図1は本発明の実施の第1形態である画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図、図2は転写手段3および定着手段4の構成を簡略化して示す断面図である。画像形成装置1は、伝達される画像情報に応じて、記録媒体上にフルカラーまたはモノクロの画像を形成する。画像形成装置1は、トナー像形成手段2と、転写手段3と、定着手段4と、記録媒体供給手段5と、排出手段6と、図示しない制御手段とを含む。制御手段は、付着量制御手段と、記録媒体判定手段と、予備加熱条件制御手段と、定着条件制御手段とを構成する。トナー像形成手段2は、トナー像形成工程において、像形成体である感光体ドラム11表面にトナー像を形成する。トナー像形成手段2を構成する各部材および中間転写手段3に含まれる一部の部材は、カラー画像情報に含まれるブラック(k)、シアン(c)、マゼンタ(m)およびイエロー(y)の各色の画像情報に対応するために、それぞれ4つずつ設けられる。ここでは、各色に応じて4つずつ設けられる各部材は、各色を表すアルファベットを参照符号の末尾に付して区別し、総称する場合は参照符号のみで表す。
トナー像形成手段2は、感光体ドラム11と、帯電手段12と、露光ユニット13と、現像手段14と、クリーニングユニット15とを含む。帯電手段12、露光ユニット13と、現像手段14およびクリーニングユニット15は、感光体ドラム11まわりに、この順序で配置される。帯電手段12は、現像手段14およびクリーニングユニット15よりも鉛直方向下方に配置される。
感光体ドラム11は、図示しない駆動手段により、軸線回りに回転駆動可能に支持され、図示しない導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含む。導電性基体は種々の形状を採ることができ、たとえば、円筒状、円柱状、薄膜シート状などが挙げられる。これらの中でも円筒状が好ましい。導電性基体は導電性材料によって形成される。導電性材料としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金などの金属、これらの2種以上の合金、合成樹脂フィルム、金属フィルム、紙などのフィルム状基体にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化錫、金、酸化インジウムなどの1種または2種以上からなる導電性層を形成してなる導電性フィルム、導電性粒子または導電性ポリマーを含有する樹脂組成物などが挙げられる。なお、導電性フィルムに用いられるフィルム状基体としては、合成樹脂フィルムが好ましく、ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、導電性フィルムにおける導電性層の形成方法としては、蒸着、塗布などが好ましい。
感光層は、たとえば、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層することにより形成される。その際、導電性基体と電荷発生層または電荷輸送層との間には、下引き層を設けるのが好ましい。下引き層を設けることによって、導電性基体の表面に存在する傷および凹凸を被覆して、感光層表面を平滑化する、繰り返し使用時における感光層の帯電性の劣化を防止する、低温、低湿環境下における感光層の帯電特性を向上させるといった利点が得られる。また最上層に感光体表面保護層を設けた耐久性の大きい三層構造の積層感光体であっても良い。
電荷発生層は、光照射により電荷を発生する電荷発生物質を主成分とし、必要に応じて公知の結着樹脂、可塑剤、増感剤などを含有する。電荷発生物質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物などのペリレン系顔料、キナクリドン、アントラキノンなどの多環キノン系顔料、金属および無金属フタロシアニン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム色素、チアピリリウム色素、カルバゾール骨格、スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料などが挙げられる。これらの中でも、無金属フタロシアニン顔料、オキソチタニルフタロシアニン顔料、フローレン環またはフルオレノン環を含有するビスアゾ顔料、芳香族アミンからなるビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料などは高い電荷発生能を有し、高感度の感光層を得るのに適する。電荷発生物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷発生物質の含有量は特に制限はないけれども、電荷発生層中の結着樹脂100重量部に対して好ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは10〜200重量部である。電荷発生層用の結着樹脂としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。
電荷発生層は、電荷発生物質および結着樹脂ならびに必要に応じて可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷発生層塗液を調製し、この電荷発生層塗液を導電性基体表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましくは0.1〜2.5μmである。
電荷発生層の上に積層される電荷輸送層は、電荷発生物質から発生する電荷を受け入れて輸送する能力を有する電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂を必須成分とし、必要に応じて公知の酸化防止剤、可塑剤、増感剤、潤滑剤などを含有する。電荷輸送物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン系化合物、テトラフェニルジアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スチルベン系化合物、3−メチル−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの電子供与性物質、フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、インデノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノンなどの電子受容性物質などが挙げられる。電荷輸送物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。電荷輸送物質の含有量は特に制限されないけれども、好ましくは電荷輸送物質中の結着樹脂100重量部に対して10〜300重量部、さらに好ましくは30〜150重量部である。電荷輸送層用の結着樹脂としては、この分野で常用されかつ電荷輸送物質を均一に分散できるものを使用でき、たとえば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、これらの共重合樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成膜性、得られる電荷輸送層の耐摩耗性、電気特性などを考慮すると、ビスフェノールZをモノマー成分として含有するポリカーボネート(以後「ビスフェノールZ型ポリカーボネート」と称す)、ビスフェノールZ型ポリカーボネートと他のポリカーボネートとの混合物などが好ましい。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
電荷輸送層には、電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂と共に、酸化防止剤が含まれるのが好ましい。酸化防止剤としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。酸化防止剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。酸化防止剤の含有量は特に制限されないけれども、電荷輸送層を構成する成分の合計量の0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂ならびに必要に応じて酸化防止剤、可塑剤、増感剤などのそれぞれ適量を、これらの成分を溶解または分散し得る適切な有機溶媒に溶解または分散して電荷輸送層用塗液を調製し、この電荷輸送層用塗液を電荷発生層表面に塗布し、乾燥することにより形成できる。このようにして得られる電荷発生層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。なお、1つの層に、電荷発生物質と電荷輸送物質とが存在する感光層を形成することもできる。その場合、電荷発生物質および電荷輸送物質の種類、含有量、結着樹脂の種類、その他の添加剤などは、電荷発生層および電荷輸送層を別々に形成する場合と同様でよい。
本実施の形態では、前述のような、電荷発生物質および電荷輸送物質を用いる有機感光層を形成してなる感光体ドラムを用いるけれども、それに代えて、シリコンなどを用いる無機感光層を形成してなる感光体ドラムを使用できる。
帯電手段12は、感光体ドラム11を臨み、感光体ドラム11の長手方向に沿って感光体ドラム11表面から間隙を有して離隔するように配置され、感光体ドラム11表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電手段12には、帯電ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置などを使用できる。本実施の形態では、帯電手段12は感光体ドラム11表面から離隔するように設けられるけれども、それに限定されない。たとえば、帯電手段12として帯電ローラを用い、帯電ローラと感光体ドラムとが圧接するように帯電ローラを配置しても良く、帯電ブラシ、磁気ブラシなどの接触帯電方式の帯電器を用いても良い。
露光ユニット13は、露光ユニット13から出射される各色情報の光が、帯電手段12と現像手段14との間を通過して感光体ドラム11の表面に照射されるように配置される。露光ユニット13は、画像情報を該ユニット内でk,c,m,yの各色情報の光に分岐し、帯電手段12によって一様な電位に帯電された感光体ドラム11表面を各色情報の光で露光し、その表面に静電潜像を形成する。露光ユニット13には、たとえば、レーザ照射部および複数の反射ミラーを備えるレーザスキャニングユニットを使用できる。他にもLEDアレイ、液晶シャッタと光源とを適宜組み合わせたユニットを用いてもよい。
現像手段14は、現像槽20とトナーホッパ21とを含む。現像槽20は感光体ドラム11表面を臨むように配置され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、可視像であるトナー像を形成する容器状部材である。現像槽20は、その内部空間にトナーを収容しかつ現像ローラ、供給ローラ、撹拌ローラなどのローラ部材またはスクリュー部材を収容して回転自在に支持する。現像槽20の感光体ドラム11を臨む側面には開口部が形成され、この開口部を介して感光体ドラム11に対向する位置に現像ローラが回転駆動可能に設けられる。現像ローラは、感光体ドラム11との圧接部または最近接部において感光体ドラム11表面の静電潜像にトナーを供給するローラ状部材である。トナーの供給に際しては、現像ローラ表面にトナーの帯電電位とは逆極性の電位が現像バイアス電圧(以下単に「現像バイアス」とする)として印加される。これによって、現像ローラ表面のトナーが静電潜像に円滑に供給される。さらに、現像バイアス値を変更することによって、静電潜像に供給されるトナー量(トナー付着量)を制御できる。
付着量制御手段が、トナー付着量を制御する。トナー付着量の基準範囲は、予め付着量制御手段の記憶部に書き込まれる。付着量制御手段は、付着量制御工程において、印字率100%における記録媒体へのトナー付着量が0.4mg/cm2以下となるようにトナー像形成手段2を制御する。また、シアン、イエローおよびマゼンタの3種類のトナーによって形成されるプロセスブラックの画像形成時には、印字率100%における記録媒体へのトナー付着量が単層1.2mg/cm2以下となるようにトナー像形成手段2を制御する。後述する予備加熱条件を制御して転写後定着前の記録媒体上の未定着トナーを予備加熱し、さらにトナーの印字率100%におけるトナー付着量が0.4mg/cm2以下になるように制御することによって、定着工程で、加熱ローラと加圧ローラとで形成される圧接部を、未定着トナー像を担持した記録媒体が通過するときにトナーが飛散することを防ぐ。トナーの印字率100%における記録媒体へのトナー付着量が0.4mg/cm2を超えると、予備加熱工程において、記録媒体に転写された未定着トナー像に含まれるトナーの温度が十分に上がらず、トナー同士の融着が起こらないので、定着工程で、加熱ローラと加圧ローラとで形成される圧接部を予備加熱された記録媒体が通過する時に、トナー散り等が発生し、画質劣化が生じる。また飛散したトナーが加熱ローラと加圧ローラに付着し、ローラが汚染されるので、画質劣化がさらに顕著になってしまう。
下限は特に制限されず、形成しようとする画像の種類などに応じて、当業者が選択し得る範囲の中から適宜選択すればよいが、特にトナー付着量は0.25〜0.4mg/cm2の範囲から選択するのが好ましい。印字率によっては、トナー付着量がさらに小さくなってもよい。トナー付着量の基準範囲は付着量制御手段の記憶部に予め書き込まれる。付着量制御手段は、記憶部に書き込まれる画像情報の中から印字率のデータを参照して、印字率に応じてトナー付着量を補正する。トナー付着量と印字率とは正比例の関係にあると前提して補正を行う。たとえば、印字率100%におけるトナー付着量を基準範囲の最高値(たとえば0.4mg/cm2)とする。印刷しようとする画像の印字率が判れば、印字率100%におけるトナー付着量から最適なトナー付着量を算出できる。このようにして付着量制御手段は、記録媒体に対するトナー付着量を制御する。
算出されたトナー付着量は記憶部に書き込まれる。付着量制御手段は、現像バイアスを変化させることによってトナー付着量を制御する。記憶部には、現像バイアス値とトナー付着量との関係がデータテーブルとして予め書き込まれているので、付着量制御手段は記憶部から前記データテーブルを参照して、決定されたトナー付着量を実現するのに必要な現像バイアス値を決定する。この結果に基づいて、付着量制御手段の制御部から現像ローラに現像バイアスを印加する図示しない電源に制御信号が送られ、付着量制御手段によって決定された現像バイアス値が現像ローラに印加される。
供給ローラは現像ローラを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、現像ローラ周辺にトナーを供給する。攪拌ローラは供給ローラを臨んで回転駆動可能に設けられるローラ状部材であり、トナーホッパ21から現像槽20内に新たに供給されるトナーを供給ローラ周辺に送給する。トナーホッパ21は、その鉛直方向下部に設けられるトナー補給口(図示せず)と、現像槽20の鉛直方向上部に設けられるトナー受入口(図示せず)とが連通するように設けられ、現像槽20のトナー消費状況に応じてトナーを補給する。またトナーホッパ21を用いず、各色トナーカートリッジから直接トナーを補給するよう構成しても構わない。
ここで、トナーとしては特に制限されず、結着樹脂、着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤などを含むトナーを使用できる。結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として常用されかつ溶融状態で造粒可能であれば特に制限されず、公知のものを使用でき、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環式炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。これらの中でも、水系における湿式造粒によって粒子表面が平滑になり易いポリエステル、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル樹脂などが好ましい。
ポリエステルとしては、多価アルコールと多価カルボン酸との重縮合物が好ましい。多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族アルコール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールなどの脂環式アルコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物などのビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。多価アルコールは1種または2種以上を使用できる。多価カルボン酸としては、たとえば、フタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸などの芳香族カルボン酸とその酸無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデセニルコハク酸などの飽和および不飽和脂肪族カルボン酸とその酸無水物などが挙げられる。多価カルボン酸は1種または2種以上を使用できる。
スチレン系ポリマーとしては、スチレン系モノマーのホモポリマー、スチレン系モノマーとスチレン系モノマーに共重合可能なモノマーとのコポリマーなどが挙げられる。スチレン系モノマーとしては、たとえば、スチレン、o−メチルスチレン、エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどが挙げられる。他のモノマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタアクリルアミド、グリシジルメタアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレートなどの(メタ)アクリル系モノマー類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドールなどのN−ビニル化合物などが挙げられる。スチレン系モノマーおよびスチレン系モノマーに共重合可能なモノマーは、それぞれ1種または2種以上を使用できる。
(メタ)アクリル酸樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル類のホモポリマー、(メタ)アクリル酸エステル類と(メタ)アクリル酸エステル類に共重合可能なモノマーとのコポリマーなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル類としては前述のものと同様のものを使用できる。(メタ)アクリル酸エステル類に共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル系モノマー類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、N−ビニル化合物などが挙げられる。これらは前述のものと同様のものを使用できる。
なお、結着樹脂の主鎖または側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基などの親水性基を結合させ、水中での自己分散性を付与した結着樹脂を用いることもできる。
着色剤としては、たとえば、黒色系顔料、有彩色系顔料などを使用できる。黒色系顔料としては、たとえば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイトなどの黒色系無機顔料、アニリンブラックなどの黒色系有機顔料などが挙げられる。
有彩色系顔料としては、たとえば、黄鉛、亜鉛鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエローなどの黄色系無機顔料、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキなどの黄色系有機顔料、赤色黄鉛、モリブデンオレンジなどの橙色系無機顔料、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGKなどの橙色系有機顔料、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウムなどの赤色系無機顔料、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどの赤色系有機顔料、マンガン紫などの紫色系無機顔料、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどの紫色系有機顔料、紺青、コバルトブルーなどの青色系無機顔料、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどの青色系有機顔料、クロムグリーン、酸化クロムなどの緑色系無機顔料、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどの緑色系有機顔料などが挙げられる。
着色剤は1種または2種以上を使用できる。同色系の着色剤を2種以上用いてもよく、異色系のものを混合して用いても良い。着色剤の含有量は、好ましくはトナー全量の1〜20重量%、さらに好ましくはトナー全量の0.2〜10重量%である。
離型剤としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、パラフィンワックスとその誘導体、マイクロクリスタリンワックスとその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスとその誘導体、ポリオレフィンワックスとその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスとその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)とその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスとその誘導体、ライスワックスとその誘導体、キャンデリラワックスとその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸とその誘導体、長鎖アルコールとその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などが挙げられる。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物などが含まれる。離型剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは、トナー全量の0.2〜20重量%である。
離型剤の融点は、80℃以下であることが好ましい。離型剤の融点が80℃以下であると、予備加熱に必要な熱量が少なくて済み、またトナー同士が融着しやすくなるため、少ない熱量で加熱ローラと加圧ローラとで形成される圧接部へ突入する時のトナー飛散をより一層防ぐことが可能になり、トナー散りのない高精細な画像をより一層安定して形成することができる。
帯電制御剤としては、たとえば、含金属アゾ染料(クロム・アゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルト・アゾ錯体染料など)、銅フタロシアニン染料、サリチル酸とそのアルキル誘導体の金属(クロム、亜鉛、アルミニウム、硼素など)錯体およびその塩、ナフトール酸とその誘導体の金属(クロム、亜鉛、アルミニウム、硼素など)錯体およびその塩、ベンジル酸とその誘導体の金属(クロム、亜鉛、アルミニウム、硼素など)錯体およびその塩、長鎖アルキルカルボン酸塩、長鎖アルキルスルホン酸塩などの負帯電性トナー用帯電制御剤、ニグロシン染料とその誘導体、ベンゾグアナミン、トリフェニルメタン誘導体、4級アンモニウム塩、4級ホスフォニウム塩、4級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩、含窒素官能基を有するモノマー〔N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類など〕のラジカル重合性共重合体などが挙げられる。帯電制御剤は1種または2種以上を使用できる。帯電制御剤の含有量は好ましくはトナー全量の0.1〜5.0重量%である。
トナーは、たとえば、溶融混練粉砕法によって製造できる。溶融混練粉砕法によれば、結着樹脂、着色剤、離型剤、電荷制御剤、その他の添加剤などのそれぞれ所定量を乾式混合し、得られる混合物を溶融混練し、得られる溶融混練物を冷却して固化させ、得られる固化物を機械的に粉砕することによって製造できる。乾式混合に用いられる混合機としては、たとえば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
混練は、攪拌下に結着樹脂の溶融温度以上の温度(通常は80〜200℃程度、好ましくは100〜150℃程度)に加熱しながら行われる。混練機として、たとえば、二軸押し出し機、三本ロール、ラボプラストミルなどの一般的な混練機を使用できる。さらに具体的には、たとえば、TEM−100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM−65/87(商品名、株式会社池貝製)などの1軸もしくは2軸の押出機、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式のものが挙げられる。これらの中でも、オープンロール方式のものが好ましい。溶融混練物を冷却して得られる固化物の粉砕には、カッターミル、フェザーミル、ジェットミルなどが挙げられる。たとえば、固化物をカッターミルで粗粉砕した後、ジェットミルで粉砕することによって、所望の体積平均粒子径を有するトナーが得られる。得られたトナーには、分級処理が施されてもよく、たとえば、ロータリー式分級機で分級処理を行うことによって、得られたトナーから、不所望に体積平均粒子径の小さい微粉および不所望に体積平均粒子径の大きい粗粉を除去することができる。
このようにして得られるトナーの中でも、画像形成装置1で用いるには、体積平均粒子径が3μm以上8μm以下であり、形状係数SF2が140以上145未満であるトナーが好ましい。また、体積平均粒子径が5μm以上7μm以下であるトナーがより好ましい。体積平均粒子径が3μm以上8μm以下であり、形状係数SF2が140以上145未満であるトナーを用いることにより、感光体にトナーを安定して供給することができ、トナー散りを一層防止することができ、予備加熱の際に、トナー同士をより十分に融着させることができるので、トナー散りのない高精細な画像を安定して形成することができる。
画像形成装置1において、体積平均粒子径が3μm未満であるトナーを用いると、トナーの粒径が小さくなり過ぎるので、高帯電化および低流動化が起こるおそれがある。この高帯電化および低流動化が起こると、感光体にトナーを安定して供給することができなくなり、地肌かぶりおよび画像濃度の低下などが発生するおそれがある。体積平均粒径が8μmを超えるトナーを用いると、トナーの粒径が大きいので、高精細な画像を得ることができない。またトナーの粒径が大きくなるほど比表面積が減少し、トナーの単位体積当たりの帯電量が小さくなる。トナーの単位体積当たりの帯電量が小さくなると、トナーが感光体に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。またトナー中の空隙が多くなり、印字率100%における記録媒体上のトナー付着量も増えてしまうため、加熱ローラと加圧ローラとで形成される圧接部へ突入時のトナー飛散による画質劣化が顕著になる。
体積平均粒子径は次のようにして求められる値である。電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター株式会社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)により超音波周波数20kzで3分間分散処理して測定用試料を調製する。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer2、ベックマン・コールター株式会社製)を用い、アパーチャ径100μm、測定粒子数50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒子径を算出できる。
形状係数SF2は下記式(1)で表される値であり、トナー形状の凹凸の度合いを示すものである。形状係数SF2の値が100の場合にトナー表面に凹凸が存在しなくなり、形状係数SF2の値が大きいほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
画像形成装置1において、形状係数SF2が140未満のトナーを用いると、予備加熱工程前にトナー粒子がトナー層から脱落しやすくなり、トナー散りが発生するおそれがある。形状係数SF2が145以上のトナーを用いると、トナー層中におけるトナー粒子間の空隙が大きくなり、予備加熱工程において、記録媒体に転写された未定着トナーの温度が十分に上がらず、トナー同士を十分に融着させることができない。
形状係数SF2は、下記の方法によって算出される値で定義される。トナー粒子の表面に、スパッタ蒸着により金属膜(Au膜、膜厚0.5μm)を形成する。この金属膜被覆トナーから、無作為に200〜300個を抽出し、走査型電子顕微鏡(商品名:S−570、株式会社日立製作所製)によって、加速電圧5kV、1000倍の倍率で写真撮影を行う。この電子顕微鏡写真データを、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で画像解析する。画像解析ソフト「A像くん」の粒子解析パラメータは、小図形除去面積:100画素、収縮分離:回数1;小図形:1;回数:10、雑音除去フィルタ:無、シェーディング:無、結果表示単位:μmとする。これより得られた粒子の周囲長PERI、図形面積AREAから、下記式(1)によって形状係数SF2を得る。
SF2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) …(1)
前述の体積平均粒径が3μm以上8μm以下であり、形状係数SF2が140以上145未満であるトナーを効率よく製造するためには、たとえば、形状係数SF2が145以上であるトナー粒子を含むトナーにおいて、そのトナー粒子の少なくとも一部に球形化処理を行う。形状係数SF2が145以上であるトナー粒子は、たとえば前述の溶融混練粉砕法によって得られる。すなわち、本発明の画像形成装置1に用いられるトナーが、溶融混練粉砕法によって得られる形状係数SF2が145以上である複数のトナー粒子を含み、前記トナー粒子のうちの少なくとも一部が球形化処理されることによって、体積平均粒径が3μm以上8μm以下であり、形状係数SF2が140以上145未満であるトナーを効率よく製造することができる。
トナーを球形化する手段としては、衝撃式球形化装置や熱風式球形化装置が挙げられる。衝撃式球形化装置としては、市販されているものを使用することもでき、たとえば、ファカルティ(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)などを用いることができる。または、熱風式球形化装置としては、市販されているものも使用することができ、たとえば、表面改質機メテオレインボー(商品名、日本ニューマチック工業株式会社製)などを用いることができる。
また画像形成装置1には、平均円形度が0.950以上0.985以下であるトナーを用いることが好ましい。トナーの平均円形度が0.950未満だと、トナー中の空隙が多くなり、印字率100%における記録媒体上のトナー付着量も増えるため、加熱ローラと加圧ローラとで形成される圧接部へ突入する時のトナー散りによる画質劣化が顕著になる。また転写性も低下する。トナーの平均円形度が0.985を超えると、クリーニング性が悪化し、転写性との両立を図ることができなくなる。
このようなトナーを用いることによって、画像形成のランニングコストの削減、ならびに画像濃度および彩度の高い高品位画像の形成を両方とも達成できる。
また、トナーの円形度(ai)は、下記式(2)によって定義される。式(2)に定義されるような円形度(ai)は、たとえばシスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」を用いることによって測定される。またm個のトナーについて測定した各円形度(ai)の総和を求め、総和をトナー数mで除算する式(3)によって得られる算術平均値を、トナーの平均円形度(a)と定義する。
円形度(ai)=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)
/(粒子の投影像の周囲の長さ) …(2)
このようなトナーは、たとえば、溶融混練物の固化物を粗粉砕し、得られる粗粉砕物を水性スラリー化し、得られる水性スラリーを高圧ホモジナイザで処理して微粒化し、得られる微粒を水性媒体中で加熱して凝集・溶融させることによっても製造できる。溶融混練物の固化物の粗粉砕は、たとえば、ジェットミル、ハンドミルなどを用いて行われる。粗粉砕によって、粒径100μm〜3mm程度の粒径を有する粗粉を得る。粗粉を水に分散させて、水性スラリーを調製する。粗粉を水に分散させるに際しては、たとえば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの分散剤の適量を水に溶解させておくことによって、粗粉が均一に分散した水性スラリーが得られる。この水性スラリーを高圧ホモジナイザで処理することによって、水性スラリー中の粗粉が微粒化され、体積平均粒子径0.4〜1.0μm程度の微粒を含む水性スラリーが得られる。この水性スラリーを加熱し、微粒を凝集させ、微粒同士を溶融させて結合することによって、所望の体積平均粒子径および形状係数SF2を有するトナーが得られる。体積平均粒子径および形状係数SF2は、たとえば、微粒の水性スラリーの加熱温度および加熱時間を適宜選択することによって、所望の値にすることができる。加熱温度は、結着樹脂の軟化点以上、結着樹脂の熱分解温度未満の温度範囲から適宜選択される。加熱時間が同じである場合には、通常は、加熱温度が高いほど、得られるトナーの体積平均粒子径は大きくなる。
高圧ホモジナイザとしては、市販品が知られる。高圧ホモジナイザの市販品としては、たとえば、マイクロフルイダイザー(商品名、マイクロフルディクス(Microfluidics)社製)、ナノマイザー(商品名、ナノマイザー社製)、アルティマイザー(商品名、株式会社スギノマシン製)などのチャンバ式高圧ホモジナイザ、高圧ホモジナイザ(商品名、ラニー(Rannie)社製)、高圧ホモジナイザ(商品名、三丸機械工業株式会社製)、高圧ホモゲナイザ(商品名、株式会社イズミフードマシナリ製)、NANO3000(商品名、株式会社美粒製)などが挙げられる。
以上のようにして得られたトナーには、流動性を向上させるための流動性向上剤を外添してもよい。流動性向上剤としては、公知のものが使用でき、たとえば、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ステアリン酸金属塩粒子、フッ素系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子などが挙げられる。流動性向上剤は、1種を単独で使用することができ、または2種以上を併用できる。流動性向上剤の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは、トナー100重量部に対して0.1〜3.0重量部である。
クリーニングユニット15は、記録媒体にトナー像を転写した後に、感光体ドラム11の表面に残留するトナーを除去し、感光体ドラム11の表面を清浄化する。クリーニングユニット15には、たとえば、クリーニングブレードなどの板状部材が用いられる。なお、本発明の画像形成装置1においては、感光体ドラム11として、主に有機感光体ドラムが用いられ、有機感光体ドラムの表面は樹脂成分を主体とするものであるため、帯電装置によるコロナ放電によって発生するオゾンの化学的作用によって表面の劣化が進行しやすい。ところが、劣化した表面部分はクリーニングユニット15よる擦過作用を受けて摩耗し、徐々にではあるが確実に除去される。したがって、オゾンなどによる表面の劣化の問題が実際上解消され、長期間にわたって、帯電動作による帯電電位を安定に維持することができる。本実施の形態ではクリーニングユニット15を設けるけれども、それに限定されず、クリーニングユニット15を設けなくてもよい。
トナー像形成手段2によれば、帯電手段12によって均一な帯電状態にある感光体ドラム11の表面に、露光ユニット13から画像情報に応じた信号光を照射して静電潜像を形成し、これに現像手段14からトナーを供給してトナー像を形成し、このトナー像を中間転写ベルト25に転写した後に、感光体ドラム11表面に残留するトナーをクリーニングユニット15で除去する。この一連のトナー像形成動作が繰り返し実行される。
図2は、転写手段3および定着手段4の構成を簡略化して示す断面図である。転写手段3は、転写工程において、感光体ドラム11表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する。転写手段3は、感光体ドラム11の上方に配置され、中間転写ベルト25と、駆動ローラ26と、従動ローラ27と、中間転写ローラ28(k,c,m,y)と、転写ベルトクリーニングユニット29、転写ローラ30とを含む。中間転写ベルト25は、駆動ローラ26と従動ローラ27とによって張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状部材であり、矢符Bの方向に回転駆動する。中間転写ベルト25が、感光体ドラム11に接しながら感光体ドラム11を通過する際、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に対向配置される中間転写ローラ28から、感光体ドラム11表面のトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加され、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト25上へ転写される。フルカラー画像の場合、各感光体ドラム11で形成される各色のトナー画像が、中間転写ベルト25上に順次重ねて転写されることによって、フルカラートナー像が形成される。
駆動ローラ26は図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられ、その回転駆動によって、中間転写ベルト25を矢符B方向へ回転駆動させる。従動ローラ27は駆動ローラ26の回転駆動に従動回転可能に設けられ、中間転写ベルト25が弛まないように一定の張力を中間転写ベルト25に付与する。中間転写ローラ28は、中間転写ベルト25を介して感光体ドラム11に圧接し、かつ図示しない駆動手段によってその軸線回りに回転駆動可能に設けられる。中間転写ローラ28は、前述のように転写バイアスを印加する図示しない電源が接続され、感光体ドラム11表面のトナー像を中間転写ベルト25に転写する機能を有する。転写ベルトクリーニングユニット29は、中間転写ベルト25を介して従動ローラ27に対向し、中間転写ベルト25の外周面に接触するように設けられる。感光体ドラム11との接触によって中間転写ベルト25に付着するトナーは、記録媒体の裏面を汚染する原因となるので、転写ベルトクリーニングユニット29が中間転写ベルト25表面のトナーを除去し回収する。
転写ローラ30は、中間転写ベルト25を介して駆動ローラ26に圧接し、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられる。転写ローラ30と駆動ローラ26との圧接部(転写ニップ部)において、中間転写ベルト25に担持されて搬送されて来るトナー像が、後述する記録媒体供給手段5から送給される記録媒体に転写される。トナー像を担持する記録媒体は、定着手段4に送給される。転写手段3によれば、感光体ドラム11と中間転写ローラ28との圧接部において感光体ドラム11から中間転写ベルト25に転写されるトナー像が、中間転写ベルト25の矢符B方向への回転駆動によって転写ニップ部に搬送され、そこで記録媒体に転写される。
記録媒体供給手段5は、自動給紙トレイ35と、ピックアップローラ36と、搬送ローラ37と、レジストローラ38、手差給紙トレイ39と、表面粗さ検知センサ42とを含む。自動給紙トレイ35は画像形成装置1の鉛直方向下部に設けられ、記録媒体を貯留する容器状部材である。記録媒体には、普通紙、カラーコピー用紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート、葉書などがある。普通紙、カラーコピー用紙などの記録紙を表面粗さによって分類すると、表面粗さ3〜8μmのものが標準紙、表面粗さ3μm未満のものが平滑紙、表面粗さ8μmを超えるものがラフ紙である。標準紙は、主に、一般に市販されるコピー用紙などである。平滑紙は主にコート紙などである。ラフ紙は主に再生紙などである。ピックアップローラ36は、自動給紙トレイ35に貯留される記録媒体を1枚ずつ取り出し、用紙搬送路S1に送給する。搬送ローラ37は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、記録媒体をレジストローラ38に向けて搬送する。レジストローラ38は互いに圧接するように設けられる一対のローラ部材であり、搬送ローラ37から送給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。手差給紙トレイ39は、手動動作によって記録媒体を画像形成装置1内に取り込む装置であり、手差給紙トレイ39から取り込まれる記録媒体は、搬送ローラ37によって用紙搬送路S2内を通過し、レジストローラ38に送給される。表面粗さ検知センサ42は、自動給紙トレイ35の内部における記録媒体の上方に設けられる。
表面粗さ検知センサ42は記録媒体の表面粗さを検知する表面粗さ検知手段であり、その検知結果は後記する記録媒体判定手段の記憶部に入力される。表面粗さ検知センサ42には、発光部を有し、発光部から記録媒体に向けて光を照射し、その反射光を検知して表面粗さに変換する型の一般的な表面粗さ検知センサを使用できる。このセンサにおける表面粗さの検出は、JIS B0601−1994に準ずる。記録媒体供給手段5によれば、自動給紙トレイ35または手差給紙トレイ39から1枚ずつ供給される記録媒体を、中間転写ベルト25に担持されるトナー像が転写ニップ部に搬送されるのに同期して、転写ニップ部に送給する。それとともに、表面粗さ検知センサ42によって記録媒体の表面粗さを検知し、記録媒体判定手段の記憶部に書き込む。
図3は、定着手段4の構成を簡略化して示す断面図である。定着手段4は、転写手段3よりも記録媒体の搬送方向下流側に設けられる。記録媒体は、転写ニップ部を通過してトナー像が転写された後、定着手段4によってトナー像が定着されるに際して、予備加熱工程において、予め予備加熱手段によって加熱される。予備加熱手段は、予備加熱ベルト53、支持ローラ54,55、予備加熱ローラ56を含む。予備加熱ベルト53は、加圧ローラ52と、支持ローラ54,55とによって張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状部材であり、矢符Cの方向に回転駆動する。記録媒体は、予備加熱ベルト53に載置されて加熱ローラ51と加圧ローラ52との間の圧接部へと搬送される。予備加熱ベルト53が、予備加熱ローラ56に接しながら通過する際、予備加熱ベルト53は予備加熱ローラ56によって加熱されると、加熱された予備加熱ベルト53に載置されている記録媒体は加熱される。よって記録媒体上の未定着トナーも加熱されることになる。
予備加熱ベルト53が定着手段4の加圧ローラ52に巻きつくことにより、予備加熱手段としてだけでなく、転写画像が形成された記録媒体を搬送する搬送手段としての役目も果たし、搬送速度と定着速度との差がなくなる効果がある。また定着手段4の加熱ローラ51と接していることにより、予備加熱ベルト53がある程度の温度に維持され、予備加熱のための熱量を少なく抑えることができる。
また予備加熱ベルト53は、予備加熱ローラ56と接触しているときに、予備加熱されることが好ましい。予備加熱ベルト53のクールダウンが容易になるため、たとえば厚みの大きい記録媒体に印字された直後に厚みの小さい記録媒体を印字する場合、予備加熱ベルト53の温度を容易に下げることができ、連続して異なる温度条件で印字することができる。予備加熱ローラ56と予備加熱ベルト53とが離接可能なので、予備加熱ベルト53の温度を下げるときに予備加熱ローラ56を予備加熱ベルト53から離反させれば、短時間で予備加熱ベルト53のクールダウンが可能となる。
また予備加熱ベルト53の材質が熱伝導性であることが好ましい。予備加熱ベルト53の昇温速度が早くなるため、予備加熱におけるトナーへの熱伝導性が向上し、その結果、溶融した離型剤を効率よくトナー全体に行き渡らせることができ、加熱ローラ51と加圧ローラ52とで形成される圧接部へ突入する時のトナー飛散をより確実に防止できる。また、クールダウン時も効率よく予備加熱ベルト53の温度を下げることが可能である。
予備加熱手段による予備加熱条件は、予備加熱条件制御工程において、予備加熱条件制御手段によって制御されている。予備加熱条件制御手段は、使用環境と、記録媒体に関する情報すなわち記録媒体判定結果とに応じて、予備加熱条件を制御する。使用環境つまり印字率や、記録媒体の種類および大きさによって予備加熱条件を変えるように制御することによって、記録媒体に応じた条件で加熱し、良好な画像を得ることができる。
印字率とは、記録媒体の画像領域全体におけるトナー付着領域の割合である。たとえばベタ印字の場合、印字率は100%である。
記録媒体判定結果とは、記録媒体判定手段の判定結果である。記録媒体判定手段は、表面粗さ検知センサ42の検知結果に応じて、記録媒体が標準紙、平滑紙またはラフ紙のいずれであるかを判定する。表面粗さ検知センサ42は、給紙トレイ35の内部に設けられている。次回の画像形成時に画像形成用の記録媒体として供される一番上に載置される記録媒体の表面粗さを検知する。表面粗さ検知センサ42による検知結果は記録媒体判定手段に入力され、記録媒体判定手段の記憶部に書き込まれる。表面粗さ検知センサ42による検知結果(以下「表面粗さ検知結果」とする)が記録媒体判定手段の記憶部に入力されると、記録媒体判定手段のプログラムが演算部に展開され、記録媒体の判定が開始される。記録媒体判定手段は、記憶部に予め書き込まれる標準紙(表面粗さ3〜8μm)、平滑紙(表面粗さ3μm未満)およびラフ紙(表面粗さ<8μm)の表面粗さ値と、同じく記憶部に書き込まれた表面粗さ検知結果とを比較し、表面粗さ検知結果がどの用紙の表面粗さ範囲に入るかを調べ、記録媒体の種類を判定する。
この判定結果は予備加熱条件制御手段の記憶部に入力される。この判定結果が予備加熱条件制御手段の記憶部に入力されると、演算部において予備加熱条件制御手段が立ち上がる。なお、記録媒体の表面粗さが使用者によって予め認識できる場合は、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる図示しない表示パネルに記録媒体判定ボタンを設け、使用者によって、記録媒体の表面粗さに基づく種類を予備加熱条件制御手段に入力してもよい。記録媒体判定手段は、使用者による入力結果がある場合、表面粗さ検知センサ42による検知結果と使用者による入力結果とが一致することを確認した上で、記録媒体の判定を行うのが好ましい。また、使用者による入力結果のみに基づいて、判定を行ってもよい。
予備加熱条件には、予備加熱温度がある。したがって、予備加熱条件制御手段は、記録媒体判定結果に応じて、予備加熱温度を制御する。ここでの予備加熱温度は予備加熱ローラ56の表面温度になる。予備加熱条件制御手段の記憶部には、記録媒体の表面粗さに基づく種類において、予備加熱温度の基準範囲が予め入力される。標準紙は90〜120℃である。平滑紙は80〜110℃である。ラフ紙は100〜130℃である。また、記憶部には、記録媒体の表面粗さに基づく種類毎に、印字率と予備加熱温度との関係がデータテーブルとして入力される。また、記憶部には、予備加熱ローラ56の表面近傍に設けられる温度センサによる検知結果(予備加熱ローラ56の表面温度の検知結果)が書き込まれる。記録媒体判定結果の記憶部への入力とともに立ち上がる予備加熱条件制御手段は、まず、記録媒体判定結果に基づいて、記憶部から予備加熱温度の基準範囲を参照する。次に、記憶部から印字率のデータと印字率と予備加熱温度との関係を示すデータテーブルを参照して、予備加熱温度を決定する。
次に、記憶部から温度センサによる検知結果を参照し、決定された予備加熱温度と温度センサによる検知結果とを比較する。決定された予備加熱温度が検知結果より高いという比較結果が得られる場合、その比較結果に基づいて、予備加熱条件制御手段の制御部から、予備加熱ローラ56に内蔵される図示しない予備加熱手段に発熱用の電圧を印加する電源に制御信号を送り、予備加熱ローラ56の表面温度が決定された予備加熱温度まで上昇するように電圧を印加させる。
決定された予備加熱温度が検知結果よりも低いとの比較結果が得られる場合、予備加熱条件制御手段の制御部は、予備加熱ローラ56周辺の空気を排気することによって予備加熱ローラ56の表面温度を低下させる図示しない冷却用排気ファンを駆動させる駆動源に制御信号を送り、予備加熱ローラ56を冷却してその表面温度を決定された予備加熱温度まで低下させる。このようにして、予備加熱時の予備加熱温度を制御できる。
予備加熱された記録媒体は、定着工程において、加熱ローラ51と加圧ローラ52とで形成される圧接部を通過する。加熱ローラ51は図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられ、記録媒体に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱して溶融させ、未定着トナー像を記録媒体に定着させる。加熱ローラ51の内部には図示しない加熱手段が設けられる。加熱手段は、加熱ローラ51表面が所定の温度(加熱温度)になるように加熱ローラ51を加熱する。加熱手段には、たとえば、ヒータ、ハロゲンランプなどを使用できる。加熱手段は、定着条件制御手段によって制御される。加熱ローラ51表面近傍には温度検知センサが設けられ、加熱ローラ51の表面温度を検知する。
温度検知センサによる検知結果は、定着条件制御手段の記憶部に書き込まれる。加圧ローラ52は加熱ローラ51に圧接するように設けられ、加熱ローラ51の回転駆動に従動回転可能に支持される。加圧ローラ52は、加熱ローラ51によってトナーが溶融して記録媒体に定着する際に、トナーと記録媒体とを押圧することによって、トナー像の記録媒体への定着を補助する。加熱ローラ51と加圧ローラ52との圧接部が定着ニップ部である。定着手段4によれば、転写手段3においてトナー像が転写された記録媒体が、加熱ローラ51と加圧ローラ52とによって挟持され、定着ニップ部を通過する際に、トナー像が加熱下に記録媒体に押圧されることによって、トナー像が記録媒体に定着され、画像が形成される。
定着条件制御手段は、加熱ローラ51の加熱温度を制御する。ここでの加熱温度は加熱ローラ51の表面温度になる。定着条件制御手段の記憶部には、記録媒体の表面粗さに基づく種類において、加熱温度の基準範囲が予め入力される。標準紙は160〜170℃である。平滑紙は150〜160℃である。ラフ紙は170℃〜180℃である。また、記憶部には、記録媒体の表面粗さに基づく種類毎に、印字率と加熱温度との関係がデータテーブルとして入力される。また、記憶部には、加熱ローラ51の表面近傍に設けられる温度センサによる検知結果(加熱ローラ51の表面温度の検知結果)が書き込まれる。記録媒体判定結果の記憶部への入力とともに立ち上がる定着条件制御手段は、まず、記録媒体判定結果に基づいて、記憶部から加熱温度の基準範囲を参照する。次に、記憶部から印字率のデータと印字率と加熱温度との関係を示すデータテーブルを参照して、加熱温度を決定する。
次に、記憶部から温度センサによる検知結果を参照して、決定された加熱温度と温度センサによる検知結果とを比較する。決定された加熱温度が検知結果より高いという比較結果が得られる場合、その比較結果に基づいて、定着条件制御手段の制御部から、加熱ローラ51に内蔵される図示しない加熱手段に発熱用の電圧を印加する電源に制御信号を送り、加熱ローラ51の表面温度が決定された加熱温度まで上昇するように電圧を印加させる。
決定された加熱温度が検知結果よりも低いとの比較結果が得られる場合、定着条件制御手段の制御部は、加熱ローラ51周辺の空気を排気することによって加熱ローラ51の表面温度を低下させる図示しない冷却用排気ファンを駆動させる駆動源に制御信号を送り、加熱ローラ51を冷却してその表面温度を決定された加熱温度まで低下させる。このようにして、定着時の加熱温度を制御できる。
排出手段6は、搬送ローラ37と、排出ローラ40と、排出トレイ41とを含む。搬送ローラ37は、用紙搬送方向において定着ニップ部よりも下流側に設けられ、定着手段4によって画像が定着された記録媒体を排出ローラ40に向けて搬送する。排出ローラ40は、画像が定着された記録媒体を、画像形成装置1の鉛直方向上面に設けられる排出トレイ41に排出する。排出トレイ41は、画像が定着された記録媒体を貯留する。
画像形成装置1は、上記のように図示しない制御手段(付着量制御手段、記録媒体判定手段、予備加熱条件制御手段、定着条件制御手段)を含む。各種制御手段は、たとえば、画像形成装置1の内部空間における上部に設けられ、記憶部と演算部と制御部とを含む。制御手段の記憶部には、画像形成装置1の上面に配置される図示しない操作パネルを介する各種設定値、画像形成装置1内部の各所に配置される図示しないセンサなどからの検知結果、外部機器からの画像情報などが入力される。また、各種手段を実行するプログラムが書き込まれる。記憶部には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、リードオンリィメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。外部機器には、画像情報の形成または取得が可能であり、かつ画像形成装置に電気的に接続可能な電気・電子機器を使用でき、たとえば、コンピュータ、デジタルカメラ、テレビ、ビデオレコーダ、DVDレコーダ、HDVD、ブルーレイディスクレコーダ、ファクシミリ装置、携帯端末装置などが挙げられる。演算部は、記憶部に書き込まれる各種データ(画像形成命令、検知結果、画像情報など)および各種手段のプログラムを参照して、各種判定を行う。制御部は、演算部の判定結果に応じて該当装置に制御信号を送付し、動作制御を行う。制御部および演算部は中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサな
どによって実現される処理回路を含む。制御手段は、前述の処理回路とともに主電源を含み、電源は制御手段だけでなく、画像形成装置1内部における各装置にも電力を供給する。
画像形成装置1によれば、トナー像形成手段2で形成されるトナー像を転写手段3の中間転写ベルト25に転写し、さらに中間転写ベルト25上のトナー像を記録媒体に転写し、予備加熱ローラ56によって予備加熱される定着手段4によってトナー像を記録媒体に定着させて画像を形成し、この画像形成済記録媒体を排出手段6経由で、排出トレイ41に排出する。この画像形成動作に際し、付着量制御手段、記録媒体判定手段、予備加熱条件制御手段、定着条件制御手段を制御することによって、記録媒体の種類に関係なく、一定の高品位画質を有する画像が安定的に形成される。
(実施例)
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、特に限定されるものではない。以下において、「部」および「%」は特に断らない限りそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。実施例および比較例における結着樹脂のガラス転移点および軟化点、離型剤の融点、トナーの体積平均粒径および平均円形度は、以下のようにして測定した。
[結着樹脂のガラス転移点(Tg)]
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移点(Tg)として求めた。
[結着樹脂の軟化点(Tm)]
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)を用い、試料1gを、ダイ(ノズル)から押出されるように荷重10kgf/cm2(9.8×105Pa)を与えながら、昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイから試料の半分が流出したときの温度を軟化点(Tm)として求めた。ダイには、口径1mm、長さ1mmのものを用いた。
[離型剤の融点]
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、試料1gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で150℃まで昇温させ、次いで150℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定されるDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの頂点の温度を離型剤の融点として求めた。
[トナーの体積平均粒径]
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター株式会社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)により超音波周波数20kHzで3分間分散処理して測定用試料を調製する。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer3、ベックマン・コールター株式会社製)を用い、アパーチャ径100μm、測定粒子数50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒子径を求めた。
[トナーの形状係数SF2]
トナー粒子の表面に、スパッタ蒸着によって金属膜(Au膜、膜厚:0.5μm)を形成した。この金属膜被覆トナーから無作為に200〜300個を抽出し、走査型電子顕微鏡(商品名:S−570、株式会社日立製作所製)によって、加速電圧5kV、1000倍の倍率で抽出した金属膜被覆トナーの写真撮影を行った。この電子顕微鏡写真データを、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で画像解析し、そこから形状係数SF2を算出した。
[トナーの平均円形度]
トナーの円形度(ai)は、上記式(2)によって定義される。上記式(2)に定義されるような円形度(ai)は、フロー式粒子像分析装置(商品名:FPIA−3000、シスメックス株式会社製)を用いることによって測定した。またm個のトナーについて測定した各円形度(ai)の総和を求め、総和をトナー数mで除算する上記式(3)によって得られる算術平均値を、トナーの平均円形度(a)とした。
〔トナー1の作製〕
[粉砕物作製工程]
ポリエステル(結着樹脂、商品名:タフトン”TTR−5、花王株式会社製、ガラス転移点(Tg):60℃、軟化点(Tm):100℃)80重量部、C.I.Pigment Red57:1を着色剤として40重量%含むマスターバッチ12重量部、パラフィンワックス(離型剤、商品名:HNP10、日本精鑞株式会社製、融点75℃)6重量部、およびアルキルサリチル酸金属塩(帯電制御剤、商品名:BONTRON E−84、オリエント化学株式会社製)2重量部をこの配合割合(重量部)で含むトナー原料を、ヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)によって10分間混合した。
この原料混合物を、ニーデックスMOS140−800(商品名、三井鉱山株式会社製)で溶融混練し、室温まで冷却した後、溶融混練物の固化物を粗砕機オリエントVM−27(商品名、株式会社セイシン企画製)で粗粉砕した。溶融混練における条件は、フロントロールの供給側温度を75℃、フロントロールの排出側温度を50℃、バックロールの供給側温度および排出側温度を20℃とし、フロントロール回転数を75rpm(75回転/分)、バックロール回転数を60rpm、トナー原料供給速度を10kg/時間とした。赤外線非接触温度計によって測定した溶融混練中におけるトナー原料の温度は、いずれの混練ポイントにおいても120℃以下であった。続いて、溶融混練物の固化物を粗粉砕して得た粗粉砕物をカウンタジェットミルAFG(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)で微粉砕し、樹脂組成物の粉砕物を得た。
[球形化処理工程]
熱風式球形化装置(商品名:メテオレインボー、日本ニューマチック工業株式会社製)で表面改質処理を施した。前記樹脂組成物の粉砕物を3.0kg/時間で投入し、180℃の熱風中に分散噴霧させ表面を熱的溶融することで球形化処理を行った。
[分級工程]
球形化樹脂粒子を風力分級した。
[外添工程]
分級処理して得られたトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(商品名:R−974、日本アエロジル株式会社製)2.2重量部および疎水性チタン(商品名:T−805、日本アエロジル株式会社製)1.6重量部の合計3.8重量部をヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)で混合して、トナー粒子に外添剤を外添させる外添処理を行い、トナー1を得た。得られたトナー1の体積平均粒径は6.7μm、平均円形度は0.955であった。
〔トナー2の作製〕
分級工程での操作条件を変化させたこと以外は、トナー1と同じ方法で、トナー2を得た。得られたトナー2の体積平均粒径は7.1μm、平均円形度は0.957であった。
〔トナー3の作製〕
球形化処理工程を行わなかったこと以外は、トナー1と同じ方法で、トナー3を得た。得られたトナー3の体積平均粒径は6.8μm、平均円形度は0.947であった。
〔トナー4の作製〕
離型剤としてカルナバワックス(離型剤、商品名:REFINED CARNAUBA
WAX、株式会社加藤洋行製、融点83℃)を用いたこと以外は、トナー1と同じ方法で、トナー4を得た。得られたトナー4の体積平均粒径は6.5μm、平均円形度は0.956であった。
〔トナー5の作製〕
[粉砕物作製工程]
ポリエステル(結着樹脂、商品名:タフトン”TTR−5、花王株式会社製、ガラス転移点(Tg):60℃、軟化点(Tm):100℃)80重量部、C.I.Pigment Red57:1を着色剤として40重量%含むマスターバッチ12重量部、パラフィンワックス(離型剤、商品名:HNP10、日本精鑞株式会社製、融点75℃)6重量部、およびアルキルサリチル酸金属塩(帯電制御剤、商品名:BONTRON E−84、オリエント化学株式会社製)2重量部をこの配合割合(重量部)で含むトナー原料を、ヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)によって10分間混合した。
この原料混合物を、ニーデックスMOS140−800(商品名、三井鉱山株式会社製)で溶融混練し、室温まで冷却した後、溶融混練物の固化物を粗砕機オリエントVM−27(商品名、株式会社セイシン企画製)で粗粉砕し、溶融混練物の粗粉を得た。溶融混練における条件は、フロントロールの供給側温度を75℃、フロントロールの排出側温度を50℃、バックロールの供給側温度および排出側温度を20℃とし、フロントロール回転数を75rpm(75回転/分)、バックロール回転数を60rpm、トナー原料供給速度を10kg/時間とした。赤外線非接触温度計によって測定した溶融混練中におけるトナー原料の温度は、いずれの混練ポイントにおいても120℃以下であった。溶融混練物の粗粉を2つに分け、カッティングミル(商品名:VM−16、菱興産業株式会社製)でさらに粗粉砕した後、カウンタジェットミルで微粉砕して、粒子径の異なる第1の粉砕物および第2の粉砕物をそれぞれ作製した。
[球形化処理工程]
衝撃式球形化装置(商品名:ファカルティF−400型、ホソカワミクロン株式会社製)によって、第1の粉砕物より平均粒子径の大きい第2の粉砕物を球形化処理した。
[分級工程]
ロータリー式分級機によって、球形化処理を施した第2の粉砕物から、不所望に体積平均粒子径の小さい微粉である過粉砕トナーを分級除去して第2のトナー粒子群を得た。また、ロータリー式分級機によって、第2の粉砕物より体積平均粒子径の小さい第1の粉砕物から過粉砕トナーを分級除去して第1のトナー粒子群を得た。
[混合工程]
第1のトナー粒子群:第2のトナー粒子群=100:50の割合で、第1のトナー粒子群と第2のトナー粒子群とを混合した。
[外添工程]
第1のトナー粒子群と第2のトナー粒子群とを混合したトナー粒子混合物100重量部と、外添剤として疎水性シリカ(商品名:R−974、日本アエロジル株式会社製)2.2重量部および疎水性チタン(商品名:T−805、日本アエロジル株式会社製)1.6重量部の合計3.8重量部をヘンシェルミキサ(商品名:FMミキサ、三井鉱山株式会社製)で混合し、外添剤を外添させることによってトナー5を得た。得られたトナー5の体積平均粒径は6.0μm、形状係数SF2は141であった。
〔トナー6の作製〕
分級工程での操作条件を変化させたこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー6を得た。得られたトナー6の体積平均粒子径は6.8μm、形状係数SF2は141であった。
〔トナー7の作製〕
分級工程での操作条件を変化させたこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー7を得た。得られたトナー7の体積平均粒径は7.2μm、形状係数SF2は142であった。
〔トナー8の作製〕
分級工程での操作条件を変化させたこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー8を得た。得られたトナー8の体積平均粒径は5.1μm、形状係数SF2は140であった。
〔トナー9の作製〕
分級工程での操作条件を変化させたこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー9を得た。得られたトナー9の体積平均粒子径は4.8μm、形状係数SF2は140であった。
〔トナー10の作製〕
球形化処理工程を行わなかったこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー10を得た。得られたトナー10の体積平均粒径は6.3μm、形状係数SF2は145であった。
〔トナー11の作製〕
第1のトナー粒子群と第2のトナー粒子群との混合比率を、第1のトナー粒子群:第2のトナー粒子群=100:50から第1のトナー粒子群:第2のトナー粒子群=100:40に変更したこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー11を得た。得られたトナー11の体積平均粒径は5.8μm、形状係数SF2は143であった。
〔トナー12の作製〕
第2のトナー粒子群と同じ方法で、第1のトナー粒子群にも球形化処理を行ったこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー12を得た。得られたトナー12の体積平均粒径は5.7μm、形状係数SF2は145であった。
〔トナー13の作製〕
トナー1の作製で用いたパラフィンワックスの代わりに、離型剤としてカルナバワックス(離型剤、商品名:REFINED CARNAUBAWAX、株式会社加藤洋行製、融点83℃)を用いたこと以外は、トナー5と同じ方法で、トナー13を得た。得られたトナー13の体積平均粒径は6.2μm、形状係数SF2は141であった。
〔トナー14の作製〕
粒子同士の凝集を抑制させるために予めトナー粒子に疎水性シリカ(商品名:R−974、日本アエロジル株式会社製)2.2重量部を外添させた後、球形化処理工程での熱風温度を240℃に変更して球形化処理したこと以外は、トナー1と同じ方法で、トナー14を得た。得られたトナー14の体積平均粒径は6.4μm、形状係数SF2は113であった。
トナー1〜14の物性値等を表1に示す。
〔評価項目〕
[画像散り評価]
画像出力は複合機MX2700(商品名、シャープ株式会社製)を一部改造したもので行い、600dpiで3dot×3dotの画像を一定間隔に出力し、未定着トナー像を取得した。
定着装置は本発明の定着手段4(定着装置A)および予備加熱手段を含まない一般的な2ロール方式の定着装置(定着装置B)を用いた。定着温度はいずれも圧接部で170℃、定着速度は124mm/秒とした。また定着装置Aの予備加熱温度は、100℃とした。
出力した画像を光学顕微鏡で200倍に拡大し、ドット(3dot×3dot)周りのトナー散りを目視で数えて判断した。
◎:トナー散り20個未満。
○:トナー散り20個以上30個未満。
△:トナー散り30個以上50個未満。
×:トナー散り50個以上。
(実施例1)
トナー1を印字率100%におけるトナー付着量0.38mg/cm2相当で出力し、未定着トナー像を定着装置Aで定着させた。
(実施例2)
トナー1の代わりにトナー2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例3)
トナー1の代わりにトナー3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例4)
トナー1の代わりにトナー4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例5)
トナー1の代わりにトナー5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例6)
トナー1の代わりにトナー6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例7)
トナー1の代わりにトナー7を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例8)
トナー1の代わりにトナー8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例9)
トナー1の代わりにトナー9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例10)
トナー1の代わりにトナー10を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着のトナー像を定着させた。
(実施例11)
トナー1の代わりにトナー11を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例12)
トナー1の代わりにトナー12を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(実施例13)
トナー1の代わりにトナー13を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着のトナー像を定着させた。
(実施例14)
トナー1の代わりにトナー14を用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着のトナー像を定着させた。
(比較例1)
定着装置Aの代わりに定着装置Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(比較例2)
印字率100%におけるトナー付着量0.45mg/cm2相当で出力し、定着装置Aの代わりに定着装置Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(比較例3)
印字率100%におけるトナー付着量0.45mg/cm2相当で出力したこと以外は、実施例1と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(比較例4)
定着装置Aの代わりに定着装置Bを用いたこと以外は、実施例5と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(比較例5)
印字率100%におけるトナー付着量0.45mg/cm2相当で出力し、定着装置Aの代わりに定着装置Bを用いたこと以外は、実施例5と同様にして未定着トナー像を定着させた。
(比較例6)
印字率100%におけるトナー付着量0.45mg/cm2相当で出力したこと以外は、実施例5と同様にして未定着トナー像を定着させた。
実施例1〜13および比較例1〜6の評価結果を表2に示す。
実施例1,5,6,8,11では、定着装置Aを用いているので予備加熱を好適に行っており、また印字率100%における記録媒体へのトナー付着量が0.4mg/cm2以下であるので、トナー散りは非常に少なく、非常に良好な画像が得られた。
比較例1,4では、予備加熱を行っていないので、トナー散りが多く発生した。比較例2,5では、予備加熱を行っておらず、さらに印字率100%におけるトナー付着量が0.4mg/cm2を超えるので、トナー散りが多く発生した。比較例3,6では、予備加熱を行っているが、印字率100%におけるトナー付着量が0.4mg/cm2を超えるので、トナー散りが多く発生した。
実施例1および比較例1〜3では、離型剤の融点が80℃以下で、体積平均粒径が3μm以上8μm以下、平均円形度が0.950以上0.985以下であるトナー1を用いている。
実施例5,6,8,11および比較例4〜6では、離型剤の融点が80℃以下で、体積平均粒径が3μm以上8μm以下、形状係数SF2が140以上145未満であるトナー5,6,8,11を用いている。
実施例2,7では、体積平均粒径が比較的大きいトナー2,7を用いたため、実施例1,5,6,8,11と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例3では、平均円形度が0.950未満のトナー3を用いたため、実施例1と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例14では、平均円形度が0.985を超えるトナー14を用いたため、実施例1と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例9では、体積平均粒子径が比較的小さいトナー9を用いたため、実施例1,5,6,8,11と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例4,13では、離型剤の融点が80℃を超えるトナー4,13を用いたため、実施例1,5,6,8,11と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例10では、形状係数SF2が比較的大きいトナー10を用いたため、実施例5,6,8,11と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。
実施例12では、形状係数SF2が比較的小さいトナー12を用いたため、実施例5,6,8,11と比較してトナー散りが発生したものの、良好な画像が得られた。