JP5159401B2 - 射出ノズル温度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形によって樹脂成形を行う射出成形機に係る、樹脂を射出する射出ノズルの温度制御方法に関するものである。
半導体部品等を始め様々な樹脂成形品を製造する際には、射出成形機を用いて、溶融した樹脂を金型に注入し、樹脂を冷却することにより所定の形状の樹脂成形品を製造している。
金型内に射出充填された溶融樹脂は、冷却工程中に金型に放熱して冷却されることにより、製品部と共にスプルーランナー部も固化し、型開き時にノズル先端部にて分離される。そのため、ノズル先端部には半溶融或いは固化した樹脂(コールドスラグ)が存在している。また、このコールドスラグの固化状態が進んでいる時には、このコールドスラグを起因とするフローマークやシルバーストリームが発生する。さらに、固化状態が進んだ時にはノズル詰まりが発生し、成形品が未充填になる場合もある。逆にノズル先端部の樹脂が溶融したままの状態の場合にはスプルーが糸引き状態になり、その糸状樹脂が製品部に張り付き、次のショットで外観不良を発生させたり、金型に挟み込まれ金型を破損させたりするトラブルが発生する。
そのため、1つの樹脂成形品を製造してから次の樹脂成形品を製造するまでの間に、ノズル先端の温度を制御してノズル詰まりや外観不良等を抑制している。
一般的に、射出成形機を用いた樹脂形成では、金型を閉じた状態で樹脂を金型内に射出し、保持,冷却した後金型を開いて完成した樹脂成形品を取り出し、再び金型を閉じて一連の動作を繰り返すことにより連続的に樹脂成形品を製造している。
従来、この連続的な樹脂成形品の製造の際に、各樹脂成形品の製造工程間に射出ノズルの温度制御を行っていた。
以下、図6,図7を用いて従来の射出ノズル温度制御方法について説明する。
図6は従来の連続成形中の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図であり、図7は従来の樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図である。図6,図7において、横軸に工程サイクル、縦軸にノズル温度を示す。
図6に示すように、従来の温度制御では、金型を閉じてから射出を開始するまでの間に射出ノズルを加熱し、射出ノズル中の樹脂が固化してノズル詰まりが発生することを抑制している(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−248847号公報 特開2001−105615号公報
しかしながら、従来の射出ノズル温度制御方法では、連続成形中のノズル詰まりを防止することができるが、特にノズルが金型に接触したままで成形工程自体を停止した場合は、次の射出動作が始まるまでに更に固化が進むという問題点があった。逆に、停止中に射出ノズルと金型を離して待機すると、樹脂が射出ノズルと金型との接触面に流出し、射出ノズルのメンテナンスの必要性が生じてしまう。
また、近年、生産効率の向上を図るため、樹脂成型ラインと樹脂成形品の組み立てラインを直結することが往々にしてあり、組み立てラインの停止等に応じて樹脂成型ラインを停止させることが頻繁に起こるようになってきている。
それにともない、樹脂成型工程を停止した場合に射出ノズルの先端において樹脂が固化する問題が頻発するようになってきた。
図7に示すように、成形停止中においても射出ノズルが金型と接触して待機している場合には、射出ノズルの設定温度を一定にして停止していても、金型に熱が放出されるため、射出ノズルの温度を設定温度に保持することができない場合があった。そして、射出ノズルの温度がTを下回ると、射出ノイズ中の樹脂が固化してノズル詰まりを引き起こし、成形工程を再開した場合の最初の成形において、成形品が未充填になるという問題点があった。逆に、単純に射出ノズルを加温した場合には、温度が高くなりすぎることもあり、樹脂が軟化しすぎると成形工程を再開した場合、数個の成形品を成形している間に糸引き等が発生し、外観不良等が発生するという問題点があった。
さらに、連続成形中の樹脂成形間に射出ノズルの温度制御を行う場合には、樹脂成形間の時間が短くほぼ一定であるため容易に温度制御を行うことができるが、樹脂成型を停止している場合には、停止時間に長短があり一定せず、樹脂成形間の場合に比べると停止時間が非常に長くなるため、単に射出ノズルの温度を上げるだけでは温度が上がりすぎるため、はなたれや糸引きの不具合を抑制しながら樹脂の固化を抑制することが困難であるという問題点があった。
上記問題点を解決するために、本発明の射出ノズル温度制御方法は、射出成形工程の停止期間に射出ノズルと金型を接触させておいた場合であっても、射出成形工程の停止期間後の射出成形時における、ノズル詰まりや糸引きを防止して成形品の未充填や外観不良を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の射出ノズル温度制御方法は、樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、成形停止させる信号を検出する工程と、前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に変更して成形を停止する工程と、成形が再開する信号を検出する工程と、前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻す工程とを有し、前記第2の設定温度に自動的に変更する際に、複数段階に分けて上昇させることを特徴とする。
また、成形工程中から成形停止中にわたって前記射出ノズルの温度が一定になるように、前記射出ノズルと前記金型とを接触させながら前記第1の設定温度で成形停止する場合の前記射出ノズルの温度低下の理論値に対応して前記第2の設定温度を複数段階に分けて上昇させても良い。
または、本発明の射出ノズル温度制御方法は、樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、成形停止させる信号を検出する工程と、前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま前記第1の設定温度で温度制御しながら成形を停止する工程と、成形が再開する信号を検出する工程と、前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に変更する工程と、前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になるまで前記第2の設定温度での温度制御を保持する工程と、前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になると前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻して成形を再開する工程とを有することを特徴とする。
または、本発明の射出ノズル温度制御方法は、樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、成形停止させる信号を検出する工程と、前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま温度制御を中止して成形を停止する工程と、成形が再開する信号を検出する工程と、前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に設定する工程と、前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になるまで前記第2の設定温度での温度制御を保持する工程と、前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になると前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻して成形を再開する工程とを有することを特徴とする。
また、前記第2の設定温度が前記第1の設定温度より20℃〜40℃高いことが好ましい。
以上により、射出成形工程の停止期間に射出ノズルと金型を接触させておいた場合であっても、射出成形工程の停止期間後の射出成形時における、ノズル詰まりや糸引きを防止して成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
以上のように、射出成形工程の停止期間中における射出ノズルの温度制御の設定温度を、射出成形中の設定温度より高い所定の設定温度に変更することにより、射出成形工程の停止期間に射出ノズルと金型を接触させておいた場合であっても、射出成形工程の停止期間後の射出成形時における、ノズル詰まりや糸引きを防止して成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
本発明の射出ノズル温度制御方法は、射出成形工程の停止期間に射出ノズルと金型を接触させた状態で、射出ノズルの設定温度を自動的に上昇させ、射出ノズル内の樹脂が適切な状態になるように射出ノズルの温度を制御することにより、ノズル詰まりや糸引きを防止し、射出成形工程の停止期間後の射出成形においても成形品の未充填や外観不良を防止することができるものである。
以下、各実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3を用いて、実施の形態1における射出ノズル温度制御方法について説明する。
図1は本発明の射出成形機の構成を説明するための模式断面図であり、射出成形機の制御方法を実施する射出成形機および金型を簡略的に示す全体断面図である。図2は実施の形態1における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図、図3は本発明の射出ノズル温度制御方法における設定温度変更工程を説明するフロー図である。
図1に示すように、例えば、射出成形機がスクリュウ・プリプラ式である場合、射出装置100と、この射出装置100に可塑化した成形材料を供給する予備可塑化装置200とから構成され、射出装置100から可塑化した成形材料が金型300のキャビティ301に射出注入されるよう構成されている。なお、射出成形機は、スクリュウ・プリプラ式に限定されるものではない。
射出装置100は、先端部が金型300に接するノズル11を有するシリンダ1と、駆動手段3により駆動され、シリンダ1内部のノズル11よりも基部側(本体内部側)においてシリンダ1の軸心方向に摺動するプランジャ2と、このプランジャ2を軸心方向に移動させる(図1においては昇降させる)駆動手段3とをそれぞれ備えている。シリンダ1におけるプランジャ2の摺動位置の途中箇所には、予備可塑化装置200からの可塑化された成形材料が供給される供給口12が設けられている。
駆動手段3は、シリンダ1の基端部から軸心方向に沿って上方に伸びた複数のスライドガイド軸31と、スライドガイド軸31の一端に取り付けられた支持台32と、この支持台32に設置された駆動モータ33と、一端が駆動モータ33に連結されて回転するねじ軸34と、ねじ軸34のねじ部分に噛み合ってねじ軸34の正逆回転によりスライドガイド軸31に沿って移動する移動部材35とを備えている。移動部材35の一端は、圧力検出器としてのロードセル36を介してプランジャ2の上端に連結されていて、その駆動力をプランジャ2に伝達して、プランジャ2を移動させる。なお、ロードセル36は、プランジャ2のシリンダ1内の樹脂(樹脂ペレット)側から受ける射出圧力を検出するための圧力検出器として機能する。また、駆動モータ33には、ねじ軸34の回転数および回転角度に基づいて、プランジャ2の位置を検出する位置検出器としてのエンコーダ37が取り付けられている。なお、エンコーダ37を設ける代わりに、プランジャ2の基端部または先端部などや、移動部材35の位置を検出する位置センサを配設してもよい。また、5は駆動モータ33の駆動制御を行う制御部、4は成形材料としての樹脂溶融液が供給口12に逆流することを防止する逆流防止弁である。なお、駆動手段3は、上記構成に限られるものではなく、プランジャ2を所定位置に移動制御できて、プランジャ2に作用する樹脂射出圧力と、プランジャ2の位置とを認識できる構成であればよい。
予備可塑化装置200は、ホッパ201とスクリュウ202とスクリュウハウジング203とを備えており、ホッパ201に溜められた成形材料としての粒状の樹脂(樹脂ペレット)が、スクリュウ201によってスクリュウハウジング203内を可塑化されながら送られ、可塑化された樹脂がシリンダ1の供給口12を通じてシリンダ1内に送り込まれる。
キャビティ301は流路が絞られたランナーゲート303によりスプルーランナー部302と製品部304に分離される。
ノズル11の回りには加熱装置(例えばコイルヒータ)13が外装され、また熱電対14が配設されている。加熱装置13と熱電対14は温度調整装置6に接続され、ノズル11が設定温度を維持するようにPID制御等により温度制御されている。
なお、図示しないが、スクリュウハウジング203およびシリンダ1には、ノズル11と同様にそれぞれ加熱装置(例えばパネルヒータ)が外装されるなどして設けられており、成形時においてそれぞれ所定温度まで加熱される。
そして、上記構成において、予備可塑化装置200からシリンダ1内に可塑化された樹脂が供給口12を通じて供給され、シリンダ1内において可塑化された樹脂を満たした状態で、プランジャ2をノズル11側に移動させる(この実施の形態では下降させる)ことにより、1ショット分の可塑化された成形材料(樹脂)が金型300のキャビティ301に射出注入される。その後、金型300のキャビティ301内の樹脂が固化するまで、プランジャ2によって射出圧力を保持させる。そして、樹脂が固化した時点で、金型300を離型させてキャビティ301内の成形製品を取り出し、再度、金型300を組付けて、プランジャ2の移動、保持を行って射出工程、保持工程を繰り返すことで、成形動作を繰り返す。
以上のような成形工程を停止した場合、金型300とノズル11との間に成形材料である樹脂が流出することを防止するために、金型300とノズル11を接触させた状態で成形工程を停止させる。その場合、金型300を離型させてキャビティ301内の成形製品取り出し後、ノズル11の先端は金型に熱を吸収され続けることにより、ノズル11の設定温度を維持することができず、ノズル11の温度がある温度T(図2参照)より低くなると、ノズル11の先端に存在する樹脂は成形工程を再開するまでに徐々に固化が進み、コールドスラグとなる。
そこで、本実施の形態における射出成形ノズルの温度制御方法では、図2に示すように、成形工程を停止する際に、設定温度を自動的に上昇させ、成形停止中のノズル11の温度をノズル詰まりが発生する温度T以上に保たせることにより、ノズル11内の樹脂が固化してノズル詰まりを生じることを防止し、成形品が未充填となることを防止する。この時、設定温度は、ノズル11の温度が上がりすぎて、糸引き等による外観不良が発生しないように高すぎない温度に設定する必要がある。例えば、樹脂が一般的なエポキシ樹脂の場合には、設定温度を20℃〜40℃程度上げることにより、糸引き等の不具合を抑制しながらノズル11先端に残る樹脂の固化を抑制することができる。また、成形工程を再開する際には、設定温度を元の設定温度に戻してから成形工程を再開する。
図3を用いて設定温度の変更工程について説明する
図3において、まず、第1の設定温度でノズル11の温度制御を行う成形工程中に成形が停止するかどうかを検知する(ステップ1)。射出成形機からの成形停止信号を受信して成形が停止される場合には、ノズル11の温度制御の設定温度を第1の設定温度から所定温度高い第2の設定温度に変更する(ステップ2)。そして、成形停止中は金型300とノズル11を接触させた状態で、第2の設定温度でノズル11の温度制御を行う。この成形停止中に、射出成形機からの成形再開信号を受信することにより成形を再開することを検知し(ステップ3)、成形が再開される場合には、ノズル11の温度制御の設定温度を第1の設定温度に戻す(ステップ4)。その後、ノズル11を第1の設定温度で温度制御しながら成形工程を行う。
以上のように、成形工程を停止する際に、射出ノズル先端のメンテナンスの必要性をなくすために金型と射出ノズルを接触した状態で保持する場合であっても、成形工程を停止中の射出ノズル設定温度を自動的に成形工程中の設定温度より所定の範囲で高くすることにより、ノズル詰まりや糸引きを防止し、射出成形工程の停止期間後の射出成形においても成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
(実施の形態2)
次に、図1,図4を用いて、実施の形態2における射出ノズル温度制御方法について説明する。
図4は実施の形態2における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図である。
本実施の形態における射出成形ノズルの温度制御方法では、図4に示すように、実施の形態1における射出成形ノズルの温度制御方法に対して、設定温度の上昇を段階的に行うことを特徴とする。また、段階的な上昇を、ノズル11の先端部の熱伝導に伴う温度の変化カーブの理論値に基づき、温度の振幅を抑えながら温度を上昇するように設定温度を段階的に上昇させることもできる。つまり、図7に示すように、ノズル11を金型300に接触させたままで射出成形工程を停止させると、ノズル11の温度は熱伝導率に応じたカーブを描きながら徐々に低下する。このカーブと対照的な設定温度のカーブ、あるいはそれに近似される段階的な設定温度変化を持たせるように設定温度を自動的に変化させる。それにより、射出成形工程中と同様に射出成形停止中も一定の温度を維持することができる。
一般的に、設定温度を急激に上昇させると、ノズル11の温度上昇が、オーバーシュートやアンダーシュートを伴って上昇する。このように、温度の振幅を伴って設定温度に近づくため、成形工程を停止する際に設定温度を上昇させても、ノズル11の温度が一時的に樹脂が固化する温度Tより下がって樹脂が固化することによりノズル詰まりが発生したり、温度が上昇しすぎて外観不良が発生したりするため、最適な温度制御を行うことが困難な場合もあり、特に、成形工程再開後最初の成形品にて不具合が生じる場合がある。
温度上昇の振幅を抑制するためには、ノズル先端部の熱伝導に伴う温度の変化カーブの理論値に基づいて、設定温度を徐々に上昇させる必要がある。温度上昇の振幅を抑制することにより、射出成形工程中と同様に射出成形停止中も一定の温度を維持することができ、ノズル11の温度制御中に温度が上昇しすぎたり降下しすぎたりすることを抑制でき、成形再開後の最初の成形品であっても成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
以上のように、成形工程を停止する際に、射出ノズル先端のメンテナンスの必要性をなくすために金型と射出ノズルを接触した状態で保持する場合であっても、成形工程を停止中の射出ノズル設定温度を自動的に成形工程中の設定温度より所定の温度まで徐々に高くすることにより、ノズル詰まりや糸引きを防止し、射出成形工程の停止期間後に最初に射出成形した成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
(実施の形態3)
次に、図1,図5を用いて、実施の形態3における射出ノズル温度制御方法について説明する。
図5は実施の形態3における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図である。
本実施の形態における射出成形ノズルの温度制御方法では、図5に示すように、実施の形態1における設定温度の上昇を、射出成形機からの成形再開信号を受信することにより行うことを特徴とする。
成形停止期間中は射出成形中と同じ第1の設定温度でノイズ11の温度制御を続けることにより、ノズル11の温度は金型300に放熱されるため、図7に示すように低下している。ここで、射出成形機からの成形再開信号を受信すると、自動的に設定温度を実施の形態1と同様に所定の第2の設定温度に上昇させる。その後、ノイズ11の温度が射出成形時の温度まで上昇するまでの間第2の設定温度での温度制御を保持し、ノイズ11の温度が上昇してノイズ11内の樹脂が適度な軟度に軟化したところで、設定温度を第1の設定温度に戻し、射出成形を再開する。
このように、成形再開が指示された後、射出成形を再開されるまでの間に設定温度を上昇させてノイズ11内部の樹脂を軟化させることにより、必要以上の期間に渡り高い温度で温度制御することなく、成形停止中にノズル11を金型300に接触させておいたとしても、射出成形再開までにノズル11内部の樹脂を軟化させるように温度制御することにより、ノズル詰まりや糸引きを防止し、射出成形工程の停止期間後に射出成形した成形品の未充填や外観不良を防止することができる。
ここでは、成形停止期間中にも第1の設定温度で温度制御を続ける場合について説明したが、成形停止期間中には温度制御も停止し、成形再開信号を受信してから第2の設定温度でノズル11を温度制御し、ノイズ内の樹脂が適度な軟度に軟化したところで、設定温度を第1の設定温度に戻して射出成形を再開しても良い。
本発明は、ノズル詰まりや糸引きを防止して成形品の未充填や外観不良を防止することができ、射出成形によって樹脂成形を行う射出成形機に係る、樹脂を射出する射出ノズルの温度制御方法等に有用である。
本発明の射出成形機の構成を説明するための模式断面図 実施の形態1における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図 本発明の射出ノズル温度制御方法における設定温度変更工程を説明するフロー図 実施の形態2における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図 実施の形態3における樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図 従来の連続成形中の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図 従来の樹脂成形開始時の射出ノズル温度制御方法における温度変化を示す図
符号の説明
1 シリンダ
2 プランジャ
3 駆動手段
4 逆流防止弁
5 制御部
6 温度調整器
11 ノズル
12 供給口
13 加熱装置
14 熱電対
31 スライドガイド軸
32 支持台
33 駆動モータ
34 ねじ軸
35 移動部材
36 ロードセル
37 エンコーダ
100 射出装置
200 予備可塑化装置
201 ホッパ
202 スクリュウ
203 スクリュウハウジング
300 金型
301 キャビティ
302 スプルーランナー
303 ランナーゲート
304 製品部

Claims (6)

  1. 樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、
    成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、
    成形停止させる信号を検出する工程と、
    前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に変更して成形を停止する工程と、
    成形が再開する信号を検出する工程と、
    前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻す工程と
    を有し、前記第2の設定温度に自動的に変更する際に、複数段階に分けて上昇させることを特徴とする射出ノズル温度制御方法。
  2. 前記第2の設定温度が前記第1の設定温度より20℃〜40℃高いことを特徴とする請求項1記載の射出ノズル温度制御方法。
  3. 成形工程中から成形停止中にわたって前記射出ノズルの温度が一定になるように、前記射出ノズルと前記金型とを接触させながら前記第1の設定温度で成形停止する場合の前記射出ノズルの温度低下の理論値に対応して前記第2の設定温度を複数段階に分けて上昇させることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の射出ノズル温度制御方法。
  4. 樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、
    成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、
    成形停止させる信号を検出する工程と、
    前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま前記第1の設定温度で温度制御しながら成形を停止する工程と、
    成形が再開する信号を検出する工程と、
    前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に変更する工程と、
    前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になるまで前記第2の設定温度での温度制御を保持する工程と、
    前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になると前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻して成形を再開する工程と
    を有することを特徴とする射出ノズル温度制御方法。
  5. 樹脂を射出ノズルから金型に射出成形して成形品を形成する射出成形機の射出ノズル温度制御方法であって、
    成形工程中には第1の設定温度にて温度制御を行う工程と、
    成形停止させる信号を検出する工程と、
    前記成形停止させる信号を検出した場合に前記射出ノズルと前記金型を接触させたまま温度制御を中止して成形を停止する工程と、
    成形が再開する信号を検出する工程と、
    前記成形が再開する信号を検出した場合に前記温度制御する温度を前記第1の設定温度より高い所定の第2の設定温度に自動的に設定する工程と、
    前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になるまで前記第2の設定温度での温度制御を保持する工程と、
    前記射出ノズルの温度が前記成形工程中の温度になると前記温度制御する温度を前記第1の設定温度に戻して成形を再開する工程と
    を有することを特徴とする射出ノズル温度制御方法。
  6. 前記第2の設定温度が前記第1の設定温度より20℃〜40℃高いことを特徴とする請求項または請求項のいずれかに記載の射出ノズル温度制御方法。
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