JP2009018500A - 発泡成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便で容易に、かつ効率的に実施でき、外観に優れた高発泡倍率の発泡成形品を製造する方法を提供する。
【解決手段】開閉可能なキャビティ型3とコア型2からなる金型を閉じて形成されるキャビティに、溶融状態又は半溶融状態の発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填し、キャビティ内で発泡性樹脂組成物の発泡と冷却固化を行う発泡成形品の製造方法であって、発泡性熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルを含み、発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填する際、キャビティ内圧が負圧となる発泡成形品の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形による発泡成形品の製造方法に関し、詳しくは、従来よりも高い発泡倍率が可能で、スワールマーク等の成形品の表面外観を損なう成形不良を防止し、且つ発泡剤の分解残渣等の発生を抑えて金型の汚染が少ない発泡成形品の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂を用いた成形品は、自動車部品、家電部品等の種々の分野で広く用いられている。その中に、部品の軽量化や柔軟性付与を目的として、発泡剤を用いて発泡させた製品も多く見られ、近年では、射出成形による発泡成形品も多く見られるようになった。
射出成形による発泡成形品の製造方法としては、金型内にそのキャビティの容積に満たない量の発泡性溶融樹脂を射出し、その発泡性溶融樹脂の発泡圧力により、金型内の空隙を発泡樹脂で満たすショートショット発泡法が知られている。
当工法は、特別な設備も必要なく容易に実施可能であるが、工法の特徴上、発泡ガスの圧力によりキャビティ内を完全に充填させるため、空隙の充填率としては限界があり、平均発泡倍率が低く、製品の軽量化率としては満足できるものではない。また、発泡体内部(ゲート近傍部と充填末端部)での発泡セル径及びセル密度が不均一となり、製品の要求品質を満足させるまでに至っていない。
そこで、高発泡倍率化のための工法として、キャビティ容積を増加させつつ発泡させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、射出と同時にキャビティの容積を拡大するため、成形品の表面部分で気泡の破裂が起こり、外観が悪化する不具合が生じる問題がある。また、工法的な特徴から、製品の立ち壁部分は、肉厚が増加しないので充填不良、若しくは発泡不足等の問題がある。
また、発泡成形には、熱分解により不活性ガスを発生するような有機系または無機系化学発泡剤を用いることが知られている。しかし、化学発泡剤の分解反応の際、副生成物が発生し、長時間連続して成形していると、金型表面に副生成物が付着堆積してしまういわゆる金型汚染の問題があった。その結果、堆積部分の転写不良が起こり、成形品の外観を損なう不具合となってしまう。それを防ぐためには、定期的な金型清掃が必要となり、生産性を著しく損なってしまう問題もある。
さらに、発泡倍率の向上及び金型汚染の防止のための工法として、超臨界状態の物理発泡剤を用いる方法も知られている。この技術は、マイクロセルラー発泡技術として知られている(例えば、特許文献2、3参照。)。しかし、このような超臨界状態の物理発泡剤を使用した射出発泡成形においては、導入する超臨界状態の物理発泡剤の量に拘わらず、微細セルができない、前述工法の成形品と同様に、発泡セル径及びセル密度が不均一、等の問題があり、製品の要求品質を十分満足させるまでに至っていない。また、成形加工上の制約が多く、さらに大規模な高圧設備が必要等の問題もあった。
このような問題を解決する射出発泡成形方法として、低圧で射出成形機のシリンダーへの臨界状態の物理発泡剤の注入を可能にし、外観良好な高発泡倍率の製品を得る射出発泡方法が開発されてきている(例えば、特許文献4及び5参照。)が、高価な特殊な装置を必要としている。さらに、発泡体表面のスワールマークの発生や、前者同様に発泡セル状態の不均一性等の問題を抱えている。
特開昭62−246710号公報 米国特許5,158,986号明細書 米国特許4,473,665号明細書 特開2000−84968号公報 特開2002−79545号公報
上述のように、現在まで開示されている技術では、発泡成形品に求められている要求をすべて満足できるものはなかった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、簡便で容易に、かつ効率的に実施でき、外観に優れた高発泡倍率の発泡成形品を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルを含む熱可塑性樹脂組成物を射出成形する際に、金型内が負圧の状態で射出成形を行うと、成形品の発泡倍率が高くなり、且つスワールマーク等の成形不良が発生しない外観に優れた発泡成形品が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、開閉可能なキャビティ型とコア型からなる金型を閉じて形成されるキャビティに、溶融状態又は半溶融状態の発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填し、キャビティ内で発泡性樹脂組成物の発泡と冷却固化を行う発泡成形品の製造方法であって、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルを含み、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填する際、キャビティ内圧が負圧となることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、射出充填する際のキャビティ内の最小圧力は、800hpa以下であることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、射出充填開始時のキャビティ内の圧力は、100〜700hpaであることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、射出充填完了時のキャビティ内の圧力は、100〜700hpaであることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記熱可塑性樹脂がオレフィン系熱可塑性樹脂であることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、熱膨張性マイクロカプセル0.5〜20重量部含むことを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径が5〜50μm、最大発泡温度(Tmax)が180℃以上であることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、射出充填完了後、金型を所定量開いて、キャビティ容積を増大させることを特徴とする発泡成形品の製造方法が提供される。
本発明の発泡成形品の製造方法を用いると、スワールマーク等の成形不良がなく、充分に発泡した発泡成形品を得ることができる。また、分解残渣等の発生がないため、金型汚染が全く無いので、生産中の金型清掃等の必要が無くなり、生産性が飛躍的に向上するという効果を奏する。
以下、本発明の発泡成形品の製造方法について、項目毎に、詳細に説明する。
本発明の発泡成形品の製造方法は、開閉可能なキャビティ型とコア型からなる金型を閉じて形成されるキャビティに、溶融状態又は半溶融状態の発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填し、キャビティ内で発泡性樹脂組成物の発泡と冷却固化を行う発泡成形品の製造方法であって、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物が熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルを含み、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填する際、キャビティ内圧を負圧とすることを特徴とするものである。
1.発泡成形方法
本発明の発泡成形品の製造方法は、溶融状態又は半溶融状態の樹脂を、金型のキャビティ内に射出充填しうる射出ユニットと、相対的に開閉可能なキャビティ型とコア型を有する金型ユニットとを有する射出成形機を用いて行うことができる。
本発明では、金型を閉じて形成されるキャビティに、発泡性樹脂を射出充填した後、適度な時間をおき、発泡と成形品の冷却固化を行う。その後、金型を開いて発泡成形品を取り出す。金型の開閉は、キャビティ型とコア型のどちらを移動させて行ってもよく、両方を移動させることもできるが、キャビティ型を移動させて行うことが好ましい。
発泡方法としては、金型を閉じて形成されるキャビティに、そのキャビティの容積に満たない量の発泡性溶融樹脂を射出し、その発泡性溶融樹脂の発泡圧力により、金型内の空隙を満たすショートショット成形法、また金型を所定量開いてキャビティ容積を増大させる型開発泡成形法、更に、樹脂の容積収縮分を発泡により膨脹させる発泡成形法等が挙げられる。可能な限りこれらを組み合わせた方法であってもよい。例えば、キャビティの容積に満たない量の発泡性溶融樹脂を射出し、その発泡性溶融樹脂の発泡圧力により、金型内の空隙を満たされた後、金型を所定量開いてキャビティ容積を増大させ、さらに発泡させる方法等を例示することができる。
本発明の射出成形においては、射出充填時のキャビティ内の圧力を負圧にすることが重要である。負圧とは、キャビティ内の圧力がキャビティ外の圧力より低い状態をいう。負圧にしないと、発泡倍率が高くならない。また、射出充填後冷却固化が進行してしまうと、その後負圧にしても、効果は僅かなものでしかないか、又はない。
射出充填時のキャビティ内の圧力を負圧にする方法としては、キャビティ内を負圧にしてから樹脂を射出充填する方法、樹脂を射出充填しながら負圧にする方法、樹脂を射出充填完了時に負圧にする方法が挙げられる。後者二つの方法においては、予めキャビティ内を十分に負圧にしうる負圧状態のバッファタンクを、弁を介してキャビティに接続しておき、所定のタイミングで弁を開け、キャビティ内を急速に負圧にするなどして、成形品の冷却固化の進行に応じて、効果的に発泡が起こるように、負圧達成手段を選ぶことが好ましい。
キャビティ内の最小圧力は、好ましくは800hpa以下であり、より好ましくは100〜700hpaである。最小圧力が100hpa未満では、かかる真空度を達成するまでの時間が長くなり、成形サイクルが長引くという点と、熱膨張性マイクロカプセルが必要以上に発泡するため、外観不具合等が発生するという点から好ましくない。一方、最少圧力が700hpaを超えると、発泡促進が不十分となる。十分な発泡促進効果が得られることにより、成形品全体の発泡倍率の向上と均一性が得られ、より軽量化された成形品を得ることができる。
ここで、射出充填時とは、射出開始時から射出完了時までをいう。
また、最小圧力とは、射出開始時から射出完了時における時間(秒)−圧力(hpa)プロファイルを計測し、Σ(P−Pi)が最小値となる圧力(P)をいう。計測数には制限はないが、射出開始時、射出完了時及び前記2点を除く射出充填時の任意の1点を含む3点以上が好ましい。
負圧の定義としては、本発明内容を実施する成形機周辺の大気圧未満〜大気圧0(真空)までのことをいう。
また、本発明に係る射出成形においては、射出充填時のキャビティ内の最少圧力を負圧に保つことに加えて、射出充填開始時のキャビティ内の圧力を、100〜700hpaとすることが好ましく、より好ましくは150〜600hpaである。射出充填開始時のキャビティ内の圧力をこの範囲にすることにより、成形サイクルをあまり犠牲にすることなく成形できる利点がある。
さらに、本発明に係る射出成形においては、射出充填時のキャビティ内の最少圧力を負圧に保つことに加えて、射出充填終了時のキャビティ内の圧力を、100〜700hpaとすることが好ましく、より好ましくは150〜600hpaである。射出充填終了時のキャビティ内の圧力をこの範囲にすることにより、成形品にバリがでにくくなる利点がある。
本発明に用いることができる射出成形用金型の構成の一例を、図1で説明する。
射出成形用金型1は、開閉可能なコア型2とキャビティ型3とから構成され、キャビティ4内に加熱シリンダー11で加熱された溶融樹脂が、溶融樹脂注入口10から注入される。金型1には、キャビティ4を減圧できるように、キャビティ型及びコア型に設けた真空経路7及び8を介して真空装置に接続されている。キャビティ4内を減圧する手段は、特に限定されず、キャビティ型、コア型の一方もしくは両方に減圧装置を組み込んでもよく、キャビティ型、コア型の一方もしくは両方またはキャビティ型とコア型のパーティング面に設けた真空経路を介して、真空装置と接続されていてもよい。
真空経路7及び8のキャビティ近傍は、微細な連通した空隙を有する多孔質体9で形成されていることが好ましい。多孔質体9を使用することにより、冷却固化前の樹脂が真空経路に流出するのを防ぐことができる。多孔質体としては、アルミ多孔質体、ステンレス系の金属粉末多孔質体等が挙げられる。多孔質体は、新東工業製ポーセラミックなどとして、入手可能である。
真空経路7及び8の先端に真空ポンプ等の減圧手段が接続されている。真空経路には、必要に応じて、バッファタンク(図示せず)、開閉可能な弁(図示せず)などを設けてあってもよい。バッファタンクは、溶融樹脂の射出充填時の急激な圧力変動を低減させることができるので、設置されていることが好ましい。
キャビティ4内の圧力は、キャビティ内に設置された圧力計により、測定することもできるし、バッファタンクに設置された圧力計により、測定することもできる。後者においては、真空経路の圧力損失に留意する必要がある。
また、キャビティ型3とコア型2とのパーティング面5からの空気の漏れこみを防止又は調整するために、パーティング面5にシール部材6を設けることができる。シール部材6は、キャビティ4を包囲するように設けてもよいし、部分的に設けてもよい。シール部材6としては、ゴムパッキン等が挙げられる。
溶融樹脂の注入口10には、空気の漏れこみを防止又は調整するために、シャットオフ機能を設けることができる。シャットオフ機能は、金型1側に設けてよく、加熱シリンダー11側に設けてもよい。加熱シリンダー11側に設ける場合には、ノズルタッチ部分にシール部材を設けることが好ましい。
本発明の発泡成形品は、射出発泡成形機にて溶融混錬された発泡性溶融樹脂を、射出成形により賦形冷却して、発泡成形させる射出発泡成形法で製造することができる。
発泡方法としては、金型を閉じて形成されるキャビティに、そのキャビティの容積に満たない量の発泡性溶融樹脂を射出し、その発泡性溶融樹脂の発泡圧力により金型内の空隙を満たすショートショット成形法、またショートショット成形後、金型を所定量開いて、キャビティ容積を増大させる型開発泡成形法、更に、樹脂の容積収縮分を発泡により膨脹させる発泡成形法等が挙げられる。
本発明において、射出成形条件は、後述の好ましい樹脂としてのオレフィン系樹脂組成物を例に説明すると、射出圧力を30〜120MPa、射出時間を2〜15sec、保持圧力を0〜12MPa、保持時間を0〜30sec、冷却時間を10〜60秒、及び樹脂温度を180〜250℃とした条件下で射出成形することにより、例えば、ポリプロピレン樹脂組成物の射出成形品を得ることができる。
この場合、特に射出時間と保圧時間を短縮することが可能となり、成形サイクルが短縮される。射出圧力を40〜120MPaとすることにより、成形機の規模などで特に制限を受けることなく、所望の成形機を使用できる。射出時間を2〜15secとすることにより、金型の大きさなどで特に制限を受けることがなくなる成形可能となる。更に、保持圧力を0〜12MPaとすることにより、成形機の規模やゲートの数などで特に制限を受けることがなくなる。更にまた、保持時間を0〜30secとすることにより、保持時間による成形体(ポリプロピレン樹脂組成物)の外観に及ぼす影響が好適化される。また、樹脂温度を180〜250℃とすることにより、生産効率を上げることが可能となる。一方、樹脂温度が180℃未満であるとポリプロピレン樹脂の不溶不具合が発生することがあり、また、250℃を超えると、生産効率低下・ガス焼け・製品ヒケ等が発生し、適当でない。
2.発泡性熱可塑性樹脂組成物
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物において、使用可能な樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば、特に制限はされない。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン・2,6−ナフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン−12等のポリアミド樹脂、ポリオキシメチレン等のポリエーテル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体樹脂、およびそれらの金属イオン架橋物(アイオノマー樹脂)、ポリスチレン、ABS樹脂等を挙げることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィン樹脂、特にポリエチレンおよびポリプロピレンが機械的強度、成形性、およびコスト面から好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンのいずれをも使用することができる。
特に適した熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンであって、それはプロピレンの単独重合体であっても、プロピレンとそれ以外のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数2〜20のオレフィンを使用することができ、特にエチレンが好ましい。コモノマーとしてのα−オレフィン含量は、10モル%以下、好ましくは5モル%以下が望ましい。共重合体の場合には、プロピレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
本発明で好ましく用いることのできるポリプロピレンは、その密度が0.890〜0.920g/cmが好ましく、より好ましくは0.900〜0.910g/cmである。
また、ASTM D−1238に準拠し230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)は、0.5〜200g/10分が好ましく、より好ましくは2〜50g/10分である。
なお、分子量分布が広く、また立体規則性の高いポリプロピレンを用いると、一層剛性の高い射出成形品を得ることができる。
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物において、使用可能な熱膨張性マイクロカプセルとしては、その最大発泡温度(Tmax)は、好ましい下限が180℃、より好ましくは下限が200℃である。Tmaxを180℃以上とすることにより、熱膨張性マイクロカプセルをシリンダー内に投入した際の熱膨張性マイクロカプセルのへたりを、低減することが可能となる。最大発泡温度(Tmax)が180℃未満であると、シリンダー内で熱膨張性マイクロカプセルのへたりを生じてしまうことから、発泡倍率の低下を生じることがある。
なお、本明細書において、最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルの径が最大となったとき(最大変位量)における温度を意味する。
また、上記熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径は、好ましい下限が5μm、好ましい上限が50μmである。体積平均粒子径が5μm未満であると、得られる成形体の気泡が小さすぎるため、成形体の軽量化が不充分となることがあり、一方、50μmを超えると、得られる成形体の気泡が大きくなりすぎるため、強度等の面で問題となることがある。より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は40μmである。
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物において、上記熱膨張性マイクロカプセルの添加量は、マトリックス樹脂100重量部に対して、すなわち、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.5重量部、より好ましい下限が1.0重量部、一方、好ましい上限は20重量部、より好ましい上限は10重量部である。添加量が下限重量部未満であると、得られる成形体の気泡が少なくなって、軽量化等の諸性能を発揮することができ難く、一方、上限重量部を超えると、得られる成形体の強度等の面で問題となることがある。
このような熱膨張性マイクロカプセルとして、例えば、ニトリル系モノマーとメタクリル酸とを重合モノマー成分として含有し、モノマー成分に占めるメタクリル酸の割合が少なくとも10重量%以上であるモノマー混合物を重合させて形成したシェルの内部に、揮発性膨張剤をコア剤として内包し、最大発泡温度が180℃以上、体積平均粒子径が30μm以下である熱膨張性マイクロカプセルが挙げられ、具体的には、積水化学工業株式会社製の「Advancell」(登録商標)耐熱グレード開発品番「EMS−023」や「EMS−024」、および日本フィライト社製の「EXPANCEL DU」などが挙げられる。
また、射出成形に、上記熱膨張性マイクロカプセルを使用する場合、上記熱膨張性マイクロカプセルをポリエチレンなどのベースレジンなどとマスターバッチ化したペレットを用いることもできる。
このような熱膨張性マイクロカプセルペレットとして、積水化学工業株式会社製の「Advancell」(登録商標)耐熱グレード開発品番「EMS−023MB」や「EMS−024MB」などが挙げられる。
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物や上記熱可塑性樹脂には、各種添加剤を配合した樹脂組成物にして使用することができる。その一つとして、無機充填剤を含有させると、剛性等の機械的強度を高めることができる。
無機充填剤としては、タルク、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、ワラスナイト、珪酸カルシウム繊維、炭素繊維、マグネシウムオキシサルフェート繊維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン、亜硫酸カルシウム、ホワイトカーボン、クレー、硫酸カルシウムを例示することができる。
また、本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物や上記熱可塑性樹脂には、エラストマーを配合することもでき、それによって耐衝撃性等の機械的強度を高めることができる。好ましいエラストマーは、炭素数2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィンの共重合体からなるオレフィン系エラストマーである。オレフィンの例としてエチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセンを挙げることができる。
具体的なオレフィン系エラストマーの例として、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−デセン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン・エチレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体を挙げることができる。これらのエラストマーは、1種類を単独で使用することもできるし、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。なお、エラストマーの量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。
本発明に係る発泡性熱可塑性樹脂組成物には、その他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて次の添加剤を配合することができる。すなわち、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、核剤、塩酸吸収剤、スリップ剤、滑剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ウエルド強度改良剤、天然油、合成油、ワックス等を挙げることができる。
3.発泡成形品
本発明の発泡成形品の製造方法によれば、高剛性であり、美麗で表面外観に優れる発泡成形品を得ることができる。かかる成形品の用途は、インスツルメントパネル、ドアトリム等の自動車内装部品、バンパ、バックドア等の自動車外装部品、化粧台、洗面台、トイレタリー製品等のアメニティ部材をはじめとする工業部品等に好適に使用することができる。
本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
以下に実施例及び比較例で用いられた評価内容について記す。
(i)発泡倍率:所定の成形方法において、キャビティの形状が再現できる最大の発泡倍率を求めた。
ショートショット法では、充填率を変化させ、成形品の形状がキャビティ形状を再現できる最小の充填率の際に得られる成形品の発泡倍率とした。
また、型開法においては、型開量を変化させ、成形品の形状がキャビティ形状を再現できる最大の型開量の際に得られる成形品の発泡倍率とした。
さらに、ショートショット法と型開法の組合せでは、充填率をショートショット法のみで求められる成形品の形状がキャビティ形状を再現できる最小の充填率に固定し、型開量を変化させ、成形品の形状がキャビティ形状を再現できる最大の型開量の際に得られる成形品の発泡倍率とした。
発泡成形品のゲート部と充填末端部から切り取って得られた試験片のそれぞれの比重(d、d)を測定し、その平均値(dG−M)と発泡成形品用材料の比重(d)との比を求め、(d/dG−M)=発泡倍率とした。
(ii)成形品外観:目視にて、次の評価基準で判断した。
○;鏡面光沢有り、スワールマーク極少
△;表面曇り、スワールマーク少
×;光沢無し、スワールマーク多
(iii)金型付着物:目視にて、次の評価基準で判断した。
○;金型光沢維持、付着物無し
×;光沢無し、付着物有
(iv)成形サイクル:成形時間が80秒/1サイクル以下で、成形品が得られたものを○、80秒/1サイクルを超えたものを×とした。
[実施例1]
ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ製ホモポリプロピレンMA06、以下PP(A)という。)100重量部と熱膨張性マイクロカプセルペレット(積水化学製の「Advancell EMS−023MB」、体積平均粒子径:26μm、Tmax:210℃)(ベースレジン/熱膨張性マイクロカプセルの質量比=1/1)2.5重量部をドライブレンドし、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を、バッファタンク、開閉バルブを介して真空ポンプを接続した金型がセットされた射出成形機に供給した。なお、金型には、一方の短辺にフィルムゲートが設けられており、溶融樹脂の流動末端に相当する他方の短辺近傍に真空経路が設けられている。金型を閉じ、キャビティ内を400hpaに減圧した後、キャビティ容量の87%の量に相当する量(104cm)の樹脂組成物を、樹脂温度:210℃、樹脂圧力:80MPa、射出時間:2秒で射出成形を行った。射出開始から2秒後(射出終了時)に、開閉バルブを閉じ、真空経路を遮断した。冷却時間は30秒とした。300×100×4mmの平板を得た。なお、キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。射出開始から2秒後の圧力は400hpa、最少圧力は400hpaであった。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
別途、キャビティ容量の86%の量に相当する量の樹脂を射出充填した場合には、発泡倍率は1.16倍であったが、充填不足が認められた。
[実施例2]
ポリプロピレン樹脂(PP(A):日本ポリプロ製ホモポリプロピレンMA06)100重量部と熱膨張性マイクロカプセルペレット(積水化学製の「Advancell EMS−023MB」、体積平均粒子径:26μm、Tmax:210℃)2.0重量部をドライブレンドし、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を100hpaに減圧した後、キャビティ容量の91%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は実施例1と同様に射出成形を行った。なお、射出開始から2秒後の圧力は100hpa、最少圧力は100hpaであった。キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様に、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を、バッファタンク、開閉バルブを介して真空ポンプを接続した金型がセットされた射出成形機に供給した。なお、金型には、一方の短辺にフィルムゲートが設けられており、溶融樹脂の流動末端に相当する他方の短辺近傍に真空経路が設けられている。金型を閉じ、キャビティ内を400hpaに減圧した後、キャビティ容量の87%の量に相当する量(104cm)の樹脂組成物を、樹脂温度:210℃、樹脂圧力:80MPa、射出時間:2秒で射出成形を行った。射出開始から2秒後(射出終了時)に、開閉バルブを閉じ、真空経路を遮断した。その後キャビティ型を3mm後退させ、発泡を促進して厚さ7mmの成形品を得た。冷却時間は30秒とした。なお、キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。射出開始から2秒後の圧力は400hpa、最少圧力は400hpaであった。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例3において、「Advancell EMS−023MB」を「Advancell EMS−024MB」(ベースレジン/熱膨張性マイクロカプセルの質量比=1/1)(体積平均粒子径:27μm、Tmax:220℃)に変更した以外は、実施例3と同様に実施した。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[実施例5]
ABS樹脂(テクノポリマー社製130)100重量部と熱膨張性マイクロカプセルペレット(積水化学製の「Advancell EMS−023MB」、体積平均粒子径:26μm、Tmax:210℃)2.5重量部をドライブレンドし、樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を300hpaに減圧した後、キャビティ容量の88%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は、実施例1と同様に射出成形を行った。なお、射出開始から2秒後の圧力は300hpa、最少圧力は300hpaであった。なお、キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリプロピレン樹脂(PP(A):日本ポリプロ製ホモポリプロピレンMA06)100重量部と化学発泡剤(日東化工(株)製の「ファインブロー S20N」)2.5重量部をドライブレンドし、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を600hpaに減圧した後、キャビティ容量の98%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は実施例1と同様に射出成形を行った。なお、射出開始から2秒後の圧力は600hpa、最少圧力は600hpaであった。なお、キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリプロピレン樹脂(PP(A):日本ポリプロ製ホモポリプロピレンMA06)100重量部と化学発泡剤(日東化工(株)製の「ファインブロー S20N」)2.5重量部をドライブレンドし、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を100hpaに減圧した後、キャビティ容量の100%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は、実施例1と同様に射出成形を行った。なお、射出開始から2秒後の圧力は100hpa、最少圧力は100hpaであった。なお、キャビティ内の圧力は、バッファタンクに設置された圧力計で計測した。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様に、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を減圧することなく、キャビティ容量の98%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は、実施例1と同様に射出成形を行った。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定した。得られた結果を表1に示す。
[比較例4]
ポリプロピレン樹脂(PP(A):日本ポリプロ製ホモポリプロピレンMA06)100重量部と化学発泡剤(日東化工(株)製の「ファインブロー S20N」)2.5重量部をドライブレンドし、ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
金型を閉じ、キャビティ内を減圧することなく、キャビティ容量の100%の量に相当する量の樹脂組成物を射出したこと以外は、実施例1と同様に射出成形を行った。その後、キャビティ型を3mm後退させ発泡を促進して厚さ7mmの成形品を得た。
得られた平板状の成形品は、充填不足はなく、キャビティ形状を再現していた。成形品の発泡倍率を測定し、成形品外観、金型付着物および成形サイクル評価を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2009018500
表1の評価結果から、実施例1〜5においては、比較例1〜4に比べ、金型付着物がなく、成形品外観に優れたものであり、特に実施例3、4は、高発泡倍率であることがわかる。一方、比較例1、2は、キャビティ内圧が負圧であるものの、樹脂組成物に発泡剤として化学発泡剤を用いているため、実施例1に比べて、発泡倍率が低く、金型付着物評価などが悪い。また、比較例3は、樹脂組成物に熱膨張性マイクロカプセルを含有しているものの、キャビティ内圧が大気圧であるため、実施例1に比べて、発泡倍率が低く、成形品外観評価が「表面曇り、スワールマーク少」である。さらに、比較例4は、キャビティ内圧が大気圧で、かつ樹脂組成物に発泡剤として化学発泡剤を用いているため、成形品外観と金型付着物評価が悪いことがわかる。
本発明の発泡成形品の製造方法によれば、高剛性であり、美麗で表面外観に優れた高発泡倍率の発泡成形品を得ることができる。そのために、インスツルメントパネル、ドアトリム等の自動車内装部品、バンパ、バックドア等の自動車外装部品、化粧台、洗面台、トイレタリー製品等のアメニティ部材をはじめとする工業部品等に好適に使用することができる。
本発明に用いる射出成形金型の構成の一例を説明する図である。
符号の説明
1 射出成形用金型
2 コア型
3 キャビティ型
4 キャビティ
5 パーティング面
6 シール部材
7 真空経路
8 真空経路
9 多孔質体
10 樹脂注入口
11 加熱シリンダー

Claims (8)

  1. 開閉可能なキャビティ型とコア型からなる金型を閉じて形成されるキャビティに、溶融状態又は半溶融状態の発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填し、キャビティ内で発泡性樹脂組成物の発泡と冷却固化を行う発泡成形品の製造方法であって、
    前記発泡性熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルを含み、前記発泡性熱可塑性樹脂組成物を射出充填する際、キャビティ内圧が負圧となることを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  2. 射出充填する際のキャビティ内の最小圧力は、800hpa以下であることを特徴とする請求項1に記載の発泡成形品の製造方法。
  3. 射出充填開始時のキャビティ内の圧力は、100〜700hpaであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡成形品の製造方法。
  4. 射出充填完了時のキャビティ内の圧力は、100〜700hpaであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂がオレフィン系熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
  6. 前記発泡性熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、熱膨張性マイクロカプセル0.5〜20重量部含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
  7. 前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径が5〜50μm、最大発泡温度(Tmax)が180℃以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
  8. 射出充填完了後、金型を所定量開いて、キャビティ容積を増大させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡成形品の製造方法。
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