を作用させるスカイフックダンパ理論に基づく制御を実行することが可能である。さらに、電気式サスペンション装置16は、軸方向力によってバネ上部とバネ下部との上下方向における距離(以下、「バネ上バネ下間距離」という場合がある)を積極的に変更し、また、バネ上バネ下間距離を所定の距離に維持する機能をも有している。この機能によって、旋回時の車体のロール,加速・減速時の車体のピッチ等を効果的に抑制すること、車両の車高を調整すること等が可能となっている。
サスペンションシステム10は、図1に示すように、各エアスプリング14に対して流体としてのエアを流入・流出させるための流体流入・流出装置、詳しく言えば、エアスプリング14の圧力室34に接続されて、その圧力室34にエアを供給し、圧力室34からエアを排出するエア給排装置80を備えている。本サスペンションシステム10は、エア給排装置80によって、各エアスプリング28の圧力室34内のエア量を調整することが可能とされており、エア量の調整によって、各エアスプリング14のバネ長を変更し、各車輪12についてのバネ上バネ下間距離を変化させることが可能とされている。
本サスペンションシステム10は、サスペンション電子制御ユニット(ECU)90によって、電気式サスペンション装置16およびエアスプリング14が制御されるようになっている。具体的には、電気式サスペンション装置16の回転電気機械40およびエア給排装置80の作動の制御が行われる。サスペンションECU90は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたコントローラ92と、エア給排装置80の駆動回路としてのドライバ94と、各電気式サスペンション装置16が有する回転電気機械40に対応する駆動回路としてのインバータ96とを有している。そのドライバ94およびインバータ96は、コンバータ98を介してバッテリ100に接続されており、エア給排装置80が有する各制御弁,ポンプモータ等、および、各電気式サスペンション装置16の回転電気機械40には、そのコンバータ98とバッテリ100とを含んで構成される電源から電力が供給される。なお、回転電気機械40は定電圧駆動されることから、回転電気機械40への供給電力量は、供給電流量を変更することによって変更される。
車両には、イグニッションスイッチ[I/G]110,車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ[v]112,各車輪12についてのバネ上バネ下間距離を検出する4つのストロークセンサ[St]114,車高変更指示のために運転者によって操作される車高変更スイッチ[HSw]116,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ[δ]120,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ[Gx]122,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ[Gy]124,各車輪12に対応する車体の各マウント部の縦加速度(上下加速度)を検出する4つのバネ上縦加速度センサ[Gzs]126,各車輪12の縦加速度を検出する4つのバネ下縦加速度センサ[Gzg]128,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ[Sr]130,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ[Br]132等が設けられており、それらはコントローラ92に接続されている。サスペンションECU90は、それらのスイッチ,センサからの信号に基づいて、電気式サスペンション装置16およびエアスプリング14の作動の制御を行う。なお、[ ]の文字は、上記スイッチ,センサ等を図面において表わす場合に用いる符号である。また、コントローラ92のコンピュータが備えるROMには、電気式サスペンション装置16およびエアスプリング14の制御に関するプログラム、各種のデータ等が記憶されている。
本サスペンションシステム10では、4つの電気式サスペンション装置16の各々を独立して制御することが可能となっている。それら電気式サスペンション装置16の各々において、回転電気機械40がボールねじ62を介して発生させる軸方向力が独立して制御され、車体および車輪12の振動、つまり、バネ上振動およびバネ下振動を減衰させるための制御(振動減衰制御と称する)が実行される。また、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(ロール抑制制御と称する)、および車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(ピッチ抑制制御と称する)が実行される。これら振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとの電気式サスペンション装置16の軸方向力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して目標軸方向力が決定され、回転電気機械40がその目標軸方向力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、軸方向力およびそれの成分は、バネ上部とバネ下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが正の値,バネ上部とバネ下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱われる。
なお、本サスペンションシステム10では、エアスプリング14によって、路面の起伏が大きい道路の走行への対処等を目的として運転者の意思に基づいて車両の車高を変更する制御(車高変更制御と称する)も実行される。その車高変更制御について簡単に説明する。車高変更制御は、運転者の意図に基づく車高変更スイッチ116の操作によって実現すべき設定車高である目標設定車高が変更された場合において、実行される。その目標設定車高の各々に応じて、各車輪12についての目標となるバネ上バネ下間距離が設定されており、ストロークセンサ114の検出値に基づいて、それぞれの車輪12についてのバネ上バネ下間距離が目標距離になるように、エア給排装置80の作動が制御され、各車輪12のバネ上バネ下間距離が目標設定車高に応じた距離に変更されるのである。さらに、この車高変更制御では、例えば、乗員数の変化,荷物の積載量の変化等による車高の変動に対処することを目的とした、いわゆるオートレベリングと呼ばれる制御も行われる。
上記サスペンション電子制御ユニット(ECU)90による電気式サスペンション装置16およびエアスプリング14の制御の詳細については、例えば、特願2006−351990の明細書等に詳細に記載されており、かつ、本願発明を理解する上で不可欠でもないので省略し、以下、ボールねじ62の詳細について説明する。
ねじ軸44のねじ溝56は、ねじ軸44の軸方向の中央部においてはリード角が一定のリード角一定部140(図3参照)とされ、基端部および先端部においてはそれそれ基端および先端に向かうに従ってリード角が漸減するリード角漸減部142とされている。リード角一定部140においては、ねじ溝56が、それを展開した場合に、図3に示すように、一定の角度で傾斜した直線部となり、リード角漸減部142においては、一円弧に沿った湾曲した円弧部となる形状に形成されている。それにより、ねじ軸44の基端および先端においてはリード角が中央のリード角の1/2となっている。
ナット48は、前述のように、ナット本体52と螺旋部材54とを含む。螺旋部材54は横断面形状が四角形のばね鋼製線材が螺旋状に巻かれて、コイルばね状をなす部材であり、図4に示すように、内周面150に横断面形状が半円弱である半円溝が前記ねじ溝58として形成される一方、外周面152に横断面形状がU字形をなすU溝154が形成されている。ねじ溝58は概して、鋼製の前記ボール60の1/2弱を収容し、U溝154はボール60全体を一定の余裕を持って収容可能な幅および深さを有している。ねじ溝58の詳細については後述する。
上記ねじ溝58とU溝154とは、図5に示すように、螺旋部材54の両端部に設けられた接続通路156により互いに接続されており、ボール60はねじ溝58,接続通路156,U溝154および接続通路156により形成される循環路を経て循環する。図示の例では、接続通路156が、螺旋部材54の先端にろう付け等適宜の固定手段により固定された接続通路形成部材158により形成されている。図5においては、接続通路形成部材158が1つの部材であるかのように記載されているが、実際は、接続通路形成部材158は2つの部材に分けて製造され、それら2つの部材が螺旋部材54の先端に固定されることにより、接続通路156を形成する。接続通路形成部材158は、ねじ軸44のねじ溝56内へ延びる舌片160を備えており、この舌片160によって、ねじ軸44のねじ溝56からボール60を接続通路156へ導く。符号162は位置決め突起を示し、接続通路形成部材158を螺旋部材54に固定する際の2つの相対位置決め部の一方として、螺旋部材54の端面から突出させられ、接続通路形成部材158に形成された相対位置決め部の他方としての位置決め凹部と係合する。なお、図5においては、理解を容易にするために、ボール60が実際より大きく描かれている。
螺旋部材54は、前述のように、軸方向の中間部がナット本体52に連結されるのであるが、その連結部の構造の一例を図6および図7に示す。本例においては、螺旋部材54の軸方向の中央の部分に、スペーサ168と2つの連結部材170とがろう付け等適宜の固定手段により固定されている。スペーサ168は、螺旋部材54の外周面152とナット本体52の内周面との間に一定の隙間を確保するために、螺旋部材54の外周面152に固定されたものである。一方、2つの連結部材170はそれぞれ、断面形状がほぼ半円である係合溝172を備え、それら係合溝172が螺旋部材54の軸方向に隔たった状態となるように、螺旋部材54の両側面の各々に固定されている。一方、ナット本体52には、軸方向に隔たった2つの位置に2本の連結ピン174が設けられている。図示の例ではナット本体52の軸方向に隔たった2箇所に貫通穴176が形成され、それら貫通穴176の各々に連結ピン174が圧入されて、先端部がナット本体52の内周面から半径方向内向きに突出させられている。これら連結ピン174が連結部材170の係合溝172にそれぞれ係合することにより、螺旋部材54の被連結部178は、ナット本体52に対して軸方向にも周方向にも相対移動不能な状態で連結される。
次に、螺旋部材54のねじ溝58の詳細を説明する。前述のように、ねじ溝58は概して半円溝状を成すのであるが、全長にわたって横断面形状ないし寸法が均一なわけではなく、図8に概念的に示すように、均一曲率半径湾曲部190,均等荷重湾曲部192,遷移部194および自由変形部196等から成っている。これらの名称は、螺旋部材54がボール60を介してねじ軸44のリード角漸減部142と係合した状態で、螺旋部材54がどのように弾性変形するかに基づいて付けられたものであり、螺旋部材54がボール60を介してねじ軸44のリード角一定部140と係合した状態では、螺旋部材54は弾性変形せず、その螺旋部材54のねじ溝58は、全長にわたって、リード角一定部140におけるねじ溝56と同じ一定のリード角を有している。
均一曲率半径湾曲部190は、その均一曲率半径湾曲部190のねじ溝58が、ねじ軸44のねじ溝56との間でボール60を拘束状態で保持し、それらボール60を介してねじ軸44との間で力の伝達を行う部分であり、ねじ溝58本来の機能を果たす部分であって、ねじ軸44のねじ溝56のリード角漸減部142が、展開形状が均一な曲率半径で湾曲する円弧形状を有するのに応じて、均一な曲率半径で弾性的に湾曲することとなるため、均一曲率半径湾曲部と称する。本実施例においては、均一曲率半径湾曲部190がねじ軸44を半周強する長さで形成されている。
均等荷重湾曲部192は、その均等荷重湾曲部192のねじ溝58の形状が、ねじ軸44からボール60を介して受ける軸方向の荷重が可及的に均等になる形状とされた部分であるため、均等荷重湾曲部と称する。螺旋部材54のねじ溝58は、上記のように、ねじ軸44のねじ溝56のリード角漸減部142に対応する位置では展開形状が円弧形状となるように湾曲することとなるため、螺旋部材54の先端がリード角一定部140に対応する位置からリード角漸減部142に対応する位置へ移動する際、展開形状が直線形状であった螺旋部材54の先端部が、展開形状が円弧形状となるように弾性変形させられることとなる。この場合、仮にねじ溝58の先端部の形状が均一曲率半径湾曲部190と同じに形成されていれば、ボール1個がねじ溝56とねじ溝58とに跨って係合し、それによって螺旋部材54の先端部を展開形状が円弧状となるように湾曲させることとなる。しかし、その場合には1個のボール60に集中的に大きな荷重が作用することになり、ボール60とねじ溝56,58との接触点の面圧が過大となる恐れがある。この事態の発生を回避するために、複数のボール60の共同によって螺旋部材54の先端部が湾曲させられるように、先端部におけるねじ溝58の形状を均一曲率半径湾曲部190とは異ならせた部分が均等荷重湾曲部192である。
この均等荷重湾曲部192の形状は、具体的には次のようにして決定される。図9に二点鎖線で示す片持ち梁202に、例えば、互いに等距離ずつ離れた複数の点(図示の例では4点)に均等な荷重204を作用させた場合には、片持ち梁202が実線で示す形状に撓む。この湾曲形状は、細線で示されている円弧206とは異なる。この円弧206は、実線で示す片持ち梁202の固定端における曲率半径と同じ曲率半径の円弧であり、ねじ軸44のねじ溝56のリード角漸減部142の展開形状に相当するものとして描いたものである。したがって、均等荷重湾曲部192のねじ溝58の形状を、螺旋部材54の先端部がねじ溝56のリード角漸減部142に対応する状態において、その螺旋部材54の先端部が、それの展開形状が実線で示す片持ち梁202の形状となるように湾曲することを許容する形状にしておけば、複数のボール60(図示の例では4個のボール60)がねじ溝58の溝側面に均等な荷重で作用することにより、螺旋部材54の先端部を片持ち梁202と同じ形状に湾曲させることとなる。具体的には、図10に湾曲の度合いを誇張して示すように、円弧206に沿って並ぶボール60によって、螺旋部材54の均等荷重湾曲部192が一旦円弧状に湾曲させられた後、前記片持ち梁202の湾曲形状208まで復元することが許されるように、螺旋部材54の均等荷重湾曲部192のねじ溝58の下側の溝側面が、円弧206と片持ち梁202の湾曲形状208との上下方向の距離に等しい寸法だけ、すなわち図10においてクロスハッチングを施した領域210だけ切除された形状とされればよいことになる。したがって、均等荷重湾曲部192が、未だ湾曲させられない状態では、その均等荷重湾曲部192のねじ溝58は図11に示す形状を成し、均等荷重湾曲部192におけるねじ溝58がリード角漸減部142におけるねじ溝56と図11の相対位置に達してはじめて湾曲を開始する。なお、図10および図11においては、理解を容易にするために、螺旋部材54の均等荷重湾曲部192が内周面に平行でかつ内周面にきわめて近い円筒面で切断された状態の切断端面の展開図として図示されている。
自由変形部198は、螺旋部材54のねじ溝58がねじ軸44のねじ溝56との共同でボール60の通過を許容する通路を形成するが、ボール60を拘束することがない形状,すなわち、ボール60が軸方向の力を伝達する機能を果たさず、螺旋部材54が自由な形状に弾性変形し得る部分である。この自由変形部198が存在しない場合には、前述のように、被連結部178近傍のボール60のみが軸方向力の伝達に寄与することとなり、そのボール60に対する荷重やそのボール60とねじ溝56,58との接触面圧が過大となる恐れがあるのであるが、自由変形部198の存在によりその不都合が回避される。
遷移部194は、均一曲率半径湾曲部190においてねじ溝56,58がボール60を拘束している状態から、自由変形部198においてボール60を拘束しない状態に滑らかに移行させるために設けられた部分であり、均等荷重湾曲部192と同様、一部のボール60に集中的に荷重が加えられることを回避する機能を果たす。遷移部194におけるねじ溝58の形状は前記均等荷重湾曲部192と同じにしてもよいが、異ならせることもできる。均等荷重湾曲部192は、均等荷重湾曲部192の先端側には螺旋部材54に力を加える部分が存在しないが、遷移部194には自由変形部198が隣接しており、この自由変形部198は、遷移部194に力を加えるため、事情が全く同じではないからである。
なお、符号220はライニングを示す。螺旋部材54の伸縮に伴って、螺旋部材54の外周面152とナット本体52の内周面とが摺動する可能性があるため、摩擦抵抗軽減あるいは耐摩耗性向上の目的で設けられている。螺旋部材54は、前記スペーサ168がナット本体52の内周面に接触することと、前記均一曲率半径湾曲部190がボール60を介してのねじ軸44と係合することとにより、姿勢を拘束されており、原理的には螺旋部材54の外周面がナット本体52の内周面上を摺動することはないのであるが、製造誤差等により、摺動する可能性がないとは言えないのである。
なお、ナット本体52の内周面の代わりに、あるいはその内周面に加えて、螺旋部材54の外周面にライニングを設けることも可能である。
また、螺旋部材54の外周面がナット本体52の内周面上を摺動することが当初から予定された構成とすることも可能である。
以上のように構成されたボールねじ62を含む電気式サスペンション装置16がバウンド限界あるいはリバウンド限界近くまで、収縮あるいは伸長させられれば、ナット48がボール60を介してねじ軸44のリード角が小さい部分と係合する状態となる。そのため、リード角の大きい中央部と係合する状態と比較して、回転電気機械40の同じ回転トルクに対応する軸方向の力が大きくなる。本電気式サスペンション装置16をアブソーバとして機能させる場合には、バネ上部とバネ下部との同じ相対移動速度に対して大きな減衰力を発生させることができ、アクチュエータとして機能させる場合には、回転電気機械40の同じ駆動トルクにより大きな軸方向力を発生させることができるのであって、その分、能力(容量)の小さい回転電気機械40の採用が可能となり、装置の小形化、装置コストの低減が可能となる。
上記のように、ナット48がボール60を介してねじ軸44のリード角が小さい部分と係合する状態となれば、螺旋部材54が弾性的に収縮させられる。ボールねじ62が軸方向力を伝達しない状態では、螺旋部材54の収縮により発生する復元力はナット48の内部で釣り合うこととなり、その釣合位置でねじ軸44とナット本体52との相対移動が停止する。その状態で、ボールねじ62が軸方向力を伝達する必要が生じた場合には、ボール60および螺旋部材54がその軸方向力の伝達を行うこととなる。その際、螺旋部材54とねじ軸44との間に介在して軸方向力の伝達に寄与するボール60は、螺旋部材54の弾性変形の復元力に基づく荷重と、ねじ軸44とナット本体52との間で伝達される軸方向力に基づく荷重とを受ける。これら荷重の、符号を考慮した和が、個々のボール60の受ける荷重であり、これら個々のボール60の荷重のうちで最大のものが可及的に小さくて済むことが、電気式サスペンション装置16の耐久性を向上させる上で望ましい。
その点、本電気式サスペンション装置16においては、ねじ軸44のねじ溝56および螺旋部材54のねじ溝58の形状や寸法が、前述の通り、1個のボール60に集中的に荷重が加えられることが可及的に回避されるように決定されているため、耐久性に優れており、その点で実用性の高いものとなっている。
しかも、本電気式サスペンション装置16においては、螺旋部材54が振動吸収能力を有している。螺旋部材54はねじ軸58とナット本体52との間において軸方向力を伝達する際、弾性変形するため、サスペンションスプリングとしての機能を果たし、回転電気機械40による振動減衰が困難な、比較的周波数の高い振動を吸収する機能を果たすのである。
以上の説明は、理解を容易にするために、螺旋部材54の外径と内径との平均である平均径の変化を無視して行ったが、実際は螺旋部材54が収縮すれば平均径は僅かながら増大するし、螺旋部材54が軸方向力を伝達する際、半径方向外向きの力の成分により平均径が増大させられる傾向がある。実際上、それらの変形を無視し得ない場合があり、その場合には、ナット本体52の内周面と螺旋部材54の外周面との隙間の大きさや、ナット本体52の内周面と螺旋部材54の外周面との少なくとも一方に設けられるライニングの材質等が、上記平均径の変化を考慮に入れて決定されることが望ましい。
なお、上記実施例においては、自由変形部198にもねじ溝58が形成され、ボール60が収容されているが、自由変形部は本来ねじ溝が不要であるため、螺旋部材54の被連結部178と、均一曲率半径湾曲部190の被連結部178側の端との間の部分に、ねじ溝58とU溝154とを接続する接続通路を設けることも可能である。そのようにすれば、ボール60を自由変形部198にまで循環させる必要がなくなって、所要ボール数を少なくすることができる。
また、前記実施例においては、螺旋部材54が、軸方向に関して、被連結部178の両側においてボール60を介してねじ軸44と係合させられているため、螺旋部材54の姿勢が安定し易い利点を有しているが、螺旋部材の一端をナット本体に強固に固定すれば、軸方向に関して、被連結部の片側のみで螺旋部材がねじ軸と係合するようにすることができる。例えば、前記実施例における螺旋部材54を、被連結部178において2分したかのような螺旋部材の採用も可能なのである。
さらに、前記実施例においては、ねじ軸44の両端部がリード角漸減部142とされていたが、一方の端部のみをリード角漸減部142とすることも可能である。例えば、ねじ軸44の下端部をリード角漸減部142とすれば、リバウンドストッパ50を小形化することが容易となる。
以上、いくつかの実施例を説明したが、これらは文字通り例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
本発明の一実施例である電気式サスペンション装置を含むサスペンションシステムを概念的に示す図である。 上記電気式サスペンション装置をエアスプリングと共に示す正面断面図である。 上記電気式サスペンション装置のねじ軸のねじ溝の展開図である。 上記電気式サスペンション装置の螺旋部材の横断面形状をボール,ねじ軸おおびナット本体と共に示す図である。 上記螺旋部材の端部をねじ軸およびナット本体と共に示す断面図である。 上記螺旋部材のナット本体への連結部を示す断面図である。 上記連結部の正面図である。 上記螺旋部材におけるねじ溝の構成を概念的に示す図である。 図9に示す均等荷重湾曲部を説明するための図である。 上記均等荷重湾曲部を説明するための別の図である。 上記均等荷重湾曲部を説明するためのさらに別の図である。
符号の説明
10:車両用サスペンションシステム 12:車輪 14:エアスプリング 16:電気式サスペンション装置 17:ロアアーム 18:連結板 20:アウタチュウーブ 22:インナチューブ 34:圧力室 40:回転電気機械 44:ねじ軸 46:ナット支持筒 48:ナット 52:ナット本体 54:螺旋部材 56:ねじ溝(ねじ軸の) 58:ねじ溝(螺旋部材の) 60:ボール 62:ボールねじ 70:ハウジング 72:エアピストン 74:ダイヤフラム 80:エア給排装置 90:サスペンション電子制御ユニット(ECU) 140:リード角一定部 142:リード角漸減部 150:内周面(螺旋部材の) 152:外周面(螺旋部材の) 154:U溝 156:接続通路 158:接続通路形成部材 160:舌片 170:連結部材 172:係合溝 174:連結ピン 178:被連結部 190:均一曲率半径湾曲部 192:均等荷重湾曲部 194:遷移部 198:自由変形部 220:ライニング

Claims (6)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナット、およびそれらねじ軸とナットとの両ねじ溝に跨って係合する多数のボールを含むボールねじと、
    前記ねじ軸と前記ナットとのいずれか一方である回転部材に接続され、その回転部材の回転と共に回転トルクを生じさせる回転電気機械と、
    その回転電気機械を固定的に保持する第1部材と、
    その第1部材と軸方向に相対移動可能であり、前記ねじ軸と前記ナットとの他方である非回転部材と接続された第2部材と
    を含み、前記第1部材が車両のバネ上部とバネ下部との一方に連結され、前記第2部材がバネ上部とバネ下部との他方に連結され、バネ上部とバネ下部とにそれらの接近離間方向の力を加える電気式サスペンション装置であって、
    前記ねじ軸のねじ溝のリード角がそのねじ軸の長手方向の少なくとも一方の端部近傍部において中間部に比較して小さくされるとともに、前記ナットが、内周面に前記ねじ溝が形成されるとともに、軸方向に伸縮する弾性変形が可能な可変ねじ溝形成部材と、その可変ねじ溝形成部材をその可変ねじ溝形成部材の前記伸縮を許容しつつ保持し、かつ、前記ねじ軸から前記ボールを介して可変ねじ溝形成部材に伝達される力を受けるナット本体とを含むものとされたことを特徴とする電気式サスペンション装置。
  2. 前記ねじ軸の前記長手方向の少なくとも一方の端部近傍部において、前記ねじ溝が展開図において一円弧に沿って湾曲する形状とされた請求項1に記載の電気式サスペンション装置。
  3. 前記ねじ軸の前記長手方向の中間部において、前記ねじ溝のリード角が一定とされた請求項1または2に記載の電気式サスペンション装置。
  4. 前記ナット本体が概して中空円筒状を成し、前記可変ねじ溝形成部材が概して螺旋形状を成す螺旋部材とされ、その螺旋部材が前記ナット本体の内周側に嵌合され、その可変ねじ溝形成部材の軸方向の中間部の1点が前記中空円筒状のナット本体に相対移動不能に連結された請求項1ないし3のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
  5. 前記可変ねじ溝形成部材の前記ねじ溝が、
    前記ボールをそれらボールに密に接触して収容し、それらボールを介して前記ねじ軸の前記ねじ溝と係合し、前記ねじ軸と前記ナット本体との間の力の伝達に寄与する有効部と、
    前記ねじ軸の前記ねじ溝と共同して前記ボールの通路を形成するが、前記ボールを余裕を持って収容し、前記ねじ軸と前記ナット本体との間の力の伝達には寄与しない無効部と
    を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
  6. 前記回転電気機械に接続され、その回転電気機械を電動モータとして作動させる第1制御部と、その回転電気機械を発電機として作動させる第2制御部とを備えた制御装置を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の電気式サスペンション装置。
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