JP2009012032A - ホース継手金具の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホース継手金具は、接続孔を有する継手頭部と、ニップル孔を有するニップル部とを備え、円柱状の棒状素材12Aに冷間鍛造を順次施すことにより作製される。すなわち、棒状素材12Aの一端部から軸心に沿って、第1予備加工孔14Aaを形成するとともに、棒状素材12Aの他端部から軸心に沿って第2予備加工孔22Aaを形成する。第2予備加工孔22Aaは、第1予備加工孔14Aaに接続され、第1予備加工孔14Aaより小径であり、ニップル孔より大径に形成する。その後、第2予備加工孔22Aaの周辺部をニップル部とする加工を施す。
【選択図】図4
Description
本発明は、配管に接続される接続孔を有する継手頭部と、ホースに接続されるニップル孔を有するニップル部とを備えたホース継手金具を製造する方法であって、
円柱状の棒状素材に冷間鍛造を順次施す複数の工程を備え、
上記複数の工程は、
上記棒状素材の一端部から該棒状素材の軸心に沿って、上記接続孔を形成するための第1予備加工孔を形成するとともに、上記棒状素材の他端部から該棒状素材の軸心に沿って上記ニップル孔を形成するための第2予備加工孔を形成する工程と、
上記第1予備加工孔の周辺部を上記継手頭部とし、上記第2予備加工孔の周辺部を上記ニップル部とする加工を施す工程と、
を備え、
上記第2予備加工孔は、上記第1予備加工孔に接続され、上記第1予備加工孔より小径であり、上記ニップル孔より大径に形成すること、を特徴とする。
適用例1に記載のホース継手金具の製造方法であって、上記第2予備加工孔の内径をd5、上記ニップル孔の内径をd3とすると、d5/d3が1.1〜3であり、より好ましくは1.2〜2である工程をとることができる。ここで、d5/d3が3を越えると、第2予備加工孔をニップル孔へ縮径するのに、大きな加工を必要とし、所望の形状へ加工することが難しいからである。
また、適用例3として、上記第2予備加工孔は、上記軸心に沿って凹所に形成した後に、上記第1予備加工孔に接続されるように軸心に沿った中心部を打ち抜くように形成されている工程をとることができる。この工程により、細くかつ長い孔を容易に製造することができる。
図1は本発明の一実施例にかかる配管H1およびホースH2を接続したホース継手金具10を示す断面図である。ホース継手金具10は、自動車のブレーキホースなどの接続に使用されるものであり、締結部材30が螺着されることにより配管H1を接続し、ホース継手金具10の他方の側にホースH2を圧入した状態でかしめることによりホースH2を接続している。ホース継手金具10は、該ホース継手金具10の外周部に設けた取付段部10aに、取付部材VMの取付孔VMaを位置決めしてから、取付金具APを介して取付部材VMに取り付けられる。
次に、ホース継手金具10の各部の構成について詳細に説明する。図2は図1に示す配管H1およびホースH2を接続する前のホース継手金具10を示す断面図である。ホース継手金具10は、継手頭部14と、隔壁16と、ソケット部18と、ニップル部20とを備え、これらを金属材料により一体に形成している。ホース継手金具10内には、図1に示す配管H1およびホースH2を装着するための孔が軸方向に形成され、つまり、上記孔を隔壁16により分けることにより、配管H1を装着するための接続孔14aが継手頭部14に形成され、ホースH2を装着するためのソケット孔18aがソケット部18およびニップル部20により形成されている。ソケット部18は、ソケット孔18aにホースH2(図1)を挿入してその外周部から径方向内方へかしめることにより、ホースH2を接続する部位である。ニップル部20は、隔壁16から突設され、ホースH2を圧入するための管体22を備えている。管体22および隔壁16の軸心には、配管H1とホースH2とを接続するためのニップル孔22aが形成されている。管体22は、ホースH2に圧入されるとともに、ソケット部18を外周側からかしめることによりホースH2を接続している。
ホース継手金具10を冷間鍛造工程により製造する工程について説明する。図4および図5はホース継手金具10の冷間鍛造工程を説明する説明図である。ホース継手金具10は、単一の棒状素材から冷間鍛造による複数の工程を経て製造される。まず、図4(A)の金属材料からなる棒状素材12Aをダイス(図示省略)にセットし、図4(B)に示すように棒状素材12Aに第1予備加工孔14Aaおよび第2予備加工孔22Aaとなる凹所を形成して加工品12Bを作製する。第1予備加工孔14Aaは、接続孔14a(図2)を形成するための穴であり、その内径d4は、接続孔14aの内径d1とほぼ同じである。第2予備加工孔22Aaは、ニップル孔22aを形成するための穴であり、その内径d5は、第1予備加工孔14Aaの内径d4より小径であり、ニップル孔22aの内径d3より大径であって、例えば、3mmである。続いて、図4(C)に示すように、第1予備加工孔14Aaの軸心に凹所14Abを形成するとともに、第2予備加工孔22Aaの深さを深くすることで加工品12Cを作製し、さらに、図4(D)に示すように、第2予備加工孔22Aaを延長して第1予備加工孔14Aaに接続される打ち抜きを行なうことで加工品12Dを作製する。
上記ホース継手金具10によれば、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 ホース継手金具10は、棒状素材12Aを冷間鍛造による一連の工程だけで成形することができ、切削などの工程を必要としないから、加工が簡単で生産性に優れている。
(4)−2 図3および図4(B)に示すように、ニップル孔22aは、その内径d3より僅かに大きい内径d5の第2予備加工孔22Aaから縮径して加工するので、その鍛造比が小さい。よって、細くて長いニップル孔22aであっても、所望の形状に高い精度で作製することが容易である。
(4)−3 第2予備加工孔22Aaは、図6に示すピン43aが間隙を有して挿入された状態で加工されるので、ピン43aなどに加わる荷重負担を軽減でき、鍛造加工が容易である。
(4)−4 第2予備加工孔22Aaは、後の工程であるニップル部20などの加工を行なう前に形成されるので、その付近の加工硬化もない素材に、パンチやピンに加わる荷重負担が少ない条件にて、容易に形成することができる。
(4)−5 第2予備加工孔22Aaは、第1予備加工孔14Aaを形成した後に第1予備加工孔14Aaに接続されるように形成されるので、第1予備加工孔14Aaの分だけ孔の長さを短くでき、パンチやピンに加わる荷重負担が少なくできる。
(4)−6 ソケット部18およびニップル部20は、図6および図7に示すように、加工品12D,12Eを前方押出しすることにより展伸することで作製するので、当初の第2予備加工孔22Aaを短く、簡単に成形することができる。
10a…取付段部
12A…棒状素材
12B〜12G…加工品
14…継手頭部
14a…接続孔
14Aa…第1予備加工孔
14Ab…凹所
16…隔壁
18…ソケット部
18a…ソケット孔
20…ニップル部
22…管体
22a…ニップル孔
22Aa…第2予備加工孔
30…締結部材
41…ダイス
43…パンチ
43a…ピン
45,46…ダイス
46a…ピン
47…パンチ
47a…円筒部
H1…配管
H2…ホース
VM…取付部材
AP…取付金具
VMa…取付孔
Claims (3)
- 配管(H1)に接続される接続孔(14a)を有する継手頭部(14)と、ホース(H2)に接続されるニップル孔(22a)を有するニップル部(20)とを備えたホース継手金具を製造する方法であって、
円柱状の棒状素材(12A)に冷間鍛造を順次施す複数の工程を備え、
上記複数の工程は、
上記棒状素材(12A)の一端部から該棒状素材(12A)の軸心に沿って、上記接続孔(14a)を形成するための第1予備加工孔(14Aa)を形成するとともに、上記棒状素材(12A)の他端部から該棒状素材(12A)の軸心に沿って上記ニップル孔(22a)を形成するための第2予備加工孔(22Aa)を形成する工程と、
上記第1予備加工孔(14Aa)の周辺部を上記継手頭部(14)とし、上記第2予備加工孔(22Aa)の周辺部を上記ニップル部(20)とする加工を施す工程と、
を備え、
上記第2予備加工孔(22Aa)は、上記第1予備加工孔(14Aa)に接続され、上記第1予備加工孔(14Aa)より小径であり、上記ニップル孔(22a)より大径に形成すること、を特徴とするホース継手金具の製造方法。 - 請求項1に記載のホース継手金具の製造方法において、
上記第2予備加工孔(22Aa)の内径をd5、上記ニップル孔(22a)の内径をd3とすると、d5/d3が1.1〜3であるホース継手金具の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載のホース継手金具の製造方法において、
上記第2予備加工孔(22Aa)は、上記軸心に沿って凹所(14Ab)を形成した後に、上記第1予備加工孔(14Aa)に接続されるように軸心に沿った中心部を打ち抜くように形成されているホース継手金具の製造方法。
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