JP2008538332A5 - - Google Patents

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多色感熱画像化方法およびサーマルプリンター
(関連出願の引用)
本出願は、2005年4月6日に出願された、先の米国仮出願第60/668,702号および米国仮出願第60/668,800号の優先権を主張し、これら米国仮出願の内容の全体は、参考のために本明細書に援用される。
本出願は、以下の同一出願人による米国特許出願および米国特許に関連する。これらの全体は、参考のために本明細書に援用される:米国特許第6,801,233 B2号;米国特許第6,906,735 B2号;米国特許第6,951,952 B2号;米国特許第7,008,759 B2号;米国特許出願第10/806,749号(2004年3月23日出願、これは米国特許第6,801,233 B2号の分割出願である);米国特許出願公開第2004/0176248 A1号(代理人管理番号第C−8544AFP);米国特許出願公開第2004/0204317 A1号(代理人管理番号第C−8586AFP);米国特許出願公開第2004/0171817 A1号(代理人管理番号第C−8589AFP);米国特許出願公開第xx/XXX,XXX号(同日出願、代理人管理番号第A−8606AFP US)。
(技術分野)
本発明は、一般的に直接感熱画像化方法およびプリンター、より詳しくは、多色感熱画像化方法およびそれを用いたプリンターに関する。感熱画像部材の少なくとも二つの画像形成部材、好適には三つの画像形成層に熱が選択的に加えられ、多色画像を形成する。
直接感熱画像化とは、通常はじめは無色で、少なくとも一つの画像形成層を支える基材が、熱印刷ヘッドとの接触によって加熱され、画像を形成する技術である。直接感熱画像化において、インク、トナー、または熱転写リボンは必要ない。むしろ、画像を形成するのに必要な化学的性質が、画像部材自体に存在する。直接感熱画像化は一般的に、白黒画像を作成するために使用され、多くの場合、例えば、ラベルや店のレシートの印刷に採用される。多色直接熱印刷を達成するために多くの試みが、従来の技術において記載されている。さまざまな直接熱カラー画像化方法の考察が、特許文献1に提供されている。
感熱画像化アプリケーションにおいて、熱で活性化される印刷ヘッドを予熱することは、当該技術分野においては公知である。例えば、特許文献2は、記録媒体に記録を行う記録装置を記載しており、上記装置は、複数の記録要素と、実際の記録レベル未満のレベルを有するエネルギーを選択的に提供するための制御ユニットとを含んでいる。また熱転写方法において、熱転写インク層を予熱することも公知である。例えば、特許文献3は、受け入れ材へのインク転写を開始するため、熱転写インク層に加えられるエネルギーを有する前に、熱転写インク層が予熱される、熱転写記録方法を開示している。
感熱画像化技術の状況が前進するごとに、新たな性能要件を満たすことのできる、感熱画像化の材料および感熱画像化方法を提供するための、取り組みが継続される。
米国特許第6,801,233号明細書 米国特許第5,191,357号明細書 米国特許第5,529,408号明細書
したがって、新規で多色の直接感熱画像化方法を提供することが、本発明の目的である。
少なくとも二つ、好適には三つの異なった画像形成構成が、加熱によって処理され、多色の画像を形成する、多色直接感熱画像化方法を提供することが、もう一つの目的である。
三つの異なった画像形成層を有する、感熱画像部材で実施される、多色直接感熱画像化方法を提供することが、本発明のさらなる目的である。
さらにもう一つの目的は、感熱画像部材の特定の層に、熱が加えられる際、画像部材の少なくとも二つ、好適には三つの異なった画像形成層が、直接または間接的に加熱される、このような多色直接感熱画像化方法を提供することである。好適な実施例において、少なくとも一つの熱印刷ヘッドを使用して、画像部材の表面に最も近い層に熱が加えられる。
以下、加熱される特定の画像形成層を記述する際、または特定の画像形成層に加えられる熱を記述する際、このような加熱が直接的加熱(例えば、熱い物体との接触、または層自体における光の吸収および熱への変換)、または間接的加熱(周辺領域または感熱画像部材の層が直接加熱され、考えられる特定の層が、直接加熱された領域からの熱の拡散によって加熱される)であってよいということは、周知である。
本発明の一局面において、多色直接感熱画像化方法が提供され、ここで、多色画像は、感熱画像化部材に形成される。感熱画像化部材は、少なくとも第一および第二の異なる画像形成構成を含んでいる。第一の画像形成構成が、第一のベースライン温度Tにある間に、熱が少なくとも第二の画像形成構成に加えられ、少なくとも第二の画像形成構成に画像を形成する。第一の画像形成構成が、第二のベース温度Tにある間に、熱が少なくとも第一の画像形成構成に加えられ、少なくとも第一の画像形成構成に画像を形成する。ここで、TとTとは異なっている。
本発明の別の局面において、多色直接感熱画像化方法が提供され、ここで、画像は、感熱画像化部材の少なくとも第一および第二の異なる画像形成層を加熱することによって形成される。この方法にしたがうと、第一の画像形成層が第一のベースライン温度にある間に、第二の画像形成層に画像を形成するために、第二の画像形成層が加熱され、第一の画像形成層が第二のベースライン温度にある間に、第一の画像形成層に画像を形成するために、第一の画像形成層が加熱される。ここで、第一のベースライン温度と第二のベースライン温度とは、異なっている。
より具体的には、本発明の好適な実施例にしたがうと、第一の画像形成層が第一のベースライン温度(T)にある間に、第二の画像形成層に画像を形成するために、第二の画像形成層の特定の領域に熱が加えられる。また、二つ以上の色の画像が感熱画像化部材に形成されるように、第二の画像形成層の上記の特定の領域に対応する第一の画像形成層の領域に熱が加えられることによって、第一の画像形成層に画像を形成し、その間、第一の画像形成層は、第二のベースライン温度(T)にある。ここで、TはTと等しくない。
上述の第二の画像形成層の特定の領域は、例えば、画像内の特定のピクセルであり得る。本明細書中、第二の画像形成層の特定の領域に対応する第一の画像形成層の領域は、第一の画像形成層に形成された画像が、第二の画像形成層の特定の領域に形成された画像と重複していると、観察者によって受け止められる領域を示すことを意図されている。例えば、第二の画像形成層の特定の領域に対応する第一の画像形成層の領域は、第一の画像形成層におけるピクセルに対応したピクセルであり得る。
好適な実施例において、直接感熱式、多色感熱画像化方法が提供され、少なくとも第一、第二、第三の画像形成層(それぞれ、活性化温度Ta、Ta、Taを有している)を有している感熱画像化部材に、熱が加えられ、感熱画像化部材に画像を形成する。この方法にしたがうと、第一の画像形成層が第一のベースライン温度(T)にある間に、第三の画像形成層に熱が加えられ、第三の画像形成層に画像を形成する。また、第一の画像形成層が第二のベースライン温度(T)にある間に、第二の画像形成層に熱が加えられ、第二の画像形成層に画像を形成する。また、第三のベースライン温度(T)にある第一の画像形成層に熱が加えられ、第一の画像形成層に画像を形成する。ここで、T、T、およびTのうちの少なくとも1つは、T、T、およびTのうちの少なくとも別のものとは等しくない。
好適な実施例において、第三の画像形成層、第二の画像形成層、および第一の画像形成層は、この順序で、画像化部材の表面からの距離が増加するように配置されている。
また、好適な方法を用いたサーマルプリンターも提供される。上記サーマルプリンターは、感熱画像化部材を搬送する搬送手段と、少なくとも第一および第二の熱印刷ヘッドであって、各々は、感熱画像化部材の同じ表面に接触しており、各々は、感熱画像化部材の搬送方向と交差する方向に向けられている加熱要素の行(row)を含んでいる、少なくとも第一および第二の熱印刷ヘッドと、少なくとも一つの予熱手段とを備えている。
本発明の特定の好適な実施例は、本感熱画像化方法での使用のための感熱画像部材を説明する、図面に関して説明される。図1を参照すると、透明な、吸収性のある、または反射する基材12、それぞれシアン、マゼンタ、および黄色であってよい、三つの画像形成層14、16、および18、スペーサー層20および22、そして任意の保護膜層24を含む、感熱画像部材10が見られる。
それぞれの画像形成層は、例えば最初の無色から有色へ、色を変化することができ、ここでは活性化温度と呼ばれる、特定の温度まで加熱される。画像形成層の色のいずれの順番も選択可能である。一つの好適な色順は、上述したとおりである。もう一つの好適な順は、三つの画像形成層14、16、および18が、それぞれ黄色、マゼンタ、およびシアンである順である。
スペーサー層20は、スペーサー層22より薄いことが好ましいが、両方の層を備える材料が、実質的に同一の熱拡散率を有する場合を除く。スペーサー層の機能は、画像部材10内での熱拡散の制御である。好適には、スペーサー層22は、スペーサー層20より少なくとも四倍厚い。
基材12に配置されたすべての層は、色形成以前は、実質的に透明である。基材12が反射するもの(例えば、白)の場合、画像部材10で形成されたカラー画像は、基材12によって提供される反射背景に対して、保護膜24を通じて見える。基材に配置された層の透明性は、画像形成層のそれぞれに印刷された色の組み合わせが見えることを確実とする。
感熱画像部材が、少なくとも三つの画像形成層を含む、本発明の好適な実施例において、すべての画像形成層は、基材の同一の側に配置されてよく、あるいは二つまたはそれ以上の画像形成層は、基材の反対側に配置されている、一つまたはそれ以上の画像形成層の基材の一つの側に配置されてよい。
本発明の方法の好適な実施例において、画像形成層は、二つの調節可能なパラメータ、つまり温度と時間の変化によって、少なくとも部分的に独立して処理される。これらのパラメータは、本発明に従って調節されることができ、感熱画像部材に熱が加えられる間の、熱印刷ヘッドの温度と時間の期間を選択することによって、いずれの特定の事例において望ましい結果を得る。したがって、多色画像部材のそれぞれの色は、単独または他の色との選択可能な割合で印刷することができる。詳細は記載されるように、これらの実施例において、温度−時間領域は、最終画像で得るために望ましい異なった色に対応する領域に分割される。
印刷時間、利用可能な印刷電力、およびその他の要因に応じて、画像形成層の処理における、さまざまな程度の独立性が達成されることができる。「独立して」という用語は、一つの色形成層の印刷により、その他の色形成層において、非常に小さいが、一般的に見える光学密度(密度<0.05)となることが結果として生じる、事例を言及するために使用される。同様に、「実質的に独立した」カラー印刷という用語は、もう一つの画像形成層または層の不意または意図的でない着色が、結果として、多色写真における画像間の着色の典型的なレベルである可視的な密度(密度<0.2)となる、事例に言及するために使用される。画像形成層を処理する「部分的に独立した」という用語は、処理されている層における最大密度の印刷が、結果的に、0.2より高いが、約1.0よりは高くない密度でもう一つの画像形成層または層の着色となる事例を言及するために使用される。「少なくとも部分的に独立して」というフレーズは、上述したすべての程度の独立性を含む。
感熱画像部材の画像形成層は、色の変化を受け、画像部材で望ましい画像を提供する。色の変化は、無色から有色、有色から無色、またはある色から他の色であってよい。特許請求の範囲を含む、本出願を通じて使用される「画像形成層」という用語は、すべてのこのような実施例を含む。色の変化が無色から有色への場合、その色の異なったレベルの光学密度(例えば、異なった「グレーレベル」)を有する画像は、実質的に無色である、最小密度Dminから、色の最大量が形成される、最大密度Dmaxへ、画像のそれぞれのピクセルの色の量を変化させることによって、得られてよい。色の変化が有色から無色の場合、異なったグレーレベルは、DmaxからDminへ、所定のピクセルの色の量を低減することによって得られ、理想的にはDminは、実質的に無色である。
本発明の好適な実施例によると、画像形成層14、16、および18のそれぞれは、熱印刷ヘッドが、部材の最上層、すなわち、図1に表される部材の任意の保護膜層24に接触しながら、熱印刷ヘッドで熱を加えられることによって独立して処理される。第三の画像形成層14(基材12から数えて。例えば、感熱画像部材の表面に最も近い、画像形成層)の活性化温度(Ta)は、第二の画像形成層16の活性化温度(Ta)より大きく、同様に第一の画像形成層の活性化温度(Ta)18より大きい。熱印刷ヘッドからより遠い距離での、画像形成層の加熱の遅れは、スペーサー層を通じてそれらの層に拡散するための加熱に必要な時間で提供される。これらの活性化温度が、より低い画像形成層(熱印刷ヘッドからさらに遠い)に対し、実質的に活性化温度より高くても、このような加熱の遅れによって、熱印刷ヘッドにより近い画像形成層が、それより下の画像形成層または層を活性化することなく、それらの活性化温度より上まで加熱することを可能とする。したがって最上の画像形成層14を処理する際、熱印刷ヘッドは、短時間ではあるが、比較的高い温度まで加熱され、不十分な加熱が画像部材の他の画像形成層に移動され、画像形成層16および18のどちらかに画像情報を提供する。
より低い画像形成層、例えば基材12(この場合、画像形成層16および18)に近いものの加熱は、より高い画像形成層を十分な時間の期間、それらの活性化温度より下のままにするような温度で、熱印刷ヘッドを維持することによって達成され、それらを通じて熱を拡散し、より低い画像形成層に届くことができる。このようにして、より低い画像形成層が画像化されている場合、画像情報はより高い画像形成層に提供されない。本発明の方法による、画像形成層の加熱は、以下に詳細に記載されるような、単一の熱印刷ヘッドの二つのパス、または一つ以上の熱印刷ヘッドのそれぞれの単一のパスによって達成されてよい。
画像部材10の加熱は、熱印刷ヘッドを用いて行われるのが好ましいが、感熱画像部材の制御された加熱を提供する、いずれの方法が本発明の実施において使用されてよい。例えば、変調された光源(レーザーのような)が使用されてよい。この場合、当技術分野では周知のように、レーザによって放出される波長の光のための吸収体を感熱画像部材の中、または画像部材の表面に接触させて提供しなければならない。
熱印刷ヘッド(または他の接触加熱要素)が使用され、感熱画像部材10を加熱する場合、熱印刷ヘッド(典型的には保護膜層24)に接触する層から、感熱画像部材の堆積中に熱は拡散する。光源を使用して加熱する場合、光がこれらの層で加熱するために変換されるように、光のための吸収体を含んだ層は、加熱され、これらの層から感熱画像部材全体に熱は拡散する。吸収層からの光源を分離する感熱画像部材の層が、吸収される波長の光に対して透明である場合を除き、光吸収層が画像部材の表面にある必要はない。以下の考察において、直接加熱される層は、保護膜層24であり、熱はこの層から感熱画像部材に拡散されることを前提とするが、感熱画像部材10の層が加熱される場合、類似した論拠も適用される。
図2は、画像形成層14、16、および18を処理するのに必要な、熱印刷ヘッドの加熱温度および時間を示す図式の説明図であり、これらの層は、すべてはじめは周囲温度であることを前提としている。図2のグラフの軸は、熱印刷ヘッドに接触する、画像部材10の表面での加熱時間の対数および絶対温度の逆数を示す。領域26(比較的高い印刷ヘッドの温度、および比較的短い加熱時間)は、画像形成層14の画像化を提供し、領域28(中間印刷ヘッドの温度、および中間加熱時間)は、画像形成層16の画像化を提供し、領域30(比較的低い印刷ヘッドの温度、および比較的長い加熱時間)は、画像形成層18の画像化を提供する。画像形成層18の画像化に必要な時間は、実質的に画像形成層14を画像化するために必要な時間より長い。
画像形成層のために選択される活性化温度は、一般的に約90℃から約300℃の範囲内である。第一の画像形成層18の活性化温度(Ta)は、出荷および保管の間、画像部材の熱安定性にできるだけ一貫して低いことが好ましく、好適には約100℃またはそれ以上である。第三の画像形成層14の活性化温度(Ta)は、本発明の方法によって活性化することなく、この層を通じて加熱することによって、第二および第三の画像形成層16および18の活性化に対し、一貫して低いことが好ましく、好適には約200℃またはそれ以上である。第二の画像形成層の活性化温度(Ta)は、TaからTaの間であって、好適には約140℃から約180℃の間である。
本発明の方法で使用される熱印刷ヘッドは、典型的に印辰される画像の全体幅にわたって伸びる、抵抗の実質的な直線配列を含む。いくつかの実施例において、熱印刷ヘッドの幅は、画像のそれよりも短い。このような場合、熱印刷ヘッドは、画像の全体幅を処理するために、感熱画像部材に対して変位されてよく、または他の一つ以上の熱印刷ヘッドが使用されてもよい。これらの抵抗に電流を供給することによって、熱のパルスが提供される一方で、画像部材は典型的に、印刷ヘッドの抵抗のラインに垂直方向に運ばれている間に画像化される。熱印刷ヘッドによって感熱画像部材10に熱が加えられる間の時間は、典型的に画像のラインごとに約0.001から約100ミリ秒の範囲である。上限は、合理的長さの時間で画像を印刷するための必要性によって設定されるが、下限は、電子回路の制約によって定義されてよい。画像をなすドットの間隔は一般的に、運動方向へ平行および横断の両方の方向に、1インチごとに100〜600ラインの範囲であり、これらの方向のそれぞれに同一である必要はない。
図3は、典型的な熱印刷ヘッドと、感熱画像部材の間の接触領域の形成を概略で示している。熱印刷ヘッド32は、グレーズ要素35に位置する基材34を備える。任意に、グレーズ要素35も「グレーズの段差」36を備える。抵抗38は、ある場合、このグレーズの段差36の表面に位置し、あるいは平坦なグレーズ要素35の表面に位置する。保護膜層は、抵抗38、グレーズ要素35、および任意のグレーズの段差36上に置かれてよい。典型的に同一の材料からできているグレーズ要素35および任意のグレーズの段差36の組み合わせは、以下「印刷ヘッドのグレーズ」と称する。基材34との熱的接触は、典型的に同一のやり方で(例えば、ファンの使用によって)冷却される、ヒートシンク40である。感熱画像部材10は、実際の加熱抵抗の長さより実質的に大きな長さの印刷ヘッドのグレーズ(典型的には保護膜層を通じて)との熱的接触であってよい。したがって、典型的な抵抗は、感熱画像化媒体10の運搬方向に、約120ミクロン伸びているが、印刷ヘッドのグレーズとの感熱画像部材の熱的接触の領域は、200ミクロンまたはそれ以上であってよい。
画像形成中に、熱の相当量は、抵抗38から印刷ヘッドのグレーズへ移動され、印刷ヘッドのグレーズの温度は上がる。印刷速度と、感熱画像部材と印刷ヘッドのグレーズ間の正確な接触領域によって、抵抗38との接触の瞬間における、感熱画像部材10の温度は、周囲温度であってはならない。さらに、画像形成層のそれぞれの中の温度が同一ではないような、感熱画像部材10内の温度の勾配があってよい。
感熱画像部材が、抵抗38(または感熱画像化部材で画像を形成するのに適合した、その他の変調された熱源)によって加熱され始める、画像形成層の温度は、以後、その層の「ベースライン温度」と称する。感熱画像部材で画像を形成するために、感熱画像部材の変調された加熱が始まる時に、画像形成層内に、温度の勾配が存在する場合、ここで使用される用語としての層のベースライン温度は、勾配内の温度の範囲を含む。したがって、「ベースライン温度」という用語は、層の異なった領域に存在してよい、温度の変化を含むということが理解されるべきだ。
周囲温度より大きくなる、画像形成層のベースライン温度を生じる任意の加熱を、ここでは「予熱」と称する。予熱は、上述した印刷ヘッドのグレーズとの感熱画像部材の熱的接触によって、または以下に詳細が示されるその他の予熱手段との接触によって、影響を受けてよい。
図2を参照した、上記のそれぞれの画像形成層を印刷するための時間と温度領域の解析は、画像システムの三つすべての画像形成層に対する、ベースライン温度が同一、つまり周囲温度であることを前提とした。しかし、活性化温度まで特定の画像形成層を加熱するのに必要なエネルギーは、活性化温度とベースライン温度間の差異による。図4は、三つの層のベースライン温度は、それぞれ49℃であり、層14、16、および18の活性化温度は、それぞれ210℃、161℃、および105℃である、以下の例1に記載される方法による、画像形成層のそれぞれの最大密度を印刷するのに必要な相対エネルギーを示す。また、図4には、簡略化されたモデルによる、三つの画像形成層のDmaxに到達するのに必要なエネルギーが、それらの層のベースライン温度における変化とともに、どのように変化するかを表すラインを示す。図4に示される表の構成における前提は、特定の層でのDmaxに到達するのに必要なエネルギー量は、ベースライン温度における変化とともに直線的に変化するというものである。これは、その層の完全密度を形成するのに必要な、付加的なエネルギーがない、温度であるため、それぞれのラインは、特定の画像形成層に対する活性化温度で、ベースライン温度軸を妨害する。図4から分かるように、画像形成層のベースライン温度が上昇すれば、それを活性化するために、熱印刷ヘッドによって供給されなければならない熱量の相対変化は、より低い活性化温度の画像形成層に対し大きくなる。
例えば、図4を参照すると、画像形成層14および18に対する、20℃のベースライン温度で、その層のDmaxに到達するために画像形成層14へ供給されなければならないものの約1.7倍以上のエネルギーが、層18の最大密度(Dmax)に到達するために供給される必要がある。しかし、層14に対し同一の結果を成し遂げるために供給される必要があるように、約68℃のこれらの層に対するベースライン温度で、層18のDmaxに到達するために、同一量のエネルギーが供給される必要がある。この温度より上で、層14に対し同一の結果を成し遂げるために供給されなければならないものより少ないエネルギーが、層18のDmaxに到達するため供給される必要があり、層18のDmaxにも到達することなく、層14のDmaxに到達することは不可能となる。したがって本発明の実施は、画像形成層のベースライン温度の制御を伴う。
特定の画像形成層に対する所定のベースライン温度が、結果として、画像部材内の異なった温度勾配となってよい、さまざまな異なった方法によって得られてよいことは、当業者には明らかであろう。さらにこれらの勾配は、時間によって変化する。また、温度勾配が、画像形成層自体に存在することも可能である。これらの理由により、図4を参照した上記の解析は、本発明の理解を助長するものとして提示される簡略化と見なされ、いずれにおいても本発明を限定するものではない。
上述したように、本発明の方法によって、感熱画像部材で画像を形成するための律速な層は、画像形成層、図1に説明される画像部材の画像形成層18に、最も深く埋め込まれる。画像形成層16に画像情報を提供しない、比較的低い温度で、大量の熱が部材に移動されなければならないため、周囲温度のベースライン温度で、画像形成層16で画像を形成することなく、画像形成層18で画像を形成することは、熱拡散のために比較的長い時間を要する。図4を参照すると、画像形成層18に画像情報を提供するために供給されなければならないエネルギーが、ベースライン温度の変化によって、もっとも著しく影響を受けることが分かる。したがって、本発明の好適な実施例によると、画像形成層18が、第一印刷パスにおいて、第一ベースライン温度Tである一方で、熱印刷ヘッドによって、画像形成層14および16に熱が加えられ(同時である必要はない)、また画像形成層18が、第一ベースライン温度Tより大きく、画像形成層18の活性化温度より下の第二のベースライン温度Tである一方、第二印刷パスにおいて、画像形成層18に熱が実質的に加えられる。第一ベースライン温度Tは、ほぼ周囲温度、例えば約10℃から約30℃であることが好ましい。第二のベースライン温度は、実質的に周囲温度より上であることが好ましい。第二のベースライン温度の上限は、熱印刷ヘッドの作用温度範囲と、画像形成層18の活性化温度によって定義される。温度Tの好適な範囲は、約30℃から約80℃であり、特に好適なTの温度値は、約40℃から約70℃の間である。
画像形成層に熱を加えるための第一および第二のパスは、単一の印刷ヘッドによって連続的に実行されるか、または二つの別個の印刷ヘッドによって実行され得、二個の別個の印刷ヘッドは、感熱画像化部材の搬送方向において、互いに分離されており、後者の場合において、画像形成層18のベースライン温度が、二つの熱印刷ヘッドの間で、なんらかの方法によって調整される場合、実質的に並列的に印刷する。二つ以上の印刷ヘッドを用いることで、単一の印刷ヘッドの下の画像化部材を往復運動させる必要性がなくなる。
画像形成層14および16が画像化されるときの、画像形成層18のベースライン温度が実質的にTである場合(すなわち、ほぼ周囲温度でT未満である場合)、同じ印刷ヘッドの分離したパスにおける画像形成層14、16および18の各々に画像情報を個別的に提供することが可能である。この場合、三つのパスの全ては、三つの画像形成層の全てにおいて、画像を形成することが要求される。これらのパスのうち、画像形成層14および16が画像化される、二つのパスにおいて、画像形成層18は、ベースライン温度Tにある。画像形成層18において画像が形成される画像化される第三のパスにおいては、層18のベースライン温度は、Tである。
三つのパス(または三つの熱印刷ヘッド)が三つの画像形成層に画像を形成するために用いられる方法の別のバリエーションは、以下のようなものである。画像形成層16および18が、ベースライン温度T[16]およびT[18]にある間に、画像形成層14が画像化され、画像形成層16がベースライン温度T[16]にあり、画像形成層18がベースライン温度T[18]にある間に、画像形成層16が画像化され、画像形成層18がベースライン温度T[18]にある間に、画像形成層18が画像化される。この場合、T[18]は、T[18]またはT[18]のいずれか一方よりも大きく、T[16]は、T[16]よりも大きい。
本発明の分離した印刷パスが実行される順序は、本発明の実施のためには本質的ではないことに留意されたい。
熱印刷ヘッドの二つ以上のパスを用いて感熱画像化部材に画像を形成するとき、熱印刷ヘッドの速度は、各パスに対して等しくなければならず、そうでなければ、各画像形成層に対するベースライン温度は、各パスに対して等しくなければならない。本発明にしたがう感熱画像化部材に画像を形成するための複数のパスの使用は、印刷システム全体の最適化において、相当な柔軟性を導入する。
感熱印刷ヘッドの二つ以上のパスを用いて感熱画像化部材に画像が形成され、一つのパスにおける感熱印刷ヘッドの速度が、その他の少なくとも一つのパスにおける感熱印刷ヘッドの速度とは異なる、直接感熱画像化方法は、同時継続中の同一出願人による、本出願と同日に出願された、米国特許出願第xx/XXX,XXX号(代理人管理番号第A−8606AFP US号)に開示されており、その内容の全体は、参考のために本明細書に援用される。本発明の方法は、第一の速度で、感熱印刷ヘッドの少なくとも一つのパスによって、および第二の異なる速度で、感熱印刷ヘッドの少なくとも一つのパスによって、実行され得る。
黄色の画像は、その他の二つの減法混色の原色の画像と同じくらい、多くのグレーレベルで形成される必要はない。本発明の一つの実施例において、黄色を形成するのに使用される、グレーレベルの数は、その他の色に対して使用されるグレーレベルの部材より、故意に少なく作られる。極端には、黄色の画像形成層に対する二値画像を使用することも可能である(すなわち、それぞれのピクセルに与えられたDminおよびDmax値のみを有するもの)。黄色のサブ画像のグレーレベルのこのように小さな数でも、人間の目は、全体的な三色画像の品質における損失を簡単に認識することはできない。当業者には周知であるように、空間分解能をトレードオフする間、ディザリングを、明らかな数のグレーレベルを増やすために用いることができる。
本発明は、三つの異なった画像形成層を有する、感熱画像部材を参照して、記載されているが、同一の原理が、二つの画像形成層のみを備える、またはこのような層を四つ以上有する画像部材に適用されることができる。さらにそれぞれの色を形成するために必要なコンポーネントが、同一の層に配置されてよいが、何らかの方法、例えば、マイクロカプセルによって、互いに分離される。本発明の実施において必要なすべては、第一の色の形成に必要な感熱画像部材(典型的には、上述したような表面層)の特定の層の加熱時間が、第二の色の形成に必要なその層の加熱時間より短く、第一の色に対する活性化温度が、第二の色に対する活性化温度より高いことである。
感熱画像化部材は、
透明な基材の片側にある二つの画像形成層と、基材の反対側にある第三の画像形成層を有する、感熱画像部材を図5に説明する(正確な縮尺ではない)。図5を参照すると、基材52、第一の画像形成層58、スペーサー層56、第二の画像形成層54、第三の画像形成層60、任意の不透明な(例えば、白)層62、任意の保護膜層64、および任意のバックコート層66を含む、画像部材50が見られる。本発明のこの好適な実施例において、基材52は透明である。保護膜層、画像形成層、スペーサー層、およびバックコート層は、このような層に適した、以下に記載の材料のいずれかを含んでよい。不透明な層62は、高分子接着剤の二酸化チタンのような色素を備えてもよく、また当業者には周知の、反射するホワイトコーティングを提供する材料のいずれを備えてよい。
本発明の方法を使用して、画像形成層54での画像形成は、上述されたように、画像形成層58が第一のベースライン温度Tにある間に、第一のパスにおいて成し遂げられ得、画像形成層58での画像形成は、上述されたように、この層が第二のベースライン温度Tにある間に、第二の印刷パスにおいて成し遂げられ得る。
第三の画像形成層60での画像形成は、米国特許第6,801,233 B2号に記載されるように、熱印刷ヘッドとともに、画像部材50の反対側で印刷することによって、成し遂げられる。
画像が形成される際の、感熱画像部材内のいずれの画像形成層のベースライン温度も、当業者には明らかであるさまざまな技術によって調節されてよい。例えば、図3に示されるように、感熱画像部材のベースライン温度は、加熱要素による加熱の前に、印刷ヘッドのグレーズとの熱的接触によって影響をうけてよい。印刷ヘッドのグレーズの温度は、さまざまな周知の方法で調節されてよい。図3に上述されるように、印刷ヘッドのグレーズ要素36は典型的に、加熱または冷却されてよい、ヒートシンク40との間接的な熱的接触にある。別個の抵抗加熱、加熱液体の使用、放射(例えば、可視光線、紫外線、赤外線、またはマイクロ波放射を使用)、摩擦、熱風、印刷ヘッド38自体の使用によって、あるいは当業者に既知である、都合のよいいずれの方法によって、加熱が成し遂げられてよい。ヒートシンクは、ファン、冷風、冷却液体、電子冷却等の使用を含む、さまざまな周知の方法によって冷却されてよい。ヒートシンクの温度の閉ループ制御は、例えば、当技術分野で周知のような、一定の値を維持するために、サーミスタを使用して、加熱および冷却を行うことによって、温度を測定することでなされてよい。
その他の技術を使用して、画像形成の間、感熱画像部材の画像形成層のベースライン温度を調節してもよい。図6は、この結果を成し遂げるための、このような方法の例を示す。図6を参照すると、印刷ヘッドの抵抗との接触の前に、感熱画像部材10と接触および加熱するよう配置される、予熱要素70が見られる。矢印72は、感熱画像部材の運動方向を表す。その層が、上に定義されるベースライン温度Tである場合に、画像形成層18における画像の形成は行われる。したがって、予熱要素70は、画像形成層18が画像形成を受ける、印刷パス間、適所に配置される。適所に配置された予熱要素70なしで、画像形成層18がベースライン温度Tである間、画像形成層14および16は画像化される。一つ以上の印刷ヘッドが使用される場合、予熱要素がない、もう一つの印刷ヘッドを、画像形成層14および16で画像を形成するために使用することができる一方、一つの印刷ヘッドには、予熱要素70が装備されてよく、画像形成層18で画像を形成するために使用されてよい。これらの熱印刷ヘッドは、どちらの順でも印刷することができるが、予熱なしの熱印刷ヘッドが、まず感熱画像部材に接触することが好ましい。単一の印刷ヘッドが採用される場合、画像形成層14および16が画像化される、印刷パスにおいて、感熱画像部材10に接触するために、予熱要素70を動かすことができる。別の方法として、画像部材は、矢印72によって示される反対方向に変位されることができ、予熱要素70が印刷を行われた後でのみ、感熱画像部材と接触するようになる。
本発明の方法により、任意の熱提供部材を使用して、感熱画像部材を予熱してよい。予熱要素は、熱印刷ヘッドのヒートシンクと熱的に接触する、熱的伝導シムであってよく、感熱画像部材との付加的な接触領域を提供する。いくつかの場合、このシムも熱印刷ヘッドの抵抗に電流を供給する集積回路のカバーとして機能してよく、また熱印刷ヘッドのヒートシンクの一部であってよい。別の方法として、予熱要素は別個の抵抗加熱器、加熱液体の導管、または当業者には周知の、その他の加熱手段を含んでよい。
図6は、熱印刷ヘッドによって処理される画像部材の同一表面の予熱を示すが、熱印刷ヘッドによって処理されるものの反対の表面から、画像部材が予熱されることが可能であることは当然であろう。画像部材の両方の表面の予熱もまた可能である。
画像化部材の画像形成層のベースライン温度が、予熱要素との接触によって、顕著に変化するかどうかは、その部材が予熱要素と接触する長さに依存し、これは、感熱画像化部材10の搬送方向におけるそれらの間の接触の長さと、搬送の速度とに依存する。
本発明の一つの好適な実施例においては、上述のように、画像形成層18が、実質的に周囲温度に等しい、ベースライン温度Tである間、画像形成層14および16は、一つの印刷パスで画像化され、実質的に周囲温度より上の、ベースライン温度Tである間、画像形成層18は、第二の印刷パスで画像化される。予熱要素との接触が、画像形成層18のベースライン温度の調整に用いられ、二つの印刷パスが、同じ速度である場合、予熱要素の温度、または画像化部材と予熱要素との間の接触の長さは、二つの印刷パスの間で調整されなければならない。実際には、この結果をなすには困難があるかもしれない。しかし二つの印刷パスが、同一の速度で行われない場合、予熱要素の温度、またはそれと画像部材との接触の長さを調節する必要があるかもしれない。これは、第二印刷パスが、実質的にTに等しいベースライン温度にまで、画像形成層18を加熱するための時間を与える、低い速度であることが可能な一方で、画像化媒体が、画像形成層18(この場合、この層のベースライン温度は、実質的にTに等しいままである)を実質的に含む深さまで、予熱要素の温度を釣り合わせるのに十分な時間がないよう、第一印刷パスが、高い速度であることができるためである。
特に好適な実施例において、予熱要素はTより上で、感熱画像化媒体は、少なくとも約200ミクロンの搬送方向の長さにおいて、予熱要素と接触する。本発明の実施例において、熱印刷ヘッドの複数のパスの少なくとも一つが、他のパスの少なくとも一つとは異なる速度で実行され、例えば、画像形成層14および16は、第一パスで画像化され、画像形成層18は、第二パスで画像化され、第一パスは、約0.8インチ/秒、またはそれより上の速度で行われるのが好ましく、とくに約1インチ/秒、またはそれより上の速度で行われるのが特に好ましく、画像形成層18が画像化される第二印刷パスは、約0.5インチ/秒、またはそれより下の速度で行われるのが好ましく、約0.3インチ/秒、またはそれより下の速度で行われるのが特に好ましい。
本発明の方法の特に好適なもう一つの実施例において、予熱要素は周囲温度より上であり、感熱画像部材は、少なくとも約200ミクロンの搬送方向の長さにおいて、予熱要素と接触し、三つの印刷パスが採用される。画像形成層14が画像化される印刷パスは、約0.8インチ/秒、またはそれより上の速度で行われ、約1インチ/秒、またはそれより上の速度で行われるのが特に好ましく、画像形成層16が画像化される印刷パスは、約0.8インチ/秒、またはそれより上の速度で行われ、約1インチ/秒、またはそれより上の速度で行われるのが特に好ましく、画像形成層18が画像化される印刷パスは、約0.5インチ/秒、またはそれより下の速度で行われ、約0.3インチ/秒、またはそれより下の速度で行われるのが特に好ましい。
図7に示されているように、本発明のさらに別の実施例において、二つの印刷ヘッド80および82を含んだプリンターが提供されており、上記印刷ヘッドは、画像部材10の同じ表面を処理する。各印刷ヘッド80および82は、加熱要素の実質的に直線状である配列を含んでおり、上記配列は、感熱画像化部材10にわたり、搬送の方向に垂直な方向に延びている。好適には、印刷ヘッド80および82の加熱要素の間には、感熱画像化部材を予熱するための手段84が提供されている。感熱画像化部材10は、搬送手段88により、矢印86の方向に、印刷ヘッドおよび予熱手段を通り過ぎて、搬送される。搬送手段は、ニップローラー、またはプラテンローラ、または熱印刷ヘッドの一つまたは両方と対面しているローラであり得る。その他の搬送手段は、当業者にはよく知られている。
上述のように、予熱手段84は、当業者には明白な任意の手段(接触加熱、放射、熱風、等)であり得る。予熱手段84は、上述のように、熱印刷ヘッドの一つまたは両方の印刷ヘッドのグレーズであり得る。印刷ヘッドのグレーズの温度は、上述のように、熱印刷ヘッドのヒートシンクを加熱または冷却することにより、調整され得る。
本発明の一実施例において、印刷ヘッド80は、画像化部材10の画像形成層14および16を処理するために用いられ、その間、画像形成層18は、比較的低いベースライン温度にあるので、画像形成層18のベースライン温度を上昇させるために、予熱手段84が用いられる。予熱の後、画像形成層18に画像を形成するために、印刷ヘッド82が用いられる。当業者には、層を処理するために、その他の組み合わせも可能であることが明白であり得る。特に、画像形成層14は、熱印刷ヘッド80または82のいずれか一方または両方によって処理されることが可能である。第二の予熱手段によって印刷ヘッド82と分離されたものである可能性がある第三の印刷ヘッドが提供されることも可能である。
熱印刷ヘッド80および82は、必ずしも同じ設計を有している必要はない。本発明の発明者は、感熱画像化部材(例えば、画像形成層14)の表面の近くの画像形成層を処理するための理想的な抵抗の形状が、より深く埋め込まれた層(例えば、画像形成層18)を処理するための理想的な抵抗の形状とは異なることを発見した。特に、感熱画像化部材の搬送方向の長さが短い抵抗は、感熱画像化部材の表面の近くの画像形成層に好適である。例えば、画像形成層14は、加熱要素によって、約90ミクロンの長さだけ処理され得るが、画像形成層18は、加熱要素によって、180ミクロンの長さだけ処理され得る。そのような長さは、感熱画像化部材の搬送方向で測定される。加熱要素において、約5ミクロン程度の小さな差異は、重大であり得る。加えて、抵抗が配置される印刷ヘッドのグレーズの厚さは、理想的には、感熱画像化部材の表面の近くの画像形成層の印刷に対しては、より深く埋め込まれた層を印刷に対してよりも薄い。例えば、画像形成層14は、約70ミクロン程度の厚さのグレーズを有している、熱印刷ヘッドによって処理され得るが、画像形成層18は、約200ミクロン以上の厚さのグレーズを有している、熱印刷ヘッドによって処理され得る。グレーズの厚さにおける約5ミクロン程度の厚さの差は、顕著であり得る。
各熱印刷ヘッドが、ユニット長あたりに同数の抵抗を有していることもまた、必ずしも必要ない。例えば、米国特許第6,906,736号に記載されているように、各熱印刷ヘッドが、ユニット長あたりに異なる数の抵抗を有していることが、好適であり得る。
予熱手段84が、熱印刷ヘッド82の印刷ヘッドのグレーズである場合、感熱画像化部材10の印刷の間に、熱印刷ヘッド82が、熱印刷ヘッド80とは異なる温度(好適には、より高い)に維持されることが、好適である。
予熱手段84は、画像化部材10に追加的な熱を提供するように記載されてきたが、代替的に、予熱手段84が、冷却手段であり得ることは、明白である。予熱手段84が冷却手段である場合、熱印刷ヘッド80は、例えば、画像形成層18に画像を形成するために用いられ得、これによってそのベースライン温度は低められ得、熱印刷ヘッド82は、画像形成層14および16に画像を形成するために用いられ得る。当業者は、その他の組み合わせも想到し得る。
画像化部材10の基材12が、画像形成層によってコートされ得、これが、熱印刷ヘッド80または82によって(感熱画像化部材の反転の後に)処理され得ること、または追加的な熱印刷ヘッドによって処理され得ること(この場合には、感熱画像化部材の両側の処理は、同時であり得る)は、明白である。
図7に示されているサーマルプリンターは、熱印刷ヘッドに関連して記載されてきたが、当業者には、熱印刷ヘッド80および82が、感熱画像化部材10に画像を形成し得る、なんらかの変調された加熱手段または変調されていない加熱手段であることが、明白である。例えば、熱印刷ヘッド80および82は、例えばレーザまたはレーザアレイのような、制御された放射のホットスタンプまたはソースであり得る。上述のように、当該技術分野においては、加熱のために光源が用いられる場合に、感熱画像化部材の中に光の吸収体が組み込まれ得ることが、周知である。例えば、米国特許第5,627,014号に記載されているように、そのような吸収体は、吸収されるべき放射が可視範囲外にある場合には(例えば、電磁スペクトルの紫外領域または赤外領域)、必ずしも可視である必要はない。
本発明の実施において、印刷ヘッド自体、および画像内の先行する(および隣接する)ピクセルの印刷に起因する、感熱画像部材の余熱を補償するために、熱印刷ヘッド(またはその他の加熱手段)によって供給される印刷パルスは、調節されるべきである。このような熱履歴の補正は、米国特許第6,819,347 B2号に記載されるように行われてよい。
ここで上述されるように、本発明の方法はそれぞれの色、例えばシアン、マゼンタ、または黄色の独立した形成を提供することができる。したがって、この実施例において、温度と時間の一つの組み合わせは、その他の色の顕著な量を生成することはないが、一つの色の任意の密度の選択も可能とする。温度と時間のもう一つの組み合わせは、三つの色などのもう一つの選択を可能とする。温度−時間の組み合わせの並置は、いずれの相当量の三つの減法混色の原色の任意の組み合わせの選択も可能とする。
本発明のその他の実施例において、完全に独立しているものより、むしろ画像形成層の熱処理は、実質的に独立、または部分的にのみ独立したものであってよい。材料の特性、印刷速度、エネルギー消費、材料費、およびその他のシステム要件を含む、さまざまな検討は、処理の独立性の不足、例えば、もう一つの色による意図した色の汚濁であるといった、カラー「クロストーク」の因果関係を増長するシステムを決定付けるかもしれない。本発明によって処理する独立した、または実質的に独立した色が、写真品質の画像化に重要である一方、この要件は、例えば、ラベルやクーポンのような一定の画像を形成する上ではそれほど重要ではないかもしれなし、これらの場合、改良された印刷速度や低コストなどの経済上の考慮のために断念されるかもしれない。
本発明の実施例において、多色感熱画像部材の別の画像形成層の処理が完全でないが、実質的にまたは部分的に独立しているのみの場合、また意図的に第一の色が第二の色の一定の量が生成する場合、画像部材の色域は減少する。上述したように、画像部材の色域は、画像化の状況に影響されるので、色域、速度、コストなどに関して、意図する適用に向けて、全体的なシステムを最適化するために、これらの状況は選択されてよい。
多くの画像形成技術が、タイミング層、融解転移、および化学物質基準と併せて、埋め込まれた層(詳細が上述される)での熱の拡散、化学的拡散または分解を含んだ、本発明に従って、利用されてよい。多くのこのような画像形成技術が、米国特許第6,801,233 B2号に詳細に記載されている。すべてのこのような画像形成技術は、本発明の方法において利用される、画像部材で利用されてよい。
ここで注目すべきは、本発明の方法において利用される、画像部材の画像形成層は、それ自体が二つまたはそれ以上の別個の層または相を備えてよいことである。例えば、画像形成材料が開発者材料と併せて使用される、ロイコ染料である場合、そのロイコ染料と開発者材料は、別個の層に置かれてよい。
本発明によって使用される画像部材の画像形成層は、一つ以上の色の変化を任意に受けてよい。例えば、画像部材10(図1)の画像形成層14は、加熱の量の関数として、無色から黄色、赤となってよい。同様に、画像形成層は有色体で開始され、加熱によって脱色されてもよい。このような色の変化は、米国特許第3,895,173号に記載される画像化メカニズムを活用することによって得ることができるということは、当業者は認識するであろう。
色を変化させるために熱的に誘導されてよい、材料の任意の組み合わせが、画像形成層において使用されてよい。材料は熱の影響の下、融解のような、物理的なメカニズムによってともにもたらされる結果か、反応率の熱加速を通じた結果のどちらかとして、化学的に反応してよい。反応は、化学的に可逆性または不可逆性であってよい。
感熱画像部材に対する基材、例えば基材12は、高分子材料または表面加工紙のような、感熱画像部材での使用に適した材料であり、透明、または反射するものであってよい。また基材も、接着促進層、帯電防止層、またはガスバリヤ層のような層を支えてよい。画像形成層18を覆うものと反対の基材12の面は、ロゴのような印を支えてよく、または感圧接着剤のような接着剤組成を備えてよい。このような接着剤は、張りなおし可能なライナー層によって保護されてよい。基材12は、約2マイクロメータの厚さから、約500マイクロメータまたはそれ以上の厚さのカード用紙までの範囲における適用による、実際の厚さであってよい。
好適な実施例において、少なくとも一つ、好適にはすべての画像形成層は、画像提供材料として、結晶形の化合物を含むが、結晶形は、化合物の非晶形は本来、結晶形から異なった色を有する、非晶形の液体に変換されることが可能である。少なくとも一つの画像形成層が、このような化合物を含む、カラー感熱画像化方法および感熱画像部材は、本発明の譲受人に譲渡された、2004年2月27日出願の米国特許出願第10/789,648号(米国特許公開第2004/0176248 A1号)に記載および特許請求されている。
例えば画像部材10の画像形成層14、16、および18といった、本発明の方法において使用される画像部材の画像形成層は、上述の画像形成材料のいずれか、またはその他の熱的に活性する接着剤を備えてよく、典型的には、約0.5から約4マイクロメータの厚さ、好適には、約2マイクロメータである。上述されるような、画像形成層が一つ以上の層を備える場合、構成層のそれぞれは、典型的に約0.1から約3マイクロメータの厚さである。画像形成層は、固体材料、封入液体、非晶質または固体材料の分散、あるいは高分子接着剤の活性剤溶液、もしくは上記の組み合わせを備えてよい。
保護膜層24のような画像部材の外面から、画像形成層14のような第一の画像形成層と、層20のようなスペーサー層との間のインターフェースへの距離は、約2から5マイクロメータの間であることが好ましく、画像部材の外面から、画像形成層16のような第二の画像形成層と、スペーサー層22のようなスペーサー層の間のインターフェースまでの距離は、約7から約12マイクロメータの間であることが好ましく、画像部材の外面と、画像形成層18のような第三の画像形成層と、基材12のような基材との間のインターフェース間の距離は、少なくとも約28マイクロメータであることが好ましい。
スペーサー層20および22のようなスペーサー層は、熱的絶縁層として機能し、いずれの適した材料を備えてよい。典型的に適した材料には、ポリ(ビニルアルコール)のような水溶性高分子、またはアクリレートあるいはポリウレタンのような水性ラテックス材料を含む。さらに、スペーサー層20および22は、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、または硫酸バリウムのような無機充てん剤;酸化亜鉛、二酸化チタン、またはベンゾトリアゾールのような有機材料といった、紫外線吸収体;有機結晶化合物のような相を変化する材料などを備えてよい。いくつかの実施例において、スペーサー層は、例えば、ポリ(エチルメタクリレート)のような溶剤可溶高分子であってよい。上で触れたように、スペーサー層20および22のような、画像部材の二つのスペーサー層が、実質的に同一の熱的拡散率である材料を備える場合、好適にはスペーサー層20のような熱印刷ヘッドによって接触する画像部材の表面に近いスペーサー層は、スペーサー層22のような接触表面から遠い、スペーサー層より薄い。好適な実施例において、より薄いスペーサー層は、約3.5〜4マイクロメータの厚さであり、より厚いスペーサー層は、約18〜20マイクロメータの厚さである。
スペーサー層は、水または有機溶剤から覆われてよく、あるいはラミネートフィルムとして適用されてよい。それらは、不透明または透明であってよい。層20および22のようなスペーサー層の一つが、不透明である場合、基材12のような基材は、透明であることが好ましい。好適な実施例において、基材は不透明であり、両方のスペーサー層は透明である。
また本発明の方法において利用される感熱画像部材は、保護膜層を備えてよい。保護膜層は、一つ以上の層を備えてよい。保護膜の機能は、熱印刷ヘッドと接触する耐熱性の表面の提供、画像を保護するためのガスバリヤ特性と紫外線吸収の提供、画像の表面に対して適した表面(例えば、マットまたはつや)の提供を含む。好適には、保護膜層は、2マイクロメータの厚さ以上ではない。
本発明の代替的な実施例において、保護膜24を覆うよりもむしろ、画像形成層14は、厚さ約4.5マイクロメータ未満のポリ(エチレンテレフタレート)のような薄い基材を覆う。これは、画像部材の残存層に積層されてよい。被膜および積層の任意の組み合わせも、画像部材10の構造を構築するために使用されてよい。
本発明による、特に好適な感熱画像部材は、以下のように構成される。
厚さ約75ミクロンの白ポリ(エチレンテレフタレート)ベース、バージニア州ホープウェルの帝人デュポンフィルム社より入手可能なMelinex 339で基材を充てんする。
基材に置かれた第一の層は、十分に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、例えば、テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能なCelvol 325(96.7重量%)、グリオキサル(架橋剤、3重量%)、およびZonyl FSN(デラウエア州ウィルミントンのデュポン社より入手可能なコーティング助剤、0.3重量%)からなる、任意の酸素障壁層である。存在する場合、この層は約1.0g/mの被覆率を有する。
基材または任意の酸素障壁層のどちらかにに直接置かれるのは、前述の米国特許番号7,008,759に開示されるタイプの融点が210℃であるシアンカラーフォーマー(重量1)、ジフェニルスルホン(融点が125℃である熱溶媒、平均粒子サイズが1ミクロン未満である、結晶の水分散液として塗布、重量3.4)、Lowinox WSP(インディアナ州ウェストラフィエットのグレートレイクスケミカル社より入手可能なフェノール系酸化防止剤、平均粒子サイズが1ミクロン未満の結晶の水分散液として塗布、重量0.75)、Chinox 1790(台湾のキテック・ケミカル社より入手可能な第二のフェノール系酸化防止剤、平均粒子サイズが1ミクロン未満の結晶の水分散液として塗布、重量1)、ポリ(ビニルアルコール)(テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な結合剤Celvol 205、重量2.7)、グリオキサル(重量0.084)、およびZonyl FSN(重量0.048)からなるシアン画像形成層である。この層は、約2.5g/mの被覆率を有する。
シアン色形成層に置かれるのは、蛍光増白剤を含んだバリヤ層である。この層は、十分に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、例えば、テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な、前述のCelvol 325(重量3.75)、グリオキサル(重量0.08)、Leucophor BCF P115(ノースカロライナ州シャーロットのクラリアント社より入手可能な蛍光増白剤、重量0.5)、ホウ酸(重量0.38)、およびZonyl FSN(重量0.05)からなる。この層は、約1.5g/mの被覆率を有する。
バリヤ層に置かれるのは、Glascol C−44(ニューヨーク州タリタウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社より入手可能なラテックス、重量18)、Joncryl 1601(ウィスコンシン州スターテバントのジョンソンポリマー社より入手可能なラテックス、重量12)、およびZonyl FSN(重量0.02)からなる、熱的絶縁中間層である。この層は、約13g/mの被覆率を有する。
熱的絶縁中間層に置かれるのは、十分に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、例えば、テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な、前述のCelvol 325(重量2.47)、グリオキサル(重量0.07)、ホウ酸(重量0.25)、およびZonyl FSN(重量0.06)からなるバリヤ層である。この層は、約1.0g/mの被覆率を有する。
バリヤ層に置かれるのは、2004年2月27日出願の米国特許出願番号10/788,963、米国特許公開第US2004/0191668 A1号に開示されるタイプの融点が155℃である、マゼンタカラーフォーマー(重量1.19)、フェノール系酸化防止剤(インディアナ州ウェストラフィエットのグレートレイクスケミカル社より入手可能な、融点が161〜164℃であるアノックス29、平均粒子サイズが1ミクロン未満の結晶の水分散液として塗布、重量3.58)、Lowinox CA22(インディアナ州ウェストラフィエットのグレートレイクスケミカル社より入手可能な、第二のフェノール系酸化防止剤、平均粒子サイズが1ミクロンの結晶の水分散液として塗布、重量0.72)、ポリ(ビニルアルコール)(テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な結合剤Celvol 205、重量2)、Carboset 325のカリウム塩(オハイオ州のクリーブランドのノベオン社より入手可能なアクリル共重合体、重量1)、グリオキサル(重量0.06)、Zonyl FSN(重量0.06)からなる、マゼンタ色形成層である。この層は、約2.7g/mの被覆率を有する。
マゼンタ色形成層に置かれるのは、十分に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、例えば、テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な、前述のCelvol 325(重量2.47)、グリオキサル(重量0.07)、ホウ酸(重量0.25)、およびZonyl FSN(重量0.06)からなる、バリヤ層である。この層は、約1.0g/mの被覆率を有する。
バリヤ層に置かれるのは、Glascol C−44(重量1)、Joncryl 1601(ジョンソンポリマーより入手可能なラテックス、重量0.67)、およびZonyl FSN(重量0.004)からなる、第二の熱的絶縁中間層である。この層は、約2.5g/mの被覆率を有する。
第二中間層に置かれるのは、2004年2月27日出願の米国特許出願第10/789,566号、米国特許公開第2004/0204317 A1号に記載のDye XI(融点202〜203℃)(重量4.57)、ポリ(ビニルアルコール)(テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な結合剤Celvol 540、重量1.98)、コロイドシリカ(日本の東京の日産化学工業社より入手可能なSnowtex 0−40、重量0.1)、グリオキサル(重量0.06)、およびZonyl FSN(重量0.017)からなる、黄色色形成層である。この層は、約1.6g/mの被覆率を有する。
黄色色形成層に置かれるのは、十分に加水分解されたポリ(ビニルアルコール)、例えば、テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能な前述のCelvol 325(重量1)、グリオキサル(重量0.03)、ホウ酸(重量0.1)、およびZonyl FSN(重量0.037)からなる、バリヤ層である。この層は、約0.5g/mの被覆率を有する。
バリヤ層に置かれるのは、ナノ粒子段階の二酸化チタン(ニュージャージー州の南プレーンフィールドのコボ・プロダクツ社より入手可能なMS−7、重量1)、ポリ(ビニルアルコール)(デラウエア州ウィルミントンのデュポン社より入手可能な結合剤Elvanol 40−16、重量0.4)、Curesan 199(ウィスコンシン州アップルトンのBASF社より入手可能な架橋剤、重量0.16)、およびZonyl FSN(重量0.027)からなる、紫外線阻害層である。この層は、約1.56g/mの被覆率を有する。
紫外線阻害層に置かれるのは、ラテックス(マサチューセッツ州ウィルミントンのネオレジンズ社より入手可能なXK−101、重量1)、スチレン/マレイン酸共重合体(ペンシルバニア州ウィルミントンのサートマー社より入手可能なSMA 17352H、重量0.17)、架橋剤(ペンシルベニア州ピッツバーグのベイヤーマテリアルズサイエンス社より入手可能なBayhydur VPLS 2336、重量1)、ステアリン酸亜鉛(ケンタッキー州エリザベスタウンのサイテックプロダクツ社より入手可能なHidorin F−115P、重量0.66)およびZonyl FSN(重量0.04)からなる、保護膜である。この層は、約0.75g/mの被覆率を有する。
上記の好適な感熱画像部材を使用した、黄色の画像を印刷するための最適な条件は、以下のとおりである。熱印刷ヘッドパラメータ:
1インチごとのピクセル:300
抵抗サイズ:2×(31.5×120)ミクロン
抵抗:3000オーム
グレーズの厚さ:110ミクロン
圧力:3ポンド/直線インチ
ドットパターン:傾斜グリッド。
黄色色形成層は、以下の表に示されるように印刷される。ラインサイクルタイムは、75%のデューティサイクルの個々のパルスに分割される。感熱画像部材は、約0.3mmの距離をヒートシンク温度で、熱印刷ヘッドのグレーズとの接触によって予熱され
る。
Figure 2008538332
上記の好適な感熱画像部材を使用した、マゼンタの印刷に適した条件は以下のとおりである。熱印刷ヘッドパラメータ:
1インチごとのピクセル:300
抵抗サイズ:2×(31.5×120)ミクロン
抵抗:3000オーム
グレーズの厚さ:200ミクロン
圧力:3ポンド/直線インチ
ドットパターン:傾斜グリッド。
マゼンタの色形成層は、以下の表に示されるように印刷される。ラインサイクルタイムは、7.14%のデューティサイクルの個々のパルスに分割される。感熱画像部材は、約0.3mmの距離をヒートシンク温度で、熱印刷ヘッドのグレーズとの接触によって予熱される。
Figure 2008538332
上記の好適な感熱画像部材を使用した、シアンの印刷に適した条件は以下のとおりである。熱印刷ヘッドパラメータ:
1インチごとのピクセル:300
抵抗サイズ:2×(31.5×180)ミクロン
抵抗:3000オーム
グレーズの厚さ:200ミクロン
圧力:3ポンド/直線インチ
ドットパターン:傾斜グリッド
シアンの色形成層は、以下の表に示されるように印刷される。ラインサイクルタイムは、約4.5%のデューティサイクルの個々のパルスに分割される。感熱画像部材は、約0.3mmの距離をヒートシンク温度で、熱印刷ヘッドのグレーズとの接触によって予熱される。
Figure 2008538332
ここで本発明は、例を通じて、特定の好適な実施例に関し、さらに示されるが、これらは説明のためのみであって、本発明は、ここに引用される材料、画像化部材、画像化方法、などについて限定されるものではないことを理解されたい。とくに明記されない限り、すべての部分とパーセンテージは重量によるものである。
以下の例のすべてに使用される感熱画像部材は、以下のように準備された。
以下の材料は、感熱画像部材の準備に使用された。
テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能なポリ(ビニルアルコール)の段階のCelvol 205
テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能なポリ(ビニルアルコール)の段階のCelvol 325
テキサス州ダラスのセラニーズ社より入手可能なポリ(ビニルアルコール)の段階のCelvol 540
マサチューセッツ州クウィルミントンのネオレジンズ社より入手可能なネオクリルA−639
ニューヨーク州タリタウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社より入手可能なポリアクリルアミドである、Glascol TA
デラウエア州ウィルミントンのデュポン社より入手可能な界面活性剤Zonyl FSNニュージャージー州フローハムパークのBASF社より入手可能な界面活性剤Pluronic 25R4
ペンシルバニア州アレンタウンのエアプロダクツアンドケミカルズ社より入手可能な界面活性剤Surfynol CT−111
ペンシルバニア州アレンタウンのエアプロダクツアンドケミカルズ社より入手可能な界面活性剤Surfynol CT−131
ペンシルバニア州フィラデルフィアのROHMアンドHAAS社より入手可能な界面活性剤Tamol 731
ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル社より入手可能な界面活性剤トリトンX−100
ケンタッキー州エリザベスタウンのサイテックプロダクツ社より入手可能なステアリン酸亜鉛段階のHidorin F−115P
イリノイ州シカゴのONDEONalco 社より入手可能なシリカ分散Nalco 30V−25
ウィスコンシン州ニューベルリンのテクラ社より入手可能な、厚さほぼ8ミリの白色硬質ポリ(塩化ビニル)フィルムベースRPVC0.008
黄色カラーフォーマー:2004年2月27日出願の米国特許出願第10/789,566号、米国特許公開第2004/0204317 A1号に記載のDye IV(融点105〜107℃)
マゼンタカラーフォーマー:2004年2月27日出願の米国特許出願第10/788,963号、米国特許公開第2004/0191668 A1号に開示されるタイプの融点が155℃のカラーフォーマー、インディアナ州ウェストラフィエットのグレートレイクスケミカル社より入手可能な、融点が161〜164℃の熱溶媒アノックス29をマゼンタカラーフォーマーとともに使用した。
シアンカラーフォーマー:前述の米国特許出願第10/788,963号に開示されるタイプの、融点が210℃のカラーフォーマー。画像部材は、RPVC0.008である、基材に加えられた連続的な塗布によって準備された。
黄色画像形成層は以下のように適用された:
黄色カラーフォーマー(10g)を、Celvol 205(17.6%の水溶液6.3gを水に加えたもの)、メチルアセテート(4g)、および水(43.7g)からなる混合物で、ガラス玉が装備された磨砕機を使用して、室温で24時間撹拌して分散した。結果として、分散で得られた固体内容物の合計は、18%であった。
上記の分散は、水と以下の表に挙げられる材料と組み合わせて、記載された割合で黄色染料形成層に対するコーティング液体を作成した。したがって準備された塗料は、乾燥時の厚さが1.9ミクロンとなるようRPVC0.008に塗布された。
Figure 2008538332
次に適用された中間層は、以下のとおりである:
水を以下の表に挙げられる材料と組み合わせ、乾燥時の厚さが18ミクロンとなるよう黄色画像形成層に塗布された、コーティング液体を提供した。
Figure 2008538332
マゼンタ画像形成層は、以下のように適用された。
マゼンタカラーフォーマー(587.50g)を、Surfynol CT−111(83%の水溶液26.88gを水に加えたもの)、Surfynol CT−131(52%の水溶液20.43gを水に加えたもの)、メチルアセテート(375g)、および水(1490.19g)からなる混合物で、ガラス玉が装備された磨砕機を使用して、室温で21.5時間撹拌して、分散した。結果として、分散で得られた固体内容物の合計は、14.03%であった。
融点が165℃である熱溶媒(510g)を、Tamol 731(6.86%の水溶液437.32gを水に加えたもの、硫酸でpH6.7〜6.8に調節された)、Celvol 205(17.6%の水溶液340.91gを水に加えたもの)、および水(711.77g)からなる混合物で、ガラス玉が装備された磨砕機を使用して、室温で18.5時間撹拌し、分散した。結果として、分散で得られた固体内容物の合計は、23.29%であった。
上記の分散は、水と以下の表に挙げられる材料と組み合わされ、記載された割合でマゼンタ染料形成層に対するコーティング液体を作成した。したがって準備された塗料は、乾燥時の厚さが1.9ミクロンとなるよう、準備された中間層に塗布された。
Figure 2008538332
第二の中間層は、以下のように適用された:
水を以下の表に挙げられる材料と組み合わせ、乾燥時の厚さが3.5ミクロンとなるよう、マゼンタ画像形成層に塗布された、コーティング液体を提供した。
Figure 2008538332
シアン画像形成層は、以下のように適用された:
シアンカラーフォーマー(705.0g、融点207〜210℃)を、Surfynol CT−131(52%の水溶液14.42gを水に加えたもの)、Pluronic
25R4(100%活性のもの18.75g)、トリトンX−100(100%活性のもの18.75g)、メチルアセテート(437.5g)、および水(1312.5g)からなる混合物で、ガラス玉が装備された磨砕機を使用して、室温で18.5時間撹拌し、分散した。結果として、分散で得られた固体内容物の合計は、26.98%であった。
上記の分散は、水と以下の表に挙げられた材料と組み合わされ、記載された割合でシアン染料形成層に対するコーティング液体を作成した。したがって、準備された塗料は、乾燥時の厚さが2.0ミクロンとなるよう、上のように準備された第二の中間層に塗布された。
Figure 2008538332
保護膜は、以下のように適用された:
水を以下の表に挙げられる材料と組み合わせ、乾燥時の厚さが0.76ミクロンとなるよう、シアン画像形成層に塗布された、コーティング液体を提供した。
Figure 2008538332
以下の例IおよびIIでは、次のような印刷パラメータが使用された:
印刷ヘッド:東芝ホクト電子社より入手可能なToshiba F3788B
印刷ヘッド幅:115mm、108.4印刷幅
1インチごとのピクセル:300
抵抗サイズ:2×(31.5×120)ミクロン
抵抗:1835オーム
グレーズの厚さ:65ミクロン
圧力:1.5〜2ポンド/直線インチ
ドットパターン:長方形グリッド
(実施例I)
この実施例は、比較目的のために、上述のように準備された感熱画像化部材が三つの印刷パスにおいて画像化される方法を示しており、それぞれのパスは同じ速度であって、予熱が同量である。
三つすべての色は、下表に示された通り、前記搬送方向およびラインサイクルタイムにおける解像度で印刷された。前記ラインサイクルタイムは、95%のデューティサイクルの個々のパルスに分割された。それぞれの色は、下表に示される電圧およびパルス数値を使用して、別個のパスにおいて印刷された。前記感熱画像部材は、約0.3mmの距離を前記ヒートシンク温度で、物質との接触によって予熱された。前記画像部材の10のエリアは、(指示範囲におけるパルスの最小値を使用した)Dminから、(指示範囲におけるパルスの最大値を使用した)Dmaxまでの範囲で、それぞれの色において印刷された。
Figure 2008538332
それぞれの色付けされたパッチは、スイスのGretag社製Gretag SPM50密度計を使用して計測された。前記密度計の条件は、照明=D50、観測角度=2度、密度標準=DIN、白のベースに対してキャリブレーション、フィルタなし、である。それぞれのパッチに関連付けられたCIELab色は図8に示されており、a*およびb*値のみが示されている。また、図8に示されているように、純色の前記a*およびb*値は、ほぼ2.0の反射光学密度でのフォーマーである。
本例の前記方法を使用して、三つすべての減法混色の原色が前記感熱画像部材上に印刷されてもよいということは、図8から読み取ることができる。
(実施例II)
本例は、本発明の方法を説明するもので、上述のように準備された前記感熱画像部材は三つの印刷パスにおいて撮像されており、それぞれのパスは同じ速度であって、
それらのうちの一つは、他の二つとは異なる予熱の温度を有している。
三つすべての色は、下表に示された通り、別個のパスにおいて印刷された。前記ラインサイクルタイムは、95%のデューティサイクルの個々のパルスに分割された。前記感熱画像部材は約0.3mmの距離を前記ヒートシンク温度で、物質との接触によって予熱された。前記画像部材の10のエリアは、(指示範囲におけるパルスの最小値を使用した)Dminから、(指示範囲におけるパルスの最大値を使用した)Dmaxまでの範囲で、それぞれの色において印刷された。
Figure 2008538332
それぞれの色付けされたパッチは、上記の実施例1に記載の通り、計測された。それぞれのパッチに関連付けられたCIELab色は図9に示されており、a*およびb*値のみが示されている。また、図9に示されているように、純色の前記a*およびb*値は、ほぼ2.0の反射光学密度でのフォーマーである。
本例の前記方法を使用して、三つすべての減法混色の原色が前記感熱画像部材上に印刷されてもよいということは、図9から読み取ることができる。使用可能な色域は、例1の前記方法のものよりも大きい。黄色は、実施例1のものと同じであり、シアンは、実施例1のものと類似しているが、マゼンタの色の純度は、実施例1のものよりも顕著に大きい。
実施例IIIにおいて、以下の印刷パラメータが使用された。
印刷ヘッド:KYT106−12PAN13(京セラ株式会社、京都市伏見区竹田鳥羽殿町6、日本)
印刷ヘッド幅:3.41インチ(106mm印刷ライン幅)
1インチごとのピクセル:300
抵抗サイズ:70×80ミクロン
抵抗:3059オーム
グレーズの厚さ:55ミクロン
圧力:1.5〜2ポンド/直線インチ
ドットパターン:長方形グリッド
(実施例III)
本例は、本発明の方法を説明するもので、上述のように準備された前記感熱画像部材は二つの印刷パスにおいて撮像されており、それぞれのパスは異なる速度である。第一の印刷パスにおいて、シアンおよびマゼンタの色形成層は、約25℃のベースライン温度で処理された。第二の印刷パスにおいて、黄色の色形成層は、約60℃のベースライン温度で処理された。
両印刷パスは、400dpiで前記搬送方向に実行された。34Vの電圧が前記熱印刷ヘッドに適用された。16.7msのラインサイクルタイムは、下表に示された通り、処理されている画像形成層に依存して、異なるデューティサイクルの1001個の個々のパルスに分割された。前記感熱画像部材は、約0.3mmの距離を前記ヒートシンク温度で、物質との接触によって予熱された。前記画像部材の10のエリアは、(指示範囲におけるパルスの最小値を使用した)Dminから、(指示範囲におけるパルスの最大値を使用した)Dmaxまでの範囲で、それぞれの色において印刷された。
Figure 2008538332
それぞれの色付けされたパッチは、上記の実施例1に記載の通り、計測された。それぞれのパッチに関連付けられたCIELab色は図10に示されており、a*およびb*値のみが示されている。また、図10に示されているように、純色の前記a*およびb*値は、ほぼ2.0の反射光学密度でのフォーマーである。
本例の前記方法を使用して、三つすべての減法混色の原色が前記感熱画像部材上に印刷されてもよいということは、図10から読み取ることができる。利用可能な色域が、実施例Iの方法のものよりも大きいということも、読み取ることができる。黄色は、実施例Iのものと同じであり、シアンは、実施例Iのものと類似しているが、マゼンタの色の純度は、実施例Iのものよりも顕著に大きい。
本発明は、そのさまざまな好適な実施例に対する詳細について説明されてきたが、当業者は、本発明は、それらに限定されるものではなく、むしろ、本発明の精神および補正された請求項の範囲内での変形および修正が可能であるということを認識するであろう。
本発明、さらにその他の目的および利点、ならびにそのさらなる特徴をより理解するために、さまざまな好適な実施例の以下の詳細な説明に添付図面と併せて参照がなされる。
図1は、本発明の方法に利用され得る、部分的に概略した多色感熱画像部材の側断面図である。 図2は、多色感熱画像部材の別個の色を処理するために、必要な加熱の相対時間および温度を示す、図式の説明図である。 図3は、多色感熱画像部材に接触する、熱印刷ヘッドの概略側断面図、 図4は、多色感熱画像部材の個別の画像形成層に画像情報を提供するために必要な熱における、ベースライン温度効果の概算の図式の説明図である。 図5は、本発明の方法に利用され得る別の多色感熱画像化部材の部分的な概略側断面図である。 図6は、多色感熱画像化部材と接触している熱印刷ヘッドと関連する予熱要素の側断面図である。 図7は、本発明のサーマルプリンターの概略図である。 図8は、多色感熱画像化方法に利用可能な色域を示す表である。 図9は、本発明の好適な実施例に利用可能な色域を示す表である。 図10は、本発明の別の好適な実施例に利用可能な色域を示す表である。

Claims (13)

  1. (a)第一の活性化温度(Ta)を有する第一の画像形成組成物を含む第一の層と、第二の活性化温度(Ta)を有する第二の画像形成組成物を含む第二の層とを少なくとも備えた感熱撮像部材を提供することであって、TaはTaよりも低く、前記第一および前記第二の画像形成組成物のそれぞれは、互いに異なる色の画像を形成することが可能である、ことと、
    (b)前記感熱撮像部材の前記第一の層を第一のベースライン温度(T )まで予熱することと、
    前記感熱撮像部材の前記第一の層を前記第一のベースライン温度(T )まで予熱した後に、前記感熱撮像部材の前記第二の層の領域に熱を加えて、この領域を前記第二の活性化温度(Ta )まで加熱することにより、前記第二の画像形成組成物内に画像を形成することと、
    (d)前記感熱撮像部材の前記第一の層を第二のベースライン温度(T )まで予熱することと、
    前記感熱撮像部材の前記第一の層を前記第二のベースライン温度(T )まで予熱した後に、前記感熱撮像部材の前記第一の層の領域に熱を加えて、この領域を前記第一の活性化温度(Ta )まで加熱することにより、前記第一の画像形成組成物内に画像を形成することと
    を含む多色感熱撮像方法であって、
    はTよりも少なくとも約5℃高く、
    およびTの両方は、Ta よりも少なくとも約5℃低く、
    それによって、前記感熱撮像部材内に二つ以上の色の画像が形成される、方法。
  2. 予熱手段を備えた感熱プリントヘッドを用いて、前記感熱撮像部材の前記第一の層を前記第一または前記第二のベースライン温度(T またはT )まで予熱することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. (a)第一の活性化温度(Ta を有する第一の画像形成層と、第二の活性化温度(Ta を有する第二の画像形成層とを少なくとも備えた感熱撮像部材を提供することであって、前記第一の活性化温度(Ta は、前記第二の活性化温度(Ta よりも低く、前記第一および第二の画像形成層のそれぞれは、互いに異なる色の画像を形成することが可能である、ことと、
    (b)前記第一の画像形成層を第一のベースライン温度(T )まで予熱することと、
    前記第一の画像形成層を前記第一のベースライン温度(T )まで予熱した後に、前記第二の画像形成層の特定の領域を加熱して、この領域を前記第二の活性化温度(Ta )まで加熱することにより、前記第二の画像形成層内に画像を形成することと、
    (d)前記第一の画像形成層を第二のベースライン温度(T )まで予熱することと、
    前記第一の画像形成層を前記第二のベースライン温度(T )まで予熱した後に、前記第二の画像形成層の前記特定の領域に対応する前記第一の画像形成層の領域を加熱して、この対応する領域を前記第一の活性化温度(Ta )まで加熱することにより、前記第一の画像形成層内に画像を形成することと
    を含む多色感熱撮像方法であって、
    はTよりも少なくとも約5℃高く、
    およびTの両方は、前記第一活性化温度(Ta よりも少なくとも約5℃低く、
    それによって、前記感熱撮像部材内に二つ以上の色の画像が形成される、方法。
  4. 予熱手段を備えた感熱プリントヘッドを用いて、前記第一の画像形成層を前記第一または前記第二のベースライン温度(T またはT )まで予熱することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. は、Tよりも少なくとも20℃高い、請求項4に記載の方法。
  6. 第一の感熱プリントヘッドによって前記第一の画像形成層に熱が加えられ、第二の感熱プリントヘッドによって前記第二の画像形成層に熱が加えられる、請求項3に記載の方法。
  7. 前記第一の感熱プリントヘッドは、グレーズの厚さが前記第二の感熱プリントヘッドとは異なる、請求項に記載の方法。
  8. 前記第一の感熱プリントヘッドは、前記第二の感熱プリントヘッドの加熱要素とは異なるサイズの加熱要素を備える、請求項に記載の方法。
  9. 前記第一の感熱プリントヘッドの放熱板は、前記第二の感熱プリントヘッドの放熱板よりも少なくとも約5℃高い温度に保持される、請求項に記載の方法。
  10. 前記第一の感熱プリントヘッドによって前記感熱撮像部材内に画像が形成される前に、第二の感熱プリントヘッドによって前記感熱撮像部材内に画像が形成される、請求項に記載の方法。
  11. 前記第一の感熱プリントヘッドは、単位長さあたりの加熱要素の数が前記第二の感熱プリントヘッドとは異なる、請求項に記載の方法。
  12. 感熱プリントヘッドの第一の通過時に前記第一の画像形成層内に画像が形成され、同じ感熱プリントヘッドの第二の通過時に前記第二の画像形成層内に画像が形成され前記第二の通過時を前記第一の通過時に先行させる請求項3に記載の方法。
  13. 前記感熱プリントヘッドの放熱板は、前記第二の通過時よりも前記第一の通過時の方が、少なくとも約5℃高い温度に保持される、請求項12に記載の方法。
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