JP2009028903A - 射出成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成形機の計量工程において、スクリュ前端側に計量した貯えられる溶融樹脂に空気が入り込むことがないようにし、以って、良品成形に貢献すること。
【解決手段】インラインスクリュ式の射出成形機において、計量工程が開始されてスクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、スクリュに計量開始位置を保持させ、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降は、スクリュに付加する背圧が設定圧力値を保つように制御しつつ、スクリュの回転によりスクリュの先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴ってスクリュを後退させるように制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インラインスクリュ式の射出成形機に係り、特に、計量工程の初期期間における制御手法にかかわる技術に関する。
従来の電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機においては、計量工程の制御は、スクリュの回転速度(単位時間当たりの回転数)が設定値と一致するように、計量用サーボモータを回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動制御し、スクリュに付加する背圧(スクリュ後退に抗する抵抗圧力であって、樹脂を加圧する圧力である)が設定値と一致するように、射出用サーボモータを圧力フィードバック制御で駆動制御するようにしている。つまり、計量工程時には、樹脂からスクリュにかかる圧力を、スクリュの後端側に設けたロードセル(荷重センサ)で検出し、このロードセルの検出圧力が設定背圧値と一致するように、射出用サーボモータを圧力フィードバック制御で駆動制御することで、スクリュの後退を制御するようにしている。
ところで、電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機の計量工程の全期間において、上述したように、ロードセルの検出圧力が設定背圧値と一致するように射出用サーボモータを圧力フィードバック制御で駆動制御することで、スクリュの後退を制御するようになすと、計量工程の初期に、スクリュの先端側の樹脂には、設定された圧力が実際には立っていないにもかかわらず、ロードセルが設定背圧値を超える圧力を検出することで、スクリュが後退してしまうという挙動が示される。これを、図4を用いて説明する。
図4は、従来の電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機の計量工程の様子を示す図である。図4において、(a)はスクリュの実測速度(軸方向移動の実測速度)、(b)はスクリュ先端側の実際の樹脂圧、(c)はロードセルの検出圧力、(d)はスクリュの実測回転速度を、それぞれ示している。なお、図4の(b)のデータは、スクリュ先端側の樹脂の圧力を直接検出可能な樹脂圧センサを設けた実験用のマシン(射出成形機)によって取得したデータであり、実際に出荷されるマシンでは樹脂圧を間接的に検出するロードセルのみが設けられている。
計量工程が開始されると、計量用サーボモータは回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動開始されて、これにより、スクリュが設定回転速度となるように回転駆動を開始され、計量工程の初期には、スクリュは回転速度0から設定回転速度まで立ち上げられ、設定回転速度まで立ち上がった後は、計量工程の終了までスクリュは設定回転速度を維持される。また、計量工程が開始されると、射出用サーボモータは圧力フィードバック制御で駆動開始され、射出用サーボモータは、ロードセルの検出圧力が所定一定圧に設定された設定背圧値に倣うように、計量工程の全期間を圧力フィードバック制御で駆動制御される。
計量工程の開始に伴って、回転停止しているスクリュが設定回転速度に向かって回転を開始し始めと、スクリュ回転初期のスクリュと固化樹脂(樹脂ペレット)との摩擦力などにより、スクリュには後退方向の力(スパイラルバック作用による力)が一時的に大きく作用し、スクリュ先端側の実際の樹脂圧はそれほどには立っていないにもかかわらず、計量工程の初期に、図4の(c)中に101で示すように、設定背圧を超える検出圧力が検出される。このように設定背圧を超える検出圧力がロードセルで検出されると、圧力フィードバック制御されている射出用サーボモータは、検出圧力を設定背圧に一致させるように働くので、その結果、スクリュ先端側の実際の樹脂圧は設定背圧を大きく超えるようには立っていないにもかかわらず、図4の(a)中に102で示すように、計量工程の初期にスクリュが後退し、これに伴って、図4の(b)中に103で示すように、スクリュ先端側の実際の樹脂圧も計量工程の初期に一時的に大きく低下する。
なお、スクリュ径が細く射出ストロークが長い場合などにおいて、計量工程の初期にスクリュのネジ部の後方側に樹脂の詰まり方が疎な部分が生じ、このことによって、計量工程の初期にはスクリュの後側の樹脂密度が低くなることによる悪影響を抑止するために、計量工程において、スクリュにかかる樹脂圧またはスクリュ回転トルクが所定値に達するまで、あるいは、スクリュを回転開始させてから所定秒時が経過するまでは、スクリュの後退を禁止させるように制御する技術が、特開平09−011289号公報において開示されている。
特開平09−011289号公報
図4を用いて説明したように、スクリュ先端側の実際の樹脂圧は設定背圧を大きく超えるほどは立っていないにもかかわらず、スクリュが急速に後退すると、スクリュの先端側の樹脂に空気が入り込み易くなる。そして、計量して貯えた溶融樹脂に空気が巻き込まれると、成形製品に気泡や銀条が発生する。このような現象は、PMMA(ポリメチルメタクリレート;アクリル樹脂)、PC(ポリカーボネイト)などの、粘度が高いほど樹脂材料ほど顕著に現れる傾向にあり、光学成形製品の作製に用いられるPMMAやPCでは、気泡や銀条といった不良は致命的な不良となる。
なお、特許文献1に記載された一つの技術のように、スクリュにかかる樹脂圧(またはスクリュ回転トルク)が所定値に達したことを契機に、スクリュの後退制限を解除するようになすと、図4の(c)を用いて述べたように、計量工程の初期に大きな検出圧力が検出される、図4で説明した従来技術と同様の問題が発生する。また、特許文献1に記載された他の一つの技術のように、スクリュの回転開始から所定秒時が経過したことを契機に、スクリュの後退制限を解除するようになすと、上記の所定秒時を余裕を持たせて設定する必要がある(スクリュの回転開始から所定秒時の間に、毎回、同一の樹脂圧が立っているとは保証できない)などの理由により、上記の所定秒時内に樹脂圧が必要以上に高まっていると、後退制限を解除された直後のスクリュ後退速度が不適正に速まって、スクリュの先端側の樹脂に空気が入り込み易くなる。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機の計量工程において、スクリュ前端側に計量して貯えられる溶融樹脂に空気が入り込むことがないようにし、以って、良品成形に貢献することにある。
本発明は上記した目的を達成するため、加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、計量工程が開始されてスクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、スクリュに計量開始位置を保持させ、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降は、スクリュに付加する背圧が設定圧力値を保つように制御しつつ、スクリュの回転によりスクリュの先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴ってスクリュを後退させるように制御する。
本発明では、計量工程が開始されてスクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、スクリュに計量開始位置を保持させ(つまり、射出用サーボモータを速度(位置)フィードバック制御することで、スクリュの軸方向移動速度を0に維持させ)、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降は、スクリュの軸方向移動を許可することで(つまり、射出用サーボモータの制御を、設定速度0の速度フィードバック制御から、背圧を設定圧力とする圧力フィードバック制御に切り替えることで)、背圧が設定圧力値を保つように制御しつつ、スクリュの回転によりスクリュの先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴ってスクリュを後退させるようにしている。ここで、本願発明者らの実験・検証によると、スクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、スクリュに計量開始位置を保持させるように制御した場合には、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミングは、スクリュ先端側の実際の樹脂圧が設定背圧を若干上回った値となるタイミングであり、かつ、スクリュの回転開始からスクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでの間に、ロードセルの検出圧力は、一旦上昇してから下降し、再び上昇して、スクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がったタイミングは、ロードセルの検出圧力が設定背圧を若干上回った値となるタイミングであることが確認されている。したがって、本発明では、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降からは、背圧を設定圧力値に一致させるように制御しつつ、スクリュの回転によりスクリュの先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴ってスクリュを後退させるようにすることで、スクリュの後退開始タイミングを自動的に好適なタイミングとすることができて、これによって、スクリュの後退に伴ってスクリュ前端側の溶融樹脂に空気が入り込む虞が全くなくなる。よって、PMMAやPCなどの粘度が高い樹脂材料を用いても、気泡や銀条といった不良の発生がなくなり、良品成形に大いに貢献することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)による電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機に係り、図1は、本実施形態の射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。
図1において、1は、図示せぬ射出ユニットベース盤上に配設されたヘッドストック、2は、ヘッドストック1と所定距離をおいて対向するように、同じく図示せぬ射出ユニットベース盤上に配設された保持プレート、3は、その後端部をヘッドストック1に固定された加熱シリンダ、4は、加熱シリンダ3の先端に取り付けられたノズル、5は、加熱シリンダ3内に回転並びに前後進可能であるように配設されたスクリュ、1aおよび3aは、図示せぬホッパーから落下・供給される原料樹脂を加熱シリンダ3の後端部内に供給するために、ヘッドストック1および加熱シリンダ3にそれぞれ穿設された原料樹脂供給穴、6は、ヘッドストック1と保持プレート2との間に架け渡された連結・ガイドバー、7は、連結・ガイドバー6に挿通・案内されて、ヘッドストック1と保持プレート2との間で前後進可能な直動ブロック、8は、直動ブロック7に回転可能に保持されると共に、スクリュ5の後端部が固定された被動プーリ、9は、直動ブロック7に搭載された計量用サーボモータ、10は、計量用サーボモータ9の出力軸に固定され、図示せぬタイミングベルトを介して計量用サーボモータ9の回転を被動プーリ8に伝える駆動プーリ、11は、保持プレート2に搭載された射出用サーボモータ、12は、射出用サーボモータ11の出力軸に固定された駆動プーリ、13は、射出用サーボモータ11による回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構、14は、保持プレート2に回転可能に保持されたボールネジ機構13のネジ軸(ボールネジ機構13の回転部)、15は、ネジ軸14に螺合されて、ネジ軸14の回転でネジ軸14に沿って直線移動するボールネジ機構13のナット体(ボールネジ機構13の直動部)、16は、ネジ軸14の端部に固定されて、射出用サーボモータ11の回転を駆動プーリ12、図示せぬタイミングベルトを介して伝達される被動プーリ、17は、直動ブロック7とナット体15との間に挟持される形で配設されて、直動ブロック7とナット体15にその一部をそれぞれ固定されることで、ナット体15を直動ブロック7に対して連結・固定するロードセルユニットで、このロードセルユニット17には、圧力検出用の図示せぬロードセル(荷重センサ)が設けられている。
また、25−1は、計量用サーボモータ9をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、25−2は、射出用サーボモータ11をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、21は、あらかじめ設定された制御条件やセンサ検出情報などにしたがって、サーボドライバ25−1、25−2に指令値を与える、後記で詳述するシステムコントローラである。
図1に示す構成において、計量工程時には、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−1を介して、計量用サーボモータ9が回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ10、図示せぬタイミングベルトを介して被動プーリ8が回転駆動され、被動プーリ8と一体のスクリュ5が所定方向に回転する。このスクリュ5の回転によって、図示せぬホッパーから原料樹脂供給穴1a、3aを通ってスクリュ5の後端側に供給された原料樹脂が、混練・可塑化されつつ、スクリュ5のネジ送り作用によって前方に移送される。本実施形態(本発明)では、システムコントローラ21は、計量工程が開始されて、スクリュ5の回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、射出用サーボモータ11を設定速度0の速度フィードバック制御で駆動制御することで、スクリュ5に計量開始位置を保持させ、計量用サーボモータ9に付設された図示せぬエンコーダの出力によって、スクリュ5の回転速度が設定回転速度まで立ち上がったことが確認されると、このタイミング以降は、射出用サーボモータ11を設定速度0の速度フィードバック制御から、背圧を設定圧力とする圧力フィードバック制御に切り替えることで、スクリュ5の軸方向移動制限を解除するという制御を行う。つまり、計量工程が開始されると、スクリュ5の回転速度が設定回転速度まで立ち上がるまでは、システムコントローラ21からの指令で、まず、サーボドライバ25−2を介して駆動制御される射出用サーボモータ11が、スクリュ5に計量開始位置を保持させるように働く。そして、スクリュ5の回転速度が設定回転速度まで立ち上がると、システムコントローラ21からの指令で、サーボドライバ25−2を介して射出用サーボモータ11が、圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ12、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ16、ボールネジ機構13のネジ軸14が回転駆動されて、ボールネジ機構13のナット体15、ロードセルユニット17、直動ブロック7、直動ブロック7と一体に軸方向移動する部材(スクリュ5など)がその軸方向位置を可変制御されることで、ロードセルユニット17のロードセルの検出圧力が、設定背圧に倣うように制御される。したがって、上記したスクリュ5の回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降は、スクリュ5の軸方向移動制限は解除されていることとなるので、ロードセルの検出圧力が設定背圧と一致するように制御されつつ、スクリュ5の回転によりスクリュ5の先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴って、スクリュ5は後退する。そして、スクリュ5の先端側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられた時点で、計量用サーボモータ9によるスクリュ5の回転駆動は停止される。
一方、射出充填工程時には、計量が完了した後の適宜タイミングにおいて、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ11が、速度フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ12、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ16、ボールネジ機構13のネジ軸14が回転駆動されて、ボールネジ機構13のナット体15、ロードセルユニット17、直動ブロック7を介して、スクリュ5が急速に前進駆動されることで、スクリュ5の先端側に貯えられた溶融樹脂が、型締め状態にある図示せぬ金型のキャビティ内に射出充填され、1次射出工程が実行される。1次射出工程に引き続く保圧工程では、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ11が、圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、設定された保圧力がスクリュ5から図示せぬ金型内の樹脂に付加される。
図2は、本実施形態の射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。図2において、21は、マシン(射出成形機)全体の制御を司るシステムコントローラ、22は、作業者が各種の入力操作を行うための入力装置、23は、作業者に各種の表示モードの画像を表示するための表示装置、24は、マシンの各部に配設された多数のセンサ(前記したロードセル、モータ9、11に付設された回転量検出用のエンコーダ、モータ9、11の出力電流値からモータ出力トルクを検出するトルクセンサ機能部を含んで構成される各種のセンサである、位置センサ、速度センサ、圧力センサ、回転量検出センサ、温度センサなど)よりなるセンサ群、25は、マシンの各部に配置されたアクチュエータ(前記したモータ9、11などのモータ)やヒータ等を駆動制御するための多数のドライバ(前記したサーボドライバ25−1、25−2を含んで構成される各種のドライバである、モータドライバ、ヒータドライバなど)からなるドライバ群である。
また、システムコントローラ21内において、26は運転条件設定格納部、27は測定値格納部、28は運転プロセス制御部、29は表示処理部である。
運転条件設定格納部26には、あらかじめ入力された成形サイクルの各工程(型閉じ(型締め)、射出、計量、型開き、エジェクト前進、エジェクト後退の各工程)の運転制御条件が書き換え可能に格納され、測定値格納部27には、センサ群24などによりマシンの各部の計測情報(位置情報、速度情報、圧力情報、回転角情報、回転速度(単位時間当たりの回転数)情報、温度情報など)がリアルタイムで取り込まれて格納される。運転プロセス制御部28は、あらかじめ用意された各工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部26に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部27中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ドライバ群25を駆動制御して、各工程の運転を実行させる。表示処理部29は、あらかじめ用意された各種の表示処理プログラムと、表示用固定データに基づき、必要に応じて、運転条件設定格納部26や測定値格納部27の内容を参照して、各種の表示モードの画像を生成し、これを表示装置23に表示させる。
図3は、本実施形態の射出成形機の計量工程の様子を示す図である。図3において、(a)はスクリュの実測速度(軸方向移動の実測速度)、(b)はスクリュ先端側の実際の樹脂圧、(c)はロードセルの検出圧力、(d)はスクリュの実測回転速度を、それぞれ示している。本実施形態の計量工程の動作を、図3を用いて説明する。なお、図3の(b)のデータは、スクリュ先端側の樹脂の圧力を直接検出可能な樹脂圧センサを設けた実験用のマシン(射出成形機)によって取得したデータであり、実際に出荷されるマシンでは樹脂圧を間接的に検出する前記のロードセルのみが設けられている。
計量工程が開始されると、システムコントローラ21の制御の下に、計量用サーボモータ9は回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動開始されて、これにより、スクリュ5が設定回転速度となるように回転駆動を開始され、計量工程の初期には、スクリュ5は回転速度0から設定回転速度まで立ち上げられ、設定回転速度まで立ち上がった後は、計量工程の終了までスクリュ5は設定回転速度を維持される。また、計量工程が開始されると、スクリュ5の回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、システムコントローラ21の制御の下に、まず、射出用サーボモータ11は、設定速度0の速度フィードバック制御で駆動制御されることで、スクリュ5に計量開始位置を保持させる制御を実行し、スクリュ5の回転速度が設定回転速度に立ち上がった後は、射出用サーボモータ11の制御は、圧力フィードバック制御に切り替えられて、これにより、ロードセルユニット17のロードセルの検出圧力が、所定一定圧に設定された設定背圧に倣うように制御する圧力フィードバック制御が開始され、これ以降は、計量工程が完了するまで、射出用サーボモータ11は、ロードセルの検出圧力が設定背圧に一致するように、圧力フィードバック制御で駆動制御される。
上記のように、計量工程の開始に伴って、回転停止しているスクリュ5が設定回転速度に向かって回転を開始し始めと、スクリュ回転初期のスクリュ5と固化樹脂(樹脂ペレット)との摩擦力などによりスクリュ5には、後退方向の力(スパイラルバック作用による力)が一時的に大きく作用し、図3の(b)に示すように、スクリュ先端側の実際の樹脂圧はそれほどには立っていないにもかかわらず、計量工程の初期には、図3の(c)中に51で示すように、ロードセルによって設定背圧を超える検出圧力が検出され、次に、検出圧力51のピークは、検出圧力52に示すように一旦設定背圧付近まで下がった後、検出圧力53に示すように再び上昇して、スクリュ5の回転速度が設定回転速度に到達したタイミングT1では、ロードセルの検出圧力は設定背圧を若干上回った値となる。一方、計量工程の開始からタイミングT1までの間には、図3の(b)に示すように、スクリュ先端側の実際の樹脂圧は漸次増加しており、タイミングT1では、スクリュ先端側の実際の樹脂圧は、設定背圧を若干上回った値となる。
本実施形態では、タイミングT1以降は、射出用サーボモータ11の制御は、設定速度0の速度フィードバック制御から、所定一定圧の背圧を設定圧力とする圧力フィードバック制御に切り替えられているので、タイミングT1からスクリュ5は後退を開始して、所定の後退速度に達して後は、略この所定の後退速度で後退する。このようなスクリュ5の後退制御を行うことで、PMMAやPCなどの粘度が高い樹脂材料を用いても、気泡や銀条といった不良の発生がなくなることが、本願発明者らの実験・検証によって確認された。
本発明の一実施形態に係る射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機の計量工程における、スクリュ後退挙動とロードセル検出圧力との関係などを示す説明図である。 従来の射出成形機の計量工程における、スクリュ後退挙動とロードセル検出圧力との関係などを示す説明図である。
符号の説明
1 ヘッドストック
1a 原料樹脂供給穴
2 保持プレート
3 加熱シリンダ
3a 原料樹脂供給穴
4 ノズル
5 スクリュ
6 連結・ガイドバー
7 直動ブロック
8 被動プーリ
9 計量用サーボモータ
10 駆動プーリ
11 射出用サーボモータ
12 駆動プーリ
13 ボールネジ機構
14 ネジ軸
15 ナット体
16 被動プーリ
17 ロードセルユニット
21 システムコントローラ
22 入力装置
23 表示装置
24 センサ群
25 ドライバ群
25−1 サーボドライバ
25−2 サーボドライバ
26 運転条件設定格納部
27 測定値格納部
28 運転プロセス制御部
29 表示処理部

Claims (1)

  1. 加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、
    計量工程が開始されてスクリュの回転速度が設定回転速度に立ち上がるまでは、スクリュに計量開始位置を保持させ、スクリュの回転速度が設定回転速度まで立ち上がったタイミング以降は、スクリュに付加する背圧が設定圧力値を保つように制御しつつ、スクリュの回転によりスクリュの先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴ってスクリュを後退させるように制御する、コントローラを備えたことを特徴とする射出成形機。
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