JP2009006486A - 射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機 - Google Patents

射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱媒体による熱供給に対して金型の温度上昇に遅れがあっても、金型の温度コントロールを正確に行うことが可能な射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機を提供することを目的とする。
【解決手段】射出成形サイクル中、樹脂の射出開始後、固定側金型、可動側金型の温度が、予め定められた温度領域の上限TUと下限TLとの間に維持されるよう、温度制御を行うようにした。固定側金型、可動側金型の温度コントロールは、加熱媒体の供給のON・OFFのみによって行い、冷却媒体による冷却等を行わないようにした。また、樹脂を冷却させる過程においては、冷却媒体の供給停止、加熱媒体の供給および停止により、固定側金型、可動側金型の温度が樹脂のアニーリングに有効な温度領域の上限TUaと下限TLaとの間に維持されるよう、温度制御を行うようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、射出成形を行う射出成形システム、射出成形方法、射出成形機等に関する。
射出成形機の射出充填工程において、金型の温度が低い状態にあると金型のキャビティ内に充填された溶融樹脂の表面が急速に固化する。この場合、成形品に対する金型のキャビティ面の転写が不十分となり、また、成形品表面に、ウエルドライン、シルバーと呼ばれる欠陥が生じることがある。
この欠陥を防止するために、射出充填、保圧、冷却、型開閉といった一連の工程において、金型の媒体通路に、型開き後から樹脂の充填完了までの間に加熱媒体を供給し、樹脂の充填完了後から型開きまでの間に冷却媒体を供給する成形方法が提案されている。これにより、予め樹脂の熱変形温度以上の温度まで加熱した金型に溶融樹脂を充填して樹脂表面の固化を遅らせ、樹脂の充填後、金型を樹脂のガラス転移温度、又は、熱変形温度以下まで冷却してから型開きを行うことができ、上記のような欠陥の発生を抑えることができる。
しかし、厚肉成形品等の保圧時間を長くとる場合、射出完了後の保圧時に金型の温度が低下し成形品の冷却固化が進んでしまうと、ヒケなどの成形不具合が発生する場合がある。また、保圧を負荷する時間を長く取るために金型の加熱温度を高くすると、冷却時間が長くなり生産性が悪化し、かつ消費加熱エネルギの無駄に繋がる。また金型の加熱温度を低く設定すると、十分な保圧時間を得ることができない。
ところで、射出成形により成形する成形品には、結晶性樹脂を用いたものがある。結晶性樹脂は、射出成形の過程で樹脂が結晶化する。結晶性樹脂には、ポリプロピレンやポリエチレンのように、結晶化速度の速いものと、ポリ乳酸のように結晶化速度の遅いものがある。結晶性樹脂は結晶化の度合を高めることにより強度を向上でき、機能部品に適用できるため、結晶化度を向上するための成形方法のニーズが高い。
しかし結晶化速度の遅い結晶性樹脂の場合、射出成形の過程で十分に結晶化できないことがあり、従来より、結晶化を確実に行うため、射出成形時の温度コントロールに工夫を凝らしている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載された技術においては、結晶性樹脂の結晶化は、降温時よりも昇温時のほうが結晶化の効率が高いため、結晶性樹脂が結晶化する温度域以下に温度を低下させた後、再び昇温させることで、結晶性樹脂の結晶化を促進させている。
特開2005−169925号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、射出成形時の温度コントロールを行うための熱媒として水蒸気を用いている。一般に射出成形において熱媒体を用いて積極的に温度コントロールを行う場合、成形サイクルの短縮化のため、その温度上昇・低下は速く行うことが求められている。ところが、金型材に用いられる金属は通常炭素鋼のため比熱が大きく、かつ金型の内部の成形面は、金型に水蒸気が接触する部分から離れているため、金型に水蒸気が接触する部分と成形面とでは、熱伝搬に時間が掛かり、温度変化に時間的な遅れが生じる。また水蒸気は微妙な温度制御が容易でないことから一般には目標温度に対し過剰な高温の過熱蒸気が用いられている。このため、金型温度が目標温度に到達した時点においては、既に余剰な熱量を水蒸気から金型に供給してしまっている。更に射出時の溶融樹脂からの熱供給によって金型の温度は上昇することからも、温度コントロールを正確に行うことが困難となっている。
例えば、成形面近傍の温度が設定温度に到達したことをセンサで検出し、水蒸気による加熱を直ちに停止したとしても、図6に示すように、金型に水蒸気が接触する部分に既に伝搬した水蒸気の熱と射出時の溶融樹脂からの熱供給により、成形面近傍の温度はさらに上昇してしまう(これをオーバーシュートと称する)。そして、水蒸気と溶融樹脂から与えられた熱に見合った温度まで上昇した後、温度が下降し始める。特に成形材料が結晶性樹脂の場合においては、このようなオーバーシュートにより、成形面近傍の温度が、結晶性樹脂の結晶化しやすい温度領域を超えている間は、結晶性樹脂の結晶化も進まない。その結果、結晶性樹脂の結晶化しやすい温度領域に金型温度が留まっている時間は、上記のようなオーバーシュートに起因して短くなってしまい、ここに結晶化の効率を改善する余地が有る。
また、特許文献1に記載された技術においては、冷却によって熱を捨てて結晶性樹脂が結晶化する温度域以下に温度を低下させた後に、再び結晶性樹脂が結晶化する温度域まで昇温させているため、エネルギ効率が悪い。さらに、結晶性樹脂が結晶化する温度域以下に温度を低下させると、結晶性樹脂は分子が動きにくい状態となる。この状態から加熱して結晶化を促進させようとしても、急激な層変化となって分子の状態にばらつきが生じやすく、結晶化品質にもばらつきが生じやすい。
また、金型内に射出充填された樹脂は、樹脂よりも低温の金型に接することで冷却されるが、このとき、金型に接する樹脂の表面近傍のスキン層と、より内部に位置するコア層とでは、冷却速度に差が生じる。すると、樹脂の表面近傍と内部とで収縮度合いに差が生じ、得られる成形品に残留応力が生じる。残留応力が存在していると、成形品に反り等が発生して成形品質の低下に繋がる。これを防ぐには、金型内で樹脂を急冷せずに徐冷したり、金型から成形品を取り出した後に所定温度の湯に浸してアニーリングを施したりすることが考えられるが、これらは生産効率向上の妨げになる。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、結晶性樹脂の結晶化を確実かつ効率よく行うことのできる射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の射出成形システムは、金型を開閉する型締装置、および金型のキャビティに成形材料を射出する射出装置を備えた射出成形機と、キャビティを加熱するため金型に形成された熱媒体通路に加熱媒体を供給する加熱媒体供給装置と、キャビティを冷却するため熱媒体通路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置と、加熱媒体供給装置および冷却媒体供給装置における加熱媒体および冷却媒体の供給を制御し、射出装置からキャビティ内に成形材料を射出するときには加熱媒体を熱媒体通路に供給させてキャビティを加熱し、成形材料の射出に連携して冷却媒体を熱媒体通路に供給させてキャビティを冷却する制御部と、を備える。そして、制御部は、成形材料の射出時にキャビティの温度が予め定められた温度領域を超えないよう、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立っての成形材料の射出の開始、または射出中におけるキャビティの加熱の中止を行い、その後、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達して以降、冷却媒体を供給してキャビティの冷却を開始するまでの間に、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持することを特徴とする。
このようにして、成形材料の射出を開始してキャビティの温度が予め定められた温度領域に到達して以降、冷却媒体を供給してキャビティの冷却を開始するまでの間に、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持することで、厚肉成形品等の保圧時間を長くとる場合でも、生産性とエネルギ消費を犠牲にすることなく、成形品の冷却固化を抑制し保圧を十分に負荷することができる。キャビティ温度は、加熱媒体からの熱伝播の遅れと、射出時の溶融樹脂からの熱により、加熱を中止した後も上昇する。そこで、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立っての成形材料の射出の開始、または射出中におけるキャビティの加熱の中止を行うことで、加熱媒体と溶融樹脂からの供給熱量を含んだ昇温過程を温度制御することができ、キャビティの温度が予め定められた温度領域を超える、いわゆるオーバーシュートを防ぐ。その結果、キャビティの温度を予め定められた温度領域に長く維持できる。
これにより、特に成形材料が結晶性樹脂の場合は、結晶化度を高めて高強度化が成された成形品を得ることが可能となる。
制御部は、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立っての成形材料の射出の開始、または射出中におけるキャビティの加熱の中止を行うため、キャビティの加熱開始とともにスタートするタイマーのタイムアップ、またはキャビティの温度が成形材料の予め定められた温度領域上限を超えないように予め定められた温度への到達の検知により、キャビティの加熱の中止を行えることが好ましい。つまり、加熱の中止をタイマーまたはキャビティの温度のどちらかを選択して制御することにより制御の容易化に有効である。
加熱媒体に、蒸気を用いる場合は、加熱媒体温度を高温にできるため昇温時間の短縮に有効である。また加熱媒体に液体を用いる場合は加熱媒体温度を比較的目標温度に制御しやすくなるためオーバーシュートの抑制が容易になる。
制御部は、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持するため、熱媒体通路への加熱媒体の供給のON・OFFを切り替えるのが好ましい。予め定められた温度領域の幅が広い場合には、熱媒体通路への加熱媒体の供給をOFFにした時に熱媒体通路に冷却媒体を導入しても良いが、結晶性樹脂の結晶化しやすい温度幅のように、予め定められた温度領域の幅が狭い場合は、熱媒体通路への加熱媒体の供給をOFFにしたときには、加熱媒体を熱媒体通路内に維持するのが好ましい。つまり、熱媒体通路への加熱媒体の供給をOFFにしたときには、熱媒体通路内に冷却媒体を導入しない。また、特に蒸気を用いる場合は、加熱媒体の供給を停止した際、熱媒体通路内の蒸気が自然放熱により凝固して水になるのを防止するため、熱媒体通路内の蒸気をエアーの吹込みにより外部に排出することも有効である。
これにより、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持する間、過度の冷却を行ってアンダーシュートすることなく、狭い温度の領域内に長い時間維持することができ、温度調整をレスポンス良く行え、熱エネルギの有効利用も図ることができる。
加熱媒体供給装置と熱媒体通路の間には、加熱媒体供給装置から熱媒体通路に加熱媒体を送り込む供給管と、熱媒体通路から加熱媒体を排出する排出管と、供給管と排出管との間を連結し、加熱媒体供給装置における熱媒体通路への加熱媒体の供給をOFFにしたときに、供給管から排出管へと加熱媒体をバイパスさせるバイパス管と、を備えるのが好ましい。
バイパス管を備えることで、加熱媒体の供給をOFFにしたときにも、供給管から排出管へと加熱媒体をバイパスさせることで、加熱媒体供給装置で加熱した加熱媒体を常に循環させることができる。これにより、加熱媒体の供給をONにしたときに、加熱された加熱媒体が熱媒体通路に速やかに流れ込むため、加熱を迅速に行える。
このバイパス管は、供給管と熱媒体通路の接続部の近傍に接続するのが好ましい。これにより、加熱媒体の供給をONにしたときに、加熱された加熱媒体が熱媒体通路に直ちに流れ込むため、加熱をさらに迅速に行える。また、冷却媒体の低温度維持のために冷却媒体通路にもバイパスを備えても良い。
制御部は、加熱媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを加熱させ、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立ち、キャビティを、予め定められた温度領域よりも低い温度にてキャビティの加熱を中止するとともに、加熱を中止した温度を含む温度領域にて予め定めた時間維持するのが好ましい。加熱の途中で温度を維持することで、金型の温度分布の均一化が図れる。その結果、その後の加熱が迅速かつ効率良く高精度に行える。
予め定められた温度領域よりも低い温度であり、かつ加熱を中止した温度を含む温度領域にて射出を行えば、急加熱である射出による溶融樹脂からの熱供給を、加熱の途中で温度を維持している間に行うことができるので、予め定められた温度領域を超える、いわゆるオーバーシュートを防止するのに有効である。さらに、その後の加熱を迅速かつ効率良く高精度に行える。
制御部は、冷却媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを冷却させる過程で、成形材料の射出が完了した後に冷却媒体を供給することができる。ここで、キャビティの温度は熱媒体供給開始に対して実質の温度変化の応答が遅れる。このため、成形サイクルの短縮のために射出が完了する時点でキャビティの温度低下を開始させるには、制御部は、冷却媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを冷却させる過程で、射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだ分だけ前から冷却媒体を供給することが有効である。また、冷却媒体の供給を停止した後、キャビティの温度を成形材料がアニーリングされる温度領域に維持するのが好ましい。一連の成形サイクル中における冷却の過程でアニーリングを行うことで、別途アニーリングを行う手間を省くことができる。さらに、アニーリングに有効な温度領域に維持するため、温度調整を行うのも有効である。
アニーリングに有効な温度領域に維持するための熱媒体通路への加熱媒体または冷却媒体の供給は、ON・OFFを切り替えて行うのが好ましい。キャビティに射出充填した樹脂量が少ない場合は、樹脂の有する熱量が冷却の際に金型側に多くを奪われてしまうため、冷却停止後に、アニーリングに有効な温度領域に維持するためには、加熱媒体を供給する必要がある。キャビティに射出充填した樹脂量が多い場合は、冷却の際に金型側に熱を奪われても、樹脂の持つ熱量は十分残っているので、冷却を停止することにより、樹脂の持つ熱量により金型の再昇温が可能であるため、冷却媒体の供給のON・OFFを切り替えてアニーリングに有効な温度領域に維持することができる。
成形材料として結晶性樹脂を用いる場合、制御部は、前記の予め定められた温度領域を結晶性の成形材料の結晶化が進む温度領域とし、温度維持することが有効である。結晶性樹脂は固化の際の収縮量が大きく、保圧の時間を長く取れることによりヒケなどの成形不具合防止効果が高い上、特に成形材料が結晶化速度の遅い結晶性樹脂である場合においては、十分に結晶化を進める時間を得られるため、樹脂強度の向上に有効である。
このようにして、成形材料の射出を開始してキャビティの温度が予め定められた温度領域に到達して以降、冷却媒体を供給してキャビティの冷却を開始するまでの間に、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持することで、厚肉成形品等の保圧時間を長くとる場合でも、生産性とエネルギ消費を犠牲にすることなく、成形品の冷却固化を抑制し保圧を十分に負荷することができる。キャビティ温度は、加熱媒体からの熱伝播の遅れと、射出時の溶融樹脂からの熱により、加熱を中止した後も上昇する。そこで、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立っての成形材料の射出の開始、または射出中におけるキャビティの加熱の中止を行うことで、加熱媒体と溶融樹脂からの供給熱量を含んだ昇温過程を温度制御することができ、キャビティの温度が予め定められた温度領域を超える、いわゆるオーバーシュートを防ぐことができる。その結果、キャビティの温度を予め定められた温度領域に長く維持できる。また、特に成形材料が結晶性樹脂においては、金型温度を樹脂の結晶化が進む温度領域に常に維持することで、この温度領域以下に温度を低下させた場合のように樹脂の分子が動きにくい状態となることもない。
本発明は、射出成形機の金型のキャビティの温度を調整するため、金型に形成された熱媒体通路に対する加熱媒体および冷却媒体の供給を制御する制御部において、予め定めた処理を実行させるためのコンピュータプログラムとすることもできる。このコンピュータプログラムは、キャビティ内に成形材料を射出するときに加熱媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを加熱させるステップと、キャビティの温度が予め定められた温度領域を超えないよう、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立っての成形材料の射出の開始、または射出中におけるキャビティの加熱の中止を行うステップと、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達して以降、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持するステップと、成形材料の射出が完了した後または射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだだけ前に、冷却媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを冷却させるステップと、を含むことを特徴とする。
キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持するには、キャビティの温度を検出し、検出された温度に基づいて熱媒体通路に対する加熱媒体の供給を制御しても良いし、射出を開始してからの時間等、各種の経過時間に基づいて熱媒体通路に対する加熱媒体の供給を制御しても良い。なお、この温度調整にはPID(P:比例、I:積分、D:微分)制御を用いても良い。
成形材料が結晶性樹脂である場合には、予め定められた温度領域は、結晶性の成形材料の結晶化が進む温度領域を設定することが有効である。結晶性樹脂は固化の際の収縮量が大きく、保圧の時間を長く取れることによりヒケなどの成形不具合防止効果が高い上、特に成形材料が結晶化速度の遅い結晶性樹脂である場合においては、十分に結晶化を進める時間を得られるため、この温度領域以下に温度を低下させた場合のように樹脂の分子が動きにくい状態となることもなく、樹脂強度の向上に有効である。
本発明は、キャビティ内に成形材料を射出するときに、金型内に設けた熱媒体通路に加熱媒体を供給してキャビティを加熱させる工程と、キャビティの温度が予め定められた温度領域を超えないよう、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達するに先立って成形材料の射出を開始するまたは射出中にキャビティの加熱を中止する工程と、キャビティの温度が予め定められた温度領域に到達して以降、キャビティの温度を予め定められた温度領域に維持する工程と、成形材料の射出が完了した後または射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだ分だけ前に、冷却媒体を熱媒体通路に供給してキャビティを冷却させる処理と、を含むことを特徴とする射出成形方法とすることもできる。また成形材料が結晶性樹脂の場合には、予め定められた温度領域は、結晶性の成形材料の結晶化が進む温度領域とすることが有効である。結晶性樹脂は固化の際の収縮量が大きく、保圧の時間を長く取れることによりヒケなどの成形不具合防止効果が高い上、十分に結晶化を進める時間を得られるため、この温度領域以下に温度を低下させた場合のように樹脂の分子が動きにくい状態となることもなく、樹脂強度の向上に有効である。
本発明は、金型を開閉する金型駆動部と、金型のキャビティに結晶性の成形材料を射出する射出シリンダと、キャビティを加熱するため金型に形成された熱媒体通路に加熱媒体を供給する加熱媒体供給機構と、キャビティを冷却するため熱媒体通路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給機構と、加熱媒体供給機構および冷却媒体供給機構における加熱媒体および冷却媒体の供給を制御し、射出シリンダからキャビティ内に成形材料を射出するときには加熱媒体を熱媒体通路に供給させてキャビティを加熱し、成形材料の射出が完了した後に冷却媒体を熱媒体通路に供給させてキャビティを冷却する制御部と、を備え、制御部は、キャビティの温度が成形材料の結晶化が進む温度領域を超えないよう、射出シリンダからキャビティ内への成形材料の射出を開始するに先立ってキャビティの加熱を中止するとともに、射出シリンダからキャビティ内への成形材料の射出を開始して以降、冷却媒体を供給してキャビティの冷却を開始するまでの間に、キャビティの温度を成形材料の結晶化が進む温度領域に維持することを特徴とする射出成形機とすることもできる。
また、加熱媒体供給機構から熱媒体通路に加熱媒体を送り込む供給管と、熱媒体通路から排出される加熱媒体を加熱媒体供給機構に戻す戻し管と、供給管と戻し管との間を連結し、加熱媒体供給機構における熱媒体通路への加熱媒体の供給をOFFにしたときに、供給管から戻し管へと加熱媒体をバイパスさせるバイパス管と、を備えることもできる。
本発明によれば、樹脂の射出開始後、キャビティ温度が予め定められた温度領域内に維持されるよう、温度制御を行うようにした。これにより、厚肉成形品等の保圧時間を長くとる場合でも、生産性とエネルギ消費を犠牲にすることなく、成形品の冷却固化を抑制し保圧を十分に負荷することができる。
このとき、加熱を中止した後にも熱伝播の遅れによって上昇する金型温度が、予め定められた温度領域の上限を超えないよう、加熱媒体の供給タイミングを設定することで、予め定められた温度領域内に維持する時間を長く確保でき、保圧の時間を長く取れることによりヒケなどの成形不具合防止に有効である。また、金型の温度コントロールは、加熱媒体の供給のON・OFFのみによって行うようにしたので、温度コントロールが容易に行える。またその温度コントロールは、予め定められた温度領域内におけるものなので、過度の冷却等を行うこともなく、効率よく行うことができる。さらに、金型温度を、予め定められた温度領域に常に維持することで、特に成形材料が結晶化速度の遅い結晶性樹脂である場合には、十分に結晶化を進める時間を得られるため、この温度領域以下に温度を低下させた場合のように樹脂の分子が動きにくい状態となることもなく、結晶化品質にばらつきが生じるのを防ぐことができる。
また、樹脂を冷却させる過程においては、金型温度が樹脂のアニーリングに有効な温度領域に維持されるよう、温度制御を行うようにした。これにより、一連の射出成形サイクル中において、樹脂のアニーリングを確実に行うことができる。このとき、アニーリングの前後においては、冷却媒体による急冷を行うことで、成形サイクルの短縮化が可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて、最も有効となる結晶性樹脂を用いた場合について、この発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における射出成形システム(射出成形機)10の概略構成を説明するための図である。
図1に示すように、射出成形システム10の型締装置(金型駆動部)は、基台11に固定ダイプレート12が固設され、固定ダイプレート12に固定側金型13が取り付けられている。固定側金型13に対向する可動側金型14は、固定ダイプレート12に対向して配置された可動ダイプレート15に取り付けられている。可動ダイプレート15は、基台11に敷設されたガイドレール16にガイドされ、リニアベアリングを介して固定ダイプレート12に対向して移動可能とされている。型開閉のための可動ダイプレート15の移動には油圧シリンダ17が用いられる。
複数のタイバー18が、固定ダイプレート12に内蔵する複数の型締油圧シリンダ12a内で摺動するラム19に直結して設けられている。各タイバー18の先端部は、可動ダイプレート15の貫通孔を貫通している。タイバー18の先端部にはねじ溝18aが形成されており、このねじ溝18aに可動ダイプレート15の反金型側に配置された半割りナット18bが係合することで、タイバー18の引張方向を固定拘束している。
射出装置20は電動駆動方式である。
固定側金型13の樹脂入り口に当接しているノズルを備えた射出シリンダ(射出装置)21には、射出シリンダ21と一体のフレーム21aが設けられている。このフレーム21aに射出シリンダ21の中心線の両側に対称に、一対の射出駆動サーボモータ22、22が取り付けられ、同サーボモータ22、22の出力軸にボールねじ軸23、23が直結されている。ボールねじ軸23、23には、移動フレーム24に取り付けられた一対のボールねじナット25、25が螺合している。一対の射出駆動サーボモータ22、22が同期回転駆動されることにより、射出スクリュ21bは射出シリンダ21の中を軸方向に前後進する。
射出シリンダ21の射出スクリュ21bは、移動フレーム24に取り付けられた射出スクリュ回転駆動モータ26によって回転駆動され、射出シリンダ21内の樹脂の回転送り出しと可塑化を行う。
射出成形制御装置(制御部)50は、成形工程のプログラムに従って、型締油圧シリンダ12aに作動油を送り、射出装置20の射出駆動サーボモータ22、22に電流を送って射出スクリュ21bを前後進させ、射出スクリュ21bの射出スクリュ回転駆動モータ26に電流を送って樹脂の可塑化を指示する。
射出装置20は、固定側金型13と可動側金型14が型締されることによって形成された金型キャビティの中に溶融樹脂を射出する。成形品が冷却固化した後は、可動側金型14は固定側金型13との型締結合を解き、移動用の油圧シリンダ17の作動により固定側金型13から離れて成形品を取出すようになっている。
固定側金型13、可動側金型14には、金型表面を加熱、冷却するための熱媒水通路(熱媒体通路)30、31が形成されている。この熱媒水通路30、31は、固定側金型13用、可動側金型14用のそれぞれに設けられた熱媒水の出口、入口に連結されている。熱を早く伝達して金型キャビティ面を急速に加熱冷却するため、熱媒水通路30、31は金型キャビティにできるだけ近い位置に形成されている。
図2に示すように、熱媒水通路30、31には、加熱媒体を供給する加熱媒体供給装置(加熱媒体供給機構)33と、冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置(冷却媒体供給機構)34とが接続されている。なお、固定側金型13と可動側金型14にそれぞれ設けられた熱媒水通路30、31には、加熱媒体供給装置33、冷却媒体供給装置34が同様の構成で設けられているため、図2においては可動側金型14についての構成を示した。本実施の形態においては、加熱媒体、冷却媒体には、水(液体)が用いられ、加熱媒体供給装置33、冷却媒体供給装置34は、予め定められた温度に調整された加熱媒体、冷却媒体を供給する。
加熱媒体供給装置33には、加熱媒体をポンプ35pによって熱媒水通路30、31に送り込む加熱媒体送出管(供給管)35と、熱媒水通路30、31を経た加熱媒体を加熱媒体供給装置33に循環させる加熱媒体排出管(排出管)36とが接続されている。冷却媒体供給装置34には、冷却媒体をポンプ37pによって熱媒水通路30、31に送り込む冷却媒体送出管37と、熱媒水通路30、31を経た冷却媒体を冷却媒体供給装置34に循環させる冷却媒体排出管38とが接続されている。これら加熱媒体送出管35、加熱媒体排出管36、冷却媒体送出管37、冷却媒体排出管38には、それぞれ開閉可能な開閉弁35a、36a、37a、38aが設けられている。これら開閉弁35a、36a、37a、38aは、射出成形制御装置50により、予め定められたプログラムに基づいてその開閉が制御される。
加熱媒体送出管35と加熱媒体排出管36との間には、これらを接続するバイパス管39が設けられている。バイパス管39には、開閉可能な切換え弁39aが設けられており、射出成形制御装置50により、予め定められたプログラムに基づいてその開閉が制御される。ここで、図3に示すように、バイパス管39および開閉弁35a、36aは、なるべく固定側金型13、可動側金型14に近接した位置、例えば固定ダイプレート12または可動ダイプレート15の直下、または側面などに設けるのが好ましい。また、冷却媒体の供給をONにしたときに、冷却媒体を熱媒水通路30、31に直ちに送り込み、金型キャビティの冷却をさらに迅速に行うために、冷却媒体送出管37および冷却媒体排出管38に設けられた開閉弁37a、38aも、開閉弁35a、36aに加えて固定側金型13、可動側金型14に近接した位置、例えば固定ダイプレート12または可動ダイプレート15の直下、または側面などに設けるのが更に好ましい。
図1に示したように、固定側金型13、可動側金型14のキャビティ面に接して、金型温度センサ40が配置されている。金型温度センサ40で検出した温度の信号は射出成形制御装置50に送られる。射出成形制御装置50では、金型温度センサ40で検出された温度に基づき、開閉弁35a、36a、37a、38a、切換え弁39aを開閉させ、熱媒水通路30、31への加熱媒体、冷却媒体の供給を以下のように制御する。
固定側金型13、可動側金型14を加熱するときには、開閉弁35a、36aを開くとともに、開閉弁37a、38aおよび切換え弁39aを閉じ、加熱媒体供給装置33で加熱された加熱媒体を、熱媒水通路30、31に送り込む。
固定側金型13、可動側金型14を冷却するときには、開閉弁35a、36aを閉じるとともに、開閉弁37a、38aを開き、冷却媒体供給装置34から供給される冷却媒体を、熱媒水通路30、31に送り込む。このとき、切換え弁39aを開き、加熱媒体供給装置33から供給される加熱媒体は、加熱媒体送出管35からバイパス管39、加熱媒体排出管36を経て加熱媒体供給装置33に循環させる。
さて、本実施の形態において、一連の射出成形サイクル中、射出成形制御装置50は、予め導入されたコンピュータプログラムに基づいて定められた処理を実行することで、以下に示すような温度コントロールを行う。
図4は、一連の射出成形サイクル中における温度変化を示した図である。なおここで、射出成形制御装置50においては、固定側金型13、可動側金型14の温度(金型温度)をコントロールするため、図4においては金型温度の変化を示したが、キャビティ温度も実質的に等価である。
型閉から昇圧の工程においては、開閉弁35a、36aを開くとともに、開閉弁37a、38aおよび切換え弁39aを閉じ、加熱媒体供給装置33で加熱された加熱媒体を熱媒水通路30、31に送り込み、固定側金型13、可動側金型14を加熱する。
そして、固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t1に到達したら、固定側金型13と可動側金型14が型締されることによって形成された金型キャビティへの溶融樹脂の射出を開始する。射出開始後も、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給による固定側金型13、可動側金型14の加熱を続行する。
固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t2に到達したら、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給を停止する。加熱媒体の供給停止は、開閉弁35a、36aを閉じることによって行う。開閉弁35a、36aを閉じるにともなって、切換え弁39aを開き、加熱媒体を循環させる。このとき、開閉弁37a、38aは閉じたままとし、冷却媒体の供給は行わない。
固定側金型13、可動側金型14の温度は、熱伝達の遅れ、熱媒水通路30、31内にそのまま残っている加熱媒体の熱エネルギの伝搬により、加熱媒体の供給を停止した後も上昇する。そこで、前記の射出開始のトリガーとなる温度t1、および加熱媒体の供給を停止するトリガーとなる温度t2は、加熱媒体の供給を停止した後にも、固定側金型13、可動側金型14の温度が、射出している樹脂の結晶化が進む温度領域の上限TUを超えないように設定する。
その後、樹脂の射出が完了した時点で、金型キャビティ内の保圧工程に移行する。
射出工程〜保圧工程の間、固定側金型13、可動側金型14の温度は、加熱媒体の供給停止にともない、自然放熱により低下する。固定側金型13、可動側金型14の温度が、予め定めた温度t3まで低下したら、切換え弁39aを閉じるとともに開閉弁35a、36aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31へ加熱媒体を供給し、固定側金型13、可動側金型14を再加熱する。温度t3は、再加熱を開始した後に熱伝達の遅れによって温度がさらに低下する固定側金型13、可動側金型14の温度が、樹脂の結晶化が進む温度領域の下限TLを下回らないように設定する。再加熱を開始するとき、バイパス管39を経て加熱媒体は循環されており、しかもバイパス管39が固定側金型13、可動側金型14になるべく近接した位置に設けられているので、開閉弁35a、36aを開けば加熱媒体が直ちに熱媒水通路30、31に送り込まれ、再加熱を速やかに行うことができる。
再加熱の開始後、固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t4に到達したら、開閉弁35a、36aを閉じるとともに切換え弁39aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給を再び停止する。なお、温度t4は、前記の温度t2と同じ値としてもよいし、樹脂の結晶化が進む温度領域の上限TUの近傍まで加熱を行うため、温度t2よりも高い値とすることもできる。
固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t4に到達し、加熱媒体の供給を停止して以降、予め定めた時間T1が経過した時点で、固定側金型13、可動側金型14の冷却に移行する。予め定めた時間T1が経過するまでの間は、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂の結晶化が進む温度領域の上限TUと下限TLとの間に維持されるよう、上記したような温度制御を必要に応じて繰り返す。これにより、樹脂の結晶化を確実に促進させることができる。
固定側金型13、可動側金型14の冷却は、開閉弁35a、36aを閉じるとともに、開閉弁37a、38aを開き、冷却媒体供給装置34から供給される冷却媒体を、熱媒水通路30、31に送り込む。
冷却媒体の送り込みによって固定側金型13、可動側金型14は急冷される。固定側金型13、可動側金型14の温度が、予め定めた温度t5まで低下した時点で、熱媒水通路30、31への冷却媒体の供給を停止する。冷却媒体の供給を停止するには、開閉弁37a、38aを閉じるのみとし、開閉弁35a、36aは開かない。
冷却媒体の供給停止後、固定側金型13、可動側金型14の温度は、熱伝達の遅れ、熱媒水通路30、31内にそのまま残っている冷却媒体の熱エネルギの伝搬、自然放熱によってさらに低下する。温度t5は、この温度低下によって、固定側金型13、可動側金型14の温度が、樹脂のアニーリングに有効な温度領域の下限TLaを下回らないように予め設定する。
固定側金型13、可動側金型14の温度が、予め定めた温度t6まで低下したら、切換え弁39aを閉じるとともに開閉弁35a、36aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31へ加熱媒体を供給し、固定側金型13、可動側金型14を再加熱する。これにより、固定側金型13、可動側金型14の温度は上昇する。
その後、固定側金型13、可動側金型14の温度が、予め定めた温度t7まで到達したら、開閉弁35a、36aを閉じるとともに切換え弁39aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給を停止する。温度t7は、加熱媒体の供給を停止した後にも上昇する固定側金型13、可動側金型14の温度が、樹脂のアニーリングに有効な温度領域の上限TUaを超えないように予め設定する。
加熱媒体の供給停止後、固定側金型13、可動側金型14の温度は低下する。その温度が、予め定めた温度t6まで低下したら、切換え弁39aを閉じるとともに開閉弁37a、38aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31へ加熱媒体を再び供給し、固定側金型13、可動側金型14を再加熱する。
固定側金型13、可動側金型14の温度が、予め定めた温度t5まで低下し、熱媒水通路30、31への冷却媒体の供給を停止してから、予め定めた時間T2が経過するまでは、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂のアニーリングに有効な温度領域の上限TUaと下限TLaとの間に維持されるよう、上記したような温度制御を必要に応じて繰り返す。これにより、樹脂のアニーリングを確実に行うことができる。
予め定めた時間T2が経過した後は、開閉弁35a、36aを閉じるとともに、開閉弁37a、38aを開き、冷却媒体供給装置34から供給される冷却媒体を、熱媒水通路30、31に送り込む。
冷却媒体の送り込みによって固定側金型13、可動側金型14は急冷される。
樹脂が冷却固化し、金型キャビティ内に成形品が形成された後は、可動側金型14は固定側金型13との型締結合を解いて型開きする。続いて、さらに可動側金型14を移動用の油圧シリンダ17の作動により固定側金型13から離し、成形品を取出す。
この後は、上記と同様のサイクルを繰り返すことで、成形品を順次射出成形することができる。
上述したように、射出成形サイクル中、樹脂の射出開始後、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂の結晶化の進む温度領域の上限TUと下限TLとの間に維持されるよう、温度制御を行うようにした。これにより、樹脂の結晶化を確実に促進させることができる。
このとき、加熱媒体の供給を停止した後にも上昇する固定側金型13、可動側金型14の温度が、射出している樹脂の結晶化が進む温度領域の上限TUを超えないよう、射出の開始タイミング、加熱媒体の供給タイミングを設定することで、樹脂の結晶化が進む温度領域内に維持する時間を長く確保でき、樹脂の結晶化を効率良く促進させることが可能となる。
また、固定側金型13、可動側金型14の温度コントロールは、加熱媒体の供給のON・OFFのみによって行い、冷却媒体による冷却等を行わないようにしたので、温度コントロールが容易に行える。またその温度コントロールは、樹脂の結晶化が進む温度領域内におけるものなので、無駄な冷却等を行うこともなく、効率よく行うことができる。なお、この温度コントロールには、PID(P:比例、I:積分、D:微分)制御を用いても良い。
さらに、バイパス管39が固定側金型13、可動側金型14になるべく近接した位置に設けられているので、加熱媒体の供給を停止した後、再加熱のために再び加熱媒体を供給する場合、開閉弁35a、36aを開けば加熱媒体が直ちに熱媒水通路30、31に送り込まれ、再加熱を速やかに行うことができる。
また、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂の結晶化の進む温度領域の上限TUと下限TLとの間に常に維持することで、この温度領域以下に温度を低下させた場合のように樹脂の分子が動きにくい状態となることもなく、結晶化品質にばらつきが生じるのを防ぐことができる。
樹脂を冷却させる過程においては、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂のアニーリングに有効な温度領域の上限TUaと下限TLaとの間に維持されるよう、温度制御を行うようにした。これにより、一連の射出成形サイクル中において、樹脂のアニーリングを確実に行うことができる。このとき、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂のアニーリングに有効な温度領域を維持することで、これ以上に温度を低下させる場合に比較し、熱エネルギを利用できる。さらに、アニーリングの前後においては、冷却媒体による急冷を行うことで、成形サイクルの短縮化が可能となる。
さて、上記の実施の形態において、以下のような温度制御を組み合わせるのも有効である。
ここでは、昇温の過程で、加熱媒体の供給を一旦停止する温度制御を行う。
すなわち、図5に示すように、射出を開始した後、固定側金型13、可動側金型14の温度が、温度t10に到達した時点で、開閉弁35a、36aを閉じるとともに切換え弁39aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給を停止する。ここで、温度t10は、樹脂の結晶化が進む温度領域の下限TLよりも低い温度に設定する。
そして、一定時間T10が経過した後、または固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t11まで低下したら、切換え弁39aを閉じるともに開閉弁35a、36aを開き、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31へ加熱媒体を再び供給し、固定側金型13、可動側金型14を再加熱する。
この後は、図4に示した場合と同様、固定側金型13、可動側金型14の温度が予め定めた温度t2に到達したら、加熱媒体供給装置33から熱媒水通路30、31への加熱媒体の供給を停止し、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂の結晶化が進む温度領域の上限TUと下限TLとの間に維持されるよう、温度制御を行う。
加熱媒体による加熱を行う場合、熱媒水通路30、31近傍は早く温度が上昇し、熱媒水通路30、31から離れるほど温度上昇が遅くなる。これに対し、前述のように、射出を開始した後の昇温の過程で、加熱媒体の供給を一旦停止し、固定側金型13、可動側金型14の温度を一定の温度領域に維持することで、固定側金型13、可動側金型14の温度分布の均一化を図ることができる。温度分布を均一化した後に、再び加熱媒体の供給による加熱を行うと、加熱に対する温度上昇のレスポンスが向上するため、固定側金型13、可動側金型14の温度制御をより高精度に行うことが可能となる。その結果、固定側金型13、可動側金型14の温度が樹脂の結晶化の進む温度領域の上限を超えてしまうのを確実に防ぎ、上記したような効果を一層確実かつ顕著なものとすることができる。
また特に温度t10が樹脂の熱変形温度あるいはガラス転移温度以下で、かつ一定時間T10経過前に射出を行えば、金型継ぎ目部に溶融樹脂が侵入する可能性を低くできるので、バリ発生の抑制効果が期待できる。
なお、上記実施の形態では、温度t1〜t7、t10、t11をトリガーとした制御を用いたが、これを、経過時間をトリガーとした制御に代えることも可能である。その場合、事前にテストを繰り返し、温度t1〜t7、t10、t11に到達するまでの経過時間を把握しておくようにすれば良い。同様に、時間T1、T2をトリガーとした制御を用いたが、これを、検出温度をトリガーとした制御に代えることも可能である。
また、上記実施の形態では、加熱媒体に熱媒水を用いたが、蒸気を用いることも可能である。蒸気を用いる場合は、加熱媒体排出管36は加熱媒体供給装置33に接続されずに外部に排出となること、および加熱媒体の供給の停止時、加熱媒体送出管35内の蒸気をエアーの吹込み(図示しない)により外部に排出する場合以外は上記実施形態と同様である。
また上記実施形態では、樹脂のアニーリングに有効な温度領域の上限TUaと下限TLaとの間に維持するために、加熱媒体の供給のON・OFFを切り替えて行っているが、冷却媒体の供給のON・OFFを切り替えて行うことも可能である。
また、本発明は、射出成形サイクル中における温度制御を主眼としたものであるため、射出成形システム10の各部の構成については上記したものに何ら限定する意図はなく、適宜の変更を許容する。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態における射出成形システムの構成を示す図である。 金型の温度を調整するための構成を示す図である。 金型近傍に設けたバイパス管を示す図である。 本実施の形態における一連の成形サイクル中の金型温度変化を示す図である。 昇温過程の途中で金型温度を維持する形態を示す図である。 従来の手法における金型温度変化を示す図である。
符号の説明
10…射出成形システム(射出成形機)、12…固定ダイプレート、13…固定側金型、14…可動側金型、15…可動ダイプレート、20…射出装置、21…射出シリンダ(射出装置)、30、31…熱媒水通路(熱媒体通路)、33…加熱媒体供給装置(加熱媒体供給機構)、34…冷却媒体供給装置(冷却媒体供給機構)、35…加熱媒体送出管(供給管)、36…加熱媒体排出管(排出管)、37…冷却媒体送出管、38…冷却媒体排出管、39…バイパス管、40…金型温度センサ、50…射出成形制御装置(制御部)

Claims (19)

  1. 金型を開閉する型締装置、および前記金型のキャビティに成形材料を射出する射出装置を備えた射出成形機と、
    前記キャビティを加熱するため前記金型に形成された熱媒体通路に加熱媒体を供給する加熱媒体供給装置と、
    前記キャビティを冷却するため前記熱媒体通路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置と、
    前記加熱媒体供給装置および前記冷却媒体供給装置における前記加熱媒体および前記冷却媒体の供給を制御し、前記射出装置から前記キャビティ内に前記成形材料を射出するときには前記加熱媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを加熱し、前記成形材料の射出工程に連携して前記冷却媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを冷却する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記成形材料の射出時に前記キャビティの温度が予め定められた温度領域を超えないよう、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達するに先立っての前記成形材料の射出の開始、または射出中における前記キャビティの加熱の中止を行い、その後、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達して以降、前記冷却媒体を供給して前記キャビティの冷却を開始するまでの間に、前記キャビティの温度を前記予め定められた温度領域に維持することを特徴とする射出成形システム。
  2. 前記制御部は、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達するに先立っての前記成形材料の射出の開始、または射出中における前記キャビティの加熱の中止を行うため、前記キャビティの加熱開始とともにスタートするタイマーのタイムアップ、または前記キャビティの温度が前記成形材料の前記予め定められた温度領域上限を超えないように予め定められた温度への到達の検知により、前記キャビティの加熱の中止を行うことを特徴とする請求項1に記載の射出成形システム。
  3. 前記加熱媒体に蒸気または液体を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形システム。
  4. 前記制御部は、前記キャビティの温度を前記予め定められた温度領域に維持するため、前記熱媒体通路への前記加熱媒体の供給のON・OFFを切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の射出成形システム。
  5. 前記制御部は、前記熱媒体通路への前記加熱媒体の供給をOFFにしたとき、前記加熱媒体を前記熱媒体通路内に維持、または前記加熱媒体をエアーにより排出し、前記冷却媒体は供給しないことを特徴とする請求項4に記載の射出成形システム。
  6. 前記加熱媒体供給装置から前記熱媒体通路に前記加熱媒体を送り込む供給管と、
    前記熱媒体通路から前記加熱媒体を排出する排出管と、
    前記供給管と前記排出管との間を連結し、前記加熱媒体供給装置における前記熱媒体通路への前記加熱媒体の供給をOFFにしたときに、前記供給管から前記排出管へと前記加熱媒体をバイパスさせるバイパス管と、
    を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の射出成形システム。
  7. 前記バイパス管は、前記供給管と前記熱媒体通路の接続部の近傍に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の射出成形システム。
  8. 前記制御部は、前記加熱媒体を前記熱媒体通路に供給して前記キャビティを加熱させ、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達するに先立ち、前記予め定められた温度領域よりも低い温度にて前記キャビティの加熱を中止するとともに、前記加熱を中止した温度を含む温度領域にて予め定めた時間維持した後、前記予め定められた温度領域まで再昇温することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の射出成形システム。
  9. 前記予め定められた温度領域よりも低く、かつ前記加熱を中止した温度を含む温度領域にて射出を行うことを特徴とする請求項8に記載の射出成形システム。
  10. 前記制御部は、前記成形材料の射出工程に連携して前記冷却媒体を前記熱媒体通路に供給して前記キャビティを冷却させる過程で、前記冷却媒体の前記熱媒体通路への供給を、射出が完了した後または射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだ分だけ前に行い、前記冷却媒体の供給を停止した後、前記キャビティの温度を前記成形材料がアニーリングされる温度領域に維持することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の射出成形システム。
  11. 前記制御部は、前記キャビティの温度を前記樹脂がアニーリングされる温度領域に維持するため、前記熱媒体通路への前記加熱媒体または前記冷却媒体の供給のON・OFFを切り替えることを特徴とする請求項10に記載の射出成形システム。
  12. 前記予め定められた温度領域が結晶性の前記成形材料の結晶化が進む温度領域であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の射出成形システム。
  13. 射出成形機の金型のキャビティの温度を調整するため、前記金型に形成された熱媒体通路に対する加熱媒体および冷却媒体の供給を制御する制御部において、予め定めた処理を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記キャビティ内に成形材料を射出するときに前記加熱媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを加熱するステップと、
    前記成形材料の射出時に前記キャビティの温度が予め定められた温度領域を超えないよう、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達するに先立っての前記成形材料の射出の開始、または射出中における前記キャビティの加熱の中止を行うステップと、
    前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達して以降、前記キャビティの温度を前記予め定められた温度領域に維持するステップと、
    前記成形材料の射出が完了した後または射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだ分だけ前に、前記冷却媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを冷却するステップと、
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 前記キャビティの温度を前記予め定められた温度領域に維持するステップは、前記キャビティの温度または経過時間に基づき、前記熱媒体通路に対する前記加熱媒体の供給を制御することを特徴とする請求項13に記載のコンピュータプログラム。
  15. 前記予め定められた温度領域が結晶性の前記成形材料の結晶化が進む温度領域であることを特徴とする請求項13または14に記載のコンピュータプログラム。
  16. キャビティ内に成形材料を射出するときに、金型内に設けた熱媒体通路に加熱媒体を供給して前記キャビティを加熱させる工程と、
    前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域を超えないよう、前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達するに先立っての前記成形材料の射出の開始、または射出中における前記キャビティの加熱の中止を行う工程と、
    前記キャビティの温度が前記予め定められた温度領域に到達して以降、前記キャビティの温度を前記予め定められた温度領域に維持する工程と、
    前記成形材料の射出が完了した後または射出の完了より冷却応答の遅れを見込んだ分だけ前に、前記冷却媒体を前記熱媒体通路に供給して前記キャビティを冷却させる処理と、
    を含むことを特徴とする射出成形方法。
  17. 前記予め定められた温度領域が結晶性の前記成形材料の結晶化が進む温度領域であることを特徴とする請求項16に記載の射出成形方法。
  18. 金型を開閉する金型駆動部と、
    前記金型のキャビティに結晶性の成形材料を射出する射出シリンダと、
    前記キャビティを加熱するため前記金型に形成された熱媒体通路に加熱媒体を供給する加熱媒体供給機構と、
    前記キャビティを冷却するため前記熱媒体通路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給機構と、
    前記加熱媒体供給機構および前記冷却媒体供給機構における前記加熱媒体および前記冷却媒体の供給を制御し、前記射出シリンダから前記キャビティ内に前記成形材料を射出するときには前記加熱媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを加熱し、前記成形材料の射出が完了した後に前記冷却媒体を前記熱媒体通路に供給させて前記キャビティを冷却する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記キャビティの温度が前記成形材料の結晶化が進む温度領域を超えないよう、前記射出シリンダから前記キャビティ内への前記成形材料の射出を開始するに先立って前記キャビティの加熱を中止するとともに、前記射出シリンダから前記キャビティ内への前記成形材料の射出を開始して以降、前記冷却媒体を供給して前記キャビティの冷却を開始するまでの間に、前記キャビティの温度を前記成形材料の結晶化が進む温度領域に維持することを特徴とする射出成形機。
  19. 前記加熱媒体供給機構から前記熱媒体通路に前記加熱媒体を送り込む供給管と、
    前記熱媒体通路から排出される前記加熱媒体を前記加熱媒体供給機構に戻す戻し管と、
    前記供給管と前記戻し管との間を連結し、前記加熱媒体供給機構における前記熱媒体通路への前記加熱媒体の供給をOFFにしたときに、前記供給管から前記戻し管へと前記加熱媒体をバイパスさせるバイパス管と、
    を備えることを特徴とする請求項18に記載の射出成形機。
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