JP2008539267A - ベンズイソオキサゾールピペリジン化合物及びその使用方法 - Google Patents

ベンズイソオキサゾールピペリジン化合物及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ベンズイソオキサゾールピペリジン組成物及び睡眠を調整するためのその使用方法を包含する。

Description

本発明は、睡眠障害を治療する方法及びかかる方法において有用な組成物に関する。
入眠障害や睡眠維持障害は、種々の理由によって生じる重大な医学的問題である。これらの問題は、内因性の状態(例えば睡眠時無呼吸又は不眠症)に起因する場合がある。その他の場合において、これらの問題は、外因性緊張(例えば交替勤務スケジュール及び「時差ボケ」などの崩壊効果)に起因する。内因性又は外因性の原因による入眠障害や睡眠維持障害は、睡眠障害の原因となり、その患者の健康、生活の質及び安全性を低下する。
睡眠を導入する既存の薬品治療は、鎮静剤又は催眠剤(例えばベンゾジアゼピン及びバルビツール酸の誘導体)を含む。これらの治療は、反跳不眠、所望の鎮静効果の発現遅延、所望の睡眠時間後の鎮静効果の持続及び非特異活性(例えば精神運動障害や記憶障害、筋弛緩及び睡眠障害の仕組み)による副作用(レム睡眠の阻害を含む)を含む多数の欠点を有する。加えて、鎮静剤及び催眠剤は、習慣性になることがあり、長期服用後には効果がなくなることがあり、人によっては新陳代謝が遅くなる場合もある。
したがって、催眠剤が適切でない場合、医師は、睡眠障害の軽度の治療として、抗ヒスタミン剤を推奨又は処方することが多い。しかしながら、多くの抗ヒスタミン剤には、多くの副作用がある。これらの副作用は、被験者の心電図のQT間隔の延長ならびに中枢神経系(CNS)の副作用(例えば筋張力の低減及び眼瞼下垂)を含む。最後に、かかる化合物は、抗コリン性副作用(例えば視力障害、口腔乾燥症、便秘、尿障害、めまい及び不安障害)を引き起こすムスカリン受容体と結合できる。
その結果として、副作用が少ない睡眠促進治療のニーズがある。加えて、周知の睡眠を導入する化合物は、入眠障害(すなわち被験者が入眠障害)の治療には効果的であるが、現在のところ、睡眠障害(すなわち入眠後の通常の睡眠時間に被験者が睡眠を維持すること)に必要とされる薬物が存在しない。したがって、かかる治療を必要とする被験者の睡眠を維持するために、薬品治療の改良のニーズもある。
本発明は、睡眠を調整するベンズイソオキサゾール化合物に関する。一態様において、本発明は、式Iの化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグに関する。
Figure 2008539267
(I)
式中、m、n、o、p、qの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、X及びYの各々は、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、I、CF3、C1、C2、3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6又はC7ヘテロシクリル(OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ及びC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから独立して選択され、R5、R6、R7及びR8は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキルであり、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、あるいは、2つの異なる原子の置換基が結合して、3員、4員、5員、6員又は7員の環を形成し、Zは、CO2H、CO29から選択され、R9が、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−シクロアルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−シクロアルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール、SO3H、SO2H、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)2、P(O)OH、
Figure 2008539267
であり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R2及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、Hではない。別の実施形態において、R1は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3は、Hではない。一実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。一実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、C1−C6アルキル又はC1−C6アルコキシから選択される。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、CH3又はOCH3から選択される。一実施形態において、R2は、C1−C6アルキルである。別の実施形態において、R2は、CH3である。別の実施形態において、R3は、CH3である。一実施形態において、R3は、C1−C6アルコキシである。別の実施形態において、R3は、OCH3である。
一実施形態において、X及びYは、存在しない。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって存在しない。一実施形態において、R5及びR6の各々は、Hである。一実施形態において、R5及びR6の各々は、C1−C6アルキルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。
一実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、1、2、3、4、5又は6である。別の実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、1、2、3又は4である。別の実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、1、2又は3である。別の実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、1である。別の実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、2である。別の実施形態において、m、n、o、p及びqの合計値は、3である。一実施形態において、qは、0である。
一実施形態において、リンカー内のCH2基の任意の水素は、H、F、Cl、Br、I、CF3、CH3、C23、C4、C5又はC6、直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8ヘテロシクリル、C1、C2、C3、C4、C5、C6アルコキシ、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから選択される置換基で置換される。
一実施形態において、R7及びR8の各々は、Hである。一実施形態において、R7及びR8の各々は、C1−C6アルキルである。別の実施形態において、R7及びR8の各々は、メチルである。別の実施形態において、R7及びR8の各々は、エチルである。別の実施形態において、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。一実施形態において、R7及びR8は、それらが付着する炭素との結合による3員のスピロ環の形成を行わない。別の実施形態において、2つの異なる原子上の置換基は、結合による環の形成を行わない。例えば、ピペリジン窒素とZとの間のリンカーは、環を含まない。
一実施形態において、Zは、COOHである。一実施形態において、R9は、C2アルキルではない。別の実施形態において、R9は、C1−C6アルキルではない。別の実施形態において、Zは、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール及びCONHS(O)2−ヘテロアリールから選択される。別の実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル及びCONHSO2−ヘテロアルキルから選択される。一実施形態において、Zは、CONHSO2CH3である。別の実施形態において、Zは、CONHSO2CH(CH32である。別の実施形態において、Zは、
Figure 2008539267
である。一実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル、CONHSO2−シクロアルキル、CONHSO2−ヘテロアルキル、CONHSO2−アリール又はCONHSO2−ヘテロアリールではない。
一実施形態において、塩は、酸付加塩である。別の実施形態において、塩は、塩酸塩である。
別の態様において、本発明は、式IIの化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグに関する。
Figure 2008539267
(II)
式中、m、n及びoの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、Xは、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1−C5直鎖アルキルであり、C3−C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、COOH、COOR9であり、R9が、C1−C6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール又はテトラゾールであり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R2及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、Hではない。別の実施形態において、R2及びR3は、Hではない。別の実施形態において、R1は、Hである。一実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、CH3又はOCH3から選択される。別の実施形態において、R2は、CH3である。別の実施形態において、R3は、CH3である。別の実施形態において、R3は、OCH3である。一実施形態において、R1及びR2は、OCH3、OCF3又はFではない。
一実施形態において、Xは、存在しない。一実施形態において、m、n及びoの合計値は、1である。別の実施形態において、m、n及びoの合計値は、2である。一実施形態において、oは、0である。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、Hである。一実施形態において、R5及びR6の各々は、C1−C5アルキルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。一実施形態において、R5及びR6は、それらが付着する炭素との結合によるスピロシクロプロピル環の形成を行わない。一実施形態において、Zは、COOHである。一実施形態において、R9は、C2アルキルではない。別の実施形態において、R9は、C1−C6アルキルではない。別の実施形態において、Zは、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール及びCONHS(O)2−ヘテロアリールから選択される。別の実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル及びCONHSO2−ヘテロアルキルから選択される。一実施形態において、Zは、CONHSO2CH3である。別の実施形態において、Zは、CONHSO2CH(CH32である。別の実施形態において、Zは、
Figure 2008539267
である。一実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル、CONHSO2−シクロアルキル、CONHSO2−ヘテロアルキル、CONHSO2−アリール又はCONHSO2−ヘテロアリールではない。
一実施形態において、塩は、酸付加塩である。別の実施形態において、塩は、塩酸塩である。
別の態様において、本発明は、式IIIの化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグに関する。
Figure 2008539267
(III)
式中、m及びnの各々は、0、1、2、3又は4であり、Xは存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5直鎖アルキルであり、C3、C4、C5、C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール及びテトラゾールから選択され、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R2及びR4の各々は、Hである。一実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、Hではない。別の実施形態において、R2及びR3は、Hではない。別の実施形態において、R1は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、CH3又はOCH3から選択される。別の実施形態において、R2は、CH3である。別の実施形態において、R3は、CH3である。別の実施形態において、R3は、OCH3である。別の実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。
一実施形態において、Xは、存在しない。一実施形態において、m及びnの合計値は、1である。別の実施形態において、m及びnの合計値は、2である。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、Hである。一実施形態において、R5及びR6の各々は、C1−C6アルキルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。他別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが付着する炭素との結合によるスピロシクロプロピル環の形成を行わない。
一実施形態において、Zは、COOHである。別の実施形態において、Zは、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール及びCONHS(O)2−ヘテロアリールから選択される。別の実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル及びCONHSO2−ヘテロアルキルから選択される。一実施形態において、Zは、CONHSO2CH3である。一実施形態において、Zは、CONHSO2CH(CH32である。別の実施形態において、Zは、
Figure 2008539267
である。一実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル、CONHSO2−シクロアルキル、CONHSO2−ヘテロアルキル、CONHSO2−アリール又はCONHSO2−ヘテロアリールではない。
一実施形態において、塩は、酸付加塩である。別の実施形態において、塩は、塩酸塩である。
別の態様において、本発明は、式IVの化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物(水和物)若しくはプロドラッグに関する。
Figure 2008539267
(IV)
式中、tは、1、2、3、4、5又は6であり、R1、R2、R3及びR4は、独立して、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、OH、OCH3、CH2OCH3又はCH2OCH2CH3であり、R5−R6は、H、CH3、CH2CH3であり、あるいは、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル及びテトラゾールから選択される。
一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1、R2及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、Hではない。別の実施形態において、R2及びR3は、Hではない。別の実施形態において、R1は、Hである。別の実施形態において、R2及びR3のうちの少なくとも1つは、CH3又はOCH3から選択される。別の実施形態において、R2は、CH3である。別の実施形態において、R3は、CH3である。別の実施形態において、R3は、OCH3である。一実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。
一実施形態において、tは1である。別の実施形態において、tは2である。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、Hである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。
一実施形態において、Zは、COOHである。別の実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル及びCONHSO2−ヘテロアルキルから選択される。別の実施形態において、Zは、CONHSO2CH3である。別の実施形態において、Zは、CONHSO2CH(CH32である。別の実施形態において、Zは、
Figure 2008539267
である。別の実施形態において、Zは、CONHSO2−アルキル、CONHSO2−シクロアルキル又はCONHSO2−ヘテロアルキルではない。
一実施形態において、塩は、酸付加塩である。別の実施形態において、塩は、塩酸塩である。
別の態様において、本発明は、以下から選択される化合物に関する。
Figure 2008539267
別の態様において、本発明は、式Iの化合物又はその塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグ及び少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。
Figure 2008539267
(I)
式中、m、n、o、p、qの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、X及びYの各々は、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、I、CF3、C1、C2、3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6又はC7ヘテロシクリル、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ及びC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから独立して選択され、R5、R6、R7及びR8は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキルであり、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、あるいは、2つの異なる原子の置換基が結合して、3員、4員、5員、6員又は7員の環を形成し、Zは、CO2H、CO29から選択され、R9が、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−シクロアルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−シクロアルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール、SO3H、SO2H、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)2、P(O)OH、
Figure 2008539267
であり、但し、mが0である場合に、Xは、存在しない。
別の態様において、本発明は、式IIの化合物又はその塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグ及び少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。
Figure 2008539267
(II)
式中、m、n及びoの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、Xは、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5直鎖アルキルであり、C3、C4、C5、C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、COOH、COOR9であり、R9が、C1−C6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール又はテトラゾールであり、但し、mが0である場合に、Xは、存在しない。
別の態様において、本発明は、式IIIの化合物又はその塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグ及び少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物に関する。
Figure 2008539267
(III)
式中、m及びnの各々は、0、1、2、3又は4であり、Xは、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1−C5直鎖アルキルであり、C3−C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール及びテトラゾールから選択され、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
別の態様において、本発明は、式IVの化合物を含む医薬組成物に関する。
Figure 2008539267
(IV)
式中、tは、1、2、3、4、5又は6であり、R1、R2、R3及びR4は、独立して、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、OH、OCH3、CH2OCH3又はCH2OCH2CH3であり、R5−R6は、H、CH3、CH2CH3であるか、あるいは、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル及びテトラゾールから選択される。
別の態様において、本発明は、睡眠障害の被験者を治療する方法であって、睡眠障害の治療を必要とする被験者に、治療上有効量の式Iによって表される化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグを投与することを含む方法に関する。
Figure 2008539267
(I)
式中、m、n、o、p、qの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、X及びYの各々は、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、I、CF3、C1、C2、3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6又はC7ヘテロシクリル、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ及びC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから独立して選択され、R5、R6、R7及びR8は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキルであり、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、あるいは、2つの異なる原子の置換基が結合して、3員、4員、5員、6員又は7員の環を形成し、Zは、CO2H、CO29から選択され、R9が、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−シクロアルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−シクロアルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール、SO3H、SO2H、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)2、P(O)OH、
Figure 2008539267
であり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、被験者は、ヒトである。一実施形態において、睡眠障害は、不眠症、過剰睡眠、睡眠発作、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時異常行動、下肢静止不能症候群及び概日リズム障害からなる群から選択される。別の実施形態において、睡眠障害は、概日リズム障害である。別の実施形態において、概日リズム障害は、時差ボケ、交替勤務障害及び遅延睡眠期症候群又は睡眠相前進症候群からなる群から選択される。一実施形態において、睡眠障害は、不眠症である。別の実施形態において、不眠症は、入眠時間を減少することと、平均睡眠時間を増加させることと、最大睡眠時間を増加させることとからなる群から選択される、少なくとも1つの作用を生じることによって、被験者において治療される。一実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物として投与される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、1つ以上の追加治療で併用される。
別の態様において、本発明は、睡眠障害の被験者を治療する方法であって、睡眠障害の治療を必要とする被験者に、治療上有効量の式IIによって表される化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグを与えることを含む。
Figure 2008539267
(II)
式中、m、n及びoの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、Xは、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1−C5直鎖アルキルであり、C3−C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、COOH、COOR9であり、R9が、C1−C6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール又はテトラゾールであり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、被験者は、ヒトである。別の実施形態において、睡眠障害は、不眠症、過剰睡眠、睡眠発作、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時異常行動、下肢静止不能症候群及び概日リズム障害からなる群から選択される。別の実施形態において、睡眠障害は、概日リズム障害である。別の実施形態において、概日リズム障害は、時差ボケ、交替勤務障害及び遅延睡眠期症候群又は睡眠相前進症候群からなる群から選択される。一実施形態において、睡眠障害は、不眠症である。別の実施形態において、不眠症は、入眠時間を減少することと、平均睡眠時間を増加させることと、最大睡眠時間を増加させることとからなる群から選択される、少なくとも1つの作用を生じることによって、被験者において治療される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物として投与される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、1つ以上の追加治療で併用される。
別の態様において、本発明は、睡眠障害の被験者を治療する方法であって、睡眠障害の治療を必要とする被験者に、治療上有効量の式IIIによって表される化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグを与えることを含む。
Figure 2008539267
(III)
式中、m及びnの各々は、0、1、2、3又は4であり、Xは存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1−C5直鎖アルキルであり、C3−C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール及びテトラゾールから選択され、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、被験者は、ヒトである。別の実施形態において、睡眠障害は、不眠症、過剰睡眠、睡眠発作、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時異常行動、下肢静止不能症候群及び概日リズム障害からなる群から選択される。別の実施形態において、睡眠障害は、概日リズム障害である。別の実施形態において、概日リズム障害は、時差ボケ、交替勤務障害及び遅延睡眠期症候群又は睡眠相前進症候群からなる群から選択される。一実施形態において、睡眠障害は、不眠症である。一実施形態において、不眠症は、入眠時間を減少することと、平均睡眠時間を増加させることと、最大睡眠時間を増加させることとからなる群から選択される、少なくとも1つの作用を生じることによって、被験者において治療される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物として投与される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、1つ以上の追加治療で併用される。
別の態様において、本発明は、睡眠障害の被験者を治療する方法であって、睡眠障害の治療を必要とする被験者に、式IVによって表される化合物又はその薬理学的に有効な塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグの治療上有効量を与えることを含む。
Figure 2008539267
(IV)
式中、tは、1、2、3、4、5又は6であり、R1、R2、R3及びR4は、独立して、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、OH、OCH3、CH2OCH3又はCH2OCH2CH3であり、R5−R6は、H、CH3、CH2CH3であり又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル及びテトラゾールから選択される。
一実施形態において、被験者は、ヒトである。別の実施形態において、睡眠障害は、不眠症、過剰睡眠、睡眠発作、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時異常行動、下肢静止不能症候群及び概日リズム障害からなる群から選択される。別の実施形態において、睡眠障害は、概日リズム障害である。別の実施形態において、概日リズム障害は、時差ボケ、交替勤務障害及び遅延睡眠期症候群又は睡眠相前進症候群からなる群から選択される。別の実施形態において、睡眠障害は、不眠症である。別の実施形態において、不眠症は、入眠時間を減少することと、平均睡眠時間を増加させることと、最大睡眠時間を増加させることとからなる群から選択される、少なくとも1つの作用を生じることによって、被験者において治療される。一実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物として投与される。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグは、1つ以上の追加治療で併用される。別の実施形態において、化合物は、以下からなる化合物の群から選択される。
Figure 2008539267
本発明の少なくとも1つの実施形態は、以下に詳述される。本願明細書に記載されるものに類似又は同等の方法及び材料は、本発明の実施又は試験において使用できるが、本発明の方法及び材料がここで説明される。本発明の他の特徴、目的及び利点は、記載から明らかである。本願明細書において、特に明記されない限り、単数形は複数形をも含む。別に定義されない限り、本願明細書において用いられるすべての技術的及び科学用語の意味は、本発明が帰属する当該技術の当業者によって一般に理解される用語と同じである。競合する場合には、本願明細書が統制する。
本発明は、新規なベンズイソオキサゾールピペリジン組成物に関する。一態様において、本発明は、式Iによる化合物又はその薬理学的に有効な塩を提供する。
Figure 2008539267
(I)
式中、m、n、o、p、qの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、X及びYの各々は、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、I、CF3、CH3、C2、3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6又はC7ヘテロシクリル、OCH3、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ及びC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから独立して選択され、リンカー内のCH2基における任意の水素は、H、F、Cl、Br、I、CF3、CH3、C23、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C、5、C6、C7又はC8ヘテロシクリル、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルによって任意に置換され、但し、かかる置換によって不安定な官能基は形成されず、R5、R6、R7及びR8は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキルであり、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し、あるいは、2つの異なる原子の置換基が結合して、3員、4員、5員、6員又は7員の環を形成し、Zは、CO2H、CO29から選択され、R9が、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−シクロアルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−シクロアルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール、SO3H、SO2H、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)2、P(O)OH、
Figure 2008539267
(テトラゾール)又は
Figure 2008539267
である。但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、Zは、スルホンアミドである。スルホンアミドは、アシルスルホンアミドを含む。例えば、Zは、以下の式を有することができる。
Figure 2008539267
式中、Wは、置換基であり、Z部分の極表面積の効果を調整するために選択される。例えば、かかる効果は、経口吸収率、CNSへの浸透率及び/又は尿又は胆汁への排出率を含む。この目的のために有用なW置換基の例は、アルキル基(二重結合又は三重結合を任意に含む)、シクロアルキル基(二重結合を任意に含む)、ヘテロシクリル基、アリール基又はヘテロアリール基(両方とも任意に置換される)を含み、以下に例示する。
Figure 2008539267
式中、Vは、アシルスルホンアミド部分のpKaを調整するように選択されるか、あるいは、化合物の物理特性又は代謝特性に影響を与えるように選択される、少なくとも1つの側鎖である。V側鎖の例は、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ基(例えばOCH3又はOCH2CH3)、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル又はC3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル基(例えばCH3又はCF3)、シクロプロピル、ヘテロ原子置換C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル又はC3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル(例えばCH2OCH3又はCH2OCH2CH3)、電子求引基(例えばCN、ケトン、アミド又はスルホンのようなF、Cl又はBrなどのハロゲンを含む。
Figure 2008539267
(及びピリジル異性体)、
Figure 2008539267
(及びピリミジン異性体)及び
Figure 2008539267
一実施形態において、Zは、スルファミドである。スルファミドは、アシルスルファミドを含む。例えば、Zは、以下の式を有する場合がある。
Figure 2008539267
式中、Ra及びRbは、独立して、例えばアルキル基、シクロアルキル基(ヘテロシクリル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、任意に置換される。以下に例を示す。
Figure 2008539267
(式中、Vは、以下のF、Cl又はBrなどのハロゲン、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ(例えばOCH3又はOCH2CH3)、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル又はC3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル(CH3又はCF3など)、シクロプロピル、ヘテロ原子置換されたC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル又はC3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル(例えばCH2OCH3又はCH2OCH2CH3)、電子求引基(例えばCN、ケトン、アミド又はスルホン)である)。
Figure 2008539267
(及びピリジル異性体)、
Figure 2008539267
(及びピリミジン異性体)。
一実施形態において、Zは、CO2H又はテトラゾールである。一実施形態において、Zは、スルホンアミド又はスルファミドである。別の実施形態において、Zは、アシルスルホンアミドである。スルホンアミドは、例えば、アシルスルホンアミド(例えば−CONHSO2−アルキル)であってよく、アルキルが、C1−C6直鎖アルキル、C3−C6分枝アルキル又はC3−C8シクロアルキルである。
一実施形態において、R9は、C1−C6アルキルではない。別の実施形態において、R9は、C2アルキルではない。別の実施形態において、Zは、−CONHSO2−アルキル、−CONHSO2−シクロアルキル、−CONHSO2−ヘテロアルキル、−CONHSO2−アリール又は−CONHSO2−ヘテロアリールではない。一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。一実施形態において、R1−R4、R5−R6のうちの少なくとも1つ及びR7−R8のうちの少なくとも1つは、水素ではない。別の実施形態において、R1は、Hではない。別の実施形態において、R2は、Hではない。別の実施形態において、R3は、Hではない。別の実施形態において、R4は、Hではない。別の実施形態において、R1は、F、Cl、Br、I又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシである。別の実施形態において、R2は、F、Cl、Br、I又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシである。別の実施形態において、R3は、F、Cl、Br、I又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシである。別の実施形態において、R5は、F、Cl、Br、I又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシである。一実施形態において、Zがテトラゾールである場合に、R5−R6及びR7−R8のうちの少なくとも1つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも2つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも3つは、水素ではない。一実施形態において、X及びYは、存在しない。一実施形態において、R5及びR6及びそれらが結合する炭素は、存在しない。一実施形態において、q=0である。一実施形態において、m+n+o+p=1、2又は3である。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。一実施形態において、R7及びR8の各々は、メチルである。別の実施形態において、R7及びR8の各々は、エチルである。一実施形態において、R5及びR6、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成する。例えば、一実施形態において、R5及びR6及びそれらが結合する炭素は、結合することによって3員のスピロ(シクロプロピル)環を形成する。
一実施形態において、R5及びR6及びそれらが結合する炭素は、存在しない。一実施形態において、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成する。例えば、R7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員のスピロシクロプロピル環を形成する。別の実施形態において、R7及びR8は、それらが付着する炭素との結合による3員のスピロ環の形成を行わない。
一実施形態において、2つの異なる原子上の置換基は、結合による環の形成を行わない。例えば、ピペリジン窒素とZとの間のリンカーは、環を含まない。
一態様において、式Iの組成物もまた、薬理学的に許容できる賦形剤を含む。別の態様において、本発明は、式Iの化合物を含む医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、式IIの化合物又はその薬理学的に有効な塩を提供する。
Figure 2008539267
(II)
式中、m、n及びoの各々は、0、1、2、3、4、5又は6であり、Xは、存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1、C2、C3、C4、C5直鎖アルキルであり、C3、C4、C5、C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成し、Zは、COOH、COOR9であり、R9が、C1−C6アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキルCONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール又はテトラゾールであり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。
一実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成する。例えば、一実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。
一実施形態において、R5及びR6は、それらが付着する炭素との結合による3員のスピロシクロプロピル環の形成を行わない。
一実施形態において、Zは、スルホンアミド(例えばアシルスルホンアミド)である。アシルスルホンアミドの1例は、C(O)NHSO2−アルキルであり、アルキルが、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル又はC3、C4、C5又はC6分枝アルキルである。一実施形態において、Zは、CO2H又はテトラゾールである。一実施形態において、oは、0である。一実施形態において、R9は、C1−C6アルキルではない。別の実施形態において、R9は、C2アルキルではない。別の実施形態において、Zは、−CONHSO2−アルキル、−CONHSO2−シクロアルキル、−CONHSO2−ヘテロアルキル、−CONHSO2−アリール又は−CONHSO2−ヘテロアリールではない。一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも1つ及びR5−R6のうちの少なくとも1つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも2つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも3つは、水素ではない。一実施形態において、R1は、水素ではない。一実施形態において、R2は、水素ではない。一実施形態において、R3は、水素ではない。一実施形態において、R4は、水素ではない。一実施形態において、Xは、存在しない。一実施形態において、m+n=1、2又は3である。一態様において、式IIの組成物も、薬理学的に許容できる賦形剤を含む。別の態様において、本発明は、式IIの化合物を含む医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、式IIIの化合物又はその薬理学的に有効な塩を提供する。
Figure 2008539267
(III)
式中、m及びnの各々は、0、1、2、3又は4であり、Xは存在しないか、あるいは、O、S、C(O)、SO又はSO2であり、R1、R2、R3及びR4は、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から独立して選択され、R5及びR6は、独立して、H、C1−C5直鎖アルキルであり、C3−C6分枝アルキル又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール及びテトラゾールから選択され、但し、mが0である場合に、Xは存在しない。
一実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成する。例えば、一実施形態において、R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する。別の実施形態において、R5及びR6は、それらが付着する炭素との結合によるスピロ環の形成を行わない。例えば、3員のシクロプロピル環である。
一実施形態において、Zは、CO2H又はテトラゾールである。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも1つ及びR5−R6のうちの少なくとも1つは、水素ではない。
別の実施形態において、Zは、スルホンアミド(例えばアシルスルホンアミド)である。アシルスルホンアミドの1例は、C(O)NHSO2−アルキルであり、アルキルが、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル又はC3、C4、C5又はC6分枝アルキルである。
別の実施形態において、Zは、−CONHSO2−アルキル、−CONHSO2−シクロアルキル、−CONHSO2−ヘテロアルキル、−CONHSO2−アリール又は−CONHSO2−ヘテロアリールではない。一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも1つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも2つは、水素ではない。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも3つは、水素ではない。一実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。一実施形態において、Xは、存在しない。一実施形態において、m+n=1、2、3又は4である。一態様において、式IIIの組成物もまた、薬理学的に許容できる賦形剤を含む。別の態様において、本発明は、式IIIの化合物を含む医薬組成物に関する。
別の態様において、本発明は、式IVの化合物又はその薬理学的に有効な塩を提供する。
Figure 2008539267
(IV)
式中、tは、1、2、3、4、5又は6であり、R1、R2、R3及びR4は、独立して、H、F、Cl、Br、CF3、CH3、OH、OCH3、CH2OCH3又はCH2OCH2CH3であり、R5−R6は、H、CH3、CH2CH3又はR5及びR6であり、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成し、Zは、CO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル及びテトラゾールから選択される。
別の態様において、本発明は、式IVの化合物を含む医薬組成物に関する。一態様において、式IVの組成物もまた、薬理学的に許容できる賦形剤を含む。
別の実施形態において、式IVの化合物は、IVa、IVb、IVc又はIVdである。例えば、R5及びR6がメチルである場合に、化合物は一般式IVaを有する。
Figure 2008539267
(IVa)
5及びR6が3員のスピロ環(シクロプロピル)を形成するように結合される場合に、化合物は一般式IVbを有する。
Figure 2008539267
(IVb)
5及びR6がエチルである場合に、化合物は一般式IVcを有する。
Figure 2008539267
(IVc)
5及びR6がエチルであり、かつC1炭素が結合して、3員のスピロ環(シクロプロピル)を形成する場合、化合物は、一般式IVdを有する。
Figure 2008539267
(IVd)
一実施形態において、Zは、CO2H又はテトラゾールである。別の実施形態において、Zは、アシルスルホンアミドである。例えば、Zは、CONHSO2−アルキルであり、アルキルが、C2、C3、4、5又はC6直鎖アルキル、C3、4、5又はC6分枝アルキル又はC1、C2、C3、4、5、6、7又はC8シクロアルキルである。一実施形態において、R1−R4のうちの少なくとも1つ及びR5−R6のうちの少なくとも1つは、水素ではない。
一実施形態において、R5及びR6の各々は、メチルである。別の実施形態において、R5及びR6の各々は、エチルである。一実施形態において、t=1である。別の実施形態において、Zは、−CONHSO2−アルキル、−CONHSO2−シクロアルキル又は−CONHSO2−ヘテロアルキルではない。
一実施形態において、R1、R2、R3及びR4の各々は、Hである。別の実施形態において、R1及びR2は、OCH3、CF3又はFではない。一態様において、式IVの組成物もまた、薬理学的に許容できる賦形剤を含む。一態様において、本発明は、化合物1の構造を有する化合物を提供する。
Figure 2008539267
本発明の代表的な化合物は、以下に示される。
Figure 2008539267
Figure 2008539267
本発明の化合物は、5HT2a受容体を含む種々の標的に対して結合活性を示す。したがって、これらの化合物は、5HT2a受容体に関連する疾患又は障害を治療又は予防することに有用であり得る。
本発明の化合物は、種々の被験者(例えば、ヒト、伴侶動物、家畜、実験動物及び野生動物を含む)を治療するために使用される。
一実施形態において、本発明の化合物は、被験者の睡眠を調整することに有用であり得る。例えば、化合物は、入眠時間を減少すること、平均睡眠時間を増加させること及び/又は最大睡眠時間を増加させることに使用できる。一実施形態において、睡眠調整は、睡眠障害を治療できる。
一態様において、本発明のベンズイソオキサゾール化合物は、睡眠障害(例えば概日リズム障害、不眠症、睡眠時異常行動、睡眠時無呼吸症候群、睡眠発作及び過剰睡眠を含む)の治療に使用できる。
一実施形態において、本発明のベンズイソオキサゾール化合物は、概日リズム障害(例えば時差ボケ、交替勤務障害、後発性睡眠相症候群、後生的睡眠相症候群及び非24時間型睡眠覚醒障害など)の治療に使用できる。
別の実施形態において、ベンズイソオキサゾール化合物は、不眠症の治療に使用することができる。不眠症は、例えば、外因性睡眠障害、心因性睡眠障害、高度不眠症、下肢静止不能症候群、周期的四肢運動障害、投薬依存睡眠障害、薬物依存睡眠障害、アルコール依存不眠症及び精神障害(例えば不安障害)に関連する不眠症を含む。本発明の化合物はまた、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病及び他のジストニアと関連する睡眠細分化を治療するために使用できる。
一実施形態において、本発明のベンズイソオキサゾール化合物は、睡眠時異常行動障害(例えば例えば夢遊病、夜驚症、レム睡眠行動障害、睡眠時ブラキシズム及び睡眠遺尿症)を治療するために使用することができる。
別の実施形態において、ベンズイソオキサゾール化合物は、睡眠時無呼吸障害(例えば中枢性睡眠時無呼吸症、閉塞性睡眠時無呼吸及び混合型睡眠時無呼吸など)を治療するために使用することができる。
別の実施形態において、ベンズイソオキサゾール化合物は、睡眠障害(例えば線維筋痛など)に関連する障害を治療するために使用することができる。
別の態様において、ベンズイソオキサゾール化合物は、睡眠を促進するために使用することができる。
定義
便宜上、本願明細書、実施例及び請求の範囲において使用される特定の用語が、以下に記載される。
「治療」は、状態、疾患、障害、その他を改善させる任意の効果(例えば減少、低減、調整又は排除)を含む。
「アルキル」は、飽和脂肪族基を含み、直鎖アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル)、分岐鎖アルキル基(例えばイソプロピル、t−ブチル、イソブチル)、シクロアルキル(例えば脂環)基(例えばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル)、アルキル置換シクロアルキル基及びシクロアルキル置換アルキル基を含む。ある種の実施形態において、直鎖アルキル又は分枝鎖アルキルは、その骨格において6個以下の炭素原子を有する(例えば直鎖についてはC1−C6、分枝鎖についてはC3−C6)。一部の実施形態において、直鎖アルキル又は分枝鎖アルキルは、その骨格において4個以下の炭素原子を有する。さらに、シクロアルキルは、その環構造において3〜8個の炭素原子を有する。例えば、シクロアルキルは、環構造において5個又は6個の炭素を有する。「C1−C6」は、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基を含む。
「置換アルキル」という用語は、炭化水素骨格の少なくとも1つの炭素上の水素を置換する置換基を有するアルキル部分を指す。かかる置換基は、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分を含むことができる。「置換アルキル」にはさらに、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素原子を置換する酸素、窒素、硫黄又はリンの原子を有するアルキル基が包含される。
シクロアルキルは、例えば上記の置換基によってさらに置換できる。「アルキルアリール」又は「アラルキル」部分は、アリール(例えばフェニルメチル(ベンジル))で置換されるアルキルである。「置換アルキル」は、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素原子を置換する酸素、窒素、硫黄又はリンの原子を有する、アルキル基をさらに含む。
「アリール」は、芳香族性を有する基を含むものであり、五員及び六員の「非抱合型」又は単一環の芳香族基を含み、該芳香族基は、0個から4個のヘテロ原子を含むことができ、ならびに少なくとも1つの芳香環を有する「共役」系又は多環状系を含むことができる。アリール基の例は、ベンゼン、フェニル、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどを含む。さらにまた、「アリール」という用語は、多環式のアリール基(例えば三環式、二環式の、例えばナフタレン、ベンゾキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナプトリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン又はインドリジン)を含む。このような環構造にヘテロ原子を有するアリール基は、「アリール複素環」、「複素環」、「ヘテロアリール」又は「複素環式芳香族化合物」と呼ばれることもある。芳香環は、上記のような例えば以下の置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分によって、少なくとも1つの環位において置換できる。また、アリール基は、多環式系(例えばテトラリン、メチレンジオキシフェニル)を形成するために芳香性ではない、脂環式又は複素環式環によって縮合又は架橋できる。
「アルケニル」は、上記のアルキルと長さ及び可能な置換において類似するが、少なくとも1つの二重結合を含む、不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルケニル」という用語は、直鎖アルケニル基(例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、分岐鎖アルケニル基、シクロアルケニル(例えば脂環)基(例えばシクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニエル、シクロヘプテニエル、シクロオクテニル)、アルキル基又はアルケニル置換シクロアルケニル基及びシクロアルキル置換又はシクロアルケニル置換アルケニル基を含む。「アルケニル」という用語は、アルケニル基をさらに含み、それは少なくとも1つの炭化水素骨格炭素を置換する酸素、窒素、硫黄又はリンの原子を含む。ある種の実施形態において、直鎖アルケニル基又は分枝鎖アルケニル基(例えば直鎖についてはC2−C6、分枝鎖についてはC3−C6)は、その骨格において6個以下の炭素原子を有する。同様に、シクロアルケニル基は、環構造に3個から8個の炭素原子を有してもよく、例えば環構造に5個又は6個の炭素を有する。「C2−C6」という用語は、2〜6個の炭素原子を含むアルケニル基を含む。
「アルケニル」という用語はまた、「非置換アルケニル」及び「置換アルケニル」を含む。後者は、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素原子上の水素を置換する置換基を有するアルケニル部分を指す。かかる置換基は、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分を含むことができる。
「アルキニル」は、上記のアルキルと長さ及び可能な置換において類似するが、少なくとも1つの三重結合を含む、不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、非イニル、デシニル)、分岐鎖アルキニル基及びシクロアルキル置換又はシクロアルケニル置換アルキニル基を含む。「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素を置換する酸素、窒素、硫黄又はリンの原子を有するアルキニル基をさらに含む。ある種の実施形態において、直鎖又は分枝鎖アルキニル基(例えば直鎖についてはC2−C6、分枝鎖についてはC3−C6)は、その骨格において6個以下の炭素原子を有する。「C2−C6」という用語は、2〜6個の炭素原子を含むアルキニル基を含む。
「アルキニル」という用語はまた、「非置換アルキニル」及び「置換アルキニル」を含む。後者は、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素原子上の水素を置換する置換基を有するアルキニル部分を指す。かかる置換基は、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分を含むことができる。
炭素の数が別に特定されない限り、「低級アルキル」は、上記に定義されるようにアルキル基を含むが、その骨格構造において、1個から10個、例えば1個から6個の炭素原子を有する。「低級アルケニル」及び「低級アルキニル」は、例えば2〜5個の炭素原子の鎖長を有する。
「アシル」は、アシルラジカル(CH3CO)又はカルボニル基を含む化合物及び部分を含む。「置換アシル」は、水素原子の少なくとも1つが、例えば、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分によって置換されたアシル基を含む。
「アシルアミノ」は、アシル部分がアミノ基に結合される部分を含む。例えば、その用語は、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイド基を含む。
「アロイル」は、カルボニル基に結合されたアリール又は複素芳香族部分を有する化合物及び部分を含む。アロイル基の例は、フェニルカルボキシ、ナフチルカルボキシなどを含む。
「アルコキシアルキル」、「アルキルアミノアルキル」及び「チオアルコキシアルキル」は、上記のようにアルキル基を含み、少なくとも1つの炭化水素骨格炭素原子(例えば酸素、窒素又は硫黄原子)を置換する酸素、窒素又は硫黄原子をさらに含む。
「アルコキシ」又は「アルコキシル」という用語は、酸素原子に共有結合される、置換及び非置換のアルキル、アルケニル及びアルキニル基を含む。アルコキシ基(又はアルコキシルラジカル)の例は、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ及びペントキシ基を含む。置換アルコキシ基の例は、ハロゲン化アルコキシ基を含む。アルコキシ基は、例えば、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分の基によって置換できる。ハロゲン置換アルコキシ基の例は、限定されるわけではないが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシを含む。
「ヘテロシクリル」又は「複素環基」という用語は、閉環構造(例えば三〜十員環又は四〜七員環)を含み、少なくとも1つのヘテロ原子を含む。「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含むアルキル基を含む。「ヘテロ原子」は、炭素又は水素以外の任意の元素の原子を含む。ヘテロ原子の例は、窒素、酸素、硫黄及びリンを含む。「ヘテロアルキル」という用語は、シクロアルキル基(例えばモルホリン、ピペリジン、ピペラジンなど)を含む。
ヘテロシクリル基は、飽和又は不飽和し得、ピロリジン、オキソラン、チオラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム(例えばアゼチジノン及びピロリジノン)、スルタム及びスルトンを含む。ピロール及びフランなどの複素環基は、芳香族の性質を有してもよく、縮合した環構造(例えばキノリン及びイソキノリン)を含む。複素環基の他の例は、ピリジン及びプリンを含む。複素環式環は、上記のような例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アルコキシルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、 及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル又は芳香族又は複素芳香族の部分の置換基によって、少なくとも1つの位置において置換できる。複素環基はまた、少なくとも1つの構成原子において、例えば低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルアミノ、低級アルキルカルボキシル、ニトロ、ヒドロキシル、−CF3又は−CNなどによって置換できる。
「チオカルボニル」又は「チオカルボキシ」という用語は、硫黄原子に二重結合される炭素を含む化合物及び部分を含む。
「エーテル」という用語は、2つの異なる炭素原子又はヘテロ原子に結合される酸素を含む化合物又は部分を含む。例えばその用語は、別のアルキル基に共有結合される酸素原子に共有結合されるアルキル、アルケニル又はアルキニル基を指す「アルコキシアルキル」を含む。
「エステル」という用語は、カルボニル基の炭素に結合される酸素原子に結合した炭素又はヘテロ原子を含む化合物及び部分を含む。「エステル」という用語は、アルコキシカルボキシ基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントオキシカルボニルなど)を含む。アルキル、アルケニル又はアルキニル基は、上記に定義されたとおりである。
「チオエーテル」という用語は、2つの異なる炭素又はヘテロ原子に結合される硫黄原子を含む化合物及び部分を含む。チオエーテルの例は、限定されるものではないが、アルクチオアルキル類、アルクチオアルケニル類及びアルクチオアルキニル類を含む。「アルクチオアルキル」という用語は、アルキル基に結合される硫黄原子に結合したアルキル、アルケニル又はアルキニル基を有する化合物を含む。同様に、「アルクチオアルケニル」及び「アルクチオアルキニル」という用語は、アルキル、アルケニル又はアルキニル基が、アルキニル基に共有結合される硫黄原子に結合される化合物又は部分を指す。
「ヒドロキシ」又は「ヒドロキシル」という用語は、−OH又は−O-を有する基を含む。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、臭素、塩素、ヨードなどを含む。「パーハロゲン化」という用語は、すべての水素がハロゲン原子で置換される部分を一般的に意味する。
「ポリシクリル」又は「多環式の遊離基」は、2つ以上の環式の環(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール及び/又はヘテロシクリル)を指し、2つ以上の炭素が2つの隣接する環に共通である。隣接しない原子によって結合される環は、「架橋」環と呼ばれる。ポリサイクルの環の各々は、上記のような例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボン酸塩、アルキルカルボニル、アルコキシルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、 及びアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル及びウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキル、アルキルアリール又は芳香族又は複素芳香族の部分の置換基によって置換できる。
本願明細書において使用されるような「アニオン基」は、生理的pHにおいて負荷電基を指す。アニオン基は、カルボン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、スルフィナート、スルファミン酸エステル、テトラゾリル、リン酸塩、ホスホン酸塩、ホスフィナート又はホスホロチオネート又はそれらの機能的等価物を含む。アニオン基の「機能的等価物」は、生物学的等配電子体(例えばカルボキシレート基の生物学的等配電子体)を含むことを意図する。生物学的等配電子体は、古典的及び非古典的な生物学的等配性の等価物を含む。古典的及び非古典的な生物学的等配電子体は、当該技術分野において周知である(例えばSilverman,R.B.The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,Academic Press,Inc.:San Diego,Calif.,1992,pp.19−23を参照されたい)。別のアニオン基は、カルボン酸塩である。
「不安定な官能性」という用語は、不安定な結合(例えば生理学的条件(例えば中性のpH範囲の水溶液)の下で加水分解又は開裂に影響されやすい官能性又は結合)を含む置換パターンを指す。不安定な官能性の例は、アセタール及びケタールを含む。
「結晶多形」又は「多形体」という用語は、化合物、塩又はその溶媒和物の複数の結晶形の存在を指す。ベンズイソオキサゾール類似体化合物の結晶多形体は、さまざまな条件の下での結晶化によって調製される。
「安定化合物」及び「安定構造」の用語は、反応混合物からの有用な純度への単離及び有効な治療薬への製剤化に十分に耐え得る化合物を示す意図で用いられる。
加えて、本発明の化合物(例えば化合物の塩類)は、水和形又は非水和(無水)形として、あるいは、他の溶媒分子を有する溶媒和物として存在し得る。水和物の非限定例は、一水和物、二水和物などを含む。溶媒和物の非限定例は、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などを含む。
「互変異性体」は、原子の配列において構造が顕著に異なるが、容易かつ急速な平衡状態において存在する、化合物を指す。式I〜IVdの化合物は、異なる互変異性体として示され得ることを理解するべきである。化合物が互変異性型である場合には、すべての互変異性型が本発明の範囲内にあることが意図され、かつ、化合物の命名はいかなる互変異性体の形も排除しないことも理解するべきである。
本発明の一部の化合物は、互変異性型で存在でき、これもまた本発明の範囲内に含まれることが意図される。
本発明の化合物、塩類及びプロドラッグは、いくつかの互変異性型で存在でき、その形は、エノール型及びイミン型、ケト型及びエナミン型及び幾何異性体及びそれらの混合物を含む。すべてのかかる互変異性型は、本発明の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中に互変異体の混合物として存在する。固体状態では、主に、通常は互変異性体が1つである。1つの互変異性体が記載されるが、本発明は本化合物のすべての互変異性体を含む。
互変異性体は、平衡状態において存在し、かつ、1つの異性体の形から別の形に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つである。この反応は、隣接する共役二重結合と同時に起こる水素原子のホルマール移動を引き起こす。互変化できる溶液において、互変異性体は化学平衡となる。互変異性体の正確な比率は、いくつかの因子(温度、溶媒及びpHを含む)に依存する。互変化によって相互交換可能な互変異性体の概念は、互変異性と呼ばれる。
考えられるさまざまな互変異性のうち、2つが一般的に観察される。ケト−エノール互換変異において、電子及び水素原子の同時移動が発生する。グルコースは、環鎖状の互変異性を呈する。環鎖状の互変異性は、砂糖鎖状分子のアルデヒド基(−CHO)が同一分子のヒドロキシ基(−OH)の1つと反応によって生じ、環状(環形状)形を与える。
互変化は、以下によって触媒される。塩基:1.脱プロトン化、2.非局在化されたアニオン(例えばエノラート)の形成、3.アニオンの異なる位置のプロトン化。酸:1.プロトン化、2.非局在化されたカチオンの形成、3.カチオンに隣接する異なる位置における脱プロトン化。
一般の互変異性の対は、以下の通りである。ケトン−エノール、アミド−ニトリル、ラクタム−ラクチム、複素環式環における(例えば核酸塩基グアニン、チミン及びシトシンにおける)アミド−イミド酸互変異性、アミン−エナミン及びエナミン−エナミン。以下に例示する。
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「溶媒和物」は、溶媒の化学量論的又は非化学量論的な量を含む溶媒付加物の形を意味する。一部の化合物には、結晶の固体中の固定モル比の溶媒分子を捕捉する傾向があることから、溶媒和物を形成する。溶媒が水である場合には、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合には、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、水の1つ以上の分子と物質のうちの1つの組み合せによって形成され、水はH2Oとしての分子状態を保つ。かかる組み合せは、1つ以上の水和物を形成することが可能である。
「生物学的等配電子体」という用語は、原子又は原子団を別の(大まかに類似の)原子又は原子団によって置換することによって生じる化合物を指す。生物学的等配性の置換の目的は、親化合物に類似した生物学的特性を有する新規な化合物を生成することである。生物学的等配性の置換は、物理化学的又は位相的考慮が基礎となり得る。カルボン酸生物学的等配電子体の例としては、アシルスルホンイミド、テトラゾール、スルホン酸エステル及びホスホン酸塩が挙げられる。例えば、Patani and LaVoie,Chem.Rev.96,3147−3176(1996)を参照されたい。一部の実施形態において、Zは、カルボン酸又はカルボン酸生物学的等配電子体である。
本発明の化合物の一部の構造は、不斉炭素原子を含む点が留意される。従って、特に明記しない限り、かかる不斉(例えばすべてのエナンチオマー及びジアステレオマー)に起因する異性体が本発明の範囲内に含まれることは、理解されるべきである。かかる異性体は、古典的な分離技術によって、あるいは、立体化学的に制御される合成によって、実質的に純粋な形で得られる。さらにまた、本願明細書に記載される構造及び他の化合物及び部分もまた、そのすべての互変異性体を含む。必要に応じて、アルケンは、E−ジオメトリ又はZ−ジオメトリを含むことができる。
さらに、本願明細書に記載される構造及び他の化合物は、そのすべての配座異性体を含む。配座異性体は、一種の立体異性体であり、2つの異性体の原子がそれぞれ空間配置される。配座異性体が存在するのは、中心性結合のまわりの大きな基の回転障壁によって生じる束縛回転によるものである。かかる配座異性体は、概して混合物として存在するが、最近のクロマトグラフィ技術の進歩の結果として、選択されたケースの2つの配座異性体の混合物を分離することが可能になっている。
ベンズイソオキサゾール化合物という用語又は「ベンズイソオキサゾール−類似体化合物」、「ベンズイソオキサゾール状化合物」又は「ベンズイソオキサゾール誘導体化合物」は、ピペリジン環の4位に結合するイソザゾール(すなわちベンズイソオキサゾールの類似体に類似)に結合するベンゼン環を含むベンズイソオキサゾール又は化合物の類似体を含むことを意図する。
本願明細書において使用される「類似体」という用語は、構造的には類似している(例えば、異なる元素の原子又は特定の官能基の存在による1つの原子の置換又は他の官能基による1つの官能基の置換など)が、組成物において僅かに異なる化合物を指す。したがって、類似体は、対照化合物に対して、官能性及び外見においては類似又は同等であるが、構造又は出発物質においては類似又は相当しない化合物である。例えば、対照化合物は、ベンズイソオキサゾールなどの対照化合物であってよく、類似体は、基準ベンズイソオキサゾールと類似の化学構造又は化学的特性を有する物質である。
本願明細書において定義されるように、「誘導体」という用語は、例えば「ベンズイソオキサゾール誘導体」という用語において、一般的なコア構造を有し、本願明細書に記載されるようなさまざまな基で置換される化合物を指す。例えば、式I〜IVdによって表される化合物の全ては、ベンズイソオキサゾール誘導体であり、一般的なコアとして式I〜IVdのうちの1つを有する。
本願明細書において使用される「睡眠障害」という用語は、当業者によって睡眠障害と認められる状態(例えば当該技術分野において周知の状態又は睡眠障害であると提唱されるか又は睡眠障害であることが発見されている状態)を含む。睡眠障害はまた、他の内科的疾患、疾患又は損傷の被験者若しくは他の薬物投与又は医療によって治療中の被験者に発症する。この場合、被験者は、その結果として入眠障害及び/又は睡眠維持障害に罹患、あるいは、良質でない睡眠(例えば、睡眠不足)を経験する。
「睡眠障害を治療する」という用語はまた、他の障害(例えばCNS障害(例えば精神障害又は神経障害(例えば不安障害))の睡眠障害の要素を治療することを含む。加えて、「睡眠障害を治療する」という用語は、障害に関連する他の症候群を回復させる有益な効果を含む。
「ノンレムピーク睡眠時間」という用語は、概日時間(CT)18において薬物投与による処置後の毎時のノンレム睡眠の絶対ピーク量として定義される。概日時間(CT)18とは、夜行性の実験用ラットがLD12:12(12時間の光及び12時間の暗闇)の光と暗闇のサイクルで収容された場合の消灯6時間後である。毎時55%のノンレム睡眠の公称基準は、毎時33分のノンレム睡眠に等しい。
本願明細書において使用される「累積性のノンレム睡眠」という用語は、薬物の催眠効果の持続時間に測定されるノンレム睡眠の正味総時間の増加量として定義される。催眠効果は、常にではないが、一般的に処置後の最初の6時間に生じ、同様の媒体対照処置と比べて24時間早く記録される日に対応する非処置の基準時間に生じるノンレム睡眠の総正味時間について調整される。
本願明細書において定義されるように、「睡眠時間」という用語は、持続睡眠性又はほぼ持続睡眠の別々のエピソードを指し、エピソードは、ノンレム睡眠、レム睡眠又はノンレム睡眠及びレム睡眠の両方の段階からなり、2回を超えて連続する10秒の覚醒時間によってエピソードの前後が区切られる。
本願明細書において使用される「睡眠促進」という用語は、排他的にではないがしばしば反復睡眠潜時検査(Multiple Sleep Latency Test)によって測定されるように、入眠潜時の減少又は覚醒後に再入眠潜時の減少として定義されるか、又は、自発的に、あるいは、覚醒を促進する環境刺激(例えば騒音、振動、臭気、疼痛、光)への反応として、覚醒を維持する傾向を低減する。一般に、睡眠を促進する薬物は、所望の就寝時刻における入眠潜時を短縮し、夜間覚醒後に再入眠潜時を短縮し、或いは、夜間の合計睡眠時間を増加させることができる。これらの特性を呈する化合物は、睡眠を促進すると言われている。
本願明細書において使用される「睡眠強化」という用語は、夜間覚醒の数、睡眠効率(床にいる時間あたりの覚醒回数)又は一時的な覚醒回数によって客観的に測定されるように、介在性の覚醒状態がほとんど又はまったくなく、所望の睡眠時間に、入眠後の睡眠を維持する、あるいは、持続睡眠を示す能力として定義される。一般に、睡眠を強化する薬物は、覚醒の自発エピソード間の持続睡眠の持続時間を増加させることによって、睡眠を継続する能力を高める。これらの特性を呈する化合物は、睡眠を強化すると言われている。
ノンレム睡眠又は覚醒と比較して、レム睡眠は、呼吸の抑制及び突発性の心血管変化を引き起こす。反跳不眠の間は、レム睡眠の生理作用が増大し、正常睡眠周期を妨げる。
本願明細書において定義されるように、「過度の自発運動の抑制」は、睡眠に起因する運動活性における通常かつ予想される低下を上回る、自発運動の低下である。
「併用療法」(又は「共同治療法」)は、これらの治療薬の相互作用から有益効果を提供することを意図する特定の治療計画の一部として、本発明の化合物及び少なくとも第2の薬剤の投与を含む。この併用による有益効果は、限定されないが、治療薬の組み合せから生じる薬物動態学的相互作用又は薬力学的相互作用を含む。これらの治療薬は、一般的に、定義された期間(通常は、選択される組み合せに依存して、分、時間、日又は週)に共投与される。「併用療法」は、一般的にはそうではないが、付随的に及び任意に本発明の組み合せとなる別々の単独療法計画の一部として、これらの治療薬のうちの2つ以上の投与を含むことを意図することができる。「併用療法」は、連続した方法でこれらの治療薬の投与を包含することを意図する。すなわち、各治療薬はさまざまな時間に投与され、これらの治療薬又は治療薬のうちの少なくとも2つは実質的に同時投与される。実質的に同時投与は、例えば、被験者に、固定比率の各治療薬を有する単一のカプセル剤、又は、各治療薬の単一のカプセル剤を複数回投与することによって達成できる。各治療薬の連続投与又は実質的な同時投与は、任意の適切な経路によって実施できる。経路は、限定されるものではないが、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路及び粘膜組織を通した直接的吸収を含む。治療薬は、同じ経路によって又は異なる経路によって投与することができる。例えば、選択される組み合せの第1の治療薬は、静脈内注射によって投与することができるが、他の組み合せの治療薬は、経口投与することができる。あるいは、例えば、すべての治療薬は、経口投与されてもよく、あるいは、静脈内注射によって投与されてもよい。治療薬を投与する順序は、厳密には重要ではない。
「併用療法」はまた、他の生物学的活性成分及び非薬物療法(例えば外科手術又は機械的処置)とさらに併用して、上記のような治療薬の投与を包含する。併用療法が非薬物療法をさらに含む場合には、治療薬及び非薬物療法の組み合せの相互作用から有益効果が得られる限り、非薬物療法は任意の適切な時刻に実施することができる。例えば、適切と思われた場合には、おそらく数日間又は数週間、非薬物療法を治療薬の投与から一時的に取り除いても、やはり有益効果が得られる。
本願明細書において使用されるような「非経口投与」及び「非経口的に投与される」という用語は、経腸投与及び局所投与以外、通常は注射による投与様式を指し、限定されるものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、クモ膜下、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、上皮下、関節内、被膜下、クモ膜下、髄腔内及び胸骨内の注射及び注入を含む。
本願明細書において使用される「肺」という用語は、その主要な機能が患者の体内で行われる外部環境とのガス交換(例えばO2/CO2交換)である任意の部分、組織又は器官を指す。「肺」は、一般的に気道組織を指す。したがって、「肺投与」という語句は、その主要な機能が外部環境とのガス交換である任意の部分、組織又は器官(例えば口、鼻、咽頭、中咽頭、咽喉頭、喉頭、気管、隆条、気管支、細気管支、肺胞)に、本願明細書に記載される製剤を投与することを指す。本発明の目的のために、「肺」はまた、気道、特に空洞に付随的な組織又は腔を含む。
開示される本発明の化合物の「有効量」は、治療を必要とする被験者に投与されるときに、睡眠障害から生ずる症候を回復させ、例えば、結果として被験者がより急速に入眠したり、結果として良質な睡眠になったり、睡眠時間中の覚醒持続時間又は頻度を減少させ、あるいは、他の睡眠障害(睡眠時異常行動)の持続時間、頻度又は強度を減少させたりする。被験者に投与される開示される化合物の量は、特定の障害、投与の様式、もしあれば同時投与される化合物及び被験者の特性(例えば健康状態、他の疾患、年齢、性別、遺伝子型、体重及び薬物耐性)に依存する。当業者は、これら及び他の因子に応じて適切な投薬量を測定することが可能である。
開示される化合物の「薬理学的に許容できる塩」又は「塩」は、イオン結合を含む開示される化合物の産生物であり、開示される化合物を被験者への投与に適切な酸又は塩基と反応させることによって一般的に産生される。
「医薬組成物」は、被験者に投与に適切な形の開示される化合物を含む製剤である。別の実施形態において、医薬組成物は、バルク又は単位剤形におけるものである。単位剤形は、さまざまな形態のいずれかであり、例えばカプセル剤、点滴バッグ、錠剤、エアロゾル吸入器の単一ポンプ又はバイアルを含む。単位用量の組成物の活性成分(例えば開示される化合物又はその塩類の製剤)の量は、有効量であり、特定の関連治療に従って変化する。当業者は、患者の年齢及び状態に応じて投薬量を定期的に変動させることが時折必要であることを理解する。投薬量は、投与経路にも依存する。考案される種々の経路は、経口、肺、直腸、腸管外、経皮、皮下、静脈内、筋注、腹腔内、鼻腔内などを含む。本発明の化合物の局所投与又は経皮投与の投薬形態は、パウダー、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ及び吸入剤を含む。別の実施形態において、活性体は、薬理学的に許容できる担体を用いて及び必要とされる任意の保存剤、緩衝剤又は噴エアロゾルを用いて、無菌条件の下で混合される。
「フラッシュ剤形」という用語は、剤形を急速に分散させる化合物製剤を指す。
「速効放出」という用語は、通常は最長約60分の比較的短い期間で剤形から化合物を放出することとして定義される。「調節放出徐放」という用語は、遅延放出、持続放出及びパルス放出を含むように定義される。「パルス放出」という用語は、剤形からの薬物の一連の放出として定義される。「徐放」又は「持続放出」という用語は、長期にわたって剤形から化合物を連続的に放出することとして定義される。
「被験者」は、哺乳類(例えばヒト、伴侶動物(例えばイヌ、ネコ、鳥類など))、家畜(例えばウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、家禽など)及び実験動物(例えばネズミ、マウス、モルモット、鳥類など)を含む。一般的に、被験者はヒトである。
本発明は、有効量の本発明のベンズイソオキサゾール類似体を投与することによって睡眠を調整する方法であって、この類似体が、拮抗薬又は5HT2a受容体のインバースアゴニスト又は5HT2a受容体群である部分である方法を提供する。
有効な睡眠調節剤は、有効性の増加及び副作用を減少に対応する特定の特性を有する。れらの特性は、被験者における所望の半減期及び所望の鎮静発現効果の制御を含み、精神運動への検出可能な効果又は他の中枢神経系(CNS)副作用(例えば記憶障害、筋緊張の低下又は眼瞼下垂、眠気)が最小又はまったくない。
有効な睡眠調節剤を開発する1つの方法は、睡眠を調整する活性を有する周知の化合物又は化合物群を戦略的に誘導体化する。誘導体化は、少なくとも1つの生物学的特性の増大が可能であることから、改善された方法で化合物を誘導体化できる。好ましい生物学的特性の例は、限定されないが、不連続な睡眠又は催眠状態の誘発、不連続期間の治療化合物の活性、血液脳関門からCNSへの浸透(例えば置換基の脂肪親和性又は立体配座の脂肪親和性に起因)(すなわちカルボン酸塩アニオンとプロトン化されたアミンとの間の体内塩の生成などの特定の立体配座による脂肪親和性)、治療化合物の半減期の調節、電荷の改変、薬物動態の改変、少なくとも1つの値による対数Pの改変、受容体選択性の増加、末梢性半減期の減少、投薬量を増加させる能力、末梢脱離の増加、抗ムスカリン活性の減少、抗コリン作用の減少及びそれらの任意の組み合わせを含む。
誘導体化は、種々の効果に帰結し、さまざまな作用メカニズムを改変する。例えば、一部の状況において、特定の官能基(例えばエステル、カルボン酸又はアルコール基など)を含む化合物は、この基を有さない化合物と比較すると、望ましくない受容体に比べて所望の受容体との選択性が改善されている。他の状況において、特定の官能基を含む化合物は、睡眠障害を治療する治療薬として、対応するこの基を有さない化合物よりも活性がある。誘導体化された化合物の効果は、添加の一致性に依存する。
好ましい生物学的特性を強化し、望ましくない副作用を減少させるために、化合物を誘導体化することによって、潜在性のある機械的な効果又は相互作用に基づいた方法の実施が可能である。例えば、一部の化合物において、カルボン酸の存在によって、対応するカルボキシラートイオン(例えば化合物又は塩架橋の中の窒素原子を有する双性イオン種の形成)を含む分子内イオン結合を形成することができる。これらの相互作用は、立体配座の脂肪親和性などの好ましい生物学的作用、すなわち特定の立体配座(例えばカルボン酸塩アニオンとプロトン化されたアミンとの間の体内塩の生成)によって、脂肪親和性が増加する。かかる立体配座の脂肪親和性によって、血液脳関門を通してCNSへの浸透させることができる。それにもかかわらず、2つの極イオンの存在によって、一般的に、無極の血液脳関門の通過を阻害すると考えられる。カルボン酸が存在する別の利点は、所望の受容体と選択的に結合する化合物の能力が改善されることである。
本発明の化合物は、プロドラッグを生成するように誘導体化することもできる。「プロドラッグ」は、in vivoで代謝的に変換されることによって有効性のある薬物を生成する薬物の前駆体の形を含む。本発明は、本発明の方法において使用される睡眠調整化合物にin vivoで変換されるプロドラッグの使用をさらに考察する(例えばR.B.Silverman,1992,“The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action”Academic Press,Chp.8を参照されたい)。かかるプロドラッグは、生体分布を改変するため(例えば一般的に血液脳関門を越えない化合物を血液脳関門を越えるようにするため)、あるいは、睡眠調整化合物の薬物動態を改変するために使用することができる。例えば、アニオン基(例えばカルボン酸塩、硫酸塩又はスルホン酸塩)は、例えばアルキル基(例えばメチル基)又はフェニル基によってエステル化が可能であることから、エステルが生成される。このエステルは、被験者に投与されるとき、酵素的又は非酵素的に、還元的又は加水分解的に切断されることによって、アニオン基を出現させる。かかるエステルは、環状(例えば環状サルフェート又は環状スルホン)であってよく、あるいは、2つ以上のアニオン部分は、連結基によってエステル化され得る。アニオン基は、その後分解する中間睡眠調整化合物を示すために開裂される部分(例えばアシルオキシメチルエステル)によってエステル化されることから、有効性のある睡眠調整化合物が生成される。一実施形態において、プロドラッグは、カルボン酸塩、硫酸塩又はスルホン酸塩(例えばアルコール又はチオール)の還元型である。それはin vivoで睡眠調整化合物に酸化される。さらにまた、アニオン部分は、in vivoで活性的に輸送される基又は標的器官によって選択的に吸収される基にエステル化できる。
一般的に、別の態様において、本発明は、睡眠を調整するための式I〜IVdの化合物の使用に関する。一実施形態において、式I〜IVdの化合物は、副作用が減少した睡眠を調整する。例えば、化合物はレム睡眠を阻害しない(したがって、これらの化合物によって導入される睡眠は、ヒトの自然睡眠周期に密接に類似し得る)。化合物の使用によって、反跳不眠を引き起こさない、及び/又は、化合物は自発運動を抑制しないか、あるいは、体温に悪影響を及ぼさない。
一実施形態において、本発明の方法に用いられる式I〜IVdの化合物は、以下の特性のうちの1つ以上を有する。1μM未満の5HT2a受容体結合に関する阻害定数(Ki)。5HT2a受容体に関するKiよりも5倍以上大きく、M1、M2、M3、D1、D2、α1及びα2から選択対象とならない標的に結合する選択対象外の標的に関するKi。被験者に化合物を投与後、第3の時間までに毎時55%を超えるノンレム睡眠であるノンレムピーク時間値。最大の睡眠強化を生じさせる化合物用量に対する少なくとも20分のノンレム睡眠の全累積増加。持続時間が13分を超える最長睡眠時間。被験者に化合物を投与する少なくとも24時間前に得られた基準値を用いて調整される場合、3分以上の処置後の正味最長睡眠時間。絶対ピークにおいて5分を超える平均睡眠時間。反跳不眠をほとんど生じない被験者への化合物の投与。レム睡眠をほとんど阻害しない被験者への化合物の投与。睡眠の正常作用と比べて自発運動を過度に抑制しない被験者への化合物の投与。
別の実施形態において、本発明の方法に用いられる式I〜IVdの化合物は、以下の特性のうちの1つ以上を有する。300nM未満の5HT2a受容体結合に関する阻害定数(Ki)。5HT2aに関するKiより10倍以上大きく、M1、M2、M3、D1、D2、α1及びα2から選択される選択対象外の標的と結合する選択対象外の標的に関するKi。被験者に化合物を投与後に、第3の時間までに毎時55%を超えるノンレム睡眠であるノンレムピーク時間値。最大の睡眠強化を生じさせる化合物用量に対する少なくとも20分のノンレム睡眠の全累積増加。持続時間が13分を超える最長睡眠時間。被験者に化合物を投与する少なくとも24時間前に得られた基準値を用いて調整される場合、3分以上の処置後の正味最長睡眠時間。絶対ピークにおいて5分を超える平均睡眠時間。反跳不眠をほとんど生じない被験者への化合物の投与。レム睡眠をほとんど阻害しない被験者への化合物の投与。睡眠の正常作用と比べて自発運動を過度に抑制しない被験者への化合物の投与。
別の実施形態において、本発明の方法に用いられる式I〜IVdの化合物は、以下の特性のうちの1つ以上を有する。150nM未満の5HT2a受容体結合に関する阻害定数(Ki)。5HT2aに関するKiより20倍以上大きく、D1、D2、M1、M2、M3、α1及びα2から選択される選択対象外の標的と結合する選択対象外の標的に関するKi。被験者に化合物を投与後に、第3の時間までに毎時55%を超えるノンレム睡眠であるノンレムピーク時間値。最大の睡眠強化を生じさせる化合物用量に対する少なくとも20分のノンレム睡眠の全累積増加。持続時間が17分を超える最長睡眠時間。被験者に化合物を投与する少なくとも24時間前に得られた基準値を用いて調整される場合、5分以上の処置後の正味最長睡眠時間。絶対ピークにおいて6分を超える平均睡眠時間。反跳不眠をほとんど生じない被験者への化合物の投与。レム睡眠をほとんど阻害しない被験者への化合物の投与。睡眠の正常作用と比べて自発運動又は運動トーンを過度に抑制しない被験者への化合物の投与。
表1に本発明の化合物のin vitro選択基準を示す。
表1
Figure 2008539267
別の実施形態において、Kiに結合する選択対象外の標的は、5HT2a受容体のKi測定値の50倍である。一部の実施形態において、Kiに結合する選択対象外の標的は、5HT2a受容体のKi測定値の100倍である。
in vitro結合アッセイは、5HT2aの結合(すなわち主な結合標的)度及びM1、M2及びM3の結合(すなわち選択対象外の標的結合)度を測定するために使用される。これらの結合アッセイは、ベンズイソオキサゾール類似体の能力を測定することにより、5HT2a、Ml、M2及びM3受容体から周知の標準を置き換わる。ここで、M1、M2及びM3は、コリン作動性(ムスカリン)受容体である。類似のアッセイは、5HT2a及びドーパミン受容体(D1及びD2)を用いて及び5HT2a及びアドレナリン受容体(α1及びα2)を用いて実施される。
5HT2a受容体に対する結合研究は、結合能を示す。したがって、結合アッセイの結果は、ベンズイソオキサゾール類似体化合物の活性の指標である。ムスカリン受容体に対する結合研究は、化合物の抗コリン作動活性を担うムスカリン受容体に対する化合物の結合範囲を示す。ムスカリン受容体と結合することは、多くの周知の抗ヒスタミン剤のいくつかの望ましくない副作用(例えば口腔乾燥症)を引き起こす。M1〜M3受容体への化合物の結合度が低下することは、5HT2a受容体に化合物が結合することと関連して、化合物のムスカリン受容体より5HT2a受容体に対する特異性が大きいことを示す。さらに、5HT2a受容体に対する特異性が増大した薬物は、抗コリン作動性の副作用を有する。
本発明のベンズイソオキサゾール類似体(本願明細書においては「試験化合物」又は「本発明の化合物」とも呼ばれる)の5HT2aの結合度は、5HT2a受容体に対して所与の試験化合物又は一連の試験化合物の特異結合度を測定し、それを周知の標準(すなわち対照化合物)の特異結合度と比較することによって測定される。
表2に本発明のベンズイソオキサゾール類似体のin vitro選択基準を示す。
表2
Figure 2008539267
表3に本発明のベンズイソオキサゾール類似体の他のin vitro選択基準を示す。
表3
Figure 2008539267
5HT2aの結合(主な標的結合)度及びM1、M2及びM3の結合(選択対象外の標的結合)度は、記載されている5HT2a、M1、M2及びM3の結合アッセイを用いて測定される。
M1結合アッセイは、M1に対する所与の試験化合物の特異結合度を測定し、それを対照化合物の特異結合度と比較することによって、試験化合物のM1結合度を測定する。(例えばBuckleyら、Mol.Pharmacol.35:469−76(1989)(修正あり)を参照されたい)。M1結合アッセイにおいて使用する対照化合物は、例えばスコポラミン、メチルBr(Ki、0.09nM)、4−DAMPメチオジド(Ki、0.27nM)、ピレンゼピン(Ki、2.60nM)、HHSID(Ki、5.00nM)及びメトクラミン(Ki、29.70nM)を含む。
例えば、M1結合アッセイの一実施形態において、M1ムスカリン受容体は、CHO細胞に発現するヒト組換えM1であり、ラジオリガンド、[3H]−スコポラミン、0.5nMのリガンド最終濃度におけるNメチル塩化物(80〜100Ci/mmol)は、M1の特異結合度を検出するために使用される。アッセイ特性は、0.05nMのKD(結合能)及び4.2pmol/mgのタンパク質のBmax(受容体数)を含む。(−)−スコポラミン、メチル−、ブロマイド(メチルスコポラミンブロマイド)(1.0μM)は、非特異的決定基、対照化合物及び陽性対照として使用される。結合性の反応は、25℃で60分間PBSにおいて実施される。反応は、グラスファイバーフィルタ上への急速な真空濾過によって終了する。フィルタ上に捕捉される放射能レベルを測定し、対照値と比較することによって、所与の試験化合物とクローン化ムスカリンM1結合部との間の相互作用を確認する。
M2結合アッセイは、M2に対する所与の試験化合物の特異結合度を測定し、対照化合物の特異結合度と比較することによって、試験化合物のM2結合度を測定する。(例えばBuckleyら、Mol.Pharmacol.35:469−76(1989)(修正あり)を参照されたい)。M2結合アッセイにおいて使用する対照化合物は、例えば、スコポラミン、メチルBr(Ki、0.3nM)、4−DAMPメチオジド(Ki、20.7nM)、メトクトラミン(Ki、20.460nM)、HHSID(Ki、212.7nM)及びピレンゼピン(Ki、832.9nM)を含む。
例えば、M2結合アッセイの一実施形態において、M2ムスカリン受容体は、CHO細胞で発現するヒト組換えM2であり、ラジオリガンド、[3H]−スコポラミン、0.5nMのリガンド最終濃度におけるNメチル塩化物(80〜100Ci/mmol)は、M1の特異結合を検出するために使用される。アッセイ特性は、0.29nMのKD(結合能)及び2.1pmol/mgのタンパク質のBmax(受容体数)を含む。(−)−スコポラミン、メチル−、ブロマイド(メチルスコポラミンブロマイド)(1.0μM)は、非特異的決定基、対照化合物及び陽性対照として使用される。結合性の反応は、25℃で60分間PBSにおいて実施される。反応は、グラスファイバーフィルタ上への急速な真空濾過によって終了する。フィルタ上に捕捉される放射能レベルは、測定され、対照値と比較されることによって、所与の試験化合物とクローン化ムスカリンM2結合部との間の任意の相互作用を確認する。
M3の結合アッセイは、M3に対する所与の試験化合物の特異結合度を測定し、それを対照化合物の特異結合度と比較することによって、試験化合物のM3の結合度を測定する。(例えばBuckleyら、Mol.Pharmacol.35:469−76(1989)(修正あり)を参照されたい)。M3の結合アッセイにおいて使用する対照化合物は、例えば、スコポラミン(メチルBr(Ki、0.3nM)、4−DAMPメチオジド(Ki、0.8nM)、HHSID(Ki、14.5nM)、ピレンゼピン(Ki、153.3nM)及びメトクトラミン(Ki、700.0nM)を含む。
例えば、M3の結合アッセイの一実施形態において、M3ムスカリン受容体は、CHO細胞に発現するヒト組換えM3であり、ラジオリガンド、[3H]−スコポラミン、0.2nMのリガンド最終濃度におけるNメチル塩化物(80〜100Ci/mmol)は、M1の特異結合を検出するために使用される。アッセイ特性は、0.14nMのKD(結合能)及び4.0pmol/mgのタンパク質のBmax(受容体数)を含む。(−)−スコポラミン、メチル−、ブロマイド(メチルスコポラミンブロマイド)(1.0μM)は、非特異的決定基、対照化合物及び陽性対照として使用される。結合性の反応は、10mMのMgCl2、1mMのEDTAを含む、50mMのTRIS−HCl(pH 7.4)において、25℃で60分間実施される。反応は、グラスファイバーフィルタ上への急速な真空濾過によって終了する。フィルタ上に捕捉される放射能レベルを測定し、対照値と比較して、所与の試験化合物とクローン化ムスカリンM3の結合部との間の相互作用を確認する。
5HT2a結合は、例えばBritish Journal of Pharmacology(1995)115,622−628に記載されるように測定される。
本発明のベンズイソオキサゾール類似体の他のin vitro選択基準は、HERG結合を含む。HERG結合は、哺乳類細胞に発現するクローン化hERGチャンネル上の所与の試験化合物の効果を評価するために、hERGブロック比較研究を使用して測定される。(例えば、Brown及びRampe、Pharmaceutical News 7:15−20(2000);Rampeら、FEBS Lett.,417:28−32(1997);Weirich及びAntoni、Basic Res.Cardiol.93 Suppl.1:125−32(1998);及び、Yap及びCamm、Clin.Exp.Allergy,29 Suppl 3,174−81(1999)を参照されたい)。
Krの阻害は、非心臓薬による心筋活動電位の延長の最も一般的な原因であるため、hERGの結合(ヒトの心室における急速な遅延整流電流を担う心筋カリウムチャネル(IKr))が評価される(Brown及びRampe(2000)、Weirich及びAntoni(1998);及び、Yap及びCamm(1999)を参照されたい)。活動電位の持続性が増加することによって、危険性のある心室性不整脈(トルサードドポワント)と関係するQT間隔の延長が生じる。(Brown及びRampe(2000))。
hERGアッセイにおいて、hERGチャンネルは、内因性のIKrが不足しているヒト胚腎臓細胞系(HEK293)に発現する。後者は、hERGチャンネル遮断薬に対して一貫した10〜100倍低い感度を示すので、場合によっては、哺乳類の細胞系での発現は、アフリカツメガエル卵細胞での一時的発現より好ましいと考えられる。(Rampe 1997を参照されたい)。
hERGアッセイの一実施形態において、陽性対照(すなわち対照化合物)は、テルフェナジン(Sigma、St.Louis MO)であり、60nMの濃度において、hERGの流れをほぼ75%ブロックすることを示した。試験化合物は、HEPES緩衝生理食塩水(HB−PS)+0.1%DMSO(DMSO)に添加される。各試験化合物は、hERG(n≧3、n=細胞の数)を発現するHEK293細胞に対して、10μMの濃度で適用される。細胞は、定常状態ブロックに到達するのに必要な時間(10分以下)、試験化合物に曝される。陽性対照(60mMのテルフェナジン)は、2つの細胞(n≧2)に適用される。
次に、hERGが露出した細胞を記録室に移し、HB−PS溶液で灌流する。ホールセル記録用のピペット溶液は、KOHで7.2に調整されたpHのアスパラギン酸カリウム(130mM)、MgCl2(5mM)、EGTA(5mM)、ATP(4mM)及びHEPES(10mM)を含む。試験化合物によるhERG電流の発現状態及び定常状態のブロックは、−80mVの保持電位から10秒の間隔で反復される一定の振幅(減極:2秒間+20mV、再分極:2秒間−50mV)を有するパルスパターンを使用して測定される。ピークテール電流は、2秒間−50mVで測定される。定常状態は、試験化合物又は陽性対照化合物を適用する前に、少なくとも30秒間維持される。ピークテール電流は、新たな定常状態となるまで測定される。
ノンレム睡眠オスのウィスターラット成体において、以下である場合に、ベンズイソオキサゾール類似体が選択される。(i)ピークノンレム量は、処置後の3時間以内で毎時55%のノンレム睡眠を越える。(ii)ノンレム睡眠がこのように増加する性質は、投与後の最初の6時間以内のノンレム睡眠の正味総時間の増加量(24時間早い対応する概日時間における基準及び媒体対照処置に調整される)が、薬物が経口投与される際、睡眠時間の長さによって測定される最大の睡眠強化を生させる化合物用量において計20分以上である。
「ノンレムピーク睡眠時間」という用語は、概日時間(CT)18の薬物投与による処置後1時間ごとのノンレム睡眠の絶対ピーク量として定義さる。概日時間(CT)18とは、夜行性の実験用ラットがLD12:12(12時間の光及び12時間の暗闇)の光と暗闇のサイクルで収容された場合の消灯6時間後である。毎時55%のノンレム睡眠の公称基準は、毎時33分のノンレム睡眠に等しい。
本願明細書において使用される「累積性のノンレム睡眠」という用語は、薬物による催眠効果持続時間に測定される、ノンレム睡眠の正味総時間の増加量として定義される。催眠効果は、常にではないが、一般的に処置後の最初の6時間に生じ、同様の媒体対照処置と比べて24時間早く記録される日に対応する非処置の基準時間に生じるノンレム睡眠の総正味時間について調整される。
本願明細書において定義されるように、「睡眠時間」という用語は、持続睡眠性又はほぼ持続睡眠の別々のエピソードを指し、エピソードは、ノンレム睡眠、レム睡眠又はノンレム睡眠及びレム睡眠の両方の段階からなり、2回を超えて連続する10秒の覚醒時間によってエピソードの前後が区切られる。以下の非限定的な説明により、この概念を例示する。WWWWSSSSWSSSSSSSWWSSSSSSSWWWW(各文字は、10秒ごとに観察された主な覚醒状態を表す(S=睡眠、W=覚醒))。測定された睡眠「時間」は、10秒エポックが21回、あるいは、持続時間が3.5分である。
睡眠強化オスのウィスターラット成体の場合、ベンズイソオキサゾール類似体が選択される。(i)処置後の最長連続睡眠エピソード(すなわち「睡眠時間」)の絶対持続時間は、13分よりも長く持続する。(ii)処置後の正味の最長睡眠時間は、24時間早く基準について調整され、媒体処理と比較して算出される場合、3分以上である。(iii)すべての睡眠時間の平均絶対持続時間は、1時間ごとの平均で5分以上である。上記の選択基準は、すなわち、睡眠段階及び覚醒段階は10秒(例えば「エポック」を記録する10秒の睡眠)ごとに測定され、睡眠及び覚醒はEEG及びEMG基準を使用してポリグラフで測定され、睡眠エピソード(ノンレム睡眠及び/又はレム睡眠からなる)は、連続する10秒を越える覚醒のエポックによってエピソードが妨げられるまでを連続「期間」として定義することを意図する。
本願明細書において使用される「最長睡眠時間の長さ」という用語は、処置後の所定時間に開始する単一の最長睡眠時間に、動物が睡眠(ノンレム睡眠及び/又はレム睡眠の段階)を維持する総時間量として定義する。「睡眠時間の長さ」の計測基準は、以下を仮定している。すなわち、睡眠は、10秒のエポックで連続的に測定され、エポックを定義する10秒間の主な状態に基づいて記録され、計算され、あるいは、別々の睡眠段階(ノンレム睡眠、レム睡眠又は覚醒と定義される)として測定される。
「平均睡眠時間の長さ」という用語は、所定時間に開始するすべての睡眠エピソード又は睡眠時間の平均持続時間(分数)として定義される(各エピソード又は時間の個々の持続時間とは異なる)。
同時に測定される副作用オスのウィスターラット成体ラットの場合、ベンズイソオキサゾール類似体が選択される。これらの化合物は、(i)反跳不眠をほとんど生じない。(ii)レム睡眠をほとんど阻害しない。(iii)睡眠自体の通常の効果と関連して、自発運動及び/又は運動トーンを過度に抑制しない。これらの3つの副作用の変数についての許容限界定義は、以下の通りである。
「反跳不眠」は、催眠剤の睡眠促進作用後に発生する、反跳性、逆説性又は代償性の覚醒の時間として定義される。反跳不眠は、一般的にCT−18(LD12:12として消灯後6時間)の処置後6〜18時間の概日の安静段階で観察されるが、処置後最初の30時間にも発生し得る。オスのウィスターラット成体において、反跳不眠に関連する過度な累積性の覚醒が、処置後の概日の安静段階(点灯)に、1時間の平均ノンレム睡眠時間において10%より低下する場合、反跳は許容できないと考えられる。
オスのウィスターラット成体において、反跳不眠は、薬物が導入する睡眠作用の後の基準(24時間早い)において対応する時間と比較して覚醒が増加することから、反跳不眠は累積的に測定される。
「レム睡眠阻害」は、CT−18(消灯後6時間、LD 12:12)又はCT−5(点灯後5時間、LD 12:12)における、処置後のレム睡眠時間の減少として定義される。CT−18又はCT−5のいずれかにおいて投与されるときに、REM睡眠時間を15分(基準と比較して媒体処置に応じて調整される)より減少させる化合物は、許容できないと考えられる。
本願明細書において定義されるように、「過度な自発運動の抑制」は、睡眠に起因する自発運動において、一般的に予想される減少を上回る自発運動の低下である。動物が睡眠中、相応する自発運動の低下が通常あることは、論理が必然的に決めることである。催眠剤又は睡眠を導入する化合物が、睡眠のみによって説明されるレベルよりも自発運動レベルを20%より多く低減させる場合、その化合物は容認できないと考えられる。自発運動(LMA)又は運動トーンが、同じ動物において客観的な睡眠覚醒と同時に測定される限り、自発運動モニタ(非特異的な運動、運動の遠隔監視、三次元運動検出装置、回し車の運動、探索測定、筋電図記録など)の任意の形態を使用して、客観的に定量化できる。
一実施形態において、ケージ中の動物の自発運動量は、動物の腹腔に外科的に移植されるバイオテレメトリ装置、埋め込み装置及びケージ中の動物の移動の有無及び移動量は、付随するテレメトリ受信機を使用して測定される。睡眠及び覚醒は、10秒のエポックで同時に測定される。単位時間あたりの自発運動の回数は、同一単位あたりの覚醒の同時量で割算し、その単位時間あたりの「自発運動強度」(LMAI)が測定される。CT−18(消灯後6時間、LD 12:12)において投与され、覚醒の単位時間あたりの自発運動量を媒体と比較して20%より多く減少させる催眠剤又は睡眠を導入する化合物は、許容できないと判断することができる。
別の実施形態において、本発明のベンズイソオキサゾール類似体は、表4に示されるin vivo睡眠覚醒評価及び生理的評価基準を用いて選択される。
表4
Figure 2008539267

これらの睡眠覚醒及び生理的評価基準を評価する方法は、上記に記載されている。表4の第2列に示される「絶対値」は、各試験化合物についての測定値を指す。また、表4の第3列に示される「変化値」は、調整値を示し、絶対値は媒体との差であり、媒体値は基準に応じて調整される。
一部の実施形態において、最長睡眠時間は、持続時間が13分よりも長い。他の場合において、持続時間は17分を超える。一部の実施形態において、処置後の最長正味睡眠時間は、持続時間が3分以上である。他の場合において、持続時間が6分以上である。
本発明のベンズイソオキサゾール類似体を選択するために使用する他のin vivo睡眠覚醒評価基準及び生理的評価基準は、媒体との比較基準の変化として、急性期の体温(acute body temperature)及び潜在期の体温(latent body temperature)の計測を含む。1〜6時間において、急性期の体温の変化は−0.60℃を超えるべきではなく、潜在期の体温の変化は+0.60℃を超えるべきではない。媒体(媒体からの低減)と関連して、急性期の体温(T1-6)は、24時間早く測定される対応基準に応じて調整される。媒体(媒体からの低減)と関連して、潜在期の体温(薬物療法後の7〜18時間(T7-18)に測定されたもの)は、24時間早く測定される対応基準に応じて調整される。
化合物又はその薬理学的に許容できる塩類は、経口、鼻腔、経皮、肺、吸入、口腔、舌下、腹腔内、静脈内、直腸、胸内、くも膜下腔内及び非経口で投与される。別の実施形態において、化合物は、経口投与される。当業者は、投与の特定経路の利点を認識する。
一部の実施形態において、式I〜IVdの化合物は、薬理学的に許容できる塩として投与される。当業者は、薬理学的に許容できる塩を生成する種々の方法及び適切な塩を同定する種々の方法を認識する。別の実施形態において、化合物又は薬理学的に許容できる塩は、医薬組成物に含まれる。
「被験者」は、哺乳類(例えばヒト、伴侶動物(例えばイヌ、ネコ、鳥類など))、家畜(例えば乳牛、ヒツジ、ブタ、ウマ、家禽など)及び実験動物(例えばネズミ、マウス、モルモット、鳥類など)を含む。一般的に、被験者は、ヒトである。
治療を必要とする被験者は、被験者の健康及び/又は良い状態に影響を及ぼすと考えられる疾患又は障害を有する。
例えば、障害は、睡眠障害であり得る。特定の内科的疾患(例えば中枢神経系(CNS)障害(例えば精神障害たは神経障害(例えば不安障害)))には、睡眠障害の要素(例えば睡眠妨害)があることは、当該技術分野において周知である。したがって、「睡眠障害を治療する」ことはまた、他の障害(例えばCNS障害)の睡眠障害の要素を治療することを含む。さらに、CNS障害の睡眠障害の要素を治療することは、障害に関連する他の症候を回復させる有益な効果があると考えられる。例えば、睡眠妨害に関連する不安障害を経験する一部の被験者において、睡眠妨害の要素を治療することは、不安障害の要素をも治療する。したがって、本発明はまた、かかる内科的疾患を治療する方法を含む。
例えば、精神障害に関連する睡眠障害は、精神病、気分障害、不安障害、パニック障害、依存症などを含む。特定の精神障害は、例えば、うつ病、強迫性障害、情動神経症/情動障害、抑うつ神経症/抑うつ障害、不安神経症、気分変調性障害、行動障害、気分障害、統合失調症、躁うつ病、精神錯乱及びアルコール依存症を含む。
神経疾患に関連する睡眠障害は、例えば、大脳変性性障害、認知症、パーキンソン症候群、ハンチントン病、アルツハイマー病、致死性家族性不眠症、睡眠関連てんかん、睡眠誘発性潜在性脳波的てんかん重積状態及び睡眠関連頭痛を含む。他の内科的疾患に関連する睡眠障害は、例えば、睡眠病、夜間型心筋梗塞、慢性閉塞性肺疾患、睡眠関連喘息、睡眠関連胃食道逆流症、消化性潰瘍疾患及び繊維筋炎性症候群を含む。
一部の状況において、睡眠障害は、例えば下肢静止不能症候群に関連する神経因性疼痛、片頭痛、痛覚過敏、線維筋痛、疼痛、例えば痛覚過敏、カウザルギ及びアロディニアの疼痛に対する敏感症、急性疼痛、熱傷痛、非定型顔面痛、神神経因性疼痛、背痛、複合性局所疼痛症候群I及びII、関節痛、スポーツ損傷の疼痛、感染症(例えばHIV、ポリオ後症候群及び帯状疱疹後神経痛)に関連する疼痛、幻想肢痛、陣痛、癌疼痛、化学療法後の疼痛、発作後の疼痛、術後疼痛、神経痛、過敏性腸症候群、片頭痛及び狭心症を含む内臓痛に関連する症状の疼痛に関連する。
他の睡眠障害は、例えば、短睡眠、長睡眠、亜覚醒症候群、断片型ミオクローヌス、睡眠時発汗症、月経時随伴睡眠障害、妊娠時随伴睡眠障害、恐慌型入眠時幻覚、睡眠関連神経因性頻呼吸、睡眠関連喉頭痙攣及び睡眠時窒息症候群を含む。
不眠症は、入眠障害(被験者が入眠するまでに30分以上かかる)及び睡眠維持不眠症(被験者が睡眠時間中に30分以上を覚醒し、あるいは、例えば所望の起床時間前に覚醒してから再入眠することが困難又は不可能である)に一般的に分類される。開示される化合物は、入眠傷害及び睡眠維持不眠症、概日リズム適応障害から生じる不眠症又はCNS障害から生じる不眠症の治療に特に有効である。一実施形態は、概日リズム適応障害の被験者を治療する。別の実施形態は、気分障害から生じる不眠症の被験者を治療する。他の実施形態において、被験者は、睡眠時無呼吸、夢遊病、夜驚症、下肢静止不能症候群、入眠障害及び睡眠維持不眠症の治療を受ける。例えば、被験者は、入眠障害又は睡眠維持不眠症の治療を受ける。開示される化合物は、入眠障害を治療するために効果的である。開示される化合物は、睡眠維持不眠症を治療するためにも効果的である。別の実施形態において、開示される化合物は、睡眠の質を改善する(例えば徐波睡眠の量が増加する)。
化合物を利用する薬剤投与計画は、患者の種類、種、年齢、体重、性別及び病状、治療する症状の重症度、投与経路、患者の腎臓及び肝臓の機能及び特定の化合物又は使用される化合物の塩を含む種々の要因に従って選択される。当業者である医師又は獣医師は、症状の進行を治療、予防、逆行又は停止するために必要な薬物の有効量を容易に決定及び処方することができる。
本発明のヒトへの経口投薬は、示された効果のために使用される場合に、経口的に約0.05〜5000mg/日である。開示される化合物の有効量は、一般的に、約0.01mg/日〜約100mg/日及び一般的に約0.1mg/日〜約10mg/日である。本発明の開示される化合物を投与する技術は、Remington:the Science and Practice of Pharmacy,19th edition,Mack Publishing Co.,Easton,PA(1995)に見いだすことができる。
例えば、一部の実施形態において、アミン又は他の塩基性基を含む化合物の酸性塩は、化合物を適切な有機酸又は無機酸(例えば塩化水素、臭化水素、酢酸、過塩素酸など)と反応させることによって得られる。第四アンモニウム基を有する化合物もまた、対アニオン(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、過塩素酸塩など)を含む。かかる塩類の他の例は、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例えばラセミ混合物を含む(+)−酒石酸塩、(−)−酒石酸塩又はそれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩及びアミノ酸(例えばグルタミン酸)を有する塩酸塩類を含む。
カルボン酸又は他の酸性官能基を含む化合物の塩類は、適切な基剤によって反応させることによって調製される。かかる薬理学的に許容できる塩は、アルカリ金属塩類(特にナトリウム及びカリウム)、アルカリ土類金属塩類(特にカルシウム及びマグネシウム)、アルミニウム塩類及びアンモニウム塩類、生理的に許容可能な有機塩基から作られる塩類(トリメチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン、2‐アミノエタノール、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、トリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン、プロカイン、ジベンジルピペリジン、N−ベンジル−(−フェネチルアミン系、デヒドロアビエチルアミン、ビスデヒドロアビエチルN、N’−アミン、グルカミン、メチルN−グルカミン、コリジン、キニーネ、キノリン及び塩基性アミノ酸(例えばリジン及びアルギニン))を含む薬理学的に許容できるカチオンが得られる基剤によって生成される。
一部の実施形態において、特定の化合物及びそれらの塩類も、溶媒和物(例えば水和物)の形で存在し、本発明は各溶媒和物及びそれらの混合物を含む。
開示される化合物及びその塩類又は溶媒和物は、例えば「結晶多形」又は「多形体」として、複数の結晶形中に存在し得る。開示される化合物の結晶多形は、異なる状態下で結晶化によって調製される。例えば、再結晶させるために様々な溶媒又は混合溶媒の使用、様々な温度での結晶化、結晶化中に極めて急速な冷却から極めて緩慢な冷却への種々の冷却方法などである。多形体はまた、開示される化合物を加熱又は融解した後に、緩やかに、あるいは、急速に冷却することによって得られる。多形体の存在は、固形プローブ核磁気共鳴スペクトル測定法、赤外線スペクトル法、示差走査熱量測定、粉末X線回折及び当業者に周知の他の技術によって測定される。
一実施形態において、本願明細書に記載の化合物及びその薬理学的に許容できる塩類は、薬理学的に許容できる担体又は希釈液との混合製剤において使用される。適切な薬理学的に許容できる担体は、不活性の固体の充填剤又は希釈液及び滅菌水溶液又は有機溶液を含む。化合物は、本願明細書に記載される範囲の所望の投薬量を提供するのに十分な量のかかる医薬組成物中に存在する。本発明の開示される化合物の製剤及び投与の技術は、上記のRemington:the Science and Practice of Pharmacyに記載される。
一般的に、化合物は経口投与のために調製され、開示される化合物又はその塩類は、適切な固体又は液体担体又は希釈液と組み合わることによって、カプセル剤、錠剤、丸剤、パウダー、糖蜜、溶液、懸濁液などを形成する。
錠剤、丸剤、カプセル剤などは、約1〜約99重量パーセントの活性成分と、結合剤(例えばトラガカント、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉又はゼラチン)、賦形剤(例えば二カルシウムリン酸塩)、崩壊剤(例えばトウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉又はアルギン酸)、潤滑材(例えばステアリン酸マグネシウム)及び/又は甘味料(例えばスクロース、乳糖、サッカリン、キシリトールなど)とを含む。単位剤形がカプセル剤である場合には、上記の種類の材料に加えて、液体担体(例えば脂肪油)を含むことが多い。
一部の実施形態において、種々の他の材料は、コーティング剤として存在し、あるいは、単位財形の物理的形態を変えるために存在する。例えば、一部の実施形態において、錠剤は、セラック、糖又はその両方によってコーティングされる。一部の実施形態において、糖蜜又はエレキシルは、活性成分に加えて、甘味料としてのスクロース、保存剤、染料及び香料(例えばサクランボ香料又はオレンジ香料)などとしてメチル及びプロピルパラベンを含む。
非経口投与、開示される化合物又は塩類に関する一部の実施形態について、溶媒和物又はその多形体は、滅菌水溶液又は有機培地と混合させて得ることによって、注射剤溶液又は懸濁液生成する。注射剤組成物は、例えば、等張水溶液又は懸濁液である。組成物は、滅菌することができ、及び/又は、アジュバント(例えば浸透圧及び/又は緩衝剤を調節するために、薬剤、溶液活性剤、塩類を貯蔵、安定化、湿潤化又は乳化する)を含むことができる。加えて、他の治療上に有益な物質をも含むことができる。組成物はそれぞれ、従来の混合する方法、顆粒化する方法又はコーティング方法に従って調製され、約0.1〜75%(例えば約1〜50%)の活性成分を含む。
例えば、注射剤溶液は、ゴマ油又は落花生油又はプロピレングリコール水溶液、ならびに水性の化合物の薬理学的に許容できる塩類の水溶液などの溶媒を使用して生成される。一部の実施形態において、分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール及び油類及びそれらの混合物中で調製される。通常の貯蔵及び使用の条件下で、これらの製剤は、微生物の成長を防止するのに役立つ保存剤を含む。本願明細書において使用されるような「非経口投与」及び「非経口的に投与される」という用語は、経腸投与及び局所投与以外の一般的な投与様式を意味し、限定されないが、静脈内、筋肉内、動脈内、クモ膜下、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、上皮下、関節内、被膜下、クモ膜下、髄腔内及び胸骨内の注射及び注入を含む。
直腸投与のために適切な医薬組成物は、例えば局所用製剤、坐剤又は浣腸である。坐剤は、脂肪性の乳剤又は懸濁液から好都合に調製される。組成物は、滅菌され得及び/又はアジュバント(例えば浸透圧及び/又は緩衝剤を調節するために、薬剤、溶液促進剤、塩類を貯蔵、安定化、湿潤化又は乳化する)を含むことができる。加えて、他の治療的に有益な物質をも含むことができる。組成物はそれぞれ、従来の混合、顆粒化又はコーティングの方法に従って調製され、約0.1〜75%(例えば約1〜50%)の活性成分を含む。
一部の実施形態において、化合物は、肺投与によって活性薬剤を送達するために処方される(例えば、活性薬剤を含むエアロゾル製剤を、手動式ポンプスプレー、噴霧器又は加圧定量吸入器から投与する)。一部の実施形態において、この種類の適切な製剤はまた、開示される化合物を有効なエアロゾルとして維持するために、静電防止剤などの他の薬剤を含む。
エアロゾルを送達する薬物送達装置は、適切なエアロゾル容器を含み、該容器は、記載される薬理学的なエアロゾル製剤を含む計量バルブ及び容器を保持して薬物送達を可能にするのに適したアクチュエータハウジングを有する。薬物送達装置の容器は、容器の総容積の約15%よりも大きいヘッドスペースを有する。しばしば、肺投与を意図されるポリマーは、溶媒、界面活性剤及び噴エアロゾルの混合液中で、溶解、懸濁又は乳化される。混合液は、計量バルブで密閉された容器に圧力をかけて保持される。
経鼻投与のために、固体担体又は液体担体を使用することができる。固体担体は、例えば約20〜約500ミクロンの粒径を有する粗い粉末を含み、かかる製剤は、鼻腔から急速な吸入によって投与される。液体担体が使用される一部の実施形態において、製剤は、鼻腔用スプレー又はドロップとして投与され、活性成分の油又は水溶液を含む。
剤形を急速に分散させる製剤も考察され、「フラッシュ剤形」の形態としても周知である。特に、本発明の一部の実施形態は、例えば約90秒未満の短い期間(例えば一般的に約5分未満)以内で主成分を放出する組成物として製剤化される。さらに、本発明の一部の実施形態は、例えば約30秒未満(例えば約10秒又は15秒未満)に主成分を放出する組成物として製剤化される。かかる製剤は、種々の経路を介して(例えば体腔内への挿入又は体湿部又は開放創への塗布による)被験者に投与するのに適している。
一般的に「フラッシュ剤形」とは、経口投与される固体剤形であり、急速に口内に分散することによって、嚥下に大きな力を必要とせず、化合物が口の粘膜を通して急速に摂取又は吸収されることを可能にする。一部の実施形態において、適切な急速に分散させる剤形も他の用途において使用され、損傷及び身体の他の傷害の治療及び病気の症状(外部に供給される湿気によって薬物の放出が不可能な場合)の治療を含む。
「フラッシュ剤形」の形態は、当該技術分野において公知である。例えば以下を参照されたい。米国特許第5,578,322号明細書及び米国特許第5,607,697号明細書における不溶性微粒子の発泡剤形及び速放性コーティング剤、米国特許第4,642,903号明細書及び米国特許第5,631,023号明細書における凍結乾燥泡体及び凍結乾燥液体、米国特許第4,855,326号明細書、米国特許第5,380,473号明細書及び米国特許第5,518,730号明細書における溶融紡糸の剤形、米国特許第6,471,992号明細書における自由形状造形法、米国特許第5,587,172号明細書、米国特許第5,616,344号明細書、米国特許第6,277,406号明細書及び米国特許第5,622,719明細書におけるサッカライド系担体マトリックス及び液体結合剤及び当該技術にとって公知の他の形態。
本発明のベンズイソオキサゾール類似体は、「パルス放出」製剤としても製剤化され、類似体は一連の放出(すなわちパルス)において医薬組成物から放出される。ベンズイソオキサゾール類似体は、類似体が医薬組成物から長時間連続的に放出される「徐放性」製剤としても製剤化される。
薬剤(例えばシクロデキストリン、ポリエーテル又は多糖(例えばメチルセルロース))を環式又は鎖式にカプセル化又は溶媒和化させることを含む液状製剤などの製剤も意図される。例えば、スルホン酸ナトリウム塩基を有するポリアニオン(登録商標)−シクロデキストリン誘導体は、アルキルエーテルスペーサ基又は多糖によって親油性キャビティから分離する。一実施形態において、薬剤は、メチルセルロースである。別の実施形態において、薬剤は、ブチルエーテルスペーサ基(例えばCAPTISOL(登録商標)(CyDex、Overland、KS))によって親油性キャビティから分離されるスルホン酸ナトリウム塩を有するポリアニオン(登録商標)−シクロデキストリン誘導体である。当業者は、水(例えば40重量%の溶液)において薬剤の溶液を調製し、段階希釈によって調製(例えば20%、10.5%、2.5%、0%(対照)などの溶液を生成)し、開示される化合物を(薬剤によって可溶化できる量と比較して)過剰に添加し、適切な条件(例えば加熱、撹拌、音波処理など)下で混合し、生成される混合液を遠心分離又は濾過することによって透明溶液を得て、開示される化合物の濃度について溶液を分析することによって、適切な薬剤/開示される化合物製剤の比率を評価することができる。
上記の治療製剤に加えて、本発明の化合物を含む治療法は、少なくとも1つの追加治療による同時投与を任意に含む(例えば薬物療法又は理学療法又は行動療法(例えば光線療法、電気刺激、行動修正、認知療法、概日リズム修正など)。かかる実施は「併用療法」と呼ばれる。併用療法における他の単数又は複数の治療法は、当業者によって好ましいものと認められる本発明の化合物との併用療法(例えば当該技術分野にとって公知の治療法又は睡眠障害を治療するか、あるいは、睡眠障害に関連する疾患を治療するために当該技術分野において提唱又は発見されている治療法(例えば睡眠障害又は本願明細書に開示される他のいずれの症状の治療法))を含む。一部の実施形態において、化合物は併用療法として投与されるが、他の実施形態において、単独療法として投与される。
一般的に、化合物は単剤療法として投与される。
当業者は、本発明の化合物との併用療法は、本発明の化合物によって標的にされる標的障害と同一又は異なる障害標的に対して行なわれることを理解する。最初に本発明の化合物が投与され、次に他の治療法が実施されてもよく、あるいは、他の代替療法が実施されてもよい。他の治療法は、標的にされる障害(例えば睡眠障害又は他の障害(例えば他のCNS障害))の症状を治療、防止又は低減するための当該技術分野において公知のいずれかの治療法である。加えて、本発明の一部の実施形態は、標的障害のための他の周知の治療法と併用して投与される化合物を有する。さらにまた、他の治療法は、開示される化合物と併用投与される場合、患者の利益になる任意の薬剤を含む。
例えば、他の治療法が薬物である一部の実施形態において、薬物は別々の製剤として、あるいは、本発明の化合物と同じ製剤において投与される。本発明の化合物は、限定されないが、抗ヒスタミン剤、抗菌薬、制真菌薬、殺菌薬、ホルモン、解熱薬、抗糖尿病薬、気管支拡張薬、下痢止め薬、抗不整脈薬、冠状動脈散大薬、グリコシド、鎮痙薬、血圧降下薬、抗うつ薬、抗不安薬、精神病薬、他の精神治療薬、ステロイド、コルチコステロイド、鎮痛薬、風邪薬、ビタミン、鎮静薬、催眠薬、避妊薬、非ステロイド系抗炎症薬、血液グルコース低下薬、コレステロール低下薬、抗痙攣薬、他の抗癲癇薬剤、免疫調節薬、抗コリン作動薬、交感神経遮断薬、交感神経興奮薬、血管拡張薬、血液凝固阻止薬、不整脈治療薬、種々の薬理学的活性を有するプロスタグランジン、利尿薬、睡眠補助薬、抗ヒスタミン薬、抗悪性腫瘍薬、腫瘍溶菌薬、抗アンドロゲン薬、抗マラリア薬、抗ハンセン病薬及び他の種類の種々の薬物の市販薬又は処方薬のうちの任意の少なくとも1つを用いて、併用療法において投与される。例えば、睡眠障害を治療するために、GABA作動薬、α−2−デルタ調節剤、他の5−HT2a拮抗薬及びインバースアゴニストは、本発明の化合物との併用に有用である。Goodman及びGilmanのThe Basis of Therapeutics(Eighth Edition,Pergamon Press,Inc.,USA,1990)及びThe Merck Index(Eleventh Edition,Merck&Co.,Inc.,USA,1989)を参照されたい。
本発明の化合物と併用する薬物の例は、AMBIEN(登録商標)STILNOX(登録商標)(ゾルピデム酒石酸塩)、インディプロン、ESTORRA(登録商標)(エスゾピクロン)、NEURONTIN(登録商標)(ガバペンティン)、LYRICA(登録商標)(プレガバリン)、エプリバンセリン、SONATA(登録商標)(ザレプロン)、LUNESTA(登録商標)(エスゾピクロン)、ZOPICLONE(登録商標)(イモベイン)、DESYREL(登録商標)(トラゾドン塩酸塩)、SEROQUEL(登録商標)(クエチアピンフマル酸塩)、CLOZARIL(登録商標)(クロザピン)、ZYPREXA(登録商標)(オランザピン)、RISPERDAL(登録商標)(リスペリドン)、M100907及びROZEREM(登録商標)(ラメルテオン)を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態において、本発明の化合物は、機械的治療法(例えばCPAP)との併用に有用である。「CPAP」又は「持続的気道陽圧法」は、睡眠時無呼吸及び他の睡眠関連の呼吸障害(いびきを含む)のための機械的治療であり、一般的に患者の経鼻投与又は経口投与される。
CPAP治療下で、患者は、睡眠の際に鼻を覆い、かつ、密接に固定するプラスチックマスクをつける。マスクは圧縮機に接続され、圧縮機は鼻腔内に空気を圧入することにより、患者の気道内に陽圧を生成する。この方法の原理は、気道に加圧することによって機械的な「スプリンティング」作用が得られることから、気道虚脱、つまり、閉塞性睡眠時無呼吸を予防又は減少させる。CPAP治療を受ける大部分の患者において有効な治療反応が観察されるが、多くの患者は、装置又は圧力に耐えられないために治療を拒否する。さらに、最近の音韻モニタリング(covert monitoring)研究は、CPAP治療による長期コンプライアンスが極めて劣っていることを証明している。患者が睡眠中にマスクを取り外すことがわかっている。
一態様において、本発明の化合物は、CPAP装置と併用することによって、睡眠を促進する。別の態様において、本発明の化合物は、CPAP装置と併用することによって睡眠を改善する。別の態様において、本発明の化合物は、CPAP装置と併用することによって、CPAP治療コンプライアンスを改善する。理論に制約されることを望むものではないが、CPAP治療と併用して有効量の本発明の睡眠促進化合物を患者に投与することによって、患者は熟睡するため、マスクを取り外さないと考えられる。
一実施形態において、本発明の化合物は、CPAP治療前に投与される。別の実施形態において、本発明の化合物は、実質的にCPAP治療と同時に投与される。一実施形態において、有効量の化合物の同時投与は、付加的にエアロゾルチャンネルをCPAP装置の気圧処理部分に加えることによって実施されるため、本発明の化合物は、ネCPAP装置の鼻マスク又は口マスクを経てブライザーで投与される。あるいは、有効量の化合物は、水中又は一般的にCPAP治療装置の一部である液体貯蔵器中に添加することができる。
CPAPマスク治療を使用して、本発明の化合物は、低濃度で夜間にかけて投与されるか、あるいは、高濃度で大量瞬時投与として夜間の初期及び最中の様々な時点で投与される。
本願明細書中に引用されるすべての文献及び特許文献は、かかる各文献又は文書が具体的かつ個々に示して、本願明細書中に援用される。文献及び特許文献の引用によって、いずれかが関連する従来技術であることを認めることを意図せず、引用の内容又は日付に関して認めない。本発明を記載によって説明したが、当業者は、本発明が種々の実施形態において実施され得ることを認識し、上記及び下記の実施例が説明のためであり、請求の範囲を限定するものではないことを認識するであろう。
実施例1:化合物の評価哺乳類の睡眠は、急速眼球運動(REM)中(かなりの脳活動を伴う)に生ずる睡眠及びノンレム(NREM)睡眠中(低下した脳活動を伴う)に生ずる睡眠に分けられる。一般的に、夜間睡眠時間は、主にノンレム睡眠が占めることから、ノンレム睡眠の蓄積量は、睡眠の蓄積総量を測定となる。例えば、ノンレム睡眠が著しく減少することは、不眠症及び「睡眠負債」(例えば、睡眠量の追加によって十分に蓄積されるまで持続する傾向のある蓄積性の生理的欲求)となる。したがって、治療によるノンレム睡眠の増加は、不眠症を治療する際の治療有効性を示すと考えられる。
睡眠の質は、睡眠連続性又は睡眠維持と関係し得る。例えば、睡眠時無呼吸の被験者は、睡眠時間中に何回も覚醒する(例えば被験者は睡眠連続性を維持するのが困難である)。かかる被験者が一般的な夜の睡眠(例えば8時間)の長さを累積できるが、睡眠の質は、睡眠時無呼吸よる覚醒のために劣る。したがって、治療に伴う最長連続睡眠時間(LUSB、最長睡眠時間としても知られる)の増加によって、睡眠連続を向上させる際の治療有効性から、睡眠維持不眠症を治療する際の治療有効性を示し得る。
睡眠覚醒、自発運動及び体温を、最初に濃度が10mg/kgの試験化合物(すなわちベンズイソオキサゾール類似体)によって処置されたオスのウィスターラットにおいて監視する。高用量及び低用量の選択された化合物について分析する(例えば、45mg/kgほどの高用量及び効果のない用量を決めるのに必要な低用量)。CT−18(作用が支配する期間のピーク(消灯6時間後))に投与して処置し、ノンレム睡眠時間の増加によって特徴づけられる入眠(睡眠導入)作用が生じ、睡眠連続性が増加したものの、レム睡眠阻害又は反跳不眠の所見はなかった。
睡眠覚醒、自発運動及び体温を、本発明のさまざまな化合物を用いて、in vivoで監視した。オスのウィスターラット成体(外科手術時において250g、Charles River Laboratories,Wilmington MA)を、麻酔し(医療グレード酸素中2%イソフルラン)、脳電図(EEG)及び筋電図(EMG)の記録を長時間可能にするように、頭部インプラントによって外科的に調製した。体温及び自発運動を、外科的に腹部に配置した小型送信機(Mini−Mitter、Bend、OR)で監視した。頭部インプラントを、EEG記録のためのステンレス鋼ネジ(2つの前頭[ブレグマから+3.2AP、±2.0 ML]及び2つの後頭[−6.9AP、±5.5 ML])から構成した。2本のテフロン(登録商標)加工のステンレス鋼線を、EMGを記録するために項部菱形靭帯の下に配置した。外科手術の前に、すべてのリード線を小型コネクタにはんだ付けし、ガスはエチレンオキサイドで滅菌した。インプラントアセンブリを、歯科用のアクリルで頭蓋骨に添着した。外科手術からの回復には最低3週間が見込まれた。
各ラットを、特注のステンレス鋼キャビネットの個々に換気した区画内に位置する個々の記録ケージに、永久収容した。各ケージは、フィルタ−上部ライザー及び低トルクスイベルコミュテーターによって強化した。食品及び水は、適宜摂取することができた。24時間の明暗サイクル(12時間の光、12時間の暗闇)を、研究全体において維持した。動物は、処置前後の少なくとも48時間そのままにした。
睡眠及び覚醒を、「SCORE−2004(登録商標)」(Hypnion、Worceter、MA)(インターネットベースの睡眠覚醒及び生理監視システム)を使用して測定した。システムは、増幅EEG(帯域通過1〜30Hz)、統合EMG(帯域通過10〜100Hz)、体温及び非特異的自発運動(LMA)を遠隔測定によって監視し、飲む運動も連続的かつ同時に監視した。覚醒状態は、ノンレム(NREM)睡眠、レム睡眠、覚醒又はθ波が支配する覚醒として、10秒毎にオンラインで分類した。飲む動作及び自発運動の合計回数及び体温を、EEG特徴抽出及びパターンマッチアルゴリズムを使用して、1分おきに定量化及び記録した。このデータから、最長連続睡眠時間(LUSB)を得た。分類アルゴリズムは、それぞれ教示されるEEG覚醒状態テンプレートと、レム睡眠とθ波が支配する覚醒とを区別するEMG基準と、行動に依存するコンテキスト法則(例えば動物が飲んでいるときは覚醒している)とを使用した。飲む動作及び自発運動量の強度(LMA)は10秒毎に記録したが、体温は毎分に記録した。自発運動量は、ケージの下の遠隔測定受信器(Mini−Mitter)によって検出した。遠隔測定計測(LMA及び体温)は、スコアリングアルゴリズムの一部ではなかったため、睡眠スコアリング及び遠隔測定データは、独立した測定であった。
化合物をCT−18(作用に支配された期間のピーク)に投与し、点灯(処置後6時間)前に治療効果の時間経過を見るために十分な時間を見込んだ。化合物を、無菌の0.25%又は0.5%メチルセルロース(1〜2ml/kg)に懸濁した。ボーラスとして経口投与して処置した。
並列グループ研究計画を使用した。媒体の対照は大きいプール(N>200)から選択した。活性投与群の24時間処置前基準によって電算化されたマッチングに基づき、プールした媒体の対照のサブセットを選択した。
以下の薬物動態パラメータを、無隔壁型のアプローチ及び適切な検証用薬物動態ソフトウェア(例えばWinNonlin Professional)を使用している改質ベンズイソオキサゾール化合物の個々の血漿中濃度から計算する。BLQとして報告される濃度値を、0に設定する。濃度データが利用できる場合、可能であれば、試験期間中に暫定計算する(非QC.dデータ)。用量増大は、薬物動態計算に依存しない。
記述統計(平均、標準偏差、変異係数、幾何平均、中央値、最小及び最大を含む)は、用量群によって、薬物動態パラメータごとに計算する。AUC(0−t)、AUC(0−inf)及びCmaxについてトランスフォームした自然対数に関する記述統計を、投与レベルごとに求める。加えて、平均濃度及び培地濃度対時間グラフを作成する。
試薬の用量比例性を、共変量として自然対数トランスフォームした用量を含む線形モデルを用いて、自然対数トランスフォームした薬物動態変数AUC(0−t)、AUC(0−inf)及びCmaxを分析することによって調査する。共変量の傾斜に対する95%の信頼区間が1の値を含む場合、用量比例性が得られる。AUC(0−t)、AUC(0−inf)及びCmaxについての用量直線性を、線形モデルによって調査する。例えばGibaldi及びPerrier,Pharmacokinetics,Second Ed.,Marcel Dekker:New York,New York(1982)を参照されたい。実際のサンプリング時間がプロトコルによって指定された許容時間範囲外になった場合を除いて、公称サンプル収集時間を用いて計算した。以下のパラメータが評価される。
max 最大血漿中濃度。
max 最大濃度までの時間。
max及びTmax 濃度時間データから直接報告。
AUC0-t 時間9から測定可能な濃度を有する最後の時点までの血漿中濃度の時間曲線下の面積は、双線形台形法則を評価した。
AUC0-00 以下の式を使用して計算される、無限外挿の血漿中濃度時間曲線下の面積。
AUC0-00=AUC0-1+C0/λ0式中、Ctは、血漿中の測定可能な最終濃度であり、λzは、末端排泄相間に対数線型回帰を用いて推定される末端排泄相の速度定数である。λz計算で用いられる点の数を、末端排泄相を示すデータの外観検査によって測定した。測定可能な値を有する少なくとも最後の3つの時点を、λz計算で用いた。λz計算で用いる点の数は、末端排泄相を示す時点について得られた最良の相関(r2調整された)に基づく。値が0.7以上である場合、回帰線のr2調整値を、最良の相関を正確に定義すると考える。
1/2 In(2)λzによって測定される排泄半減期。
CL 静脈内ボーラス又は注入のための浸透移行性のクリアランス。以下の式を使用して計算する。CL=Dose/AUC0-00他の全ての投与経路について、CL/Fを報告する(F=絶対バイオアベイラビリティ)。
2 すべての投与経路についての分散するta体積。以下の式を使用して計算する。Vz=CLλzCL/Fを用いて、投与のリンパ管外経路のV2/Fを計算する。
薬物動態分析を、WinNonlin Professional Edition(Pharsight、バージョン3.3又は4.1)を用いて実施する。平均及び標準偏差などの記述統計を、Microsoft Excel(バージョン8.0e)で計算する。
サル及びヒトの凍結保存した肝細胞に試験物の代謝は、以下のように分析する。
材料
Figure 2008539267
プレインキュベーションの調整
サンプルをDMSOで希釈し、100μM及び10μMのストックを調製する。アセトニトリル中の0.1%ギ酸を、1Lのアセトニトリル(3ヵ月間ストアRT)あたり1mLのギ酸を添加して調製する。10分、60分及び120分の96ウェルクエンチングプレートを、各ウェルにおける150μLアセトニトリル+0.1%ギ酸によって調製する。氷上で保存又は冷凍する。
次に、肝細胞を解凍し、100μLの細胞懸濁液を100μLの0.4%トリパンブルー溶液を含むミクロチューブに入れ、穏やかに反転混合する。少量の染色した細胞懸濁液(ほぼ15μL)を、カバーグラスを有する清潔な血球計算器に入れる。血球計算器を、顕微鏡のステージ上に配置し、単一の計数用正方形の視野が広がるまで、焦点及び倍率を調整する。血球計算器の4つの角を細分した正方形内の細胞の数を計数する。生細胞は、乳白色、丸形、蒼白色であり、輪郭が暗い。非生細胞は、濃色であり、不透明な青である。
生存率を、細胞X100の合計によって割算される生細胞の数として計算する。
生細胞の密度及び総数を計算する。生細胞の密度(D)=平均値3は、(C)x104xf2を計算した。生細胞の総数(E)=Dx26(再懸濁量)。1x106細胞/mLの濃度となるために必要な付加培地を計算する。
付加培地量=合計生細胞(E)/1x106−26mL
このように、細胞を希釈し、室温で保存する。
インキュベーション
198μLの肝細胞を、投薬プレートの関連するウェルへ移す。残りの肝細胞懸濁液を混合し、ほぼ沸騰中の水を含む適切な容器中に入れ、5分間放置して細胞を不活性化した(不活性の対照及び標準曲線の調製)。
198μLの不活性の肝細胞を、対照ウエルへ移し、198μLのブランク培地を緩衝対照ウェルへ移す。プレートを、少なくとも15分間プレインキュベートする。反応は、投薬プレートからの2μLの適切な試験化合物希釈によって開始する。プレートを、ほぼ10分間37℃でインキュベータセット中でインキュベートし、次に50μLのインキュベートによって150μLアセトニトリル+0.1%ギ酸を含む10分クエンチングプレートに除去し、冷凍保存又は氷上で保存する。60分後、50μLのインキュベートを150μLのアセトニトリル+0.1%ギ酸を含む60分クエンチングプレートに除去し、冷凍保存又は氷上で保存する。120分後、50μLのインキュベートを150μLのアセトニトリル+0.1%ギ酸を含む120分クエンチングプレートに除去し、冷凍保存又は氷上で保存する。残りの50μLを、インキュベーションプレート中で冷凍する。次に、チューブを約10分、約1400xg、約4℃で遠心分離する。100μLの上澄み液を解析プレート中の100μL水で希釈し、プレートを解析前に−20℃で冷凍する。
標準曲線の調製
0.1μM標準を、10μMの投薬溶液中の2μLを標準前処理プレート中の198μLの不活性の肝細胞に添加して調製する。150μLのアセトニトリル+0.1%ギ酸を、標準脱活プレートに添加する。0.1μM標準の150μLを、標準プレートの1カラムに移す。75μLの不活性の肝細胞を、残りのウェルに添加する。0.1μM標準からの75μLを、プレート中のカラムに隣接するウェルに移し、滴定して混合する。段階希釈を続ける。75μLを、最終標準から取り除く(すべてのウェルは75μLを含む)。プレートを、10分間にわたってほぼ37℃でインキュベートする。50μLを、150μのLアセトニトリル+0.1%ギ酸を含む標準クエンチプレートに移す。プレートを、上記のように水と1:1でサンプル及び希釈した上澄み液とともに遠心分離する。サンプルを約−20℃で冷凍保存する。化合物1の睡眠データを、以下に示す。
Figure 2008539267

Figure 2008539267
Figure 2008539267

Claims (56)

  1. 式Iの化合物又はその薬理学的に有効な塩:
    Figure 2008539267
    (I)
    [式中、
    m、n、o、p、qの各々は0、1、2、3、4、5又は6であり;
    X及びYの各々は、存在しないか、あるいはO、S、C(O)、SO又はSO2であり;
    1、R2、R3及びR4は、独立してH、F、Cl、Br、I、CF3、C1、C2、3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6又はC7ヘテロシクリル、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、C1、C2、C3、C4、C5又はC6アルコキシ及びC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから選択され;
    5、R6、R7及びR8は、独立してH、C1、C2、C3、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキルであり;R5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し;
    7及びR8は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し;あるいは2つの異なる原子の置換基が結合して、3員、4員、5員、6員又は7員の環を形成し;
    ZはCO2H、CO29から選択され、ここに、R9はC1、C2、C3、C4、C5又はC6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−シクロアルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−シクロアルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール、SO3H、SO2H、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)2、P(O)OH、式:
    Figure 2008539267
    で示される基であり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない]。
  2. 2及びR3のうち少なくとも1つがC1−C6アルキル又はC1−C6アルコキシから選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 2がC1−C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  4. 3がC1−C6アルコキシである、請求項1に記載の化合物。
  5. X及びYが存在しない、請求項1に記載の化合物。
  6. 5及びR6が、それらが結合する炭素と一緒になって存在しない、請求項1の化合物。
  7. m、n、o、p及びqの合計値が1、2又は3である、請求項1に記載の化合物。
  8. qが0である、請求項1に記載の化合物。
  9. 7及びR8の各々がHである、請求項1に記載の化合物。
  10. 7及びR8の各々がC1−C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  11. 7及びR8の各々がメチルである、請求項10に記載の化合物。
  12. 7及びR8の各々がエチルである、請求項10に記載の化合物。
  13. 7及びR8が、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する、請求項1に記載の化合物。
  14. リンカー内のCH2基における任意の水素がH、F、Cl、Br、I、CF3、CH3、C23、C4、C5又はC6直鎖アルキル、C3、C4、C5又はC6分枝アルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8シクロアルキル、C3、C4、C5、C6、C7又はC8ヘテロシクリル、C1、C2、C3、C4、C5、C6アルコキシ、OCF3、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2OCH2CH3、又はC1、C2、C3、C4、C5又はC6ヒドロキシアルキルから選択される置換基で置換される、請求項1に記載の化合物。
  15. 式IIの化合物又はその薬理学的に有効な塩:
    Figure 2008539267
    (II)
    [式中、
    m、n及びoの各々は0、1、2、3、4、5又は6であり;
    Xは存在しないか、あるいはO、S、C(O)、SO又はSO2であり;
    1、R2、R3及びR4は、独立してH、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から選択され;
    5及びR6は、独立してH、C1−C5直鎖アルキル、C3−C6分枝アルキルであるか、又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し;
    ZはCOOH、COOR9であり、ここに、R9はC1−C6アルキル、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール、S(O)2NHCO−アルキル、S(O)2NHCO−ヘテロアルキル、S(O)2NHCO−アリール、S(O)2NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)2N−アルキル、CONHS(O)2N−ヘテロアルキル、CONHS(O)2N−アリール、CONHS(O)2N−ヘテロアリール又はテトラゾールであり、但し、mが0である場合に、Xは存在しない]。
  16. m、n及びoの合計値が1又は2である、請求項15に記載の化合物。
  17. oが0である、請求項15に記載の化合物。
  18. 式IIIの化合物又はその薬理学的に有効な塩:
    Figure 2008539267
    (III)
    [式中、
    m及びnの各々は0、1、2、3又は4であり;
    Xは存在しないか、あるいはO、S、C(O)、SO又はSO2であり;
    1、R2、R3及びR4は、独立してH、F、Cl、Br、CF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、シクロプロピル、OCH3、OCF3、CH2OCH3及びCH2OCH2CH3から選択され;
    5及びR6の各々は、独立してH、C1−C5直鎖アルキル、C3−C6分枝アルキルであるか、又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3員、4員、5員、6員又は7員のスピロ環を形成し;
    ZはCO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール、CONHS(O)2−ヘテロアリール及びテトラゾールから選択され、但し、mが0である場合に、Xは存在しない]。
  19. m及びnの合計値が1又は2である、請求項18に記載の化合物。
  20. 式IVの化合物又はその薬理学的に有効な塩:
    Figure 2008539267
    (IV)
    [式中、
    tは1、2、3、4、5又は6であり;
    1、R2、R3及びR4は、独立してH、F、Cl、Br、CF3、CH3、OH、OCH3、CH2OCH3又はCH2OCH2CH3であり;
    5−R6はH、CH3、CH2CH3であるか、又はR5及びR6は、それらが結合する炭素と一緒になって、3〜7員のスピロ環を形成し;
    ZはCO2H、CONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル及びテトラゾールから選択される]。
  21. tが1又は2である、請求項20に記載の化合物。
  22. 1、R2、R3及びR4の各々がHである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. 1、R3及びR4の各々がHである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 1、R2及びR4の各々がHである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 2及びR3のうちの少なくとも1つがHではない、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  26. 1がHである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  27. 2及びR3がHではない、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  28. 2及びR3のうちの少なくとも1つがCH3又はOCH3から選択される、請求項27に記載の化合物。
  29. 2がCH3である、請求項28に記載の化合物。
  30. 3がCH3である、請求項28に記載の化合物。
  31. 3がOCH3である、請求項27に記載の化合物。
  32. 5及びR6の各々がHである、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  33. 5及びR6の各々がC1−C6アルキルである、請求項1、15及び18のいずれか1項に記載の化合物。
  34. 5及びR6の各々がメチルである、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  35. 5及びR6の各々がエチルである、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  36. 5及びR6が、それらが結合する炭素と一緒になって、スピロシクロプロピル環を形成する、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  37. ZがCOOHである、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  38. ZがCONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール及びCONHS(O)2−ヘテロアリールから選択される、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  39. ZがCONHSO2−アルキル及びCONHSO2−ヘテロアルキルから選択される、請求項38に記載の化合物。
  40. ZがCONHSO2CH3、CONHSO2CH(CH32又は式:
    Figure 2008539267
    で示される基である、請求項39に記載の化合物。
  41. Xが存在しない、請求項1、15及び18のいずれか1項に記載の化合物。
  42. ZがCONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル、CONHS(O)2−ヘテロアルキル、CONHS(O)2−アリール及びCONHS(O)2−ヘテロアリールではない、請求項1、15及び18のいずれか1項に記載の化合物。
  43. ZがCONHS(O)2−アルキル、CONHS(O)2−シクロアルキル又はCONHS(O)2−ヘテロアルキルではない、請求項20に記載の化合物。
  44. 1及びR2がOCH3、CF3又はFではない、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  45. 9がアルキルではない、請求項1又は15に記載の化合物。
  46. 9がC2アルキルではない、請求項45に記載の化合物。
  47. 5及びR6が3員環を形成しない、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物。
  48. 7及びR8が3員環を形成しない、請求項1に記載の化合物。
  49. 請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物、水和物若しくはプロドラッグと、少なくとも1つの薬理学的に許容できる賦形剤とを含む、医薬組成物。
  50. 睡眠障害の治療用医薬の製造における、請求項1、15、18及び20のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  51. 睡眠障害が不眠症、過剰睡眠、睡眠発作、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時異常行動、下肢静止不能症候群及び概日リズム障害から選択される、請求項50に記載の使用。
  52. 睡眠障害が概日リズム障害である、請求項51に記載の使用。
  53. 概日リズム障害が時差ボケ、交替勤務障害及び遅延睡眠期症候群又は睡眠相前進症候群から選択される、請求項52に記載の使用。
  54. 睡眠障害が不眠症である、請求項51に記載の使用。
  55. 不眠症が入眠時間を減少すること、平均睡眠時間を増加すること、及び最大睡眠時間を増加することからなる群から選択される少なくとも1つの作用をもたらすことによって、被験者において治療される、請求項54に記載の使用。
  56. 化合物が式:
    Figure 2008539267
    で示される化合物から選択される、請求項50に記載の使用。
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