JP2009029212A - 内燃機関の異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents

内燃機関の異常検出装置および異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力軸が電動発電機の回転軸と機械的に結合された内燃機関の気筒異常を正確に検出可能な内燃機関の異常検出装置および異常検出方法を提供する。
【解決手段】エンジン150のクランクシャフト156は、ダンパ157を介してプラネタリギヤ120のキャリア軸127に連結される。ダンパ157は、クランクシャフト156とキャリア軸127とが相対回転したときにその相対回転を抑制するための弾性力を発生するトーション部材を含む。制御装置180は、エンジン回転数センサの検出値から算出されたクランクシャフト156の回転角加速度を用いてエンジントルクを推定演算するとともに、その推定演算したエンジントルクを、ダンパ157の捻れ角度を基に算出したダンパ157の弾性力からなる補正項によって補正する。そして、制御装置180は、補正後の推定エンジントルクに基づいてエンジン150の異常を診断する。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の異常検出装置および異常検出方法に関し、特に、内燃機関を含む複数の動力源を含む動力出力装置に適用される内燃機関の異常検出装置および異常検出方法に関する。
従来、燃料噴射弁の詰まりや故障により爆発燃焼が行なわれなくなった異常気筒を検出する内燃機関の異常検出装置として、たとえば特開平2−49955号公報(特許文献1)には、内燃機関の出力軸であるクランク軸の回転角速度を各気筒の燃焼行程に同期して検出し、その検出された回転角速度と角速度基準値との偏差に基づいて、不整失火を伴なう気筒異常を検出する内燃機関の気筒異常検出装置が開示される。
これによれば、内燃機関の気筒異常検出装置は、着目した気筒の回転数と基準値である前気筒の回転数との差が所定値よりも大きくなったとき、次の回転数の判定における基準値を、その回転数より該所定値だけ大きな値に設定する。したがって、いずれかの気筒に異常が生じている場合であって、その気筒の直前に爆発工程を迎える気筒に偶発的な失火が生じた場合でも、断続して異常状態の生じている気筒を正しく異常と判別することができる。
特開平2−49955号公報 特開平6−257480号公報
しかしながら、特開平2−49955号公報(特許文献1)に記載の気筒異常検出装置を、機械分配式のハイブリッド車両に適用した場合には、以下の理由から、内燃機関の異常を正確に検出できないという問題がある。
内燃機関および電動発電機を動力源として備えたハイブリッド車両には、内燃機関のクランク軸と電動発電機の回転軸と駆動軸とがプラネタリギヤを介して機械的に結合された構成のものがある。なお、プラネタリギヤは、上述した3つの回転軸のうち、2つの回転軸の回転数およびトルク(以下、両者をまとめて回転状態と称する。)が決定されると、残余の回転軸の回転状態が一義的に決まるという性質を有している。
このような構成を有するハイブリッド車両では、内燃機関から出力された動力を、駆動軸に機械的に伝達される動力と、電力として回生される動力とに分配し、さらに回生された電力を用いて電動発電機を力行することによって所望の動力を出力しながら走行することができる。また、電動発電機の動力を駆動軸から出力することができるため、電動発電機により出力される動力のみを用いて走行することもできる。
すなわち、ハイブリッド車両では、内燃機関のクランク軸と電動発電機の回転軸とが、相関をもった異なる回転数で回転可能な状態で結合されている。そのため、内燃機関のクランク軸の回転角速度に対しても、電動発電機の回転状態が大きく影響することになる。
しかしながら、クランク軸の回転角速度に基づいて気筒異常を検出する従来の気筒異常検出装置では、エンジンのみを動力源とする動力出力装置を適用対象としており、このような電動発電機がクランク軸の回転状態に及ぼす影響を考慮したものとはなっていない。その結果、内燃機関がその燃焼状態に応じて実際に発生するトルクを高い精度で推定することが困難となるため、内燃機関の気筒異常を正確に検出することができないという問題が生じる。
それゆえ、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、出力軸が電動発電機の回転軸と機械的に結合された内燃機関の気筒異常を正確に検出可能な内燃機関の異常検出装置および異常検出方法を提供することである。
この発明によれば、内燃機関の異常検出装置は、内燃機関および電動発電機を動力源として駆動軸に動力を出力する動力出力装置において内燃機関の異常を検出する。動力出力装置は、内燃機関からの動力を受ける入力軸、電動発電機の回転軸および駆動軸を機械的に結合するとともに、内燃機関からの動力を電動発電機および駆動軸に機械的に分配するように構成された動力分割機構と、内燃機関の出力軸および入力軸の間に結合され、内燃機関の出力軸と入力軸との相対回転を抑制しながら動力を伝達するためのダンパとを含む。内燃機関の異常検出装置は、内燃機関の出力軸の回転角加速度に基づいて内燃機関の出力トルクを推定演算するトルク推定手段と、ダンパが内燃機関の出力軸と入力軸との相対回転を抑制するように内燃機関の出力軸に付与する弾性力を算出し、その算出されたダンパの弾性力に基づいて推定演算された内燃機関の出力トルクを補正するトルク補正手段と、補正された内燃機関の出力トルクに基づいて内燃機関の異常を診断する異常診断手段とを備える。
また、この発明によれば、内燃機関の異常検出方法は、内燃機関の出力軸の回転角加速度に基づいて内燃機関の出力トルクを推定演算する第1のステップと、ダンパが内燃機関の出力軸と入力軸との相対回転を抑制するように内燃機関の出力軸に付与する弾性力を算出し、その算出されたダンパの弾性力に基づいて推定演算された内燃機関の出力トルクを補正する第2のステップと、補正された内燃機関の出力トルクに基づいて内燃機関の異常を診断する第3のステップとを備える。
上記の内燃機関の異常検出装置および異常検出方法によれば、電動発電機の回転状態の影響を受けて内燃機関の出力軸の回転状態に変動が生じた場合であっても、該電動発電機の影響をダンパが発生した弾性力として、内燃機関の出力軸の回転状態からこれを排除することができる。その結果、真に燃焼状態に応じて内燃機関が発生するトルクを高い精度で推定することができるため、内燃機関の異常を正確に検出することが可能となる。
好ましくは、ダンパは、内燃機関の出力軸と入力軸とが相対回転したときに圧縮されて弾性力を両軸に付与する弾性部材を含む。トルク補正手段は、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度を取得する捻れ角度取得手段と、取得した捻れ角度に弾性部材の弾性定数を乗算することによりダンパの弾性力を算出する弾性力算出手段とを含む。
好ましくは、ダンパは、内燃機関の出力軸と入力軸とが相対回転したときに圧縮されて弾性力を両軸に付与する弾性部材を含む。第2のステップは、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度を取得する第1のサブステップと、取得した捻れ角度に弾性部材の弾性定数を乗算することによりダンパの弾性力を算出する第2のサブステップとを含む。
上記の内燃機関の異常検出装置および異常検出方法によれば、電動発電機の回転状態の影響を、ダンパに含まれる弾性部材に発生する弾性力として精度良く見積もることができる。その結果、燃焼状態に応じて内燃機関が発生するトルクを高い精度で推定することが可能となる。
好ましくは、動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が電動発電機の回転軸、駆動軸および入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含む。捻れ角度取得手段は、電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度と歯車要素の歯数比とに基づいて入力軸の回転角度を算出する入力軸回転角度算出手段と、内燃機関の出力軸の回転角度を検出する出力軸回転角度算出手段と、検出された出力軸の回転角度と入力軸の回転角度との差分を、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度として算出する捻れ角度算出手段とを含む。
好ましくは、第1のサブステップは、電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度と歯車要素の歯数比とに基づいて入力軸の回転角度を算出するステップと、内燃機関の出力軸の回転角度を検出するステップと、検出された出力軸の回転角度と入力軸の回転角度との差分を、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度として算出するステップとを含む。
上記の内燃機関の異常検出装置および異常検出方法によれば、電動発電機の回転軸、駆動軸および入力軸の間に成り立つ動作共線を用いることにより、該入力軸の回転角度を取得することができる。その結果、該入力軸の回転状態が内燃機関の出力軸に与える影響を容易かつ正確に見積もることができる。
好ましくは、捻れ角度取得手段は、算出された出力軸の回転角度と入力軸の回転角度との差分を、内燃機関の出力トルクが実質的に零となる運転状態のときの内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度を零点として補正する零点補正手段をさらに含む。
好ましくは、第1のサブステップは、算出された出力軸の回転角度と入力軸の回転角度との差分を、内燃機関の出力トルクが実質的に零となる運転状態のときの内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度を零点として補正するステップをさらに含む。
上記の内燃機関の異常検出装置および異常検出方法によれば、ダンパに含まれるトルクリミッタが働くことにより両軸の相対角度にずれが生じた場合であっても、無負荷運転状態のときの相対角度を零点として相対角度を補正することにより該入力軸の回転状態が内燃機関の出力軸に与える影響を容易かつ正確に見積もることができる。
好ましくは、動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が電動発電機の回転軸、駆動軸および入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含む。捻れ角度取得手段は、所定のサンプリング周期で電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度を取得し、サンプリング間隔における電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度の変化量を演算する回転角度変化量演算手段と、電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度の変化量と歯車要素の歯数比とに基づいて、該サンプリング間隔における入力軸の回転角度の変化量を算出する入力軸回転角度変化量算出手段と、該サンプリング間隔における内燃機関の出力軸の回転角度の変化量を演算する出力軸回転角度変化量算出手段と、演算された出力軸の回転角度の変化量と入力軸の回転角度の変化量との差分を、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度の変化量として算出する捻れ角度変化量算出手段とを含む。弾性力算出手段は、取得した捻れ角度の変化量に弾性部材の弾性定数を乗算することによりダンパの弾性力の変化量を算出する。トルク補正手段は、その算出されたダンパの弾性力の変化量に基づいて、該サンプリング間隔における内燃機関の出力トルクの変化量を補正する。異常診断手段は、補正された内燃機関の出力トルクの変化量に基づいて内燃機関の異常を診断する。
好ましくは、第1のサブステップは、所定のサンプリング周期で電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度を取得し、サンプリング間隔における電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度の変化量を演算するステップと、電動発電機の回転軸および駆動軸の回転角度の変化量と歯車要素の歯数比とに基づいて入力軸の回転角度の変化量を算出するステップと、該サンプリング間隔における内燃機関の出力軸の回転角度の変化量を演算するステップと、演算された出力軸の回転角度の変化量と入力軸の回転角度の変化量との差分を、内燃機関の出力軸と入力軸との捻れ角度の変化量として算出するステップとを含む。第2のサブステップは、取得した捻れ角度の変化量に弾性部材の弾性定数を乗算することによりダンパの弾性力の変化量を算出する。第2のステップは、その算出されたダンパの弾性力の変化量に基づいて、該サンプリング間隔における内燃機関の出力トルクの変化量を補正する。第3のステップは、補正された内燃機関の出力トルクの変化量に基づいて内燃機関の異常を診断する。
上記の内燃機関の異常検出装置および異常検出方法によれば、電動発電機の回転軸、駆動軸および入力軸の間に成り立つ動作共線を用いることにより該入力軸の回転角度の変化量を取得することができる。その結果、該入力軸の回転状態が内燃機関の出力軸に与える影響を容易かつ正確に見積もることができる。
この発明によれば、出力軸が電動発電機の回転軸と機械的に結合された内燃機関が燃焼状態に応じて発生するトルクを高精度に推定することができる。この結果、推定されたトルクに基づいて内燃機関の気筒異常を正確に検出することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
(ハイブリッド車両の動力出力装置の構成)
図1は、この発明の実施の形態による内燃機関の異常検出装置が適用されるハイブリッド車両の動力出力装置の概略ブロック図である。
図1を参照して、動力出力装置100は、動力伝達ギヤ111と、駆動軸112と、ディファレンシャルギヤ114と、モータジェネレータMG1,MG2と、プラネタリギヤ120と、動力取出ギヤ128と、チェーンベルト129と、エンジン(内燃機関)150と、レゾルバ139,149と、ダンパ157と、制御装置180とを備える。
エンジン150のクランクシャフト156は、ダンパ157を介してプラネタリギヤ120およびモータジェネレータMG1,MG2に接続される。ダンパ157は、エンジン150のクランクシャフト156の捻れ振動の振幅を抑制し、クランクシャフト156をプラネタリギヤ120に接続する。
動力取出ギヤ128は、チェーンベルト129を介して動力伝達ギヤ111に接続される。そして、動力取出ギヤ128は、プラネタリギヤ120のリングギヤ(図示せず)から動力を受け、その受けた動力をチェーンベルト129を介して動力伝達ギヤ111に伝達する。動力伝達ギヤ111は、駆動軸112およびディファレンシャルギヤ114を介して駆動輪に動力を伝達する。
図2は、図1に示すプラネタリギヤ120およびそれに結合されるエンジン150およびモータジェネレータMG1,MG2の拡大図である。
図2を参照して、プラネタリギヤ120は、キャリア軸127に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸125に結合されたサンギヤ121と、キャリア軸127と同軸のリングギヤ軸126に結合されたリングギヤ122と、サンギヤ121とリングギヤ122との間に配置され、サンギヤ121の外周を自転しながら公転する複数のプラネタリピニオンギヤ123と、キャリア軸127の端部に結合され、各プラネタリピニオンギヤ123の回転軸を軸支するプラネタリキャリア124とから構成されている。
このプラネタリギヤ120では、サンギヤ121、リングギヤ122およびプラネタリキャリア124にそれぞれ結合されたサンギヤ軸125、リングギヤ軸126およびキャリア軸127の3軸が動力の入出力軸とされ、3軸のいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残りの1軸に入出力される動力は、決定された2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。キャリア軸127は、エンジン150からの動力を受ける「入力軸」を構成する。
なお、サンギヤ軸125およびリングギヤ軸126には、それぞれの回転角度θs,θrを検出するレゾルバ139,149が設けられている。
リングギヤ122には、動力の取出し用の動力取出ギヤ128が結合されている。この動力取出ギヤ128は、チェーンベルト129により動力伝達ギヤ111に接続されており、動力取出ギヤ128と動力伝達ギヤ111との間で動力の伝達がなされる。
モータジェネレータMG1は、同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石135を有するロータ132と、回転磁界を形成する3相コイル134が巻回されたステータ133とを備える。
ロータ132は、プラネタリギヤ120のサンギヤ121に結合されたサンギヤ軸125に結合されている。ステータ133は、無方向性電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース119に固定されている。このモータジェネレータMG1は、永久磁石135による磁界と、3相コイル134によって形成される磁界との相互作用によりロータ132の回転との相互作用によりロータ132を回転駆動する電動機として動作し、永久磁石135による磁界とロータ132の回転との相互作用により3相コイル134の両端に起電力を生じさせる発電機として動作する。
モータジェネレータMG2は、外周面に複数個の永久磁石145を有するロータ142と、回転磁界を形成する3相コイル144が巻回されたステータ143とを備える。ロータ142は、プラネタリギヤ120のリングギヤ122に結合されたリングギヤ軸126に結合されており、ステータ143はケース119に固定されている。このモータジェネレータMG2も、モータジェネレータMG1と同様に、電動機または発電機として動作する。
エンジン150は、燃料(例えばガソリン燃料)がシリンダ内に直接噴射される直噴式ガソリンエンジンである。クランクシャフト156には、エンジン回転速度を検出するためのエンジン回転数センサ(クランク角度センサ)159が設けられている。エンジン回転数センサ159は、クランクシャフト156の回転角度θeを検出して制御装置180(図1)へ出力する。なお、エンジン150は、これに限らず、ポート噴射式のガソリンエンジンであってもよい。
再び図1を参照して、制御装置180は、レゾルバ139からのサンギヤ軸125の回転角度θs、レゾルバ149からのリングギヤ軸126の回転角度θr、エンジン回転数センサ159からのクランクシャフト156の回転角度θe、アクセルペダルポジションセンサ164aからのアクセルペダルポジションAP、ブレーキペダルポジションセンサ165aからのブレーキペダルポジションBP、シフトポジションセンサ185からのシフトポジションSP、モータジェネレータMG1に取り付けられた電流センサ(図示せず)からのモータ電流MCRT1、およびモータジェネレータMG2に取り付けられた電流センサ(図示せず)からのモータ電流MCRT2を受ける。
そして、制御装置180は、これらの各種入力信号に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2の3相コイル134,144に流す電流を制御してモータジェネレータMG1,MG2を駆動する。
また、制御装置180は、エンジン150の異常を検出する「内燃機関の異常検出装置」を構成する。制御装置180は、サンギヤ軸125の回転角度θs、リングギヤ軸126の回転角度θrおよびクランクシャフト156の回転角度θeに基づいて、後述する方法によってエンジントルクを推定演算するとともに、その推定演算したエンジントルクに基づいてエンジン150の異常を検出する。
(ダンパ157の構成)
エンジン150のクランクシャフト156は、ダンパ157を介してプラネタリギヤ120のキャリア軸127に連結される。図3は、図2に示すダンパ157の一部切欠き平面図である。ダンパ157は、以下に述べるように、クランクシャフト156からの捻れ振動を抑制するトルク変動吸収機構を構成する。
図2および図3を参照して、ダンパ157は、エンジン150のクランクシャフト156に連結してクランクシャフト156とともに回転駆動する駆動側ホイール160と、駆動側ホイール160と同軸上に相対回転可能に配設され、かつキャリア軸127に連結される従動側ホイール164と、駆動側ホイール160と従動側ホイール164とのそれぞれに対して所定の角度範囲内で相対回転可能に配設される中間部材162とを含む。
さらに、ダンパ157は、従動側ホイール164および中間部材162の窓内に配設されて円周方向に弾縮することで駆動側ホイール160と従動側ホイール164との間の変動トルクを抑制する弾性部材であるトーション部材161と、駆動側ホイール160と従動側ホイール164との間の変動トルクが所定値に達すると駆動側ホイール160から従動側ホイール164への動力の伝達を遮断するトルクリミッタ158とを含む。
このように構成されるダンパ157の作用について説明する。エンジン150のみが駆動した場合には、駆動側ホイール160がエンジン150の駆動に伴なって回転する。このとき、エンジン150の慣性による変動トルクが所定値よりも小さい場合には、トルクリミッタ158を介して中間部材162に回転トルクが伝達され、中間部材162が回転する。中間部材162の回転トルクはトーション部材161を介して従動側ホイール164に伝達され、変動トルクに応じてトーション部材161が弾縮しながら従動側ホイール164が回転する。このようにして、ダンパ157を介してキャリア軸127にエンジン150の駆動が伝達される。
そして、上記の状態からエンジン150の駆動トルクが大きくなり、駆動側ホイール160と従動側ホイール164との間の変動トルクが所定値に達すると、トルクリミッタ158における摩擦材が滑り出し、中間部材162と従動側ホイール164との間では所定値以上の変動トルクを伝達しなくなる。
このように、ダンパ157は、トーション部材161およびトルクリミッタ158が駆動側ホイール160と従動側ホイール164との相対回転を抑制することによって、複数の動力源(エンジン150およびモータジェネレータMG1,MG2)によって生じる変動トルクを抑制しながら伝達する。
その一方で、このダンパ157を介してクランクシャフト156とキャリア軸127とが連結されていることによって、動力出力装置100では、エンジンのみを動力源とした動力出力装置に適用される従来の気筒異常検出装置を用いた場合に、エンジン150の異常を正確に検出することができないという問題がある。
すなわち、従来の気筒異常検出装置では、上述したように、クランクシャフトの回転角速度に基づいてエンジンの異常を検出するように構成されている。エンジンのみを動力源とした動力出力装置では、実際のエンジントルクを、クランクシャフトに配されたクランク角度センサの検出値から算出したクランクシャフトの回転角加速度とエンジンのイナーシャとを乗算することによって、容易に推定演算することができるためである。
しかしながら、図1に示されるようなハイブリッド車両の動力出力装置100では、クランクシャフト156の回転状態には、ダンパ157を介してモータジェネレータMG1,MG2の回転状態が大きく影響する。すなわち、クランクシャフト156には、モータジェネレータMG1,MG2の回転状態がダンパ157の弾性力となって回転方向に作用することになる。そのため、クランクシャフト156の回転角加速度とエンジンのイナーシャとを乗算して得られる推定エンジントルクと実際のエンジントルクとの間には、ずれが生じてしまう。したがって、推定エンジントルクに基づいてエンジンの異常を検出する構成では、異常検出精度を確保することが困難となる。
そこで、本実施の形態による動力出力装置100は、エンジントルクの推定手段を、エンジン回転数センサ159の検出値から算出されたクランクシャフト156の回転角加速度を用いてエンジントルクを推定演算するとともに、その推定演算したエンジントルクを、ダンパ157の捻れ角度を基に算出したダンパ157の弾性力からなる補正項によって補正する構成とする。
このような構成とすることにより、モータジェネレータMG1,MG2の回転状態が変動したことを受けてクランクシャフト156の回転状態に変動が生じた場合であっても、モータジェネレータMG1,MG2からの影響をダンパ157に発生した弾性力として定量化することにより、クランクシャフト156の回転状態からこれを排除することが可能となる。その結果、真の燃焼状態に起因して発生するエンジン150の回転状態の変動のみを検出することができるため、エンジン150の異常を正確に検出することが可能となる。
以下に、本実施の形態に係るエンジントルクの推定方法について詳細に説明する。本実施の形態に係るエンジントルクの推定は、ダンパ157の捻れ角度を算出すること、その算出したダンパ捻れ角度を零点補正すること、および、零点補正後のダンパ捻れ角度に基づいて算出した補正項を用いてエンジントルクを推定演算することにより行なわれる。
[1] ダンパ捻れ角度の算出
最初に、図4および図5を用いて、ダンパ157の捻れ角度を算出する方法について説明する。ダンパ捻れ角度は、以下に述べるように、キャリア軸127の回転角度を算出し、その算出したキャリア軸127の回転角度とエンジン回転数センサ159からのクランクシャフト156の回転角度との差分を求めることによって算出される。
図4に、ハイブリッド車両における共線図の一例を示す。図4を参照して、縦軸は各回転軸の回転数を示し、横軸は各ギヤのギヤ比を距離的な関係で示している。
サンギヤ軸125(図中のS)とリングギヤ軸126(図中のR)とを両端にとり、位置Sと位置Rとの間を1:ρに内分する位置Cをキャリア軸127の位置とする。ρは、リングギヤ122の歯数に対するサンギヤ121の歯数の比である。
こうして定義された位置S,C,Rに、それぞれのギヤの回転軸の回転数をプロットする。プラネタリギヤ120は、このようにプロットされた3点が必ず一直線上に並ぶという性質を有している。なお、この直線は、動作共線と称され、2点が決まれば一義的に決まる。従って、動作共線を用いることにより、3つの回転軸の回転数から残余の回転軸の回転数を求めることができる。
図5(I)は、動力出力装置100の運転状態が図4に示した共線図で表わされるときのモータジェネレータMG1,MG2の回転角度θs,θrのタイミングチャートである。なお、回転角度θs,θrは、レゾルバ139,149(図1)から出力される信号である。
そして、この図5(I)の回転角度θs,θrをそれぞれ積算したときの積算値は、図5(II)のように表わされる。サンギヤ軸125とリングギヤ軸126とは、時刻t=0secを起点として互いに反対方向に回転していることが分かる。
ここで、上述したように、これらの2軸とキャリア軸127とは、回転数が動作共線上に並ぶことを利用すれば、2軸の回転角度θs,θrの積算値から、残余のキャリア軸127の回転角度θcの積算値を求めることができる。
詳細には、図5(III)に示されるように、例えば時刻t=0.06secにおけるサンギヤ軸125の回転角度θsおよびリングギヤ軸126の回転角度θrを位置Sおよび位置Rにそれぞれにプロットし、回転角度θrの積算値と回転角度θsの積算値との間を直線で結ぶ。このとき、該直線上の位置Cにおける回転角度がキャリア軸127の回転角度θcの積算値となる。そして、この回転角度θcの積算値を360°で除することによって、回転角度θcが得られる。
このように、サンギヤ軸125の回転角度θsおよびリングギヤ軸126の回転角度θrと両軸のギヤ比とに基づいてキャリア軸127の回転角度θcが算出される。算出された回転角度θcは、図5(IV)中のラインLN1で示されるような波形となる。
その一方で、エンジン150のクランクシャフト156に設けられたエンジン回転数センサ159によって検出されるクランクシャフトの回転角度θeは、図5(IV)のラインLN2で表わされる。
最後に、このラインLN1とラインLN2と対比して、任意の時刻(例えばt=0.06sec)におけるキャリア軸127の回転角度θcとクランクシャフト156の回転角度θeとの差分を演算することにより、ダンパ157の捻れ角度θd(=θe−θc)を求めることができる。
[2] ダンパ捻れ角度の零点補正
次に、図6および図7を用いて、上記[1]によって算出したダンパ捻れ角度θdを零点補正する方法について説明する。この零点補正は、エンジン150の駆動トルクが大きくなってダンパ157のトルクリミッタ158が働いた場合に、クランクシャフト156とキャリア軸137との間に発生する相対角度のずれを解消するために行なわれる。
具体的には、零点補正は、以下の方法によってダンパ捻れ角度の零点補正値を算出し、その算出した零点補正値を用いてダンパ捻れ角度θdをオフセットすることにより行なわれる。
ダンパ捻れ角度の零点補正値は、エンジン150が、エンジントルクが略零とみなせる運転である無負荷運転を行なっているときのクランクシャフト156とキャリア軸127との相対角度として求められる。
図6は、エンジン150が無負荷運転状態である場合の共線図である。無負荷運転には、例えばエンジンの暖機要求に応じて実行されるアイドル運転が含まれる。
このときのキャリア軸127とクランクシャフト156との相対角度は、上記[1]で示したのと同様の手順に従って、サンギヤ軸125の回転角度θsおよびリングギヤ軸126の回転角度θrと両軸のギヤ比とに基づいてキャリア軸127の回転角度θcを算出し、その算出した回転角度θcとエンジン回転数センサ159からのクランクシャフトの回転角度θeとの差分を演算することによって求められる。
詳細には、図7(I)は、動力出力装置100の運転状態が図6に示した共線図で表わされるときのモータジェネレータMG1,MG2の回転角度θs,θrのタイミングチャートである。なお、回転角度θs,θrは、レゾルバ139,149(図1)からそれぞれ出力される信号である。
そして、この回転角度θs,θrをそれぞれ積算したときの積算値を算出し、任意の時刻(例えばt=0.06sec)における該積算値を、図7(III)に示されるように、位置Sおよび位置Rにそれぞれプロットすることにより、位置Cにおける回転角度θcの積算値を求めることができる。
さらに、図7(IV)中のラインLN3で表わされるキャリア軸127の回転角度θcとラインLN4で表わされるクランクシャフト156の回転角度θeとの差分を演算することによって、キャリア軸127とクランクシャフト156との相対角度が得られる。この相対角度が、ダンパ捻れ角度θdの零点補正値θd0となる。
θd0=θc−θe (1)
式(1)により算出されたダンパ捻れ角度の零点補正値θd0は、制御装置180(図1)内部の記憶領域に格納され、ダンパ捻れ角度θdの補正を行なう際に当該記憶領域から読み出されて用いられる。なお、零点補正値θd0は、エンジン150が無負荷運転状態となるごとに算出される。そして、記憶領域内の零点補正値が、その算出された零点補正値θd0に更新される。
そして、上記[1]で求めたダンパ捻れ角度θdに対して、零点補正値θd0だけオフセットさせる補正を行なうことによって、ダンパ捻れ角度θdiを得ることができる。
θdi=θd−θd0 (2)
ここで、式(2)より得られたダンパ捻れ角度θdiは、補正値として妥当であるか否かが判定される。具体的には、ダンパ捻れ角度θdiが、ダンパ157の弾性力等を基に予め設定された所定の角度範囲内にあるか否かが判定される。そして、ダンパ捻れ角度θdiが当該角度範囲内にある場合には、補正値として妥当であると判断されて後述するエンジントルクの推定演算に用いられる。
一方、ダンパ捻れ角度θdiが当該角度範囲外である場合には、補正値として妥当でないと判断されて再度、ダンパ捻れ角度θdの零点補正値θd0が算出される。
[3] エンジントルクの推定演算手段
最後に、上記[2]で得られたダンパ捻れ角度θdiを用いて補正項を算出し、その算出した補正項によって推定エンジントルクを補正する手段について説明する。
エンジントルクTeは、通常、クランクシャフト156の回転角加速度dωe/dtとエンジンのイナーシャIeとを乗算することにより推定することができる。
Te=Ie・dωe/dt (3)
ここで、上述したように、本実施の形態による動力出力装置100では、クランクシャフト156は、ダンパ157を介してキャリア軸127に結合されていることから、モータジェネレータMG1,MG2の回転状態の影響を受ける。そのため、式(3)により得られた推定トルクと実際のトルクとの間には、ずれが生じている。特に、エンジン150のトルク変動が大きく、トルクリミッタ158が働いた場合には、このずれは大きくなる。
そこで、本実施の形態では、次式に示すように、式(3)で算出した推定エンジントルクTeに対して、ダンパ157で発生する弾性力を補正項として加算することによって、エンジントルクを補正する。
TE=Te+Tf+Kdamp・θdi (4)
ただし、Tfはフリクショントルク、Kdampはダンパ157のトーション部材161のばね定数である。
なお、式(4)の右辺第2項のフリクショントルクTfは、ピストンとシリンダ内壁の摩擦など各嵌合部の機械的な摩擦によるトルクである。具体的には、エンジン150の回転数、冷却水温および吸気圧との関係を規定した二次元マップを実験等によって予め作成しておき、当該マップを参照することにより、そのときのエンジン150の運転状態に対応するフリクショントルクTfが求められる。
図8は、本実施の形態によるエンジントルクの推定演算手段によって推定されたエンジントルクを、エンジンの気筒内圧力から算出した実際のエンジントルクと比較した結果を説明するための図である。
図8を参照して、上段には、筒内圧センサによって検出されたエンジン150の筒内圧力およびエンジン回転数センサ159からのクランクシャフト156の回転角度θeに基づいて算出された実際のトルク(実トルク)が示される。また、中段には、上記[1]および[2]の手順に従って算出されたダンパ捻れ角度θdiが示される。
さらに、下段には、上段の実トルクを回転角度θeが180°となる区間で平均して得られる実トルク(平均値)と、クランクシャフト156の回転角加速度ωeとエンジン150のイナーシャIeとを乗算して得られた推定トルクTeと、該推定トルクTeを上記[3]の手順に従ってダンパ捻れ角度θdiに基づく補正項によって補正した推定トルクTEとが示される。
図8の上段および中段を比較して、エンジン150が失火状態となった場合および半失火状態となった場合にはそれぞれ、ダンパ捻れ角度θdiが急変していることが分かる。
そして、図8の下段に着目して、推定トルクTeと推定トルクTEとを比較すると、実トルク(平均値)に対する偏差は、推定トルクTeよりも推定トルクTEの方がより小さく抑えられていることが分かる。
特に、エンジン150に失火が生じて実トルクが略零に低下する時刻t=0.1sec付近では、推定トルクTeが実トルクから20Nm程度ずれているのに対して、ダンパ捻れ角度θdiに基づいて補正された推定トルクTEは略零となり、実トルクに一致している。同じく、エンジン150が半失火状態となる時刻t=0.2sec付近においても、推定トルクTEは実トルクに正確に一致している。
以上に述べたように、本実施の形態によるエンジントルクの推定演算手段によれば、エンジン150の回転状態からモータジェネレータMG1,MG2の影響を排除することができるため、燃焼状態に応じて発生するエンジン150の出力トルクを高精度に推定することができる。その結果、エンジン150の異常を正確に検出することが可能となる。
なお、エンジン150の回転状態は、モータジェネレータMG1,MG2の回転状態だけでなく、車両の走行路の状態(路面の凸凹状態等)からも影響を受けるが、本実施の形態によれば、駆動軸112の回転変動をダンパ157に発生した弾性力として、クランクシャフト156の回転状態からこれを排除することが可能となる。したがって、この場合においても、真の燃焼状態に基づくエンジン150の回転状態の変動のみを検出することができるため、エンジン150の異常を正確に検出することが可能となる。
さらに、本実施の形態によるエンジントルクの推定演算手段によれば、推定されたエンジン150の出力トルクに基づいてエンジン150の回転状態の変動を正確に検出することが可能となるため、検出されたエンジン150の回転状態の変動を燃料噴射制御および点火時期制御にフィードバックさせることで、燃焼状態の安定化を図ることができる。
なお、気筒毎にエンジントルクを推定する構成とすれば、気筒間のエンジントルクの偏差を抽出することができるため、複数の気筒に対して、個別に燃料噴射制御および点火時期制御を行なうことも可能となる。
図9は、本実施の形態によるエンジン150の異常を検出する動作を説明するためのフローチャートである。
図9を参照して、一連の動作が開始されると、制御装置180は、レゾルバ139,149(図1)から出力される信号に基づいて、サンギヤ軸125およびリングギヤ軸126の回転角度θs,θrをそれぞれ取得する(ステップS01)。そして、制御装置180は、その取得した2軸の回転角度θs,θrと両軸のギヤ比とに基づいてキャリア軸127の回転角度θcを演算する(ステップS02)。
次に、制御装置180は、エンジン回転数センサ159(図2)からクランクシャフトの回転角度θeを取得する(ステップS03)。そして、制御装置180は、キャリア軸127の回転角度θcとクランクシャフト156の回転角度θeとの差分を演算することにより、ダンパ157の捻れ角度θd(=θe−θc)を演算する(ステップS04)。
制御装置180は、さらに、記憶領域から零点補正値θd0を読出すと、ステップS04で演算したダンパ捻れ角度θdに対して、零点補正値θd0だけオフセットさせる補正を行なう(ステップS05)。このとき、制御装置180は、補正後のダンパ捻れ角度θdiが予め設定された所定の角度範囲内にあるか否かを判定する(ステップS06)。ダンパ捻れ角度θdiが所定の角度範囲内にある場合には、制御装置180は、ダンパ捻れ角度θdiが補正値として妥当であると判断し、処理をステップS07へ進める。
一方、ダンパ捻れ角度θdiが所定の角度範囲外である場合には、制御装置180は、エンジン150を無負荷運転状態とするとともに、再度、零点補正値θd0の演算を行なう(ステップS12)。そして、制御装置180は、記憶領域に格納されている零点補正値Δθdを演算された零点補正値θd0に更新すると、処理をステップS01に戻す。
ステップS07においては、制御装置180は、ダンパ捻れ角度θdiに基づいてダンパ157で発生する弾性力を演算する。そして、制御装置180は、クランクシャフト156の回転角加速度dωe/dtから推定したエンジントルクTeに対して、ダンパ157で発生する弾性力を補正項として加算することによって、エンジントルクTeを補正する(ステップS08)。
最後に制御装置180は、補正後の推定エンジントルクTEが所定の閾値よりも小さいか否かを判定する(ステップS09)。推定エンジントルクTEが所定の閾値よりも小さい場合には、制御装置180は、エンジン150に失火を伴なう異常が発生していると判定する(ステップS10)。一方、推定エンジントルクTEが所定の閾値以上である場合には、制御装置180は、エンジン150が正常であると判定する(ステップS11)。
なお、制御装置180によるエンジン150の異常の検出は、実際には、CPU(Central Processing Unit)によって実行され、CPUは、図9に示す各ステップを備えるプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、図9に示す各ステップを実行してエンジン150の異常を判定する。
したがって、ROMは、エンジン150の異常を検出する制御をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ(CPU)読取り可能な記録媒体に相当する。
[変更例]
以下、本発明の実施の形態の変更例について説明する。本変更例に係るエンジントルクの推定は、所定のサンプリング間隔におけるエンジントルクの変化量を推定演算する点で、エンジントルクの絶対量を推定する先の実施の形態と相違する。その他の構造については、前述の実施の形態と同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
詳細には、本変更例に係るエンジントルクの変化量の推定は、所定のサンプリング間隔におけるダンパ157の捻れ角度の相対角度Δθdを算出すること、および、その算出した捻れ角度の相対角度Δθdに基づいて算出した補正項を用いてサンプリング間隔のエンジントルクの変化量を推定演算することにより行なわれる。
最初に、図10を用いて、ダンパ157の捻れ角度の相対角度を算出する方法について説明する。
図10は、サンギヤ軸125の回転角度θsおよびリングギヤ軸126の回転角度θrのタイミングチャートである。なお、回転角度θs,θrは、レゾルバ139,149(図1)において、所定のサンプリング周期で検出されて出力される信号である。
図10を参照して、時刻t2におけるサンギヤ軸125の回転角度θsは、前回のサンプリングタイミングである時刻t1での検出値に対して、変化量Δθsだけ増加している。また、時刻t2におけるリングギヤ軸126の回転角度θrは、前回のサンプリングタイミングである時刻t1での検出値に対して、変化量Δθrだけ減少している。
ここで、上述したように、各サンプリングタイミングにおいて、サンギヤ軸125の回転角度θsおよびリングギヤ軸126の回転角度θrと、キャリア軸127の回転角度θcは、動作共線上に並んでいる。したがって、サンプリング間隔(=t2−t1)におけるサンギヤ軸125およびリングギヤ軸126の回転角度の変化量Δθs,Δθrと両軸のギヤ比とに基づいて、該サンプリング間隔におけるキャリア軸127の回転角度θcの変化量Δθcを求めることができる。
その一方で、クランクシャフト156の回転角度θeは、エンジン150のクランクシャフト156に設けられたエンジン回転数センサ159により所定のサンプリング周期で検出されている。
したがって、任意のサンプリング間隔におけるキャリア軸127の回転角度の変化量θcとクランクシャフト156の回転角度の変化量Δθcとの差分を演算することにより、該サンプリング間隔におけるダンパ157の捻れ角度の相対角度Δθd(=Δθc−Δθe)を求めることができる。
そして、得られたダンパ捻れ角度の相対角度Δθdにダンパ157のトーション部材161のばね定数Kdampを積算することにより、ダンパ157で発生する弾性力の変化量が算出される。また、今回のサンプリングタイミングt2においてクランクシャフト156の回転角速度から推定されるエンジントルクTeと、前回のサンプリングタイミングt1において推定されるエンジントルクTeとの差分を演算することにより、サンプリング間隔におけるエンジントルクの変化量ΔTeが算出される。
最後に、算出されたサンプリング間隔におけるエンジントルクの変化量ΔTeにダンパ157で発生する弾性力の変化量を補正項として加算することによって、該エンジントルクの変化量ΔTeが補正される。そして、補正後のエンジントルクの変化量ΔTEが予め設定された所定範囲内にあるか否かを判定して結果に基づいて、エンジン150の異常が判定される。
このように、本変更例では、任意のサンプリング間隔におけるダンパ157の捻れ角度の相対角度Δθdに基づく補正項によって当該サンプリング間隔におけるエンジントルクの変化量を補正する構成としたことにより、前述の実施の形態で述べたようなダンパ捻れ角度の零点補正するための処理が不要となる。この結果、エンジン150の異常判定をより簡易に行なうことができる。
図11は、本変更例によるエンジン150の異常を検出する動作を説明するためのフローチャートである。
図11を参照して、一連の動作が開始されると、制御装置180は、所定サンプリング周期でサンプリングするレゾルバ139,149(図1)から出力される信号に基づいて、サンギヤ軸125およびリングギヤ軸126の回転角度θs,θrをそれぞれ取得する(ステップS21)。そして、制御装置180は、その取得した2軸の回転角度θs,θrについて、前回のサンプリングタイミングにおける検出値からの変化量Δθs,Δθrをそれぞれ演算する(ステップS22)。
次に、制御装置180は、演算した2軸の回転角度の変化量Δθs,Δθrと両軸のギヤ比とに基づいてキャリア軸127の回転角度の変化量Δθcを演算する(ステップS23)。
さらに、制御装置180は、エンジン回転数センサ159(図2)からクランクシャフトの回転角度θeを取得すると、前回のサンプリングタイミングにおける検出値からの変化量Δθeを演算する(ステップS24)。そして、制御装置180は、キャリア軸127の回転角度の変化量Δθcとクランクシャフト156の回転角度の変化量Δθeとの差分を演算することにより、サンプリング間隔におけるダンパ157の捻れ角度の相対角度Δθd(=Δθe−Δθc)を演算する(ステップS25)。
このとき、制御装置180は、ダンパ捻れ角度の相対角度Δθdが予め設定された所定の角度範囲内にあるか否かを判定する(ステップS26)。ダンパ捻れ角度の相対角度Δθdが所定の角度範囲内にある場合には、制御装置180は、ダンパ捻れ角度の相対角度Δθdが妥当であると判断し、処理をステップS27へ進める。
一方、ダンパ捻れ角度の相対角度Δθdが所定の角度範囲外である場合には、制御装置180は、ダンパ157のトルクリミッタ158が働いたと判断して処理をステップS21に戻す。
ステップS27においては、制御装置180は、ダンパ捻れ角度の相対角度Δθdに基づいてダンパ157で発生する弾性力の変化量を演算する。そして、制御装置180は、クランクシャフト156の回転角加速度dωe/dtから推定したエンジントルクTeについて、前回のサンプリングタイミングにおけるエンジントルクTeからの変化量ΔTeを演算するとともに、その演算したエンジントルクの変化量ΔTeに対して、ダンパ157で発生する弾性力の変化量を補正項として加算することによって、エンジントルクTeの変化量を補正する(ステップS28)。
最後に制御装置180は、補正後の推定エンジントルクの変化量ΔTEが所定の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS29)。推定エンジントルクの変化量ΔTEが所定の範囲内にある場合には、制御装置180は、エンジン150が正常であると判定する(ステップS30)。一方、推定エンジントルクの変化量ΔTEが所定の範囲外である場合には、制御装置180は、エンジン150に失火を伴なう異常が発生していると判定する(ステップS31)。
なお、制御装置180によるエンジン150の異常の検出は、実際には、CPU(Central Processing Unit)によって実行され、CPUは、図11に示す各ステップを備えるプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、図11に示す各ステップを実行してエンジン150の異常を判定する。
したがって、ROMは、エンジン150の異常を検出する制御をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ(CPU)読取り可能な記録媒体に相当する。
なお、本発明を適用するハイブリッド車両の構成としては、図1に示した構成の他、種々の構成が可能である。図1では、モータジェネレータMG2がリングギヤ軸126も結合されているが、モータジェネレータMG2が結合されていない構成であっても本発明を適用することができる。また、モータジェネレータMG2がリングギヤ軸126ではなくエンジン150のクランクシャフト156に直接結合された構成をとることもできる。係る構成においてもモータジェネレータの回転状態の変動に伴なってエンジン150の回転状態が影響を受けるため、本発明を適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、内燃機関を含む複数の動力源を含む動力出力装置および当該動力出力装置を搭載する車両に適用することができる。
この発明の実施の形態による内燃機関の異常検出装置が適用されるハイブリッド車両の動力出力装置の概略ブロック図である。 図1に示すプラネタリギヤおよびそれに結合されるエンジンおよびモータジェネレータの拡大図である。 図2に示すダンパの一部切欠き平面図である。 ハイブリッド車両における共線図の一例を示す図である。 動力出力装置の運転状態が図4に示した共線図で表わされるときのダンパ捻れ角度の算出手段を説明するための図である。 エンジンが無負荷運転状態である場合の共線図である。 動力出力装置の運転状態が図4に示した共線図で表わされるときのダンパ捻れ角度の零点補正値を算出手段を説明するための図である。 この発明の実施の形態によるエンジントルクの推定演算手段によって推定されたエンジントルクを、エンジンの気筒内圧力から算出した実際のエンジントルクと比較した結果を説明するための図である。 この発明の実施の形態によるエンジンの異常を検出する動作を説明するためのフローチャートである。 サンギヤ軸およびリングギヤ軸の回転角度のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態の変更例によるエンジンの異常を検出する動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
100 動力出力装置、111 動力伝達ギヤ、112 駆動軸、114 ディファレンシャルギヤ、119 ケース、120 プラネタリギヤ、121 サンギヤ、122 リングギヤ、123 プラネタリピニオンギヤ、124 プラネタリキャリア、125 サンギヤ軸、126 リングギヤ軸、127 キャリア軸、128 動力取出ギヤ、129 チェーンベルト、132 ロータ、133 ステータ、134,144 3相コイル、135 永久磁石、139,149 レゾルバ、142 ロータ、143 ステータ、145 永久磁石、150 エンジン、156 クランクシャフト、157 ダンパ、158 トルクリミッタ、159 エンジン回転数センサ、160 駆動側ホイール、161 トーション部材、162 中間部材、164 従動輪ホイール、164a アクセルペダルポジションセンサ、165a ブレーキペダルポジションセンサ、180 制御装置、185 シフトポジションセンサ、MG1,MG2 モータジェネレータ。

Claims (10)

  1. 内燃機関および電動発電機を動力源として駆動軸に動力を出力する動力出力装置において前記内燃機関の異常を検出する前記内燃機関の異常検出装置であって、
    前記動力出力装置は、
    前記内燃機関からの動力を受ける入力軸、前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸を機械的に結合するとともに、前記内燃機関からの動力を前記電動発電機および前記駆動軸に機械的に分配するように構成された動力分割機構と、
    前記内燃機関の出力軸および前記入力軸の間に結合され、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との相対回転を抑制しながら動力を伝達するためのダンパとを含み、
    前記内燃機関の異常検出装置は、
    前記内燃機関の出力軸の回転角加速度に基づいて前記内燃機関の出力トルクを推定演算するトルク推定手段と、
    前記ダンパが前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との相対回転を抑制するように前記内燃機関の出力軸に付与する弾性力を算出し、その算出された前記ダンパの弾性力に基づいて前記推定演算された前記内燃機関の出力トルクを補正するトルク補正手段と、
    補正された前記内燃機関の出力トルクに基づいて前記内燃機関の異常を診断する異常診断手段とを備える、内燃機関の異常検出装置。
  2. 前記ダンパは、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸とが相対回転したときに圧縮されて弾性力を両軸に付与する弾性部材を含み、
    前記トルク補正手段は、
    前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度を取得する捻れ角度取得手段と、
    取得した前記捻れ角度に前記弾性部材の弾性定数を乗算することにより前記ダンパの弾性力を算出する弾性力算出手段とを含む、請求項1に記載の内燃機関の異常検出装置。
  3. 前記動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が前記電動発電機の回転軸、前記駆動軸および前記入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含み、
    前記捻れ角度取得手段は、
    前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度と前記歯車要素の歯数比とに基づいて前記入力軸の回転角度を算出する入力軸回転角度算出手段と、
    前記内燃機関の出力軸の回転角度を検出する出力軸回転角度算出手段と、
    検出された前記出力軸の回転角度と前記入力軸の回転角度との差分を、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度として算出する捻れ角度算出手段とを含む、請求項2に記載の内燃機関の異常検出装置。
  4. 前記捻れ角度取得手段は、算出された前記出力軸の回転角度と前記入力軸の回転角度との差分を、前記内燃機関の出力トルクが実質的に零となる運転状態のときの前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度を零点として補正する零点補正手段をさらに含む、請求項3に記載の内燃機関の異常検出装置。
  5. 前記動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が前記電動発電機の回転軸、前記駆動軸および前記入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含み、
    前記捻れ角度取得手段は、
    所定のサンプリング周期で前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度を取得し、サンプリング間隔における前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度の変化量を演算する回転角度変化量演算手段と、
    前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度の変化量と前記歯車要素の歯数比とに基づいて、該サンプリング間隔における前記入力軸の回転角度の変化量を算出する入力軸回転角度変化量算出手段と、
    該サンプリング間隔における前記内燃機関の出力軸の回転角度の変化量を演算する出力軸回転角度変化量算出手段と、
    演算された前記出力軸の回転角度の変化量と前記入力軸の回転角度の変化量との差分を、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度の変化量として算出する捻れ角度変化量算出手段とを含み、
    前記弾性力算出手段は、取得した前記捻れ角度の変化量に前記弾性部材の弾性定数を乗算することにより前記ダンパの弾性力の変化量を算出し、
    前記トルク補正手段は、その算出された前記ダンパの弾性力の変化量に基づいて、該サンプリング間隔における前記内燃機関の出力トルクの変化量を補正し、
    前記異常診断手段は、補正された前記内燃機関の出力トルクの変化量に基づいて前記内燃機関の異常を診断する、請求項2に記載の内燃機関の異常検出装置。
  6. 内燃機関および電動発電機を動力源として駆動軸に動力を出力する動力出力装置において前記内燃機関の異常を検出する前記内燃機関の異常検出方法であって、
    前記動力出力装置は、
    前記内燃機関からの動力を受ける入力軸、前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸を機械的に結合するとともに、前記内燃機関からの動力を前記電動発電機および前記駆動軸に機械的に分配するように構成された動力分割機構と、
    前記内燃機関の出力軸および前記入力軸の間に結合され、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との相対回転を抑制しながら動力を伝達するためのダンパとを含み、
    前記内燃機関の異常検出方法は、
    前記内燃機関の出力軸の回転角加速度に基づいて前記内燃機関の出力トルクを推定演算する第1のステップと、
    前記ダンパが前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との相対回転を抑制するように前記内燃機関の出力軸に付与する弾性力を算出し、その算出された前記ダンパの弾性力に基づいて前記推定演算された前記内燃機関の出力トルクを補正する第2のステップと、
    補正された前記内燃機関の出力トルクに基づいて前記内燃機関の異常を診断する第3のステップとを備える、内燃機関の異常検出方法。
  7. 前記ダンパは、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸とが相対回転したときに圧縮されて弾性力を両軸に付与する弾性部材を含み、
    前記第2のステップは、
    前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度を取得する第1のサブステップと、
    取得した前記捻れ角度に前記弾性部材の弾性定数を乗算することにより前記ダンパの弾性力を算出する第2のサブステップとを含む、請求項6に記載の内燃機関の異常検出方法。
  8. 前記動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が前記電動発電機の回転軸、前記駆動軸および前記入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含み、
    前記第1のサブステップは、
    前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度と前記歯車要素の歯数比とに基づいて前記入力軸の回転角度を算出するステップと、
    前記内燃機関の出力軸の回転角度を検出するステップと、
    検出された前記出力軸の回転角度と前記入力軸の回転角度との差分を、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度として算出するステップとを含む、請求項7に記載の内燃機関の異常検出方法。
  9. 前記第1のサブステップは、算出された前記出力軸の回転角度と前記入力軸の回転角度との差分を、前記内燃機関の出力トルクが実質的に零となる運転状態のときの前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度を零点として補正するステップをさらに含む、請求項8に記載の内燃機関の異常検出方法。
  10. 前記動力分割機構は、少なくとも3個の歯車要素を有し、該歯車要素が前記電動発電機の回転軸、前記駆動軸および前記入力軸にそれぞれ連結されたプラネタリギヤを含み、
    前記第1のサブステップは、
    所定のサンプリング周期で前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度を取得し、サンプリング間隔における前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度の変化量を演算するステップと、
    前記電動発電機の回転軸および前記駆動軸の回転角度の変化量と前記歯車要素の歯数比とに基づいて前記入力軸の回転角度の変化量を算出するステップと、
    該サンプリング間隔における前記内燃機関の出力軸の回転角度の変化量を演算するステップと、
    演算された前記出力軸の回転角度の変化量と前記入力軸の回転角度の変化量との差分を、前記内燃機関の出力軸と前記入力軸との捻れ角度の変化量として算出するステップとを含み、
    前記第2のサブステップは、取得した前記捻れ角度の変化量に前記弾性部材の弾性定数を乗算することにより前記ダンパの弾性力の変化量を算出し、
    前記第2のステップは、その算出された前記ダンパの弾性力の変化量に基づいて、該サンプリング間隔における前記内燃機関の出力トルクの変化量を補正し、
    前記第3のステップは、補正された前記内燃機関の出力トルクの変化量に基づいて前記内燃機関の異常を診断する、請求項7に記載の内燃機関の異常検出方法。
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