JP2009004222A - 二次電池電極用バインダー組成物、二次電池電極用スラリー、及び二次電池電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、集電体との密着性が良好な、スラリー安定性に優れた二次電池電極用バインダー組成物を提供する。
【解決手段】(A)スルホン酸基を含有する第一のポリマーと、(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマーと、(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒と、を含み、(A)第一のポリマーに含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gの二次電池電極用バインダー組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】(A)スルホン酸基を含有する第一のポリマーと、(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマーと、(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒と、を含み、(A)第一のポリマーに含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gの二次電池電極用バインダー組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、二次電池電極用バインダー組成物、この二次電池電極用バインダー組成物を含有する二次電池電極用ペースト、及びこの二次電池電極用ペーストを用いて得られる二次電池電極に関する。
近年、電子機器の小型化・軽量化は目覚しく、それに伴い、電源となる電池に対しても小型化・軽量化の要求が非常に強い。かかる要求を満足するために種々の二次電池が開発されており、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等が実用化されている。
これらの二次電池の構成部材となる電極を製造する方法としては、水素吸蔵合金や黒鉛等の活物質と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースと、バインダーとしてのスチレンブタジエン共重合体ラテックスと、分散媒としての水とを混練して得たペーストを集電体表面上に塗布・乾燥する方法等がある(例えば、特許文献1、2参照)。
バインダーは、活物質を含む電極層と、集電体との密着性を向上させるために機能するものである。しかしながら、スチレンブタジエン共重合体ラテックスは、集電体との密着性が必ずしも十分であるとはいえなかった。電極層と集電体との密着性が十分ではない電極を用いた二次電池では、充放電サイクル特性をはじめとする電池特性の向上を図ることができないという問題がある。
関連する従来技術として、水添ジエン系重合体にカルボキシル基等の官能基を導入した変性重合体をリチウム二次電池用のバインダーとして用いることが開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、特許文献3で開示されたバインダーであっても、電極層と集電体との密着性を向上させる効果は必ずしも十分であるとはいえない。また、密着性不十分な電極を備えた二次電池は、特に高速放電での容量低下が顕著となる。
一方、高速放電での容量低下(サイクル特性)等を改善し得るものとして、フッ素を含有する重合体と、カルボキシル基等の官能基を有するアクリル系重合体とを複合化した複合化重合体の水系分散体が開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、特許文献4で開示された複合化重合体の水系分散体を用いて調製した電極ペーストは、長期間放置した場合には沈降物が生じ易くなる場合があり、ペースト安定性に関しても改良する必要がある。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、集電体との密着性が良好な、スラリー安定性に優れた二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリー、並びに高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、電極層と集電体との密着性が良好な二次電池電極を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定の割合でスルホン酸基が導入されたポリマー、スルホン酸基が導入されていないポリマー、及びN−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒を配合することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す二次電池電極用バインダー組成物、二次電池電極用スラリー、及び二次電池電極が提供される。
[1](A)スルホン酸基を含有する第一のポリマーと、(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマーと、(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒と、を含み、前記(A)第一のポリマーに含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gである二次電池電極用バインダー組成物。
[2]前記(A)第一のポリマーが、(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体と、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体の少なくともいずれかである前記[1]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[3]前記(A)第一のポリマーが、前記(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体である場合に、前記(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体に含有される、スチレンに由来する構成単位の割合が、30質量%以上である前記[2]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[4]前記(A)第一のポリマーが、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体である場合に、前記(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体が、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくともいずれかと、その分子構造中に不飽和重合性基とスルホン酸基を有する化合物と、を含む単量体成分の共重合体である前記[2]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[5]前記(B)第二のポリマーが、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体、アクリレート系ゴム、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ジエン系共重合体、及びスチレン/ブタジエン系ゴムからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の二次電池電極用バインダー組成物と、電極活物質と、を含有する二次電池電極用スラリー。
[7]前記電極活物質100質量部に対して、前記二次電池電極用バインダーを0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する前記[6]に記載の二次電池電極用スラリー。
[8]集電材と、前記集電材の表面上に前記[6]又は[7]に記載の二次電池電極用スラリーが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた二次電池電極。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物は、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るとともに、集電体との密着性が良好であり、かつ、スラリー安定性にも優れているといった効果を奏するものである。
本発明の二次電池電極用スラリーは、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るとともに、集電体との密着性が良好であり、かつ、スラリー安定性にも優れているといった効果を奏するものである。
また、本発明の二次電池電極は、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るとともに、電極層と集電体との密着性が良好であるといった効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
1.二次電池電極用バインダー組成物:
本発明の二次電池電極用バインダー組成物の一実施形態は、(A)スルホン酸基を含有する第一のポリマー(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマー(以下、「(B)成分」ともいう)と、(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒(以下、「(B)成分」ともいう)と、を含み、(A)成分に含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gのものである。以下、その詳細について説明する。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物の一実施形態は、(A)スルホン酸基を含有する第一のポリマー(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマー(以下、「(B)成分」ともいう)と、(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒(以下、「(B)成分」ともいう)と、を含み、(A)成分に含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gのものである。以下、その詳細について説明する。
((A)成分)
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分は、スルホン酸基を含有するポリマー(第一のポリマー)である。このように、スルホン酸基を含有するポリマーを用いることにより、アルミをはじめとする各種集電体との密着性が向上して剥離が生じ難くなり、サイクル特性に優れた二次電池を製造可能になるものと推測される。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分は、スルホン酸基を含有するポリマー(第一のポリマー)である。このように、スルホン酸基を含有するポリマーを用いることにより、アルミをはじめとする各種集電体との密着性が向上して剥離が生じ難くなり、サイクル特性に優れた二次電池を製造可能になるものと推測される。
また、(A)成分に含有されるスルホン酸基の割合は0.005〜1.0mmol/g、好ましくは0.01〜0.8mmol/g、更に好ましくは0.02〜0.6mmol/gである。(A)成分に含有されるスルホン酸基の割合が0.01mmol/g未満であると、集電体との密着性が十分に向上し難くなる。一方、(A)成分に含有されるスルホン酸基の割合が1.0mmol/g超であると、スラリー安定性が低下する傾向にある。
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、30,000〜200,000であることが好ましく、50,000〜150,000であることが更に好ましく、70,000〜130,000であることが特に好ましい。(A)成分のMwが30,000未満であると、集電体との密着性が劣る傾向にある。一方、(A)成分のMwが200,000超であると、このバインダー組成物を用いて得られる電極用スラリーの粘度が高くなり、塗工が困難となる傾向にある。なお、本明細書にいう「重量平均分子量(Mw)」は、THFを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される、スチレン換算の分子量である。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分は、所定の割合でスルホン酸基を含有するポリマーであれば特に限定されないが、具体的には、スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系ポリマー(スルホン酸基含有SEBS)、スルホン酸基含有アクリル系共重合体、エチレン/プロピレン系ポリマー、スチレン/イソプレン系ポリマー等を挙げることができる。これらのうち、得られる二次電池電極用バインダー組成物の集電体との密着性がより優れたものとなる観点から、(A1)スルホン酸基含有SEBS、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体が好ましい。なお、スルホン酸基を含有するこれらのポリマーは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
((A1)スルホン酸基含有SEBS)
(A1)スルホン酸基含有SEBSは、SEBSにスルホン酸基を導入する(SEBSをスルホン化する)ことにより製造することができる。具体的には、日本化学会編集、新実験講座(14巻 III、1773頁)、特開平2−227403号公報等に記載された公知の方法に従って、SEBSにスルホン酸基を導入することができる。
(A1)スルホン酸基含有SEBSは、SEBSにスルホン酸基を導入する(SEBSをスルホン化する)ことにより製造することができる。具体的には、日本化学会編集、新実験講座(14巻 III、1773頁)、特開平2−227403号公報等に記載された公知の方法に従って、SEBSにスルホン酸基を導入することができる。
SEBSの具体例としては、ダイナロン シリーズ(商品名、JSR社製)、ラバロン シリーズ(商品名、三菱化学社製)、タフテック シリーズ(商品名、旭化成社製)、TPE−SB シリーズ(商品名、住友化学工業社製)等を挙げることができる。
(A1)スルホン酸基含有SEBSに含有される、スチレンに由来する構成単位の割合(全結合スチレン含量)は、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることが更に好ましく、45質量%以上であることが特に好ましい。全結合スチレン含量が30質量%未満であると、この二次電池電極用バインダー組成物と集電体との密着性が若干低下する傾向にある。なお、全結合スチレン含量の上限については特に限定されないが、80質量%以下であることが好ましい。
SEBSのスルホン化に際しては、スルホン化剤を用いることができる。このスルホン化剤としては、無水硫酸と電子供与性化合物との錯体、亜硫酸水素塩(Na塩、K塩、Li塩等)、無水硫酸、クロルスルホン酸、発煙硫酸等を好適に用いることができる。なお、前記錯体を調製するために用いられる電子供与性化合物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ピリジン、ピペラジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン類;ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド等のスルフィド類;アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリル等のニトリル化合物を挙げることができる。なかでも、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサンが好ましい。
SEBSのスルホン化に際しては、無水硫酸や硫酸等の、スルホン化剤に不活性な溶媒を使用することもできる。スルホン化剤に不活性な溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;液体二酸化イオウ、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;水等を挙げることができる。これらの溶媒は、適宜、二種以上を混合して使用することもできる。
SEBSをスルホン化するに際しての反応温度は、通常、−70〜200℃であり、−30〜50℃とすることが好ましい。−70℃未満であると、スルホン化反応が遅くなるために、経済的でない場合がある。一方、200℃超であると、副反応を起こし、生成物が黒色化又は不溶化する場合がある。
((A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体)
(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの少なくともいずれかに由来する構成単位を有する共重合体である。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの少なくともいずれかに由来する構成単位を有する共重合体である。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート類;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;
ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N,N’−メチレン(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレン(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等の不飽和カルボン酸ニトリル類;
2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレートの不飽和カルボン酸のシアノアルキルエステル類;
ベンジル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体は、例えば、アクリル系共重合体にスルホン酸基を導入する(アクリル系共重合体をスルホン化する)ことにより製造することができる。なお、具体的には、前述の(A1)スルホン酸基含有SEBSと同様の方法によって、製造することができる。
一方、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくともいずれかと、その分子構造中に不飽和重合性基とスルホン酸基を有する化合物と、を含む単量体成分を共重合させることによっても製造することができる。ここで、「その分子構造中に不飽和重合性基とスルホン酸基を有する化合物」としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、メタアリルスルホン酸、及び2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、並びにこれらの金属塩等を挙げることができる。具体的には、スチレンスルホン酸ナトリウム(NaSS)、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸(ATBS)を好適例として挙げることができる。
なお、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体を製造するために用いることのできる前記単量体成分には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、及びその分子構造中に不飽和重合性基とスルホン酸基を有する化合物以外にも、これらの単量体と共重合可能な他の単量体を含有させることができる。含有させることのできる他の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。
((B)成分)
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(B)成分は、スルホン酸基を含有しないポリマー(第二のポリマー)である。(B)成分は、種々目的に応じて選択することができる。例えば、前述の(A)成分と異なる(B)成分を(A)成分とともに含有させることにより、極板の柔軟化、電極スラリーへの流動性付与、耐酸化性付与等の効果を与えることができる。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(B)成分は、スルホン酸基を含有しないポリマー(第二のポリマー)である。(B)成分は、種々目的に応じて選択することができる。例えば、前述の(A)成分と異なる(B)成分を(A)成分とともに含有させることにより、極板の柔軟化、電極スラリーへの流動性付与、耐酸化性付与等の効果を与えることができる。
(B)成分の具体例としては、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体(SEBS)、エチレン/プロピレン共重合体(EPM)、エチレン/プロピレン/ジエン系共重合体(EPDM)、アクリレート系ゴム(ACM)、スチレン/ブタジエン系ゴム(SBR)等のエラストマー系ポリマー;PVDF、PTFE等のフッ素系ポリマー等を挙げることができる。なかでも、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体(SEBS)、アクリレート系ゴム(ACM)が好ましい。これらの(B)成分は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)成分の含有割合は、通常、(A)成分を含有させることによる効果を損なわない割合とする。具体的には、(B)成分の含有割合は、(A)成分と(B)成分の合計に対して70質量%以下とすることが好ましく、65質量%以下とすることが更に好ましく、60質量%以下とすることが特に好ましい。(B)成分の含有割合が、(A)成分と(B)成分の合計に対して70質量%超であると、アルミをはじめとする各種集電体との密着性が向上し難くなる傾向にある。なお、(B)成分の含有割合の下限値については限定されないが、10質量%以上とすることが好ましい。
(C)成分
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(C)成分は、N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする有機溶媒である。ここで、「N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする」とは、具体的には、NMPの物理的・化学的特性が著しく損なわれることのない範囲内で、他の成分が含有されていてもよいことを意味する。このため、NMP以外の有機溶媒等が微量に含有されていてもよい。より具体的に、「N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする」とは、(B)成分に含まれるNMPの割合が95質量%以上、好ましくは97質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、最も好ましくは100質量%であることをいう。なお、NMP以外の成分としては、例えば、水、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(C)成分は、N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする有機溶媒である。ここで、「N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする」とは、具体的には、NMPの物理的・化学的特性が著しく損なわれることのない範囲内で、他の成分が含有されていてもよいことを意味する。このため、NMP以外の有機溶媒等が微量に含有されていてもよい。より具体的に、「N−メチルピロリドン(NMP)を主成分とする」とは、(B)成分に含まれるNMPの割合が95質量%以上、好ましくは97質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、最も好ましくは100質量%であることをいう。なお、NMP以外の成分としては、例えば、水、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。
(二次電池電極用バインダー組成物の調製方法)
本発明の二次電池電極用バインダー組成物は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を混合し、(C)成分に(A)成分と(B)成分を溶解させることによって調製することができる。これら三成分の混合比率は、目的に応じて適宜設定することができる。このため、本発明の二次電池電極用バインダー組成物の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、5〜65質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を混合し、(C)成分に(A)成分と(B)成分を溶解させることによって調製することができる。これら三成分の混合比率は、目的に応じて適宜設定することができる。このため、本発明の二次電池電極用バインダー組成物の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、5〜65質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。
2.二次電池電極用スラリー:
次に、本発明の二次電池電極用スラリーの一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極用スラリーは、前述の二次電池電極用バインダー組成物と、電極活物質とを含有するものである。なお、本実施形態の二次電池電極用スラリーは、二次電池電極用バインダー組成物と電極活物質とを、必要に応じて添加される各種添加剤とともに混合することにより、調製することができる。
次に、本発明の二次電池電極用スラリーの一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極用スラリーは、前述の二次電池電極用バインダー組成物と、電極活物質とを含有するものである。なお、本実施形態の二次電池電極用スラリーは、二次電池電極用バインダー組成物と電極活物質とを、必要に応じて添加される各種添加剤とともに混合することにより、調製することができる。
本発明の二次電池電極用スラリーは、電極活物質100質量部に対して、二次電池電極用バインダーを、固形分として0.1〜10質量部含有するものであることが好ましく、0.2〜5質量部含有するものであることが更に好ましく、0.3〜4質量部含有するものであることが特に好ましい。二次電池電極用バインダーの量が0.1質量部未満であると、良好な密着性が得られなくなる傾向にある。一方、10質量部超であると、過電圧が上昇して電池特性に影響を及ぼす傾向にある。なお、二次電池電極用バインダー組成物と電極活物質との混合には、各種混練機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を使用することができる。
本発明の二次電池電極用スラリーに必要に応じて添加される各種添加剤としては、NMPに溶解可能な粘度調整用ポリマーや、グラファイト等の導電性カーボン、金属粉末等の導電材等を添加することができる。NMPに溶解可能な粘度調整用ポリマーとしては、エチレンビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができる。
本発明の二次電池電極用スラリーに含有される電極活物質としては、水系電池、例えばニッケル水素電池では、水素吸蔵合金粉末が好適に用いられる。より具体的には、MmNi5をベースに、Niの一部をMn、Al、Co等の元素で置換したものが好適に用いられる。なお、「Mm」は、希土類の混合物であるミッシュメタルを表している。電極活物質は、その粒子径が3〜400μmである、100メッシュを通過した粉末であることが好ましい。また、非水系電池においては、例えば、MnO2、MoO3、V2O5、V6O13、Fe2O3、Fe3O4、Li(1−x)CoO2、Li(1−x)・NiO2、LixCoySnzO2、Li(1−x)Co(1−y)NiyO2、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2、CuF2、NiF2等の無機化合物;フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料;ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子等を挙げることができる。特に、Li(1−x)CoO2、Li(1−x)NiO2、LixCoySnzO2、Li(1−x)Co(1−y)NiyO2等のリチウムイオン含有複合酸化物を用いた場合、正負極共に放電状態で組み立てることが可能となるために好ましい。
負極用活物質としては、例えば、フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子、スズ酸化物やフッ素等の化合物からなるアモルファス化合物等を好適例として挙げることができる。特に、黒鉛化度の高い天然黒鉛や人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン等の黒鉛質材料を用いた場合、充放電サイクル特性が良く、容量が高い電池を得ることができる。また、負極活物質として炭素質材料を用いた場合における、この炭素質材料の平均粒径は、電流効率の低下、スラリーの安定性低下、得られる電極の塗膜内での粒子間抵抗増大等を考慮すると、0.1〜50μmであることが好ましく、1〜45μmであることが更に好ましく、3〜40μmの範囲であることが特に好ましい。
3.二次電池電極:
次に、本発明の二次電池電極の一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極は、集電材と、前述の二次電池電極用スラリーが集電材の表面上に塗布及び乾燥されて形成された電極層とを備えたものである。
次に、本発明の二次電池電極の一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極は、集電材と、前述の二次電池電極用スラリーが集電材の表面上に塗布及び乾燥されて形成された電極層とを備えたものである。
集電材としては、水系電池では、例えばNiメッシュ、Niメッキされたパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体等を挙げることができる。また、非水系電池では、例えばアルミ箔や銅箔等の部材を好適例として挙げることができる。この集電材の少なくとも一方の表面上に、前述の二次電池電極用スラリーを所定の厚みとなるように塗布した後、加熱・乾燥することによって電極層を形成すれば、本実施形態の二次電池電極を得ることができる。集電材の表面上に二次電池電極用スラリーを塗布する方法としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法等の任意のコーターヘッドを用いる方法を採用することができる。
また、集電材の表面上に塗布された二次電池電極用スラリーを加熱・乾燥する方法としては、例えば放置して自然乾燥する方法の他、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、又は遠赤外線加熱機等を使用する乾燥方法等を採用することができる。乾燥温度は、通常、20〜250℃とすることが好ましく、130〜170℃とすることが更に好ましい。また、乾燥時間は、1〜120分とすることが好ましく、5〜60分とすることが更に好ましい。
本発明の二次電池電極は、水系電池、非水系電池の何れの電池用の電極としても好適に用いることができる。水系電池としてはニッケル水素電池負極、非水系電池としてはアルカリ二次電池負極やリチウムイオン電池負極等で優れた特性を発揮することができる。
本発明の二次電池電極を用いて電池を組み立てる場合、非水系電解液としては、通常、電解質が非水系溶媒に溶解されてなるものが用いられる。電解質としては特に限定されないが、アルカリ二次電池での例を示せば、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、CF3SO3Li、LiPF6、LiI、LiAlCl4、NaClO4、NaBF4、NaI、(n−Bu)4NClO4、(n−Bu)4NBF4、KPF6等を挙げることができる。
また、電解液に用いられる溶媒としては、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物、塩素化炭化水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物、リン酸エステル系化合物、スルホラン系化合物等を用いることができる。これらの中でも、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、カーボネート類、スルホラン系化合物が好ましい。具体的には、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール、モノグライム、ジグライム、トリグライム、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチル−2−ペンタノン、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、1,2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、メチルフオルメイト、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルチオホルムアミド、スルホラン、3−メチル−スルホラン、リン酸トリメチル、若しくはリン酸トリエチル、又はこれらの混合溶媒等を挙げることができる。水系電池用の電解液としては、通常、5規定以上の水酸化カリウム水溶液が使用される。
更に、要すればセパレータ、端子、絶縁板等の部品を用いて電池が構成される。また、電池の構造としては、特に限定されるものではないが、正極、負極、及び要すればセパレータを単層又は複層としたペーパー型電池、或いは正極、負極、及び要すればセパレータをロール状に巻いた円筒状電池等を例示することができる。本発明の二次電池電極を用いて製造した二次電池は、例えばAV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[スルホン酸基含有量]:得られたポリマー溶液を200℃で乾燥して乾燥物を得た。得られた乾燥物について硫黄元素分析することにより、スルホン酸基含有量(mmol/g)を算出した。
[カルボン酸基含有量、無水カルボン酸基含有量]:得られたポリマー溶液5gを100mlのメタノールに投入し、ポリマーを析出させた。析出したポリマーを60℃で24時間真空乾燥した後、0.2g秤量し、100mlのTHFに溶解した。その後、フェノールフタレインを指示薬として0.1mmol/lのKOH水溶液にて滴定を行い、その滴定量よりカルボン酸基含有量(mmol/g)、及び無水カルボン酸基含有量(mmol/g)を算出した。
[ピール強度]:電池電極(正極)から、幅2cm×長さ10cmの試験片を切り出した。この試験片の電極層側の表面を、両面テープを用いてアルミ板に貼り付けた。また、試験片の集電材側の表面に、幅18mmテープ(商品名「セロテープ(登録商標)」(ニチバン社製))(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に50mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(g/cm)を5回測定し、その平均値をピール強度(g/cm)として算出した。なお、ピール強度の値が大きいほど、集電材と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
[サイクル特性]:作製した2極式コインセルについて、25℃雰囲気下、0.2Cの定電流法で4.2Vまで充電した後に3.0Vまで放電する充放電サイクルを50サイクル繰り返した。50サイクル目の放電容量(mAh/g(活物質1g当たりの放電容量))と1サイクル目の放電容量(mAh/g)を測定し、下記式(1)からサイクル特性(%)を算出した。このサイクル特性の値が高いほど、高速放電での容量低下が少なく、出力特性が良好な電池であると評価することができる。
サイクル特性(%)={(50サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)}×100 (1)
サイクル特性(%)={(50サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)}×100 (1)
[スラリー安定性]:調製した正極用スラリーを、25℃で3日放置した後に沈降物の有無を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:沈降物なし
×:沈降物あり
○:沈降物なし
×:沈降物あり
(実施例1、2)
セパラブルフラスコに、1,2−ジクロロエタン1150部、シクロヘキサン90部、及び水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体(商品名「ダイナロンDR8900」、JSR社製、スチレン由来の構成単位の含有割合:49%)100部を投入し、50℃で5時間撹拌した。更に、無水酢酸50部を投入した後、30分かけて硫酸25部を滴下した。滴下終了後、50℃で2時間撹拌を継続し、5部の2−プロパノールを投入することで反応を停止させた。次いで、10%炭酸ナトリウム水溶液400部を徐々に加えることにより、ポリマーを析出させた。析出させたポリマーをメタノールで洗浄した後、更に、洗浄水のpHが8.0以下となるまで水で洗浄した。洗浄後のポリマーを、50℃で1日真空乾燥させて乾燥ポリマーを得た。セパラブルフラスコに、得られた乾燥ポリマー100部、及びNMP900部を仕込み、50℃で2時間撹拌して乾燥ポリマーを溶解させることにより、スルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−1)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン基)含有量は0.3mmol/gであった。
セパラブルフラスコに、1,2−ジクロロエタン1150部、シクロヘキサン90部、及び水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体(商品名「ダイナロンDR8900」、JSR社製、スチレン由来の構成単位の含有割合:49%)100部を投入し、50℃で5時間撹拌した。更に、無水酢酸50部を投入した後、30分かけて硫酸25部を滴下した。滴下終了後、50℃で2時間撹拌を継続し、5部の2−プロパノールを投入することで反応を停止させた。次いで、10%炭酸ナトリウム水溶液400部を徐々に加えることにより、ポリマーを析出させた。析出させたポリマーをメタノールで洗浄した後、更に、洗浄水のpHが8.0以下となるまで水で洗浄した。洗浄後のポリマーを、50℃で1日真空乾燥させて乾燥ポリマーを得た。セパラブルフラスコに、得られた乾燥ポリマー100部、及びNMP900部を仕込み、50℃で2時間撹拌して乾燥ポリマーを溶解させることにより、スルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−1)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン基)含有量は0.3mmol/gであった。
一方、別のセパラブルフラスコに、シクロヘキサン2000部、水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体(商品名「ダイナロンDR8900」、JSR社製)100部を投入し、50℃で5時間撹拌して水添スチレン・ブタジエンブロック共重合体を溶解させた。900部のNMPを投入した後、減圧蒸留にてシクロヘキサンを揮発させることで、スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を得た。表1に示す割合でスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−1)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。
得られた二次電池電極用バインダー組成物3部(固形分換算)を、卓上コーレス型分散機を使用して2000rpmで撹拌しながら、アセチレンブラック(電気化学工業社製)5部、及びコバルト酸リチウム(キシダ化学社製)100部を徐々に加えた。その後、冷却しながら更に1時間撹拌した。次いで、NMPを加えて粘度を約10000mPa・sに調整することにより、正極用スラリーを調製した。アルミ箔表面上に、調製した正極用スラリーを、乾燥後の膜厚が60μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布した。120℃で2時間乾燥した後、塗工層の密度が3.0g/cm3となるようにロールプレスすることにより、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。
2極式コインセル(商品名「HSフラットセル」(宝泉社製))内に、直径16.16mmに打ち抜いたリチウム箔を載置した。次いで、直径18mmに打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(商品名「セルガード#2400」(セルガード社製))を載置するとともに、空気が入らないように電解液を注入した。その後、直径15.95mmに打ち抜いた正極を載置し、外装ボディーをネジで閉めて封止することにより二次電池を作製した。なお、使用した電解液は、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート=1/1の溶媒に、LiPF6が1モル/リットルの濃度で溶解した溶液である。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(実施例3、4)
無水酢酸100部、硫酸50部、及び10%炭酸ナトリウム水溶液800部使用したこと以外は、前述の実施例1、2と同様の操作によりスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−2)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は0.6mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−2)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
無水酢酸100部、硫酸50部、及び10%炭酸ナトリウム水溶液800部使用したこと以外は、前述の実施例1、2と同様の操作によりスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−2)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は0.6mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−2)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(実施例5)
セパラブルフラスコに、イオン交換水200部、及び反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」、旭電化工業社製)0.4部を投入し、撹拌下、窒素置換した。次いで、過硫酸カリウム0.4部を仕込み、75℃に昇温した。別容器に、イオン交換水50部、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」)1部、メチルメタクリレート20部、n−ブチルアクリレート65部、ダイアセトンアクリルアミド5部、アクリロニトリル8部、及びスピノマーNaSS(東ソー社製)2部を仕込み、撹拌下に乳化することにより乳化物を得た。得られた乳化物を、前述のセパラブルフラスコ内に3時間かけて連続的に滴下した。なお、滴下中はセパラブルフラスコ内に窒素ガスを導入するとともに、内温を75℃に維持した。連続滴下終了後、80℃まで昇温して2時間反応させた。次いで、25℃まで冷却した後、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、スルホン基含有ポリマーの水分散体を得た。得られた水分散体100g(固形分換算)に対してNMP900gを投入し、80℃の減圧蒸留にて水を揮発させることにより、スルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−3)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は0.05mmol/gであった。
セパラブルフラスコに、イオン交換水200部、及び反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」、旭電化工業社製)0.4部を投入し、撹拌下、窒素置換した。次いで、過硫酸カリウム0.4部を仕込み、75℃に昇温した。別容器に、イオン交換水50部、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」)1部、メチルメタクリレート20部、n−ブチルアクリレート65部、ダイアセトンアクリルアミド5部、アクリロニトリル8部、及びスピノマーNaSS(東ソー社製)2部を仕込み、撹拌下に乳化することにより乳化物を得た。得られた乳化物を、前述のセパラブルフラスコ内に3時間かけて連続的に滴下した。なお、滴下中はセパラブルフラスコ内に窒素ガスを導入するとともに、内温を75℃に維持した。連続滴下終了後、80℃まで昇温して2時間反応させた。次いで、25℃まで冷却した後、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、スルホン基含有ポリマーの水分散体を得た。得られた水分散体100g(固形分換算)に対してNMP900gを投入し、80℃の減圧蒸留にて水を揮発させることにより、スルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−3)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は0.05mmol/gであった。
一方、別のセパラブルフラスコに、イオン交換水200部、及び反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」、旭電化工業社製)0.4部を投入し、撹拌下、窒素置換した。次いで、過硫酸カリウム0.4部を仕込み、75℃に昇温した。別容器に、イオン交換水50部、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR10」)1部、メチルメタクリレート20部、n−ブチルアクリレート65部、ダイアセトンアクリルアミド5部、アクリロニトリル8部、及びアクリル酸2部を仕込み、撹拌下に乳化することにより乳化物を得た。得られた乳化物を、前述のセパラブルフラスコ内に3時間かけて連続的に滴下した。なお、滴下中はセパラブルフラスコ内に窒素ガスを導入するとともに、内温を75℃に維持した。連続滴下終了後、80℃まで昇温して2時間反応させた。次いで、25℃まで冷却した後、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、スルホン基非含有ポリマーの水分散体を得た。得られた水分散体100g(固形分換算)に対してNMP900gを投入し、80℃の減圧蒸留にて水を揮発させることにより、スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を得た。得られたポリマーの官能基(カルボン酸基)含有量は0.55mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−3)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。
更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(実施例6)
スピノマーNaSSに代えて、2-アクリルアミド2−プロパンスルホン酸(ATBS:東亞合成社製)を使用したこと以外は、前述の実施例5と同様にしてスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−4)を得た。得られたポリマーのスルホン酸基含有量は0.05mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−4)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
スピノマーNaSSに代えて、2-アクリルアミド2−プロパンスルホン酸(ATBS:東亞合成社製)を使用したこと以外は、前述の実施例5と同様にしてスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−4)を得た。得られたポリマーのスルホン酸基含有量は0.05mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン酸基含有ポリマーのNMP溶液(A−4)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(比較例1)
無水酢酸230部、硫酸115部、及び10%炭酸ナトリウム水溶液1840部使用したこと以外は、前述の実施例1と同様の操作によりスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−5)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は1.2mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−5)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
無水酢酸230部、硫酸115部、及び10%炭酸ナトリウム水溶液1840部使用したこと以外は、前述の実施例1と同様の操作によりスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−5)を得た。得られたポリマーの官能基(スルホン酸基)含有量は1.2mmol/gであった。表1に示す割合でスルホン基含有ポリマーのNMP溶液(A−5)とスルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を配合することで二次電池電極用バインダー組成物を得た。更に、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(比較例2)
スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を二次電池電極用バインダー組成物として使用し、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−1)を二次電池電極用バインダー組成物として使用し、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
(比較例3)
スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を二次電池電極用バインダーとして使用し、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
スルホン酸基非含有ポリマーのNMP溶液(B−2)を二次電池電極用バインダーとして使用し、実施例1、2と同様の操作により正極用スラリーを調製し、評価用電極(正極)を得た。正極用スラリーの安定性の評価結果、及び正極のピール強度の測定結果を表1に示す。得られた正極を使用し、実施例1、2と同様の操作により二次電池を作製した。作製した二次電池のサイクル特性の測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜6の二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリーを用いた場合には、比較例1〜3の二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリーを用いた場合に比べて、スラリー安定性に優れ、かつ、集電体と電極層との密着性に優れた電極を製造可能であることが明らかである。
更に、実施例1〜6の二次電池電極を用いた場合には、比較例1〜3の二次電池電極を用いた場合に比べて、サイクル特性に優れた二次電池を提供可能であることが明らかである。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物を用いれば、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた、AV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用することができる二次電池を提供することができる。
Claims (8)
- (A)スルホン酸基を含有する第一のポリマーと、
(B)スルホン酸基を含有しない第二のポリマーと、
(C)N−メチルピロリドンを主成分とする有機溶媒と、を含み、
前記(A)第一のポリマーに含有されるスルホン酸基の割合が、0.005〜1.0mmol/gである二次電池電極用バインダー組成物。 - 前記(A)第一のポリマーが、
(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体と、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体の少なくともいずれかである請求項1に記載の二次電池電極用バインダー組成物。 - 前記(A)第一のポリマーが、前記(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体である場合に、
前記(A1)スルホン酸基含有スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体に含有される、スチレンに由来する構成単位の割合が、30質量%以上である請求項2に記載の二次電池電極用バインダー組成物。 - 前記(A)第一のポリマーが、(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体である場合に、
前記(A2)スルホン酸基含有アクリル系共重合体が、
(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくともいずれかと、その分子構造中に不飽和重合性基とスルホン酸基を有する化合物と、を含む単量体成分の共重合体である請求項2に記載の二次電池電極用バインダー組成物。 - 前記(B)第二のポリマーが、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン系共重合体、アクリレート系ゴム、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ジエン系共重合体、及びスチレン/ブタジエン系ゴムからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池電極用バインダー組成物と、
電極活物質と、を含有する二次電池電極用スラリー。 - 前記電極活物質100質量部に対して、前記二次電池電極用バインダーを0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する請求項6に記載の二次電池電極用スラリー。
- 集電材と、
前記集電材の表面上に請求項6又は7に記載の二次電池電極用スラリーが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた二次電池電極。
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