JP2005316421A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部加熱部材53、54から定着部材40の表面に与える熱量を瞬時に調整する外部加熱部材当接制御手段を設けることにより、厚紙の生産性を大幅に向上させることが可能であるとともに、カラー画像のグロス変動(光沢むら)がない高画質のカラー画像を得ることが可能な定着装置を提供する。
【解決手段】外部加熱部材53、54が定着部材40に当接することにより、定着部材の圧接部温度が上昇をしている最中に記録材先端が定着部材の圧接部Nに搬送される外部加熱部材当接制御手段を設けることにより、外部加熱部材53、54から定着部材40の表面に与える熱量を調整することができ、厚紙の生産性を大幅に向上させることが可能であるとともに、カラー画像のグロス変動(光沢むら)がない高画質のカラー画像を得ることが可能な定着装置を提供できるようになる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を採用したプリンタ、複写機、ファクシミリ等に用いられる定着装置に関する。
従来、種々の画像形成装置が知られているが、その中でも感光体にレーザ光で像露光を行い、それを現像して画像を得る電子写真方式の画像形成装置が一般に普及している。このような画像形成装置は、画像品質が高く、高速である等の長所を持っており、例えば、複写機等の出力装置、カラーレーザビームプリンタ等として広く用いられている。
そして、これらの複写機やカラーレーザビ−ムプリンタ等のカラー画像形成装置においては、厚紙などのいろいろな用紙(記録材)での高い生産性(単位時間あたりのプリント枚数)が求められてきている。
ところで、上記電子写真方式を適用した画像形成装置において、高い生産性、特に坪量の大きな用紙での生産性を上げるため、定着装置の定着スピードを高速化する必要がある。しかし、坪量が大きい用紙では、熱が多く奪われるため、定着に要する熱量が、薄い紙に定着する場合に比べて大幅に多く、坪量の大きい紙に定着する際に、定着スピードを落として、定着処理を施しているのが現状である。
そこで、カラー画像の定着スピードを向上させることが可能な技術として、特許文献1や特許文献2の定着装置構成が既に提案されている。
すなわち、特許文献1に係る画像加熱定着装置は、互いに圧接しながら回転可能に配設された定着部材対を有し、該定着部材対が形成するニップ部で未定着画像を形成した記録材を挟持搬送して該記録材上の未定着画像の加熱定着を行う画像加熱定着装置において、前記定着部材対に対して一つ以上の外部加熱部材を当接/退避可能に構成したものである。
また特許文献2に係る外部加熱装置及びこれを用いた定着装置は、被加熱部材の表面に圧接し、被加熱部材の表面を外部から加熱する複数本の外部加熱ロ−ルを備えた外部加熱装置において、複数本の外部加熱ロ−ルを被加熱部材の表面に圧接及び離間させる接離手段と、複数本の外部加熱ロ−ルを被加熱部材の表面に均一に圧接する調整手段を設けたものである。
特開平10−149044号公報 特開2004−37555号公報
しかし、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、特許文献1、特許文献2等に係る定着装置の場合には、記録材(以下、転写紙と記す)が厚紙であっても薄紙と略同等の高い生産性を実現するため、外部加熱ロールの熱量を大きくし、外部加熱ロ−ルから被加熱部材の表面に与える熱量を大きくすることが考えられる。しかし、単純に外部加熱ロ−ルの熱量を大きくしただけでは、転写紙を定着装置により定着させる際に、転写紙が定着部に入る前に外部加熱ロ−ルから被加熱部材の表面に大きな熱量を与えてしまうと、被加熱部材の表面温度が高くなりすぎて、転写紙上のトナ−を溶かしすぎることにより、トナ−グロス(光沢)が高くなりすぎてしまう。そのため、外部加熱の温調温度や被加熱部材の温調温度で制御しようとしても、外部加熱ロ−ラや被加熱部材の熱応答性が悪いために上記問題は解決できない。
また、転写紙が定着部に入った後に外部加熱ロ−ルから被加熱部材の表面に熱量を与えようとすると、転写紙が被加熱部材の熱量をうばうことにより被加熱部材の温度が下がりすぎて、転写紙上のトナ−を溶かすことができず、トナ−グロス(光沢)が低くなり、トナ−グロス段差(光沢むら)ができてしまう。そのため、被加熱部材である定着ロールの表面を外部加熱ロールによって効果的に加熱することができず、高い生産性を実現することができなかったり、カラー画像のグロス変動(光沢むら)ができてしまうことで高画質のカラー画像が得られないという問題点を有している。
また、上記問題点を解決するためには、転写紙が定着部に入った瞬間に外部加熱ロ−ルから被加熱部材の表面に熱量を与えるようにすればよいが、外部加熱ロ−ラの被加熱部材に対する着タイミングずれ(当接着タイミングずれ)と転写紙の定着部に入るタイミングずれとを考慮すると、転写紙が定着部に入るタイミングと外部加熱ロ−ルから被加熱部材の表面に熱量を与えるタイミングとを合わせることが不可能である。例えば、複写機の高生産を求め、70CPMの生産性をだすために、転写紙搬送速度を300mm/secで搬送する場合には、外部加熱ロ−ラの着タイミングずれをモ−タ−などの応答性を考慮して100msecとし、転写紙の定着部に入るタイミングずれを搬送速度誤差を考慮して200msecとすると、約300msecのタイミンスずれが生じてしまい、距離にすると90mmのずれが生じてしまう。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外部加熱ロール等の外部加熱部材から加熱定着ロール等の定着部材(被加熱部材)の表面に与える熱量を瞬時に調整することができ、記録材が厚紙である場合でも生産性を大幅に向上させることが可能であるとともに、カラー画像のグロス変動(光沢むら)がない高画質のカラー画像を得ることが可能な定着装置を提供することにある。
本発明は下記の構成を特徴とする定着装置である。
(1)記録材上のトナー像をニップ部にて熱定着する第1及び第2の定着回転体と、前記第1の定着回転体に当接して外面を加熱する第1及び第2の加熱部材と、を有する定着装置において、定着動作開始時、前記第1の定着回転体に対し前記第1の加熱部材と前記第2の加熱部材を順次当接させることを特徴とする定着装置。
(2)前記第1の加熱部材により前記第1の定着回転体が所定温度上昇する前に前記ニップ部へ記録材が突入するように構成すると共に、記録材により前記第1の定着回転体が所定温度降下する前に前記第2の加熱部材を当接させることを特徴とする(1)の定着装置。
(3)記録材上のトナー像をニップ部にて熱定着する第1及び第2の定着回転体と、前記第1の定着回転体に当接して外面を加熱する第1及び第2の加熱部材と、を有する定着装置において、定着動作開始時、前記第1の定着回転体に対する前記第1の加熱部材と前記第2の加熱部材の当接圧を順次大きくすることを特徴とする定着装置。
(4)前記第1の加熱部材により前記定着回転体が所定温度上昇する前に前記ニップ部へ記録材が突入するように構成すると共に、記録材により前記定着回転体が所定温度降下する前に前記第2の加熱部材の当接圧を大きくすることを特徴とする(3)の定着装置。
すなわち、複数の外部加熱部材を具備させた定着装置において、個々の外部加熱部材の定着回転体に対する当接タイミングをそれぞれずらすことにより、あるいは個々の外部加熱部材の定着回転体に対する当接圧を可変にすることにより、外部加熱部材から定着回転体の表面に与える熱量を調整することができ、外部加熱部材の熱容量を大きくすることが可能になり、記録材が厚紙である場合でも生産性を大幅に向上させることが可能であるとともに、カラー画像のグロス変動がない高画質のカラー画像を得ることが可能な定着装置を提供できるようになる。
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセスを用いた、タンデムタイプのカラーレーザプリンタである。
この画像形成装置内には第1、第2、第3、第4の4つの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。
各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ専用の像担持体、本例では電子写真感光ドラム3a、3b、3c、3dを具備し、各感光ドラム3a、3b、3c、3d上に各色のトナー像が形成される。各感光ドラム3a、3b、3c、3dに隣接して中間転写体(中間転写ベルト)130が設置され、感光ドラム3a、3b、3c、3d上に形成された各色のトナー像が、中間転写体130上に1次転写され、2次転写部で記録材P上に転写される。さらにトナー像が転写された記録材Pは、定着装置9で加熱及び加圧によりトナー像が定着されて記録画像形成物として装置外の排紙トレイ6に排出される。
感光ドラム3a、3b、3c、3dの外周には、それぞれドラム帯電器2a、2b、2c、2d、現像器1a、1b、1c、1d、1次転写帯電器24a、24b、24c、24d及びクリーナ4a、4b、4c、4dが設けられ、装置の上方部にはさらにレーザスキャナ5a、5b、5c、5dが設置されている。
感光ドラム3a、3b、3c、3dは矢印の反時計方向に回転駆動され、その周面がドラム帯電器2a、2b、2c、2dにより所定の極性・電位に一様に1次帯電される。その各感光ドラム3a、3b、3c、3dの一様帯電面に対してレーザスキャナ5a、5b、5c、5dから出力される、画像信号に応じて変調されたレーザ光による走査露光がなされて、各感光ドラム3a、3b、3c、3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。すなわち、レーザスキャナ5a、5b、5c、5dは、それぞれ、光源装置、ポリゴンミラー等が設置されていて、光源装置から発せられたレーザ光をポリゴンミラーを回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム3a、3b、3c、3dの母線上に集光して露光La、Lb、Lc、Ldすることにより、感光ドラム3a、3b、3c、3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器1a、1b、1c、1dには、現像剤としてそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナーが、図示しない供給装置により所定量充填されている。現像器1a、1b、1c、1dは、それぞれ感光ドラム3a、3b、3c、3d上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像及びブラックトナー像として可視化する。
中間転写体130は3本の並行ローラ13、14、15間に懸回張設されていて、矢示の時計方向に感光ドラム3a、3b、3c、3dと同じ周速度をもって回転駆動されている。
第1の画像形成部Paの感光ドラム3a上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像は、感光ドラム3aと中間転写体130とのニップ部を通過する過程で、中間転写体130に印加される1次転写バイアスにより形成される電界と圧力により、中間転写体130の外周面に1次転写されていく。
以下、同様に、第2、第3、第4の画像形成部Pb、Pc、Pdの感光ドラム3b、3c、3d上に形成担持された、第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次に中間転写体130上に重畳転写され、中間転写体130上に目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
11は2次転写ローラであり、中間転写体130を懸回張設させた3本のローラ13・14・15のうちのローラ14に対して中間転写体130を挟ませて圧接させて中間転写体130との間に2次転写ニップ部を形成している。
一方、記録材Pは給紙カセット10から1枚分離給紙されて、記録材搬送手段としてのレジストローラ12にて所定の時間待機させられた後に中間転写体上の画像と位置が合うように所定のタイミングで搬送開始される。そして、記録材は転写前ガイドを通過して中間転写体130と2次転写ローラ11との当接ニップである2次転写ニップ部に所定のタイミングで給送され、バイアス電源から印加された2次転写バイアスにより、中間転写体130上に重畳転写された合成カラートナー画像が記録材Pへ一括して2次転写される。
2次転写ニップ部にて合成カラートナー画像の転写を受けた記録材Pは中間転写体130から分離されて定着装置9へ順次導入され、記録材に熱と圧力を加えることでトナー像が定着される。
1次転写が終了した感光ドラム3a、3b、3c、3dは、それぞれのクリーナ4a、4b、4c、4dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。
転写ベルト130上に残留したトナー及びその他の異物は、転写ベルト130の表面にクリーニングウエブ(不織布)19を当接して、拭い取るようにしている。
両面コピーモードが選択されている場合には、定着装置9を出た第1面側画像形成済みの記録材Pがフラッパ16により再循環搬送機構側のシートパス17側に導入され、さらにスイッチバックシートパス18内に入り、次いで該シートパス18から引き出し搬送されて再搬送シートパス19に誘導され、該シートパス19からレジストローラ12、転写前ガイドを通過して中間転写体130と2次転写ローラ11との当接ニップである2次転写ニップ部に表裏反転状態で所定のタイミングで再導入される。これにより、記録材Pの第2面側に対して、中間転写体130上のトナー画像の2次転写がなされる。2次転写ニップ部にて第2面に対するトナー画像の2次転写を受けた転写材Pは中間転写体130から分離されて定着装置9へ再導入され、トナー画像の定着処理を受けて両面コピーとして装置外の排紙トレイ6に排出される。
以上のように、カラー画像は、多色のトナーが2層〜4層の層を形成しているため、カラー画像形成の可能な電子写真画像形成装置においては、トナーについて白黒用の装置とは異なった特徴を有している。
つまり、このトナーには、熱を印加した際の溶融性、混色性が良いことが要求されるため、軟化点が低く、且つ溶融粘度の低いシャープメルト性のトナーが使用される。このシャープメルトトナーを使用することにより、複写物の色再現範囲の広いカラーコピーを得ることが出来る。
このようなシャープメルトトナーは、例えば、ポリエステル樹脂またはスチレン−アクリルエステル樹脂等のような結着樹脂、着色剤(染料、昇華性染料)、荷電制御剤等のトナー形成用材料を溶融混練、粉砕、分級することにより製造される。
(2)画像加熱定着装置9
次に、画像加熱定着装置9の構成について図2を用いて詳細に説明する。この画像加熱定着装置9は、内部に発熱手段であるハロゲンヒータ40aを有する、第1の定着部材(定着回転体)となる定着ローラ40と、同じく内部に発熱手段であるハロゲンヒータ41aを有する、第2の定着部材(加圧回転体)となる加圧ローラ41とが、図示しない加圧機構によって総圧力約784N(約80kg)で互いに圧接しながら回転可能に配置された定着部材対として構成されている。Nが定着ローラ40と加圧ローラ41との圧接で形成される定着ニップ部である。定着ローラ40と加圧ローラ41は不図示の駆動系により矢印の方向に回転駆動される。
定着ローラ40及び加圧ローラ41には温度検知手段であるサーミスタ42a,42bが当接されており、該サーミスタ42a,42bによって定着ローラ40及び加圧ローラ41の温度を検知し、この検知情報に基づいて制御装置43によりハロゲンヒータ40a,41aを制御して、定着ローラ40及び加圧ローラ41の温度を共に約165℃に一定に維持するように制御することにより、記録材P上に転写されたシャープメルトトナー等の現像剤で形成された未定着画像tが定着ローラ40と加圧ローラ41との定着ニップ部Nを通過して加熱、加圧されて記録材P上に定着されるようになっている。
記録材P上に形成されるシャープメルト性のカラートナーは、親和力が大きく、定着ローラ40にオフセットし易いという性質も有しているため、長時間に亘って高い離型性を示すことが必要となる。そこで、定着ローラ40の外周近傍に離型剤塗布手段となるオイル塗布装置44及び該定着ローラ40のオイルや汚れを除去するクリーニング装置45を備え、加圧ローラ41の外周近傍に該加圧ローラ41のオイルや汚れを除去するクリーニングブレード46を備えることでより一層の離型性の向上を図っている。
オイル塗布装置44は、オイルパン47内のジメチルシリコーンオイル47a(信越化学製KF96,300cs)をオイル汲み上げローラ48及びオイル塗布ローラ49を経由させてオイル塗布量調整ブレード50でオイル塗布量を規制して定着ローラ40の外周表面上に塗布させるものである。
尚、オイル塗布ローラ49は、定着ローラ40に接離可能であり、記録材Pの先端から5mmの位置から後端から5mmの位置に対応する定着ローラ展開面長に亘ってオイルを塗布するようになっている。
前記定着ローラ40は、アルミニウム製の芯金40bの外周に弾性層としてのHTV(高温加硫型)シリコーンゴム層40cが設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層40cの外周に耐熱弾性層としてRTV(室温加硫型)シリコーンゴム層40dが設けられ、厚さ3mm、直径60[mm]で構成されている。
一方、加圧ローラ41は、アルミニウム製の芯金41bの外周に弾性層としての1mm厚のHTVシリコーンゴム層41cが設けられ、更に該HTVシリコーンゴム層41cの外周にフッ素樹脂層41dが設けられ、直径60mmで構成されている。
上記のような構成の定着ローラ40及び加圧ローラ41を組み合わせることによってシャープメルトトナーに対する離型性をより一層高めている。
また、近年は、カラー複写機の普及と共に、カラーにも白黒複写機並の高速度と、便利さ、即ち、自動両面コピー、或いは葉書からラージサイズまでの紙の使用、薄紙から厚紙、更にはOHPフィルムやパックプリントフィルムの使用等様々のニーズに応えることが必要となってきた。
そこで、両面画像を定着させるために、定着ローラ40だけでなく加圧ローラ41の表層にもトナー離型効果の高いRTVまたはLTV(低温加硫型)シリコーンゴムを用いたり、また、同時にカラー定着の高速性を満足するためにローラの大径化(例えば80mmの径)を図って定着ニップ部Nを大きくし、更に厚紙等を使用するために、定着温度を上昇させて定着性の向上を図っている。
また、本来、離型性を保つために使用される表層のシリコーンゴム及びシャープメルトトナーを包み込むような定着ニップ部Nを形成するための下層のシリコーンゴムは、双方とも使用されるシリコーンオイルと非常に馴染みの良いものであるため、耐久に応じてシリコーンゴム中にシリコーンオイルが大量に入り込み、特に最下層のシリコーンゴムがシリコーンオイルを大量に含んで、加熱時に芯金境界面との間に剥れが生じる虞がある。そこで、高速で大量のコピーをとることが要求される複写機においては、この剥れを防止するために、定着ローラ40及び加圧ローラ41の双方ともに下層シリコーンゴムと表層シリコーンゴムとの間にシリコーンオイルを吸収、通過させることのない耐油層としてのフッ素ゴムを積層するのが好ましい。
(2−1)外部加熱部材
次に本発明の特徴である外部加熱部材の構成について説明する。図2に示すように、定着ローラ40の外周面には、外部加熱部材となる第1と第2の2つの外部加熱ローラ53、54が定着ローラ40の回転方向上流側と下流側とに並置させて、かつ定着ローラ40に対して当接/退避可能に構成されている。当接/退避機構は後述する。
外部加熱ロ−ラ53,54は、定着時に記録材に奪われる熱量に対し、定着ロ−ラ表面のゴム層の熱伝導性が低いため定着ロ−ラヒ−タ40aからの熱応答が間に合わないために定着ロ−ラ表面温度を一定に保つことを目的として設けられている。また、装置の高速化を実現するために外部加熱ロ−ラ53,54から定着ロ−ラ表面に与える熱量を増やすために、外部加熱ロ−ラを2本設けてある。
前記外部加熱ローラ53、54は、内部にハロゲンヒータ53a、54aが内蔵されており、その外周には、例えば、熱伝導率の高いアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属、或いは高離型性を持つゴム、樹脂等を前記金属表面にコートして構成される。そして、この外部加熱ローラ53,54は高耐熱性を有した断熱ブッシュによって両端で保持されている。
定着ローラ40、加圧ローラ41、第1及び第2の外部加熱ローラ53,54には、夫々、温度検知手段としてのサーミスタ42a,42b,42c,42dが当接して配置されており、該サーミスタ42a,42b,42c,42dによって各ローラ40,41,53,54の表面温度が検知される。そして、定着動作時には、この温度情報によって制御装置43がハロゲンヒータ40a,41a,53a,54aへの供給電力を制御して各ローラ40,41,53,54の温度調整が行われる構成となっている。
その温調の一例として、第1の外部加熱ローラ53が定着部材対である定着ローラ40及び加圧ローラ41よりも高温になるように設定され、例えば、外部加熱ローラ53,54が230℃、定着ローラ40及び加圧ローラ41が165℃に設定される。
即ち、制御装置43は、定着部材である定着ローラ40・加圧ローラ41の温度を制御する第1の制御手段と、複数の外部加熱部材である第1の外部加熱ローラ53及び第2の外部加熱ローラ54の温度を制御する第2の制御手段と、を有し、第2の制御手段による第1の外部加熱ローラ53及び第2の外部加熱ローラ54の目標温度を第1の制御手段による定着ローラ40・加圧ローラ41の目標温度よりも高い構成とされている。
なお、外部加熱ローラ53,54の温度が定着部材である定着ローラ40の温度よりも高温に保たれていた方が、定着ローラ40の表面温度の記録材による降下に対してレスポンス(熱の感応精度)良く外部加熱ローラ53,54から定着ローラ40に熱が供給されるために外部加熱ロ−ラ53,54の温度を定着ロ−ラ40・加圧ロ−ラ41より75℃高く設定している。
(2−2)外部加熱部材の加圧構成
次に、外部加熱部材53,54の定着ローラ40に対する加圧手段としての加圧機構について説明する。
図3に示すように、第1と第2の外部加熱ローラ53,54はその両端部側をそれぞれ図示しない断熱ブッシュとベアリングとを介して外部加熱支持フレ−ム30に回転自由に軸受支持させてある。外部加熱支持フレ−ム30は手前側と奥側の両端部を支持軸31により外部加熱加圧ア−ム32に回動自在に支持させてある。また、外部加熱支持フレ−ム30はばね33により支持軸31を中心に矢印a方向に回動するように付勢されており、外部加熱ロ−ラ53,54が定着ロ−ラ40から離間している(a)の状態では、外部加熱フレ−ム30に設けた突き当て部30aが外部加熱加圧ア−ム32に突き当たるようになっている。外部加熱加圧ア−ム32は図示しない定着器フレ−ムに対し、支持軸34を中心に回動自在になっている。そして外部加熱加圧ア−ム32の自由端側には外部加熱加圧ばね35が設けてあり、支持軸34を中心に矢印b方向に回動するように付勢されている。
そして、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が定着ロ−ラ40に対し当接した(c)の状態において、外部加熱加圧ばね35とばね33により外部加熱ロ−ラ53,54は定着ロ−ラ40に加圧される構成になっている。外部加熱ロ−ラ53,54は定着ローラ40に対して、総圧力約392N(約40kg)で圧接され、定着ローラ40の回転に従動して回転する。そして外部加熱ロ−ラ53,54と定着ロ−ラ40との当接ニップ(接触長さ)N53,N54はそれぞれ約5mmになり、2本のロ−ラ53,54を合わせると10mmのニップがとれるようになっている。
(2−3)外部加熱部材の着脱構成
次に、第1と第2の外部加熱部材53,54の着脱手段としての着脱機構について図3を用いて説明する。上記のように、外部加熱加圧ア−ム32は支持軸34を中心に回動自在になっており、その外部加熱ア−ム32の自由端部には圧解除ア−ム36の先端が当接している。圧解除ア−ム36は回動軸36aを中心に回動自在になっている。
(c)のように、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54の定着ロ−ラ40に対する加圧時には、圧解除ア−ム36は外部加熱加圧ア−ム32と離間しており、第1と第2の外
部加熱ロ−ラ53,54を定着ロ−ラ40から離間させる時には、(a)のように、圧解除ア−ム36を回転させて加圧ア−ム32を上方に押し上げる構成になっている。圧解除ア−ム36は制御装置43(図2)で制御される回動手段Mにより回動される。回動手段Mは、公知の技術であるバネクラッチ、モ−ター等を利用して構成される。
ここで、外部加熱ロ−ラ53,54が離間状態から加圧状態になるまでの動作を図3の(a)〜(c)を用いて説明する。
(a)は、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が定着ロ−ラ40から離間している状態、即ち、スタンバイ状態(画像形成の待機時)を示している。この状態から、画像形成装置へ画像形成開始信号(画像形成装置を複写機として使用する場合は液晶等の操作部よりスタートボタンが押されることにより信号が生ずる。また、画像形成装置をパーソナルコンピュータなどの外部機器とネットワーク接続されたプリンタとして使用する場合は前記外部機器からの印刷命令により信号が生ずる)が入力されると、画像形成装置内の各種画像形成機器の画像形成準備動作が開始され、定着装置の定着準備動作も開始される。
そして、定着準備動作が開始され、定着ローラ、加圧ローラ、2つの外部加熱ローラの温度が定着を開始するに足りる温度に達すると、定着動作が開始される。なお、本例では、第4の画像形成部の感光体への画像露光開始タイミングを基に定着動作を開始するように構成されている。詳細には、第4の画像形成部の感光体への露光開始タイミングから所定時間経過した後、上記着脱機構の動作を開始させるように制御している。
また、中間転写体の2次転写部への記録材の搬送タイミング、即ち、レジストローラの搬送開始タイミングもこの画像露光開始タイミングを基に行われるように構成されている。
即ち、圧解除ア−ム36を矢印c方向に回動させ、外部加熱加圧ア−ム32が矢印b方向に回動し、外部加熱支持フレ−ム30、即ち第1と第2の外部加熱ロ−ラ53、54が定着ロ−ラ40の方向に移動を開始する。
そして、(b)のように、先ず第1の外部加熱ロ−ラ53が定着ロ−ラ40に当接し、該第1の外部加熱ロ−ラ53の熱が定着ロ−ラ40へ移動するようになる。この状態においては、該第1の外部加熱ロ−ラ53はばね33により定着ロ−ラ40に対して加圧されている。
更に圧解除ア−ム36が矢印c方向に回動すると、外部加熱支持フレ−ム30が回動軸31を中心に矢印d方向に回動し、(c)のように、第2の外部加熱ロ−ラ54も定着ロ−ラ40に加圧当接した状態になり、該第2の外部加熱ロ−ラ54の熱も定着ロ−ラ40へ移動するようになり加圧動作が終了する。この(c)の状態において、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54は外部加熱加圧ばね35とばね33により定着ロ−ラ40に加圧される。
すなわち、圧解除ア−ム36が矢印c方向に回動されることで、先ず第1の外部加熱ロ−ラ53が定着ロ−ラ40に対し当接し、次に所定の時間を置いて第2の外部加熱ロ−ラ54も定着ロ−ラ40に対し当接する構成になっている。
制御回路部34は、定着動作開始時に、回動手段Mにより圧解除ア−ム36を矢印c方向に回動させてa)→(b)→(c)の動作を実行させて、定着ロ−ラ40に対して、先ず第1の外部加熱ロ−ラ53を、次に第2の外部加熱ロ−ラ54を順次に当接させた状態にする。
また、制御回路部34は、定着動作終了時には、回動手段Mにより圧解除ア−ム36を矢印c方向とは逆方向に回動させて、(a)→(b)→(c)とは逆の動作を実行させて、始めの(a)の状態、すなわち、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が共に定着ロ−ラ40から離間している状態に戻し、つぎの定着動作開始時までその状態を保持させる。
(2−4)比較実験
1)第1と第2の外部加熱部材53,54が同時に定着ロ−ラ40に当接することにより、定着ニップ部温度が上昇をしている最中に記録材Pの先端が定着ニップ部Nに進入する外部加熱部材当接制御手段を設けた場合。
2)外部加熱ロ−ラがない場合。
3)第1の外部加熱ローラ53、第2の外部加熱ローラ54が所定の時間を置いて順次定着ロ−ラ40に当接加圧した場合。即ち、記録材がニップ部へ到達する直前に外部加熱ローラ53を定着ローラ40に当接させる。
上記1)、2)、3)の3つの各場合における定着ローラ40の表面の温度変化を比較する実験を行った。その結果を図5に示す。
なお、図5において、横軸は時間(秒)であり、縦軸は定着ニップ部温度(定着ニップ部Nでの定着ローラ40の表面温度)(℃)である。
ここで、第1と第2の外部加熱ローラ53、54は外径が30mmで、3mmの厚みを持った中空のアルミ棒であり、定着ローラ40と該外部加熱ローラ53、54とが形成するニップ部N53、N54をそれぞれ回転方向に4mmの幅を有して構成したものである。
また、定着ローラ40のハロゲンヒータ40aが1200Wで、外部加熱ローラ53、54のハロゲンヒータ53aが500W、54aが500Wで構成し、記録材Pの紙搬送速度は300mm/sec、記録材は250g/mをもちいて実験をおこなった。なお、外部加熱ロ−ラのヒ−タ−ワッテジは、250g/mの記録材が300mm/secで連続通紙しても、定着ロ−ラ表面温度が維持されるワッテージに設定してある。
図5では、記録材Pが定着ニップ部Nに突入するポイントをA、第1と第2の2本の外部加熱ロ−ラ53,54が定着ロ−ラ40に同時に当接開始するポイントをB’、定着ロ−ラ40の外部加熱ロ−ラ53,54が同時に当接開始したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントがB、第1(1本目)の外部加熱ロ−ラ53が定着ロ−ラ40に当接開始するポイントをC’、定着ロ−ラ40の第1の外部加熱ロ−ラ53が当接開始したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントがC、第2(2本目)の外部加熱ロ−ラ54が定着ロ−ラ40に当接開始するポイントをD’、定着ロ−ラ40の第2の外部加熱ロ−ラ54が当接開始したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントをDで示している。
図5の(a)は、上記2)の、外部加熱部材53,54を設けない場合である。この場合では、記録材が定着ニップ部Nに突入(A)すると、記録材Pに熱が奪われるため定着ローラ40の表面温度が降下し、定着ヒ−タの熱応答が始まると、定着ローラ40の表面温度は上昇して復帰する。定着ロ−ラの温度降下は約20℃にもなり、グロス低下はもちろんのこと、低温オフセットが発生し定着不良になってしまう。
ここで、図4は画像加熱定着装置9の定着ニップ部Nの温度に対する記録材のグロス(光沢度)の変化(画像表面の粗さ)を示す図である。
上記実験では、定着不良が発生しない状態においてもグロスは30%から15%に低下したことになり、グロス変動が大きいため、定着された記録材は高画質にはなりえない。従って、高画質画像を形成するためにはグロス変動がレンジで20%以下となるようにするのが好ましい。
図5の(b)は、上記1)の、第1と第2の外部加熱ローラ53、54が同時に定着ロ−ラ40に当接し、この2本の外部加熱ローラ53、54により加熱開始(当接開始)された領域が定着ニップ部Nを最初に通過した後に、記録材Pの搬送方向先端が定着ニップ部Nに到達するような場合である。この場合では、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が230℃で温調されており、記録材Pが定着ニップ部Nに到達する以前に第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54の双方が定着ロ−ラ40に熱を供給開始するために、外部加熱ロ−ラ53、54が当接したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントBから定着ロ−ラ40の温度が上昇を開始しはじめ、定着ロ−ラ40の温度は記録材Pが定着ニップ部Nに到達するポイント(A)まで上昇し続ける。
このような構成では、定着ロ−ラ40の温度は15℃弱上昇し、グロス変化が約15%発生してしまい、記録材Pの搬送方向先端側のグロスが高くなってしまった。即ち、このような構成では、1枚目の記録材の搬送方向先端側と後端側とのグロス差が大きくグロスむらが発生してしまい低画質画像となってしまった。
図5の(c)は、上記3)のように、本発明に従って第1と第2の外部加熱部材53,54を所定の時間を置いて定着ロ−ラ40に順次当接するよう構成した場合である。すなわち、第1と第2の外部加熱部材53,54が順次当接することにより定着ロ−ラ40の定着ニップ部Nの温度が上昇している最中(「C〜D」間)に、記録材先端が定着ニップ部Nに到達するように記録材の搬送タイミングを制御する場合である。
このような構成では、記録材が定着ニップ部Nに到達する以前に第1(1本目)の外部加熱ロ−ラ53が定着ロ−ラ40に熱を供給開始するために、定着ロ−ラ40の第1の外部加熱ロ−ラ53が当接開始したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントCから定着ロ−ラの温度が上昇を開始し、そして定着ロ−ラ40の温度は記録材Pが定着ニップ部Nに到達するポイント(A)まで上昇し続ける。
しかし、第1と第2の2本の外部加熱部材53,54を同時に定着ロ−ラ40に加圧/当接した図5の(b)の場合と比較して、記録材Pが定着ニップ部Nに到達した時点での定着ロ−ラ40の温度上昇率は低くなり、定着ロ−ラ40の温度上昇は4℃に抑えられ、記録材Pの搬送方向先端側と後端側のグロスが大きく異なってしまうのを防止することができ高画質画像を得ることができた。
これは、記録材先端が定着ニップ部Nに到達すると、第1(1本目)の外部加熱ロ−ラ53では定着ロ−ラ40に与える熱量が小さいために、記録材Pに熱が奪われ定着ローラ40の表面温度が降下し、第2(2本目)の外部加熱ロ−ラ54が当接したポイントが定着ニップ部Nに最初に到達したポイントDを過ぎると、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53、54から定着ロ−ラ40に与える熱量がたりるようになるため、定着ロ−ラ40の温度が所望の温調温度(本例では165℃)に回復していく。即ち、複数の記録材へ画像形成を高画像生産性を維持しつつ、定着ロ−ラ40の温度降下は定着ロ−ラ温度165℃と比較して約3℃になり定着ロ−ラ表面温度の降下をかなり抑制することが出来ることが判明した。
以上のように、本実施形態の外部加熱部材当接制御手段(図5の(c)の場合)を用いることにより、定着ロ−ラ40の温度変化はレンジで約7℃に抑えることが可能になり、グロス変化は約8%に抑えられ、高画質で高生産性が可能となることが判明した。
なお、本例では、画像形成速度(定着速度)が非常に高速度であることから、記録材やトナーによる定着ローラ40の温度低下を補うための外部加熱部材として2つのローラ53、54を用いていることで、複数の記録材を連続してニップ部に通紙して定着を施す連続画像形成ジョブに対応できるように構成されている。
さらに、上述したように、外部加熱部材53、54は、定着ローラ40の温度低下を補うためのものであるので定着ローラ40の温調温度よりも高い温度に温調温度が設定されており、このような外部加熱部材を定着ローラに当接してから記録材が定着ニップ部を通過するまでの時間が長過ぎると、定着ローラ40の表面温度が上昇し過ぎてしまい、定着不良の原因となってしまう。
そこで、1本目の外部加熱ローラ53が定着ローラ40に当接してから所定時間以内に、即ち、この外部加熱ローラ53により定着ローラ40の外面温度(ニップ部における)が温調温度(165℃)よりも所定の温度、具体的には10℃上昇するまでの時間以内に、記録材先端が定着ニップ部Nに突入開始するように制御するのが好ましい。
この上昇温度10℃は上述したグロスむらに対処するための時間であるので、本発明はこのような数値に限定されることはなく、装置個々に適正な数値とすれば良いことはもちろんである。
そして、記録材先端が定着ニップ部Nに突入してから所定時間以内に、即ち、定着ローラ40の外面温度が温調温度よりも所定の温度、具体的には10℃低下してしまう時間以内に、2本目の外部加熱ローラ54を定着ローラ40に当接開始させるのが好ましい。
同様に、この低下(下降)温度10℃は上述したグロスむらに対処するための時間であるので、本発明はこのような数値に限定されることはなく、装置個々に適正な数値とすれば良いことはもちろんである。
なお、本例では、外部加熱部材である第1と第2の外部加熱ローラ53、54が、定着部材対である定着ローラ40に対する当接/退避動作を、記録材Pが搬送されるタイミング(定着ローラ40と加圧ローラ41との定着ニップ部に進入するタイミング)に対応して行うために、最下流の第4の画像形成部(画像形成ステ−ション)Pdの画像書き出しタイミング(感光体への露光開始タイミング)をトリガ−にして(基準タイミングにして)、第1と第2の外部加熱ローラ53、54の定着ローラ40に対する当接開始タイミングの制御を行った。
また、複数の記録材への連続画像形成ジョブの最後の記録材への定着処理が終了すると、第1と第2の外部加熱ローラ53、54は、定着ローラ40から直ちに退避するように制御される。
尚、外部加熱部材として外部加熱ローラ53、54を用いる例を上述したが、ローラの他に、樹脂、ゴム、金属等で構成される定着ローラ40に従動して回転するベルト状のものを用いて構成することも可能である。
また、外部加熱部材としての外部加熱ローラ53、54を定着部材対としての定着ローラ40に対して当接/退避可能に構成した場合について説明したが、他の構成として、外部加熱ローラ53、54が定着部材対としての加圧ローラ41に対して当接/退避可能に構成することでも良い。
また、定着部材対として定着ローラ40、加圧ローラ41からなる2本のローラ系で構成したが、ローラの他にベルト状のものを用いて構成しても良い。
図6を用いて実施例2を説明する。本実施例は、定着動作開始時、第1と第2の外部加熱ローラ53、54の定着ローラ40に対する当接圧を順次に大きくする構成の定着装置である。
本実施例における外部加熱部材の加圧構成・着脱構成は、実施例1の図3のものとは、ばね33がない点が異なっているだけで、その他の構成は同じである。
図6の(a)は、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が定着ロ−ラ40から離間している状態を示しており、その状態から圧解除ア−ム36が矢印c方向に回動されることで、外部加熱加圧ア−ム32が矢印b方向に回動し、外部加熱支持フレ−ム30、即ち第1と第2の外部加熱ロ−ラ53、54が定着ロ−ラ40の方向に移動を開始する。
そして、本実施例の場合は、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54がほぼ同時に定着ロ−ラ40に対して当接するが、第1の外部加熱ロ−ラ53の当接圧が第2の外部加熱ロ−ラ54の当接圧より大きい状態で当接する。更に圧解除ア−ム36が矢印c方向に回動されるにつれてばね35の押圧力により、(b)のように、第1の外部加熱ロ−ラ53の当接圧と第2の外部加熱ロ−ラ54の当接圧が順次に増大していき、(c)のように、圧解除ア−ム36が外部加熱加圧ア−ム32から離間した状態においては当接圧は最大となり、第1の外部加熱ロ−ラ53の当接圧と第2の外部加熱ロ−ラ54の当接圧はほぼ同じ状態になる。
制御回路部34は、定着動作開始時に、回動手段Mにより圧解除ア−ム36を矢印c方向に回動させて(a)→(b)→(c)の動作を実行させて、第1と第2の外部加熱ローラ53、54の定着ローラ40に対する当接圧を順次に大きくして定着ローラ40に当接させる。
また、制御回路部34は、定着動作終了時には、回動手段Mにより圧解除ア−ム36を矢印c方向とは逆方向に回動させて、(a)→(b)→(c)とは逆の動作を実行させて、始めの(a)の状態、すなわち、第1と第2の外部加熱ロ−ラ53,54が共に定着ロ−ラ40から離間している状態に戻し、つぎの定着動作開始時までその状態を保持させる。
上記の本実施例2においては、(b)の状態のように圧解除ア−ムを保つことにより外部加熱ロ−ラの加圧力を制御し、それにより外部加熱ロ−ラのニップ長を制御して実施例1と同様の効果が得られるように構成している。
つまり、(b)の外部加熱ロ−ラ53,54の総ニップ長をW1+W2、(c)の外部加熱ロ−ラ53,54の総ニップ長をW3+W4とすると、(W1+W2)<(W3+W4)の関係になっている。また、W1+W2のニップ長は定着条件によりよりことなるが、実施例1同様にW1+W2=(W3+W4)/2が望ましい。
上記構成にすることにより、実施例1と同様に厚紙の生産性を大幅に向上させることが可能であるとともに、カラー画像のグロス変動(光沢むら)がない高画質のカラー画像を得ることが可能な定着装置を提供できるようになる。
ここで、本発明の定着装置には、未定着画像を仮定着する像加熱装置、画像を担持した記録媒体を再加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置も包含される。
画像形成装置例の概略構成図である。 定着装置の概略構成図である。 実施例1の定着装置における外部加熱部材の加圧構成・着脱構成の説明図である。 定着ロ−ラ温度とグロスとの関係を示した図である。 定着ロ−ラ温度推移を示した図である。 実施例2の定着装置における外部加熱部材の加圧構成・着脱構成の説明図である。
符号の説明
40・・定着ロ−ラ、41・・加圧ロ−ラ、53,54・・外部加熱ロ−ラ、30・・外部加熱フレ−ム、31・・外部加熱加圧ア−ム、35・・外部加熱加圧ばね、36・・圧解除ア−ム

Claims (4)

  1. 記録材上のトナー像をニップ部にて熱定着する第1及び第2の定着回転体と、前記第1の定着回転体に当接して外面を加熱する第1及び第2の加熱部材と、を有する定着装置において、
    定着動作開始時、前記第1の定着回転体に対し前記第1の加熱部材と前記第2の加熱部材を順次当接させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記第1の加熱部材により前記第1の定着回転体が所定温度上昇する前に前記ニップ部へ記録材が突入するように構成すると共に、記録材により前記第1の定着回転体が所定温度降下する前に前記第2の加熱部材を当接させることを特徴とする請求項1の定着装置。
  3. 記録材上のトナー像をニップ部にて熱定着する第1及び第2の定着回転体と、前記第1の定着回転体に当接して外面を加熱する第1及び第2の加熱部材と、を有する定着装置において、
    定着動作開始時、前記第1の定着回転体に対する前記第1の加熱部材と前記第2の加熱部材の当接圧を順次大きくすることを特徴とする定着装置。
  4. 前記第1の加熱部材により前記定着回転体が所定温度上昇する前に前記ニップ部へ記録材が突入するように構成すると共に、記録材により前記定着回転体が所定温度降下する前に前記第2の加熱部材の当接圧を大きくすることを特徴とする請求項3の定着装置。
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