JP2013147576A - 自動車内装用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能な自動車内装用樹脂組成物、該自動車内装用樹脂組成物の製造方法、並びに、該自動車内装用樹脂組成物を用いた自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルを提供することを目的とする。
【解決手段】 熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する自動車内装用樹脂組成物であって、前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃であり、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して前記熱膨張性マイクロカプセルを0.08〜3重量部を含有する自動車内装用樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する自動車内装用樹脂組成物であって、前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃であり、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して前記熱膨張性マイクロカプセルを0.08〜3重量部を含有する自動車内装用樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能な自動車内装用樹脂組成物、該自動車内装用樹脂組成物の製造方法、並びに、該自動車内装用樹脂組成物を用いた自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルに関する。
近年、自動車の助手席にもエアバッグ装置が設けられるようになっている。このエアバッグ装置は、エアバッグと当該エアバッグが収納されるエアバッグケースとからなり、助手席の前方のインストルメントパネルの裏側に取り付けられる。エアバッグ装置が設けられたインストルメントパネルのエアバッグは、エアバッグのための展開開口部を有し、この開口部は平時には前記インストルメントパネルと同種の外観をもったエアバッグドアによって覆われている。そして、衝突等によって車両が大きな衝撃を受けた時には、エアバッグケース内に収納されているエアバッグが作動して膨張し、このエアバッグドアを内側から押し広げて開口させる。
従来、このようなエアバッグドアとしては、特許文献1に記載のように、熱可塑性エラストマー製で内壁面にティアラインと呼ばれる破断路が形成されたものが一般的に使用されている。しかしながら、このようなエアバッグドアをインストルメントパネルと一体となった形状とすると、質感等の外観面で問題が生じていた。
一方、インストルメントパネルの表皮材については、高級感を出すため、即ち、その表面の質感を高めるため、艶消し感を持つことが要求されている。このように、艶消し感を出すためのものとして、例えば、特許文献2には、コアシェル構造の微細粒子を最表面に保持することで、表皮材に艶消し外観を付与したものが知られている。
一方、インストルメントパネルの表皮材については、高級感を出すため、即ち、その表面の質感を高めるため、艶消し感を持つことが要求されている。このように、艶消し感を出すためのものとして、例えば、特許文献2には、コアシェル構造の微細粒子を最表面に保持することで、表皮材に艶消し外観を付与したものが知られている。
しかしながら、エアバッグドアの最表面に、このような微細粒子を用いると、エアバッグ膨出時にエアバッグドアのバリの飛散が生じてエアバッグが破裂してしまうという問題があった。また、エアバッグの膨張時に表皮が破断せず、エアバッグが展開できないという問題も生じていた。
本発明は、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能な自動車内装用樹脂組成物、該自動車内装用樹脂組成物の製造方法、並びに、該自動車内装用樹脂組成物を用いた自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルを提供することを目的とする。
本発明は熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する自動車内装用樹脂組成物であって、前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃であり、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して前記熱膨張性マイクロカプセルを0.08〜3重量部を含有する自動車内装用樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する自動車内装用樹脂組成物において、熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径、最大発泡温度及び含有量を所定の範囲内とすることで、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の自動車内装用樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含有する。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、通常の自動車内装材に使用される熱可塑性樹脂を用いることができる。上記熱可塑性樹脂として、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等が挙げられる。
これらのなかでは、熱可塑性エラストマー、即ち、オレフィン系熱可塑性エラストマー、熱可塑性ウレタン樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、通常の自動車内装材に使用される熱可塑性樹脂を用いることができる。上記熱可塑性樹脂として、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニル、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等が挙げられる。
これらのなかでは、熱可塑性エラストマー、即ち、オレフィン系熱可塑性エラストマー、熱可塑性ウレタン樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン共重合体ゴムとのブレンド物又はその架橋物、ポリエチレンとエチレン−プロピレン共重合体ゴムとのブレンド物又はその架橋物、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン−非共役ポリエン共重合体ゴムのブレンド物又はその架橋物、ポリエチレンとエチレン−プロピレン−非共役ポリエン共重合体ゴムのブレンド物又はその架橋物、ポリプロピレンとスチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムの水素添加品(SEBS)とのブレンド物又はその架橋物、ポリプロピレンとエチレン−1−オクテン共重合体ゴムとのブレンド物又はその架橋物、ポリエチレンとエチレン−1−オクテン共重合体ゴムとのブレンド物又はその架橋物、ポリエステル系エラストマー又はその架橋物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記架橋は公知の方法により行われ、その中でも有機過酸化物による架橋が好ましい。
上記ポリエステル系エラストマーとしては、芳香族ポリエステル成分をハードセグメントに、ポリエーテル成分をソフトセグメントに用いたコポリマー等が挙げられる。
これらのオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、商品名:ミラストマー(三井化学社製)、商品名:サントプレーン(エー・イー・エスジャパン社製)、商品名:住友TPE(住友化学社製)、商品名:エンゲージ(デュポン・ダウ・エラストマー社製)、商品名:サーモラン(三菱化学社製)等の市販品が使用できる。
上記ポリエステル系エラストマーとしては、芳香族ポリエステル成分をハードセグメントに、ポリエーテル成分をソフトセグメントに用いたコポリマー等が挙げられる。
これらのオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、商品名:ミラストマー(三井化学社製)、商品名:サントプレーン(エー・イー・エスジャパン社製)、商品名:住友TPE(住友化学社製)、商品名:エンゲージ(デュポン・ダウ・エラストマー社製)、商品名:サーモラン(三菱化学社製)等の市販品が使用できる。
上記熱可塑性ウレタン樹脂としては、ソフトセグメントが、アジペート型エステルタイプ、エーテルタイプ、カプロラクトンタイプ、ポリ炭酸タイプのものを使用することができる。具体的には例えば、熱可塑性ポリウレタン樹脂(大日精化社製、商品名「レザミン2283」)等が挙げられる。
本発明の自動車内装用樹脂組成物は、熱膨張性マイクロカプセルを含有する。
上記熱膨張性マイクロカプセルとしては、重合性モノマーを重合することにより得られる共重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性液体を内包するものを用いることが好ましい。
このような構造を有することにより、上記熱膨張性マイクロカプセルは、成形時の加熱により上記コア剤がガス状になるとともに上記シェルが軟化して膨張し、発泡剤として働くことができる。
上記熱膨張性マイクロカプセルとしては、重合性モノマーを重合することにより得られる共重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性液体を内包するものを用いることが好ましい。
このような構造を有することにより、上記熱膨張性マイクロカプセルは、成形時の加熱により上記コア剤がガス状になるとともに上記シェルが軟化して膨張し、発泡剤として働くことができる。
上記重合性モノマーは、ニトリル系モノマーを含有することが好ましい。
上記重合性モノマーが上記ニトリル系モノマーを含有することで、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性及びガスバリア性が向上し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記重合性モノマーが上記ニトリル系モノマーを含有することで、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性及びガスバリア性が向上し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記ニトリル系モノマーは特に限定されず、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマルニトリル等が挙げられる。これらのなかでは、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが特に好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ニトリル系モノマーの含有量は特に限定されないが、上記重合性モノマー全体100重量部に占める好ましい下限が50重量部、好ましい上限が99重量部である。上記ニトリル系モノマーの含有量が50重量部未満であると、得られる熱膨張性マイクロカプセルのガスバリア性が低下することがある。上記ニトリル系モノマーの含有量が99重量部を超えると、上記重合性モノマー全体に占める上記カルボキシル基含有モノマーの含有量が相対的に低下して、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性が低下し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度では高発泡倍率で発泡成形を行えないことがある。
上記重合性モノマーは、カルボキシル基含有モノマーを含有することが好ましい。
上記重合性モノマーが上記カルボキシル基含有モノマーを含有することにより、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性が向上し、本発明の発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記重合性モノマーが上記カルボキシル基含有モノマーを含有することにより、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性が向上し、本発明の発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記カルボキシル基含有モノマーは特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。これらのなかでは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましく、得られる熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性がより向上することから、メタクリル酸が特に好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カルボキシル基含有モノマーの含有量は特に限定されないが、上記重合性モノマー全体100重量部に占める好ましい下限が1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記カルボキシル基含有モノマーの含有量が1重量部未満であると、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性が低下し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度では高発泡倍率で発泡成形を行えないことがある。上記カルボキシル基含有モノマーの含有量が50重量部を超えると、上述したような発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチの水分量を達成することができないことがあり、また、得られる熱膨張性マイクロカプセルのガスバリア性を確保することができず、熱膨張しなくなることがある。上記カルボキシル基含有モノマーの含有量は、上記重合性モノマー全体100重量部に占めるより好ましい下限が3重量部、より好ましい上限が30重量部である。
上記重合性モノマーは、上記カルボキシル基含有モノマー、上記ニトリル系モノマー等と共重合することのできる他のモノマー(以下、単に、他のモノマーともいう)を含有してもよい。
上記他のモノマーは特に限定されず、目的とする熱膨張性マイクロカプセルに必要とされる特性に応じて適宜選択することができる。上記他のモノマーとして、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、上記他のモノマーとして、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のビニルモノマー等も挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記他のモノマーは特に限定されず、目的とする熱膨張性マイクロカプセルに必要とされる特性に応じて適宜選択することができる。上記他のモノマーとして、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、上記他のモノマーとして、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のビニルモノマー等も挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記重合性モノマーが上記他のモノマーを含有する場合、上記他のモノマーの含有量は特に限定されないが、上記重合性モノマー全体100重量部に占める好ましい上限が50重量部である。上記他のモノマーの含有量が50重量部を超えると、上記重合性モノマー全体に占める上記カルボキシル基含有モノマー、上記ニトリル系モノマー等の含有量が相対的に低下して、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性、ガスバリア性等が低下し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度では高発泡倍率で発泡成形を行えないことがある。
上記重合性モノマーには、金属カチオン塩を添加してもよい。
上記重合性モノマーに上記金属カチオン塩を添加することで、上記カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基と、上記金属カチオン塩を形成する金属カチオンとがイオン架橋を形成することができ、上記熱膨張性マイクロカプセルのシェルの架橋効率が上がって耐熱性が向上し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。また、上記イオン架橋の形成により、上記熱膨張性マイクロカプセルは高温でもシェルの弾性率が低下しにくいことから、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、強い剪断力が加えられる混練成形、カレンダー成形、押出成形、射出成形等の成形方法を用いた発泡成形においても上記熱膨張性マイクロカプセルの破裂又は収縮が生じにくく、高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記重合性モノマーに上記金属カチオン塩を添加することで、上記カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基と、上記金属カチオン塩を形成する金属カチオンとがイオン架橋を形成することができ、上記熱膨張性マイクロカプセルのシェルの架橋効率が上がって耐熱性が向上し、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、高い成形温度でも高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。また、上記イオン架橋の形成により、上記熱膨張性マイクロカプセルは高温でもシェルの弾性率が低下しにくいことから、得られる発泡性熱可塑性樹脂マスターバッチは、強い剪断力が加えられる混練成形、カレンダー成形、押出成形、射出成形等の成形方法を用いた発泡成形においても上記熱膨張性マイクロカプセルの破裂又は収縮が生じにくく、高発泡倍率で発泡成形を行うことができる。
上記金属カチオン塩を形成する金属カチオンは、上記カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基とイオン架橋を形成することのできる金属カチオンであれば特に限定されず、例えば、Na、K、Li、Zn、Mg、Ca、Ba、Sr、Mn、Al、Ti、Ru、Fe、Ni、Cu、Cs、Sn、Cr、Pb等のイオンが挙げられる。これらのなかでは、2〜3価の金属カチオンであるCa、Zn、Alのイオンが好ましく、Znのイオンが特に好ましい。また、上記金属カチオン塩は、上記金属カチオンの水酸化物であることが好ましい。これらの金属カチオン塩は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記金属カチオン塩を2種以上併用する場合、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオンからなる塩と、上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の金属カチオンからなる塩とを組み合わせて用いることが好ましい。上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオンは、カルボキシル基等の官能基を活性化して、該カルボキシル基等の官能基と、上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属以外の金属カチオンとのイオン架橋の形成を促進することができる。
上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属は特に限定されず、例えば、Na、K、Li、Ca、Ba、Sr等が挙げられる。これらのなかでは、塩基性の強いNa、K等が好ましい。
上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属は特に限定されず、例えば、Na、K、Li、Ca、Ba、Sr等が挙げられる。これらのなかでは、塩基性の強いNa、K等が好ましい。
上記重合性モノマーに上記金属カチオン塩を添加する場合、上記金属カチオン塩の添加量は特に限定されないが、上記重合性モノマー全体100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5.0重量部である。上記金属カチオン塩の添加量が0.1重量部未満であると、上記熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性を向上させる効果が充分に得られないことがある。上記金属カチオン塩の添加量が5.0重量部を超えると、得られる熱膨張性マイクロカプセルが高発泡倍率で発泡できないことがある。
上記重合性モノマーには、更に、必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シランカップリング剤、色剤等を添加してもよい。
上記重合性モノマーを重合するために用いられる重合開始剤は特に限定されず、例えば、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アゾ化合物等が挙げられる。
上記過酸化ジアルキルは特に限定されず、例えば、メチルエチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド等が挙げられる。
上記過酸化ジアルキルは特に限定されず、例えば、メチルエチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド等が挙げられる。
上記過酸化ジアシルは特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等が挙げられる。
上記パーオキシエステルは特に限定されず、例えば、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、(α,α−ビス−ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
上記パーオキシジカーボネートは特に限定されず、例えば、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピル−パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルエチルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等が挙げられる。
上記アゾ化合物は特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等が挙げられる。
上記揮発性液体は特に限定されないが、低沸点有機溶剤が好ましく、具体的には、例えば、エタン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−へキサン、ヘプタン、イソオクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、石油エーテル等の低分子量炭化水素、CCl3F、CCl2F2、CClF3、CClF2−CClF2等のクロロフルオロカーボン、テトラメチルシラン、トリメチルエチルシラン、トリメチルイソプロピルシラン、トリメチル−n−プロピルシラン等のテトラアルキルシラン等が挙げられる。これらのなかでは、得られる熱膨張性マイクロカプセルが速やかに発泡を開始でき、また、高発泡倍率で発泡できることから、イソブタン、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−へキサン、石油エーテルが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記揮発性液体として、加熱により熱分解してガス状になる熱分解型化合物を用いてもよい。
また、上記揮発性液体として、加熱により熱分解してガス状になる熱分解型化合物を用いてもよい。
上記熱膨張性マイクロカプセル中の上記揮発性液体の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は25重量%である。上記揮発性液体の含有量が10重量%未満であると、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、シェルが厚くなりすぎ、発泡性能が低下することがある。上記揮発性液体の含有量が25重量%を超えると、得られる熱膨張性マイクロカプセルは、シェルの強度が低下し、高温において、破裂及び収縮を生じやすく、高発泡倍率で発泡できないことがある。
上記熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径は下限が20μm、上限が40μmである。上記体積平均粒子径が20μm未満であると、発泡性に劣り、40μmを超えると、熱膨張性マイクロカプセルが破泡しやすくなり、いずれにしても割れ性が悪くなる。
上記体積平均粒子径は、好ましい下限が25μm、好ましい上限が35μmである。
上記体積平均粒子径は、好ましい下限が25μm、好ましい上限が35μmである。
上記熱膨張性マイクロカプセルの最大発泡温度(Tmax)は下限が190℃、上限が220℃である。上記最大発泡温度が190℃未満であると、成形温度よりはるかに低い温度であるので、マイクロカプセルがへたってしまい、発泡性が悪化する。220℃を超えると、成形温度で発泡しなくなる。上記熱膨張性マイクロカプセルの最大発泡温度は、好ましい下限が195℃、好ましい上限が215℃である。
なお、本明細書中、上記最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときの温度を意味する。
なお、本明細書中、上記最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときの温度を意味する。
上記熱膨張性マイクロカプセルは、熱機械分析で測定した最大変位量(Dmax)の好ましい下限が600μmである。600μm未満であると、発泡倍率が低下し、所望の発泡性能が得られない。より好ましい下限は800μmである。
なお、上記最大変位量は、所定量の熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、所定量全体の熱膨張性マイクロカプセルの径が最大となるときの値をいう。
なお、上記最大変位量は、所定量の熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、所定量全体の熱膨張性マイクロカプセルの径が最大となるときの値をいう。
また、発泡開始温度(Ts)の好ましい下限は150℃、好ましい上限は180℃である。150℃未満であると、発泡開始が早期に起こることで、熱膨張性マイクロカプセルがへたってしまい、180℃を超えると特に射出成形の場合、金型に樹脂材料をフル充填した後に金型を発泡させたいところまで開くコアバック発泡成形においては、コアバック発泡過程で樹脂温度が冷えてしまい発泡倍率が上がらないことがある。
なお、本明細書において、最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときにおける温度を意味する。
なお、本明細書において、最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときにおける温度を意味する。
本発明の自動車内装用樹脂組成物における上記熱膨張性マイクロカプセルの配合量は、上記熱可塑性樹脂100重量部に対する下限が0.08重量部、上限が3重量部である。上記熱膨張性マイクロカプセルの配合量が0.08重量部未満であると、発泡不良で割れ性が悪くなる。3重量部を超えると、成形体表面での発泡が多くなり成形体がもろくなる。上記熱膨張性マイクロカプセルの配合量は、上記熱可塑性樹脂100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が2.5重量部である。
本発明の自動車内装用樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定されないが、体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃である熱膨張性マイクロカプセルを含有するマスターバッチを作製する工程、及び、前記マスターバッチと熱可塑性樹脂とを混合する工程を有する方法を用いることが好ましい。
上記マスターバッチを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、マトリクス熱可塑性樹脂、必要に応じて、各種添加剤等の原材料を、同方向2軸押出機等を用いて予め混練する。次いで、所定温度まで加熱し、上記熱膨張マイクロカプセルを添加した後、更に混練することにより得られる混練物を、ペレタイザーにて所望の大きさに切断することによりペレット形状にしてマスターバッチペレットとする方法等が挙げられる。
また、原材料をバッチ式の混練機で混練した後、造粒機で造粒することによりペレット形状のマスターバッチペレットを製造してもよい。
上記混練機としては、熱膨張性マイクロカプセルを破壊することなく混練できるものであれば特に限定されず、例えば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等が挙げられる。
また、マスターバッチと熱可塑性樹脂とを混合する方法についても公知の方法を用いることができる。
また、原材料をバッチ式の混練機で混練した後、造粒機で造粒することによりペレット形状のマスターバッチペレットを製造してもよい。
上記混練機としては、熱膨張性マイクロカプセルを破壊することなく混練できるものであれば特に限定されず、例えば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等が挙げられる。
また、マスターバッチと熱可塑性樹脂とを混合する方法についても公知の方法を用いることができる。
上記マスターバッチを作製する工程においては、上記マスターバッチ中の熱膨張性マイクロカプセルの含有量を5〜20重量%とすることが好ましい。5重量%未満であると、発泡性が不充分となり、20重量%を超えると、熱可塑性樹脂と混合して成形する際に熱膨張性マイクロカプセル同士が凝集し、均一分散することが困難となることがある。
本発明の自動車内装用樹脂組成物は、特に自動車内装部品の材料として好ましく使用できる。本発明の自動車内装用樹脂組成物から自動車内装部品等を射出成形などの成形法により成形することで、自動車内装用表皮材を製造することができる。
また、本発明の自動車内装用表皮材を表面に積層することでインストルメントパネルを作製することができる。
このような自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルもまた本発明の1つである。
また、本発明の自動車内装用表皮材を表面に積層することでインストルメントパネルを作製することができる。
このような自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルもまた本発明の1つである。
本発明によれば、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能な自動車内装用樹脂組成物、該自動車内装用樹脂組成物の製造方法、並びに、該自動車内装用樹脂組成物を用いた自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルを提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜8)
(1)熱膨張性マイクロカプセルの製造
重合反応容器に、水250重量部と、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)5重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製)0.3重量部を投入し、水性分散媒体を調製した。次いで、表1に示した配合量のモノマーからなる油性混合液を水性分散媒体に添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥して熱膨張性マイクロカプセル(A〜D)を得た。
(1)熱膨張性マイクロカプセルの製造
重合反応容器に、水250重量部と、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)5重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製)0.3重量部を投入し、水性分散媒体を調製した。次いで、表1に示した配合量のモノマーからなる油性混合液を水性分散媒体に添加することにより、分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、ろ過と水洗を繰り返した後、乾燥して熱膨張性マイクロカプセル(A〜D)を得た。
(2)マスターバッチペレットの作製
粉体状及びペレット状のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)100重量部と、滑剤としてステアリン酸10重量部とをバンバリーミキサーで混練し、約100℃になったところで、得られた熱膨張性マイクロカプセルを10重量部添加し、更に30秒間混練して押し出すと同時にペレット化し、マスターバッチペレットを得た。
粉体状及びペレット状のエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)100重量部と、滑剤としてステアリン酸10重量部とをバンバリーミキサーで混練し、約100℃になったところで、得られた熱膨張性マイクロカプセルを10重量部添加し、更に30秒間混練して押し出すと同時にペレット化し、マスターバッチペレットを得た。
(成形体の作製)
表2に記載した熱膨張性マイクロカプセルの含有量となるように、得られたマスターバッチペレットと熱可塑性エラストマー(ポリエステル系エラストマー)とを混合し、得られた混合ペレットをアキュムレーターを備えたスクリュー式の射出成形機のホッパーに供給して溶融混練し、射出成形を行い、板状の成形体を得た。なお、成形条件は、シリンダー温度200℃、射出速度60mm/sec、型開遅延時間0秒、金型温度40℃とした。
表2に記載した熱膨張性マイクロカプセルの含有量となるように、得られたマスターバッチペレットと熱可塑性エラストマー(ポリエステル系エラストマー)とを混合し、得られた混合ペレットをアキュムレーターを備えたスクリュー式の射出成形機のホッパーに供給して溶融混練し、射出成形を行い、板状の成形体を得た。なお、成形条件は、シリンダー温度200℃、射出速度60mm/sec、型開遅延時間0秒、金型温度40℃とした。
<評価>
熱膨張性マイクロカプセル(A〜D)、及び、実施例及び比較例で得られた成形体について、下記性能を評価した。結果を表1及び2に示した。
熱膨張性マイクロカプセル(A〜D)、及び、実施例及び比較例で得られた成形体について、下記性能を評価した。結果を表1及び2に示した。
(1−1)体積平均粒子径
得られた熱膨張性マイクロカプセルについて、粒度分布径測定器(LA−910、HORIBA社製)を用い、体積平均粒子径を測定した。
得られた熱膨張性マイクロカプセルについて、粒度分布径測定器(LA−910、HORIBA社製)を用い、体積平均粒子径を測定した。
(1−2)発泡開始温度、最大発泡温度、最大変位量
得られた熱膨張性マイクロカプセルについて、熱機械分析装置(TMA)(TMA2940、TA instruments社製)を用い、発泡開始温度(Ts)、最大変位量(Dmax)及び最大発泡温度(Tmax)を測定した。具体的には、試料25μgを直径7mm、深さ1mmのアルミ製容器に入れ、上から0.1Nの力を加えた状態で、5℃/minの昇温速度で80℃から220℃まで加熱し、測定端子の垂直方向における変位を測定し、変位が上がり始める温度を発泡開始温度、その変位の最大値を最大変位量とし、最大変位量における温度を最大発泡温度とした。
得られた熱膨張性マイクロカプセルについて、熱機械分析装置(TMA)(TMA2940、TA instruments社製)を用い、発泡開始温度(Ts)、最大変位量(Dmax)及び最大発泡温度(Tmax)を測定した。具体的には、試料25μgを直径7mm、深さ1mmのアルミ製容器に入れ、上から0.1Nの力を加えた状態で、5℃/minの昇温速度で80℃から220℃まで加熱し、測定端子の垂直方向における変位を測定し、変位が上がり始める温度を発泡開始温度、その変位の最大値を最大変位量とし、最大変位量における温度を最大発泡温度とした。
(2−1)表面性(外観)
得られた成形体の表面状態を最大山高さとして表面粗さ形状測定機(サーフコム130A/480A、東京精密社製)にて測定した。測定された最大山高さ(表面粗さ度)を以下の基準で評価した。
得られた成形体の表面状態を最大山高さとして表面粗さ形状測定機(サーフコム130A/480A、東京精密社製)にて測定した。測定された最大山高さ(表面粗さ度)を以下の基準で評価した。
〇 1.5μm未満
△ 1.5以上5.0μm未満
× 5.0μm以上
△ 1.5以上5.0μm未満
× 5.0μm以上
(2−2)割れ性
得られた成形体について、高速衝撃試験機(島津製作所社製)を用いて、ポンチ径10mm、負荷速度:10m/sec、試験温度:23℃の条件で、得られた割れの状態を以下の基準で評価した。
得られた成形体について、高速衝撃試験機(島津製作所社製)を用いて、ポンチ径10mm、負荷速度:10m/sec、試験温度:23℃の条件で、得られた割れの状態を以下の基準で評価した。
〇 完全に貫通した
△ 完全には貫通せず周辺でひび割れが生じた
× 貫通しなかった
△ 完全には貫通せず周辺でひび割れが生じた
× 貫通しなかった
本発明によれば、自動車の内装材に使用した場合に、優れた外観が得られるとともに、割れ性を改善することが可能な自動車内装用樹脂組成物、該自動車内装用樹脂組成物の製造方法、並びに、該自動車内装用樹脂組成物を用いた自動車内装用表皮材及びインストルメントパネルを提供できる。
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂と熱膨張性マイクロカプセルとを含有する自動車内装用樹脂組成物であって、
前記熱膨張性マイクロカプセルは、体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃であり、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して前記熱膨張性マイクロカプセルを0.08〜3重量部を含有することを特徴とする自動車内装用樹脂組成物。 - 請求項1記載の自動車内装用樹脂組成物を製造する方法であって、
体積平均粒子径20〜40μm、最大発泡温度が190〜220℃である熱膨張性マイクロカプセルを含有するマスターバッチを作製する工程、及び、
前記マスターバッチと熱可塑性樹脂とを混合する工程を有することを特徴とする自動車内装用樹脂組成物の製造方法。 - マスターバッチを作製する工程において、前記マスターバッチ中の熱膨張性マイクロカプセルの含有量を5〜20重量%とすることを特徴とする請求項2記載の自動車内装用樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1記載の自動車内装用樹脂組成物を用いてなることを特徴とする自動車内装用表皮材。
- 請求項4記載の自動車内装用表皮材を表面に積層してなるインストルメントパネル。
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JP2009126166A (ja) * | 2007-11-28 | 2009-06-11 | Tokai Kogyo Co Ltd | 装飾体及びその製造方法 |
WO2010038615A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | 積水化学工業株式会社 | 発泡成形用マスターバッチ及び発泡成形体 |
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