JP2009013002A - 蛍光ランプ用紫外線吸収ガラスおよび蛍光ランプ用ガラス管 - Google Patents

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誠司 宮崎
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Abstract

【課題】波長315nm以下の樹脂劣化に影響を及ぼす有害紫外線の遮蔽性に優れており、かつ、輝度向上が可能なバックライト用蛍光ランプ用ガラスの提供。
【解決手段】質量百分率表示で、SiOを60〜80%、Alを1〜7%、Bを10〜25%、LiO+NaO+KOを3〜15%、CaO+MgO+BaO+SrOを0〜5%、CeOを0.1〜5%、SnOを0.01〜5%、Feを0.001〜0.05%、ZrO+ZnO+Nbを0.01〜5%、MnO+CuO+AgO+Eu+Gd+Tb+Ybを0.01〜5%含有し、0〜300℃における平均線膨張係数が36×10−7〜57×10−7/℃である蛍光ランプ用紫外線吸収ガラス。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線放射を伴う光源の外囲器、特に液晶ディスプレイ(以下LCDと称すことがある)等の表示デバイスのバックライトに用いられる蛍光ランプに適した紫外線吸収ガラスおよびこのガラスを用いた蛍光ランプ用ガラス管に関する。
近年マルチメディア関連機器のキーデバイスとしてLCDが広く用いられているが、その用途の拡大とともに軽量化、薄型化、低消費電力化、高輝度化、低コスト化などが求められるようになっている。特にLCDの中でもパソコン用ディスプレイ、車載用表示装置、TVモニター等では高品位な表示装置が要求されている。一方、液晶表示素子自体は非発光であるため、上記のような用途では、蛍光ランプを光源とするバックライトを用いた透過型液晶表示素子が使用されている。また、反射型液晶表示素子が用いられる機器においては、前面からの照射光源としてフロントライトが使用されるものもある。
LCDの軽量化、薄型化、高輝度化、低消費電力化の動きに伴い、バックライト用蛍光ランプについても細管化・薄肉化が進展している。
しかし、蛍光ランプの細管化・薄肉化は機械的強度の低下を招き、また、発光効率の向上によりランプの発熱量は増加傾向にあるため、より高い機械的強度・耐熱性を持つガラスが必要とされてきている。
このような背景から、従来、用いられていた鉛ソーダ系の軟質ガラスからより高い強度と耐熱性を確保するために、硼珪酸系硬質ガラスを用いた蛍光ランプが開発され、商品化されている。電極の封入線としてはコバール合金やタングステンが使用されており、これらの金属と気密封止可能な低膨張の硼珪酸ガラスが開発されてきた。ここで「コバール」とは、Fe−Ni−Co系合金を指すWestinghouse Ele. Corp.社の商標名であり、本明細書では東芝社製KOV(商品名)など同等の他社製品を包含する意味で用いる。
近年、大型液晶TV用やTV付きモニター等に用いられるバックライト用蛍光ランプの特性としては、1ユニット当たりのランプ使用量の増加、ランプの長尺化に伴い、297nm、313nm、334nm、366nmの各波長の紫外線、特に315nm以下の紫外線の遮蔽について今まで以上に高い特性が要求されている。この点について以下に説明する。
バックライト用蛍光ランプの発光原理は一般照明用と同様であり、電極間の放電により励起した水銀蒸気が紫外線を放出し、管内壁面に塗られた蛍光物質が紫外線を受けて可視光線を発生するというものである。
ランプ内では主として253.7nmの紫外線が発生し、ほとんどの紫外線は可視光線に変換されるが、253.7nmの波長以外にも、発光強度は低いものの297、313、334、366nmの波長の紫外線など一部の紫外線は蛍光体で可視光変換されずにガラスに到達する場合があり、特に315nm以下の波長は後述するように樹脂劣化に影響が大きいのでこのような紫外線をガラスによって遮断する必要がある。すなわち、液晶TV用バックライトは、蛍光ランプの本数も1ユニットあたり数本から10本以上使用するため、トータルの紫外線放出量も必然的に増加する。また、導光板や反射鏡に用いられるポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネイトフィルムやシクロオレフィンポリマーなどの樹脂は、耐紫外線特性を十分持ち得ず、特に300〜330nm付近に劣化波長があるため、この波長の紫外線に曝されるとバックライトユニットとしての表示品質の低下や、製品寿命、信頼性を低下させる原因となる。このため、前記波長域の紫外線についてもガラスで吸収しランプ外部への放出を防止する対策が必要とされてきている。
このような要求に対し、硼珪酸系ガラスをベースとしてCeOを含有させ、SnO+SnOの添加、あるいは原料にカーボンやショ糖などの還元剤を加える、あるいは溶融雰囲気の制御などの還元性での溶融を行うことで、ガラス中のCeイオンの価数をCe3+の状態にし、Ce4+に由来する黄褐色の着色を抑制しつつ、Ce3+による効率的な紫外線吸収を可能にしたガラスが提案されている(特許文献1参照)。
一方、液晶TV用を中心として、消費電力の低減や蛍光ランプの本数低減の目的から、バックライトユニットの輝度のさらなる向上が求められている。当然ランプ自体の特性改良も必要であるが、ガラス自体に発光機能を持たせる方法も提案されている。すなわち、ガラス組成物に励起発光成分として酸化ユウロピウムを、紫外線吸収剤として酸化チタンをそれぞれドープし、紫外線を遮蔽しつつ励起発光成分に基づく輝度向上が可能な蛍光ランプが提案されている(特許文献2参照)。
国際公開第2006/103942号パンフレット 特開2005−267974号公報
特許文献1で提案されている方法は紫外線吸収のみを目的としたものである。
また、特許文献2で提案されている方法は紫外線吸収剤として酸化チタンを含有する。しかし、酸化ユウロピウム以外にも励起発光成分を含有する場合、酸化チタンはそのような励起発光成分の発光特性を阻害するおそれがある。
本発明は以上のような諸事情を考慮してなされたものであり、特に波長315nm以下の樹脂劣化に影響を及ぼす有害紫外線の遮蔽性に優れており、かつ、ガラス自体が発光することにより輝度向上が可能なバックライト用蛍光ランプに用いるガラス管として好適なガラスを提供することを目的とする。
本発明は、質量百分率表示で、SiOを60〜80%、Alを1〜7%、Bを10〜25%、LiO+NaO+KOを3〜15%、CaO+MgO+BaO+SrOを0〜5%、CeOを0.1〜5%、SnOを0.01〜5%、Feを0.001〜0.05%、ZrO+ZnO+Nbを0.01〜5%、MnO+CuO+AgO+Eu+Gd+Tb+Ybを0.01〜5%含有し、0〜300℃における平均線膨張係数が36×10−7〜57×10−7/℃である蛍光ランプ用紫外線吸収ガラス(本発明のガラス)を提供する。
なお、たとえば「SnOを0.01〜5%含有する」とは、ガラス中に存在するSnがすべてSnOの形で存在するとした場合のSn含有量すなわちSnのSnO換算含有量が0.01〜5%である、の意である。
また、前記蛍光ランプ用紫外線吸収ガラスからなる蛍光ランプ用ガラス管を提供する。
また、ガラス管の外径が0.7〜6mm、肉厚が0.07〜0.7mmであり、液晶表示デバイスのバックライト光源に用いられる前記蛍光ランプ用ガラス管を提供する。
以下に述べるように、本発明者は酸化スズと酸化セリウムとを含有するガラスにおいては紫外線吸収機能が存在するだけではなくガラス自体の発光機能が存在するが、酸化チタンを含有するガラスにおいては紫外線吸収機能は存在するもののガラス自体の発光機能は存在しないこと、さらに、酸化スズと酸化セリウムとを含有するガラスに酸化ユウロピウムなどの励起発光成分を含有するとガラス自体の発光機能の向上が期待されることを見出し、本発明に至った。
質量百分率表示組成が、SiO:65.09%、Al:3.5%、B:17.5%、LiO:1%、NaO:1%、KO:7.7%、ZnO:0.2%、ZrO: 1.2%、Fe:0.01%、CeO:1.7%、SnO:1.1%となるように珪砂、各金属の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等の原料粉末を秤量・混合し、NaCl(添加量:0.5質量%)を用いた清澄方法により石英るつぼを用いて1450℃で5時間溶融した。この際、Snは酸化第一錫などの2価の化合物として導入する。その後、充分に攪拌・清澄したガラスを矩形枠内に流出させ、徐冷後に以下に示す各評価用試料を作製した(参考例A)。
得られたガラスの熱膨張係数をJIS R 3102に準じて測定した結果、0〜300℃における平均線膨張係数は52×10−7/℃であった。
また、厚さが0.3mmとなるよう両面光学研磨加工した試料で波長315nmの透過率を測定したところ0.1%であり、十分な紫外線遮断能を有していた。
さらに、大きさが20mm×20mmで厚さが1mmとなるように両面光学研磨加工した試料で、分光蛍光光度計(日立製作所社F−4500)を用いて励起波長254nmの蛍光スペクトルを測定した。結果を図1に示す。
次に、質量百分率表示組成が、SiO:65.09%、Al:3.5%、B:17.5%、LiO:1%、NaO:1%、KO:7.7%、ZnO:0.2%、ZrO: 1.2%、Fe:0.01%、TiO:2.8%であるガラスを参考例Aのガラスと同様にして作製した(参考例B)。
この参考例Bのガラスについても参考例Aのときと同様にして前記蛍光スペクトルを測定した。結果を図1に示す。
図1からわかるように、参考例Aのガラス(酸化スズと酸化セリウムとを含有するガラス)では370nm付近の波長をピークとした強い発光がみられるのに対し、参考例Bのガラス(酸化スズと酸化セリウムのいずれも含有せず酸化チタンを含有するガラス)では全く発光がみられなかった。
本発明のガラスは、ガラス自体が発光するため、バックライトユニットの輝度向上が可能となり、特にLCD等の表示デバイスのバックライト用蛍光ランプに使用されるガラス管として好適である。
また、本発明のガラスは、315nmにおける紫外線カット特性にも優れているため、LCD等の表示デバイスのバックライト用蛍光ランプに用いた場合でも表示装置内部の樹脂部品等の材質が劣化しにくくなり、表示装置の信頼性を向上させる。
本発明のガラスの成分とその質量百分率表示含有量について、以下に説明する。
SiOはガラスの網目形成成分であり、必須である。80%を超えるとガラスの溶融性・成形性が悪化し、60%未満ではガラスの化学的耐久性が低下する。化学的耐久性の低下はウェザリング、ヤケ等の原因となり蛍光ランプの輝度低下、色むら発生の原因となる。好ましくは、62〜78%である。
Alはガラスの失透性および化学的耐久性を改善する作用があり、必須である。7%を超えると脈理の発生など溶融性が悪化する。1%未満では分相や失透が発生しやすくなり、ガラスの化学的耐久性も低下する。好ましくは2〜5%の範囲である。
は溶融性向上および粘度調整の目的で用いられる成分であり、必須である。25%を超えると揮発性が非常に高くなり均質なガラスを得にくくなる。また、含有量が10%未満では溶融性が悪化する。好ましくは12〜20%である。
LiO、NaO、KOは融剤として作用し、ガラスの溶融性を改善するとともに粘度、熱膨張係数の調整に用いられる成分であり、いずれか1種以上を含有しなければならない。これら3成分の含有量の合計が3%未満ではその効果がなく、15%を超える場合には熱膨張係数が大きくなりすぎ、また、化学的耐久性が悪化する。各成分の含有量は、LiOが0〜3%、NaOが0〜8%、KOが2〜12%であることが好ましいが、単独よりも2種類または3種類を含有させることで混合アルカリによる絶縁性の向上等の効果が期待できる。それぞれの含有量が上記各上限値を超える場合には熱膨張係数が大きくなりすぎたり、化学的耐久性を悪化させたりするおそれがある。
また、蛍光ランプの点灯中NaOは水銀と反応しアマルガムを形成することが知られており、ガラス中の過剰なNaOは蛍光ランプ中で有効に作用する水銀量を結果として減らすことになるため、水銀使用量削減の環境的観点からもNaOを上記上限値を超えて添加することは好ましくなく、NaOはより好ましくは0〜4%である。
また、コバール金属と封着される用途に使用する場合にはNaOは好ましくは8〜15%、タングステンと封着される用途に使用する場合にはNaOは3〜10%とすることが好ましい。上記各下限値未満では膨張係数が大幅に低下し、粘度の大幅な上昇によりコバール合金またはタングステンとの良好な封着ができなくなる。
CaO、MgO、BaO、SrOはいずれも必須ではないが、ガラスの高温における粘度を下げ、溶融性を向上させる効果を持つ成分であり、必要に応じて合量で5%まで添加することができる。合量で5%を超えて添加すると、ガラス状態が不安定となり、失透が生じやすくなる。
CeOは紫外線を強力に吸収する成分であり、しかも370nm付近の波長をピークとした光を発光する成分であり、必須である。0.1%未満では紫外線を遮蔽する効果と370nm付近の波長をピークとした光を発光する効果はなく、5%を超えると失透性が高くなるため、好ましくない。CeOは酸化力が強いため、それ自身は還元され、3価の状態となりやすいが、通常はガラス中ではCe3+とCe4+の状態で共存し、Ce3+が316nmにCe4+が243nmに吸収帯を持つ。Ce3+はシャープな吸収を示すのに対し、Ce4+は可視域にかかるブロードな吸収を示すため、添加量が増加するとガラスが黄褐色に着色する。また、370nm付近の波長における発光強度はCe3+の割合が増加するにつれ高くなる。発光可視域の吸収がない無色のガラスで、315nm以下の紫外線を効率よく吸収し370nm付近の波長をピークとした光を発光させるためには、Ce3+の割合を高める必要があり、CeOを使用する場合には、ガラスの溶融を還元性にすることが望ましい。
SnOはCeイオンの価数をコントロールする成分であり、必須である。Snイオンはガラス中では2価または4価の状態で存在する。CeOと共存させた場合、CeOの酸化力によってSnイオンはある割合で4価の状態となり、Ceイオン自身は還元されて3価の状態となりやすく、効率的に紫外線が吸収できるようになるだけでなく、370nm付近の波長をピークとした光を発光するようにもなる。また、ある割合で存在する2価のSnイオンも370nm付近の波長をピークとした光を発光するイオンでもある。なお、SnはSnOのような2価の化合物で使用することが望ましいが、ガラス中ではある割合で酸化されてSnOの形となる。SnOが0.01%未満ではCe4+の割合が増加してガラスが黄褐色に着色し、可視域の透過率が低下するとともに370nm付近の波長の光の発光強度が低くなる。また、5%を超えるとガラスの失透傾向が強くなるため好ましくない。
SnOを含有することで溶融を還元性にする製造方法は本発明の大きな特徴であるが、SnOを含んだ組成で、さらに他の手段を併用して還元性にすることも可能である。具体的には、原料にカーボンやショ糖などの還元剤を加える、あるいは溶融雰囲気の制御などが考えられ、このような還元性での溶融を行なうことでCeイオンの価数をより多くの割合でCe3+の状態にすることができる。
SnOの含有や還元性溶融の併用によりCe3+の割合を高めることで、効率的な紫外線吸収特性と発光特性が得られるが、Ceイオンを完全に3価の状態にすることは難しく、一部はCe4+の状態で残ると考えられる。Ce4+は黄色の着色成分でもあるため、Ceイオンの状態によってはガラスが薄い黄色に着色することも起こり得る。過度の着色は好ましくないが、薄い着色であれば、色の補正で対応が可能である。色の補正にはCoO、NiO、Nd等が使用できるが、これらの成分は強力な着色剤であるため過度の添加は好ましくなく、各成分の含有量上限は1%までとする。
Feは紫外線を強力に吸収する成分であり、少量の添加で紫外線カット効果が期待できる成分であり、必須である。0.001%未満ではその効果が期待できない。また、0.05%を超えて含有すると、ガラス自体の発光が阻害される。好ましくは0.003〜0.04%、より好ましくは0.005〜0.03%である。
ZrO、ZnO、Nbはいずれも耐紫外線ソラリゼーション性を高めるために有効な成分であり、いずれか1種以上を含有しなければならない。合量で0.01%以上は必要であるが、5%を超えると失透性が高くなるため好ましくない。これら成分は単独で含有しても2種類以上含有してもよいが、Nbを使用する場合にはガラスの着色防止のため上限は0.2%とすることが好ましい。
MnO、CuO、AgO、Eu、Gd、TbおよびYbは、CeOおよびSnOとともにいずれか1種以上を含有させることで370nm付近の波長をピークとした発光以外の発光をもたらす励起光成分であって、ガラス管の発光強度をさらに高められる成分である。これら成分の含有量の合計が0.01%未満だと発光の効果が十分に得られなく、5%を超えると失透が生じやすくなるだけでなくガラスが着色する恐れがあるので好ましくない。前記合計は好ましくは0.1%以上である。
Euを1%含有するもの、Tbを1%含有するもの、CuOを1%含有するものなどが典型的である。
本発明のガラスはこれまでに挙げた成分以外の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよいが、そのような成分の含有量は典型的には5%以下である。
本発明のガラスまたは蛍光ランプ用ガラス管はたとえば次のようにして作製できる。まず、得られるガラスが所望の組成範囲になるように原料を秤量、混合する。この原料混合物を石英るつぼまたは白金るつぼに収容し、電気炉内において加熱溶融する。十分に攪拌・清澄した後、所望の形状に成形する。
蛍光ランプ用の細管等を作製するために管状に量産成形をする場合には、タンク炉で溶融したガラスを、白金部材を使用したフォアハースおよび、ガラス供給成形機構により、ダンナ−法、リドロー等既知の管引き成形方法によって問題なく成形することができる。
本発明のガラスを溶融する際に使用する清澄剤は還元性清澄剤であることが望ましい。
本発明の特徴の一つは、紫外線吸収剤として使用するCeOをCe3+イオンの状態にコントロールすることで良好な紫外線吸収特性と発光特性が得られることであり、酸化性の清澄剤は好ましくない。同様の理由から、酸化剤として働く原料の使用も好ましくない。具体的には、清澄剤としてはNaClやNaSO+Cが望ましく、Sb、Asの使用は好ましくない。また、アルカリ金属の硝酸塩などの使用も好ましくない。
本発明のガラスの前記平均線膨張係数を36×10−7〜57×10−7/℃の範囲としたのは、コバールまたはタングステンが電極材となるときの熱膨張の整合性を取り、封止性を高めるためである。それぞれの電極材における好ましい範囲は、タングステンの場合には36×10−7〜46×10−7/℃、コバールの場合には46×10−7〜57×10−7/℃であり、この範囲を外れると封止性が悪化する。
本発明のガラスまたは蛍光ランプ用ガラス管をLCD表示装置等のバックライト用蛍光ランプに使用した場合、紫外線がガラス管を透過して管外に放出されるとLCD表示装置内部の樹脂部品等の材質劣化を促進させ、製品寿命や信頼性を低下させる原因になるため、ガラスを肉厚0.3mmに光学研磨した状態で測定された波長315nmにおける紫外線透過率は10%以下であることが好ましい。本発明では上記成分組成により紫外線カット特性を持たせこのような好ましい態様の実現を図っている。
本発明のガラスにおいては微量成分等の調整により肉厚0.3mmで前記紫外線透過率を1%以下にし、可視光の透過に影響を及ぼすことなくより好ましい品質レベルを達成することも可能である。
本発明のガラスは以上に詳述したように蛍光ランプ用ガラス管として好適であるが、これに限定されることなく、ガラスからの発光および高い耐紫外線ソラリゼーション性を有するので水銀ランプなど紫外線放射を伴う光源の外囲器等に利用することができる。
LCDのバックライト用蛍光ランプに利用できる。
参考例Aのガラス(酸化スズと酸化セリウムとを含有するガラス)と参考例Bのガラス(酸化スズと酸化セリウムのいずれも含有せず酸化チタンを含有するガラス)の蛍光スペクトルである。

Claims (3)

  1. 質量百分率表示で、SiOを60〜80%、Alを1〜7%、Bを10〜25%、LiO+NaO+KOを3〜15%、CaO+MgO+BaO+SrOを0〜5%、CeOを0.1〜5%、SnOを0.01〜5%、Feを0.001〜0.05%、ZrO+ZnO+Nbを0.01〜5%、MnO+CuO+AgO+Eu+Gd+Tb+Ybを0.01〜5%含有し、0〜300℃における平均線膨張係数が36×10−7〜57×10−7/℃である蛍光ランプ用紫外線吸収ガラス。
  2. 請求項1の蛍光ランプ用紫外線吸収ガラスからなる蛍光ランプ用ガラス管。
  3. ガラス管の外径が0.7〜6mm、肉厚が0.07〜0.7mmであり、液晶表示デバイスのバックライト光源に用いられる請求項2の蛍光ランプ用ガラス管。
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