JP2001030325A - 射出成形方法及び筒状射出成形品 - Google Patents
射出成形方法及び筒状射出成形品Info
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- JP2001030325A JP2001030325A JP11206268A JP20626899A JP2001030325A JP 2001030325 A JP2001030325 A JP 2001030325A JP 11206268 A JP11206268 A JP 11206268A JP 20626899 A JP20626899 A JP 20626899A JP 2001030325 A JP2001030325 A JP 2001030325A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大規模設備を必要とすることなく、生産性向
上を図ることができる射出成形方法及び射出成形品を提
供する。 【解決手段】射出成形用金型1のキャビティへの溶融樹
脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温度付近
の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填完了
後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温度もし
くはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内の成形
品温度が常温になるまで冷却することにより、樹脂充填
時の樹脂流動による剪断応力及び分子もしくは結晶配向
を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の熱収縮を殆ど
無くし、成形後の成形品の収縮を低減させるようにし
た。
上を図ることができる射出成形方法及び射出成形品を提
供する。 【解決手段】射出成形用金型1のキャビティへの溶融樹
脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温度付近
の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填完了
後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温度もし
くはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内の成形
品温度が常温になるまで冷却することにより、樹脂充填
時の樹脂流動による剪断応力及び分子もしくは結晶配向
を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の熱収縮を殆ど
無くし、成形後の成形品の収縮を低減させるようにし
た。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は射出成形方法及び筒
状射出成形品に関するものであり、特に、高密度ポリエ
チレン樹脂のような結晶性樹脂を使用した場合であっ
て、射出成形後の成形品の収縮量が大きい樹脂を使用し
た場合のように、離型後に長期にわたり発生する成形後
の成形品収縮(以下「後収縮」という)を低減させ、成
形品の寸法精度を高め、そり、変形等を低減させること
を狙いとしている。
状射出成形品に関するものであり、特に、高密度ポリエ
チレン樹脂のような結晶性樹脂を使用した場合であっ
て、射出成形後の成形品の収縮量が大きい樹脂を使用し
た場合のように、離型後に長期にわたり発生する成形後
の成形品収縮(以下「後収縮」という)を低減させ、成
形品の寸法精度を高め、そり、変形等を低減させること
を狙いとしている。
【0002】〔従来の技術〕従来、射出成形方法におい
ては、射出成形用金型のキャビティ内に充填された溶融
樹脂が金型のキャビティ内で冷却固化する過程で収縮が
生じる。このような収縮の要因としては、樹脂の温度変
化による熱収縮、充填・保圧時の樹脂流動による残留応
力、そして樹脂が結晶性樹脂の場合は結晶化による収縮
等である。
ては、射出成形用金型のキャビティ内に充填された溶融
樹脂が金型のキャビティ内で冷却固化する過程で収縮が
生じる。このような収縮の要因としては、樹脂の温度変
化による熱収縮、充填・保圧時の樹脂流動による残留応
力、そして樹脂が結晶性樹脂の場合は結晶化による収縮
等である。
【0003】これらの収縮要因のうち、成形品内に存在
する残留応力は成形品にひずみを与え、形状安定性、光
学特性に悪影響を及ぼす。又、残留応力は成形後徐々に
緩和され、それに伴い収縮が生じるので成形品の金型か
らの離型直後の形状を維持できないという問題が生じ
る。従って成形品の寸法精度にも悪影響を及ぼす。
する残留応力は成形品にひずみを与え、形状安定性、光
学特性に悪影響を及ぼす。又、残留応力は成形後徐々に
緩和され、それに伴い収縮が生じるので成形品の金型か
らの離型直後の形状を維持できないという問題が生じ
る。従って成形品の寸法精度にも悪影響を及ぼす。
【0004】具体的には、配ガス、配水用のポリエチレ
ン管継手などオレフィン系樹脂製管継手においては、図
9に示すように、成形2週間後の後収縮が0.5%以上
存在し、このために管継手を保管している間に管継手の
寸法が変わり、パイプとの嵌合が不可能になることが多
い。このように後収縮量が大きいと、成形品寸法が変化
し、特に嵌合、組立部品の場合は影響が顕著に現れる。
ン管継手などオレフィン系樹脂製管継手においては、図
9に示すように、成形2週間後の後収縮が0.5%以上
存在し、このために管継手を保管している間に管継手の
寸法が変わり、パイプとの嵌合が不可能になることが多
い。このように後収縮量が大きいと、成形品寸法が変化
し、特に嵌合、組立部品の場合は影響が顕著に現れる。
【0005】成形後の成形品収縮の要因である成形品内
の残留応力を取り除く方法として、一旦成形した成形品
を金型内で樹脂の流動温度以下の範囲で加熱・保持した
後、徐冷するアニール方法が知られている。
の残留応力を取り除く方法として、一旦成形した成形品
を金型内で樹脂の流動温度以下の範囲で加熱・保持した
後、徐冷するアニール方法が知られている。
【0006】又、残留応力の発生原因として、射出充填
・保圧時の樹脂流動による分子配向が生じ、この配向が
成形品の冷却固化後に緩和することが知られており、こ
の分子配向を緩和する方法が数多く提案されている。こ
れらの多くは上記アニール方法の技術に類似し、成形品
成形後に再加熱・保持・徐冷する事により分子の配向緩
和を行っている。
・保圧時の樹脂流動による分子配向が生じ、この配向が
成形品の冷却固化後に緩和することが知られており、こ
の分子配向を緩和する方法が数多く提案されている。こ
れらの多くは上記アニール方法の技術に類似し、成形品
成形後に再加熱・保持・徐冷する事により分子の配向緩
和を行っている。
【0007】又、例えば、特開平4−83620号公報
記載のように、分子配向の緩和を行い複屈折の低減を図
ることを目的として、成形中樹脂が高温の状態で金型を
微小量開き、金型をこの状態で保持し、空気の断熱効果
を利用して徐冷する光ディスク基板の成形方法が知られ
ている。
記載のように、分子配向の緩和を行い複屈折の低減を図
ることを目的として、成形中樹脂が高温の状態で金型を
微小量開き、金型をこの状態で保持し、空気の断熱効果
を利用して徐冷する光ディスク基板の成形方法が知られ
ている。
【0008】又、特開平4−90322号公報記載のよ
うに、分子配向を乱し冷却固化させることで分子配向に
起因する収縮、応力ひずみの発生を防ぐことを目的と
し、射出圧縮成形方法を用い、充填樹脂に高い圧力を負
荷し、その圧力を解放したときの圧縮溶融樹脂が持つ弾
性回復応力を利用する方法が知られている。
うに、分子配向を乱し冷却固化させることで分子配向に
起因する収縮、応力ひずみの発生を防ぐことを目的と
し、射出圧縮成形方法を用い、充填樹脂に高い圧力を負
荷し、その圧力を解放したときの圧縮溶融樹脂が持つ弾
性回復応力を利用する方法が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アニール方法においては、成形後にアニール行程を設け
ることにより、成形が2段階となり、作業が複雑であり
生産性が低下する。又、多数個の成形品を同時にアニー
ルする場合においては、大がかりな設備、スペースが必
要となる。
アニール方法においては、成形後にアニール行程を設け
ることにより、成形が2段階となり、作業が複雑であり
生産性が低下する。又、多数個の成形品を同時にアニー
ルする場合においては、大がかりな設備、スペースが必
要となる。
【0010】又、特開平4−83620号公報記載のよ
うに、金型を開くことにより空気層を形成し、その断熱
効果を利用して徐冷を行う方法においては、積極的に金
型の高温保持はしないので、緩和の効率は低くなると考
えられる。又、成形品を高温のまま取り出すことにより
離型後の熱収縮、それによるそり・変形は不可避であ
り、形状の矯正がし難い。また徐冷する以上アニール方
法と同様に生産性、設備の問題が生じる。更に、金型構
造として、ディスク形状以外の成形では難しい難点があ
る。
うに、金型を開くことにより空気層を形成し、その断熱
効果を利用して徐冷を行う方法においては、積極的に金
型の高温保持はしないので、緩和の効率は低くなると考
えられる。又、成形品を高温のまま取り出すことにより
離型後の熱収縮、それによるそり・変形は不可避であ
り、形状の矯正がし難い。また徐冷する以上アニール方
法と同様に生産性、設備の問題が生じる。更に、金型構
造として、ディスク形状以外の成形では難しい難点があ
る。
【0011】又、特開平4−90322号公報記載のよ
うに、配向をランダム化し、成形品として異方性のない
ものを成形するのは、配向緩和による収縮そのものは生
じるものの、この成形方法では、後述する、成形品表層
付近に存在する微結晶層の配向を乱すことは難しいと思
われる。又、射出圧縮成形方法を用いることにより、そ
の対象となる成形品形状が限られる。
うに、配向をランダム化し、成形品として異方性のない
ものを成形するのは、配向緩和による収縮そのものは生
じるものの、この成形方法では、後述する、成形品表層
付近に存在する微結晶層の配向を乱すことは難しいと思
われる。又、射出圧縮成形方法を用いることにより、そ
の対象となる成形品形状が限られる。
【0012】本発明は、従来の射出成形方法における叙
上の問題点に着目してなされたものであり、その目的と
するところは、従来の射出成形方法における問題点を解
消し、大規模設備を必要とすることなく、生産性向上を
図ることができる射出成形方法及び射出成形品を提供す
ることにある。
上の問題点に着目してなされたものであり、その目的と
するところは、従来の射出成形方法における問題点を解
消し、大規模設備を必要とすることなく、生産性向上を
図ることができる射出成形方法及び射出成形品を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】叙上の目的達成のため、
請求項1記載の本発明に係る射出成形方法は、射出成形
用金型のキャビティへの溶融樹脂充填時に金型キャビテ
ィの温度を樹脂の溶融温度付近の温度もしくはそれ以上
の温度に加熱し、樹脂充填完了後暫くの間、金型温度を
樹脂の溶融温度付近の温度もしくはそれ以上の温度に保
持した後、キャビティ内の成形品温度が常温になるまで
冷却することにより、樹脂充填時の樹脂流動による剪断
応力及び分子もしくは結晶配向を金型内で緩和し、かつ
離型後の成形品の熱収縮を殆ど無くし、成形後の成形品
の収縮を低減させるようにしたことを特徴とするもので
ある。
請求項1記載の本発明に係る射出成形方法は、射出成形
用金型のキャビティへの溶融樹脂充填時に金型キャビテ
ィの温度を樹脂の溶融温度付近の温度もしくはそれ以上
の温度に加熱し、樹脂充填完了後暫くの間、金型温度を
樹脂の溶融温度付近の温度もしくはそれ以上の温度に保
持した後、キャビティ内の成形品温度が常温になるまで
冷却することにより、樹脂充填時の樹脂流動による剪断
応力及び分子もしくは結晶配向を金型内で緩和し、かつ
離型後の成形品の熱収縮を殆ど無くし、成形後の成形品
の収縮を低減させるようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0014】又、請求項2記載の本発明に係る射出成形
方法は、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成形方法で
あって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型キャビテ
ィの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持し、樹脂
充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び分子もし
くは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温度を樹脂
の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品温度が常
温になるまで冷却することにより、充填時の流動による
剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、結晶・固
化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後の成形品
の収縮を低減させるようにしたことを特徴とするもので
ある。
方法は、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成形方法で
あって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型キャビテ
ィの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持し、樹脂
充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び分子もし
くは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温度を樹脂
の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品温度が常
温になるまで冷却することにより、充填時の流動による
剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、結晶・固
化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後の成形品
の収縮を低減させるようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0015】又、請求項3記載の筒状射出成形品は、オ
レフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、射出成形
金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形2週間後
の内径の収縮率で0.3%以下であることを特徴とする
ものである。
レフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、射出成形
金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形2週間後
の内径の収縮率で0.3%以下であることを特徴とする
ものである。
【0016】射出成形においては、金型キャビティ内へ
の樹脂充填及び保圧過程の金型内樹脂流動により分子配
向もしくは結晶配向が生じ、これが寸法精度、形状安定
性、光学特性などにおける不良につながる。結晶性樹脂
である高密度ポリエチレンの場合における配向緩和によ
る収縮のメカニズムは次のようになる。
の樹脂充填及び保圧過程の金型内樹脂流動により分子配
向もしくは結晶配向が生じ、これが寸法精度、形状安定
性、光学特性などにおける不良につながる。結晶性樹脂
である高密度ポリエチレンの場合における配向緩和によ
る収縮のメカニズムは次のようになる。
【0017】即ち、射出成形品の断面は図1、2に示す
ような構造を有するが、このうち微結晶層と言われる層
には、球晶のもとになるラメラ構造と非晶部からなり、
この微結晶層の非晶部分に発生する配向が時間をかけて
緩和する際に収縮を起こすと考えられる。
ような構造を有するが、このうち微結晶層と言われる層
には、球晶のもとになるラメラ構造と非晶部からなり、
この微結晶層の非晶部分に発生する配向が時間をかけて
緩和する際に収縮を起こすと考えられる。
【0018】特に高密度ポリエチレン樹脂の場合は、離
型時の成形品温度を常温になるまで冷却した場合、上記
メカニズムによる収縮が後収縮の主要因となる。これ
は、常温付近の温度域では、結晶部が成長したり、構造
を変えたり、再結晶化することが起こり難く、収縮の対
象がほぼ非晶部配向緩和となるためである。
型時の成形品温度を常温になるまで冷却した場合、上記
メカニズムによる収縮が後収縮の主要因となる。これ
は、常温付近の温度域では、結晶部が成長したり、構造
を変えたり、再結晶化することが起こり難く、収縮の対
象がほぼ非晶部配向緩和となるためである。
【0019】従って、後収縮を低減させる為には、
(1)配向を生じさせないこと、(2)生じた配向は成
形中に緩和させてから離型すること、(3)配向が生じ
るスキン層、微結晶層の量(成形品断面構造における各
層の厚さ)を少なくすること、が重要となる。
(1)配向を生じさせないこと、(2)生じた配向は成
形中に緩和させてから離型すること、(3)配向が生じ
るスキン層、微結晶層の量(成形品断面構造における各
層の厚さ)を少なくすること、が重要となる。
【0020】このうち本発明は、上記(2)(3)に関
して、そのどちらか、もしくは両方の狙いを達成するた
めの手段に関するものである。その技術的ポイントを次
に説明する。
して、そのどちらか、もしくは両方の狙いを達成するた
めの手段に関するものである。その技術的ポイントを次
に説明する。
【0021】即ち、上記(2)については、実際、後収
縮の問題が起こるように、配向緩和は樹脂としてポリエ
チレンを使用の場合、常温においても進行する。但し、
緩和速度は樹脂温度が高いほど大きいので、緩和促進の
ためには、樹脂温度の高温保持が有効である。
縮の問題が起こるように、配向緩和は樹脂としてポリエ
チレンを使用の場合、常温においても進行する。但し、
緩和速度は樹脂温度が高いほど大きいので、緩和促進の
ためには、樹脂温度の高温保持が有効である。
【0022】又、上記(3)については、スキン層、微
結晶層は、樹脂が金型に充填される際に樹脂と金型キャ
ビティ表面との接触により急冷された固化した部分に生
じる。又、これらの層の厚さは、金型の温度が樹脂の固
化温度以下であれば、冷却速度が大きい(金型と充填樹
脂温度の差が大きい)ほど発達すると考えられている。
従って、充填時の樹脂温度と金型温度の差が小さいほど
効果がある。
結晶層は、樹脂が金型に充填される際に樹脂と金型キャ
ビティ表面との接触により急冷された固化した部分に生
じる。又、これらの層の厚さは、金型の温度が樹脂の固
化温度以下であれば、冷却速度が大きい(金型と充填樹
脂温度の差が大きい)ほど発達すると考えられている。
従って、充填時の樹脂温度と金型温度の差が小さいほど
効果がある。
【0023】叙上の事項を踏まえて、各請求項記載の発
明の特徴を次に説明する。請求項1記載の発明において
は、樹脂充填時の金型キャビティ内温度を樹脂の溶融点
付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填
完了後も配向緩和のために金型温度を樹脂の溶融点付近
の温度もしくはそれ以上の温度のまま暫く保持する。そ
して配向緩和後、成形品温度を常温まで冷却してから離
型する。
明の特徴を次に説明する。請求項1記載の発明において
は、樹脂充填時の金型キャビティ内温度を樹脂の溶融点
付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填
完了後も配向緩和のために金型温度を樹脂の溶融点付近
の温度もしくはそれ以上の温度のまま暫く保持する。そ
して配向緩和後、成形品温度を常温まで冷却してから離
型する。
【0024】又、請求項1記載の発明においては、樹脂
の溶融点付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱され
た金型に溶融樹脂を充填することにより、スキン層、微
結晶層の成長を抑え、かつ樹脂の溶融点付近の温度もし
くはそれ以上の温度を暫く維持することにより樹脂流動
により発生した配向の緩和を促進する。緩和後について
は、成形品を冷却し成形サイクルの長期化を防止する。
又、成形品の冷却は成形品が常温になるまで金型内で行
い、熱収縮による、そり、変形が離型後に発生しないよ
うにする。
の溶融点付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱され
た金型に溶融樹脂を充填することにより、スキン層、微
結晶層の成長を抑え、かつ樹脂の溶融点付近の温度もし
くはそれ以上の温度を暫く維持することにより樹脂流動
により発生した配向の緩和を促進する。緩和後について
は、成形品を冷却し成形サイクルの長期化を防止する。
又、成形品の冷却は成形品が常温になるまで金型内で行
い、熱収縮による、そり、変形が離型後に発生しないよ
うにする。
【0025】又、請求項1記載の発明においては、樹脂
の溶融点付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱保持
する手段としては、特に限定されるものではなく、例え
ば、図3、4に示すように金型1内に電熱ヒータ11を
設け、電熱ヒータ11に通電することにより高温に保持
してもよく、或いは、高周波振動や近赤外線を使用した
昇温手段などが採用できる。
の溶融点付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱保持
する手段としては、特に限定されるものではなく、例え
ば、図3、4に示すように金型1内に電熱ヒータ11を
設け、電熱ヒータ11に通電することにより高温に保持
してもよく、或いは、高周波振動や近赤外線を使用した
昇温手段などが採用できる。
【0026】又、金型を冷却する手段としては、特に限
定されるものではなく、例えば、図3、4に示すように
金型1内に冷媒流通管12、13を設け、2台の金型温
調器2、3を使用し、一方の金型温調器2により電磁弁
22を備えた管路21により金型1の冷媒流通管12、
13に25℃の冷却水を供給するようにするか、他方の
金型温調器3により電磁弁32を備えた管路31により
金型1の冷媒流通管12、13に5℃以下の冷却水を供
給するようにし、電磁弁22、32の切替えにより金型
1の冷媒流通管12、13に25℃の冷却水を供給する
か、5℃以下の冷却水を供給するようにしてもよい。
尚、図4において、16は金型1のキャビティ、17は
金型1に設けられた断熱板である。
定されるものではなく、例えば、図3、4に示すように
金型1内に冷媒流通管12、13を設け、2台の金型温
調器2、3を使用し、一方の金型温調器2により電磁弁
22を備えた管路21により金型1の冷媒流通管12、
13に25℃の冷却水を供給するようにするか、他方の
金型温調器3により電磁弁32を備えた管路31により
金型1の冷媒流通管12、13に5℃以下の冷却水を供
給するようにし、電磁弁22、32の切替えにより金型
1の冷媒流通管12、13に25℃の冷却水を供給する
か、5℃以下の冷却水を供給するようにしてもよい。
尚、図4において、16は金型1のキャビティ、17は
金型1に設けられた断熱板である。
【0027】或いは、又、図4に示すように、金型1に
ヒータ11を設ける代わりに、図5に示すように、金型
1aに加熱媒体流通管14、15を設け、金型温調器4
により電磁弁42を備えた管路41により金型1aの加
熱媒体流通管14、15に加熱油を供給するようにして
もよい。
ヒータ11を設ける代わりに、図5に示すように、金型
1aに加熱媒体流通管14、15を設け、金型温調器4
により電磁弁42を備えた管路41により金型1aの加
熱媒体流通管14、15に加熱油を供給するようにして
もよい。
【0028】このように流体媒体を用いる場合は、昇温
・冷却を別系統にし、冷却時間を短くすることが生産性
の面からも望ましい。そのため、冷却用媒体は複数用意
し、多段冷却により、高い冷却速度を実現する方が成形
サイクルを短くすることができる。
・冷却を別系統にし、冷却時間を短くすることが生産性
の面からも望ましい。そのため、冷却用媒体は複数用意
し、多段冷却により、高い冷却速度を実現する方が成形
サイクルを短くすることができる。
【0029】請求項2記載の発明については、結晶性樹
脂の結晶化温度以上の温度に加熱された金型に溶融樹脂
を充填することにより、スキン層、微結晶層の成長を抑
える。又、金型温度を成形樹脂の結晶化温度以上に昇温
し、充填後、暫く保持することにより、樹脂の剪断流動
によるひずみを緩和し、後の冷却工程で生じる樹脂の結
晶化の時までには配向、残留応力(ひずみ)を発生させ
る要因を取り除く。尚、成形品の常温までの冷却につい
ては請求項1記載の発明と同様である。
脂の結晶化温度以上の温度に加熱された金型に溶融樹脂
を充填することにより、スキン層、微結晶層の成長を抑
える。又、金型温度を成形樹脂の結晶化温度以上に昇温
し、充填後、暫く保持することにより、樹脂の剪断流動
によるひずみを緩和し、後の冷却工程で生じる樹脂の結
晶化の時までには配向、残留応力(ひずみ)を発生させ
る要因を取り除く。尚、成形品の常温までの冷却につい
ては請求項1記載の発明と同様である。
【0030】又、緩和温度、及び時間については、成形
樹脂における応力緩和特性を予め測定しておき、その結
果から、緩和温度、保温保持時間を算出することが望ま
しい。応力緩和と所要時間との関係は図6に示すよう
に、両対数表示において直線的な傾向を示す。従って、
実時間においては、緩和スタート時に大きな緩和効果が
期待でき、それ以降は、緩和時間に対する緩和の効果は
低くなる。応力緩和特性を知ることにより、緩和効果
(後収縮の程度)と生産性を考慮し、緩和温度と時間を
決定し、この間の樹脂温度を結晶化温度以上に保持する
ことにより、効率の良い緩和プロセスを確立することが
できる。
樹脂における応力緩和特性を予め測定しておき、その結
果から、緩和温度、保温保持時間を算出することが望ま
しい。応力緩和と所要時間との関係は図6に示すよう
に、両対数表示において直線的な傾向を示す。従って、
実時間においては、緩和スタート時に大きな緩和効果が
期待でき、それ以降は、緩和時間に対する緩和の効果は
低くなる。応力緩和特性を知ることにより、緩和効果
(後収縮の程度)と生産性を考慮し、緩和温度と時間を
決定し、この間の樹脂温度を結晶化温度以上に保持する
ことにより、効率の良い緩和プロセスを確立することが
できる。
【0031】〔作用〕請求項1記載の本発明に係る射出
成形方法においては、射出成形用金型のキャビティへの
溶融樹脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温
度付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充
填完了後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温
度もしくはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内
の成形品温度が常温になるまで冷却するものであるか
ら、樹脂充填時の樹脂流動による剪断応力及び分子もし
くは結晶配向を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の
熱収縮を殆ど無くし、成形後の成形品の収縮を低減する
ことができ、成形サイクルの長期化を防止することがで
きる。
成形方法においては、射出成形用金型のキャビティへの
溶融樹脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温
度付近の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充
填完了後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温
度もしくはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内
の成形品温度が常温になるまで冷却するものであるか
ら、樹脂充填時の樹脂流動による剪断応力及び分子もし
くは結晶配向を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の
熱収縮を殆ど無くし、成形後の成形品の収縮を低減する
ことができ、成形サイクルの長期化を防止することがで
きる。
【0032】又、請求項2記載の本発明に係る射出成形
方法においては、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成
形方法であって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型
キャビティの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持
し、樹脂充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び
分子もしくは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温
度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品
温度が常温になるまで冷却することにより、充填時の流
動による剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、
結晶・固化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後
の成形品の収縮を低減させることができ、成形サイクル
の長期化を防止することができる。
方法においては、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成
形方法であって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型
キャビティの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持
し、樹脂充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び
分子もしくは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温
度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品
温度が常温になるまで冷却することにより、充填時の流
動による剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、
結晶・固化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後
の成形品の収縮を低減させることができ、成形サイクル
の長期化を防止することができる。
【0033】又、請求項3記載の筒状射出成形品におい
ては、オレフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、
射出成形金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形
2週間後の内径の収縮率で0.3%以下であるから、他
の管との嵌合による接合が可能となる。
ては、オレフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、
射出成形金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形
2週間後の内径の収縮率で0.3%以下であるから、他
の管との嵌合による接合が可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】〔実施例1〕以下に示す条件にお
いて、金型高温保持による後収縮低減効果の確認実験を
行った。金型としては、図7に示す引張り試験用の1号
形試験片(JIS−K7113準拠)成形用の金型を使
用した。成形品肉厚は、キャビティ深さで3mmとし
た。成形に使用した樹脂は高密度ポリエチレン樹脂(結
晶化温度115℃)である。射出及び補圧条件は全てに
共通とし、図8に示す保温工程を設け、この間で配向を
緩和させることにした。温調器によりキャビティ表面温
度を100℃とし、緩和時間(保温工程時間)を15分
間とした。冷却工程は成形品の取り出し時温度が28〜
30℃になるように30分間とした。
いて、金型高温保持による後収縮低減効果の確認実験を
行った。金型としては、図7に示す引張り試験用の1号
形試験片(JIS−K7113準拠)成形用の金型を使
用した。成形品肉厚は、キャビティ深さで3mmとし
た。成形に使用した樹脂は高密度ポリエチレン樹脂(結
晶化温度115℃)である。射出及び補圧条件は全てに
共通とし、図8に示す保温工程を設け、この間で配向を
緩和させることにした。温調器によりキャビティ表面温
度を100℃とし、緩和時間(保温工程時間)を15分
間とした。冷却工程は成形品の取り出し時温度が28〜
30℃になるように30分間とした。
【0035】但し、この実施例1において、金型の温度
調節は、水媒体の温調器1台を使用して、保温工程まで
と冷却工程では温調器の温度設定を変更することで対応
した。そのため、緩和テストにおいて、成形品取り出し
時温度が目標値(28〜30℃)になるまでに30分と
いう長い時間がかかった。
調節は、水媒体の温調器1台を使用して、保温工程まで
と冷却工程では温調器の温度設定を変更することで対応
した。そのため、緩和テストにおいて、成形品取り出し
時温度が目標値(28〜30℃)になるまでに30分と
いう長い時間がかかった。
【0036】〔実施例2〕キャビティ表面温度を120
℃とし、その他は実施例1と同様である。
℃とし、その他は実施例1と同様である。
【0037】〔比較例〕図8に示すように、金型温度を
低温(温調器温度設定30℃)に固定して通常の成形方
法により成形した。
低温(温調器温度設定30℃)に固定して通常の成形方
法により成形した。
【0038】〔評価〕成形した成形品は成形後、温度2
3℃の部屋で保管し、成形後1時間において、図6に示
す成形品の矢印aで示す流動長方向の寸法Lの測定を行
った。この成形1時間後の寸法を基準とし、今後、成形
2週間(336時間)後まで定期的に寸法を測定し、以
下に定義される収縮率を求めた。 収縮率=〔成形1時間後寸法−測定寸法〕/成形1時間
後寸法 2週間後の収縮率を表1に示す。尚、図7において、5
はゲート位置を示している。
3℃の部屋で保管し、成形後1時間において、図6に示
す成形品の矢印aで示す流動長方向の寸法Lの測定を行
った。この成形1時間後の寸法を基準とし、今後、成形
2週間(336時間)後まで定期的に寸法を測定し、以
下に定義される収縮率を求めた。 収縮率=〔成形1時間後寸法−測定寸法〕/成形1時間
後寸法 2週間後の収縮率を表1に示す。尚、図7において、5
はゲート位置を示している。
【0039】
【表1】
【0040】実施例1、2では、比較例に対し、緩和テ
ストは、いずれも後収縮低減の効果があり、実施例1で
は後収縮を比較例の約7割以下に低減でき、更に実施例
2においては、目標とする成形2週間後の後収縮率を
0.3%に抑えることができた。
ストは、いずれも後収縮低減の効果があり、実施例1で
は後収縮を比較例の約7割以下に低減でき、更に実施例
2においては、目標とする成形2週間後の後収縮率を
0.3%に抑えることができた。
【0041】以上、本発明の実施の形態を図により示し
たが、本発明の具体的な実施の形態は図示の実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない
範囲の設計変更は本発明に含まれる。
たが、本発明の具体的な実施の形態は図示の実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない
範囲の設計変更は本発明に含まれる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の本発明に係る射出成形方
法においては、射出成形用金型のキャビティへの溶融樹
脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温度付近
の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填完了
後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温度もし
くはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内の成形
品温度が常温になるまで冷却するものであるから、樹脂
充填時の樹脂流動による剪断応力及び分子もしくは結晶
配向を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の熱収縮を
殆ど無くし、成形後の成形品の収縮を低減することがで
き、成形サイクルの長期化を防止することができる。
法においては、射出成形用金型のキャビティへの溶融樹
脂充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温度付近
の温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填完了
後暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温度もし
くはそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内の成形
品温度が常温になるまで冷却するものであるから、樹脂
充填時の樹脂流動による剪断応力及び分子もしくは結晶
配向を金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の熱収縮を
殆ど無くし、成形後の成形品の収縮を低減することがで
き、成形サイクルの長期化を防止することができる。
【0043】又、請求項2記載の本発明に係る射出成形
方法においては、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成
形方法であって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型
キャビティの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持
し、樹脂充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び
分子もしくは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温
度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品
温度が常温になるまで冷却することにより、充填時の流
動による剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、
結晶・固化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後
の成形品の収縮を低減させることができ、成形サイクル
の長期化を防止することができる。
方法においては、結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成
形方法であって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型
キャビティの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持
し、樹脂充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び
分子もしくは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温
度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品
温度が常温になるまで冷却することにより、充填時の流
動による剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、
結晶・固化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後
の成形品の収縮を低減させることができ、成形サイクル
の長期化を防止することができる。
【0044】又、請求項3記載の筒状射出成形品におい
ては、オレフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、
射出成形金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形
2週間後の内径の収縮率で0.3%以下であるから、他
の管との嵌合による接合が可能となる。
ては、オレフィン系樹脂製の筒状射出成形品であって、
射出成形金型からの離型後に発生する成形後収縮が成形
2週間後の内径の収縮率で0.3%以下であるから、他
の管との嵌合による接合が可能となる。
【図1】射出成形品の断面図。
【図2】図1のA部を拡大して示す断面図。
【図3】本発明方法の実施の態様を示す説明図。
【図4】本発明方法に使用する金型の一例を示す説明
図。
図。
【図5】本発明方法の実施の他の態様を示す説明図。
【図6】成形樹脂の応力緩和特性を示す線図。
【図7】成形品の形状を示す平面図。
【図8】実施例と比較例の工程図。
【図9】従来の射出成形方法による管継手の成形後の収
縮状態を示す線図。
縮状態を示す線図。
1 金型 11 ヒータ 12、13 冷媒流通管 14、15 加熱媒体流通管 16 キャビティ 17 断熱板 2、3、4 温調機 21、31、41 管路 22、32、42 電磁弁 5 成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 博次 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 (72)発明者 山内 健司 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA03 AG08 AM35 AR06 CA11 CB01 CN01 CN05 CN15 4F206 AA03 AG08 AM35 AR064 JA07 JL02 JM05 JN25 JN43 JQ81
Claims (3)
- 【請求項1】射出成形用金型のキャビティへの溶融樹脂
充填時に金型キャビティの温度を樹脂の溶融温度付近の
温度もしくはそれ以上の温度に加熱し、樹脂充填完了後
暫くの間、金型温度を樹脂の溶融温度付近の温度もしく
はそれ以上の温度に保持した後、キャビティ内の成形品
温度が常温になるまで冷却することにより、樹脂充填時
の樹脂流動による剪断応力及び分子もしくは結晶配向を
金型内で緩和し、かつ離型後の成形品の熱収縮を殆ど無
くし、成形後の成形品の収縮を低減させるようにしたこ
とを特徴とする射出成形方法。 - 【請求項2】結晶性熱可塑性樹脂を使用する射出成形方
法であって、射出成形用金型への樹脂充填時に金型キャ
ビティの温度を樹脂の結晶化温度以上の温度に保持し、
樹脂充填完了後、充填時の流動による剪断応力及び分子
もしくは結晶配向が充分緩和するまでの間、金型温度を
樹脂の結晶化温度以上の温度に保持した後、成形品温度
が常温になるまで冷却することにより、充填時の流動に
よる剪断応力及び分子配向を金型内で緩和した後、結晶
・固化させ、かつ離型後の熱収縮を無くし、成形後の成
形品の収縮を低減させるようにしたことを特徴とする射
出成形方法。 - 【請求項3】オレフィン系樹脂製の筒状射出成形品であ
って、射出成形金型からの離型後に発生する成形後収縮
が成形2週間後の内径の収縮率で0.3%以下であるこ
とを特徴とする筒状射出成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206268A JP2001030325A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 射出成形方法及び筒状射出成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11206268A JP2001030325A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 射出成形方法及び筒状射出成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001030325A true JP2001030325A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16520526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11206268A Pending JP2001030325A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | 射出成形方法及び筒状射出成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001030325A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009006486A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Mitsubishi Heavy Industries Plastic Technology Co Ltd | 射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機 |
JP2015058643A (ja) * | 2013-09-19 | 2015-03-30 | 日本電気株式会社 | 金型及び射出成形方法 |
CN110406060A (zh) * | 2019-08-02 | 2019-11-05 | 安徽万朗家电部件有限公司 | 一种注塑模具预热装置设备 |
CN111805842A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-10-23 | 孙超月 | 一种注塑加工用快速换模机构的工作方法 |
-
1999
- 1999-07-21 JP JP11206268A patent/JP2001030325A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009006486A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Mitsubishi Heavy Industries Plastic Technology Co Ltd | 射出成形システム、コンピュータプログラム、射出成形方法、射出成形機 |
JP2015058643A (ja) * | 2013-09-19 | 2015-03-30 | 日本電気株式会社 | 金型及び射出成形方法 |
CN110406060A (zh) * | 2019-08-02 | 2019-11-05 | 安徽万朗家电部件有限公司 | 一种注塑模具预热装置设备 |
CN111805842A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-10-23 | 孙超月 | 一种注塑加工用快速换模机构的工作方法 |
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