JP2009017676A - 同期モータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

同期モータの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Hiroyuki Inagaki
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    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
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    • HELECTRICITY
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    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/50Reduction of harmonics

Abstract

【課題】ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することのできる同期モータの制御装置及び同期モータの制御方法を提供する。
【解決手段】ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流Id、Iqと目標トルクTrとに基づいてd軸及びq軸の電流指令Idr、Iqrを演算し、これらの電流指令Idr、Iqrに基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する。電機子1u、1v、1wの誘導電圧に含まれてモータ電流iu、iv、iwの乱流の原因となる乱電圧を、d軸及びq軸の電圧指令における高調波成分を同定することによって推定し、d軸及びq軸の電圧指令とこれらの電圧指令に対して推定された乱電圧Ved、Veqとの差分を取ることにより電圧指令を補正し、補正後の電圧指令Vdr、Vqrを3相電圧指令vur、vvr、vwrに逆座標変換する。
【選択図】図1

Description

本発明は、同期モータをベクトル制御する同期モータの制御装置、及び同期モータの制御方法に関する。
同期モータを制御する方法として、ベクトル制御と呼ばれる制御方法が知られている。ベクトル制御では、同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸と、d軸に直交するq軸とのベクトル成分に座標変換してフィードバック制御が実施される(例えば特許文献1参照)。
特開2006−320039号公報(第59〜64段落、図5等)
一方、一般に同期モータの出力トルクを向上させるために、同期モータの構造を改良すると磁束の集中が起こり、局部的な磁気飽和が発生する。同期モータの構造に起因するこの磁気飽和現象は、ベクトル制御においてモータ駆動電圧を演算する電圧方程式に対する外乱となって同期モータのトルク変動要因となる。また、永久磁石を利用するモータでは、電流を流さない場合でも永久磁石の磁束が残り、理論的には永久磁石の極数とステータの突極数との公倍数の脈動を生じさせる。上記外乱や、脈動などのトルク変動要因は、高次高調波が重畳されたものである。この高次高調波は、一般的なモータ制御で用いられるPWM制御の搬送周波数に比べて高周波数であるため、フィードバック制御によって除去することは困難である。
本願発明は、上記課題に鑑みて創案されたもので、ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することができる同期モータの制御装置及び同期モータの制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る同期モータの制御装置の特徴構成は、
同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換する座標変換部と、
ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算部と、
前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算部と、
前記d軸及びq軸の電圧指令を前記同期モータの3相各相の3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換部と、
を有するベクトル制御部と、
前記3相電圧指令に基づいてインバータにより生成される3相駆動電圧によって誘起される誘起電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を推定すると共に、前記ベクトル制御部に推定結果をフィードフォワードする乱電圧推定部と、
を備える点にある。
本特徴構成によれば、誘起電圧に含まれてモータ電流の乱流の原因となる高調波の乱電圧を推定して、ベクトル制御部にその推定結果をフィードフォワードする。高調波の乱電圧は、フィードバック制御によって除去することが困難な高い周波数を有しているが、本特徴構成によれば、予め推定された乱電圧をベクトル制御の演算に反映させることができる。その結果、ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することができる同期モータの制御装置を提供することができる。
また、本発明に係る同期モータの制御装置は、
前記乱電圧推定部が、前記d軸及びq軸の電圧指令における高調波成分を同定することによって前記乱電圧を推定し、
前記逆座標変換部が、前記d軸及びq軸の電圧指令とこれらの電圧指令に対して推定された当該乱電圧との差分を補正後の電圧指令として、この補正後の電圧指令を前記3相電圧指令に逆座標変換することを特徴とする。
この特徴によれば、ベクトル制御のd−q軸上において乱電圧が推定され、ベクトル制御の一連の演算過程に含まれるd−q軸の電圧指令に対して補正が実施される。従って、良好に乱電圧による影響を抑制することができる。3相各相に対して補正を行う場合に比べて、2つの軸に対する補正を行えば足りることから、補正に関する演算負荷も抑制される。
ここで、電圧推定部が、前記d軸及びq軸の電圧指令における前記乱電圧を、電気角の6次高調波の関数として同定すると好適である。
発明者らの検討によれば、同期モータの3相の誘起電圧に含まれる乱電圧は、5次高調波成分及び7次高調波成分の影響が顕著である。また、3相の誘起電圧がベクトル変換されたd−q軸上の誘起電圧では、ベクトル変換の作用により6次高調波の影響が顕著となる。従って、d−q軸上の誘起電圧に対する乱電圧を相殺するためのd−q軸の電圧指令に対する乱電圧は、電気角の6次高調波の関数として良好に同定することができる。この場合、6次高調波だけを対象とした演算となるので、少ない演算負荷で乱電圧を推定することができる。
また、本発明に係る同期モータの制御装置は、
前記乱電圧推定部が、前記3相電圧指令に含まれる高調波成分を同定することによって前記乱電圧を推定し、
前記インバータが、前記3相電圧指令とこれらの3相電圧指令に対して推定された当該乱電圧との差分を補正後の3相電圧指令として、この補正後の3相電圧指令に基づいて前記3相駆動電圧を生成することを特徴とする。
この特徴によれば、実際に誘起される3相各相の誘起電圧に対して乱電圧が推定され、実際に印加される3相各相の電圧指令に対して補正が実施される。従って、ベクトル変換の逆変換の際に生じる演算誤差の影響などを最小限に留めて、良好に乱電圧による影響を抑制することができる。
また、本発明に係る同期モータの制御装置は、前記乱電圧推定部が、高調波成分を前記同期モータの電気角の関数として同定し、前記同期モータの回転により変化する電気角に応じて前記乱電圧を推定することを特徴とする。
発明者らの検討によれば、同期モータの3相の誘起電圧に含まれる乱電圧は、5次高調波成分及び7次高調波成分の影響が顕著である。また、3相の誘起電圧がベクトル変換されたd−q軸上の誘起電圧では、ベクトル変換の作用により6次高調波の影響が顕著となる。本特徴構成によれば、乱電圧に含まれる高調波成分が電気角の関数として同定される。つまり、例えば、3相の誘起電圧に含まれる乱電圧は、電気角の5次高調波及び7次高調波の関数として同定することができる。また、d−q軸上の誘起電圧に含まれる乱電圧は、電気角の6次高調波として同定することができる。乱電圧は電気角の変化に応じて変化するが、乱電圧を電気角の関数として同定することにより、変化する電気角に良好に追従して乱電圧を推定することが可能となる。
また、本発明に係る同期モータの制御装置は、前記乱電圧推定部が、高調波成分を前記同期モータの前記目標トルクと電気角との相関値として同定した相関テーブルを有し、前記相関テーブルに基づき前記目標トルクと前記同期モータの回転により変化する電気角とに応じて前記乱電圧を推定することを特徴とする。
この特徴構成によれば、乱電圧が相関テーブルに基づいて推定される。従って、都度、計算を伴うことなく乱電圧を推定することが可能となり、演算負荷が大幅に抑制される。
本発明に係る同期モータの制御方法の特徴構成は、
同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換してベクトル制御を行い、前記d軸及びq軸から3相各相へ逆座標変換して、当該同期モータの3相各相の電機子を誘起させて当該同期モータを制御する方法であって、
ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算工程と、
前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算工程と、
前記電機子の誘導電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を、前記d軸及びq軸の電圧指令における高調波成分を同定することによって推定する乱電圧推定工程と、
前記d軸及びq軸の電圧指令とこれらの電圧指令に対して推定された前記乱電圧との差分を取ることにより前記電圧指令を補正する補正工程と、
これら補正後の電圧指令を3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換工程と、
を備える点にある。
本特徴構成によれば、誘起電圧に含まれてモータ電流の乱流の原因となる高調波の乱電圧が推定されて、その推定結果に基づいて電圧指令が補正される。高調波の乱電圧は、フィードバック制御によって除去することが困難な高い周波数を有しているが、本特徴構成によれば、予め推定された乱電圧をベクトル制御の演算に反映させることができる。その結果、ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することができる同期モータの制御方法を提供することができる。
尚、この本発明に係る方法は、上述した装置に関する作用効果、及び全ての追加的特徴とその作用効果を備えることができるものである。
本発明に係る同期モータの制御方法の別の特徴構成は、
同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換してベクトル制御を行い、前記d軸及びq軸から3相各相へ逆座標変換して、当該同期モータの3相各相の電機子を誘起させて当該同期モータを制御する方法であって、
ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算工程と、
前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算工程と、
前記電圧指令を3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換工程と、
前記電機子の誘導電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を、前記3相電圧指令に含まれる高調波成分を同定することによって推定する乱電圧推定工程と、
前記3相電圧指令とこれらの3相電圧指令に対して推定された前記乱電圧との差分を取ることにより前記3相電圧指令を補正する補正工程と、
を備える点にある。
本特徴構成によれば、誘起電圧に含まれてモータ電流の乱流の原因となる高調波の乱電圧が推定されて、その推定結果に基づいて3相の電圧指令が補正される。高調波の乱電圧は、フィードバック制御によって除去することが困難な高い周波数を有しているが、本特徴構成によれば、予め推定された乱電圧をモータ制御の演算に反映させることができる。その結果、ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することができる同期モータの制御方法を提供することができる。
尚、この本発明に係る方法は、上述した装置に関する作用効果、及び全ての追加的特徴とその作用効果を備えることができるものである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。初めに第1実施形態について説明する。図1は、本発明に係る同期モータの制御装置の構成例を模式的に示すブロック図である。モータ1は、3相同期モータである。モータ1は、永久磁石を有するロータ(回転子)と、このロータに回転力を与えるための磁界を発生させるステータ(固定子)とを備える。ステータは、U相、V相、W相の3相のステータコイル(電機子コイル)1u、1v、1wを備える。各ステータコイルの一端は、電気的な中性点で共通に接続され、Y(スター)結線されている。他端は、それぞれ後述するインバータ8に接続される。図に示すように、本実施形態の制御装置は、トルク指令演算部3から与えられる目標トルクに従ってインバータ8を介して同期モータ1の3相のステータコイルを誘起し、回転磁界を発生させることによって同期モータ1を駆動する。
当該制御装置は、その他、座標変換部2、電流指令演算部4、電圧指令演算部5、逆座標変換部6、PWM部7、乱電圧推定部9、速度検出部11などの機能部を備えている。トルク指令演算部3を含むこれらの機能部は、例えばマイクロコンピュータなどを用いて構成される。従って、これらの機能部は、必ずしも物理的に独立して構成される必要はなく、プログラムなどによってそれぞれの機能を達成可能に構成されれば充分である。もちろん、論理回路やASSP(application specific standard product)などの電子回路を組み合わせて構成されてもよい。各機能部の詳細については後述する。
モータ1を駆動するインバータ8は、インバータ駆動信号(pu、pv、pw、nu、nv、nw)に基づいて、直流電圧を交流電圧に変換する。インバータ8は、以下に示すようなブリッジ回路により構成されている。電源VDCとグラウンドとの間、即ち直流電源のプラス側とマイナス側との間に、2つのスイッチング素子が直列に接続される。つまり、プラス側のハイサイドスイッチとマイナス側のローサイドスイッチとを有する直列回路が形成される。この一組の直列回路が、UVW相に対応して3回線並列接続されてブリッジ回路が構成される。上述したステータコイル1u、1v、1wの他端は、各直列回路のハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの接続点に接続される。インバータ駆動信号pu、pv、pwは、それぞれU相、V相、W相のハイサイドスイッチを駆動する信号である。インバータ駆動信号nu、nv、nwは、それぞれU相、V相、W相のローサイドスイッチを駆動する信号である。
スイッチング素子には、例えばパワーMOSFET(以下、適宜単にFETと略称する。)が用いられる。ハイサイド及びローサイドスイッチの双方にnチャネル型のFETが用いられる場合には、チャージポンプなどの昇圧回路が備えられる。昇圧回路により、ハイサイドスイッチを駆動するインバータ駆動信号pu、pv、pwが昇圧される。各FETには、FETに並列に接続されたフライホイール(Fly Wheel)ダイオードが設けられている(フリーホイール(Free Wheel)ダイオードとも称す。)。尚、フライホイールダイオードは、FETなどのスイッチング素子に内蔵されていてもよい。また、スイッチング素子は、パワートランジスタやIPD(intelligent power device)、IPM(intelligent power module)など、他の半導体素子であってもよい。
インバータ8からステータコイル1u、1v、1wへ接続されるラインには電流検出部として機能する電流センサ12(12u、12v、12w)が備えられている。電流センサ12は、各ステータコイルに流れる3相のモータ電流を検出する。本実施形態では、3相全ての電流を検出する例を示したが、3相のステータコイル1u、1v、1wを流れる電流iu、iv、iwは平衡している。つまり、それらの瞬時値の和は零であるので、2相分の電流を検出して残り1相の電流は、座標変換部2などにおいて演算により求めてもよい。この場合には、座標変換部2も電流検出部としての機能を分担する。
モータ1には、レゾルバ10などの回転角センサ(回転検出部)が備えられており、モータ1のロータの回転角(機械角)を検出する。レゾルバ10は、モータ1のロータの極数(極対数)に応じて設定されており、ロータの回転角を電気角θに変換し、電気角θに応じた信号を出力する。速度検出部11は、レゾルバ10の出力に基づいてモータ1の回転数(角速度ω)を検出する。
以下、図2に示すフローチャートも利用して、座標変換部2、電流指令演算部4、電圧指令演算部5、逆座標変換部6、外乱推定部9などの各機能部について説明する。本実施形態における同期モータの制御装置は、同期モータをベクトル制御するベクトル制御部をを備えている。ベクトル制御部は、少なくとも、座標変換部2、電流指令演算部4、電圧指令演算部5、逆座標変換部6を備えて構成される。
ベクトル制御部は、上述したようにして得られたモータ1の3相のモータ電流iu、iv、iw、及びロータの回転角(電気角θ)を取得する(図2#1)。座標変換部2は、モータ電流iu、iv、iwを電気角θに応じて座標変換する機能部である。具体的には、座標変換部2は、3相のモータ電流iu、iv、iwを、モータ1のロータに配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸、及びd軸に直交するq軸のベクトル成分Id、Iqに座標変換する(図2#2:座標変換工程)。
図3は、座標変換の原理を示す説明図である。図3に示す例では、2極(=1極対)の永久磁石mを有するロータ1rを用いており、ロータ1rの回転角と電気角θとが一致する。図3(a)は、電流波形と電気角(本例では磁極位置に一致)との関係を示した波形図である。図3(b)は、図3(a)の時刻t1におけるロータ1rとステータ1sとの位置関係及び座標変換前後の電流ベクトルを示す説明図である。図3(b)においては、ステータ1sのU相の突極位置を基準としてロータ1rの磁極位置としての回転角(=電気角θ)が示されている。
図3(b)に示すように、ロータ1rに配置された永久磁石mによる磁界の方向をd軸とし、d軸に直交する方向をq軸とおく。図3(a)に示すように、ロータ1rの磁極位置に応じてステータコイル1u、1v、1wにそれぞれ正弦波の3相交流電流iu、iv、iwを流すことによって、トルクを発生させる。図3(a)の時刻t1における磁極位置θ(=電気角θ)において、電機子電流の総和を示す電流ベクトルiaは、図3(b)に示すように3相電流iu、iv、iwのベクトル和となる。本例ではW相電流が零のため、U相電流iuとV相電流ivとのベクトル和として作図されている。この磁極位置θにおけるd軸及びq軸に対して電流ベクトルia(=Ia)を分解すると、d軸電流Idとq軸電流Iqとが得られる。例えば、下記式(1),(2)に示すように、3相のモータ電流iu、iv、iwがd−q軸電流Id、Iqに座標変換される。
Figure 2009017676
図3(a)に示すように、座標変換後のd−q軸電流Id、Iqは、電気角θに拘らず一定値となる。d軸電流Id及びq軸電流Iqは、それぞれ直流モータにおける界磁電流及び電機子電流に相当する。従って、ベクトル変換を行うことにより、技術蓄積の多い直流モータの制御手法を同期モータに利用することができる。これが、同期モータをベクトル制御する利点の一つである。
ところで、特に永久磁石埋め込み型の同期モータでは、ステータコイル1u、1v、1wから見たインダクタンスが、ロータ1rとの関係、即ち磁極位置との関係で変化する。磁極の方向に一致するd軸方向では、永久磁石が持つ透磁率の大きさの逆数に比例した磁気抵抗を持つために磁路が妨げられる。これに対してq軸方向では、透磁率が大きいケイ素鋼などの磁性体を通るため、磁気抵抗の値は永久磁石に比べると著しく小さくなり、磁路が妨げられにくくなる。その結果、q軸インダクタンスLqは、d軸インダクタンスLdよりも大きい値となる。ステータコイル1u、1v、1wから見てd−q軸は磁極位置との関係で変化するので、ステータコイル1u、1v、1wから見たインダクタンスが変化することになる。
このため、永久磁石によるマグネットトルク(主トルク)に加えて、q軸インダクタンスLqとd軸インダクタンスLdとの差によるリラクタンストルクも発生する。表面磁石型の同期モータ(SPMSM : surface PMSM)など、リラクタンストルクを積極的に利用しない場合には、Id=0とする制御を行うと効率が良い。しかし、永久磁石埋め込み型の同期モータなどでリラクタンストルクも利用する場合には、Id≠0とした方が効率がよくなる。永久磁石埋め込み型の同期モータでは、d軸電流Idとq軸電流Iqとの電流位相角βにより最高効率を出す動作点が変わる。電流位相角βとは、図4に示すように下記(3
)式で示される角度である。
Figure 2009017676
モータ1の総合トルクは、Pn:極対数、ψa:電機子の鎖交磁束、ia:電機子電流、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、β:電流位相角として、次式(4)に示すトルク方程式によって表される。
Figure 2009017676
(4)式において、中括弧内の第1項がマグネットトルクを示し、第2項がリラクタンストルクを示している。尚、(3)式及び図4から、下記(5)〜(7)式であることが明らかであるから、(4)式のトルク方程式は、下記(8)式のように表すこともできる。
Figure 2009017676
このように、電機子電流Iaはd軸電流Idとq軸電流Iqとを含んでいる。従って、(4)式及び(8)式に示すトルク方程式は、鎖交磁束と、d軸及びq軸のインダクタンスと、d軸及びq軸の電流とを用いてモータ1のトルクを表す式であるということができる。つまり、d−q軸電流Id及びIqを制御することにより、モータ1のトルクTを所望の値にすることができる
トルク指令演算部3は、モータ1に必要な総トルクTを演算し、トルク指令Tr(目標トルク)を出力する機能部である。モータ1が洗濯機などの家電製品に用いられる場合には、洗濯や脱水などの動作フェーズや、洗濯物の量などに基づいて必要なトルクが演算される。また、モータ1が電気自動車やハイブリッド自動車、鉄道などの駆動機関として用いられる場合には、アクセルやブレーキを介した指示入力や、車速センサなどの検出結果に基づいて必要なトルクが演算される。また、速度検出部11により検出されたモータ1の角速度ωを用いたフィードバック制御も行われる。
電流指令演算部4は、トルク指令演算部3によって演算されたトルク指令Tr(目標トルク)を取得する(図2#3)。そして、電流指令演算部4は取得したトルク指令Trに基づいてd軸の電流指令Idr、q軸の電流指令Iqrを演算する(図2#4:電流指令演算工程)。例えば上記(2)式に示すトルク方程式は、電機子電流Iaの式に変形することができる。電流指令演算部4は、トルク指令Trや他のパラメータを代入して変形後のトルク方程式を解き、位相角βによってベクトル分解することによって電流指令Idr、Iqrを演算する。もちろん、上記(8)式から電流指令Idr、Iqrを演算することも可能である。
また、図5に示すように、トルク指令Trに基づいて演算される要求電流req_Id及びreq_Iqと、実際のモータ電流Id及びIqとの電流偏差Ied及びIeqを求めて、電流指令Idr及びIqrとしてもよい(下記式(9),(10)参照。)。尚、電流偏差Ied及びIeqは後述する電圧指令演算部5において演算してもよい。
Figure 2009017676
電圧指令演算部5は、電流指令演算部4によって演算された電流指令Idr、Iqrから、電圧方程式に基づいて、d軸の電圧指令Vdr、q軸の電圧指令Vqrを演算する(#5)。d軸の電圧Vd及びq軸の電圧Vqを表す電圧方程式は、ψa:電機子の鎖交磁束、ω:角速度、Id:d軸電流、Iq:q軸電流、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンス、Ra:電機子抵抗、p:微分演算子として、以下の(11)式のように表される。
Figure 2009017676
(11)式において、右辺第1項の左側の行列は、ステータコイルのインピーダンスを示している。従って、(11)式は、鎖交磁束と、d軸及びq軸のインダクタンスを含むモータ1のステータコイルのインピーダンスと、d軸及びq軸の電流とを用いてモータ1を駆動する電圧を表す電圧方程式ということができる。電圧指令演算部5は、(11)式に示す電圧方程式に電流指令Idr、Iqrや、他のパラメータを代入することによって、d軸電圧Vd、q軸電圧Vqを演算する(図2#5:d−q電圧演算工程(電圧指令演算工程))。演算されたd−q軸電圧Vd、Vqは、特に補正を要しない場合には、d軸電圧指令Vdr、q軸電圧指令Vqrとして出力される。この場合、図2の処理#5は電圧指令演算工程として機能する。本実施形態では、電圧方程式(11)に基づいて演算されたd−q軸電圧Vd、Vqを補正して用いる。従って、ここでは、補正前の電圧指令を演算しているとみることもできる。この場合、図2の処理#5は、電圧演算工程として機能する。又は、後述する処理#7と共に電圧指令演算工程として機能するということもできる。
ところで、d−q軸の電圧指令Idr、Idqは、後述する逆座標変換部6において3相電圧指令vur、vvr、vwrに逆変換される。3相電圧指令vur、vvr、vwrは、PWM部7を介してインバータ8に入力されて3相交流電圧に変換され、モータ1のステータコイル1u、1v、1wを誘起する。図6は、U相のステータコイル1uの誘起電圧とそれに対応するd−q軸上の誘起電圧とのシミュレーション結果を示す波形図である。また、図7は、図6に対応するd−q軸電流のシミュレーション結果を示す波形図であり、誘起電圧によって発生する電流を示している。図7(a)はq軸電流を、図7(b)はd軸電流を示している。それぞれ、図3(a)に示すような理想的な一定値の電流である目標電流と、シミュレーション結果に基づく脈動のある電流とが示されている。
d−q軸電流の脈動は、上記式(4)や式(8)からも明らかなようにトルク変動の原因となる。そして、d−q軸電流に含まれる脈動、即ち乱電流は、図6に示すように誘起電圧に含まれる脈動、即ち乱電圧に起因する。図6には、U相誘起電圧に含まれる高次高調波成分としての5次高調波を一点鎖線で示している。乱電圧がない場合には、U相誘起電圧は図6に破線で示すように基本波成分である正弦波状の波形となる。しかし、実際には乱電圧が重畳されるために、U相誘起電圧は図6に実線で示すような歪波となる。
ここで、例えば、図6において一点鎖線で示されるような高次高調波成分である乱電圧を除去することができれば、歪波となるU相誘起電圧など3相誘起電圧を、基本成分である正弦波に近づけることができる。そして、3相誘起電圧を正弦波に近づけることができれば、モータ電流に重畳される乱電流も抑制することができ、その結果トルク変動も抑制することができる。
乱電圧推定部9は、3相電圧指令vur、vvr、vwrに基づいてインバータ8により生成される3相駆動電圧によって誘起される誘起電圧に含まれてモータ電流の乱流の原因となる乱電圧を推定すると共に、ベクトル制御部に推定結果をフィードフォワードする機能部である。本実施形態では、乱電圧推定部9は、d軸及びq軸の電圧指令Vdr、Vqrにおける高調波成分を同定することによってd軸及びq軸の乱電圧Ved、Veqを推定する(図2#6:乱電圧推定工程)。図6に示すように、d−q軸上の誘起電圧に含まれる高次高調波は、3相誘起電圧に含まれる5次高調波よりも高次の高調波であり、後述するように6次高調波である。この6次高調波成分の乱電圧は、下記式(12)及び式(13)に示すようにモータ1の電気角θの関数として同定される。式(12)及び式(13)中のA及びBは、定数である。
Figure 2009017676
乱電圧推定部9は、高調波成分がモータ1の電気角θの関数として同定された式(12)及び式(13)に基づいて、モータ1の回転により変化する電気角θに応じて乱電圧Ved及びVeqを計算し、推定する(図8参照。)。推定された乱電圧Ved、Veqはベクトル制御部へフィードフォワードされる。本実施形態では図1に示すように、電圧指令演算部5にフィードフォワードされる例を示している。
電圧指令演算部5は、補正前の電圧指令であるd−q軸の電圧Vd及びVqと、乱電圧推定部9によって推定されたd−q軸の乱電圧Ved及びVeqとのそれぞれの差分を取り、下記式(14)及び式(15)に示すように補正後の電圧指令Vdr及びVqrを演算する(図2#7:電圧指令演算工程、補正工程)。つまり、補正前の電圧指令に含まれる高調波成分と乱電圧とを相殺することによって補正を実施する。
Figure 2009017676
図9に示すように、電圧指令演算の演算結果Vd及びVqと、乱電圧推定処理の結果である乱電圧Ved及びVeqとの差分が演算され、その結果である電圧指令Vdr及びVqrが逆座標変換される。本実施形態では、電圧指令演算部5において差分を演算する場合を例示したが、図8及び図9からも明らかなように差分は逆座標変換の前に実施されればよい。従って、電圧指令演算部5は、電圧指令演算の演算結果Vd及びVqを電圧指令Vdr及びVqrとして出力し、後述する逆座標変換部6において乱電圧Ved及びVeqとの差分を求めてもよい。
逆座標変換部6は、d−q軸の電圧指令Vdr、Vqrを座標変換部2とは逆の座標変換によって、3相電圧指令vur、vvr、vwrに変換する(図2#8:逆座標変換工程、3相電圧指令演算工程)。例えば、下記式(16)〜(18)に示すように、d−q軸の電圧指令Vdr、Vqrが逆座標変換され、3相電圧指令vur、vvr、vwrとなる。
Figure 2009017676
3相電圧指令は平衡するので、2相について逆変換すれば、残りの1相については他の2相に基づいて求めることができる。本実施形態では、U相及びV相の電圧指令について逆座標変換し、これら2相の結果からW相の電圧指令を求める例を示している。図2及び図3を用いて上述した座標変換の逆変換であるので、変換方法についての詳細な説明は省略する。
PWM部7は、3相電圧指令vur、vvr、vwrに基づいて、インバータ8の6つのスイッチング素子を駆動するためのインバータ駆動信号pu、pv、pw、nu、nv、nwをPWM(pulse width modulation)を施して生成する(図2#9:変調工程)。駆動信号pu、pv、pwはハイサイドスイッチとして機能するスイッチング素子の駆動信号である。駆動信号nu、nv、nwはローサイドスイッチとして機能するスイッチング素子の駆動信号である。尚、直列接続されるハイサイドスイッチとローサイドスイッチとが同時にオンすることにより正負電源間が短絡することを防止するためのデッドタイムも駆動信号に設けられる。このため、図1には不図示のデッドタイム補償部が別途設けられると好適である。もちろん、PWM部7がデッドタイム補償機能を有していてもよい。
インバータ8は、インバータ駆動信号pu、pv、pw、nu、nv、nwに基づいて直流電圧を交流電圧に変換する。そして、変換された交流電圧により電機子、即ちステータコイル1u、1v、1wが誘起され、回転磁界を発生してモータ1が駆動される。
図10は上述したように補正された電圧指令Vdr及びVqrを用いてモータ1を駆動する場合のd−q軸電流のシミュレーション結果である。図7に示した、電圧指令Vdr及びVqrを補正していない場合のd−q軸電流の波形と比べて、高調波による乱電流が大きく抑制されている。
ここで、d−q軸上において求められる乱電圧Ved及びVeqが、6次高調波成分を有することについて説明を加えておく。電機子(ステータコイル)の3相電圧モデルの基本式は、R:電機子抵抗(直流抵抗)、I:3行3列の単位行列、Ψ:鎖交磁束数ベクトル、Ψf:永久磁石の鎖交磁束数ベクトル、i:3相電流ベクトル、v:3相電圧ベクトル、L:自己インダクタンスと相互インダクタンスとの和として、下記式(19)で示される。尚、式(19)中において「→」はベクトルを示している。
Figure 2009017676
3相のステータコイル1u、1v、1wの自己インダクタンスをLu、Lv、Lwとし、相互インダクタンスをMuv、Muw、Mvu、Mvw、Mwu、Mwvとすると、式(19)におけるLは、下記式(20)で示される。
Figure 2009017676
自己インダクタンス及び相互インダクタンスは、la:漏れインダクタンス、La:自己インダクタンスの直流分、Las:自己インダクタンスの振幅分として下記式(21)及び式(22)で示される。
Figure 2009017676
Figure 2009017676
永久磁石による3相の鎖交磁束数Ψfu、Ψfv、Ψfwは、高調波成分を考慮すると下記式(23)のように表すことができる。式(23)中のΨfn、φnの添え字「n」は、高調波の次数を示し、Ψfnはn次高調波の振幅、φnはn次高調波の位相を示す。尚、7次を超える高調波の影響は無視することができるので、ここでは7次高調波までの高調波成分を考慮している。
Figure 2009017676
鎖交磁束を微分することによって電圧が得られるので、式(23)を微分すると、下記式(24)に示すように3相の誘起電圧Eu、Ev、Ewが得られる。
Figure 2009017676
式(24)の3相誘起電圧Eu、Ev、Ewをd−q変換すると下記式(25)に示すように、d−q軸上の誘起電圧Ed及びEqが得られる。
Figure 2009017676
式(25)より、d−q軸上の誘起電圧Ed及びEqに6次高調波が現れることが分かる。モータ1の特性に応じてシミュレーション等を実施することによって、定数を同定することができる。個々のモータ1に対して定数が同定されたものが、式(12)及び式(13)に示したd−q軸上の誘起電圧の乱電圧Ved及びVeqである。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。制御装置の構成は図1に示したものと同様であり第1実施形態において説明した通りであるので説明を省略する。また、同期モータの制御手順も図2に示すフローチャートと同様であり第1実施形態で説明した通りであるので詳細な説明を省略する。第1実施形態においては、図2に示す処理#6として図8に示すように乱電圧推定部9が式(12)及び式(13)に基づいて乱電圧Ved及びVeqを計算し、推定する場合を例示した。本実施形態では、乱電圧推定部9が式に基づいた計算を行うのではなく、図11に示すような乱電圧のテーブルを参照して乱電圧を取得し、推定する。
図11(a)はd軸の乱電圧Vedを示すテーブルであり、図11(b)はq軸の乱電圧Veqを示すテーブルである。両テーブルは、フラッシュメモリなどの記憶媒体に記憶されている。フラッシュメモリなどの記憶媒体は、ベクトル制御部が構成されるマイクロコンピュータやマイクロコンピュータが搭載される電子回路群に含まれて構成される。両テーブルは、一例として図11に示すようにトルク指令Trと電気角θとを引数とする相対テーブルとして構成される。図11では、電気角θをラジアン(rad)ではなく「度(deg)」で示している。引数は、トルクTと電気角θとに限らず電流実効値と電気角θとすることもできる。
第2実施形態では、図2に示す処理#6として図12に示すように乱電圧推定部9がテーブルを参照して乱電圧Ved及びVeqを取得する。一例として、乱電圧推定部9は、トルク指令Tr及び電気角θを引数として、図11(a)に示すテーブルからd軸の乱電圧Vedを取得し(#21)、図11(b)に示すテーブルからd軸の乱電圧Vedを取得する(#22)。ベクトル制御部を構成するマイクロコンピュータなどの演算能力や演算負荷に応じて第2実施形態のように乱電圧をテーブル参照型に構成すると、乱電圧推定部9の演算負荷の増大を抑制できて好適である。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、第3実施形態に係る同期モータの制御装置の構成例を模式的に示すブロック図である。また、図14はこの制御装置による制御手順の一例を示すフローチャートである。上述した第1及び第2実施形態においては、d−q軸上において乱電圧を推定した。第3実施形態では、乱電圧推定部9が3相上において乱電圧を推定する。図13に示すように、乱電圧推定部9は、3相の乱電圧veu、vev、vewを推定し、ベクトル制御部にその推定結果をフィードフォワードする。本実施形態では図13に示すように、逆座標変換部6に対してフィードフォワードする例を示している。これ以外の構成については、第1及び第2実施形態において説明した図1の構成例と同様であるので、同一部分についての説明は省略する。
第1及び第2実施形態と同様に、ベクトル制御部はモータ1の3相のモータ電流iu、iv、iw、及びロータの回転角(電気角θ)を取得する(図14#31)。座標変換部2は、3相のモータ電流iu、iv、iwを、モータ1のロータに配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸、及びd軸に直交するq軸のベクトル成分Id、Iqに座標変換する(図14#32:座標変換工程)。電流指令演算部4は、トルク指令演算部3によって演算されたトルク指令Tr(目標トルク)を取得し(図14#33)、d軸の電流指令Idr、q軸の電流指令Iqrを演算する(図14#34:電流指令演算工程)。以上の工程は第1実施形態において説明したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
電圧指令演算部5は、(11)式に示す電圧方程式に電流指令Idr、Iqrや、他のパラメータを代入することによって、d軸電圧Vd、q軸電圧Vqを演算する(図14#35:d−q電圧演算工程、電圧指令演算工程)。第1実施形態では、電圧方程式(11)に基づいて演算されたd−q軸電圧Vd、Vqをd−q軸上の乱電圧を加味して補正して電圧指令Vdr、Vdqを得た。本実施形態では、d−q軸上での補正は行わず、演算されたd−q軸電圧Vd、Vqがd軸電圧指令Vdr、q軸電圧指令Vqrとして出力される。
逆座標変換部6は、d−q軸の電圧指令Vdr、Vqrを座標変換部2とは逆の座標変換によって、3相電圧vu、vv、vwに変換する(図14#36:逆座標変換工程)。上述したように、3相電圧は平衡するので、2相について逆変換すれば、残りの1相については他の2相に基づいて求めることができる。本実施形態では、U相及びV相の電圧について逆座標変換し、これら2相の結果からW相の電圧を求める。逆座標変換は、第1実施形態における図2の処理#8と同様に式(16)〜(18)に示すように行われる。第1実施形態では、電圧指令Vdr、Vdqが既に乱電圧を加味した補正が施されたものであったので、逆座標変換後の3相電圧vu、vv、vwが3相電圧指令vur、vvr、vwrとなった。本第3実施形態では、3相電圧vu、vv、vwに対して3相の乱電圧を加味した補正が施され、3相電圧指令vur、vvr、vwrが得られる。3相の乱電圧veu、vev、vewは、乱電圧推定部9により推定される(図14#37:乱電圧推定工程)。
乱電圧推定部9は、一例として上記式(24)に示すような演算を行うことにより、図15の#41〜#43に示すように3相の乱電圧veu、vev、vewを演算する。式(24)には、複数の高調波が含まれており、式が複雑であるが、これは適宜リダクションが可能である。例えば、実験やコンピュータ解析により式(24)における5次高調波や7次高調波の影響が3次以下の高調波に比べて遥かに大きいことを確認することができる。これは、式(25)をd−q変換した後の式(25)において、5次及び7次の高調波から生成される6次の高調波の影響が支配的となることからも確認することができる。
逆座標変換部6は、図16に示すように3相電圧vu、vv、vwから3相の乱電圧veu、vev、vewを減算し、つまり差分を取って乱電圧を相殺することにより3相電圧指令vur、vvr、vwrを演算する(図14#38:3相電圧指令演算工程、補正工程)。本実施形態では、逆座標変換部6において差分を演算する場合を例示したが、図16からも明らかなように差分は逆座標変換の後であればよい。従って、逆座標変換部6は、逆座標変換の結果である3相電圧vu、vv、vwを3相電圧指令vur、vvr、vwrとして出力し、PWM部7において変調処理の前に乱電圧veu、vev、vewとの差分を求めてもよい。
PWM部7は、3相電圧指令vur、vvr、vwrに基づいて、インバータ8の6つのスイッチング素子を駆動するための駆動信号pu、pv、pw、nu、nv、nwをPWMを施して生成する(図14#39:変調工程)。
インバータ8は、インバータ駆動信号pu、pv、pw、nu、nv、nwに基づいて直流電圧を交流電圧に変換する。そして、変換された交流電圧により電機子、即ちステータコイル1u、1v、1wが誘起され、回転磁界を発生してモータ1が駆動される。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は上述した第3実施形態の変形例である。制御装置の構成は図13に示したものと同様であり第3実施形態において説明した通りであるので説明を省略する。また、同期モータの制御手順も図14に示すフローチャートと同様であり第3実施形態で説明した通りであるので詳細な説明を省略する。第3実施形態においては、図14に示す処理#37として図15に示すように乱電圧推定部9が演算により3相の乱電圧veu、vev、vewを推定する場合を例示した。本第4実施形態では、乱電圧推定部9が式に基づいて計算を実行するのではなく、図17のフローチャートに示すように、図18に示すような乱電圧の相関テーブルを参照して3相各相の乱電圧を取得する。
図18には、代表としてU相の乱電圧veuのテーブルの一部が例示されている。テーブルは、第2実施形態と同様に3相の乱電圧のテーブルはフラッシュメモリなどの記憶媒体に記憶される。フラッシュメモリなどの記憶媒体は、ベクトル制御部が構成されるマイクロコンピュータやマイクロコンピュータが搭載される電子回路群に含まれて構成される。乱電圧のテーブルは、第2実施形態と同様にトルク指令Trと電気角θとを引数として構成される。図18においても、電気角θはラジアン(rad)ではなく「度(deg)」で示されている。また、引数は、トルクTと電気角θとに限らず電流実効値と電気角θとすることもできる。
第4実施形態では、図14に示す処理#37として図17に示すように乱電圧推定部9がテーブルを参照して3相の乱電圧veu、vev、vewを取得する。つまり、乱電圧推定部9は、トルク指令Tr及び電気角θを引数として、図18に示すテーブルからU相の乱電圧veuを取得し(#51)、不図示のテーブルからV相の乱電圧vevを取得し(#52)、同じく不図示のテーブルからW相の乱電圧vewを取得する(#53)。
ベクトル制御部を構成するマイクロコンピュータなどの演算能力や演算負荷に応じて第4実施形態のように乱電圧をテーブル参照型に構成すると、乱電圧推定部9の演算負荷の増大を抑制できて好適である。第3実施形態において説明したように、3相の乱電圧を数式から演算する場合には比較的複雑な演算を有する。また、d−q軸上において数式から演算する場合には2つの乱電圧の計算が実施されるが、3相上では3つの乱電圧の計算が必要である。従って、テーブル参照によって乱電圧を推定することによる演算負荷の抑制効果は、第1実施形態に対する第2実施形態よりも、第3実施形態に対する第4実施形態の方が、より大きくなることが期待される。
図19は上述したように補正された3相電圧指令vur、vvr、vwrを用いてモータ1を駆動する場合の電機子電流のシミュレーション結果である。比較を容易にするために、d−q軸電流で示している。乱電圧の補正を実施していない図7に示したd−q軸電流の波形と比べて、高周波の乱電流が大きく抑制されていることがよくわかる。
以上、本発明によって、ベクトル制御される同期モータの高次高調波成分のトルク変動要因を良好に抑制することができる同期モータの制御装置及び方法を提供することができる。
本発明に係る同期モータの制御装置の構成例を模式的に示すブロック図 同期モータの制御手順の一例を示すフローチャート 座標変換の原理を示す説明図 電機子電流の位相角について説明するベクトル図 電流指令を求める処理を説明する状態遷移図 乱電圧を含む同期モータの誘起電圧を示す波形図 乱電流を含む同期モータのd−q軸電流を示す波形図 d−q軸上における乱電圧推定処理の手順の一例を示すフローチャート 電圧指令を求める処理を説明する状態遷移図 d−q軸上において乱電圧を抑制した後の同期モータのd−q軸電流を示す波形図 d−q軸上の乱電圧テーブル d−q軸上における乱電圧推定処理の手順の他の例を示すフローチャート 本発明に係る同期モータの制御装置の別の構成例を模式的に示すブロック図 同期モータの制御手順の他の例を示すフローチャート 3相上における乱電圧推定処理の手順の一例を示すフローチャート 3相電圧指令を求める処理を説明する状態遷移図 3相上における乱電圧推定処理の手順の他の例を示すフローチャート 3相上の乱電圧テーブル 3相上において乱電圧を抑制した後の同期モータのd−q軸電流を示す波形図
符号の説明
1:モータ(同期モータ)
1r:ロータ(回転子)
1s:ステータ
1u、1v、1w:ステータコイル(電機子)
2:座標変換部
4:電流指令演算部
5:電圧指令演算部
6:逆座標変換部
9:乱電圧推定部
m:永久磁石
iu、iv、iw:3相モータ電流
Id、Iq:d軸及びq軸の電流
Tr:トルク指令(目標トルク)
Idr、Iqr:d軸及びq軸の電流指令
Vdr、Vdq:d軸及びq軸の電圧指令
vur、vvr、vwr:3相電圧指令
Ved、Veq:d軸及びq軸の乱電圧
veu、vev、vew:3相の乱電圧
θ:電気角

Claims (7)

  1. 同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換する座標変換部と、
    ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算部と、
    前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算部と、
    前記d軸及びq軸の電圧指令を前記同期モータの3相各相の3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換部と、
    を有するベクトル制御部と、
    前記3相電圧指令に基づいてインバータにより生成される3相駆動電圧によって誘起される誘起電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を推定すると共に、前記ベクトル制御部に推定結果をフィードフォワードする乱電圧推定部と、
    を備える同期モータの制御装置。
  2. 前記乱電圧推定部は、前記d軸及びq軸の電圧指令における高調波成分を同定することによって前記乱電圧を推定し、
    前記逆座標変換部は、前記d軸及びq軸の電圧指令とこれらの電圧指令に対して推定された当該乱電圧との差分を補正後の電圧指令として、この補正後の電圧指令を前記3相電圧指令に逆座標変換する請求項1に記載の同期モータの制御装置。
  3. 前記乱電圧推定部は、前記3相電圧指令に含まれる高調波成分を同定することによって前記乱電圧を推定し、
    前記インバータは、前記3相電圧指令とこれらの3相電圧指令に対して推定された当該乱電圧との差分を補正後の3相電圧指令として、この補正後の3相電圧指令に基づいて前記3相駆動電圧を生成する請求項1に記載の同期モータの制御装置。
  4. 前記乱電圧推定部は、高調波成分を前記同期モータの電気角の関数として同定し、前記同期モータの回転により変化する電気角に応じて前記乱電圧を推定する請求項1〜3の何れか一項に記載の同期モータの制御装置。
  5. 前記乱電圧推定部は、高調波成分を前記同期モータの前記目標トルクと電気角との相関値として同定した相関テーブルを有し、前記相関テーブルに基づき前記目標トルクと前記同期モータの回転により変化する電気角とに応じて前記乱電圧を推定する請求項1〜3の何れか一項に記載の同期モータの制御装置。
  6. 同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換してベクトル制御を行い、前記d軸及びq軸から3相各相へ逆座標変換して、当該同期モータの3相各相の電機子を誘起させて当該同期モータを制御する同期モータの制御方法であって、
    ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算工程と、
    前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算工程と、
    前記電機子の誘導電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を、前記d軸及びq軸の電圧指令における高調波成分を同定することによって推定する乱電圧推定工程と、
    前記d軸及びq軸の電圧指令とこれらの電圧指令に対して推定された前記乱電圧との差分を取ることにより前記電圧指令を補正する補正工程と、
    これら補正後の電圧指令を3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換工程と、
    を備える同期モータの制御方法。
  7. 同期モータの3相各相に流れるモータ電流を、当該同期モータの回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸及びd軸に直交するq軸のベクトル成分に座標変換してベクトル制御を行い、前記d軸及びq軸から3相各相へ逆座標変換して、当該同期モータの3相各相の電機子を誘起させて当該同期モータを制御する同期モータの制御方法であって、
    ベクトル変換されたd軸及びq軸のモータ電流と目標トルクとに基づいてd軸及びq軸の電流指令を演算する電流指令演算工程と、
    前記d軸及びq軸の電流指令に基づいてd軸及びq軸の電圧指令を演算する電圧指令演算工程と、
    前記電圧指令を3相電圧指令に逆座標変換する逆座標変換工程と、
    前記電機子の誘導電圧に含まれて前記モータ電流の乱流の原因となる乱電圧を、前記3相電圧指令に含まれる高調波成分を同定することによって推定する乱電圧推定工程と、
    前記3相電圧指令とこれらの3相電圧指令に対して推定された前記乱電圧との差分を取ることにより前記3相電圧指令を補正する補正工程と、
    を備える同期モータの制御方法。
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