JP2008540781A - ジオルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

ジオルガノポリシロキサンの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、Si−結合ヒドロキシ基を一方の分子鎖末端でのみ有するジオルガノポリシロキサンの製造方法に関する。

Description

本発明は、Si−結合されたヒドロキシル基を一方の分子鎖末端でのみ有する、ジオルガノポリシロキサンを製造する方法に関する。
US 3,445,426 Aから、5配位ケイ素触媒、アルカリ−、アンモニウム−またはホスホニウムシリコネートの触媒量の存在下での、ヘキサオルガノシクロトリシロキサンの重合が知られている。しかしながらこの触媒は、エネルギー消費的に製造され、かつ極めて湿分感受性であるといった欠点を有する。開環重合のための開始剤として、アルコールが、水との組合せにおいて記載され、この場合、これは、常に重合混合物、したがって、OH−末端ポリマーおよびモノアルコキシ末端ポリマーを導く。
EP 0 331 753 Alでは、シラノール(シロキサノール)(sil(ox)anol)の存在下で、かつ重合開始剤としてアルカリシル(オキシ)ノレートを用いての、ヘキサオルガノシクロトリシロキサンの重合が記載されている。アルカリシル(オキシ)ノレートは同様に湿分感受性である。これに関連して、触媒として金属有機化合物が使用され、これは、前記に示したように、極めて湿分感受性である。
EP 0 338 577 A2から、トリアルキルシラノールおよびリチウム触媒、たとえばブチルリチウムの存在下でのヘキサメチルシクロトリシロキサンの重合が公知である。しかしながら、金属有機化合物の使用は、安全技術的に問題がある。
L. M. Tartakovskayaら、VysokomolSoedm. Ser. B 26 234, 1984 (Chemical Abstracts Vol101, 73186d, 1984)では、フッ化物イオンの存在下での、環状シロキサンの開環および重合が記載されている。これらの触媒は、その毒性に基づき、工業的使用において不利であるとして評価される。
DE 41 16 014 Alでは、フッ化物イオン含有触媒を用いての、環状シロキサンの重合が記載されている。しかしながら、これらのフッ化物触媒は、Si−F−単位の形成下でシロキサンとの副反応の欠点を有する。さらに、前記触媒は、担持される代表的な物質もまた同様に毒性を示し、これは技術的使用を困難にする。
EP 1 369 449 Alにおいて、触媒としての、炭酸塩の使用下で、開始剤としてのアルコールを用いて、環状シロキサンを重合することが記載されている。しかしながら、このようにして得られたこれらの化合物は、貯蔵安定性ではないアルコキシ−ケイ素−末端基を形成するといった欠点を有する。これらは、たとえば、アルコールを分離しながら同様に存在するシラノール化合物と反応することができ、その結果、鎖長の伸長を招く。
よって、従来の方法は、全体として、安定化されていない生成物を招くか、あるいは、安全技術的に問題のあるエダクト、たとえば触媒を使用するといった欠点を有する。
したがって本発明は、前記課題に基づいて、一方の分子鎖末端にのみSi−結合ヒドロキシル基を有する、ジオルガノ(ポリ)シロキサンを製造する方法を提供し、この場合、これは、貯蔵安定性の生成物を導き、この場合、これらは、場合によってはさらに官能化されていてもよい。これに関して、非敏感性の、容易に入手可能な、安全技術的に問題のないエダクトを使用すべきである。
驚くべきことにこの課題は、本発明による方法によって解決することができる。したがって、本発明の対象は、一般式(I)
Figure 2008540781
[式中、Rは、互いに独立して、一価の、場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、Rは、水素原子または場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、Rは、互いに独立して、一価の、場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、mは、0または少なくとも1〜3の整数を意味し、かつ、nは少なくとも3〜1000の整数を意味する]のジオルガノ(ポリ)シロキサンを、一般式(II)
Figure 2008540781
[式中、前記意味を有する]のヘキサオルガノシクロトリシロキサンと、一般式(III)
Figure 2008540781
[式中、前記意味を有する]のシラノール(シロキサノール)を、触媒および場合によっては、乾燥剤、溶剤、相間移動触媒、リチウム化合物またはこれらの混合物を含む群から選択された他の添加剤の存在下で反応させることによって製造する方法であり、この場合、この方法は、一般式(III)の使用されたシラノール(シロキサノール)が、1質量%を下回る含水量を有することを特徴とする。
好ましくは、mは0、1、2または3を意味する。
好ましくは、nは3〜999の整数を意味し、特に好ましくは9〜150の整数を意味する。
炭化水素基Rに関する例はアルキル基、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソ−ペンチル基、ネオ−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえばn−オクチル基、およびイソーオクチル基、たとえば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、たとえばn−ノニル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基、アルケニル基、たとえばビニル基およびアリル基;シクロアルキル基、たとえばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチルおよびメチルシクロヘキシル基;アリール基、たとえばフェニル基およびナフチル基;アルカリール基、たとえばo−、m−、p−トリル基、キシリル基およびエチルフェニル基;アラルキル基、たとえばベンジル基、α−およびβ−フェニルエチル基である。
置換された炭化水素基Rの例は、ハロゲンアルキル基、たとえば3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ハロゲンアリール基、たとえばo−およびp−クロロフェニル基;およびアシルオキシアルキル基、たとえばアセトキシエチル基および(メタ)アクリルオキシプロピル基である。
炭化水素基Rおよび置換された炭化水素基Rに関する前記例は、全範囲において適用され、炭化水素基RおよびRおよび置換された炭化水素基RおよびRに関する例もまた同様である。
好ましくは、Rはアルキル基、特に好ましくはメチル基を意味する。
好ましくは、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基または置換された炭化水素基、特に好ましくはメチル−、ビニル−、アリル−または(メタ)アクリルオキシプロピル基を意味する。
好ましくは、Rはアルキル基、特に好ましくはメチル基を意味する。
好ましい本発明による例は、一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンが以下の式のものである:
Figure 2008540781
[式中、Meはメチル基であり、かつ、mおよびnは前記意味を有する]。
一般式(I)の本発明によるジオルガノ(ポリ)シロキサンは、25℃で、4〜9×10mPasの粘度を示す。
本発明による方法において使用された、一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンの例は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリエチルシクロ−2,4,6−トリシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロ−2,4,6−トリシロキサンおよび1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロ−2,4,6−トリシロキサンである。本発明による方法の場合に、一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンとして、好ましくはヘキサメチルシクロトリシロキサンを使用する。
本発明による方法の場合に使用可能な、一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンと一般式(III)のシラノールとの比は、生成物の平均鎖長を定める。
一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンは、それぞれ、1モルのシラノール(III)に対して、好ましくは1〜333モル、好ましくは1〜70モルの量で使用する。
本発明による方法により製造された、一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンの分子鎖末端のトリオルガノシロキシ基は、一般式(III)の使用されたシラノール(シロキサノール)を介して導入される。
一般式(III)のシロキサノールとしては、好ましくはトリオルガノシラノール、特に好ましくはトリメチルシラノールまたはビニルメチルシラノールを使用する。ビニルジメチルシロキシ−またはペルフルオロアルキルジメチルシロキシ基の導入は、相当するシラノール(シロキサノール)の不安定性の理由から、オルゴマーまたはポリマーのシラノール(シロキサノール)を介して実施する。これに関して、テトラシロキサノールは、ヘキサオルガノシクロトリシロキサンと相当するクロロシランとの反応により容易に入手可能である。これは、たとえばDE 29 18 312 Alに記載されており、前記開示もまた本願の対象とすべきである。このようなシロキサノールの例は、α−ヒドロキシ−ω−ビニルジメチルシロキシヘキサメチルトリシロキサンである。
一般式(III)の使用されたシラノール(シロキサノール)の縮合によって、反応中または貯蔵において生じるジシロキサンまたはポリシロキサンは、反応の過程を阻害しない。
一般式(III)の使用されたシラノール(シロキサノール)は、好ましくは1質量%を下回る含水量を有する。特に好ましくは0.5質量%を下回る含水量である。これに関して、一般式(III)のシラノール(シロキサノール)は、場合によっては乾燥するか、あるいは、蒸留により精製しなければならず、これにより、重合の際に望ましくない二官能性の副生成物を招く痕跡量の水を除去する。
本発明による方法の場合に、触媒として、塩基性の無機塩を使用する。これは、方法を不均一系触媒の存在下で実施することを意味する。好ましくは、触媒として、アルカリ土類金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物および/またはアルカリ金属酸化物、担持材料上に結合されたアルカリ土類金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸塩、担持材料上に結合されたアルカリ土類金属酸化物またはアルカリ金属酸化物またはこれら化合物の少なくとも2種の混合物を使用する。
アルカリ土類金属炭酸塩およびアルカリ金属炭酸塩のための例は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウムおよび炭酸セシウムであり、その際、炭酸カルシウムが好ましい。
アルカリ土類金属酸化物およびアルカリ金属酸化物は、たとえば、酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウムである。
担持材料のための例は、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、ゼオライト、シリカゲル、珪藻土およびイオン交換樹脂であり、その際、酸化アルミニウムが好ましい。
特に好ましくは、本発明による方法の場合に、炭酸カリウム、特に酸化アルミニウムと結合した炭酸カリウムを使用する。
担持材料に結合した炭酸カリウムは、たとえば酸化アルミニウムと炭酸カリウムとの混合物を水中で蒸発させることによって、酸化アルミニウムと炭酸カリウムとの互いに微粉砕された乾燥混合物を乾燥させることによってか、あるいは、アルミニウムトリイソプロピレート、ジルコニウムテトライソプロピレートまたはチタンイソプロピレートを炭酸カリウムの存在下で加水分解することによって製造する。
好ましくは、触媒を乾燥した形で使用する。
本発明による方法の際に、触媒は、それぞれ使用されたヘキサオルガノシクロトリシロキサンの質量に対して、好ましくは0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%の量で使用する。好ましくは、触媒は、反応を停止するために濾別する。
触媒の選択率および反応率を増加させるために、反応は、助触媒として、場合によってはさらにリチウム化合物、好ましくはリチウム塩、特に好ましくは無機リチウム塩を使用することができる。これに関する例は、炭酸リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、硫酸リチウムである。
触媒は、たとえば触媒混合物が可能な限り高い表面積/体積−比を達成するために、粉末形状で存在する。これに関して好ましくは、1mm未満、特に好ましくは500μm未満の粒径である。
同様に、反応の選択率を増加させるために、本発明による方法は、極性の、非プロトン性有機溶剤の存在下で、場合によっては非極性溶剤との混合物中で実施することができる。極性の、非プロトン性有機溶剤の例はアセトン、メチル−イソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸−n−ブチルエステルおよび酢酸エチルエステルである。非極性溶剤の例はトルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタンおよびシロキサン、たとえばオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンまたはオクタメチルトリシロキサンである。
極性の、非プロトン性溶剤は、その種類によって使用された炭酸塩イオンを有する触媒を、それぞれシラノールおよびヘキサオルガノシクロトリシロキサンの全質量に対して、好ましくは0〜50質量%、好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の量で使用する。
非極性の有機溶剤は、反応混合物の改善されたホモジナイズのために、それぞれシラノールおよびヘキサオルガノシクロトリシロキサンの全質量に対して0〜80質量%、好ましくは50〜70質量%で使用することができる。
反応の選択率および/または速度を増加させるために、本発明による方法の場合に、種々の溶剤の混合物を使用することができる。
一般に溶剤は、反応終了後に留去によって除去する。しかしながら、本発明によるポリシロキサンを溶剤中でさらに処理すべき場合には、溶剤の除去を省略することができる。使用目的に応じて、これらの場合には、高沸点の、蒸留によりもはや除去不可能な液体、たとえばポリジメチルシロキサンを、溶剤として使用することができる。
反応の選択率および/または速度を増加させるために、本発明による方法の場合には、第4級アンモニウム塩の群からの相間移動触媒、たとえばベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、クラウンエーテル、たとえば18−クラウン−6,1,4,7,10,13−ヘキサオキサシクロオクタデカンまたはポリエチレングリコールジメチルエーテル、または第3級アミン、たとえば4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンまたは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを一緒に使用することができる。
痕跡量の湿分を排除するために、有利には乾燥剤、たとえばゼオライト、水不含の硫酸ナトリウムまたは水不含の硫酸マグネシウムを、本発明による方法を用いて一緒に使用することができる。
本発明による方法は、好ましくは、使用される反応パラメータの溶融温度を上回る温度で、好ましくは40℃〜120℃の温度で実施する。溶剤を使用する場合には、反応を、好ましくは60℃〜110℃で実施する。反応は、ヘキサオルガノシクロトリシロキサンの変換を完全に実施することができるが、しかしながら、さらに100%の変換率を達成する前に停止することもできる。
本発明による方法は、常圧で、より低い圧力またはより高い圧力で実施され、好ましくは、周囲雰囲気の圧力で、したがって、約1020hPaの絶対圧で実施する。
反応時間は、本発明による方法の場合には、反応温度、使用された反応対の種類および量および溶剤に応じて、好ましくは0.25〜48時間である。不完全な変換の際の反応の停止は、室温の冷却によってか、および/または、触媒の濾別によって可能である。さらに反応の停止は、酸、たとえば酢酸、蟻酸、2−エチルヘキサン酸またはリン酸の添加によって可能である。
本発明による方法は、従来技術に対して以下の利点を有する。一つは、使用された触媒が簡単かつ容易に製造可能であり、たとえば商業的に得ることができ、かつ、その取り扱いにおいて、たとえば空気と接触した場合に何ら問題がないことである。本発明による触媒を用いての、本発明による一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンの製造はさらに有利であり、それというのも、固体として使用可能な触媒を、たとえば簡単な濾過によって、反応混合物から簡単に除去することができるためである。さらに、一般式(I)の本発明によって製造されたジオルガノ(ポリ)シロキサンは、良好な貯蔵安定性を示す。
本発明によって製造された一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンは、引き続いて、適したオルガノシランを用いてさらに官能化され、この場合、これは、たとえばDE 100 51 886 Cl、DE 103 03 693 Al、DE 102 19 734 Al またはDE 101 09 842 Alに記載されたようにして実施される(前記開示もまた本発明の対象とすべきである)。本発明による方法にしたがって製造された一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンは、適した有機基、好ましくは他の有機ポリマー、たとえばブチルアクリレートを用いて官能化した後にコポリマーに変換し、かつ、たとえば塗料助剤として使用することができる。
実施例
以下の実施例は、本発明の原則的な実施態様を記載するが、しかしながらこれに限定されるものではない。
例1:担持触媒の製造
10.1g(0.1mol)の酸化アルミニウム(購入元Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)を、6.9g(0.1mol)の無水炭酸カリウム(購入元Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)と混合し、粉砕し、かつ200℃で、24時間に亘って加熱した。この粉末を、密閉ガラス容器中で貯蔵した。
例2:
222g(1mol)のヘキサメチルシクロトリシロキサンの混合物を、60℃で、80gのメチルエチルケトンp.a(販売元Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)中で加熱し、かつ例1からの1gの触媒と混合した。引き続いて、30g(0.33モル)のトリメチルシラノール(含水量0.45%)を添加した。これを4時間に亘って60℃で撹拌し、シリカゲル60(販売元Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)上で濾過し、かつ、濾液をロータリーエバポレーター上で、40℃でかつ5mbarで濃縮した。241.6gの透明かつ無色の油が得られ、この場合、これは、29Si−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−質量スペクトルの結果によれば、以下の式のシリコーンに相当する:
Figure 2008540781
Si−OHおよびMeSi−末端基の比は、NMRによれば1:1である。
末端基の比は、4ヶ月の観察期間に亘って一定であった。オクタメチルシクロテトラシロキサンの含量は4.2質量%であった。
例3:例2と同様の実施
666g(3mol)のヘキサメチルシクロトリシロキサンの混合物を、60℃で、200gのメチルエチルケトンp.a.(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)中で加熱し、かつ200℃で乾燥した1gの炭酸カリウムと一緒に混合した。引き続いて、30g(0.33mol)のトリメチルシラノール(含水量0.45%)を添加した。これを、4時間に亘って60℃で撹拌し、シリカゲル60(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)上で濾過し、かつ、濾液を、ロータリーエバポレーター上で、40℃で、かつ5mbarで濃縮した。648gの透明な無色の油が得られ、この場合、これは、29Si−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−質量スペクトルの結果によれば、以下の式のシリコーンに相当する:
Figure 2008540781
Si−OHおよびMeSi−末端基の比は、NMRによれば1:1である。
末端基の比は、4ヶ月の観察期間に亘って一定であった。
例4:
666g(3mol)のヘキサメチルシクロトリシロキサンの混合物を、60℃で、200gのメチルエチルケトンp.a.(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)中で加熱し、かつ、200℃で乾燥させた1gの炭酸カリウムと混合した。引き続いて、30g(0.33モル)トリメチルシラノール(含水量1.35%)を添加した。これを4時間に亘って60℃で撹拌し、シリカゲル60(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)上で濾過し、かつ濾液をロータリーエバポレーター上で、40℃で、かつ、5mbarで濃縮した。648gの透明、無色の油が得られ、この場合、これは29Si−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−質量スペクトルの結果によれば、以下の式のシリコーンに相当する:
Figure 2008540781
Si−OHおよびMeSi−末端基の比は、NMRによれば1:1である。トリメチルシラノールの高められた含水量は、二官能性生成物の高められた量を導いた。
末端基の比は、4ヶ月の観察期間に亘って一定であった。
例5:
222g(1mol)のヘキサメチルシクロトリシロキサンの混合物を、60℃で、80gのメチルエチルケトンp.a.(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)中で加熱し、かつ例1からの触媒1gと混合した。付加的にさらに0.6gの乾燥塩化リチウムを添加した。引き続いて、30g(0.33mol)のトリメチルシラノール(含水量0.45%)を添加した。これを、4時間に亘って、60℃で撹拌し、シリカゲル60(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)上で濾過し、かつ濾液を、ロータリーエバポレーター上で、40℃で、かつ5mbarで濃縮した。241.6gの透明、無色の油が得られ、この場合、これは、29Si−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−質量スペクトルの結果によれば、以下の式のシリコーンに相当する:
Figure 2008540781
Si−OHおよびMeSi−末端基の比は、NMRによれば1:1である。
末端基の比は、4ヶ月の観察期間に亘って一定であった。オクトメチルシクロテトラシロキサンの含量は、1.2質量%であった。
例6:比較例(本発明によらないEP 1 369 449 Alに類似)
222g(1mol)のヘキサメチルシクロトリシロキサン、96.2g(1.6mol)の2−プロパノールp.a.(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)および20gのモレキュラーシーブ0.4nm(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)の混合物を60℃で加熱し、かつ46.4g(0.8mol)のアセトン中1gの触媒(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland))の溶液と混合した。これを4時間に亘って60℃で撹拌し、シリカゲル60(販売元:Merck KGaA, Darmstadt, Deutschland)上で濾別し、かつ濾液を、ロータリーエバポレーター上で、40℃で、かつ、5mbarで濃縮した。237.3gの透明な、無色の油が得られ、この場合、これは、29Si−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−質量スペクトルの結果によれば、以下の式のシリコーンに相当する:
Figure 2008540781
末端基の比は1.0:1.01であり、かつ引き続いての2週間の間に1:1.08(Si−OH:Si−OR)に増加した。これにより、平均分子量は同様にわずかに増加した。
本発明による例は、技術水準に対して特に簡単な方法および安全なエダクトを用いて、一官能性シリコーン油を製造することができ、これは、なお貯蔵安定性であることを明確に示した。

Claims (9)

  1. 一般式(I)
    Figure 2008540781
    [式中、Rは、互いに独立して、一価の、場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、Rは、水素原子または場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、Rは、互いに独立して、一価の、場合によっては置換されたC〜C13−炭化水素基を意味し、mは、0または少なくとも1から3の整数を意味し、かつ、nは少なくとも3〜1000の整数を意味する]のジオルガノ(ポリ)シロキサンを、一般式(II)
    Figure 2008540781
    [式中、前記意味を有する]のヘキサオルガノシクロトリシロキサンと、一般式(III)
    Figure 2008540781
    [式中、前記意味を有する]のシラノール(シロキサノール)を、触媒および場合によっては、乾燥剤、溶剤、相間移動触媒、リチウム化合物またはこれらの混合物を含む群から選択された他の添加剤の存在下で反応させることによって製造する方法において、一般式(III)の使用されたシラノール(シロキサノール)が、1質量%を下回る含水量を有することを特徴とする、前記一般式(I)のジオルガノ(ポリ)シロキサンを製造する方法。
  2. 触媒として、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物またはこれらの化合物の少なくとも2種の混合物を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 触媒として、担持材料に結合したアルカリ土類金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸塩を使用する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 触媒を、乾燥した形で使用する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンを、1〜333モルの量で使用する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 一般式(II)のヘキサオルガノシクロトリシロキサンとして、ヘキサメチルシクロトリシロキサンを使用する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 他の添加剤として、極性の、非プロトン性の有機溶剤を使用する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 触媒を、反応を停止させるために濾別する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 助触媒として、無機リチウム化合物を添加する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
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