JP5505666B2 - 二次電池電極用スラリー及び二次電池電極 - Google Patents

二次電池電極用スラリー及び二次電池電極 Download PDF

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Description

本発明は二次電池電極用バインダー組成物、二次電池電極用スラリー、及び二次電池電極に関し、更に詳しくは、集電体との密着性に優れ、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能な二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリー、並びに、電極層と集電体との密着性が良好であり、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能な二次電池電極に関する。
近年、電子機器の小型化・軽量化は目覚しく、それに伴ない、電源となる電池に対しても小型化・軽量化の要求が非常に強い。かかる要求を満足するために種々の二次電池が開発されており、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等が実用化されている。
これらの二次電池の構成部材となる電極を製造する方法としては、水素吸蔵合金や黒鉛等の活物質と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースと、バインダーとしてのスチレンブタジエン共重合体ラテックスと、分散媒としての水とを混練して得たペーストを集電体表面上に塗布・乾燥する方法等がある(例えば、特許文献1,2参照)。
ここで、バインダーは、活物質を含む電極層と、集電体との密着性を向上させるために機能するものである。しかしながら、スチレンブタジエン共重合体ラテックスは、集電体との密着性が必ずしも十分であるとはいえなかった。電極層と集電体との密着性が十分ではない電極を用いた二次電池では、充放電サイクル特性をはじめとする電池特性の向上を図ることができないという問題がある。
関連する従来技術として、電極層と集電体との密着性を向上させて二次電池の特性を改善すべく、ゲル含量を所定の範囲に規定したカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスを含有する電極用導電性結着組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、ポリテトラフルオロエチレンと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとを含有する水性分散液組成物が、電池用結着剤として好適であることが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献3,4で開示された結着剤(バインダー)等であっても、電極層と集電体との密着性を向上させる効果は必ずしも十分であるとはいえない。また、密着性不十分な電極を備えた二次電池を、高温や低温等の特殊条件下で繰り返し使用した場合には、充放電サイクル特性が低下する傾向が顕著となるため、これを解消するための対策を講ずる必要性がある。
特開平11−7948号公報 特開2001−210318号公報 特開平9−320604号公報 特開平8−269285号公報
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、集電体との密着性に優れ、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能な二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリー、並びに、電極層と集電体との密着性が良好であり、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能な二次電池電極を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、特定のポリマーに対して、その曇点が所定の数値範囲内である化合物を特定の割合で添加・混合することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す二次電池電極用バインダー組成物、二次電池電極用スラリー、及び二次電池電極が提供される。
[1](A)スチレンブタジエン共重合体ラテックス、及びアクリルエマルジョンからなる群より選択される少なくとも一種のポリマー水分散体100質量部(但し固形分として)と、(B)曇点が70℃以下の化合物1〜20質量部と、を含有する二次電池電極用バインダー組成物。
[2]前記(B)化合物が、非イオン系界面活性剤、及び/又は感熱性高分子である前記[1]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[3]前記非イオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル誘導体からなる群より選択される少なくとも一種である前記[2]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[4]前記感熱性高分子が、ポリビニルメチルエーテル、及び/又はポリN−イソプロピルアクリルアミドである前記[2]又は[3]に記載の二次電池電極用バインダー組成物。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の二次電池電極用バインダー組成物と、電極活物質と、を含有する二次電池電極用スラリー。
[6]前記電極活物質100質量部に対して、前記二次電池電極用バインダーを0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する前記[5]に記載の二次電池電極用スラリー。
[7]集電材と、前記集電材の表面上に前記[5]又は[6]に記載の二次電池電極用スラリーが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた二次電池電極。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物は、集電体との密着性に優れ、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能であるという効果を奏するものである。
また、本発明の二次電池電極用スラリーは、集電体との密着性に優れ、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能であるという効果を奏するものである。
本発明の二次電池電極は、電極層と集電体との密着性が良好であり、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能であるという効果を奏するものである。
曇点の測定装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(二次電池電極用バインダー組成物)
本発明の二次電池電極用バインダー組成物の一実施形態は、(A)スチレンブタジエン共重合体ラテックス、及びアクリルエマルジョンからなる群より選択される少なくとも一種のポリマー水分散体(以下、「(A)成分」ともいう)100質量部(但し固形分として)と、(B)曇点が70℃以下の化合物(以下、「(B)成分」ともいう)1〜20質量部と、を含有するものである。以下、その詳細について説明する。
(A)成分
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分は、(i)スチレンブタジエン共重合体ラテックス、及び(ii)アクリルエマルジョンからなる群より選択される少なくとも一種のポリマー水分散体である。
(i)スチレンブタジエン共重合体ラテックス
スチレンブタジエン共重合体ラテックスは、通常の乳化重合法で合成されるものである。このスチレンブタジエン共重合体ラテックスに含まれるスチレンブタジエン共重合体は、脂肪族共役ジエン系単量体からなる構成単位と、芳香族ビニル化合物単量体からなる構成単位と酸成分を有するビニル単量体からなる構成単位よりなる共重合体である。脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、クロロプレン等を挙げることができる。これらの中でも、集電体との密着性向上の面で1,3−ブタジエンが好ましい。これらの脂肪族共役ジエン系単量体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。スチレンブタジエン共重合体のブタジエン結合含量は、30〜85質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることが更に好ましく、30〜60質量%であることが特に好ましい。ブタジエン結合含量が30質量%未満であると、集電体との密着性や電極の柔軟性が不足する傾向にある。一方、85質量%超であると、集電体との密着性が不足する傾向にある。
また、芳香族ビニル化合物単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等を挙げることができる。これらの中でも、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物単量体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。スチレンブタジエン共重合体のスチレンの含有割合は、3〜60質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。スチレンの含有割合が3質量%未満であると、これを用いた二次電池電極用スラリーの安定性が低下する傾向にある。一方、60質量%超であると、得られるポリマーが硬くなりすぎ、密着性に劣る傾向にある。
なお、スチレンブタジエン共重合体ラテックスを調製するに際しては、カルボキシ変性するためのカルボキシル基含有ビニル単量体を、全モノマーの0.1〜8質量%使用することが好ましく、0.5〜6質量%使用することが更に好ましく、1〜4質量%使用することが特に好ましい。カルボキシル基含有ビニル単量体の使用量が0.1質量%未満であると、集電体との密着性が不足する傾向にある。一方、8質量%超であると、活物質や導電性カーボンの表面が過度に被覆されてしまい、過電圧が上昇し易くなる傾向にある。カルボキシル基含有ビニル単量体の具体例としては、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等を挙げることができる。これらの中でも、重合安定性と分散安定性の点で、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。なお、これらのカルボキシル基含有ビニル単量体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、スチレンブタジエン共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジエン系単量体、芳香族ビニル化合物単量体、及びカルボキシル基含有ビニル単量体と共重合可能なその他の単量体からなる構成単位を、0.1〜50質量%含有することが好ましい。その他の単量体からなる構成単位の含有割合が0.1質量%未満であると、二次電池電極用スラリーの安定性が低下する傾向にある。一方、50質量%超であると、得られるポリマーが硬くなりすぎ、密着性に劣る傾向にある。その他の単量体としては、例えば、具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル単量体、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−エチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系単量体、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸塩等のスルホン酸基含有単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、イソプロピレングリコールジアクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート等の二官能単量体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート等の水酸基含有単量体、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコシシラン基含有単量体を挙げることができる。
スチレンブタジエン共重合体ラテックスのゲル含量は、20〜95質量%であることが好ましく、40〜95質量%であることが更に好ましく、65〜95質量%であることが特に好ましい。なお、本明細書にいう「ゲル含量」とは、ポリマー(スチレンブタジエン共重合体ラテックス)に含まれる、トルエンに対する不溶分(トルエン不溶分)の割合のことをいう。ゲル含量は、以下の要領で測定することができる。先ず、0.5Nアンモニア水、又は1N水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調整したポリマー水分散液を、120℃で1時間乾燥させて成膜させて乾燥フィルムを得る。得られた乾燥フィルムを、ポリマーの100倍量(質量比)のトルエンとともに三角フラスコ等の容器に入れて3時間振とうした後、200メッシュのフィルターで濾過して不溶分を採取する。採取した不溶分を、120℃で1時間乾燥して乾燥質量(トルエン不溶分質量)を測定し、下記式(1)から「ゲル含量」を算出することができる。
ゲル含量(質量%)=(トルエン不溶分質量/乾燥フィルム質量)×100 …(1)
スチレンブタジエン共重合体ラテックスのゲル含量が95質量%超であると、これを用いた二次電池電極用バインダー組成物のバインダー性能が不足して集電体との密着性が低下し易くなる。バインダー性能の不足を補うためにバインダー組成物の使用量を増加すると、過電圧が上昇する傾向にあり、高特性の二次電池を得ることが困難になる。一方、スチレンブタジエン共重合体ラテックスのゲル含量が20質量%未満であると、電極を形成し加熱乾燥するときにポリマーフローが生じて活物質や導電性カーボンを過度に被覆してしまい、やはり過電圧が上昇する傾向にある。なお、ゲル含量の調整には、重合温度の調整、重合開始剤量の調整、重合転化率の調整、連鎖移動剤量の調整等の一般的な方法が採用される。
スチレンブタジエン共重合体ラテックスの粒子径は、0.01〜0.5μmであることが好ましく、0.01〜0.3μmであることが更に好ましい。粒子径が0.01未満であると、得られる二次電池電極用スラリーの粘度が高くなりすぎる傾向にある。一方、粒子径が0.5μm超であると、バインダー性能が不足して集電体との密着性が低下する傾向にある。
(ii)アクリルエマルジョン
アクリルエマルジョンは、少なくとも(メタ)アクリル酸エステル、及び酸成分を有するビニル単量体から得られる共重合体を含有するものである。(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの中でも、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレートが好ましく、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが更に好ましい。
酸成分を有するビニル単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等を挙げることができる。これらの中でも、アクリル酸、メタアクリル酸が好ましい。
アクリルエマルジョンに含有される共重合体を構成する各単量体成分の組成割合は、(メタ)アクリル酸エステルが65〜99.8質量%、及び酸成分を有するビニル単量体が0.2〜35質量%であることが好ましい。なお、(メタ)アクリル酸エステルが65〜90質量%、及び酸成分を有するビニル単量体が1〜25質量%であることが更に好ましい。
アクリルエマルジョンに含有される共重合体は、(メタ)アクリル酸エステル、及び酸成分を有するビニル単量体と共重合可能なその他の単量体から得られるものであってもよい。この共重合可能なその他の単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等の芳香族ビニル化合物単量体、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−エチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系単量体、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸塩等のスルホン酸基含有単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、イソプロピレングリコールジアクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート等の二官能単量体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート等の水酸基含有単量体、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコシシラン基含有単量体を挙げることができる。
アクリルエマルジョンを調製するに際して、上述した二官能単量体を架橋剤として用いることも可能である。これらの架橋剤を15質量%以下用いることが好ましく、10質量%以下用いることが更に好ましい。なお、アクリルエマルジョンは、架橋型であっても、非架橋型であってもよい。アクリルエマルジョンに含有される共重合体の重合方法は、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、及び気相重合のいずれでもよい。また、得られる共重合体の構造は、ランダム型、グラフト型、及びブロック型のいずれであってもよい。
アクリルエマルジョンには、アニオン系、ノニオン系等の界面活性剤が含有されることが好ましい。これらの界面活性剤の含有量は、共重合体に対して、0.01〜3質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%であることが更に好ましく、0.5〜1.5質量%であることが特に好ましい。
なお、アクリルエマルジョンには、特開平10−302799号公報に記載のフッ化ビニリデン、及び六フッ化プロピレンを含有する単量体成分から得られる含フッ素重合体と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、及び官能基含有不飽和単量体を含有する単量体成分から得られる官能基含有重合体との複合体の水系分散体が含まれる。
(B)成分
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(B)成分は、曇点が70℃以下の化合物である。この(B)成分を含有させることにより、得られる二次電池電極用バインダー組成物の、集電体との密着性を向上させることができ、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することが可能となる。ここで、本明細書にいう「曇点」とは、外見上透明な試料の水溶液を加熱して徐々にその温度を上昇させた場合に、試料が析出して水溶液が濁りはじめるときの温度をいう。曇点の具体的な測定方法を以下に説明する。先ず、測定対象となる試料の1質量%水溶液を調製する。図1に示すような、加温器1、温度計2、及び撹拌翼3を備えた測定装置4の容器5に、調製した水溶液6を100g入れる。次に、水溶液6が透明である(試料が十分に溶解されている)ことを確認できるまで、撹拌翼3を200rpmの回転速度で回転させながら加熱撹拌する。水溶液6が透明であることが確認できたら、撹拌翼3の回転速度を80rpmとし、加熱することにより1℃/1分の速度で温度上昇させ、乳状の不連続な相が現れる温度を「曇点」として測定する。
二次電池電極用バインダー組成物に含有される(B)成分の曇点が所定の温度以下であると、二次電池電極用バインダー組成物の加熱乾燥時に成分(B)の水溶解性が急激に変化することに起因し、二次電池電極用バインダー組成物の不安定化が生じる。これは、二次電池電極用バインダー組成物中の水分が、集電体/活物質界面側とは反対の側へと蒸発していくことに伴う、成分(A)の移動を抑制するためであると推察される。このことにより、集電体/活物質界面付近には成分(A)が留まり易くなるため、集電体との密着性を向上させることができるものと推察される。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物には、(A)成分100質量部(但し固形分として)に対して、1〜20質量部の(B)成分が含有されており、好ましくは3〜15質量部、更に好ましくは3〜10質量部含有されている。
また、(B)成分の曇点は70℃以下であり、0〜70℃であることが好ましく、25〜68℃であることが更に好ましい。0℃未満であると、二次電池電極用バインダー組成物の粘度が高くなり過ぎる傾向にある。一方、70℃超であると、集電体との密着性が低下する傾向にある。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(B)成分としては、非イオン系界面活性剤、及び/又は感熱性高分子を好適例として挙げることができる。非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル誘導体を好適例として挙げることができる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル誘導体としては、例えば、エマルゲンシリーズ(花王社製)、アデカトールNP、アデカトールOPL、アデカトールLAシリーズ(旭電化工業社製)、ノイゲンETシリーズ、ノイゲンEAシリーズ(第一工業製薬社製)を挙げることができる。ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物の好適例としては、例えば、アデカプルロニックL、P、Fシリーズ(旭電化工業社製)、エパン400、700シリーズ(第一工業製薬社製)を挙げることができる。ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル誘導体としては、例えば、アデカトールLBシリーズ(旭電化工業社製)を挙げることができる。感熱性高分子としては、ポリビニルメチルエーテル、ポリN−イソプロピルアクリルアミド(N−イソプロピルアクリルアミドのホモポリマー)を挙げることができる。なお、ポリビニルメチルエーテル、及びポリN−イソプロピルアクリルアミドは、それぞれJ.Colloid Interface Sci.,35,77(1971)、及びJ.Macromol.Sci.Chem.,A2,1441(1968)に記載の方法により合成することができる。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分は、通常、乳化剤、重合開始剤等を使用して、各種単量体成分を水性媒体中で乳化重合させること等により調製することができる。乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることができる。これらの乳化剤を、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの硫酸エステル等を挙げることができる。ノニオン性界面活性剤としては、アルキルエステル型、アルキルエーテル型、又はアルキルフェニルエーテル型のポリエチレングリコール等を挙げることができる。両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、燐酸エステル塩を持つもの、カチオン部分としてアミン塩、第4級アンモニウム塩を持つもの等を挙げることができる。具体的には、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のベタイン類、ラウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシン等のアミノ酸タイプの化合物等を挙げることができる。
また、反応性乳化剤を用いて乳化重合を行うと、乳化剤の使用量を低減することができる。特に、活物質ペースト中に遊離する乳化剤の量を低減することができるため、泡立ちが少なく、密着性に優れた二次電池電極用バインダー組成物を得ることができる。反応性乳化剤としては、例えば、ラジカル反応性基としてエチレン性不飽和基、親水基としてポリオキシアルキレン基、スルホン基、硫酸基、疎水基としてアルキル基、を一分子中に有する乳化剤を挙げることができる。
このような反応性乳化剤の市販品としては、例えば、「ラテムルS−180A」、「ラテムルPD−104」(商品名(花王社製))、「エレミノールJS−2」(商品名(三洋化成社製))、「アクアロンHS−10」、「アクアロンBC−10」、「アクアロンKH−10」(商品名(第一工業製薬社製))、「アデカリアソープSE−10N」、「アデカリアソープSR−10」(商品名(旭電化工業社製))等のアニオン性反応性乳化剤、「アクアロンRS−20」(商品名(第一工業製薬社製))、「アデカリアソープNE−20」(商品名(旭電化工業社製))等の非イオン性反応性乳化剤を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上述してきた乳化剤を、単量体成分の100質量部に対して、0.2〜20質量部使用することが好ましい。
重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩に代表される水溶性重合開始剤や、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類に代表される油溶性重合開始剤を使用することができる。これらの水溶性重合開始剤や油溶性開始剤を、単量体成分100質量部に対して、0.01〜10質量部使用することが好ましい。
また、重合開始剤と還元剤との組み合せによるレドックス系重合開始剤等を、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。還元剤としては、例えば、エルソルビン酸、エルソルビン酸ナトリウム、エルソルビン酸カリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、糖類、ロンガリット(ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート)、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩、ピロ亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸水素カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸水素ナトリウム、亜燐酸水素カリウム等の亜燐酸塩、ピロ亜燐酸、ピロ亜燐酸ナトリウム、ピロ亜燐酸カリウム、ピロ亜燐酸水素ナトリウム、ピロ亜燐酸水素カリウム等のピロ亜燐酸塩、メルカプタンを挙げることができる。これらの還元剤を、単量体成分の100質量部に対して、0.01〜10質量部使用することが好ましい。
また、開始剤と還元剤の具体的な添加方法としては、例えば、両者を別々の供給配管から同時に連続的に重合反応器内に添加する方法、開始剤が還元剤よりも過剰に存在する重合系内に還元剤を連続的に添加する方法、還元剤が開始剤よりも過剰に存在する重合系内に開始剤を連続的に添加する方法を挙げることができる。なお、開始剤と還元剤との等量比は、100/1〜1/100とすることが好ましい。また、開始剤と還元剤に加えて、酸化還元触媒を重合系内に更に添加して乳化重合を行うこともできる。
単量体成分を乳化重合するに際しては、必要に応じて、重合連鎖移動剤、キレート化剤、無機電解質等を使用することも可能である。重合連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;クロロホルム、四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー等の炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン等を挙げることができる。これらの重合連鎖移動剤を、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの重合連鎖移動剤うち、メルカプタン類、キサントゲンジスルフィド類、チウラムジスルフィド類、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマー等を好適に使用することができる。
また、キレート化剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸等を挙げることができる。また、無機電解質としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム等を挙げることができる。
重合方法としては、一段重合法、単量体の一部を重合した後に残部を連続的に若しくは断続的に添加する方法、又は重合開始当初から単量体を連続的に添加する方法等を挙げることができるが、特に制限されるものではなく、何れの重合方法を用いてもよい。なお、反応容器内の温度が5〜100℃の範囲内で重合させることが好ましく、20〜90℃の範囲内で重合させることが更に好ましく、30〜85℃の範囲内で重合させることが特に好ましい。この範囲内の温度で重合して得られた(A)成分は、スラリー粘度安定性と密着性のバランスが良好であり、また、残留する連鎖移動剤量が少なく、臭気が少ない。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分の粒子径には特に制限はない。但し、重合後、pH調整剤を加える前の段階で、30〜300nmであることが好ましい。30nm未満では重合安定性に劣る傾向にある。一方、300nm超であると、密着性が低下する傾向にある。(A)成分の粒子径は、重合時の乳化剤、水、開始剤等の使用量を調整すること等により、調整することができる。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物に含有される(A)成分のガラス転移温度(Tg)は、−60〜20℃であることが好ましく、−40〜10℃であることが更に好ましい。(A)成分のガラス転移温度が−60℃未満であると、分散安定性に劣る傾向にある。一方、20℃超であると、密着性に劣る傾向にある。(A)成分のガラス転移温度は、単量体成分の組成比を調整することにより、調整することができる。
本実施形態の二次電池電極用バインダー組成物の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、10〜65質量%であることが好ましく、20〜65質量%であることが更に好ましい。
(二次電池電極用スラリー)
次に、本発明の二次電池電極用スラリーの一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極用スラリーは、これまで述べてきたいずれかの二次電池電極用バインダー組成物と、電極活物質とを含有するものである。なお、本実施形態の二次電池電極用スラリーは、二次電池電極用バインダー組成物と電極活物質とを、水性媒体中で、必要に応じて添加される各種添加剤とともに混合することにより、調製することができる。
本実施形態の二次電池電極用スラリーは、電極活物質100質量部に対して、二次電池電極用バインダーを、固形分として0.1〜10質量部含有するものであることが好ましく、0.2〜5質量部含有するものであることが更に好ましく、0.3〜4質量部含有するものであることが特に好ましい。二次電池電極用バインダーの量が0.1質量部未満であると、良好な密着性が得られなくなる傾向にある。一方、10質量部超であると、過電圧が上昇して電池特性に影響を及ぼす傾向にある。なお、二次電池電極用バインダー組成物と電極活物質との混合には、各種混練機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を使用することができる。
本実施形態の二次電池電極用スラリーに必要に応じて添加される各種添加剤としては、水溶性増粘剤や、グラファイト等の導電性カーボン、金属粉末等の導電材等を添加することができる。水溶性増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン等を挙げることができる。
本実施形態の二次電池電極用スラリーに含有される電極活物質としては、水系電池、例えばニッケル水素電池では、水素吸蔵合金粉末が好適に用いられる。より具体的には、MmNiをベースに、Niの一部をMn、Al、Co等の元素で置換したものが好適に用いられる。なお、「Mm」は、希土類の混合物であるミッシュメタルを表している。電極活物質は、その粒子径が3〜400μmである、100メッシュを通過した粉末であることが好ましい。また、非水系電池においては、例えば、MnO、MoO、V、V13、Fe、Fe、Li(1−x)CoO、Li(1−x)・NiO、LiCoSn、Li(1−x)Co(1−y)Ni、TiS、TiS、MoS、FeS、CuF、NiF等の無機化合物;フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料;ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子等を挙げることができる。特に、Li(1−x)CoO、Li(1−x)NiO、LiCoSn、Li(1−x)Co(1−y)Ni等のリチウムイオン含有複合酸化物を用いた場合、正負極共に放電状態で組み立てることが可能となるために好ましい。
負極用活物質としては、例えば、フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維及び/又はその粉砕物、PAN系炭素繊維及び/又はその粉砕物、ピッチ系炭素繊維及び/又はその粉砕物等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子、スズ酸化物やフッ素等の化合物からなるアモルファス化合物等を好適例として挙げることができる。特に、黒鉛化度の高い天然黒鉛や人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボン等の黒鉛質材料を用いた場合、充放電サイクル特性が良く、容量が高い電池を得ることができる。また、負極活物質として炭素質材料を用いた場合における、この炭素質材料の平均粒径は、電流効率の低下、スラリーの安定性低下、得られる電極の塗膜内での粒子間抵抗増大等を考慮すると、0.1〜50μmであることが好ましく、1〜45μmであることが更に好ましく、3〜40μmの範囲であることが特に好ましい。
(二次電池電極)
次に、本発明の二次電池電極の一実施形態について説明する。本実施形態の二次電池電極は、集電材と、これまで述べてきた二次電池電極用スラリーが集電材の表面上に塗布及び乾燥されて形成された電極層とを備えたものである。
集電材としては、水系電池では、例えばNiメッシュ、Niメッキされたパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体等を挙げることができる。また、非水系電池では、例えばアルミ箔や銅箔等の部材を好適例として挙げることができる。この集電材の少なくとも一方の表面上に、前述の二次電池電極用スラリーを所定の厚みとなるように塗布した後、加熱・乾燥することによって電極層を形成すれば、本実施形態の二次電池電極を得ることができる。集電材の表面上に二次電池電極用スラリーを塗布する方法としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法等の任意のコーターヘッドを用いる方法を採用することができる。
また、集電材の表面上に塗布された二次電池電極用スラリーを加熱・乾燥する方法としては、例えば放置して自然乾燥する方法の他、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、又は遠赤外線加熱機等を使用する乾燥方法等を採用することができる。乾燥温度は、通常、20〜250℃とすることが好ましく、130〜170℃とすることが更に好ましい。また、乾燥時間は、1〜120分とすることが好ましく、5〜60分とすることが更に好ましい。
本実施形態の二次電池電極は、水系電池、非水系電池の何れの電池用の電極としても好適に用いることができる。水系電池としてはニッケル水素電池負極、非水系電池としてはアルカリ二次電池負極やリチウムイオン電池負極等で優れた特性を発揮することができる。
本実施形態の二次電池電極を用いて電池を組み立てる場合、非水系電解液としては、通常、電解質が非水系溶媒に溶解されてなるものが用いられる。電解質としては特に限定されないが、アルカリ二次電池での例を示せば、LiClO、LiBF、LiAsF、CFSOLi、LiPF、LiI、LiAlCl、NaClO、NaBF、NaI、(n−Bu)NClO、(n−Bu)NBF、KPF等を挙げることができる。
また、電解液に用いられる溶媒としては、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物、塩素化炭化水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物、リン酸エステル系化合物、スルホラン系化合物等を用いることができる。これらの中でも、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、カーボネート類、スルホラン系化合物が好ましい。具体的には、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール、モノグライム、ジグライム、トリグライム、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチル−2−ペンタノン、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、1,2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、メチルフオルメイト、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルチオホルムアミド、スルホラン、3−メチル−スルホラン、リン酸トリメチル、若しくはリン酸トリエチル、又はこれらの混合溶媒等を挙げることができる。水系電池用の電解液としては、通常、5規定以上の水酸化カリウム水溶液が使用される。
更に、要すればセパレーター、端子、絶縁板等の部品を用いて電池が構成される。また、電池の構造としては、特に限定されるものではないが、正極、負極、及び要すればセパレーターを単層又は複層としたペーパー型電池、或いは正極、負極、及び要すればセパレーターをロール状に巻いた円筒状電池等を例示することができる。本実施形態の二次電池電極を用いて製造した二次電池は、例えばAV機器、OA機器、通信機器等に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[ピール強度]:幅3cm×長さ8cmの試験片を電池電極(負極)から切り出し、集電材(銅箔)側をアルミ板に両面テープで貼り付けた。試験片の表面に幅18mmテープ(商品名「セロテープ」(登録商標)(ニチバン社製))(JIS Z1522に規定)を貼り付け、90°方向に10mm/minの速度でテープを剥離したときの強度(g/cm)を5回測定し、その平均値をピール強度(g/cm)として算出した。なお、ピール強度の値が大きいほど、集電材と電極層との密着強度が高く、集電体から電極層が剥離し難いと評価することができる。
[容量保存率]:作製した2極式コインセルについて、25℃雰囲気下、0.2Cの定電流法で4Vまで充電した後に3Vまで放電する充放電を400回繰り返した。5サイクル目の放電容量(mAh/g(活物質1g当たりの放電容量))と400サイクル目の放電容量(mAh/g)を測定し、下記式(2)から容量保存率(%)を算出した。
容量保存率(%)={(400サイクル目の放電容量)/(5サイクル目の放電容量)}×100 …(2)
[充放電サイクル特性]:作製した2極式コインセルについて、65℃雰囲気下と−10℃雰囲気下にて、0.2Cの定電流法で4Vまで充電した後に10mAで3Vまで放電する充放電を繰り返した。5サイクル目の放電容量(mAh/g)と50サイクル目の放電容量(mAh/g)を測定し、下記式(3)から充放電サイクル特性(%)を算出した。なお、充放電サイクル特性の値が大きいほど、各試験温度における放電容量の減少が少なく、良好な結果であると評価することができる。また、各試験温度における5サイクル目の放電容量を初期放電容量(mAh/g)とした。初期放電容量の値が大きいほど、各試験温度における放電容量が大きい電池であると評価することができる。
充放電サイクル特性(%)={(50サイクル目の放電容量)/(5サイクル目の放電容量)}×100 …(3)
(合成例1)
撹拌機を備え、温度調節の可能なオートクレーブ中に、水400部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、過硫酸カリウム1部、α−メチルスチレンダイマー0.5部、t−ドデシルメルカプタン1部、1,3−ブタジエン35部、スチレン27部、メタクリル酸メチル35部、イタコン酸1部、及びアクリル酸2部を一括して仕込み、60℃で12時間反応させた。なお、重合転化率は98%であった。10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.5まで中和した後、水蒸気蒸留で残留モノマーを除去することにより、ポリマー水分散体A1を得た。ポリマー水分散体A1の平均粒子径は200nm、ゲル含量は80%、Tgは−3℃であった。
(合成例2)
撹拌機を備え、温度調節の可能なセパラブルフラスコに、水400部、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR−10」(旭電化工業社製)0.5部、過硫酸ナトリウム0.3部、2−エチルヘキシルアクリレート50部、スチレン27部、メタクリル酸メチル19部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2部、及びアクリル酸2部を一括して仕込み、80℃で6時間反応させた。なお、重合転化率99%であった。10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.5まで中和して、ポリマー水分散体A2を得た。ポリマー水分散体A2の平均粒子径は150nm、ゲル含量は70%、Tgは−3℃であった。
(PTFE水分散体)
ポリテトラフルオロエチレン(略称:PTFE)の水分散体として、ポリフロンPTFE D−1E(商品名、固形分61%、ダイキン工業社製)を用いた。
(実施例1)
天然黒鉛(商品名「NC−C」(関西熱化学社製))100部、導電性カーボン(商品名「デンカブラック」(旭電化社製))5部、カルボキシメチルセルロース(ダイセル化学社製)1部、(A)成分としてポリマー水分散体A1を1部、及び(B)成分として商品名「エマルゲン1108」(花王社製)(曇点:66℃)を、(A)成分100質量部に対する量で5部使用し、スラリー固形分濃度が45%になるようにイオン交換水を加えて撹拌することにより、均一な電池電極用スラリーを調製した。厚さ18μmの銅箔表面上に、調製した電池電極スラリーをドクターブレード法によって均一に塗布した。120℃、15分間乾燥機で乾燥した後、更に真空乾燥機にて5mmHg、150℃で2時間減圧乾燥した。室温まで冷却した後、活物質密度が1.7g/cmとなるようにロールプレスして電池電極(負極)を得た。得られた負極のピール強度は108g/cmであった。
平均粒径6μmのLiCoO100部、グラファイト粉7.5部、及びアセチレンブラック2.5部を混合して混合粉を得、得られた混合粉に、PVDFのN−メチルピロリドン溶液(濃度12%)を5部加えて混合撹拌することにより塗工液を調製した。厚さ15μmの市販アルミ箔表面上に、調製した塗工液をドクターブレード法によって均一に塗布した。150℃、20分間乾燥機で乾燥した後、更に真空乾燥機にて5mmHg、180℃で5時間減圧乾燥した。室温まで冷却した後、活物質密度が3.1g/cmとなるようにロールプレスして電池電極(正極)を得た。
2極式コインセル(商品名「HSフラットセル」(宝泉社製))に、直径16.16mmに打ち抜いた負極を、電極層面が上向きになるように入れた。次いで、直径18mmに打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(商品名「セルガード#2400」(セルガード社製))を載置するとともに、空気が入らないように電解液を注入した。その後、15.95mmに打ち抜いた正極を載置し、外装ボディーをネジで閉めて封入することにより二次電池を作製した。なお、使用した電解液は、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート=1/2の溶媒に、LiPFが1モル/リットルの濃度で溶解した溶液である。作製した二次電池の65℃における初期放電容量は341mAh/g、充放電サイクル特性は82%であった。また、−10℃における初期放電容量は334mAh/g、充放電サイクル特性は81%であった。更に、室温(25℃)における容量保存率は95%であった。
(実施例2〜5、比較例1〜5)
表1に示す配合処方としたこと以外は、上述した実施例1と同様の操作により、電池電極用スラリーを調製した。また、同じく上述した実施例1と同様の操作により、負極及び正極を得た。得られた負極のピール強度を表1に示す。更に、同じく上述した実施例1と同様の操作により、二次電池を作製した。作製した二次電池の各種物性値を表1に示す。なお、表1中、「エマルゲン1108(曇点:66℃)」、「エマルゲン109P(曇点:83℃)」はポリオキシエチレンアルキルエーテルの商品名(花王社製)、「アデカプルロニックL−62(曇点:32℃))」はポリオキシエチレンーポリオキシプロピレン縮合物の商品名(旭電化社製)である。「アデカトールLB−83(曇点:54℃)」はポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンアルキルエーテルの商品名(旭電化社製)である。なお、「ポリN−イソプロピルアクリルアミド(曇点:32℃)」は、J.Macromol.Sci.Chem.,A2,1441(1968)に記載の方法に従って合成したものである。
Figure 0005505666
表1に示すように、実施例1〜5の二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリーを用いた場合には、比較例1〜5の二次電池電極用バインダー組成物、及び二次電池電極用スラリーを用いた場合に比べて、集電体と電極層との密着性に優れた電極を製造可能であるとともに、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供可能であることが明らかである。また、実施例1〜5の二次電池電極を用いた場合には、比較例1〜5の二次電池電極を用いた場合に比べて、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供可能であることが明らかである。
本発明の二次電池電極用バインダー組成物を用いれば、高温及び低温条件下であっても充放電サイクル特性に優れた二次電池を提供することができる。
1…加温器、2…温度計、3…撹拌翼、4…測定装置、5…容器、6…水溶液。

Claims (4)

  1. (A)スチレンブタジエン共重合体ラテックス、及びアクリルエマルジョンからなる群より選択される少なくとも一種のポリマー水分散体100質量部(但し固形分として)、及び(B)曇点が70℃以下の、ポリオキシエチレンアルキルエーテル誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル誘導体、及びポリN−イソプロピルアクリルアミドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物1〜20質量部、を含有する二次電池電極用バインダー組成物と、
    炭素質材料である電極活物質と、
    カルボキシメチルセルロースと、
    を含有する二次電池電極用スラリー。
  2. 前記カルボキシメチルセルロース100質量部に対して、前記(B)成分を5〜50質量部含有する請求項1に記載の二次電池電極用スラリー。
  3. 前記電極活物質100質量部に対して、前記二次電池電極用バインダー組成物を0.1〜10質量部(但し固形分として)含有する請求項1又は請求項2に記載の二次電池電極用スラリー。
  4. 集電材と、前記集電材の表面上に請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の二次電池電極用スラリーが塗布及び乾燥されて形成された電極層と、を備えた二次電池電極。
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