JP2009019062A - ポリウレタン組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】日光などの熱や光および酸化窒素ガスなどの窒素酸化物による黄変劣化を極めて起こしにくい、繊維、フィルム、フォーム、塗料、接着剤などとして有用なポリウレタン組成物を提供する。
【解決手段】本発明のポリウレタン組成物は、ポリウレタン、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤(ポリエステル系化合物を除く)およびポリエステル系化合物(ポリウレタンを除く)を含有することを特徴としている。また、さらにベンゾトリアゾール系光安定剤を含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は安定化ポリウレタン組成物に関する。より詳しくは、日光や酸化窒素ガスなどによる黄変劣化に対して安定化されたポリウレタン組成物に関する。
ポリウレタンは通常ポリイソシアネートとポリヒドロキシ化合物の重付加反応によって得られ、弾力性のある優れた物性を有しているため、繊維、フィルム、フォーム、塗料、接着剤など多くの分野で使用されている。なかでもトリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族系のイソシアネートを主成分としたポリウレタンは高度のゴム弾性を有し、広範囲な用途に使用されている。
しかし、これらの芳香族系イソシアネートを原料としたポリウレタンは、日光や酸化窒素ガス(NOx)などの作用により、黄変劣化するため、これまでにもヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族系イソシアネートを使用したり連結剤に改良を加えたりするなど、ポリウレタンの黄変劣化防止が試みられているが、引張物性、耐熱性など弾性体としての本質的な問題において劣る傾向があり満足し得る解決法ではなかった。
また、従来から安定剤として各種のフェノール系、イオウ系、リン系などの酸化防止剤やベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、アクリロニトリル系、Ni系、ヒンダードアミン系等の光安定剤などを、単独あるいは併用してポリウレタンに添加することが提案されている。例えば、特定のフェノール系化合物とベンゾトリアゾール系光安定剤および/またはヒンダードアミン系光安定剤を添加してなるウレタン組成物が開示されている(特許文献1参照)。また、特定のベンゾトリアゾール系化合物とヒンダードアミン化合物およびヒンダードフェノール系化合物を含有するポリウレタン組成物が開示されている(特許文献2参照)。更に、フェノール系酸化防止剤および亜燐酸エステルと共に、線状脂肪族ポリエステル添加剤を含有するスパンデックス繊維が開示されている(特許文献3参照)。また、ラクトン付加ヒンダードアミン化合物、フェノール系酸化防止剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が併用されたウレタン組成物が開示されている(特許文献4参照)。
しかしながら、上記組成物はいずれも、日光や酸化窒素ガスなどによる黄変劣化の点でまだ十分満足すべきものではなく、さらなる耐黄変劣化性の改良が求められているのが現状である。
特開昭61−231049号公報(請求項1〜4、実施例17〜23) 特開平5−65408号公報(請求項1、実施例1〜5) 特開昭60−94621号公報(請求項1及び実施例) 国際公開第2004/106303号パンフレット
本発明の目的は、酸化窒素ガス、日光等による耐黄変劣化性に優れたポリウレタン組成物を提供することにある。
本発明者らは、これらの点に解決を与えるべく鋭意検討を重ねた結果、ポリウレタンにフェノール系酸化防止剤およびヒンダードアミン系光安定剤と共に、特定のエステル化合物を含有せしめることによって、酸化窒素ガス、日光等による耐黄変劣化性が著しく優れた組成物が得られることを見出し、また、ベンゾトリアゾール系光安定剤の化合物を併用すれば耐黄変劣化効果がさらに向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリウレタン、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤(ポリエステル系化合物を除く)およびポリエステル系化合物(ポリウレタンを除く)を含有することを特徴とするポリウレタン組成物を提供する。
また、本発明は、上記組成物にさらにベンゾトリアゾール系光安定剤を含有するポリウレタン組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記ポリエステル系化合物がラクトンの開環重合で得られるポリエステル系化合物である前記のポリウレタン組成物を提供する。
本発明のポリウレタン組成物は、日光などの熱や光および酸化窒素ガスなどの窒素酸化物による黄変劣化を極めて起こしにくい。このため、繊維、フィルム、フォーム、塗料、接着剤などとして用いた場合にも、黄変による品質低下がないため有用である。
本発明のポリウレタン組成物は、ポリウレタンを主成分とし、これに対して、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤およびポリエステル系化合物を添加してなる。本発明のポリウレタン組成物には、上記に加え、さらにベンゾトリアゾール系光安定剤が添加されることが好ましい。また、その他の添加剤が添加されていてもよい。
なお、本発明の「フェノール系酸化防止剤」及び「ヒンダードアミン系光安定剤」は、「ポリエステル系化合物」に該当する化合物(例えば、国際公開第2004/106303号パンフレットに開示されたラクトン付加ヒンダードアミン化合物であって、ラクトンの付加数が2以上のもの等)を除くものとする。ここでいう「ポリエステル系化合物」とは、「分子中にエステル結合を含む2以上のモノマー単位が重合した重合体部分を含んでいる化合物」をいう。また、本発明の「ポリエステル系化合物」は、「ポリウレタン」に該当する化合物(例えば、ポリエステルポリオールとジイソシアネートからなるポリウレタン等)を除くものとする。
本発明で用いるポリエステル系化合物は、ポリオール成分とカルボン酸成分の脱水エステル化反応、エステル交換反応やラクトンの開環重合またはその組み合わせによって重合される重合体である。中でも、ラクトンの開環重合で得られるポリエステル系化合物(以下、ラクトン開環重合体という)が特に好ましい。
上記ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ジヒドロキシアセトン、ヘキシレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。また、上記カルボン酸成分としては、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、クエン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シトララコン酸、1,10−デカンジカルボン酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、乳酸、りんご酸、グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などが挙げられる。
本発明で用いるポリエステル系化合物がラクトン開環重合体である場合、用いるラクトン類は、ブチロラクトン、カプロラクトン、バレロラクトンおよびそれらのあるいはプロピオラクトンのアルキル化ラクトン等の鎖の部分が炭素数4ないし8のラクトン類が好ましく、具体例としては、γ−ブチロラクトン、3−メチル−β−プロピオラクトン(β−メチルプロピオラクトンと略称する)、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、3−メチル−ε−カプロラクトン(3−メチルカプロラクトンと略称する)、4−メチル−ε−カプロラクトン(4−メチルカプロラクトンと略称する)、3,3,5−トリメチル−ε−カプロラクトン(3,3,5−トリメチルカプロラクトンと略称する)、3,5,5−トリメチル−ε−カプロラクトン(3,5,5−トリメチルカプロラクトンと略称する)、3−メチル−δ−バレロラクトン(β−メチル−δ−バレロラクトンと略称する)等が挙げられる。これらは単独でも、また2種類以上を任意の割合で混合して用いることもできる。工業的には、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトンを主成分として用い、目的に応じて、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトンまたはβ−メチル−δ−バレロラクトンを任意の割合で添加することが好ましい。
本発明で用いるε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトンは、それぞれシクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチル置換シクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを過酸を用いてバイヤービリガー反応により酸化することにより製造することができる。中でも工業的に量産されているε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトンが好ましい。
これらのラクトン類を開始剤である活性水素基含有化合物に開環付加重合反応させることにより、ラクトン開環重合体が得られる。活性水素基含有化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の水酸基含有化合物などが挙げられる。
また、上記活性水素基含有化合物としては、水酸基含有ヒンダードアミン化合物を用いることも可能である。これらの水酸基含有ヒンダードアミン化合物としては、例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−(2’−ヒドロキシエチル)ピペリジンなどが挙げられる。
上記活性水素基含有化合物1モルに対するラクトン類の平均付加モル数は、6〜1000が好ましく、より好ましくは7〜700である。ラクトン類の平均付加モル数が6未満では、耐候性(耐酸化窒素変色性)の効果が得られない場合があり、1000より大きくなると、ラクトン化合物自身の粘度が高くなり、取扱いが困難になるなどの不具合が生じる場合がある。
上記ラクトン類の開環付加重合反応において、開始剤である活性水素基含有化合物とラクトン類の反応を開始し、かつラクトン類の開環付加重合反応を連続的に行わせるには、ラクトン類と開始剤とを含む反応系を好ましくは50〜220℃、より好ましくは100〜200℃に加熱する。上記範囲よりも低温では反応速度が遅く実用的ではなく、高温では熱分解が起こりやすくなるため好ましくない。
上記ラクトン類の開環付加重合反応には、触媒を用いることが好ましい。触媒としては、無機塩基、無機酸、有機アルカリ金属触媒、スズ化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物およびジルコニウム化合物等が例示できる。なかでも、取扱い易さ、低毒性、反応性、無着色性、耐安定性等のバランスからスズ化合物、チタン化合物が好ましく用いられる。具体的にはテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラメチルチタネート等のチタン化合物、オクチル酸スズ、モノブチルスズオキシド、モノブチルスズトリス(2−エチルヘキサノエート)、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズジアセテート、モノブチルスズヒドロキシオキサイド等の有機スズ化合物、及び、酸化第1スズ、塩化第1スズ、臭化第1スズ、ヨウ化第1スズ等のハロゲン化スズ、塩化アルミニウム、さらにアルカリ金属のアルコラート、ブチルリチウム、パラトルエンスルホン酸、硫酸、アンバーリスト15のような陽イオン交換樹脂、過塩素酸、亜鉛、BF3等のアルカリ又は酸触媒を好適に用いることができる。中でも、少量で高い活性を得られる観点から、塩化第1スズ、オクチル酸スズ、テトラブチルチタネート等が特に好ましい。
上記触媒の使用量は、溶剤を除く出発原料(活性水素基含有化合物、ラクトン類、触媒など)に対して、重量基準で0.01〜200ppmが好ましく、より好ましくは0.1〜50ppmである。触媒の使用量が200ppmより多くなると樹脂が着色しやすくなり、また、製品の安定性に悪影響を与えるため好ましくない。逆に触媒の使用量が0.01ppmより少なくなるとラクトン類の開環付加重合の反応速度が極端に遅くなるので好ましくない。
また、本反応は、空気雰囲気下で反応をさせると着色する傾向があるので、窒素等、不活性雰囲気下で反応させることが好ましい。
本反応は、無溶剤で行なうことも可能であるが、反応終了後の系内の反応液粘度を低下させる観点や、反応中の温度コントロールなどを容易にする観点で、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の活性水素をもたない不活性な溶剤中で行うことが好ましい。但し、上記溶剤としては、反応中にポリカプロラクトンのエステル基とエステル交換を起こすおそれがあるため、エステル結合を有する溶剤は好ましくない。
上記の不活性な溶剤の使用量は、溶剤を含む全出発原料に対して、重量基準で0〜80重量%が好ましく、より好ましくは0〜50重量%である。溶剤の使用量が80重量%より多くなると反応成分濃度が低くなり、ラクトン類の開環付加重合速度が遅くなる場合がある。
通常、反応は出発原料である活性水素基含有化合物、ラクトン類、触媒、必要に応じて溶剤を反応器に仕込み、次いで前記の温度範囲に上昇させ、ラクトン類を付加重合させる。ラクトン類の付加重合の経過は、ガスクロマトグラフィーで反応液中の残存ラクトン類の濃度を測定し、通常はラクトン類の濃度が1%以下になった時点を付加重合の終点とみなす。なお、溶剤を使用したとしても、付加重合終了後に生成物から必ずしも除去する必要はない。
本発明に用いられるポリエステル系化合物の重量平均分子量は、600〜100000が好ましい。
本発明のポリエステル系化合物の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が0.05重量部未満では効果が十分発揮されない場合があり、10重量部を越えて添加しても増量に見合うだけの効果が得難く経済的にも不利となる。
本発明のポリエステル系化合物は、市販品を用いることも可能であり、例えば、ダイセル化学工業(株)製「プラクセル(220、220N、220UA、230、230N、240、H1P、H7)」等が挙げられる。
本発明で用いるフェノール系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート、ジ−n−オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、チオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,6−ジオキサオクタメチレンビス(3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート)、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス〔2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ)エチル〕イソシアヌラート、3,5−ジ(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシトールなどが好ましい。中でも特に好ましくは、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンである。
本発明のフェノール系酸化防止剤の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.2〜10重量部である。添加量が0.05重量部未満では効果が十分発揮されない場合があり、10重量部を越えて添加しても増量に見合うだけの効果が得難く経済的にも不利となる。
本発明のフェノール系酸化防止剤は、市販品を用いることも可能であり、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製「IRGANOX 1010」、Albemarle製「Ethanox 330」、住友化学工業(株)製「Sumilizer GA−80」、旭電化(株)製「アデカスタブ(AO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−80)」等が挙げられる。
本発明で用いるヒンダードアミン系光安定剤は、上記の通り、本発明のポリエステル化合物にも該当する化合物以外のヒンダードアミン系化合物である。分子内にエステル結合を有していてもよいが、エステル結合を含むモノマー単位が2以上重合した重合体部分を含んでいるものは除かれる。即ち、上述の水酸基含有ヒンダードアミン化合物を開始剤成分として含むラクトン重合体は、ここでいうヒンダードアミン系化合物には含まれない。
このようなヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、セバシン酸モノ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバシン酸モノ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミノ)−S−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチル−マロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などが挙げられ、中でもセバシン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンのモノおよびジエステル、およびこれらのモノおよびジエステルの混合物等が好ましい。
本発明のヒンダードアミン系光安定剤の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が0.05重量部未満では効果が十分発揮されない場合があり、10重量部を越えて添加しても増量に見合うだけの効果が得難く経済的にも不利となる。
本発明のヒンダードアミン系光安定剤は、市販品を用いることも可能であり、例えば、三共ライフテック(株)製「サノール LS−765」、旭電化(株)製「LA−77、LA−57、LA−52、LA−67、LA−62、LA−68、LA−63」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「TINUVIN(765、123、440、144、622)」等が挙げられる。
本発明のポリウレタン組成物には、さらにベンゾトリアゾール系光安定剤(紫外線吸収剤)を添加してもよい。その場合、用いるベンゾトリアゾール系光安定剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾールなどが挙げられ、なかでも2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等が好ましい。
上記ベンゾトリアゾール系光安定剤を添加する場合の添加量は、ポリウレタン100重量部に対して、0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が0.05重量部未満では効果が十分発揮されない場合があり、10重量部を越えて添加しても増量に見合うだけの効果が得難く経済的にも不利となる。
本発明のベンゾトリアゾール系光安定剤は、市販品を用いることも可能であり、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製「TINUVIN(P、234、320、213、329、384、1130)」等が挙げられる。
本発明において用いられるポリウレタンは、分子内にウレタン基を有する弾性高分子重合体である。例えば、ポリエステル(ポリラクトンを含む)、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリチオエーテル、ポリ炭化水素などの両末端にヒドロキシル基をもつ化合物、あるいはそれらの混合物と有機ジイソシアネート、および多官能性水素原子を有する鎖伸長剤たとえばヒドラジン、ポリヒドラジド、ポリセミカルパジド、ポリオール、ポリアミン、ヒドロキシルアミン、水などを反応させて得られる。中でも、優れたゴム弾性、引張物性、耐熱性を発揮する観点から、トリレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族系のイソシアネートを主成分としたポリウレタンが特に好ましい。
本発明のポリウレタン組成物には前記安定剤等の他に更に他の添加剤、例えば、フェノール系以外の酸化防止剤、顔料、染料、充填剤などを含有せしめても良い。とりわけ酸化防止剤、例えばジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、3,9−ビス(2−(3−ドデシルチオエチル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカンなどのイオウ系化合物、更には、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフアイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトなどのリン系化合物などを併用することにより熱酸化安定性を更に向上させることができる。
各種の安定剤、添加剤はポリウレタンの製造工程の任意の段階で添加できるが、通常重合体生成後に添加される。
本発明のポリウレタン組成物の特徴は、ポリウレタンに対して、添加剤として、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤と共に、ポリエステル系化合物を添加することにある。これら全ての成分を添加しない場合には、本発明の耐黄変劣化性を得ることは出来ない。なお、ポリエステル系化合物がラクトン変性ヒンダードアミン化合物等である場合にも、ポリエステル系化合物以外のヒンダードアミン系光安定剤を添加することが必要である。ラクトン変性ヒンダードアミン化合物のみしか含まない場合には、十分な黄変劣化性を得ることは出来ない。なお、ポリウレタンとしてポリエステル部分を有するポリウレタンを用いる場合にも、ポリウレタン以外のポリエステル系化合物を共に用いないと本発明の効果を得ることはできない。
本発明のポリウレタン組成物は、従来ポリウレタン樹脂が使用されていた用途、例えば、繊維、フィルム、フォーム、塗料、接着剤などに用いることが可能であるが、中でも、NOxガスを含む汚染大気、あるいは熱及び日光又は紫外線を含む光に曝される用途において特に好適に用いられる。この様な用途としては、例えば、ガラス代替品とその表面コーティング材、建物、輸送機器の窓ガラス、採光ガラス及び光源保護ガラス用のコーティング材、建物、輸送機器の内外装材及び内外装用塗料、蛍光灯、水銀灯等の紫外線を発生する光源用部材、精密機器、電子電気機器用部材、各種ディスプレーから発生する電磁波などの遮断用部材(フィルターなど)、食品、化学品、薬品等の容器又は包装材、農業用シートなどのフィルム材、印刷物、染色物、洗顔料などの退色防止剤、日焼け止めクリーム、シャンプー、リンス、整髪料等の化粧品容器スポーツウェア、ストッキング、帽子等の衣料用繊維製品及び繊維、カーテン、絨毯、壁紙等の家庭用内装品、プラスチックレンズ、コンタクトレンズ、義眼等の医療用器具、光学フィルター、プリズム、鏡、写真材料等の光学用品、テープ、インク等の文房具、標示板、標示器等とその表面コーティング材等を挙げることができる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、合成例、実施例、比較例で用いた評価方法は下記のとおりである。
[評価方法]
(1)耐NOx性試験
実施例、比較例で得られたポリウレタンフィルムをサンプルとした。
JIS L0855(1979)に記載の方法及び装置を用いてNOxガスを調製し、耐NOx性試験(須賀試験機(株)製の暴露試験機使用)を行った。暴露試験は、NOx濃度2000ppm、24時間の条件で行った。
試験前の黄色度(YI値)と試験後の黄色度(YI値)を測定し、その黄変度(ΔYI値)により耐NOx性を評価した。ΔYI値が小さいほど、耐NOx性が優れていることを示す。なお、黄色度(YI値)は、ミノルタ(株)製分光測色計「CM−3700d」を用いて、JIS K 7103に準拠して測定した。
(2)GPC分析
島津製作所(株)製「SHIMADZU HPLC LC−6A SYSTEM」を用いて、下記の分析条件で測定した。
(GPC分析条件)
装置 : SHIMADZU HPLC LC−6A SYSTEM(島津製作所製)
カラム : SHODEX(昭和電工)
KF−800P 10mm×4.6mmΦ
KF−804 300mm×8mmΦ
KF−802.5 300mm×8mmΦ
KF−801 300mm×8mmΦ
AUTO INJECTOR : SHIMADZU SIL−6B
RI DETECTOR : SHIMADZU RID−6A
SYSTEM CONTROLLER : SHIMADZU SLC−6B
DATA PROCESSOR : FUJITSU FMV−5133−07
移動相 : THF(テトラヒドロフラン)
流速 : 1.0ml/分
注入量 : 100μl(100倍希釈)
カラム温度 : 50℃
検量線作成標準物質 : ポリエチレングリコール
(3)酸価、水酸基価、水分量
JIS K1557−1970に従い測定した。
以下に、合成例として、実施例で用いたポリエステル系化合物(ラクトン開環重合体)の合成方法を示す。
合成例1 : ポリエステル系化合物の作製
冷却管、窒素導入管、温度計及び撹拌器を備えたガラス製フラスコに、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン28.74g(182.8ミリモル)、ε−カプロラクトン271.26g(2376.6ミリモル)、1質量%モノ−n−ブチルスズ脂肪酸塩(商品名「SCAT−24」、三共有機合成(株)製)のアセトン溶液1.5ml(触媒量50ppm相当)を加えた。
反応温度を150℃に保ち、10時間後、反応液中のε−カプロラクトン濃度をガスクロマトグラフで測定したところ、0.49質量%であったので反応を終了させた。
得られた化合物は、室温では淡褐色ワックス状であり、テトラヒドロフラン溶離液でのGPC分析の結果、数平均分子量(Mn)が2250、重量平均分子量(Mw)が3850(いずれもポリエチレングリコール換算)であり、Mw/Mnが1.71であった。また、JIS K1557−1970に従い測定した酸価は1.5(KOHmg/g)、水酸基価は52(KOHmg/g)、水分は0.003%であった。
合成例2 : ポリエステル系化合物の作製
合成例1と同様な装置を使用し、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン43.19g(274.6ミリモル)、ε−カプロラクトン156.81g(1373.8ミリモル)、1質量%モノ−n−ブチルスズ脂肪酸塩(商品名「SCAT−24」、三共有機合成(株)製)のアセトン溶液1.5ml(触媒量50ppm相当)を加えた。
反応温度を150℃に保ち、10時間後、反応液中のε−カプロラクトン濃度をガスクロマトグラフで測定したところ、0.40質量%であったので反応を終了させた。
得られた化合物は室温では淡褐色ワックス状であり、テトラヒドロフラン溶離液でのGPC分析の結果、数平均分子量(Mn)が2086、重量平均分子量(Mw)が3500(いずれもポリエチレングリコール換算)であり、Mw/Mnが1.68であった。また、JIS K1557−1970に従い測定した、酸価は1.4(KOHmg/g)、水酸基価は56(KOHmg/g)、水分は0.005%であった。
以下に、実施例、比較例として、ポリウレタン化合物の作製方法を示す。表1〜4には、実施例、比較例で用いた添加剤成分(ポリウレタンと溶剤以外)の種類と配合量(ポリウレタン成分100重量部に対する重量部で表す)と得られたポリウレタン化合物の評価結果を示す。
実施例1及び比較例1
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌機を備えたガラス製フラスコに、熱可塑性ポリウレタン(P22SRNAT:日本ミラクトラン(株)製、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)/アジペート系熱可塑性ポリウレタン)1000gおよびテトラヒドロフラン4000mlを仕込み、室温にて攪拌し、固形分濃度20(wt/vol)%のポリウレタン溶液を得た。
このポリウレタン溶液に表1に示す各添加剤を配合し、室温下、攪拌混合して、ポリウレタン組成物の溶液を得た。次いで、該溶液を、乾燥後のフィルム厚みが約0.1mmになるように離型紙上に塗布、室温にて24時間放置し、さらに140℃で約5分間強制乾燥させた後、離型紙から剥離して、ポリウレタンフィルム(ポリウレタン組成物)を得た。
実施例2、3及び比較例2、3
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌機を備えたガラス製フラスコに、ポリテトラメチレングリコール(PTG2000、三菱化学(株)製、分子量2000)2000g、1,4−ブタンジオール(三菱化学(株)製)180g及びジメチルホルムアミド5867.6gを仕込んだ。
反応温度を80℃として、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI、日本ポリウレタン(株)製)787.5gを徐々に添加し、溶液粘度が68,000mPa・s(25℃)になるまで反応を継続し、固形分濃度30質量%のポリウレタン溶液を得た。
このポリウレタン溶液に表2、表3に示す各添加剤を配合し、室温下、攪拌混合して、ポリウレタン組成物の溶液をえた。該溶液を、乾燥後のフィルム厚みが約150μmになるように離型紙上に塗布、120℃で約2時間強制乾燥させた後、離型紙から剥離して、ポリウレタンフィルム(ポリウレタン組成物)を得た。
実施例4及び比較例4
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌機を備えたガラス製フラスコに、熱可塑性ポリウレタン(P22SRNAT:日本ミラクトラン(株)製、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)/アジペート系熱可塑性ポリウレタン)1000gおよびジメチルホルムアミド4000mlを仕込み、室温にて攪拌し、固形分濃度20(wt/vol)%のポリウレタン溶液を得た。
このポリウレタン溶液に表4に示す各添加剤を配合し、室温下、攪拌混合して、ポリウレタン組成物の溶液を得た。次いで、該溶液を、乾燥後のフィルム厚みが約0.1mmになるように離型紙上に塗布、室温にて24時間放置し、さらに140℃で約5分間強制乾燥させた後、離型紙から剥離して、ポリウレタンフィルム(ポリウレタン組成物)を得た。
Figure 2009019062
Figure 2009019062
Figure 2009019062
Figure 2009019062
なお、表1〜4に記載の各添加剤の詳細は以下のとおりである。
[フェノール系酸化防止剤]
IRGANOX 1010 : チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名「IRGANOX 1010」
Ethanox 330 : Albemarle社製、商品名「Ethanox 330」
Sumilizer GA−80 : 住友化学工業(株)製、商品名「Sumilizer GA−80」
[ヒンダードアミン系光安定剤]
LS−765 : 三共ライフテック(株)製、商品名「サノール LS−765」
[ポリエステル系化合物]
PCL 220UA : ダイセル化学工業(株)製、ポリカプロラクトンジオール、商品名「プラクセル 220UA」
PCL H1P : ダイセル化学工業(株)製、ポリカプロラクトン(分子量:約10000)、商品名「プラクセル H1P」
PCL H7 : ダイセル化学工業(株)製、ポリカプロラクトン(分子量:約100000)、商品名「プラクセル H7」
PCL 220N : ダイセル化学工業(株)製、ポリカプロラクトンジオール、商品名「プラクセル 220N」
[ベンゾトリアゾール系光安定剤(紫外線吸収剤)]
TINUVIN P : チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名「TINUVIN P」
TINUVIN 234 : チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、商品名「TINUVIN 234」
表1〜表4に示すとおり、本発明の特定の添加剤成分を添加したポリウレタン組成物(実施例)は、NOx曝露による黄変が少なく、優れた耐NOx性(耐黄変劣化性)を有していた。一方、本発明の特定の添加剤成分を添加しないポリウレタン組成物(比較例)は、NOx曝露による黄変を起こしやすい、耐NOx性に劣るものであった。

Claims (3)

  1. ポリウレタン、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤(ポリエステル系化合物を除く)およびポリエステル系化合物(ポリウレタンを除く)を含有することを特徴とするポリウレタン組成物。
  2. さらに、ベンゾトリアゾール系光安定剤を含有する請求項1に記載のポリウレタン組成物。
  3. 前記ポリエステル系化合物がラクトンの開環重合で得られるポリエステル系化合物である請求項1または2に記載のポリウレタン組成物。
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