JP2008528715A - 水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物 - Google Patents

水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物 Download PDF

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Abstract

水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物であって、水素化ビスグリシジルエーテルが、式I[式中、Rは、CH3又はHである]を有し、かつ式IIの相応のビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化により得られ、その際、水素化度が>98%であり、かつ架橋剤が芳香族構造要素を有さないことを特徴とする組成物。上述の組成物を使用する、架橋エポキシ樹脂の製造方法。上述の方法により製造される、架橋エポキシ樹脂、及びその使用。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物、架橋エポキシ樹脂、その製造方法及びその使用に関する。
Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版、第12巻中のJ.W. Muskopf et al.の"Epoxy Resins"は、概要において、ビスグリシジルエーテルの種類、その製法、その種々の薬剤との架橋エポキシ樹脂への反応及びこの架橋エポキシ樹脂の使用を記載している。
JP−A2−11199645(1999年7月27日)(対応文献:US−A−6060611)(Mitsubishi Chemical Corp.社)は、水素化エポキシ樹脂と架橋剤とを有し、その際、このエポキシ樹脂が相応の芳香族エポキシ樹脂の水素化により製造されており、かつこの芳香環中の水素化度が少なくとも85%であり、かつこの水素化の際のエポキシ基の損失が20%以下である、エポキシ樹脂組成物に関するものである。
架橋剤としては、とりわけ、芳香族化合物、例えばフェノール及びイミダゾールが教示されている。
JP−A2−2002037856(2002年2月6日)(対応文献なし)(Dainippon Ink社、Maruzen Sekiyu社)は、水素化エポキシ樹脂と架橋剤とを有し、その際、このエポキシ樹脂が相応の芳香族エポキシ樹脂の水素化により製造され、かつこの芳香環中の水素化の割合が少なくとも60%、特に少なくとも90%であるエポキシ樹脂組成物を記載している。架橋剤としては、とりわけ、芳香族ノボラック−フェノール樹脂が教示されている。
ドイツ国特許出願第10361157号(2003年12月22日)及び同第102004055764.0(2004年11月18日)(BASF AG社)は、二酸化ケイ素を担体材料として含有し、その際、この二酸化ケイ素中において29Si−固体−NMRにより測定されるQ2構造とQ3構造とのシグナル強度のパーセント比Q2/Q3が25未満であるルテニウム−不均一触媒、式I
Figure 2008528715
[式中、Rは、CH3又はHである]のビスグリシジルエーテルを、式II
Figure 2008528715
の相応の芳香族ビスグリシジルエーテルの環水素化により製造するにあたり、上述のルテニウム−不均一触媒を使用する方法、及びこの方法により得られる式Iのビスグリシジルエーテルに関するものである。
ドイツ国特許出願第10361151.7号(2003年12月22日)及び同第102004055805.1号(2004年11月18日)(BASF AG社)は、二酸化ケイ素を担体材料として含有し、その際、この触媒表面はアルカリ土類金属(M2+)を含有するルテニウム−不均一触媒、炭素環式芳香族基を水素化して相応の炭素環式脂肪族基を得る方法、特に式Iで示され、その式中、RはCH3又はHであるビスグリシジルエーテルを、式IIの相応の芳香族ビスグリシジルエーテルの環水素化により製造するにあたり、上述のルテニウム−不均一触媒を使用する方法及びこの方法により得られる式Iのビスグリシジルエーテルに関する。
R=Hを表す化合物IIは、ビス[グリシジルオキシフェニル]メタン(分子量:312g/mol)とも称される。
R=CH3を表す化合物IIは、2,2−ビス[p−グリシジルオキシフェニル]プロパン(分子量:340g/mol)とも称される。
芳香族基を有さない脂環式オキシラン化合物Iの製造は、耐光性及び耐候性の塗料系の製造のために特に重要である。原則的に、この種の化合物は相応の芳香族化合物IIの水素化によって製造することができる。化合物Iは、従って「ビスフェノールA及びFの環水素化ビスグリシジルエーテル」ともいわれる。
従来技術の架橋エポキシ樹脂は大きいか又は小さい芳香族構造要素の割合を有し、これは使用されるビスグリシジルエーテル及び/又は使用される架橋剤(硬化剤)に由来する。
本発明の課題は、従来技術に対して特に光安定性及び/又はUV安定性を有し、かつ更に低い粘度、最小の収縮及び/又は高い透過率(色数を示さない)を有し、かつその一般的用途及び新規用途において改善された製品をもたらす改善された架橋エポキシ樹脂を見出すことである。
この光安定性/UV安定性は、Xenotest(1200型、BETA、Suntest)、DIN EN ISO11341;ISO4892−2;DIN EN ISO11507により測定する。
粘度は、DIN51562−1;DIN53214;DIN53229;DIN53018;DIN53019;ISO3219により測定する。
色数(透過率)は、DIN ISO6271(白金−コバルト−色数、APHA色数)により測定する。
これに応じて、水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物であって、水素化ビスグリシジルエーテルが、式I
Figure 2008528715
[式中、Rは、CH3又はHである]を有し、かつ式II
Figure 2008528715
の相応のビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化により得られ、その際、水素化度が>98%であり、かつ架橋剤が芳香族構造要素を有さないことを特徴とする組成物を見出した。
更に、架橋エポキシ樹脂の製造方法において、上述の組成物を使用することを特徴とする方法を見出した。
本発明の対象は更に、上述の方法により製造される架橋エポキシ樹脂及びその使用である。
本発明による見出された架橋エポキシ樹脂の低い粘度は、有利であることが判明した。それというのも、このことによりその一般的な用途において溶剤不含の加工が可能になるからである。
本発明による見出された架橋エポキシ樹脂の光安定性及びUV安定性により、黄変を示さず、かつ黄変安定性の、すなわち光安定性及び/又はUV安定性の材料の製造が可能になる。
本発明にかかる組成物中の水素化ビスグリシジルエーテルIは、式IIの相応のビスグリシジルエーテルの芳香環の接触水素化により、例えば以下のとおりに製造する:
好ましい水素化触媒の主成分は、非晶質二酸化ケイ素をベースとする担体材料である。この関連で、「非晶質」の概念は、結晶質二酸化ケイ素相の割合が担体材料の10質量%未満、例えば0〜8質量%を構成するものと解する。触媒の製造のために使用する担体材料はもちろん超格子を有していてもよく、前記超格子は担体材料中に細孔の規則的な配置により形成される。
好ましくは、29Si固体NMRにより測定されたQ2構造とQ3構造とのパーセント比Q2/Q3が、25未満、好ましくは20未満、特に好ましくは15未満、例えば0〜14又は0.1〜13の範囲内である。このことは、使用された担体中でシリカの縮合度が特に高いことを意味している。
n構造(n=2、3、4)の同定及びこのパーセント比の決定は29Si固体NMRにより実施する。
n=Si(OSi)n(OH)4-n [式中、n=1、2、3又は4]。
nはn=4については−110.8ppmで、n=3については−100.5ppmで、かつn=2については−90.7ppmで見られる(標準:テトラメチルシラン)(Q0及びQ1は同定されなかった)。この分析は、円偏光(CP5ms)を用いる室温(20℃)での「マジック角回転(magic angle spinning)」(MAS 5500Hz)の条件下で、かつ1Hの双極デカップリングの使用下で実施した。シグナルが部分的に重なるため、前記強度は線形分析によって評価される。この線形分析は、Galactic Indstries社の標準ソフトウェアパッケージを用いて実施し、その際、「最小自乗フィット(least square fit)」が反復的に計算された。
好ましくは、前記担体材料は、Al23として計算して、1質量%以下、特に0.5質量%以下、殊に<500質量ppmの酸化アルミニウムを含有する。
シリカの縮合はアルミニウム及び鉄によっても影響を受けるため、Al(III)及びFe(II及び/又はIII)の濃度が、合計で好ましくは300ppm未満、特に好ましくは200ppm未満、例えば0〜180ppmの範囲内であってよい。
元素記号の後の括弧内のローマ数字は、元素の酸化数を意味する。
アルカリ金属酸化物の割合は、好ましくは担体材料の製造からに生じ、2質量%までになり得る。前記割合は、1質量%未満であることが多い。アルカリ金属酸化物を有さない担体(0〜<0.1質量%)も好適である。MgO、CaO、TiO2もしくはZrO2の割合は、担体材料の10質量%まで構成してよく、好ましくは5質量%以下である。しかしながら、検出不可能な量の前記金属酸化物(0〜<0.1質量%)を含有する担体材料も好適である。
Al(III)及びFe(II及び/又はIII)はシリカ中に組み込まれた酸性中心をもたらすことができるので、好ましくはアルカリ土類金属カチオン(M2+,M=Be、Mg、Ca、Sr、Ba)での電荷補償が担体中に存在する。このことは、M(II)対(Al(III)+Fe(II及び/又はIII))の質量比が0.5より大きい、好ましくは>1、特に好ましくは3より大きいことを意味する。(M(II)=酸化数2のアルカリ土類金属)。
好ましくは、担体材料として、少なくとも90質量%までが二酸化ケイ素からなり、担体材料の残りの10質量%、好ましくは5質量%以下は、他の酸化物材料、例えばMgO、CaO、TiO2、ZrO2、Fe23及び/又はアルカリ金属酸化物であってもよい、非晶質の二酸化ケイ素タイプが挙げられる。
この触媒の好ましい実施態様においては、担体材料はハロゲン不含、特に塩素不含であり、すなわち担体材料中のハロゲンの含有量は500質量ppm未満、例えば0〜400質量ppmの範囲内である。
30〜700m2/g、好ましくは30〜450m2/g(DIN66131によるBET表面積)の範囲内の比表面積を有する担体材料が好ましい。
二酸化ケイ素をベースとする好適な非晶質担体材料は当業者に周知でありかつ市販されている(例えばO.W. Floerke著, Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry 第6版 CD-ROM版の"Silica"を参照のこと)。これは天然由来でも人工的に製造されていてもよい。二酸化ケイ素をベースとする好適な非晶質担体材料の例はシリカゲル及びヒュームドシリカである。本発明の好ましい実施態様においては、前記触媒は担体材料としてシリカゲルを有する。
好ましい触媒の態様に応じて、担体材料は種々の形態を有してよい。この水素化法が懸濁法として構成されている場合には、この触媒の製造のために通常では担体材料は微細粒の粉末の形で使用される。好ましくは、前記粉末は1〜200μm、特に1〜100μmの範囲内の粒度を有する。触媒固定層の形で触媒を使用の場合に、通常では担体材料からなる成形体が使用され、前記の成形体は例えば押出成形、ストランド成形又は錠剤成形により得られ、かつ前記成形体は例えば球、錠剤、円柱、ストランド、リング又は中空円筒、星形などの形を有してよい。前記成形体の寸法は、通常では1mm〜25mmの範囲内で変動する。頻繁に、1.5〜5mmのストランド直径及び2〜25mmのストランド長さを有する触媒ストランドが使用される。
触媒中のルテニウムの含有量は、広範囲にわたり変動してよい。好ましくは、この含有量は、元素のルテニウムとして計算して、担体材料の質量に対してそれぞれ少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも0.2質量%であり、頻繁に10質量%の値を上回らない。好ましくは、ルテニウムの含有率は0.2〜7質量%の範囲内にあり、特に0.4〜5質量%、例えば1.5〜2質量%の範囲内である。
この水素化法において好ましく使用されるルテニウム触媒の製造は、好ましくは、まず担体材料を低分子ルテニウム化合物(以下、(ルテニウム)前駆体と称する)の溶液で処理して、所望の量のルテニウムを担体材料に吸収させることにより行う。好ましい溶剤は、この場合、氷酢酸、水又はそれらの混合物である。この工程は、以下、含浸とも称する。次いで、こうして処理された担体を、好ましくは以下に記載する温度上限を維持しながら乾燥させる。場合により、次いで、こうして得られた固体を新たにルテニウム前駆体の水溶液で処理し、新たに乾燥させる。この工程は、担体材料により吸収されたルテニウム化合物の量が触媒中での所望のルテニウム含有量に相当するまで繰り返す。
前記担体材料の処理もしくは含浸は種々の様式で行うことができ、公知のように担体材料の形態に依存する。例えば前記担体材料に前駆体溶液を吹き付けるか又は前駆体溶液で洗浄するか又は前記担体材料を前駆体溶液中に懸濁させることができる。例えば、前記担体材料はルテニウム前駆体の水溶液中に懸濁させ、そして所定の時間後に水性の上澄液から濾別することもできる。吸収される液体量及び溶液のルテニウム濃度によって、前記触媒のルテニウム含有量は簡単に制御することができる。前記担体材料の含浸は、例えば、担体材料が吸収できる最大の液体量に相当する定義された量のルテニウム前駆体溶液で担体を処理することによって行うこともできる。この目的のために、例えば担体材料に必要な液体量を吹き付けることもできる。このために好適な装置は、液体と固体とを混合するために通常使用される装置(Vauck/Mueller, Grundoperationen chemischer Verfahrenstechnik、第10版、Deutscher Verlag fuer Grundstoffindustrie, 1994, 405頁以下を参照のこと)、例えば、偏心ドラム乾燥機、含浸ドラム、ドラムミキサ、ブレードミキサ等である。モノリス型担体に、通常ではルテニウム前駆体の水溶液を吹き付ける。
含浸のために使用される溶液は、好ましくは低ハロゲンの、特に低塩素の、すなわち前記溶液は、ハロゲンを含まないか又は、溶液の総質量に対してハロゲンを500質量ppm未満、特に100質量ppm未満、例えば0〜<80質量ppmで含有する。従って、ルテニウム前駆体として、RuCl3の他に、好ましくは化学的に結合したハロゲンを含有せずかつ溶剤中に十分に可溶性であるルテニウム化合物を使用する。このために、例えば硝酸ニトロシルルテニウム(III)(Ru(NO)(NO33)、酢酸ルテニウム(III)並びにアルカリ金属ルテニウム酸塩(IV)、例えばルテニウム酸ナトリウム(IV)及びルテニウム酸カリウム(IV)が挙げられる。
特に好ましいRu前駆体は、酢酸Ru(III)である。これらのRu化合物は通常では酢酸又は氷酢酸中に溶解するが、これらは固体としても使用することができる。本発明による触媒は、水を使用せずに製造することができる。
多くのルテニウム前駆体は、溶液として市販されているが、同一の固体を使用することもできる。この前駆体は、提供された溶剤、例えば硝酸、酢酸、塩酸と同じ成分で、又は好ましくは水で溶解させることができるか又は希釈させることができる。水もしくは溶剤と混合可能な1種又は数種の有機溶剤を50容量%まで有する水もしくは溶剤の混合物、例えばC1〜C4−アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール又はイソプロパノールとの混合物を使用することもできる。全ての混合物は、溶液又は相が存在するように選択するのが望ましい。溶液中のルテニウム前駆体の濃度はもちろんルテニウム前駆体の適用すべき量及び担体材料の溶液の吸収容量に依存し、好ましくは0.1〜20質量%の範囲内である。
この乾燥は、下記の温度限界を維持しながらの通常の固体乾燥の方法により行うことができる。乾燥温度の上限を維持することは、品質、すなわち触媒の活性にとって重要である。以下の乾燥温度を上回ることにより、活性の明らかな損失が生じる。従来技術において提案されているように、より高い温度、例えば300℃又は400℃を上回る温度で担体をか焼することは、不必要なだけでなく、触媒活性に不利な影響を及ぼす。十分な乾燥速度を達成するために、前記乾燥は好ましくはより高めた温度で、好ましくは≦180℃で、特に≦160℃で、少なくとも40℃で、特に少なくとも70℃で、殊に少なくとも100℃で、さらに特に少なくとも140℃で実施する。
ルテニウム前駆体で含浸された固体の乾燥は通常では常圧で実施するが、乾燥の促進のために減圧を適用することもできる。乾燥の促進のために、ガス流、例えば空気又は窒素を、被乾燥物上にもしくは中に導入することも多い。
前記乾燥時間はもちろん所望の乾燥の程度及び乾燥温度に依存し、好ましくは1〜30時間の範囲内、好ましくは2〜10時間の範囲内である。
好ましくは、処理された担体材料の乾燥は、水もしくは揮発性溶剤成分の含有量が引き続く還元の前に、前記固体の全質量に対して5質量%未満、特に2質量%以下になるように行う。この場合、記載された質量割合は、160℃の温度で1barの圧力で、かつ10分の時間で測定した固体の質量損失に関する。このように、本発明による使用される触媒の活性を更に高めることができる。
好ましくは、前記乾燥は、前駆体溶液で処理された固体を動かしながら、例えば管状回転炉又は球状回転炉中で固体を乾燥させることにより実施する。このように、本発明による触媒の活性を更に高めることができる。
乾燥の後に得られた固体を触媒活性形に移行させることは、自体公知のように上記の温度で固体を還元することにより実施する。
この目的のために、担体材料を、上記の温度で水素又は水素と不活性ガスとの混合物と接触させる。水素絶対圧は、還元の結果にとってそれほど重要ではなく、例えば0.2〜1.5barの範囲内で可変である。触媒材料の水素化は、水素常圧で水素流中で行うことが多い。好ましくは、この還元は、固体を動かして、例えば管状回転炉又は球状回転炉中で固体を還元することにより実施する。このように、本発明による触媒の活性を更に高めることができる。
前記還元は、有機還元試薬、例えばヒドラジン、ホルムアルデヒド、ホルマート又はアセタートを用いて行うこともできる。
還元に引き続き触媒は取扱性の改善のために公知のように、例えば触媒を短時間にわたって酸素含有ガス、例えば空気で、好ましくは1〜10容量%の酸素を含有する不活性ガス混合物で処理することにより、不動態化することもできる。CO2又はCO2/O2混合物も、この場合に適用することができる。
前記の活性な触媒は、不活性有機溶剤、例えばエチレングリコールのもとでも保存することができる。
製造条件に応じて、好ましい触媒中のルテニウムは金属ルテニウムとして存在する。電子顕微鏡による調査(SEM又はTEM)は、更にシェル型触媒が存在することを示した:触媒粒内のこのルテニウム濃度は、外側から内側に向かって低下し、その際、前記粒の表面上にはルテニウム層が存在する。シェル中には、SAD(制限視野回折)及びXRD(エックス線回折)を用いて結晶質ルテニウムを検出することができる。
製造の際にハロゲン不含の、特に塩素不含のルテニウム前駆体及び溶剤を使用することにより、本発明による触媒のハロゲン含有量、特に塩素含有量は、触媒の全質量に対して0.05質量%を下回る(0〜<500質量ppm、例えば0〜400質量ppmの範囲内)。
この塩素含有量は、例えば下記の方法を用いてイオンクロマトグラフィーにより測定する。
この明細書中で、全てのppm表示は、他に記載がない限り、質量割合(質量ppm)として解釈される。
水素化のために好ましく使用される式IIの芳香族ビスグリシジルエーテルは、≦1000質量ppm、特に<950質量ppm、特に0〜<800質量ppmの範囲内、例えば600〜1000質量ppmの範囲内の塩化物及び/又は有機結合塩素の含有量を有する。
塩化物及び/又は有機結合塩素の含有量は、例えば下記の方法によりイオンクロマトグラフィーもしくはクーロメトリーにより測定する。
この水素化法の特別な実施態様によれば、使用された式IIの芳香族ビスグリシジルエーテルが、相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルを10質量%未満、特に5質量%未満、殊に1.5質量%未満、更に特に0.5質量%未満、例えば0〜<0.4質量%の範囲内の含有率で有する場合に有利であると判明した。
式IIの使用された芳香族ビスグリシジルエーテルのオリゴマー含有率は、好ましくはGPC測定(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって又は蒸発残留物の測定によって確認する。前記蒸発残留物は、芳香族ビスグリシジルエーテルを、2時間にわたって200℃に、そして更に2時間にわたって300℃に、それぞれ3mbarで加熱することによって測定する。
オリゴマー含有量を確認するための他のそれぞれの条件については下記参照のこと。
相応のオリゴマーのグリシジルエーテルは、一般に、GPC測定により測定した分子量380〜1500g/molの範囲内を有し、例えば次の構造式(例えばJournal of Chromatography 238 (1982),385〜398頁, 387頁を参照のこと):
Figure 2008528715
[式中、R=CH3又はH、n=1、2、3又は4]を有する。
相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルは、R=Hの場合、568〜1338g/mol、特に568〜812g/molの範囲内の分子量を有し、R=CH3の場合、624〜1478g/mol、特に624〜908g/molの範囲内の分子量を有する。
オリゴマーの分離は、例えばクロマトグラフィーもしくは大規模では好ましくは蒸留、例えば実験室規模では回分蒸留又は工業的規模では薄層蒸発装置中で、好ましくは分子蒸留でそれぞれ真空下で実施する。
オリゴマー分離のための回分蒸留の場合、例えば約2mbarの圧力で、浴温度は約260℃、塔頂での移行温度は約229℃である。
このオリゴマー分離は、穏和な条件下で同様に実施することができ、例えば1〜10-3mbarの減圧下で実施することができる。0.1mbarの作業圧力の場合、オリゴマー含有の使用材料の沸点は使用材料に応じて20〜30℃低下し、ひいては生成物の熱的負荷も低下する。熱的負荷の最小化のために、この蒸留は、好ましくは連続的運転方法で、薄層蒸発又は特に好ましくは分子蒸留で実施する。
水素化法においては、化合物IIの水素化は好ましくは液相中で実施する。化合物IIの部分的に高い粘度に基づき、これは好ましくは溶液もしくは有機溶剤中の混合物として使用される。
有機溶剤として、基本的に化合物IIをできる限り完全に溶解させることができるか又は化合物IIと完全に混合することができ、かつ水素化条件下で不活性であり、すなわち水素化されない有機溶剤が挙げられる。
好適な溶剤の例は、環式及び非環式エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシプロパン、ジエチルジエチレングリコール、脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−又はイソプロパノール、n−、2−、イソ−又はt−ブタノール、カルボン酸エステル、例えば酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、酢酸プロピルエステル又は酢酸ブチルエステル、並びに脂肪族エーテルアルコール、例えばメトキシプロパノールである。
水素化すべき液相中の化合物IIの濃度は基本的に自由に選択することができるが、頻繁に溶液/混合物の全質量に対して20〜95質量%の範囲内である。反応条件下で十分に流動性の化合物IIは水素化を溶剤不在で実施することもできる。
水不含の条件下での反応(水素化)の実施の他に、一連の水の存在下での反応(水素化)の実施の場合も有利であることが判明した。水の割合は、水素化すべき混合物に対して、10質量%まで、例えば0.1〜10質量%、特に0.2〜7質量%、特に0.5〜5質量%であってよい。
本来の水素化は、通常では、化合物Iの製造について、前記した従来技術に記載されたのと同様の公知の水素化法で実施する。このために、化合物IIは、好ましくは液相として、水素の存在下で触媒と接触させる。この場合、この触媒は、液相中に懸濁させてよいし(懸濁法)、又は液相を触媒流動層(流動層法)又は触媒固定層(固定層法)に導通させてもよい。この水素化は、連続的にも不連続的にも構成することができる。好ましくは、本発明にかかる方法は、固定層法による流下式反応器中で実施する。水素は、この場合、水素化すべき出発物質の溶液と一緒に並流でも、向流でも触媒に通すことができる。
懸濁法による水素化の実施のための、触媒流動層及び触媒固定層での水素化のための好適な装置は、従来技術から公知であり、例えば、Ullmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie,第4版、第13巻、135頁以下並びにP. N. Rylander著, Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistryの"Hydrogenation and Dehydrogenation", 第5版 CD-ROM版に記載されている。
この水素化は、水素常圧でも高めた水素圧で、例えば、少なくとも1.1bar、好ましくは少なくとも10barの水素絶対圧で実施することができる。一般に水素絶対圧は、325barの値、好ましくは300barの値を上回らない。特に好ましくは、水素絶対圧は50〜300barの範囲内である。
反応温度は、一般に少なくとも30℃であり、頻繁に150℃の値を上回らない。特に、この水素化法は40〜100℃の範囲内、特に好ましくは45〜80℃の範囲内の温度で実施される。
反応ガスとして、水素の他に、触媒毒、例えば一酸化炭素又は硫黄含有ガスを含有しない水素含有ガスも挙げられ、例えば水素と不活性ガス、例えば窒素との混合物又は通常更に揮発性炭化水素を含有するリフォーマー排ガスが挙げられる。好ましくは、純粋な水素(純度≧99.9容量%、特に≧99.95容量%、殊に99.99容量%)を使用する。
高い触媒活性に基づき、使用する出発物質に対して比較的少量の触媒が必要なだけである。不連続的懸濁法の場合には、好ましくは化合物II 1Molに対して、5Mol%より低いルテニウム、例えば0.2Mol%〜2Mol%のルテニウムを使用する。水素化法の連続的な実施態様の場合には、通常では、水素化すべき出発物質IIは、0.05〜3kg/(l(触媒)・h)、特に0.15〜2kg/(l(触媒)・h)の量で触媒に導入する。
もちろん、この方法において使用された触媒は、活性が弱まった場合に、貴金属触媒、例えばルテニウム触媒にとって通常の、当業者に公知の方法により再生することができる。これは、例えば、BE882279に記載されているような酸素を用いた触媒の処理、US4072628に記載されているような希釈されたハロゲン不含の鉱酸を用いた処理、又は例えば0.1〜35質量%の含有率の水溶液の形の過酸化水素を用いた処理、又は好ましくはハロゲン不含の溶液の形の他の酸化性物質を用いた処理が挙げられる。通常では、前記触媒は、再活性化の後で新たに使用する前に、溶剤、例えば水で洗浄する。
この水素化法は、使用された式II
Figure 2008528715
[式中、RはCH3又はHである]のビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化を特徴とし、その際、水素化度は>98%、特に98.5%、更に特に99%、例えば>99.3%、殊に99.5%であり、例えば>99.8〜100%の範囲内である。
前記水素化度(Q)は、次式により定義される:
Q(%)=([生成物中の脂環式C6環の数]/[出発物質中の芳香族C6環の数]・100。
脂環式C6環と芳香族C6環との比、例えばモル比は、好ましくは1H−NMRスペクトル分析を用いて測定することができる(芳香族及び相応の環式脂肪族1H−シグナルの積分)。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくは、式:
Figure 2008528715
[式中、RはCH3又はHであり、n=1、2、3又は4]の相応のオリゴマーの環水素化ビスグリシジルエーテルを10質量%未満、特に5質量%未満、殊に1.5質量%未満、更に好ましくは0.5質量%未満、例えば0〜<0.4質量%の範囲内の含有率で有する。
オリゴマーの環水素化ビスグリシジルエーテルの含有量は、好ましくはそれぞれ3mbarで2時間で200℃、更に2時間で300℃でのビスグリシジルエーテルの加熱により又はGPC測定(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定される。
オリゴマー含有率を確認するための他のそれぞれの条件については下記参照のこと。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくはDIN51408により測定された、1000質量ppm未満、特に800質量ppm未満、更に特に600質量ppm未満、例えば0〜400質量%の範囲内の全塩素含有量を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくは誘導結合プラズマ質量スペクトル分析(ICP−MS)で測定された、0.3質量ppm未満、特に0.2質量ppm未満、更に特に0.1質量ppm未満、例えば0〜0.09質量ppmの範囲内のルテニウム含有量を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくはDIN ISO 6271により測定された、30未満、特に25未満、更に特に20未満、例えば0〜18の範囲内の白金−コバルト−色数(APHA−色数)を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくはASTM−D−1652−88の規格により測定された、170〜240g/当量の範囲内の、特に175〜225g/当量の範囲内の、更に特に180〜220g/当量の範囲内のエポキシ当量を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルは、好ましくはDIN53188により測定された、500質量ppm未満、特に400質量ppm未満、更に特に350質量ppm未満、例えば0〜300質量ppmの範囲内の加水分解可能な塩素の割合を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルは、DIN51562により測定された、それぞれ25℃で好ましくは800mm2/s未満、特に700mm2/s未満、更に特に650mm2/s未満、例えば400〜630mm2/sの範囲内の動粘度を有する。
式Iのビスグリシジルエーテルのcis/cis:cis/trans:trans/trans−異性体比は、好ましくは44〜63%:34〜53%:3〜22%の範囲内である。
特に好ましくは、cis/cis:cis/trans:trans/trans−異性体比は46〜60%:36〜50%:4〜18%の範囲内である。
更に特に好ましくは、cis/cis:cis/trans:trans/trans−異性体比は、48〜57%:38〜47%:5〜14%の範囲内である。
殊に、cis/cis:cis/trans:trans/trans−異性体比は51〜56%:39〜44%:5〜10%の範囲内である。
式Iのビスグリシジルエーテルは、式II
Figure 2008528715
[式中、RはCH3又はHである]のビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化により得られ、その際、水素化度は>98%、特に>98.5%、更に好ましくは>99%、例えば>99.3%、殊に>99.5%、例えば>99.8〜100%の範囲内である。
本発明にかかる組成物中の架橋剤(硬化剤):
架橋剤は、例えば1個、2個又は3個のC原子がヘテロ原子、例えばN原子、S原子及び/又はO原子で置換されていてよい芳香族構造要素、例えば芳香族C5環及び/又はC6環を有さない。
架橋剤としては、アミン、例えば、脂環式、環式及び多環式脂肪族モノ−、ジ−及びポリアミンを使用することができる。第1級、第2級及び第3級アミンの中では、第1級及び第2級アミンが好ましい。
低分子モノ−及びジアミンは、好ましくは、1〜20個のC原子を有する純粋な炭素鎖からなっていてよいが、ヘテロ原子、例えば酸素又は窒素を含有してよい。この場合、これらのヘテロ原子は、好ましくは2〜3個の炭素原子からの橋により互いに離隔されている。
架橋剤としてのモノアミン及びジアミンの例は:
メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、トリデシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジトリデシルアミン、ヒドラジン、1,2−エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロピレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、ネオペンタンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、イソホロンジアミン(IPDA)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、ビス−(アミノメチル)−トリシクロデカン(TCDジアミン、異性体混合物)、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン(DODA)、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、3−(メチルアミノ)−プロピルアミン、3−(シクロヘキシルアミノ)−プロピルアミン、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン、(3−(2−アミノエチル)−アミノプロピルアミン、ジプロピレントリアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)−メチルアミン、N,N−ジメチルジプロピレンジアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−エチレンジアミン、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、イソプロパノールアミン、5−アミノ−1−ペンタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、アミノエチルエタノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロパンジアミン、N−メチレンエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン(DEA)、ジイソプロピルアミン、ピペラジン(PIP)、N−(2−アミノエチル)−ピペラジン、ピペリジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノ−3−メチルシクロヘキサン、1,2−ジアミノ−4−メチルシクロヘキサン、ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)−メタン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、m−キシリレンジアミン(MXDA)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5.5]ウンデカンである。
オリゴジアミン及びポリアミンは、オリゴ−又はポリエトキシレートもしくは−プロポキシレート、及びエチレンオキシド(EO)と1,2−プロピレンオキシド(PO)とからのコポリマー(ブロックコポリマー又はランダムポリマー)からの骨格を含有してよい(ポリエーテルアミン)。
一般的に、骨格が4個より多い原子を有する脂肪族ジアミン並びにオリゴアミン及びポリアミンは、ヘテロ原子、例えば酸素(O)及び窒素(N)をも含有してよい(例えば、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン(DODA))。
架橋剤は、低分子アミン(C120−アミン)と特定の化合物、例えばアルデヒドとを縮合させてイミンを得ることにより構築することができる。
使用可能な更なる架橋剤は、
無水カルボン酸、例えば無水マレイン酸及び無水コハク酸であり、その際、飽和無水物、例えば無水コハク酸が、不飽和無水物、例えば無水マレイン酸と比べて好ましく、かつ脂環式酸無水物、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸(シクロペンタジエンと無水マレイン酸とのディールスアルダー生成物;CAS番号25134−21−8)、ドデセニル無水コハク酸及びトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸である。
ポリアミドアミン、例えばアミンとアクリル酸エステルとの反応及び後続のジアミンとエステル官能基との反応から得られるポリアミドアミンを、同様に架橋剤としてエポキシ系に使用することができる。硬化剤としての市販のポリアミドアミンは、例えば、Firma Bakelite社から入手できるEPH315、325、340及び345もしくはResolution社から入手できるEpicure3055、3072及び3090又はFirma Leuna Harze社から入手できるH12−01、H10−25及びM947、948である。
同様に、アミノ末端ポリアミドを架橋剤として使用することができる。このために、例えば発明の詳細な説明中に挙げたジアミンの1種とジカルボン酸又は無水物とを縮合させる。かかるジカルボン酸及び無水物の例は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ペンタンジカルボン酸、ヘキサンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、並びに上述の無水物及びこれに相応するジカルボン酸である。
更に、架橋剤として、1種のアミン又は複数種のアミンと水素化ビスグリシジルエーテルIとのアダクトを使用することができる。
この場合、アダクトは、1種のアミン又は複数種のアミンとモル過剰の水素化ビスグリシジルエーテルI(hBGE)との反応生成物と解することができる。アミンは、上記に架橋剤として挙げたアミン、特に第1級及び第2級アミンである。
有利には、これらの架橋剤を用いると、架橋剤及び/又は水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する本発明にかかる組成物の粘度を調節することができる。
本発明の特定の態様においては、架橋剤として、有利には、Firma SRS−Meeder GmbH(D−25836 Poppenbuell)社の、脂肪族ポリアミン系をベースとするSR−Dur(R)2633、SR−Dur(R)2485S又はSR−Dur(R)2230 (品番9000−1142、9000−1147もしくは9000−1029)を使用する。
架橋剤として、2種以上の上述の架橋剤の混合物を使用することもできる。
本発明にかかる組成物中の付加的な添加剤:
水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する本発明にかかる組成物は、添加剤を含有してよい。
(1)粉末強化材料及び−充填剤、例えば金属酸化物、例えば酸化アルミニウム及び酸化マグネシウム、炭酸金属塩、例えば炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム、ケイ素化合物、例えば粉末珪藻土、塩基性ケイ酸マグネシウム、か焼されたアルミナ、微粉末シリカ、石英品及び結晶質シリカ、金属水酸化物、例えば水酸化亜鉛化合物アルミニウム及び更にカオリン、雲母、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等、及び同様に繊維強化材料及び−充填剤、例えばガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維、アルミニウム繊維、炭化ケイ素繊維、ホウ素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維。
これらは、ビスグリシジルエーテルと架橋剤とからの組成物に対して好ましくは1〜900質量%で混合する。
(2)着色剤、顔料、難燃剤、例えば二酸化チタン、鉄黒、モリブデンレッド、マリンブルー、ウルトラマリンブルー、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、三酸化アンチモン、赤リン、臭化化合物、トリフェニルホスフェート。
これらは、ビスグリシジルエーテルと架橋剤とからの組成物に対して好ましくは0.001〜20質量%で混合する。
(3)更に、架橋エポキシ樹脂の特性の改善の目的のために、多数の硬化可能なモノマー及びオリゴマー並びに合成樹脂を、最終的な被覆層、付着層、成形品等の中に混合してよい。
例えば、エポキシ樹脂用の1種以上の希釈剤、例えばモノエポキシド、フェノール樹脂、アルデヒド樹脂、メラミン樹脂、フルオロ炭化水素樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂及びポリエステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂の混合割合は、ビスグリシジルエーテルと架橋剤とからの組成物に対して好ましくは50質量%未満、例えば1〜45質量%である。
(4)本組成物は、助剤、例えばチキソトロープ化用薬剤及び流動助剤を含有してもよい。
(5)本組成物は、更に、脂肪族反応促進剤を含有してよい。
脂肪族反応促進剤は、例えば、芳香族構造要素を有さず、かつ好ましくは不飽和構造要素を有さない第3級アミンである。例は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、トリエチレンジアミン(TEDA)である。
脂肪族反応促進剤は、例えば第4級ホスホニウム−又はアンモニウム塩、例えばハロゲン化テトラアルキルアンモニウム、ハロゲン化テトラアルキルホスホニウム、例えば臭化テトラブチルアンモニウムでもある。
(6)特に有利には、特に本発明にかかる架橋エポキシ樹脂を、耐引掻性の物品、例えば自動車用板、太陽電池用注入材料、オートバイ/モペッド/スクーター/自転車用の被覆及びクラウンガラスの製造に使用する場合には、この組成物に、得られる架橋エポキシ樹脂の耐引掻性を高める添加物を、架橋エポキシ樹脂に対して例えば5〜50質量%の範囲内で添加する。
かかる添加物の例は、ナノシリケート(シリケートのナノ粒子)である。Firma hanse chemie AG社製の好適なナノシリケートはNanopox(R)であり、かつ50nm未満の粒径で狭い分布を有するナノシリケートである。
本発明にかかる組成物の製造は、水素化ビスグリシジルエーテル、1種以上の架橋剤及び場合により更なる成分、例えば1種以上の上述の添加剤、例えば耐引掻性に仕上げるためのナノ粒子の混合により実施することができる。
このために、加熱下での溶融混合法、ローラ又は混練装置による溶融混練法、好適な溶剤を用いる湿式混合法又は乾式混合法を適用することができる。
本発明にかかる架橋エポキシ樹脂(ポリマー)の製造のために、水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する本発明にかかる組成物、好ましくは水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤及び場合により1種以上の上述の添加剤とからなる組成物を互いに完全に混合し、かつ含まれる成分及び所望の特性プロファイルに応じて、15〜250℃、例えば15〜70℃、60〜120℃又は100〜200℃の範囲内の温度範囲で混合する。この反応は硬化と称される。この硬化条件は、当業者にとっては、得られるエポキシ樹脂の所望の材料特性及び/又はその用途に応じて容易に調べることができる。
本発明にかかる組成物及び/又は本発明にかかる架橋エポキシ樹脂は、好ましくは、
a)特に建築物、車両、航空機、視覚補助具(眼鏡)及び保護装置(例えば、保護眼鏡、保護板)用の透明な板及びガラスの製造
b)構造単位又は機能単位が架橋エポキシ樹脂中に埋め込まれた材料又は物品の製造(架橋エポキシ樹脂の注入材料としての使用)
に使用する。
かかる材料の例は、炭素繊維及び効果材(Effektstoff)である。かかる物品の例は、アンテナ配線又は太陽電池である。
太陽電池のプラスチックでのカプセル化は、製造コストの減少及び、太陽電池の長期寿命にとって不可避である環境条件に対する効率的なシーリングのために有利である。http://www.solarserver.de/solarmagazin/anlageoktober2003.htmlを参照のこと。
c)透明なボウリング球の製造特に、かかる球は、3次元デザイン効果をその上で実現することができる特性を有する。
d)車両、例えばオートバイ、モペッド、スクーター、自転車用の被覆の製造
e)透明なハウジング又は透明なハウジング部品の製造、特に、電気装置又は玩具用のハウジング又はハウジング部品の製造、例えばコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ)、プリンタ、モニタ、娯楽装置(テレビジョン装置、ステレオ装置、CDプレーヤー、MP3/WMAプレーヤー)、通信装置(電話、携帯電話、無線装置用のハウジング又はハウジング部品の製造。
実施例
本発明にかかる組成物の、自動車用板、注入材料(例えば、太陽電池用)等への加工を、組成物(反応混合物)を好適な型中に導入することにより実施する。次いで場合により高められた温度で硬化させ、次いでこの加工物を成形する。この反応混合物の型への導入のために、有利には可能な限り気泡を回避しなければならない。従って、この反応混合物を撹拌器を有する容器中で混合するのではなく、閉じられた二成分装置中で、ポリウレタンの加工と同様に、スタティックミキサを介して均質化することが推奨される。この加工様式の場合、後の加工物中において不所望な気泡を回避することができる。
本発明にかかる組成物及び/又は架橋エポキシ樹脂の硬化の際の低い収縮は、液体の本発明にかかる組成物(反応混合物)を、得られた架橋エポキシ樹脂に付着しない材料(この場合、ポリエチレン)からなる円筒形型中に導入する実験により確かめられた。この硬化後に、この試験体をその完全な正確な適合性(収縮を示さない)のために、この円筒形型から取り出すことができなかった。この型の切開後に、この型表面への付着性の存在を示さないこの試験体を取り出すことができた。
水素化触媒の製造及び式IIのビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化のためのその使用の例は、ドイツ国特許出願第10361157.6号(2003年12月22日)及び同第102004055764.0号(2004年11月18日)(BASF AG社)に見出される。
この転化率及び水素化度は1H−NMRで測定する:
試料量:20〜40mg、溶剤:CDCl3、対照シグナルとしてTMSを用いて700μリットル、試料管:直径5mm、400又は500MHz、20℃;芳香族プロトンの信号の減少対芳香族プロトンの信号の増加)。
GPC測定条件の説明
固定相:Fa.PSS GmbH社の5つのスチレンジビニルベンゼンゲルカラム「PSS SDV linear M」(それぞれ300×8mm)(熱処理:35℃)
移動相:THF(流量:1.2ml/分)
校正:Fa.Polymer Laboratories社のPS−校正キットを用いてMG500〜10000000g/mol。オリゴマー領域:エチルベンゼン/1,3−ジフェニルブタン/1,3,5−トリフェニルヘキサン/1,3,5,7−テトラフェニルオクタン/1,3,5,7,9−ペンタフェニルデカン
評価限界:180g/mol
検出:RI(屈折率) Waters 410, UV (254 nmで) Spectra Series UV 100
記載された分子量は、溶液の個々のポリマー型の種々の流体学的容積のため、基準物質としてのポリスチレンに対する相対値であり、従って絶対的な大きさではない。
GPC測定を用いて測定された、面積%(Fl.%)で示すオリゴマー含有率は、内部標準又は外部標準を用いて質量%に換算することができる。
本発明による水素化法において使用された、式II(R=CH3)の芳香族ビスグリシジルエーテルのGPC分析は、例えばモノマーの他に、以下の含有率の相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルを示した:
180〜<380g/molの範囲内の分子量:>98.5Fl.%、
380〜<520g/molの範囲内の分子量:<1.3Fl.%、
520〜<860g/molの範囲内の分子量:<0.80Fl.%、及び
860〜1500g/molの範囲内の分子量:<0.15Fl.%。
蒸発残留物を測定するための方法の説明
それぞれの試料から、それぞれ秤量ガラス中に約0.5gを秤取した。前記秤量ガラスを引き続き室温でホットプレート加熱された真空乾燥庫中に置き、この乾燥庫を排気した。3mbarの圧力で、温度を200℃に高め、そして試料を2時間にわたって乾燥させた。更に2時間にわたって、温度を300℃に高め、次いでデシケーター中で室温に冷却し、秤量した。
この方法を用いて測定された、標準製品(Firma Vantico社のARALDIT GY 240 BD)中の残留物(オリゴマー含有率)は6.1質量%であった。
この方法を用いて測定された、蒸留した標準製品中の残留物(オリゴマー含有率)は0質量%であった(蒸留条件:1mbar、浴温度260℃及び塔頂での移行温度229℃)。
cis/cis−、cis/trans−、trans/trans−異性体比の測定
水素化ビスフェノール−A−ビスグリシジルエーテル(R=CH3)の生成排出物を、ガスクロマトグラフィー(GC及びGC−MS)で分析した。この場合、水素化ビスフェノール−A−ビスグリシジルエーテルとして3つのシグナルが同定された。
ビスグリシジルエーテルのビスフェノール−A−単位の水素化により、複数種の異性体が生じ得る。シクロヘキサン環の置換基の配置に応じて、cis/cis−、trans/trans−又はcis/trans−異性体が生じ得る。
3種の異性体の同定のために、該当するピークの生成物をカラムスイッチによって分取した。引き続き、各フラクションをNMR分光分析により特性決定した(1H、13C、TOCSY、HSQC)。
分取GCのために、カラムスイッチを備えたGCシステムを使用した。この場合、試料をSil5キャピラリ(l=15m、ID=0.53mm、df=3μm)で予備分離した。前記シグナルは、第2GCカラムでDEANSスイッチを用いてカットした。前記カラムは分取カットの品質の評価のために使用した。引き続き、各ピークをフラクションコレクターを用いて捕集した。前記試料の約10質量%の溶液の28の注入物が分取され、これらは各成分約10μgに相当した。
単離された成分の特性決定は、次にNMR分光分析によって行った。
水素化ビスフェノール−F−ビスグリシジルエーテル(R=H)の異性体比の測定についても、同様の方法が適用される。
式Iの環水素化ビスグリシジルエーテル中のルテニウムの測定
この試料は、好適な有機溶剤(例えばNMP)を用いて100倍に希釈した。この溶液中で、ルテニウム含有量を、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)によって測定した。
装置:ICP−MS−分光器、例えばAgilent 7500s
測定条件:
校正:有機マトリックス中の外部校正
噴霧装置:Meinhardt
質量:Ru102
この検量線は、希釈された測定溶液中で必要な放散値を確実に測定できるように選択した。
塩化物及び有機結合した塩素の測定
塩化物の測定はイオンクロマトグラフィーによって行った。
試料の準備:
試料約1gをトルエン中に溶解させ、純水10mlで抽出した。この水相を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定した。
測定条件:
イオンクロマトグラフィーシステム:Metrohm
プレカラム:DIONEX AG12
分離カラム:DIONEX AS12
溶離剤:(Na2CO3 2.7mmol+NaHCO3 0.28mmol)/リットル水流量:1ml/分
検出:化学的サプレッションによる伝導性
サプレッサー:Metrohm Modul 753 H2SO4 50mmol;純水
(流量約0.4ml/分)
校正:0.01mg/L〜0.1mg/L
DIN51408、第2部、「塩素含有量の測定(Bestimmung des Chlorgehalts)」による有機結合塩素のクーロメトリーによる測定(全塩素)
前記試料を、酸素雰囲気中で約1020℃の温度で燃焼させた。試料中の結合した塩素は、その際に塩化水素に転化した。
燃焼の際に生じる硝気、酸化硫黄及び水を除去し、こうして精製された燃焼ガスをクーロメーターセル中に通した。この場合、生成された塩化物のクーロメトリーによる測定は次式に従って行った:
Cl-+Ag+→AgCl
秤量範囲:1〜50mg
測定限界:約1mg/kg(物質に依存)
装置:Fa.Euroglas (LHG)社、「ECS−1200」
文献:F. Ehrenberger著, "Quantitative organische Elementaranalyse", ISBN 3−527−28056−1。

Claims (39)

  1. 水素化ビスグリシジルエーテルと架橋剤とを含有する組成物であって、水素化ビスグリシジルエーテルが、式I
    Figure 2008528715
    [式中、Rは、CH3又はHである]を有し、かつ式II
    Figure 2008528715
    の相応のビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化により得られ、水素化度が>98%であり、かつ架橋剤が芳香族構造要素を有さないことを特徴とする組成物。
  2. 水素化度が>99%であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 水素化度が>99.5%であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、式
    Figure 2008528715
    [式中、n=1、2、3又は4]の相応のオリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルを10質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項に記載の組成物。
  5. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、相応のオリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルを5質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
  6. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、相応のオリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルを1.5質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
  7. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、相応のオリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルを0.5質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
  8. オリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルの含有率が、ビスグリシジルエーテルIの2時間にわたる200℃への、及び更なる2時間にわたる300℃への、それぞれ3mbarでの加熱により測定されることを特徴とする、請求項4から7までの何れか1項に記載の組成物。
  9. オリゴマーの水素化ビスグリシジルエーテルの含有率が、GPC測定(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定されることを特徴とする、請求項4から7までの何れか1項に記載の組成物。
  10. GPC測定により測定されたオリゴマーのビスグリシジルエーテルの面積%での含有率が、質量%での含有率と同一視される、請求項9に記載の組成物。
  11. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、DIN51408により測定された、1000質量ppm未満の全塩素含有量を有することを特徴とする、請求項1から10までの何れか1項に記載の組成物。
  12. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)で測定された、0.3質量ppm未満のルテニウム含有量を有することを特徴とする、請求項1から11までの何れか1項に記載の組成物。
  13. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、DIN ISO 6271により測定された、30未満の白金−コバルト−色数(APHA−色数)を有することを特徴とする、請求項1から12までの何れか1項に記載の組成物。
  14. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、ASTM−D−1652−88規格により測定された、170〜240g/当量の範囲内のエポキシ当量を有することを特徴とする、請求項1から13までの何れか1項に記載の組成物。
  15. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、DIN53188により測定された、500質量ppm未満の加水分解可能な塩素の割合を有することを特徴とする、請求項1から14までの何れか1項に記載の組成物。
  16. 水素化ビスグリシジルエーテルIが、DIN51562により測定された、25℃で800mm2/s未満の動粘度を有することを特徴とする、請求項1から15までの何れか1項に記載の組成物。
  17. 水素化ビスグリシジルエーテルIのcis/cis:cis/trans:trans/trans−異性体比が、44〜63%:34〜53%:3〜22%の範囲内であることを特徴とする、請求項1から16までの何れか1項に記載の組成物。
  18. 架橋剤が、アミン、無水カルボン酸、ポリアミドアミン、又は1種のアミンもしくは複数種のアミンと水素化ビスグリシジルエーテルIとのアダクト、又はかかる化合物2種以上の混合物であることを特徴とする、1から17までの何れか1項に記載の組成物。
  19. 架橋剤が、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン(DODA)、イソホロンジアミン(IPDA)、N−(2−アミノエチル)−ピペラジン、ジシアンジアミド及び/又はビス−(アミノメチル)−トリシクロデカン(TCD−ジアミン)であることを特徴とする、請求項1から17までの何れか1項に記載の組成物。
  20. 架橋剤の含有率が、水素化ビスグリシジルエーテルIに対して0.01〜200質量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1から19までの何れか1項に記載の組成物。
  21. 架橋剤の含有率が、水素化ビスグリシジルエーテルIに対して0.1〜150質量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1から19までの何れか1項に記載の組成物。
  22. 式Iのビスグリシジルエーテルが、担体材料として二酸化ケイ素を含有するルテニウム不均一触媒の存在下での式IIのビスグリシジルエーテルの芳香環の水素化により得られ、この二酸化ケイ素中において29Si−固体−NMRにより測定されるQ2構造とQ3構造とのシグナル強度のパーセント比Q2/Q3が25未満であることを特徴とする、請求項1から21までの何れか1項に記載の組成物。
  23. Ru触媒の二酸化ケイ素担体中において、Al(III)及びFe(II及び/又はIII)の濃度が、合計で300質量ppm未満であることを特徴とする、請求項22に記載の組成物。
  24. Ru触媒の二酸化ケイ素担体材料が、アルカリ土類金属カチオン(M2+)を質量比M(II):(Al(III)+Fe(II及び/又はIII))>0.5で含有することを特徴とする、請求項22又は23に記載の組成物。
  25. 水素化に使用される式IIの芳香族ビスグリシジルエーテルが、相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルを10質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項1から24までの何れか1項に記載の組成物。
  26. 水素化に使用される式IIの芳香族ビスグリシジルエーテルが、相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルを5質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項1から24までの何れか1項に記載の組成物。
  27. 水素化に使用される式IIの芳香族ビスグリシジルエーテルが、相応のオリゴマーのビスグリシジルエーテルを1.5質量%未満の含有率で有することを特徴とする、請求項1から24までの何れか1項に記載の組成物。
  28. ナノシリケートを含有することを特徴とする、請求項1から27までの何れか1項に記載の組成物。
  29. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物を使用することを特徴とする、架橋エポキシ樹脂の製造方法。
  30. 使用される組成物を、20〜250℃の範囲内の温度で反応させることを特徴とする、請求項29に記載の方法。
  31. 請求項29又は30に記載の方法により製造される、架橋エポキシ樹脂。
  32. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、透明な板及びガラスの製造のための使用。
  33. 建築物、車両、航空機、視覚補助具及び保護装置用の透明な板及びガラスの製造のための、請求項32に記載の使用。
  34. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、注入材料としての使用。
  35. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、構造単位又は機能単位が架橋エポキシ樹脂中に埋め込まれた材料又は物品の製造のための使用。
  36. 材料が炭素繊維又は効果材であり、かつ物品がアンテナ配線又は太陽電池である、請求項35に記載の使用。
  37. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、透明なボウリング球の製造のための使用。
  38. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、車両用の被覆の製造のための使用。
  39. 請求項1から28までの何れか1項に記載の組成物及び/又は請求項31に記載の架橋エポキシ樹脂の、透明なハウジング又はハウジング部品の製造のための使用。
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