JP2009001097A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンブレーキが要求されるときに対処できるようにする。
【解決手段】エンジンブレーキ対処条件が成立したとき、即ち、車速Vが閾値Vref1以上であると共に閾値Vref2以下であって路面勾配θの絶対値が閾値θref以下のときには(S120,S130)、要求トルクTr*や要求パワーPe*に拘わらず、エンジンの下限回転数Nemin以上の回転数での回転の継続を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動輪に連結された駆動軸に出力されるようエンジンと二つのモータとを制御する。これにより、要求トルクTr*が値0未満のときに、駆動輪にエンジンブレーキを作用させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、エンジンからの動力を駆動輪に伝達するオートマチックトランスミッションとを備え、運転者がブレーキペダルに足をかけたときに、車両の現在位置における道路状態に応じて、エンジンのフューエルカットを行なうと共にフューエルカットを効率よく行なうように変速段を選択してオートマチックトランスミッションを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−166209号公報
ところで、エンジンからの動力とモータからの動力とのうち少なくとも一方を用いて走行する車両では、通常、エネルギ効率の向上を図るために、走行状態に応じてエンジンを間欠運転している。したがって、運転者がブレーキペダルに足をかけたときなどエンジンブレーキを車両に作用させたいときに、エンジンが停止してしまい、エンジンブレーキを車両に作用させることができない場合が生じる。
本発明の車両およびその制御方法は、内燃機関からの動力と電動機からの動力とのうち少なくとも一方を用いて走行する車両において、駆動輪に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸とに接続された電力動力入出力装置により内燃機関をモータリングして駆動軸に制動力を作用させることが要求されるときにこれに対処できるようにすることを主目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
駆動輪に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に制動力を作用させる際に前記電力動力入出力手段により前記内燃機関をモータリングして該駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定すると共に該設定した下限回転数以上の回転数での前記内燃機関の回転の継続を伴って前記要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、駆動軸に制動力を作用させる際に電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングして駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには内燃機関の間欠運転を伴って駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御し、所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて内燃機関の下限回転数を設定すると共に設定した下限回転数以上の回転数での内燃機関の回転の継続を伴って要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。したがって、所定条件が成立しているときには、車速や路面勾配に基づく下限回転数以上の回転数で内燃機関の回転を継続させるから、駆動軸に制動力を作用させる必要が生じたときに、電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングして車速や路面勾配に応じた制動力を駆動軸に作用させることができる。
こうした本発明の車両において、前記制御手段は、前記車速が高いほど大きくなる傾向に前記内燃機関の下限回転数を設定する手段であるものとすることもできるし、前記路面勾配が大きいほど大きくなる傾向に前記内燃機関の下限回転数を設定する手段であるものとすることもできる。
また、本発明の車両において、前記制御手段は、前記所定条件が成立している状態で前記駆動軸に制動力を作用させる際には、前記内燃機関への燃料供給の停止を伴って前記電力動力入出力手段により前記内燃機関がモータリングされるよう制御する手段であるものとすることもできる。
さらに、本発明の車両において、前記所定条件は、前記車速が所定車速範囲内である車速条件,前記路面勾配が所定勾配範囲内である勾配条件のうち少なくとも一つを含む条件であるものとすることもできる。また、本発明の車両において、道路に関する情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段を備え、前記所定条件は、前記記憶された地図情報に基づく条件を含む条件であるものとすることもできる。
あるいは、本発明の車両において、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、駆動輪に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
前記駆動軸に制動力を作用させる際に前記電力動力入出力手段により前記内燃機関をモータリングして該駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定すると共に該設定した下限回転数以上の回転数での前記内燃機関の回転の継続を伴って前記要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の車両の制御方法では、駆動軸に制動力を作用させる際に電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングして駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには内燃機関の間欠運転を伴って駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御し、所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて内燃機関の下限回転数を設定すると共に設定した下限回転数以上の回転数での内燃機関の回転の継続を伴って要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。したがって、所定条件が成立しているときには、車速や路面勾配に基づく下限回転数以上の回転数で内燃機関の回転を継続させるから、駆動軸に制動力を作用させる必要が生じたときに、電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングして車速や路面勾配に応じた制動力を駆動軸に作用させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、自動車全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70と、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信を行なうナビゲーションシステム90と、を備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図3に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図4にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,勾配センサ89からの路面勾配θなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ナビゲーションシステム90と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
ナビゲーションシステム90は、地図情報93等が記憶されたハードディスクなどの記憶媒体や入出力ポート,通信ポートなどを有する制御部を内蔵する本体92と、車両の現在位置に関する情報を受信するGPSアンテナ94と、車両の現在位置に関する情報や目的地までの走行ルートなどの各種情報を表示すると共に操作者による各種指示を入力可能なタッチパネル式のディスプレイ96と、を備え、操作者により目的地が設定されたときには地図情報93と車両の現在位置と目的地とに基づいて目的地までの走行ルートを検索すると共に検索した走行ルートをディスプレイ96に出力してルート案内を行なう。地図情報93には、サービス情報(例えば観光情報や駐車場など)や予め定められている走行区間(例えば信号機間や交差点間など)毎の道路情報などがデータベース化して記憶されており、道路情報には、距離情報や幅員情報,地域情報(市街地,郊外),種別情報(一般道路,高速道路),勾配情報,法定速度,信号機の数などが含まれる。ナビゲーションシステム90の本体92の制御部は、地図情報93と車両の現在位置とを入力して現在走行している走行路についての道路情報を常時検出しており、検出した道路情報のデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力している。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accやブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,勾配センサ89からの路面勾配θ,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度AccとブレーキペダルポジションBPと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、駆動輪63a,63bに制動力を作用させる際にモータMG1によりエンジン22をモータリングして駆動輪63a,63bに制動力を生じさせること(以下、この制動力をエンジンブレーキという)が要求されるエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定する(ステップS120,S130)。実施例では、車速Vが閾値Vref1(例えば、15km/hや20km/hなど)以上で閾値Vref2(例えば、120km/hや130km/hなど)以下である車速条件と、路面勾配θの絶対値が閾値θref(例えば、15°や20°など)以下である勾配条件と、が共に成立したときにエンジンブレーキ対処条件が成立していると判定するものとした。
エンジンブレーキ対処条件が成立していないとき、即ち、車速Vが閾値Vref1未満のときや閾値Vref2より大きいとき,路面勾配θの絶対値が閾値θrefより大きいときには、要求パワーPe*を閾値Prefと比較する(ステップS140)。ここで、閾値Prefは、エンジン22を効率よく運転できるパワーの下限値などを用いることができる。要求パワーPe*が閾値Pref以上のときには、要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると共に設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをエンジンECU24に送信する(ステップS150)。エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*との設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。また、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とエンジン22の目標トルクTe*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算すると共に計算したトルク指令Tm1*をモータECU40に送信する(ステップS160)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。トルク指令Tm1*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=-ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算すると共に(ステップS170)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算し(ステップS180)、設定した仮トルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定すると共に設定したトルク指令Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS190)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、式(3)は、図5の共線図から容易に導くことができる。トルク指令Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。以上説明した制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
ステップS140で要求パワーPe*が閾値Pref未満のときには、エンジン22が回転停止するようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに共に値0を設定してこれをエンジンECU24に送信し(ステップS200)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定してこれをモータECU40に送信し(ステップS210)、前述したのと同様にモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してこれをモータECU40に送信して(ステップS170〜190)、駆動制御ルーチンを終了する。このように要求パワーPe*に応じてエンジン22を間欠運転することによりエネルギ効率の向上を図ることができる。
ステップS120,S130でエンジンブレーキ対処条件が成立しているとき、即ち、車速Vが閾値Vref1以上であると共に閾値Vref2以下であって路面勾配θの絶対値が閾値θref以下のときには、車速Vと路面勾配θとに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定する(ステップS220)。この設定は、実施例では、車速Vと路面勾配θとエンジン22の下限回転数Neminとの関係を予め定めて下限回転数設定用マップとしてROM74に記憶しておき、車速Vと路面勾配θとが与えられると記憶したマップから対応する下限回転数Neminを導出して設定するものとした。下限回転数設定用マップの一例を図6に示す。図6の例では、エンジン22の下限回転数Neminは、車速Vが大きいほど且つ路面勾配θの絶対値が大きいほど大きくなる傾向に設定するものとした。これは、車速Vがある程度大きいときや、路面勾配θの絶対値がある程度大きいとき(特に降坂路の場合の路面勾配θの絶対値が大きいとき)に、車速Vが比較的小さいときや路面勾配θの絶対値が小さいときに比して運転者によって大きなエンジンブレーキが要求されやすいと考えられるという理由に基づく。
続いて、要求パワーPe*を前述の閾値Prefと比較し(ステップS230)、要求パワーPe*が閾値Pref以上のときには、前述の図4のマップの「Ne*」および「Te*」を「Netmp」および「Tetmp」に置き換えたものを用いてエンジン22の仮回転数Netmpおよび仮トルクTetmpを設定し(ステップS240)、設定した仮回転数Netmpと下限回転数Neminとのうち大きい方をエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に設定した目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除してエンジン22の目標トルクTe*を設定すると共に設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをエンジンECU24に送信し(ステップS250)、ステップS160以降の処理を実行する。
ステップS230で要求パワーPe*が閾値Pref未満のときには、エンジン22の下限回転数Neminを目標回転数Ne*に設定すると共に(ステップS260)、要求トルクTr*を値0と比較する(ステップS270)。ここで、要求トルクTr*と値0との比較は、駆動輪63a,63bにエンジンブレーキを作用させる必要があるか否かを判定する処理である。要求トルクTr*が値0以上のときには、駆動輪63a,63bにエンジンブレーキを作用させる必要がないと判断し、エンジン22が目標回転数Ne*(下限回転数Nemin)で自立運転されるよう自立運転指令をエンジンECU24に送信し(ステップS280)、ステップS160以降の処理を実行する。自立運転指令を受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*で回転するよう吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。
一方、ステップS270で要求トルクTr*が値0未満すなわち負の値のときには、駆動輪63a,63bに制動力を作用させる必要があると判断し、エンジン22の燃料カット指令をエンジンECU24に送信すると共に(ステップS290)、ステップ160以降の処理を実行する。燃料カット指令を受信したエンジンECU24は、燃料噴射制御を停止する。また、このときの動力分配統合機構30の回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図7に示す。このようにエンジンブレーキ対処条件が成立しているときには、要求パワーPe*が閾値Pref未満であってもエンジン22を回転停止させずにエンジン22を自立運転させたりモータMG1によってエンジン22を下限回転数Neminでモータリングしたりするから、要求トルクTr*が値0未満で駆動輪63a,63bにエンジンブレーキを作用させる必要が生じたときに、これに対応することができる。したがって、降坂路などで運転者がアクセルペダル83を離したときなどに、エンジン22を回転停止させることなく、車速Vと路面勾配θとに応じたエンジンブレーキを車両に作用させることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、車速Vが閾値Vref1以上であると共に閾値Vref2以下であって路面勾配θの絶対値が閾値θref以下のときには、要求トルクTr*や要求パワーPe*に拘わらず、車速Vと路面勾配θとに基づく下限回転数Nemin以上の回転数でのエンジン22の回転の継続を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するから、要求トルクTr*が値0未満のときに、モータMG1によってエンジン22をモータリングして車速Vと路面勾配θとに応じた制動力を駆動輪63a,63bに作用させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンブレーキ対処条件が成立しているときには、車速Vと路面勾配θとに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしたが、これらのうち一方だけに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしてもよいし、車速Vと路面勾配θとのうち少なくとも一方に加えて、他のパラメータ(例えば、ナビゲーションシステム90の本体92の制御部からの道路情報など)を考慮してエンジン22の下限回転数Neminを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、路面勾配θの絶対値が閾値θref(例えば、15°や20°など)以下である条件を用いてエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定するものとしたが、これに代えて、路面勾配θの絶対値が閾値θref以下であって閾値θref2(例えば、5°や7°など)以上である条件を用いてエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定するものとしてもよい。この場合、平坦路では、エンジンブレーキ対処条件が成立しないことになる。
実施例のハイブリッド自動車20では、車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2以下である条件と、路面勾配θの絶対値が閾値θref以下である条件と、を用いてエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定するものとしたが、車速Vと路面勾配θとのうち一方を用いてエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定するものとしてもよい。また、車速Vと路面勾配θとに加えてまたは代えて、ナビゲーションシステム90の本体92の制御部からの道路情報(例えば、走行方向の次の走行区間における、高速道路の出入り口近傍であるか否かや、カーブの曲率など)を用いてエンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、ナビゲーションシステム90を備えるものとしたが、これを備えないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、列車など自動車以外の車両の形態としてもよいし、自動車を含めた車両の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、動力分配統合機構30とモータMG1とが「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、エンジンブレーキ対処条件が成立していないとき即ち車速Vが閾値Vref1未満のときや閾値Vref2より大きいとき,路面勾配θの絶対値が閾値θrefより大きいときにはエンジン22の間欠運転を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定してエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信し、エンジンブレーキ対処条件が成立しているとき即ち車速Vが閾値Vref1以上であると共に閾値Vref2以下であって路面勾配θの絶対値が閾値θref以下のときには車速Vと路面勾配θとに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定すると共にエンジン22の下限回転数Nemin以上の回転数での回転を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定してエンジンECU24に送信するかエンジン22の自立運転指令または燃料カット指令をエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定して送信する図2の駆動制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*および目標トルクTe*,自立運転指令,燃料カット指令のいずれかに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。また、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。さらに、対ロータ電動機230も「電力動力入出力手段」に相当する。ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電力動力入出力手段」としては、動力分配統合機構30とモータMG1とを組み合わせたものや対ロータ電動機230に限定されるされるものではなく、駆動輪に連結された駆動軸に接続されると共に駆動軸とは独立に回転可能に内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って駆動軸と出力軸とに動力を入出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、電力動力入出力手段や電動機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、エンジンブレーキ対処条件が成立していないとき即ち車速Vが閾値Vref1未満のときや閾値Vref2より大きいとき,路面勾配θの絶対値が閾値θrefより大きいときにはエンジン22の間欠運転を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定してエンジン22を制御すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータMG1,MG2を制御し、エンジンブレーキ対処条件が成立しているとき即ち車速Vが閾値Vref1以上であると共に閾値Vref2以下であって路面勾配θの絶対値が閾値θref以下のときには車速Vと路面勾配θとに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定すると共にエンジン22の下限回転数Nemin以上の回転数での回転を伴って要求トルクTr*に基づくトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定してエンジン22を制御するか自立運転指令または燃料カット指令に基づいてエンジン22を制御すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、エンジンブレーキ対処条件が成立しているか否かの判定に車速Vと路面勾配θとのうち一方だけを用いたりナビゲーションシステム90からの情報を用いたりするものや、エンジンブレーキ対処条件が成立したときに車速Vと路面勾配θとのうち一方だけに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定するものなど、駆動軸に制動力を作用させる際に電力動力入出力手段により内燃機関をモータリングして駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには内燃機関の間欠運転を伴って駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御し、所定条件が成立しているときには内燃機関の回転の継続を伴って要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれかに軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 下限回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジンブレーキを車両に作用させる際の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 勾配センサ、90 ナビゲーションシステム、92 本体、93 地図情報、94 GPSアンテナ、96 ディスプレイ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 内燃機関と、
    駆動輪に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に制動力を作用させる際に前記電力動力入出力手段により前記内燃機関をモータリングして該駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定すると共に該設定した下限回転数以上の回転数での前記内燃機関の回転の継続を伴って前記要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記制御手段は、前記車速が高いほど大きくなる傾向に前記内燃機関の下限回転数を設定する手段である請求項1記載の車両。
  3. 前記制御手段は、前記路面勾配が大きいほど大きくなる傾向に前記内燃機関の下限回転数を設定する手段である請求項1または2記載の車両。
  4. 前記制御手段は、前記所定条件が成立している状態で前記駆動軸に制動力を作用させる際には、前記内燃機関への燃料供給の停止を伴って前記電力動力入出力手段により前記内燃機関がモータリングされるよう制御する手段である請求項1ないし3いずれか1項に記載の車両。
  5. 前記所定条件は、前記車速が所定車速範囲内である車速条件,前記路面勾配が所定勾配範囲内である勾配条件のうち少なくとも一つを含む条件である請求項1ないし4いずれか1項に記載の車両。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項に記載の車両であって、
    道路に関する情報を含む地図情報を記憶する地図情報記憶手段を備え、
    前記所定条件は、前記記憶された地図情報に基づく条件を含む条件である
    車両。
  7. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段である請求項1ないし6いずれか1項に記載の車両。
  8. 内燃機関と、駆動輪に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
    前記駆動軸に制動力を作用させる際に前記電力動力入出力手段により前記内燃機関をモータリングして該駆動軸に制動力を作用させることが要求される所定条件が成立していないときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御し、前記所定条件が成立しているときには車速と路面勾配とのうち少なくとも一方に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定すると共に該設定した下限回転数以上の回転数での前記内燃機関の回転の継続を伴って前記要求駆動力に基づく要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とする車両の制御方法。
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