JP2009001304A - ラベル貼付装置およびラベル剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】孔(La)が形成されたラベル(L)が貼付されたラベル付シート(L+S)を所定の搬送方向(Ya)に搬送するシート搬送装置(SHS)と、
前記ラベル付シート(L+S)の搬送方向(Ya)に沿って設定された仮剥離位置において、前記ラベル付シート(L+S)の前記孔(La)にエアを吹き付けて前記ラベル(L)をシート(S)から仮剥離する仮剥離装置(KHS)と、
前記ラベル付シート(L+S)の搬送方向(Ya)に沿って前記仮剥離位置の下流側に設定された剥離位置において、被ラベル貼付体(H)に貼り付けられる仮剥離されたラベル(L)を前記ラベル付シート(L+S)から剥離する剥離装置(HHS)と、
を備えたことを特徴とするラベル貼付装置(U)。
【選択図】図1
Description
前記ラベルを前記剥離シートから確実に剥離するための技術として、例えば、下記の特許文献1〜3記載の技術が知られている。
特許文献1記載の技術では、前記粘着シール把持ハンド(10)の分離爪(11)およびクランプ爪(12)が前記シール部品(7)の粘着層と接触するため、前記分離爪(11)および前記クランプ爪(12)が粘着剤で汚れてしまうという問題があった。
また、特許文献2,3記載の技術では、ラベルに対して、しごいたり、下面を突き上げたり、揉み崩したりして、強い力を与えることにより、ラベルに曲げ癖等のダメージを与えてしまうという問題があった。
(O01)ラベルの汚損を低減しつつ、剥離シートから確実に剥離すること。
孔が形成されたラベルが貼付されたラベル付シートを所定の搬送方向に搬送するシート搬送装置と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って設定された仮剥離位置において、前記ラベル付シートの前記孔にエアを吹き付けて前記ラベルをシートから仮剥離する仮剥離装置と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って前記仮剥離位置の下流側に設定された剥離位置において、被ラベル貼付体に貼り付けられる仮剥離されたラベルを前記ラベル付シートから剥離する剥離装置と、
を備えたことを特徴とする。
前記ラベル付シートから離隔した離隔位置と、前記仮剥離位置のラベルに接近してエアを吹き付ける接近位置と、の間で移動可能な前記仮剥離装置、
を備えたことを特徴とする。
前記エアを噴出させるエア噴出口と、前記エア噴出口の外方に形成された前記エアを所定の方向に仮剥離させながら通過させるための溝部と、を有する前記仮剥離装置、
を備えたことを特徴とする。
前記ラベル付シートのラベルが貼り付けられたラベル貼付面の裏面を支持し且つ、前記剥離位置と、前記剥離位置から前記ラベル付シートを退避させる退避位置との間で移動可能な剥離部材、
を有する前記剥離装置を備えたことを特徴とする。
前記ラベル付シートが巻付くように支持される前記剥離部材であって、前記剥離位置において、巻付きにより前記ラベルの搬送方向前端をシートから剥離させて、前記ラベルの剥離された部分を前記剥離部材の先端から外方に突出させる前記剥離部材、
を備えたことを特徴とする。
前記ラベル付シートに張力を作用させる張力作用部を有する前記シート搬送装置、
を備えたことを特徴とする。
孔が形成されたラベルが貼付されたラベル付シートの搬送方向に沿って設定された仮剥離位置において、前記ラベル付シートの前記孔にエアを吹き付けて前記ラベルをシートから仮剥離する仮剥離工程と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って前記仮剥離位置の下流側に設定された剥離位置において、仮剥離されたラベルを前記ラベル付シートから剥離する剥離工程と、
を実行することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記エア噴出口から吹き付けたエアによって、前記溝部に対応する範囲のラベルをシートから仮剥離することができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記剥離位置で前記ラベル貼付面の裏面を支持する前記剥離部材を前記退避位置に移動することで、ラベルを剥離することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記剥離位置において、前記剥離部材の先端から外方に突出した状態でラベルをシートから剥離できるため、本発明の構成を有しない場合に比べて、ラベルをシートから剥離し易くすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、前記張力作用部で前記ラベル付シートに張力を作用させた状態でラベルをシートから仮剥離したり、剥離したりすることができ、ラベル付シートが弛んだりして剥離に失敗することを低減できる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図2は仮剥離装置によりラベル部材を剥離シートから仮剥離するときの拡大説明図であり、図2Aは仮剥離位置でラベル押圧部材とラベル押圧部材支持部によりラベル付き剥離シートを挟持した状態の断面拡大図であり、図2Bは図2Aの状態からラベル押圧部材内にエアを吹き付けて仮剥離を実行した状態の断面拡大図であり、図2Cは図2BのIIC方向から見たラベル部材の拡大説明図である。
図1において、ラベル貼付装置Uは、ユーザが入力操作する操作部UIと、操作部UIや外部の情報処理装置等から入力された入力データに基づいてラベル貼付装置U全体の動作を制御する制御部Cとを有するラベル貼付装置本体U1を備えている。前記ラベル貼付装置本体U1は、帯状の剥離シートSの上面に貼り付けられたラベル部材(ラベル)Lを前記剥離シート(シート)Sから剥離するためのラベル剥離装置U2と、剥離されたラベル部材Lが貼り付けられるラベル被貼付部材(被ラベル貼付体)Hを貼付位置に順次搬送するためのラベル被貼付部材搬送装置U3とを備えている。
また、図2A、図2Bに示すように、前記ラベル部材Lは、上層のラベル本体L1と、下層の粘着剤L2とによって構成されている。また、前記ラベル部材Lには、後述する仮剥離部退避溝(4b)と対応する範囲に仮剥離部(ラベルの剥離された部分)Lbが設定されている(図2Cの2点鎖線参照)。また、実施例1の剥離シートSには、前記ラベル貫通孔Laと対応する範囲に、上下方向(Z軸方向)に貫通するシート貫通孔Saが形成されている。すなわち、前記ラベル付き剥離シート(L+S)には、前記ラベル部材L毎に貫通孔(La+Sa)が形成されている。
したがって、前記ラベル押圧部材4が前記ラベル付き剥離シート(L+S)を押圧した状態では、前記エア排出口4a2の下方(−Z方向)の前記貫通孔(La+Sa)の空間
が密閉されている。このとき、図2Bに示すように、前記エア供給装置7に前記エア排出口4a2からエアを噴出させると、エアの圧力により、前記仮剥離部Lbにおいて、接着力の弱い前記剥離シートSと、前記粘着剤L2との間が剥離し、エアが抜ける(図2Bの矢印参照)。
また、図1および図3Aにおいて、前記下側搬送ガイド部3bの右端部には、前記ラベル付き剥離シート(L+S)の下面を支持する剥離板(剥離部材)8が支持されている。前記剥離板8は、側面視台形状に形成されており、前記下側搬送ガイド部3bの上面の延長上に延びる剥離動作時支持面8aと、ラベル部材Lを剥離後の剥離シートSをガイドする斜め下方に延びる剥離後シートガイド面8bとを有する。前記剥離動作時支持面8aと前記剥離後シートガイド面8bとは、接続部8cにおいて鋭角に接続されている。
前記剥離シートSは、前記ラベル搬送方向Ya下流側に行くにしたがって、前記剥離板8に巻き付くようにして、前記剥離動作時支持面8aおよび前記剥離後シートガイド面8bにガイドされる。すなわち、前記剥離シートSは、前記剥離板8の外面の形状に沿って延びており、前記剥離板8の接続部8cから前記ラベル搬送方向Yaが右方向(+Y方向)から左下方向へと折り返されている。
図1、図3Aにおいて、前記吸着位置の前記ラベル部材Lを吸着する円盤状の吸着部材11は、前記ラベル部材Lの形状に対応して形成されている。
前記吸着部材11の下面には、図3Cに示すように、リング状のラベル部材Lに対応して、同心円上に配置された複数のエア吸引孔11aが形成されている。また、前記吸着部材11は、エア吸引装置14(図1参照)に接続されており、前記エア吸引装置14のエア吸引により、前記エア吸引孔11aからエアが吸引され、ラベル部材Lが吸着保持される。
前記ラベル吸着貼付用昇降部材12と前記吸着ラベル搬送部材13とにより、ラベル移動部材(12+13)が構成されている。
前記剥離板8と、前記吸着部材11と、前記ラベル移動部材(12+13)と、前記エア吸引装置14とにより剥離装置の一例としての前記剥離貼付装置HHSが構成されている。
実施例1の前記テンション調節部17は、前記テンション調節用駆動ロール17aの回転駆動によって前記剥離シートSに前記ラベル搬送方向Yaに巻き取る力を与えることにより、前記テンション調節部17から前記ラベル搬送方向Ya下流側の前記剥離シートSのテンションを調節する。なお、実施例1では、前記テンション調節部17のテンション調節用駆動ロール17aの駆動力は、前記供給ロール1の駆動力より小さくなるよう予め設定されている。
前記供給ロール1および前記テンション調節部17により張力作用部(1+17)が構成されている。
なお、実施例1では、前記シート巻取用駆動ロール19aは、前記剥離位置のラベル部材Lが前記剥離シートSから剥離され、前記退避位置のラベル部材Lを前記剥離位置に搬送するタイミングで回転駆動する。また、実施例1の前記シート巻取用駆動ロール19aは、回転駆動していない状態ではロックするように予め設定されている。このため、常に回転駆動している前記供給ロール1および前記テンション調節用駆動ロール17aについて、前記テンション調節用駆動ロール17aの駆動力が前記供給ロール1の駆動力より小さくても、前記剥離シートSが前記ラベル搬送方向Yaの逆方向に搬送されるのを防止できる。すなわち、前記剥離シートSの巻き戻りが防止できる。
前記張力作用部(1+17)、前記各ガイドロール2,16,18、前記搬送ガイド部材3および前記シート巻取部19等によってシート搬送装置SHSが構成されている。
図4は実施例1のラベル貼付装置の制御部が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図4において、前記制御部Cは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記制御部Cには、次の信号出力要素UI,SN1等の出力信号が入力されている。
UI:操作部
操作部UIは、表示部UI1、ラベル貼付スタートキーUI2、ラベル貼付枚数入力キーUI3、テンキーUI4等を備えている。
SN1:ラベルセンサ
ラベルセンサSN1は、前記退避位置に搬送された前記ラベル部材Lを検出する。実施例1の前記ラベルセンサSN1は、前記ラベル付き剥離シート(L+S)の貫通孔(La+Sa)を検出することにより、前記ラベル部材Lを検出する。
前記制御部Cは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を実現するプログラム(機能実現手段)を有している。前記制御部Cの各種機能を実現するプログラム(機能実現手段)を次に説明する。
C1:ラベル貼付開始判別手段
ラベル貼付開始判別手段C1は、前記ラベル部材Lを前記ラベル被貼付部材Hに貼り付けるラベル貼付処理を開始するか否かを判別する。実施例1の前記ラベル貼付開始判別手段C1は、操作部UIや外部の情報処理装置等から入力データが入力されたか否かを判別することにより、前記ラベル貼付処理を開始するか否かを判別する。例えば、操作部UIから入力データを入力する場合、ユーザによって前記ラベル貼付枚数入力キーUI3でラベル貼付枚数が入力された後、前記ラベル貼付スタートキーUI2が入力されたか否かを判別することにより、前記ラベル貼付処理を開始するか否かを判別する。
シート搬送手段C2は、テンション制御手段C2Aと、シート巻取手段C2Bとを有し、前記シート搬送装置SHSを制御して前記剥離シートSを前記ラベル搬送方向Yaに搬送する。
C2A:テンション制御手段
テンション制御手段C2Aは、前記シート搬送装置SHSの張力作用部(1+17)において、供給ロール1の前記ラベル搬送方向Yaの逆方向の回転を制御する供給ロール回転制御手段C2A1と、前記テンション調節用駆動ロール17aの前記ラベル搬送方向Yaの回転を制御するテンション調節用駆動ロール回転制御手段C2A2とを有する。前記テンション制御手段C2Aは、前記供給ロール1から前記テンション調節部17までの前記剥離シートSのテンションを制御する。
シート巻取手段C2Bは、前記ラベルセンサSN1により前記仮剥離位置のラベル部材が前記退避位置に搬送されたか否かを判別するラベル搬送判別手段C2B1を有し、前記シート搬送装置SHSのシート巻取部19において、前記シート巻取用駆動ロール19aの回転を制御して、前記供給ロール1のバックテンションに抗して、前記剥離シート巻取ロール19cで前記ラベル部材Lが剥離された前記剥離シートSを巻き取るシート巻取処理を実行する。
ラベル仮剥離手段C3は、前記仮剥離装置KHSによるラベル部材Lの仮剥離用の押圧を制御する仮剥離用ラベル押圧制御手段C3Aと、前記仮剥離装置KHSによる仮剥離用のエアの噴出を制御する仮剥離用エア噴出制御手段C3Bとを有する。前記ラベル仮剥離手段C3は、前記仮剥離装置KHSのエア供給装置7とラベル押圧用昇降部材6とを制御して、前記仮剥離位置における前記ラベル部材Lの仮剥離部Lbを剥離する仮剥離処理を実行する。実施例1の前記ラベル仮剥離手段C3は、前記仮剥離用ラベル押圧制御手段C3Aで前記ラベル押圧用昇降部材6により前記ラベル押圧部材4を前記離隔位置から前記接近位置に移動させて前記仮剥離位置の前記ラベル付き剥離シート(L+S)を上方向(+Z方向)から押圧し、前記仮剥離用エア噴出制御手段C3Bで前記エア供給装置7より前記エア排出口4a2からエアを噴出させて前記仮剥離部Lbにおける前記剥離シートSと前記粘着剤L2との間を剥離する前記仮剥離処理を実行する(図2B参照)。
ラベル剥離貼付手段C4は、吸着部材移動制御手段C4Aと、エア吸引制御手段C4Bと、剥離板移動制御手段C4Cと、ラベル被貼付部材搬送制御手段C4Dと、ラベル本剥離手段C4Eと、ラベル貼付手段C4Fとを有し、前記剥離貼付装置HHSの動作を制御して、前記剥離位置のラベル部材Lを剥離する本剥離処理と、前記本剥離処理によって剥離された前記ラベル部材Lを前記貼付位置に搬送し、前記ラベル被貼付部材Hに貼り付ける貼付処理とを実行する。
C4A:吸着部材移動制御手段
吸着部材移動制御手段C4Aは、前記剥離貼付装置HHSの吸着部材11の移動を制御する。実施例1の前記吸着部材移動制御手段C4Aは、前記ラベル吸着貼付用昇降部材12を制御することにより、前記吸着部材11の前記離隔位置と前記接近位置との間の移動を制御すると共に、前記吸着ラベル搬送部材13を制御することにより、前記吸着部材11の前記剥離位置と前記貼付位置との間の移動を制御する。
エア吸引制御手段C4Bは、前記剥離貼付装置HHSのエア吸引装置14によるエアの吸引を制御する。実施例1の前記エア吸引制御手段C4Bは、前記エア吸引装置14による前記エア吸引孔11aからのエアの吸引のオン、オフを制御する。
C4C:剥離板移動制御手段
剥離板移動制御手段C4Cは、前記剥離貼付装置HHSの剥離板8の移動を制御する。実施例1の前記剥離板移動制御手段C4Cは、前記剥離板8の前記剥離位置と前記退避位置との間の移動を制御する。
C4D:ラベル被貼付部材搬送制御手段
ラベル被貼付部材搬送制御手段C4Dは、ラベル被貼付部材搬送装置U3を制御して前記ラベル被貼付部材Hを貼付位置に順次搬送する。
ラベル本剥離手段C4Eは、前記剥離貼付装置HHSの動作を制御して前記剥離位置のラベル部材Lを前記剥離シートSから剥離する本剥離処理を実行する。実施例1の前記ラベル本剥離手段C4Eは、前記吸着部材移動制御手段C4Aへの制御信号により、前記吸着部材11を前記離隔位置から前記接近位置に移動させて前記剥離位置の前記ラベル付き剥離シート(L+S)の上方向(+Z方向)に接近させ(密着させ)、前記エア吸引制御手段C4Bへの制御信号により、前記エア吸引装置14で前記エア吸引孔11aからエアの吸引を開始して(オンして)、前記吸着部材11に前記剥離位置の前記ラベル部材Lを吸着させた状態で、前記剥離板移動制御手段C4Cへの制御信号により、前記剥離板8を前記剥離位置から前記退避位置に移動させて前記ラベル部材Lと前記剥離シートSとを剥離する前記本剥離処理を実行する(図3A参照)。
なお、実施例1では、前記剥離位置のラベル部材Lを剥離する前記本剥離処理と、前記仮剥離位置のラベル部材Lを仮剥離する前記仮剥離処理とは、後述するラベル剥離処理(図6のフローチャート参照)において同時並行で実行される。
ラベル貼付手段C4Fは、前記剥離貼付装置HHSの動作を制御して前記本剥離処理によって剥離された前記ラベル部材Lを前記貼付位置に搬送し、前記ラベル被貼付部材Hに貼り付ける前記貼付処理を実行する。実施例1の前記ラベル貼付手段C4Fは、前記吸着部材移動制御手段C4Aへの制御信号により、前記吸着部材11で吸着された前記ラベル部材Lを前記剥離位置から前記貼付位置に移動させて、前記ラベル被貼付部材Hに貼り付ける。また、前記エア吸引制御手段C4Bへの制御信号により、前記エア吸引装置14によるエアの吸引を停止した状態で(オフした状態で)、前記吸着部材移動制御手段C4Aへの制御信号により、前記ラベル部材Lから前記吸着部材11を離して前記貼付位置から前記離隔位置に移動させる。また、前記ラベル貼付手段C4Fは、ラベル被貼付部材搬送制御手段C4Dへの制御信号により、前記ラベル部材Lが貼り付けられたラベル被貼付部材Hを前記貼付位置から退避させると共に、次のラベル被貼付部材Hを貼付位置に搬送する。
ラベル貼付完了判別手段C5は、前記ラベル貼付処理を完了するか否かを判別する。実施例1の前記ラベル貼付完了判別手段C5は、前記入力データのラベル貼付枚数分の前記ラベル部材Lが前記各ラベル被貼付部材Hに貼り付けられたか否かを判別することにより、前記ラベル貼付処理を完了するか否かを判別する。
次に、本発明の実施例1のラベル貼付装置Uの処理の流れをフローチャートを使用して説明する。
図5は本発明の実施例1のラベル貼付装置のメイン処理のフローチャートである。
図5のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記ラベル貼付装置UのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は前記ラベル貼付装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図5のST1において、操作部UIや外部の情報処理装置等から入力データが入力されたか否かを判別することにより、前記ラベル貼付処理を開始するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に移り、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST3に移る。
(1)供給ロール1をラベル搬送方向Yaの逆方向に回転させる。
(2)テンション調節部17のテンション調節用駆動ロール17aをラベル搬送方向Yaに回転させる。
ST3において、仮剥離位置のラベル部材Lを仮剥離する仮剥離処理と、剥離位置のラベル部材Lを剥離する本剥離処理とを並列で実行し、剥離シート巻取ロール19cでラベル部材Lが剥離された剥離シートSを巻き取るシート巻取処理を実行するラベル剥離処理(後述する図6のサブルーチン参照)を実行する。そして、ST4に移る。
ST5において、入力データのラベル貼付枚数分のラベル部材Lがラベル被貼付部材Hに貼り付けられたか否かを判別することにより、前記ラベル貼付処理を完了するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST6に移り、ノー(N)の場合はST3に移る。
ST6において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST1に戻る。
(1)供給ロール1の回転を停止する。
(2)テンション調節部17のテンション調節用駆動ロール17aの回転を停止する。
図6はラベル剥離処理のフローチャートであり、図5のST3のサブルーチンの説明図である。
図6のST11において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST12に移る。
(1)ラベル吸着貼付用昇降部材12により吸着部材11を離隔位置から接近位置に下降させて剥離位置のラベル付き剥離シート(L+S)の上方向(+Z方向)に接近させる(密着させる)。
(2)ラベル押圧用昇降部材6によりラベル押圧部材4を離隔位置から接近位置に下降させて仮剥離位置のラベル付き剥離シート(L+S)を上方向(+Z方向)から押圧する。
(1)エア吸引装置14により吸着部材11のエア吸引孔11aからエアの吸引を開始して(オンして)、吸着部材11に剥離位置の前記ラベル部材Lを吸着させる。
(2)エア供給装置7よりラベル押圧部材4のエア排出口4a2からエアを噴出させて仮剥離部Lbにおける剥離シートSと粘着剤L2との間を剥離する。
ST13において、剥離板8を剥離位置から退避位置に移動させて剥離位置のラベル部材Lと剥離シートSとを剥離する。
ST14において、以下の(1),(2)の処理を実行し、ST15に移る。
(1)ラベル吸着貼付用昇降部材12により剥離されたラベル部材Lを吸着した状態の吸着部材11を接近位置から離隔位置に上昇させる。
(2)ラベル押圧用昇降部材6によりラベル押圧部材4を接近位置から離隔位置に上昇させる。
ST16において、シート巻取部19のシート巻取用駆動ロール19aをラベル搬送方向Yaに回転する。そして、ST17に移る。
ST17において、ラベルセンサSN1が退避位置でラベル部材を検出したか否かを判別することにより、仮剥離位置で仮剥離されたラベル部材が退避位置まで搬送されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST18に移り、ノー(N)の場合はST17を繰り返す。
ST18において、シート巻取部19のシート巻取用駆動ロール19aの回転を停止する。そして、ラベル剥離処理を終了して図5のメイン処理に戻る。
前記構成を備えた実施例1のラベル貼付装置Uでは、前記仮剥離位置のラベル部材Lを仮剥離し(図6のST11の(2)、ST12の(2)参照)、仮剥離されたラベル部材Lを前記剥離位置で本剥離(図6のST11の(1)、ST12の(1)、ST13参照)することにより、前記ラベル部材Lを前記剥離シートSから剥離する。したがって、実施例1のラベル貼付装置Uは、前記仮剥離処理が行われない場合と比べて、前記粘着剤L2が高い粘着力を有している場合や、前記ラベル部材本体L1が軟らかく剥離し難い材質である場合でも、前記ラベル部材Lを前記剥離シートSから確実に剥離することができる。
また、実施例1のラベル貼付装置Uでは、前記仮剥離処理において、前記ラベル部材Lの仮剥離部Lb以外は、前記ラベル押圧部材4によって押圧された状態でラベル部材Lにエアを噴出するため、従来技術のように前記ラベル部材L全体に対して、しごいたり、下面を突き上げたり、揉み崩したりして強い力を与える場合と比べて、前記ラベル部材Lに曲げ癖等のダメージを与えることを低減できる。
また、実施例1のラベル貼付装置Uでは、前記ラベル押圧部材4の仮剥離部退避溝4bにより、前記ラベル部材Lの仮剥離部Lbが、本剥離時に最初に剥離される前記ラベル搬送方向Ya上流側である右端部(+Y端部)に設定されているため、前記本剥離時に前記仮剥離部Lbから確実に剥離することができる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、前記剥離シートSにはシート貫通孔Saが設けられているが、これに限定されず、省略することも可能である。
(H02)前記実施例において、前記ラベル押圧部材4の仮剥離部退避溝4bは、前記エア排出口4a2と接続されず、且つ、前記ラベル部材Lの仮剥離部Lbが本剥離時に最初に剥離される位置に設定される範囲であれば、任意の形状、位置、大きさおよび範囲で形成することが可能である。
(H04)前記実施例において、前記剥離位置における前記ラベル部材Lの右端部は、前記剥離板8の接続部8cより1mmだけ右方(+Y方向)に長くし、前記本剥離時に前記ラベル部材Lの右端部が前記剥離シートSから離れるように設定したが、これに限定されず、1mmの間隔を設定変更したり、省略したりすることも可能である。
(H06)前記実施例において、前記剥離板8における剥離動作時支持面8aと剥離後シートガイド面8bとは、接続部8cにおいて鋭角に接続されていることが望ましいが、前記ラベル部材Lの仮剥離部Lbが前記剥離シートSから離れていれば90°以上で接続することも可能である。
(H07)前記実施例において、前記吸着部材11のエア吸引孔11aはリング状のラベル部材Lに対応して、同心円上に複数配置されているが、これに限定されず、前記ラベル部材Lを吸着した状態で剥離できる限り、前記エア吸引孔11aの数や配置等については任意に変更可能である。
4a2…エア噴出口、
4b…溝部、
8…剥離部材、
H…被ラベル貼付体、
HHS…剥離装置、
KHS…仮剥離装置、
L…ラベル、
La…孔、
Lb…ラベルの剥離された部分、
L+S…ラベル付シート、
S…シート、
SHS…シート搬送装置、
Ya…搬送方向、
U…ラベル貼付装置。
Claims (7)
- 孔が形成されたラベルが貼付されたラベル付シートを所定の搬送方向に搬送するシート搬送装置と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って設定された仮剥離位置において、前記ラベル付シートの前記孔にエアを吹き付けて前記ラベルをシートから仮剥離する仮剥離装置と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って前記仮剥離位置の下流側に設定された剥離位置において、被ラベル貼付体に貼り付けられる仮剥離されたラベルを前記ラベル付シートから剥離する剥離装置と、
を備えたことを特徴とするラベル貼付装置。 - 前記ラベル付シートから離隔した離隔位置と、前記仮剥離位置のラベルに接近してエアを吹き付ける接近位置と、の間で移動可能な前記仮剥離装置、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のラベル貼付装置。 - 前記エアを噴出させるエア噴出口と、前記エア噴出口の外方に形成された前記エアを所定の方向に仮剥離させながら通過させるための溝部と、を有する前記仮剥離装置、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のラベル貼付装置。 - 前記ラベル付シートのラベルが貼り付けられたラベル貼付面の裏面を支持し且つ、前記剥離位置と、前記剥離位置から前記ラベル付シートを退避させる退避位置との間で移動可能な剥離部材、
を有する前記剥離装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のラベル貼付装置。 - 前記ラベル付シートが巻付くように支持される前記剥離部材であって、前記剥離位置において、巻付きにより前記ラベルの搬送方向前端をシートから剥離させて、前記ラベルの剥離された部分を前記剥離部材の先端から外方に突出させる前記剥離部材、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載のラベル貼付装置。 - 前記ラベル付シートに張力を作用させる張力作用部を有する前記シート搬送装置、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のラベル貼付装置。 - 孔が形成されたラベルが貼付されたラベル付シートの搬送方向に沿って設定された仮剥離位置において、前記ラベル付シートの前記孔にエアを吹き付けて前記ラベルをシートから仮剥離する仮剥離工程と、
前記ラベル付シートの搬送方向に沿って前記仮剥離位置の下流側に設定された剥離位置において、仮剥離されたラベルを前記ラベル付シートから剥離する剥離工程と、
を実行することを特徴とするラベル剥離方法。
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