JP5012059B2 - 複合化重合体組成物の製造方法、複合化重合体組成物、二次電池電極用ペースト、及び二次電池電極 - Google Patents

複合化重合体組成物の製造方法、複合化重合体組成物、二次電池電極用ペースト、及び二次電池電極 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池電極用バインダーとして好適な複合化重合体組成物の製造方法、その製造方法により製造される複合化重合体組成物、二次電池電極用ペースト、及び二次電池電極に関する。
近年、電子機器の小型化・軽量化は目覚しく、それに伴い、電源となる電池に対しても小型化・軽量化の要求が非常に強い。かかる要求を満足するために種々の二次電池が開発されており、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等が実用化されている。
これらの二次電池の構成部材となる電極を製造する方法としては、一般的には、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂をバインダーとして使用し、N−メチルピロリドン(NMP)等の有機溶剤を分散媒として使用し、これらと活物質分散混合してペーストを得た後、集電体上に塗布・乾燥する方法がある。
ここで、バインダーは、活物質を含む電極層と、集電体との密着性を向上させるために機能するものである。しかしながら、ポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂は、集電体との密着性が必ずしも十分であるとはいえなかった。電極層と集電体との密着性が十分ではない電極を用いた二次電池では、充放電サイクル特性をはじめとする電池特性の向上を図ることができないという問題がある。
関連する従来技術として、水添ジエン系重合体にカルボキシル基等の官能基を導入した変性重合体をリチウム二次電池用のバインダーとして用いることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1で開示されたバインダーであっても、電極層と集電体との密着性を向上させる効果は必ずしも十分であるとはいえない。また、密着性不十分な電極を備えた二次電池は、特に高速放電での容量低下や繰り返し充放電(サイクル特性)による容量低下が顕著となる。
一方、高速放電での容量低下や繰り返し充放電(サイクル特性)による容量低下等を改善し得るものとして、フッ素を含有する重合体と、カルボキシル基等の官能基を有するアクリル系重合体とを複合化した複合化重合体の水系分散体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2で開示された複合化重合体の水系分散体を用いて調製した電極ペーストに関しても改良する必要がある。また、上記の容量低下に対する改善効果も決して十分とはいえなかった。
特開平10−17714号公報 特許第3601250号公報
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、集電体との密着性が良好な、ペースト安定性に優れた複合化重合体組成物の製造方法、その製造方法により製造される複合化重合体組成物、及び二次電池電極用ペースト、並びに高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、電極層と集電体との密着性が良好な二次電池電極を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、フッ素系重合体、及び特定の構成単位を含む官能基含有重合体を含有する複合化重合体の水系分散体と、特定の有機溶媒とを混合するとともに、水分を除去することによって、上記課題を達成し得る複合化重合体組成物を製造可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す複合化重合体組成物の製造方法、複合化重合体組成物、二次電池電極用ペースト、及び二次電池電極が提供される。
[1](A)(a)フッ素系重合体、並びに(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位及び官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位を含む官能基含有重合体、を含有する複合化重合体の水系分散体と、(B)1気圧における沸点(bp)が100℃以上の有機溶媒と、を混合する工程と、前記水系分散体に含有される水分を除去して、前記複合化重合体、及び前記有機溶媒を含有する複合化重合体組成物を得る工程と、を有する複合化重合体組成物の製造方法。
[2]前記(a)フッ素系重合体が、(a−1)フッ化ビニリデンに由来する構成単位50〜80質量%、(a−2)六フッ化プロピレンに由来する構成単位20〜50質量%、及び(a−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位0〜30質量%、からなるものである前記[1]に記載の複合化重合体組成物の製造方法。
[3]前記(b)官能基含有重合体が、(b−1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位40〜80質量%、(b−2)官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位0.1〜20質量%、及び(b−3)その他の不飽和単量体0〜40質量%、からなるものである前記[1]又は[2]に記載の複合化重合体組成物の製造方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の複合化重合体組成物の製造方法によって製造された複合化重合体組成物。
[5]二次電池電極用バインダーとして用いられる前記[4]に記載の複合化重合体組成物。
[6]前記[4]又は[5]に記載の複合化重合体組成物と、電極活物質と、を含有する二次電池電極用ペースト。
[7]前記電極活物質100質量部に対して、前記複合化重合体組成物を0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する前記[6]に記載の二次電池電極用ペースト。
[8]集電材と、前記集電材の表面上に前記[6]又は[7]に記載の二次電池電極用ペーストが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた二次電池電極。
本発明の複合化重合体組成物の製造方法によれば、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、集電体との密着性が良好な、ペースト安定性に優れた複合化重合体組成物を製造することができる。
本発明の複合化重合体組成物は、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るものであり、かつ、集電体との密着性が良好な、ペースト安定性に優れているといった効果を奏するものである。
本発明の二次電池電極用ペーストは、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るとともに、集電体との密着性が良好であり、かつ、ペースト安定性にも優れているといった効果を奏するものである。
本発明の二次電池電極は、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得るとともに、電極層と集電体との密着性が良好であるといった効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
1.複合化重合体組成物の製造方法
本発明の複合化重合体組成物の製造方法の一実施形態は、(A)(a)フッ素系重合体、並びに(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位及び官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位を含む官能基含有重合体、を含有する複合化重合体の水系分散体(以下、「(A)成分」ともいう)と、(B)1気圧における沸点(bp)が100℃以上の有機溶媒(以下、「(B)成分」ともいう)と、を混合する工程と、水系分散体に含有される水分を除去して、複合化重合体と(B)成分を含有する複合化重合体組成物を得る工程と、を有する製造方法である。以下、その詳細について説明する。
((A)複合化重合体の水系分散体)
(A)成分は、複合化重合体の水系分散体である。この複合化重合体には、重合体成分として、(a)フッ素系重合体(以下、「(a)成分」ともいう)と、(b)官能基含有重合体(以下、「(b)成分」ともいう)とが含有される。なお、(b)成分には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位と、官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位とが含まれている。
((a)フッ素系重合体)
重合体成分として前記複合化重合体に含有される(a)成分は、フッ素系重合体である。この(a)成分は、フッ素を含有する重合体であれば特に限定されないが、具体的には、(a−1)フッ化ビニリデンと(a−2)六フッ化プロピレンを含む単量体成分を重合して得られたものを好適例として挙げることができる。
(a)成分を得るに際して用いられる単量体成分には、(a−1)フッ化ビニリデンと(a−2)六フッ化プロピレン以外の、(a−3)その他の不飽和単量体が含有されてもよい。含有させることのできる(a−3)その他の不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル系化合物;ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類、エチレンの他、後述する官能基含有不飽和単量体等を挙げることができる。これらの不飽和単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
(a)成分に含有される、(a−1)フッ化ビニリデンに由来する構成単位の割合は、50〜80質量%であることが好ましく、55〜80質量%であることが更に好ましく、60〜80質量%であることが更に好ましい。(a−1)フッ化ビニリデンに由来する構成単位の割合が50質量%未満であると、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位との相溶性が悪くなるために、水を除去して有機溶媒に置換して複合化重合体組成物とした際に、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足することにより、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。一方、80質量%超であると、フッ素系重合体をシードとした、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位及び官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位のシード重合が起こり難くなるため、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。
(a)成分に含有される、(a−2)六フッ化プロピレンに由来する構成単位の割合は、20〜50質量%であることが好ましく、20〜45質量%であることが更に好ましく、20〜40質量%であることが特に好ましい。(a−2)六フッ化プロピレンに由来する構成単位の割合が20質量%未満であると、フッ素系重合体をシードとした、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位及び官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位のシード重合が起こり難くなるため、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。一方、50質量%超の場合にも、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位との相溶性が悪くなるために、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。
また、(a)成分に含有される、(a−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位の割合は、0〜30質量%であることが好ましく、0〜25質量%であることが更に好ましく、0〜20質量%であることが特に好ましい。(a−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位の割合が30質量%超であると、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。
((b)官能基含有重合体)
重合体成分として前記複合化重合体に含有される(b)成分は、官能基含有重合体である。この(b)成分としては、(b−1)アクリル酸アルキルエステルと(b−2)官能基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られたものを好適例として挙げることができる。
(b−1)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(b−2)官能基含有不飽和単量体中の官能基としては、例えば、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、アミド基、アミノ基、シアノ基、エポキシ基、ビニル基、スルホン酸基等を挙げることができる。なかでも、カルボキシル基、アミド基、エポキシ基、シアノ基、スルホン酸基が好ましい。
カルボキシル基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ポリカルボン酸類;前記不飽和ポリカルボン酸の遊離カルボキシル基含有アルキルエステルや遊離カルボキシル基含有アミド類等を挙げることができる。
カルボン酸無水物基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、前記不飽和ポリカルボン酸の酸無水物類等を挙げることができる。
アミド基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N,N’−メチレン(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレン(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、クトロン酸アミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸ジアミド等の不飽和カルボン酸アミド類等を挙げることができる。
アミノ基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、2−アミノメチル(メタ)アクリレート、2−メチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−n−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−n−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、3−メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸のアミノアルキルエステル類;N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−2−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−3−アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3−メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミドのN−アミノアルキル誘導体類等を挙げることができる。
シアノ基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等の不飽和カルボン酸ニトリル類;2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレートの不飽和カルボン酸のシアノアルキルエステル類等を挙げることができる。
エポキシ基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等の不飽和基含有グリシジル化合物等を挙げることができる。
スルホン酸基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸(塩)、イソプレンスルホン酸(塩)等を挙げることができる。
上述してきた各種の官能基を有する(b−2)官能基含有不飽和単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。なお、官能基含有重合体にビニル基を導入する方法としては、例えば、カルボキシル基含有重合体と前記不飽和基含有グリシジル化合物とのエステル化反応、エポキシ基含有重合体と前記カルボキシル基含有不飽和単量体とのエステル化反応、カルボキシル基含有重合体と前記アミノ基含有不飽和単量体とのアミド化反応、アミノ基含有重合体と前記カルボキシル基含有不飽和単量体とのアミド化反応等を挙げることができる。
(b)成分を得るに際して用いられる単量体成分には、(b−1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(b−2)官能基含有不飽和単量体以外の、(b−3)その他の不飽和単量体が含有されてもよい。含有させることのできる(b−3)その他の不飽和単量体としては、例えば、前述の(a−3)その他の不飽和単量体として例示した、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニル系化合物、共役ジエン類、エチレン等を挙げることができる。
(b)成分に含有される、(b−1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の割合は、40〜80質量%であることが好ましく、45〜80質量%であることが更に好ましく、50〜80質量%であることが特に好ましい。(b−1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の割合が40質量%未満であると、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。一方、80質量%超であると、電極用スラリー中での体積膨潤が大きくなり過ぎる傾向にある。
(b)成分に含有される、(b−2)官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位の割合は、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜18質量%であることが更に好ましく、1.0〜15質量%であることが特に好ましい。(b−2)官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位の割合が0.1質量%未満であると、水系での重合の際に粒子の化学的安定性が不足して、良好な水系分散体を得難くなる傾向にある。一方、20質量%超であると、水系での重合の際に粘度が高くなり過ぎる傾向があり、粒子が合一凝集して、良好な水系分散体を得難くなる傾向にある。
また、(b)成分に含有される、(b−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位の割合は、0〜40質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることが更に好ましく、0〜20質量%であることが特に好ましい。(b−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位の割合が40質量%超であると、フッ素系重合体と官能基含有重合体との相溶性が不足し、得られる複合化重合体組成物が層分離現象を生じ易くなる傾向にある。
((a)成分と(b)成分の含有割合)
(a)成分と(b)成分の合計100質量部に対する、(a)成分の割合は、5〜60質量部であることが好ましく、10〜50質量部であることが更に好ましい。(a)成分の割合が5質量部未満であると、耐薬品性等が低下する傾向にある。一方、60質量部超であると、バインダー性能が低下する傾向にある上、高速放電の際の容量低下やサイクル特性が悪くなる傾向にある。
((b−1)成分と(b−2)成分の含有割合)
(b−1)成分と(b−2)成分の合計100質量部に対する、(b−2)成分の割合は、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることが更に好ましく、1〜10質量部であることが特に好ましい。(b−2)成分の割合が0.1質量部未満であると、電極スラリーの貯蔵安定性が低下する傾向にある。一方、10質量部超であると、電極スラリーの流動性が損なわれる傾向にある。なお、複合化重合体の好適な合成方法は、例えば、特開平7−258499号公報に記載されている。
複合化重合体に含有されるトルエン不溶分は、通常、20〜100質量%であり、30〜74質量%であることが好ましい。複合化重合体に含有されるトルエン不溶分が20質量%未満であると、得られる複合化重合体組成物を電極用バインダーとして用いた場合に、塗工後の乾燥工程でポリマーフローが生じて電極活物質を過度に被覆し易くなり、電極の導電性を阻害して過電圧の原因となる場合がある。また、電解液に対する耐久性が低下し易くなり、集電材から電極活物質が脱離し易くなる場合がある。
複合化重合体の融点(Tm)は、170℃以下であることが好ましく、0〜110℃であることが更に好ましく、30〜60℃であることが特に好ましい。複合化重合体の融点(Tm)が170℃超であると、柔軟性や粘着性に乏しくなり、電極活物質の集電材への結着性が低下する傾向にある。
(A)成分は、複合化重合体が重合体粒子として水系媒体中に分散しているものである。水系媒体中に分散している重合体粒子の数平均粒子径は、通常、0.05〜5μmであり、0.1〜2μmであることが好ましい。また、重合体粒子の数平均粒子径は、電極活物質の数平均粒子径の1/3より小さいことが好ましい。
((B)有機溶媒)
(B)成分は、1気圧における沸点(bp)が100℃以上、好ましくは115℃以上、更に好ましくは130℃以上の有機溶媒である。(B)成分の具体例としては、トルエン、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を挙げることができる。なかでも、NMP、DMSO、DMFが好ましい。
(複合化重合体組成物の製造方法)
本実施形態の複合化重合体組成物の製造方法では、先ず、(A)成分と(B)成分を混合して、混合組成物原料を得る。次いで、得られた混合組成物原料から、(A)成分に含有されていた水分を除去する。混合組成物原料から水分を除去することにより、複合化重合体と有機溶媒を含有する、本実施形態の複合化重合体組成物を製造することができる。
混合組成物原料から水分を除去する方法については、特に限定されないが、具体的には、蒸留法、限外濾過法、分別濾過法、分散媒相転換法等を挙げることができる。水分は、2.0質量%以下の含有割合となるまで除去することが好ましく、1.5質量%以下の含有割合となるまで除去することが更に好ましく、1.0質量%以下の含有割合となるまで除去することが特に好ましい。水分の含有割合が2.0質量%超であると、スラリー中で活物質に対し悪影響を及ぼして、電池容量の低下の原因となる場合がある。
2.複合化重合体組成物
次に、本発明の複合化重合体組成物の一実施形態について説明する。本実施形態の複合化重合体組成物は、前述の複合化重合体組成物の製造方法によって製造されたものであり、サイクル特性に優れた二次電池を製造し得る、集電体との密着性が良好な、ペースト安定性に優れたものである。
本実施形態の複合化重合体組成物は、(A)複合化重合体の水系分散体と、(B)特定の有機溶媒とを混合した後、水分を除去することによって得られるものである。このように、予め調製した特定ポリマーの水分散体に含まれる水分を有機溶媒に置換することにより、密着性やペースト安定性に優れた複合化重合体組成物とすることができる。
これに対して、複合化重合体の水系分散体(即ち、(B)有機溶媒に置換していないもの)は、ペースト安定性が良好であるとはいえず、電極用バインダーとして用いた場合に、サイクル特性に優れた二次電池を製造することが困難となる。また、(a)成分の水分散体と(B)成分の混合物から水分を除去して得られたポリマー溶液と、(b)成分の水分散体と(B)成分の混合物から水分を除去して得られたポリマー溶液とを、単純にブレンドして得られたものについても、ペースト安定性が良好であるとはいえず、電極用バインダーとして用いた場合に、サイクル特性に優れた二次電池を製造することが困難となる。更に、単純にブレンドした場合には、比重が約1.8g/cmであるフッ素系重合体((a)成分)と比重が約1.0g/cmである官能基含有重合体((b)成分)の比重差により、層分離が極めて生じ易くなるといった問題もある。即ち、本実施形態の複合化重合体組成物は、(a)成分と(b)成分との良好な複合化重合体組成物であることが先ず必須である。
本実施形態の複合化重合体組成物は、その特性を生かし、二次電池電極用バインダー、電気二重層キャパシタ電極用バインダー等として好適に用いることができる。
3.二次電池電極用ペースト
次に、本発明の二次電池電極用ペーストの一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極用ペーストは、前述の複合化重合体組成物と、電極活物質とを含有するものである。なお、本実施形態の二次電池電極用ペーストは、複合化重合体組成物と電極活物質とを、必要に応じて添加される各種添加剤とともに混合することにより、調製することができる。
本実施形態の二次電池電極用ペーストは、電極活物質100質量部に対して、複合化重合体組成物を、固形分として0.1〜10質量部含有するものであることが好ましく、0.5〜10質量部含有するものであることが更に好ましく、1〜10質量部含有するものであることが特に好ましい。複合化重合体組成物の量が0.1質量部未満であると、良好な密着性が得られなくなる傾向にある。一方、10質量部超であると、内部抵抗が大きくなり過ぎて電池特性に影響を及ぼす傾向にある。なお、複合化重合体組成物と電極活物質との混合には、各種混練機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を使用することができる。
本実施形態の二次電池電極用ペーストに必要に応じて添加される各種添加剤としては、使用する有機溶剤に溶解可能な粘度調整用ポリマーや、グラファイト等の導電性カーボン、金属粉末等の導電材等を添加することができる。使用する有機溶剤に溶解可能な粘度調整用ポリマーとしては、使用する有機溶剤がNMPである場合を例に挙げると、エチレンビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができる。
本実施形態の二次電池電極用ペーストに含有される電極活物質としては、水系電池、例えばニッケル水素電池では、水素吸蔵合金粉末が好適に用いられる。より具体的には、MmNiをベースに、Niの一部をMn、Al、Co等の元素で置換したものが好適に用いられる。なお、「Mm」は、希土類の混合物であるミッシュメタルを表している。電極活物質は、その粒子径が3〜400μmである、100メッシュを通過した粉末であることが好ましい。また、非水系電池においては、例えば、MnO、MoO、V、V13、Fe、Fe、Li(1−x)CoO、Li(1−x)・NiO、LiCoSn、Li(1−x)Co(1−y)Ni、TiS、TiS、MoS、FeS、CuF、NiF等の無機化合物;フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料;ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子等を挙げることができる。特に、Li(1−x)CoO、Li(1−x)NiO、LiCoSn、Li(1−x)Co(1−y)Ni等のリチウムイオン含有複合酸化物を用いた場合、正負極共に放電状態で組み立てることが可能となるために好ましい。
負極用活物質としては、例えば、フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子、スズ酸化物やフッ素等の化合物からなるアモルファス化合物等を好適例として挙げることができる。特に、黒鉛化度の高い天然黒鉛や人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン等の黒鉛質材料を用いた場合、充放電サイクル特性が良く、容量が高い電池を得ることができる。また、負極活物質として炭素質材料を用いた場合における、この炭素質材料の平均粒径は、電流効率の低下、ペーストの安定性低下、得られる電極の塗膜内での粒子間抵抗増大等を考慮すると、0.1〜50μmであることが好ましく、1〜45μmであることが更に好ましく、3〜40μmの範囲であることが特に好ましい。
4.二次電池電極
次に、本発明の二次電池電極の一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極は、集電材と、前述の二次電池電極用ペーストが集電材の表面上に塗布及び乾燥されて形成された電極層とを備えたものである。
集電材としては、水系電池では、例えばNiメッシュ、Niメッキされたパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体等を挙げることができる。また、非水系電池では、例えばアルミ箔や銅箔等の部材を好適例として挙げることができる。この集電材の少なくとも一方の表面上に、前述の二次電池電極用ペーストを所定の厚みとなるように塗布した後、加熱・乾燥することによって電極層を形成すれば、本実施形態の二次電池電極を得ることができる。集電材の表面上に二次電池電極用ペーストを塗布する方法としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法等の任意のコーターヘッドを用いる方法を採用することができる。
また、集電材の表面上に塗布された二次電池電極用ペーストを加熱・乾燥する方法としては、例えば放置して自然乾燥する方法の他、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、又は遠赤外線加熱機等を使用する乾燥方法等を採用することができる。乾燥温度は、通常、20〜250℃とすることが好ましく、130〜170℃とすることが更に好ましい。また、乾燥時間は、1〜120分とすることが好ましく、5〜60分とすることが更に好ましい。
本実施形態の二次電池電極は、水系電池、非水系電池の何れの電池用の電極としても好適に用いることができる。水系電池としてはニッケル水素電池正極、非水系電池としてはアルカリ二次電池正極やリチウムイオン電池正極等で優れた特性を発揮することができる。
本実施形態の二次電池電極を用いて電池を組み立てる場合、非水系電解液としては、通常、電解質が非水系溶媒に溶解されてなるものが用いられる。電解質としては特に限定されないが、アルカリ二次電池での例を示せば、LiClO、LiBF、LiAsF、CFSOLi、LiPF、LiI、LiAlCl、NaClO、NaBF、NaI、(n−Bu)NClO、(n−Bu)NBF、KPF等を挙げることができる。
また、電解液に用いられる溶媒としては、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物、塩素化炭化水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物、リン酸エステル系化合物、スルホラン系化合物等を用いることができる。これらの中でも、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、カーボネート類、スルホラン系化合物が好ましい。具体的には、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール、モノグライム、ジグライム、トリグライム、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチル−2−ペンタノン、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、1,2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、メチルフオルメイト、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルチオホルムアミド、スルホラン、3−メチル−スルホラン、リン酸トリメチル、若しくはリン酸トリエチル、又はこれらの混合溶媒等を挙げることができる。水系電池用の電解液としては、通常、5規定以上の水酸化カリウム水溶液が使用される。
更に、要すればセパレータ、端子、絶縁板等の部品を用いて電池が構成される。また、電池の構造としては、特に限定されるものではないが、正極、負極、及び要すればセパレータを単層又は複層としたペーパー型電池、或いは正極、負極、及び要すればセパレータをロール状に巻いた円筒状電池等を例示することができる。本実施形態の二次電池電極を用いて製造した二次電池は、例えばAV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[数平均粒子径]:測定装置として、22mWのHe−Neレーザー(λ=632.8nm)を光源とするALV社製光散乱測定装置ALV5000を使用して測定した。
[電極の作製]:平均粒子径5μmのLi1.03Co0.95Sn0.42を100部、アセチレンブラック5部、及びバインダー8部を、NMP中で混合撹拌し、電極用塗工液を得た。得られた電極用塗工液を、厚さ50μmのアルミニウム箔上に、塗工量が200g/mとなるように塗工し、乾燥して、全厚110μmの正極を作製した。また、負極として、商品名「ピオクセルA100」(パイオニクス社製)を使用し、リチウムイオン二次電池を組み立てた。
[金属箔への密着性]:上述のようにして作製した電池電極(正極)から、幅2cm×長さ10cmの試験片を切り出した。この試験片の電極層側の表面を、両面テープを用いてアルミ板に貼り付けた。また、試験片の集電材側の表面に、幅18mmテープ(商品名「セロテープ(登録商標)」(ニチバン社製))(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に50mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(g/cm)を5回測定し、その平均値をピール強度(g/cm)として算出した。なお、ピール強度の値が大きいほど、集電材と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
[容量維持率]:上述のようにして作製したリチウムイオン二次電池について、25℃雰囲気下、0.2Cの定電流法で4Vまで充電した後に3Vまで放電する充放電を300回繰り返した。5サイクル目の放電容量(mAh/g(活物質1g当たりの放電容量))と、100サイクル、200サイクル、及び300サイクル経過後の放電容量(mAh/g)を測定し、下記式(1)から、100サイクル、200サイクル、及び300サイクル経過後の容量維持率(%)を算出した。
容量維持率(%)={(所定サイクル経過後の放電容量)/(5サイクル目の放電容量)}×100 …(1)
[ペースト安定性]:上述のようにして作製した電極用塗工液を100mlのサンプルビンに入れて静置し、2日後の性状について、以下に示す基準に従ってペースト安定性として評価した。なお、下記の基準に照らし、○△(○と△の間)、△×(△と×の間)等の中間的な判定基準を適宜設定した。
○:沈降物が確認されない。
△:軟らかい沈降物(容易に再撹拌が可能な程度のもの)が僅かに確認される。
×:固い沈降物(再撹拌が容易にはできない程度のもの)が確認される、又は多量の沈降物が確認される。
(実施例1)
電磁式撹拌機を備えた内容積約6リットルのオートクレーブの内部を十分に窒素置換した後、脱酸素した純水2.5リットル、及び乳化剤としてパーフルオロデカン酸アンモニウム25gを仕込み、350rpmで撹拌しながら60℃まで昇温した。次いで、フッ化ビニリデン(VDF)44.2%、及び六フッ化プロピレン(HFP)55.8%からなる混合ガスを、内圧が20kg/cmGに達するまで仕込んだ。その後、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカーボネートを20%含有するフロン113溶液25gを、窒素ガスを使用して圧入し、重合を開始させた。重合中はVDF60.2%、及びHFP39.8%からなる混合ガスを逐次圧入して、圧力を20kg/cmGに維持した。また、重合の進行とともに重合速度が低下するため、3時間経過後に、先と同量の重合開始剤を、窒素ガスを使用して圧入して、更に3時間反応を継続させた。反応液を冷却するとともに撹拌を停止し、未反応単量体を放出して反応を停止させ、フッ素重合体のラテックスを得た。
容量7リットルのセパラブルフラスコの内部を十分に窒素置換した後、得られたフッ素重合体のラテックス150部(固形分換算)、及び乳化剤として2−(1−アリル)−4−ノニルフェノキシポリエチレングリコールスルフェートアンモニウム3部を仕込み、75℃に昇温させた。次に、n−ブチルアクリレート60部、メチルメタクリレート36部、アクリル酸2部、イタコン酸2部、及び適量の水を加え、75℃で30分撹拌した。その後、重合開始剤として過硫酸ナトリウム0.5部を加え、85〜95℃で2時間重合を行った。冷却して反応を停止させ、フッ素重合体と官能基含有重合体を含有する複合化重合体の水系分散体を得た。
得られた水系分散体100部(固形分換算)に対して、900部に相当するNMPを、水分散体に添加した。水温を85℃に設定したロータリーエバポレーターを使用し、減圧条件下で水分を蒸留除去して、複合化重合体組成物(実施例1)を得た。なお、得られた複合化重合体組成物の残留水分量を、カールフィッシャー試薬を用いた滴定法により測定したところ、0.8%であった。得られた複合化重合体組成物の金属箔への密着性の評価結果は「85g/cm」、ペースト安定性の評価結果は「○」であった。更に、複合化重合体組成物を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率は、95%(100サイクル経過後)、93%(200サイクル経過後)、及び90%(300サイクル経過後)であった。
(実施例2〜4)
表1に示す配合処方としたこと以外は、前述の実施例1の場合と同様の操作により、複合化重合体組成物(実施例2〜4)を得た。得られた複合化重合体組成物の金属箔への密着性、及びペースト安定性の評価結果を表1に示す。更に、複合化重合体組成物を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率の測定結果を表1に示す。なお、表1の配合処方における単量体成分((a)及び(b)成分)の略称は、以下に示す通りである。
VDF:フッ化ビニリデン
HFP:六フッ化プロピレン
nBA:n−ブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
ST:スチレン
AA:アクリル酸
IA:イタコン酸
NMAM:N−メチロールアクリルアミド
ATBS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
NASS:スチレンスルホン酸ナトリウム
GMA:グリシジルメタクリレート
(比較例1)
前述の実施例1の場合と同様の操作により得られた複合化重合体の水系分散体を、NMPで置換することなく、そのままペーストの配合に用い、各種評価試験に供した。この水系分散体を用いたペーストの金属箔への密着性、及びペースト安定性の評価結果を表1に示す。また、水系分散体に含有される複合化重合体の数平均粒子径の測定結果を表1に示す。更に、水系分散体を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率の測定結果を表1に示す。
(比較例2)
前述の実施例1の場合と同様の操作により得られたフッ素重合体のラテックス100部(固形分換算)に対して、900部に相当するNMPを、ラテックスに添加した。水温を85℃に設定したロータリーエバポレーターを使用し、減圧条件下で水分を蒸留除去して、フッ素重合体のNMP分散体を得た。
一方、容量7リットルのセパラブルフラスコの内部を十分に窒素置換した後、乳化剤として2−(1−アリル)−4−ノニルフェノキシポリエチレングリコールスルフェートアンモニウム3部を仕込み、75℃に昇温させた。次に、n−ブチルアクリレート60部、メチルメタクリレート36部、アクリル酸2部、イタコン酸2部、及び適量の水を加え、75℃で30分撹拌した。その後、重合開始剤として過硫酸ナトリウム0.5部を加え、85〜95℃で2時間重合を行った。冷却して反応を停止させ、官能基含有重合体の水系分散体を得た。得られた官能基含有重合体の水分散体100部(固形分換算)に対して、900部に相当するNMPを、水分散体に添加した。水温を85℃に設定したロータリーエバポレーターを使用し、減圧条件下で水分を蒸留除去して、官能基含有重合体のNMP分散体を得た。
得られたフッ素重合体のNMP分散体と官能基含有重合体のNMP分散体を、実施例1で得られた複合化重合体に含まれる比率と等しくなるようにブレンドし、フッ素重合体と官能基含有重合体のブレンド品を得た。得られたブレンド品を各種評価試験に供した。このブレンド品の金属箔への密着性、及びペースト安定性の評価結果を表1に示す。また、ブレンド品に含有される粒子の数平均粒子径の測定結果を表1に示す。更に、ブレンド品を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率の測定結果を表1に示す。
(比較例3)
表1に示す配合処方としたこと以外は、前述の実施例1の場合と同様の操作により、フッ素重合体のラテックスを得た。得られたフッ素重合体のラテックス100部(固形分換算)に対して、900部に相当するNMPを、ラテックスに添加した。水温を85℃に設定したロータリーエバポレーターを使用し、減圧条件下で水分を蒸留除去して、フッ素重合体のNMP分散体を得た。なお、得られたNMP分散体の残留水分量を、カールフィッシャー試薬による滴定法により測定したところ、1.3%であった。得られたNMP分散体を各種評価試験に供した。このNMP分散体の金属箔への密着性、及びペースト安定性の評価結果を表1に示す。また、NMP分散体に含有される粒子の数平均粒子径の測定結果を表1に示す。更に、NMP分散体を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率の測定結果を表1に示す。
(比較例4)
容量7リットルのセパラブルフラスコの内部を十分に窒素置換した後、乳化剤として2−(1−アリル)−4−ノニルフェノキシポリエチレングリコールスルフェートアンモニウム3部を仕込み、75℃に昇温させた。次に、n−ブチルアクリレート60部、スチレン30部、アクリル酸2部、イタコン酸1部、及び適量の水を加え、75℃で30分撹拌した。その後、重合開始剤として過硫酸ナトリウム0.5部を加え、85〜95℃で2時間重合を行った。冷却して反応を停止させ、官能基含有重合体の水系分散体を得た。得られた官能基含有重合体の水分散体100部(固形分換算)に対して、900部に相当するNMPを、水分散体に添加した。水温を85℃に設定したロータリーエバポレーターを使用し、減圧条件下で水分を蒸留除去して、官能基含有重合体のNMP分散体を得た。得られたNMP分散体を各種評価試験に供した。このNMP分散体の金属箔への密着性、及びペースト安定性の評価結果を表1に示す。また、NMP分散体に含有される粒子の数平均粒子径の測定結果を表1に示す。更に、NMP分散体を用いて作製したリチウム二次電池の容量維持率の測定結果を表1に示す。
Figure 0005012059
表1に示すように、実施例1〜4では、比較例1〜4と比べて、集電体と電極層との密着性に優れた電極を製造可能であるとともに、サイクル特性に優れた二次電池を提供可能であることが明らかである。また、実施例1〜4で得られたペーストは、比較例2〜4で得られたペーストに比して安定性に優れたものであることが判明した。
本発明の複合化重合体組成物を用いれば、高速放電での容量低下が少なく、サイクル特性に優れた、AV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用可能な二次電池を提供することができる。

Claims (8)

  1. (A)(a)フッ素系重合体、並びに(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位及び官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位を含む官能基含有重合体、を含有する複合化重合体の水系分散体と、
    (B)1気圧における沸点(bp)が100℃以上の有機溶媒と、
    を混合する工程と、
    前記水系分散体に含有される水分を除去して、前記複合化重合体、及び前記有機溶媒を含有する複合化重合体組成物を得る工程と、
    を有する複合化重合体組成物の製造方法。
  2. 前記(a)フッ素系重合体が、
    (a−1)フッ化ビニリデンに由来する構成単位50〜80質量%、
    (a−2)六フッ化プロピレンに由来する構成単位20〜50質量%、及び
    (a−3)その他の不飽和単量体に由来する構成単位0〜30質量%、
    からなるものである請求項1に記載の複合化重合体組成物の製造方法。
  3. 前記(b)官能基含有重合体が、
    (b−1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位40〜80質量%、
    (b−2)官能基含有不飽和単量体に由来する構成単位0.1〜20質量%、及び
    (b−3)その他の不飽和単量体0〜40質量%、
    からなるものである請求項1又は2に記載の複合化重合体組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合化重合体組成物の製造方法によって製造された複合化重合体組成物。
  5. 二次電池電極用バインダーとして用いられる請求項4に記載の複合化重合体組成物。
  6. 請求項4又は5に記載の複合化重合体組成物と、
    電極活物質と、
    を含有する二次電池電極用ペースト。
  7. 前記電極活物質100質量部に対して、
    前記複合化重合体組成物を0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する請求項6に記載の二次電池電極用ペースト。
  8. 集電材と、
    前記集電材の表面上に請求項6又は7に記載の二次電池電極用ペーストが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、
    を備えた二次電池電極。
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