JP2009004784A - 交換結合膜およびこれを用いた磁気抵抗効果素子、並びに磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents

交換結合膜およびこれを用いた磁気抵抗効果素子、並びに磁気抵抗効果素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】MR比を低減することなく、AFM層とAP2ピンド層との間のHex/Hc比を増加させることができ、AP2層の磁化を一定方向に安定して保持することのできる交換結合膜およびこれを用いた磁気抵抗効果素子を提供する。
【解決手段】AFM層12とピンド層17を構成するAP2層14との間に交換結合膜13を設ける。この交換結合膜13は、Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、またはCu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層である。具体的には、CoFeB,CoFeZr,CoFeNb,CoFeHf,CoFeNiZr,CoFeNiHf,またはCoFeNiNbZrにより構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高性能なMTJ素子に用いられる交換結合膜およびこれを用いた磁気抵抗効果素子、並びに磁気抵抗効果素子の製造方法に関する。
CPP−GMRヘッド(Current-Perpendicular-to-plane Giant Magnetroresistance)は、200Gb/in2 以上という記録密度を有することから、従来のCIP(Current in Plane)GMRヘッドに代わるセンサとして有望視されている。典型的なCPP−GMRセンサでは、パイアスのためボトムシンセティックスピンバルブ膜の積層体が用いられると共に、従来のCIP- GMR技術に引き続き、CoFe/NiFe複合構造を有するフリー層が採用されている。GMRスピンバルブ積層体は、非磁性導電層(スペーサ層)を間にした2つの強磁性層からなる積層構造を有する。CPP−GMRセンサの1種である金属CPP−GMRでは、スペーサ層がCu層であり、シード層/AFM層/AP2層/Ru層/AP1層/Cu層/フリー層/キャップ層の積層構造を有している。第1の強磁性層は、隣接する反強磁性(AFM:Anti-ferromagnetic)層、またはピンニング層との交換結合によって、磁化方向が固定されたピンド層である。ピンド層は、ルテニウム(Ru)などからなる結合層により、外側AP2層が内側AP1層から分離されたシンセティック反平行(SyAP:Synthetic Anti-Parallel )構造を有している。第2の強磁性層は、磁化ベクトルが外部磁界に応じて回転可能なフリー層である。すなわち、その積層構造をセンス電流が流れると、フリー層の磁化方向がピンド層のそれに応じて回転する。これにより抵抗変化が生じ、センス電流が電圧変化として検出される。センス電流は、CIPセンサでは積層構造内の層の平面に対して平行方向に流れるのに対し、CPPセンサでは積層構造内の層に対して垂直方向に流れる。
超高密度(100Gb/in2 以上)記録を実現するには、高感度な再生ヘッドが要求される。従来のハードディスクドライブ(HDD)に採用されてきたCIP構造に代わり、上記CPP構造がこの要求に応える有力な候補と考えられている。CPP構造では、センサが小型化した場合にも、強力な出力信号および大きな磁気抵抗効果(MR:Magnetoresistive)比を得ることができる。このようなことからCPP構造は超高密度記録デバイスに適している。MR比は、GMRヘッドの感度を表す重要な性質であり、dR/Rで表される。dRはスピンバルブセンサの電気抵抗の変化量であり、Rは変化前の電気抵抗である。デバイスの感度を向上させるには、より大きなMR比が要求される。センス電流中の電子が、センサの磁気的にアクティブな層の内部でより長く留まると、より大きなMR比を得ることができる。界面散乱(Interfacial scattering)、すなわちセンサ積層構造内の層間の界面において電子の鏡面反射(Specular reflection )が生じると、MR比が高くなって感度が向上する。
他のタイプでは、所謂電流狭窄(CCP;Confining Current Path)構造を有するCPP−GMRセンサがある。このセンサでは、メタルパスと酸化層からなる狭窄構造によってCuスペーサ層を流れる電流が制限される。このCCP構造によりCPP−GMRセンサの性能が更に向上する。一例として、CCP層が2つのCu層に挟まれた、シード層/AFM層/AP2層/Ru層/AP1層/Cu層/CCP層/Cu層/フリー層/キャップ層の積層構造を有するCPP−GMRセンサがある。
電流が膜面に対して垂直に流れるタイプのヘッドとしては、トンネル磁気抵抗効果(TMR:Tunnel Magnetoresistive )ヘッドも、高感度な再生ヘッドの候補である。TMRヘッドでは、GMR積層体におけるピンド層とフリー層との間の非磁性導電層(スペーサ層)が、AlOxやMgOなどからなる絶縁層(トンネルバリア層)に置き換えられる。磁気抵抗効果素子としてこの磁気トンネル接合(MTJ)素子を用いる場合には、トンネルバリア層は極めて薄く形成され、その面積抵抗(RA;Resistance Area )値が低くなる(5Ω- μm2 未満)。
再生ヘッドなどの磁気デバイスにおけるMTJ素子は、トンネル磁気抵抗(TMR)効果を利用するものであり、非磁性誘電体薄膜を間にした2つの強磁性層の積層構造を有している。MTJ素子の最下層は、一般に、NiFeCrまたはTa/NiCrの複合構造を有するシード層であり、このシード層によりその上の層が<111>格子方向に成長する。MTJ積層構造は、シード層上に、反強磁性(AFM)層、強磁性ピンド層、トンネルバリア層、強磁性フリー層およびキャップ層をこの順に形成したものである。ピンド層は、例えば、「X」方向に磁化された隣接するAFM層との交換結合により、「X」方向に固定された磁気モーメントを有する。ピンド層上のトンネルバリア層は極めて薄いため、このトンネルバリア層に電流が流れることによって電子伝導の量子力学トンネル効果が得られる。
フリー層の磁気モーメントは、ピンド層の磁気モーメントに対して、平行または反平行である。フリー層の磁気モーメントは外部磁界に応じて変化する。フリー層の磁気モーメントのピンド層のそれに対する相対的な方向によって、トンネル電流が変化、すなわち、トンネル接合の電気抵抗が変化する。センス電流がMTJ積層体内の層と垂直な方向に流れ、フリー層およびピンド層の磁化方向が平行(「1」記憶状態)となる場合には低抵抗となり、フリー層およびピンド層の磁化方向が反平行(「0」記憶状態)となる場合には高抵抗となる。
デバイスの性能を表す指標として磁気抵抗効果(TMR)比がある。TMR比はdR/Rにより表され、RはMTJ素子の最小抵抗値、dRはフリー層の磁気状態の変化による抵抗値の変化量を表す。所定のRA値、高いdR/R値および高破壊電圧(Vb:Breakdown Voltage )などの望ましい特性を得るためには、トンネルバリア層が平滑であることが要求される。そのようなトンネルバリア層を得るには、AFM層、ピンド層およびシード層が<111>構造を有するなど、平滑かつ緻密な状態に成長することが求められる。面積(A)が大きい場合には約10,000Ω- μm2 という高いRA値が許容されるが、面積が小さくなるとRA値はより低い値が要求される(1000Ω- μm2 未満)。RA値が高すぎると、MTJ素子に接続されるトランジスタの比抵抗(Resistivity )とのマッチングに支障が生じてしまうからである。その他、MTJ素子の望ましい磁気特性としては、ピンド層とフリー層との層間結合磁界(Hin)が弱いこと、およびAFM層とピンド層との交換結合磁界(Hex)が強いことが挙げられる。AFM層とピンド層との交換結合が強いことは、ピンド層の磁化を一定方向に保持するために重要である。
高性能なヘッドを実現するには、AFM層とAP2層とのピンニングの確実性を確保し、ピンニングのばらつきを低減する必要がある。すなわちノイズ磁界によるピンニングの発生を抑制するために、Hex/Hc比を高めることが必要となる。シード層、AFM層およびピンド層を適切に選択することにより、交換バイアス特性が向上する。
米国特許出願公開2006/0061915 米国特許出願公開2006/0056114 米国特許6,801,414号 米国特許6,718,621号 米国特許7,063,904号
ちなみに、関連する先行技術としては、以下の特許文献1〜5を挙げることができる。特許文献1には、0.5nmの膜厚を有するCoFe層を、MTJ積層体におけるシード層とAFM層との間に挿入する技術が示されている。特許文献2には、ピンド層とAFM層との間に酸化層を設けることによりAFM層からトンネルバリア層へのMnの拡散を防ぐ技術が開示されている。
特許文献3には、アモルファス層をピンド層に挿入することにより、AFM層からのMnの拡散を低減する技術が開示されている。アモルファス層はMXの組成を有しており、ここでXは酸化物、窒化物または炭化物であり、MはTi,Ta,V,Al,ScまたはEuである。特許文献4には、ピンド層をCoFeBなどのアモルファス性の材料により構成してもよいことが開示されている。特許文献5には、MTJ積層体にピンド層とCrからなるAFM層を含めることにより、それらの層間で大きなHexが得られること、およびCr含有量をピンド層とAFM層との界面から離れるにしたがって減少させることが好ましいことが開示されている。
このように、従来、種々の提案がなされているが、超高密度な再生ヘッドを実現するには更なる最適化が望まれていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、MTJ素子におけるAP2ピンド層とAFM層との間の交換結合磁界(Hex)と保磁力(Hc)との比(Hex/Hc)を高めることができ、AP2ピンド層とAFM層との交換特性を向上させると共にピンニングのばらつきを低減できる交換結合膜を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記交換結合膜を用いて超高密度な再生ヘッドを実現可能な磁気抵抗効果素子およびその製造方法を提供することにある。
これらの目的のため、本発明の第1の態様では、まず、MTJ素子が形成される基板を設ける。この基板はTMR再生ヘッドの下部シールドを兼ねている。この基板上には例えばボトムスピンバルブ構造を有するMTJ積層構造が形成される。このMTJ積層構造は、スパッタ装置内において、シード層、AFM層、交換結合膜、反平行(SyAP:Synthetic Anti-Parallel )ピンド層、トンネルバリア層、フリー層およびキャップ層を、この順に基板上に成膜することにより形成されたTMRセンサである。本発明の主な特徴は、交換結合膜が0.1nm乃至1.5nmの膜厚を有するアモルファス磁性層であることである。
このアモルファス磁性層は、Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むものであり、具体的には、例えば、CoFeB,CoFeZr,CoFeNiZr,CoFeHf,CoFeNiHf,CoFeNbZrおよびCoFeNiNbZrなどの組成を有している。但し、これらに限定されるものではない。このアモルファス磁性層では、アモルファス性の元素の含有量が40原子%未満であることが好ましい。本発明の交換結合膜は、このアモルファス磁性層に代えて、Cu,Ru,Mn,HfまたはCrなどにより構成され、0.5nm未満の膜厚を有する非磁性層を適用するようにしてもよい。
本発明の第2の態様では、MTJ素子は、基板上にシード層、AFM層、交換結合膜、ピンド層、スペーサ層、フリー層およびキャップ層をこの順に形成した、CPP−GMR構造を有している。ピンド層は、AP2層/結合層/AP1層の3層構造を有するSyAPピンド層であり、交換結合膜は、このピンド層を構成するAP2層とAFM層との間に形成される。この交換結合膜は、第1の態様と同様にアモルファス磁性層または非磁性層である。
本発明の第3の態様では、交換結合膜をSyAPピンド層におけるAP2層の内部に形成することを除いて、第1の態様と同様である。SyAPピンド層は、AP2層/結合層/AP1層の構成を有し、AP2層はCoFe、結合層はRuによりそれぞれ構成されている。すなわち、ここでのMTJ積層体は、典型的には、シード層、AFM層、CoFe層/交換結合膜/CoFe層/Ru層/AP1層、トンネルバリア層、フリー層およびキャップ層を、基板上にこの順に形成したものである。交換結合膜はアモルファス磁性層または非磁性層である。
本発明の第4の態様は、交換結合膜がSyAPピンド層におけるAP2層内に形成されることを除いて、第2の態様のCPP−GMR構造と同様である。この場合、MTJ積層体は、基板上に、シード層、AFM層、CoFe層/交換結合膜/CoFe層/Ru層/AP1層、スペーサ層、フリー層およびキャップ層をこの順に形成したものである。交換結合膜はアモルファス磁性層または非磁性層である。
更に、本発明では、上記態様のTMRセンサまたはCPP−GMRセンサにおいて、第1の交換結合膜をAFM層とAP2ピンド層との間に形成すると共に、第2の交換結合膜をAP2ピンド層内に形成するようにしてもよい。
また、本発明には、上記交換結合膜を有する磁気抵抗効果素子(MTJ素子)の製造方法が含まれる。MTJ素子を構成する全ての層は、1または2以上のスパッタチャンバと、少なくとも1つの酸化チャンバとを備えたスパッタ装置内で形成される。TMRセンサの場合には、トンネルバリア層として、AlOx,MgO,AlTiOx,またはTiOx層が形成される。このトンネルバリア層における金属は、スパッタチャンバ内で成膜され、その後自然酸化(NOX:Natural Oxidation )法、またはラジカル酸化(ROX:Radical Oxidation )法を用いて酸化チャンバ内で酸化される。CPP−GMRセンサでは、スペーサ層をCuにより構成し、CCP構造としてもよい。この種のセンサではメタルパスと酸化層からなる狭窄構造によってCuスペーサ層を流れる電流が制限される。MTJ素子を構成する全ての層は、基板上に堆積された後、公知のパターニングおよびエッチング技術により所定の形状に形成される。続いて、TMRセンサの場合には、MTJ素子の一側面に絶縁層が成膜され、これら絶縁層およびMTJ素子の最上面の上に上部シールドが形成される。一方、CPP−GMRセンサの場合には、MTJ素子の両側面に誘電層およびハードバイアス層が形成される。
本発明では、GMRセンサまたはTMRセンサにおいて、ピンド層を構成するAP2層(AP2ピンド層)とAFM層との間、あるいはAP2ピンド層内に交換結合膜を設けるようにしたので、Hex/Hc比が増大し、交換特性が向上すると共にピンニングのばらつきが低減される。よって、これらセンサを用いて超高密度な再生ヘッドを実現することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明は、アモルファス磁性材料、または非磁性材料により構成される交換結合膜を、MTJ積層体におけるピンド層を構成するAP2層(AP2ピンド層)とAFM層との間、あるいはAP2ピンド層内に形成することにより、Hex/Hc比を高め、ピンニングのばらつきを低減させるものである。なお、以下の説明において、図面は代表的な例として示されたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。図面はボトムスピンバルブ構造を表しているが、本発明はトップスピンバルブ構造、またはデュアルスピンバルブ構造に適用することも可能である。更に、本発明の交換結合膜は、典型例として示されるTMR構造、またはCPP−GMR構造のものに限定されず、MRAMデバイスなどの他のデバイスに用いられるMTJ素子に適用してもよい。
周知のように、シード層/AFM層/AP2ピンド層の積層構造を有するMTJ素子における交換バイアス特性は、典型的にはCoFeにより構成されるAP2ピンド層に隣接するAFM層の界面の表面ネットモーメントに基づいて規定される。すなわち、シード層、AFM層の成長性および界面特性を最適化すれば、AFM層とAP2ピンド層との交換特性が向上する。ちなみに、本発明者らは、本出願に先立ち、IrMnAFM層に対して、従来のTa/NiCrシード層に代わりTa/Ruシード層を採用することにより交換特性が飛躍的に向上することを見出した。本発明は、更に、AFM層とAP2ピンド層との界面特性を最適化することによりHex/Hcをより向上させるものである。
本発明では、超微細粒状構造または微晶質構造を有するアモルファス層を、交換結合膜として、AFM層とAP2ピンド層との間、あるいはAP2ピンド層内に設けるものであり、これにより(特に熱処理(アニール)後において)、AFM層における界面ネットスピン散乱(interfacial net spin distributions) が変化する。その結果、相対的に交換バイアスに寄与する表面ネットスピン(surface net spin) が多くなり、Hex/Hc比が増加する。以下、具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るボトムスピンバルブ構造を有するCPP−GMRセンサの断面構成を表している。この図は、CPP−GMRセンサを再生ヘッドのエアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface )に沿って見た状態を示している。まず、CPP−GMRセンサ1について説明し、次にスピンバルブ構造を有する積層構造を形成する方法について説明する。基板10は、再生ヘッドにおいて第1の磁性シールド(S1)となるものである。基板10は、例えば電気めっきにより形成されたパーマロイにより構成され、その膜厚は例えば2μmである。基板10上に形成されたシード層11は、下部Ta層と上部Ru層(図示せず)の積層構造となっている。このシード層11により、その上に形成される層に平滑で均一な結晶構造がもたらされ、CPP−GMRセンサ1のMR比が向上する。なお、このTa/Ru構造に代え、Ta/Hf/NiFeの積層構成としてもよい。
シード層11上にはAFM層(反強磁性層)12が形成されている。AFM層12はその上に形成されるピンド層17(強磁性層)の磁化方向を固定するものであり、例えば約18原子%乃至22原子%のIrを含むIrMnにより構成されており、その膜厚は好ましくは約5nm乃至7.5nmの範囲である。なお、このAFM層12は、約55原子%乃至65原子%のマンガンを含むMnPtにより構成し、その膜厚を約12、5nm乃至17、5nmとしてもよく、更にはNiMn,OsMn,RuMn,RhMn,PdMn,RuRhMn,またはPtPdMnなどによって構成してもよい。
本実施の形態では、AFM層12上に膜厚が0.1nm乃至1.5nmの交換結合膜13が形成されている。この交換結合膜13は、例えばCo,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層により構成されている。具体的には、この交換結合膜13は、例えば、CoFeB,CoFeTa,CoFeZr,またはCoFeHfなどの3元組成、あるいはCoFeNiZr,CoFeNiHf,CoFeNiNb,CoFeHfZr,またはCoFeNbZrなどの4元組成を有する。
更に、この交換結合膜13しては、例えばCoFeNiNbZr,CoFeNiHfZr,またはCoFeNiHfNbなどのように5元組成を有していてもよい。交換結合膜13の合金中に含まれるアモルファス性の元素の含有量は、好ましくは40原子%未満である。例えば、交換結合膜13が2種のアモルファス性の元素を含む場合には、これら2種類の元素の含有量を合計で40原子%未満とする。アモルファス性の元素の含有量が40原子%を超えると、交換結合膜13が非磁性となり、隣接するAFM層12のスピン状態を変化させることにより有益な特性を損なう虞があるからである。交換結合膜13は、また、Cu,Ru,Mn,Hf,Nb,Zr,またはCrなどの非磁性材料により構成された、膜厚約0.1乃至0.5nmの非磁性層としてもよい。この場合、非磁性層はアモルファスである必要はなく、この非磁性層により隣接するAFM層12のスピン状態が変化する。すなわち、非磁性層が、AFM粒子と隣接するFM粒子との間の交換強度を低下させることにより、AFM層のスピン状態に影響を与え、そのためHex/Hcが増加すると考えられる。
粒子のHexあるいはHcへの寄与を示すファクタとして「r」がある。このファクタrは、r=JAFM-FM/2KAFM AFM で表される。JAFM FMはAFM粒子とFM粒子との交換結合強度、KAFM はAFM粒子の交換異方性、tAFM はAFM粒子の厚さをそれぞれ表すものである。rが0.5より大きい場合、全ての粒子はHcに寄与し、rが0.5未満の場合、全ての粒子はHexに寄与する。このように、rの値をJAFM-FMまたはKAFM AFM によって変化させることにより、HexおよびHcの配分が変化する。
交換結合膜13上に形成された、シンセティック反平行(SyAP:Synthetic Anti-parallel )構造のピンド層17は、AP2層/結合層/AP1層の3層構造を有している。ピンド層17のうち交換結合膜13上のAP2層14は、約75原子%乃至90原子%のコバルトを含むCoFeにより構成されており、その膜厚は約2nm乃至5nmの範囲である。AP2層14の磁気モーメントは、AP1層16の磁気モーメントとは反平行方向に固定されている。例えば、AP2層が、「+X」方向への磁気モーメントを有するのに対し、AP1層は、「−X」方向への磁気モーメントを有している。AP2層14とAP1層16とのわずかな膜厚差により、ピンド層17には微小なネット磁気モーメントが生じている。AP2層14とAP1層16との間の結合層15は、約0.75nmの膜厚を有し、例えばRuにより構成されている。この結合層15によってAP2層14とAP1層16との間の交換結合が促進される。結合層15は、その他、RhまたはIrにより構成されてもよい。
SyAPピンド層17上に形成されたスペーサ層18は、Cuにより構成されており、その膜厚は約2nm乃至5nmの範囲である。なお、このスペーサ層18は、メタルパスと酸化物層とにより電流狭窄を行う公知のCCP構造を備えるようにしてもよい。このCCP構造とする場合には、Cu層/CCP層/Cu層の積層構造とする。2つのCu層に挟まれたCCP層はAlCu−NOL構造とする。膜厚は、例えば、下部Cu層は約0.2nm乃至0.8nm、上部Cu層は約0.2nm乃至0.6nm、CCP層は約0.6nm乃至1nmとする。
スペーサ層18上のフリー層19は例えばCoFeにより構成されている。その他、フリー層19は、CoFeを含む下部層を非磁性層18の上に形成し、このCoFe層の上にNiFe層を形成した複合構造としてもよい。なお、このCPP−GMRセンサ1では、フリー層19を他の軟性磁性材料により構成してもよい。
CPP−GMRセンサ積層体の最上部に形成されるキャップ層20は、Ru/Taの積層構造を有する。このキャップ層20は、その他、Ru/Ta/Ruなどの積層構造としてもよい。
このように本実施の形態では、AFM層12とAP2ピンド層14との間に交換結合膜13を設けるようにしたので、Hex/Hc比が増加する。これによりAFM層12とAP2ピンド層14との間の交換特性が向上すると共にピンニングのばらつきが低減され、よってこのセンサを用いて超高密度な再生ヘッドを実現することが可能になる。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るCPP−GMRセンサの断面構成を表している。このCPP−GMRセンサでは、交換結合膜13がAP2層(AP2ピンド層)14内に形成され、AP2層14がCoFe/交換結合膜/CoFeの積層構造を有する点を除いて、図1のMTJ積層体と同様の構成を有している。交換結合膜13がAP2層14内部に形成された結果、AP2層14は下部層14aと上部層14bとにより分割されている。AFM層12上の下部層14aは、CoFeにより構成され、約0.1nm乃至1nmの範囲の膜厚を有する。結合層15の下の上部層14bもCoFeにより構成され、約0.5nm乃至2.5nmの範囲の膜厚を有する。
本実施の形態では、交換結合膜13がAP2ピンド層14の下部層14aと上部層14bとの間の存在するが、それでもAFM層12の下部層14aとの界面の表面ネットスピンに変化が生じる。これは、後に行われるアニール工程において、少なくとも交換結合膜13の一部が、下部層14aを通ってAFM層12との界面へ移動するからであると考えられる。
なお、図示しないが、第1の実施の形態のように交換結合膜13(第1の交換結合膜)をAFM層12とAP2層14との間に形成すると共に、第2の実施の形態のように他の交換膜13(第2の交換結合膜)をAP2層14内に形成するようにしてもよい。
なお、上記第1および第2の実施の形態では、MTJ積層体の全ての層が成膜された後にはアニール処理が施される。例えば、CPP−GMR構造の場合には、シード層11、AFM層12、1つ以上の交換結合膜13、ピンド層17、スペーサ層18、フリー層19およびキャップ層20により構成されたMTJ積層体は、約10KOeの一定軸方向の磁場中において、約250℃乃至350℃の温度で約0.5時間から20時間、アニールされる。
本実施の形態においては、交換結合膜13をAP2層(AP2ピンド層)14内に形成するようにしたので、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施の形態]
図3は、本発明の第3の実施の形態に係るTMRセンサ30の断面構成を表すものである。このTMRセンサ30では、MTJ積層体は下部シールド(S1)となる基板31の上に形成されている。基板31は、例えば、NiFe層(下部層)とα−TaN保護層(上部層)とからなる複合構造である。一般に、基板31は、AlTiCなどからなる土台(図示せず)の上に形成される。
MTJ積層体は、基板31上にシード層32、AFM層33、交換結合膜34、SyAP構造のピンド層38、トンネルバリア層39、フリー層40およびキャップ層41をこの順に形成したものである。シード層32およびAFM層33は、例えば前述のシード層11およびAFM層12とそれぞれ同様の組成を有している。AFM層33およびピンド層38を成膜する間、外部磁界が印加され、これらの層の磁化方向が一定の軸に沿って変化する。ここでは、AFM層33は図のX軸に沿って磁化される。
本実施の形態では、AFM層33の上に膜厚が約0.1乃至1.5nmの交換結合膜34が設けられている。この交換結合膜34は、例えばCo,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層により構成されている。具体的には、この交換結合膜34は、例えば、CoFeB,CoFeTa,CoFeZr,またはCoFeHfなどの3元組成、あるいはCoFeNiZr,CoFeNiHf,CoFeNiNb,CoFeHfZr,またはCoFeNbZrなどの4元組成を有する。勿論、例えばCoFeNiNbZr,CoFeNiHfZr,またはCoFeNiHfNbなどのように5元組成を有していてもよい。この交換結合膜34は、好ましくは、合金中に含まれるアモルファス性の元素の含有量が40原子%未満である。例えば、交換結合膜34が2種のアモルファス性の元素を含む場合には、これら2種類の元素の含有量が合計で40原子%未満とする。アモルファス性の元素の含有量が40原子%を超えると、交換結合膜34が非磁性となり、隣接するAFM層33のスピン状態を変化させることにより有益な特性を損なう虞があるからである。この交換結合膜34も、また、第1の実施の形態と同様に、Cu,Ru,Mn,Hf,Nb,Zr,またはCrなどの非磁性材料により構成された、膜厚約0.1乃至0.5nmの非磁性層としてもよい。
交換結合膜34の上のSyAP構造のピンド層38は、AP2層/結合層/AP1層の積層構造を有する。交換結合膜34の上に形成されたAP2層35は、CoFeにより構成され、約0.1nm乃至5nmの範囲の膜厚を有する。AP2層35は、例えばCoZ Fe(100-Z) /Fe(100-X) TaX /CoZ Fe(100-Z) またはCoZ Fe(100-Z) /FeY Co(100-Y) /CoZ Fe(100-Z) (Xは3原子%乃至30原子%、Yは40原子%乃至100原子%、Zは75原子%乃至100原子%)などの組成を有するFCC型の3 層構造となっている。但し、これに限定されるものではない。AP2層35の磁気モーメントは、AP1層37の磁気モーメントと反平行方向に固定されている。すなわち、3層構造を有するAP2層35が、+X方向への磁気モーメントを有するのに対し、AP1層37は−X方向への磁気モーメントを有する。AP2層35とAP1層37とのわずかな膜厚差により、ピンド層38に微小なネット磁気モーメントが生じている。
AP2層35とAP1層37との交換結合は結合層36により促進されている。結合層36は約0.75nmの膜厚を有し、Ruにより構成されることが好ましいが、代わりにRhまたはIrにより構成されてもよい。AP1層37は、約25原子%乃至50原子%のFeを含むCoFeにより構成され、その膜厚は約1nm乃至2.5nmの範囲である。その他、AP1層37は、FeTaOまたはCoFeOなどの薄膜化されたナノ酸化層(NOL:Nano-Oxide Layer)が、2つのCoFe層の間に挟まれた複合構造層であってもよい。ナノ酸化層は、AP1層37の平滑性を促進するために用いられる。AP1層37は、また、CoFe層およびCu層からなり、[ CoFe/Cu] n/CoFe(nは2または3)の構造を有するラミネートフィルムであってもよい。更に、AP1層37はCoFeB層(下部層)およびCoFe層(上部層)からなる複合構造を有していてもよい。
ピンド層38上のトンネルバリア層39は、AlOx,MgO,AlTiOxまたはTiOxなどにより構成される金属酸化層の薄膜である。例えば、0.5乃至0.6nmの膜厚を有するAl層をピンド層38上に成膜すると共に、このAl層をプラズマ酸化などのラジカル酸化(ROX;radical oxidation )法を用いて酸化する。このプラズマ酸化は、例えば上部イオン化電極と基板表面(Al層)との間に格子状のキャップが配置されたスパッタ装置の酸化チャンバ内において行う。Alの酸化により得られたAlOx層は、膜厚が例えば0.7乃至1.1nmとなり、優れた平滑性および均一性を示す。これはシード層32、<111>結晶構造を有するAFM層33およびSyAPピンド層38が平滑かつ緻密に積層されていることによる。
トンネルバリア層39は、その他、Mg/MgO/Mgの3層構造を有するものとしてもよい。すなわち、ピンド層38の上に約0.8nmの膜厚のMg層(図示せず)を成膜し、次いで、このMg層をラジカル酸化または自然酸化(NOX:Natural Oxidation )を用いて酸化する。続いて、このMgO層上に約0.4nmの膜厚を有する第2のMg層を成膜することにより、3層構造のトンネルバリア層39が形成される。この方法により形成されたMg/MgO/Mgの積層構造では、スパッタにより成膜されたMgOトンネルバリア層に比べ、RAの均一性がより高くなる。
トンネルバリア層39上のフリー層40は、CoFe/NiFeからなる複合構造を有する。トンネルバリア層39に隣接するCoFe層は、約0.5nm乃至1.5nmの膜厚を有する。CoFe層の上のNiFe層は、約2nm乃至4nmの膜厚を有する。CoFe層は、例えばAP1層37におけるCoFe層と同様の組成を有する。なお、このフリー層40におけるCoFe層とNiFe層との間にナノ酸化層を形成するようにしてもよい。また、ピンド層38におけるAP1層37がCoFeBにより構成され、トンネルバリア層39がMgOにより構成される場合には、フリー層40もCoFeBにより構成するようにしてもよい。フリー層40は、適度にスピン偏極した材料を用いて形成し、MTJ素子の磁気歪(λS )を最小化することが好ましい。フリー層40がCoFe/NiFeの複合構造を有する場合には、NiFe層におけるFeを8原子%乃至21原子%とすることにより、磁気歪を効果的に最小化することができる。フリー層40はX軸方向(ピンド層方向)に磁気的に配向される。図示しないが、TMRセンサ30(MTJ素子)の平面形状が楕円形である場合には、その容易軸は楕円の長軸方向に沿う。
フリー層40上のキャップ層41は、例えばRu,Taまたはこれらの組み合わせにより形成されており、その膜厚は約6nm乃至25nmの範囲である。キャップ層41はその他の材料により構成されてもよいが、このキャップ層41が、外側層(上部層)を含む複合構造を有する場合には、外側層は好ましくはRuにより構成される。Ruは、低抵抗の導体であり、耐酸化性を有すると共に、後工程で形成される上部シールド(図示せず)との電気的接触性が良好である。更に、外側層をRuにより構成した場合には、TMRの製造過程の後工程で用いられる化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polish)工程では、このRu層がストップ層として効果的に機能させることができる。
このように本実施の形態では、AFM層33とAP2ピンド層35との間に交換結合膜34を設けるようにしたので、Hex/Hc比が増加する。これによりAFM層33とAP2ピンド層35との間の交換特性が向上すると共にピンニングのばらつきが低減され、よってこのセンサを用いて超高密度な再生ヘッドを実現することが可能になる。
[第4の実施の形態]
図4は、本発明の第4の実施の形態に係るTMRセンサ30の断面構成を表すものである。このTMRセンサ30では、交換結合膜34がAP2層35内に形成されることによりAP2層35がCoFe層/交換結合膜/CoFe層の積層構造を有する点を除いて、図3のMTJ積層体と同様の構成を有している。AFM層33上のCoFe層(下部層35a)の膜厚は例えば約0.1nm乃至1nm、結合層36の下のCoFe層(上部層35b)の膜厚は例えば約0.5nm乃至2.5nmである。
なお、第3の実施の形態のように交換結合膜34(第1の交換結合膜)をAFM層33とAP2層35との間に形成すると共に、第4の実施の形態のように交換結合膜34(第2の交換結合膜)をAP2層35内に形成するようにしてもよい。
TMRセンサ30を構成する全ての層は、スパッタ装置内で成膜することができる。このようなスパッタ装置として、例えば、それぞれ5つのターゲットを有する3つのPVD(Physical Vapor Deposition )チャンバ、1つの酸化チャンバ、1つのスパッタエッチングチャンバを備えた薄膜スパッタ装置(例えばアネルバ社製のC−7100)がある。この装置では、少なくとも1つのPVDチャンバにおいて同時並行スパッタが可能である。スパッタ成膜プロセスでは、アルゴンスパッタガスと、基板上に成膜された金属または合金からなるターゲットが用いられる。複数の元素により構成される交換結合膜34は、個々の元素をそれぞれ同時並行スパッタする、あるいは1つ以上の合金を同時並行スパッタする、あるいは1つ以上の元素と1つ以上の合金とを同時並行スパッタすることにより、成膜することができる。
なお、上記第3および第4の実施の形態においても、MTJ積層体の全ての層が成膜された後にはアニール処理が施される。例えば、シード層32、AFM層33、1つ以上の交換結合膜34、ピンド層38、スペーサ層39、フリー層40およびキャップ層41により構成されたMTJ積層体は、約10KOeの一定軸方向の磁場中において、約250℃乃至350℃の温度で約0.5時間から20時間、アニールされる。
本実施の形態においては、交換結合膜34をAP2層(AP2ピンド層)35内に形成するようにしたので、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図5は、図1のMTJ素子(CPP−GMRセンサ1)を備えたCPP−GMRヘッド2の構成を表すものである。このCPP−GMRヘッド2は、以下のようにして作製することができる。すなわち、MTJ積層体を構成する全ての層を成膜した後、キャップ層20の上面20aにフォトレジスト層のパターン(図示せず)を形成し、これをマスクとしてイオンビームエッチング(IBE)や反応性イオンエッチング(RIE)によりMTJ積層体をパターニングする。これらの工程によりMTJ積層体に側面21が形成されるが、通常、この側面21は傾斜するため、上面20aはX軸に沿ってシード層11よりも小さな幅を有する。エッチング工程が完了した後、フォトレジスト層を剥離させる。
その後、下部シールド10上に、約10nm乃至15nmの膜厚を有し、Al2 3 などにより構成される第1誘電体層22をCVD(Chemical Vapor Deposition )法またはPVD(Physical Vapor Deposition )法を用いて、MTJ素子の側面21に沿って形成する。なお、図示しないが、この第1誘電体層の上にTiW,Cr,CrTiまたはCrMoなどによるシード層を形成してもよい。次に、イオンビーム成膜(IBD:Ion Beam Deposition )法やPVD法により、第1誘電体層22上にCoCrPtまたはFePtにより構成されるハードバイアス層23を成膜する。なお、上記シード層上に、NiFe,Cofe,CoNiFe,FeTaNまたはFeAlNなどにより構成される軟性磁性下地層を形成し、シード層とハードバイアス層23との良好な格子整合を確保するようにしてもよい。続いて、第1誘電体層22およびハードバイアス層23の上に例えばCVD法やPVD法により第2誘電体層24を形成する。ハードバイアス層23の膜厚は約20nm乃至40nm、第2誘電体層24の膜厚は約15nm乃至25nmの範囲である。次に、CMP法により第2誘電体層24をキャップ層20の上面20aと同一平面上となるよう平坦化する。続いて、これらキャップ層20の上面20aおよび第2誘電体層24の上に、例えばTa/NiFeなどの複合構造層からなる上部シールド25を成膜する。
図6は、図4のMTJ素子(TMRセンサ30)を備えたTMRヘッド50の構成を表すものである。このTMRヘッド50は、以下のようにして作製することができる。すなわち、MTJ積層体を構成する全ての層を成膜した後、キャップ層41の上面41aにイオンビームエッチング(IBE)や反応性イオンエッチング(RIE)工程においてマスクとして機能するフォトレジスト層のパターン(図示せず)を形成する。これらIBEまたはRIE工程では、MTJ積層体においてパターンを移動させることにより側面42が形成されるが、側面42は傾斜するため、上面41aはX軸に沿ってシード層32よりも小さな幅を有する。エッチング工程が完了した後、フォトレジスト層を剥離させる。その後、下部シールド31上にMTJ積層体の側面42に隣接するように低い誘電率の絶縁性材料からなる絶縁層43を形成し、次いでこの絶縁層43をMTJ素子の上面41aと同一平面となるように平坦化する。
上記のCPP−GMRヘッド2およびTMRヘッド50では、ともに交換結合膜がアモルファス磁性層または非磁性層により構成されているので、MTJ素子におけるAFM層33とAP2層34(ピンド層)との交換特性が向上する。この結果、Hex/Hc比が向上し、デバイスに生じる所謂ポップコーンノイズを低減することができる。すなわち、Hex/Hc比が高まるに従いポップコーンノイズは低減され、結果的にデバイスの性能が向上する。更に、本発明によれば、MTJ素子におけるピンニングのばらつきが従来技術に比べて低減される。これにより、より安定した性能のデバイスを製造することができる。
[実験例]
上記MTJ積層体による性能の向上を実証する実験を実施した。なお、ここでのMTJ積層体は、AlTiCにより構成される基板上に、シード層、IrMnにより構成されるAFM層、交換結合膜、AP2ピンド層およびキャップ層をこの順に積層して作製したものである。すなわち、上記実施の形態で説明した結合層、AP1層、スペーサ層(またはトンネルバリア層)およびフリー層は省略した。これらの層は、一般的なMTJ積層体においてはHex/Hc比に対する効果を実証するためには特に必要はない。このような簡素化されたMTJ積層体において本発明の交換結合膜の効果が確認できれば、これはGMRまたはTMRスピンバルブ構造を有する完全なMTJ積層体においても同様であることは、所謂当業者であれば理解できることである。
本例では、シード層は、2nmの膜厚を有する下部Ta層と、2nmの膜厚を有するRu上部層の積層構造とした。AFM層はIrMnにより構成し、その膜厚は7nmとした。AP2層は、25原子%のFeを含むCoFe層とし、その膜厚は2.4nmとした。キャップ層は、1nmの膜厚を有するRu下部層と、5nmの膜厚を有するTa上部層との積層構造とした。本例は、交換結合膜(IL)がAFM層とAP2層との間に形成されたCPP−GMR構造またはTMR構造を表している。交換結合膜の組成はCoX FeY Z (Xは60原子%、Yは20原子%、Zは20原子%) とした。以下では、交換結合膜を含まない従来の構造(サンプル1)を基準として比較を行う。
実験結果を表1に示す。サンプル2〜6は、CoFeBにより構成される交換結合膜の膜厚を、0.1nmから0.5nmの間で変化させたものである。IrMnにより構成されるAFM層とCoFeにより構成されるAP2層との間に交換結合膜を用いないサンプル1と比較すると、Hex/Hc比が大幅に向上していることが分かる。サンプル4(交換結合膜の膜厚が0.3nm)では1734OeのHexを示し、1732OeのHexを示したサンプル1と比較して、AP2層のモーメントが増大している。また、サンプル4の場合には、Hex/Hc比はサンプル1の結果の3倍近くまで上昇した。これにより、TMRセンサおよびCPP−GMRセンサにおいて、交換結合膜を含むことにより、MR比を低減することなくピンニング構造が改善されていることが分かる。総じて、MR比や信号振幅を損なうことなく、より大きなHex/Hc比を達成することができ、これにより再生ヘッドの性能を更に向上させることができる。
Figure 2009004784
本発明の第1の実施の形態に係るCPP−GMRセンサの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るCPP−GMRセンサの断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るTMRセンサの断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るTMRセンサの断面図である。 図1のCPP−GMRセンサを有する再生ヘッドの断面図である。 図4のTMRセンサを有する再生ヘッドの断面図である。
符号の説明
1…CPP−GMRセンサ、2…CPP−GMRヘッド、30…TMRセンサ、50…TMRヘッド、10,31…基板(下部シールド)、11,32…シード層、12,33…AMF層、13,34…交換結合膜、14,35…AP2層、15,36…結合層、16,37…AP1層、17,38…ピンド層、18,39…トンネルバリア層(スペーサ層)、19,40…フリー層、20,41…キャップ層、22…第1誘電体層、23…ハードバイアス層、24…第2誘電体層、25,44…上部シールド、43…絶縁層。

Claims (23)

  1. 磁気抵抗効果素子における反強磁性(AFM)層とピンド層との間に設けられ、前記反強磁性層とピンド層との間の交換結合特性を向上させるための交換結合膜であって、
    Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、または
    Cu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層を備えた
    ことを特徴とする交換結合膜。
  2. 前記磁気抵抗効果素子は、再生ヘッドにおけるGMRセンサまたはTMRセンサを構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の交換結合膜。
  3. 前記アモルファス磁性層の膜厚は0.1nm乃至1.5nmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の交換結合膜。
  4. 前記非磁性層の膜厚は0.1nm乃至0.5nmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の交換結合膜。
  5. 前記AFM層がIrMnにより構成され、前記ピンド層がAP2層/結合層/AP1層からなる積層構造を有し、前記AP2層がCoFeにより構成されると共に、前記交換結合膜に隣接している
    ことを特徴とする請求項1に記載の交換結合膜。
  6. 前記アモルファス磁性層は、CoFe(100-X) X またはCoFeNi(100-X) X (Aはアモルファス性の元素を表し、Xは40原子%未満である)、あるいはCoFe(100-X-Y) X Y またはCoFeNi(100-X-Y) X Y (AおよびMはアモルファス性の元素を表し、XおよびYの合計が40原子%未満である)で表される組成を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の交換結合膜。
  7. 磁気抵抗効果素子における反強磁性(AFM)層と、AP2/結合層/AP1の積層構造を有するピンド層との間の交換特性を向上させるための交換結合膜であって、
    Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、または
    Cu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層を備え、
    前記ピンド層のAP2層内に形成されている
    ことを特徴とする交換結合膜。
  8. 前記磁気抵抗効果素子は、再生ヘッドにおけるGMRセンサまたはTMRセンサを構成する
    ことを特徴とする請求項7に記載の交換結合膜。
  9. 前記アモルファス磁性層の膜厚は0.1nm乃至1.5nmの範囲である
    ことを特徴とする請求項7に記載の交換結合膜。
  10. 前記非磁性層の膜厚は0.1nm乃至0.5nmの範囲である
    ことを特徴とする請求項7に記載の交換結合膜。
  11. 前記AFM層はIrMn、前記ピンド層の前記AP2層はCoFeによりそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の交換結合膜。
  12. 前記アモルファス磁性層は、CoFe(100-X) X またはCoFeNi(100-X) X (Aはアモルファス性の元素を表し、Xは40原子%未満である)、あるいはCoFe(100-X-Y) X Y またはCoFeNi(100-X-Y) X Y (AおよびMはアモルファス性の元素を表し、XおよびYの合計が40原子%未満である)で表される組成を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の交換結合膜。
  13. (a)シード層と、
    (b)反強磁性(AFM)層と、
    (c)Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、または、Cu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層を備えた少なくとも1つの交換結合膜と、
    (d)AP2層/結合層/AP1層からなるSyAP構造を有するピンド層と、
    (e)前記AP1層に接するスペーサ層またはトンネルバリア層と、
    (f)フリー層と、
    (g)キャップ層と
    を備えたことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  14. 1つの交換結合膜を有すると共に、基板上に(a)シード層/(b)AFM層/(c)交換結合膜/(d)ピンド層/(e)スペーサ層またはトンネルバリア層/(f)フリー層/(g)キャップ層がこの順に形成され、
    前記シード層がTa/Ruの積層構造を有し、前記AFM層はIrMn、前記AP2層はCoFeによりそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の磁気抵抗効果素子。
  15. 前記アモルファス磁性層の膜厚は0.1nm乃至1.5nmの範囲内、前記非磁性層の膜厚は0.1nm乃至0.5nmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項13に記載の磁気抵抗効果素子。
  16. 前記交換結合膜は、前記AP2層内に形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の磁気抵抗効果素子。
  17. 前記AFM層と前記AP2層との間に第2の交換結合膜
    を更に備えたことを特徴とする請求項16に記載の磁気抵抗効果素子。
  18. (a)基板上にシード層を形成する工程と、
    (b)前記シード層上にAFM層を形成する工程と、
    (c)前記AFM層上に、Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、または、Cu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層からなる交換結合膜を形成する工程と、
    (d)前記交換結合膜上に、AP2層/結合層/AP1層からなるSyAP構造を有するピンド層を前記AP2層が前記交換結合膜に接するように形成する工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  19. 前記アモルファス磁性層の膜厚は0.1nm乃至1.5nmの範囲内、前記非磁性層の膜厚は0.1nm乃至0.5nmの範囲内とする
    ことを特徴とする請求項18に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  20. 前記AFM層をIrMn、前記AP2層をCoFeによりそれぞれ形成し、前記交換結合膜を、CoFe(100-X) X またはCoFeNi(100-X) X (Aはアモルファス性の元素を表し、Xは40原子%未満である)、あるいはCoFe(100-X-Y) X Y またはCoFeNi(100-X-Y) X Y (AおよびMはアモルファス性の元素を表し、XおよびYの合計が40原子%未満である)で表される組成を有するものとする
    ことを特徴とする請求項18に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  21. (a)基板上にシード層を形成する工程と、
    (b)前記シード層上にAFM層を形成する工程と、
    (c)前記AFM層上に、AP2層/結合層/AP1層からなる構成を有するピンド層を形成する工程とを含み、
    前記AP2層を、
    (1)前記AFM層に接する下部層と、
    (2)Co,FeおよびNiからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、B,Zr,Hf,Nb,Ta,Ti,SiおよびPからなる群から選択された少なくとも1種のアモルファス性の元素とを含むアモルファス磁性層、または、Cu,Ru,Mn,HfおよびCrからなる群から選択された元素を含む非磁性層からなると共に、前記下部層の上に形成された交換結合膜と、
    (3)前記交換結合膜上に形成された上部層と
    により構成することを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  22. 前記アモルファス磁性層の膜厚を0.1nm乃至1.5nmの範囲内、前記非磁性層の膜厚を0.1nm乃至0.5nmの範囲内とする
    ことを特徴とする請求項21に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  23. 前記AFM層をIrMn、前記AP2層をCoFeによりそれぞれ形成し、前記交換結合膜を、CoFe(100-X) X またはCoFeNi(100-X) X (Aはアモルファス性の元素を表し、Xは40原子%未満である)、あるいはCoFe(100-X-Y) X Y またはCoFeNi(100-X-Y) X Y (AおよびMはアモルファス性の元素を表し、XおよびYの合計が40原子%未満である)で表される組成を有するものとする
    ことを特徴とする請求項21に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
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