JP2008511563A - キラル3−ハロフタル酸誘導体 - Google Patents

キラル3−ハロフタル酸誘導体 Download PDF

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    • C07C323/42Y being a carbon atom of a six-membered aromatic ring

Abstract

本発明は、式(II)の3−ハロフタル酸無水物、式(III)のアミンから得られる式(I)のキラル3−ハロフタル酸誘導体の新規塩、これらの製造方法、式(V)のキラルフタル酸ジアミドを製造するためのこれらの使用、及び式(V)のキラルフタル酸ジアミドを製造するための新規方法に関する。本発明に従って、式(I)のキラル3−ハロフタル酸誘導体の塩は、式(VI)の対応するイソフタルアミドへと変換され、これを式(VII)のアリールアミンと反応とする。

Description

本発明は、キラル3−ハロフタル酸誘導体から得られる新規塩、これらの製造方法、キラルフタル酸ジアミドの製造のためのこれらの使用及びキラルフタル酸ジアミドの新規製造方法に関する。
3−ハロフタル酸無水物の求核試薬との反応は、その形成がハロゲン原子及び求核試薬の種類に依存する異性体混合物をもたらすことは公知である(J.Org.Chem.1977,42,3425−3431)。さらに、3−ハロ−N置換されたフタル酸誘導体は、有害生物駆除剤を製造するための中間産物として適していることが知られている(例えば、EP−A 0 919 542及びEP−A 1 006 107を比較)。3−ハロ−N置換されたフタル酸誘導体は3−ハロフタル酸無水物をアミンと反応させることによって得られる(例えば、EP−A 0 919 542及びEP−A 1 006 107を比較されたい。)。この方法から得られる収率は、望ましくない点が多く残されている。所望されない異性体(すなわち、6−ハロ類縁体)が、8ないし20%のパーセンテージで生じ、所望の異性体の単離とともに、10ないし20%の多量の損失がさらにもたらされるが、これは、両異性体の物理的特性(たとえば、溶解度)が類似している結果である。従って、1つのこのような方法の工業的利用は、経済的な理由のために、ほぼ不可能である。
このため、正当なエネルギー入力を有する安価な補助材料を使用し、所望でない異性体が大量に蓄積するのを回避して、容易に入手可能な原材料から、キラル3−ハロフタル酸誘導体を極めて優れた収率で取得可能な工業的実施に適した方法を利用可能にするという課題が存在した。
次いで、驚くべきことに、キラル求核試薬を用いた変換及び適切な塩基を用いた処理後に、3−ハロフタル酸無水物から出発して、3−ハロフタル酸誘導体の塩が得られることが見出され、これは、極めて容易に純粋な形態で単離可能である。特に、驚くべきことに、所望でない異性体のリチウム又はナトリウム塩が溶液中に残存することが見出された。
その結果、単離時の損失を最小限に抑えることが可能であり、所望の産物の収率及び純度が増大する。
このため、本発明の主題は、
式(I)の3−ハロフタル酸誘導体の製造方法であり、
Figure 2008511563
(式中
(Halは、ハロゲンを表し、
Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
qは、0、1又は2を表し、
Mは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、テトラ(C−C−アルキル)アンモニウム又はテトラ(C−C−アルキル)ホスホニウムを表し(アルカリ土類金属イオンの場合には、それぞれ、式(I)の化合物の2分子が1つのこのようなイオンとともに塩を形成する。)、
(A)式(II)の3−ハロフタル酸無水物
Figure 2008511563
(Halは、上記意味を有する。)
を、式(III)のアミン
Figure 2008511563
(A及びqは、上記意味を有する。)
と、式(IV)
M(OH (IV)
(Mは、上記意味を有し、
Mがアルカリ金属イオン、テトラ(C−C−アルキル)アンモニウム又はテトラ(C−C−アルキル)ホスホニウムを表す場合には、tは1を表し、
Mがアルカリ土類金属イオンを表す場合には、tは2を表す。)
の水酸化物の存在下で反応させることを特徴する前記方法である。
変換を実施した後、沈殿によって、高い収率及び極めて優れた品質で所望の産物を得ることができる。
本発明の方法(A)において抽出物として使用されるべき3−ハロフタル酸無水物は、一般的には、式(II)によって定義される。この式(II)において、Halは、好ましくは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す。
式(II)の3−ハロフタル酸無水物は公知である。
3−ブロモフタル酸無水物は、例えば、亜硝酸ナトリウムにより2,3−ジメチルアニリンをジアゾ化し、2,3−ジメチルブロモベンゼン中の臭化カリウムでジアゾニウム塩を変換した後、例えば、過マンガン酸カリウム又は酸素で酸化することによって得られる。
3−ヨードフタル酸無水物は、3−ブロモフタル酸無水物として、同様に取得することが可能である。あるいは、3−ヨードフタル酸無水物は、まず、3−ニトロフタル酸に水素添加して3−アミノフタル酸(例えば、水素、ニッケル触媒)とした後、サンドマイヤー反応で、アミノ基をヨウ素と置換することによって得られる。
さらに、本発明の方法(A)において抽出物として使用されるべきアミンは、一般的には、式(III)によって定義される。本式(III)において、A及びqは、好ましくは、以下の意味を表す。
Aは、好ましくは、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、n−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチル、アリル、プロパルギル、メトキシメチル又はメチルチオメチルを表す。
Aは、特に好ましくは、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、n−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチルを表す。
Aは、極めて特に好ましくは、メチル、エチル、n−又はイソプロピルを表す。
qは、好ましくは、0、1又は2を表す。
qは、好ましくは、1も表す。
qは、特に好ましくは、0を表す。
qは、特に好ましくは、2も表す。
式(III)のアミンは、公知の方法に従って取得することが可能である(WO01/23350及びWO03/099777を比較されたい。)。
さらに、本発明の方法(A)において抽出物として使用されるべき水酸化物は、一般的には、式(IV)によって定義される。この式(IV)において、Mは、好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、テトラブチルアンモニウム、テトラブチルホスホニウムを表し、特に好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、テトラブチルアンモニウム、テトラブチルホスホニウムを表し、極めて特に好ましくは、リチウム又はナトリウムを表す。
式(IV)の水酸化物は公知の合成化学物質である。
本発明の方法(A)は、適切な不活性希釈剤の存在下で実施することが可能である。最も顕著に、希釈剤として考慮されるのは、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルオール、キシロール、ガソリンエーテル、リグロインなどの炭化水素;例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン又はジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル;例えば、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル(DGM)などのエーテル;例えば、酢酸エチル、酢酸アミルなどのエステル;例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)などの酸アミドである。N−メチルピロリドン、ブチロニトリル、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジオキサン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンは、特に、希釈剤として好ましい。
本発明の方法(A)は、比較的大きな温度範囲内で実施することが可能である。変換は、好ましくは、−10℃と+80℃の間、特に0℃と30℃の間の温度で実施される。
本発明の方法(A)は、一般的には、標準的な圧力下で実施される。しかしながら、本発明の方法(A)は、一般的には、0.1バールと50バールの間、好ましくは1バールと10バールの間の増加又は減少された圧力下で実施することも可能である。
本発明の方法(A)を実施する場合、式(II)の3−ハロフタル酸無水物1モルに対して、式(III)のアミンの1モルと1.5モルの間、好ましくは、1.05モルと1.2モルの間、及び式(IV)の水酸化物の1モルと1.5モルの間、好ましくは1.05と1.2モルの間で一般的に添加する。
さらに、本発明の主題は、式(I−a)の3−ハロフタル酸誘導体
Figure 2008511563
(rは、1又は2を表し、並びに
Hal、A及びMは、上記意味を有する。)
の製造方法であり、
(B)式(I−b)の3−ハロフタル酸誘導体
Figure 2008511563
(Hal、A及びMは、上記意味を有する。)
を、酸化剤の存在下で反応させることを特徴とする方法である。
本発明の方法を実施するための抽出物として必要とされる3−ハロフタル酸誘導体は、式(I−b)によって、一般的に定義される。この式(I−b)では、Hal、A及びqは、好ましくは、特に好ましくは、極めて特に好ましくは、又は非常に好ましくは、前記部分に対する式(II)、(III)および(IV)に対して原材料の記述に関連して、好ましい、特に好ましい、極めて特に好ましい又は非常に好ましいとして上記された意味を有する。
式(I−b)の3−ハロフタル酸誘導体は、本発明の方法(A)に従って取得される。
このような反応のための全ての通常の物質は、本発明の方法(B)を実施するための酸化剤として使用することが可能である。特に、使用可能であるのは、過酸化水素、例えば、過酢酸(CHCOOOH)、トリフルオロ過酢酸(CFCOOOH)、メタクロロ過安息香酸(m−ClCCOOOH)、過マンガン酸カリウムなどのペルオキシ酸又は酸素である。
以下の溶媒が、本発明の方法(B)を実施するための希釈剤として適切である。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トリフルオロエタノールなどのアルコール、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン又はジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル;水、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジオキサン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、酢酸又はトリフルオロ酢酸。
本発明の方法(B)が、塩基の存在下で[好ましくは、式(IV)のアルキル金属水酸化物の存在下で]実施される場合、3−ハロフタル酸誘導体は、これらの塩の形態で得られる。
本発明の方法(B)が、酸性条件下で(例えば、ペルオキシ酸を酸化剤として用いて(製造例も参照))実施される場合、式(I−c)の遊離の安息香酸誘導体(q=1,2;以下参照)が、式(I−a)の塩の代わりに得られる。
さらに、本発明は、式(I)の新規3−ハロフタル酸誘導体に関する。
Figure 2008511563
(Hal、A、、q及びMは、上記された意味を有する。)
本発明の3−ハロフタル酸誘導体は、一般に、式(I)によって定義される。この式(I)では、Hal、A、q及びMは、好ましくは、特に好ましくは、極めて特に好ましくは、又は非常に好ましくは、前記部分に対して式(II)、(III)および(IV)の原材料の記述に関連して、好ましい、特に好ましい、極めて特に好ましい又は非常に好ましいとして上記された意味を有する。
さらに、本発明は、式(I−c)の新規3−ハロフタル酸誘導体に関する。
Figure 2008511563
(Hal、A、及びqは、上記された意味を有する。)
本発明の3−ハロフタル酸誘導体は、一般に、式(I−c)によって定義される。この式(I−c)では、Hal、A及びqは、好ましくは、特に好ましくは、極めて特に好ましくは、又は非常に好ましくは、前記部分に対して式(II)、(III)および(IV)の抽出物の記述に関連して、好ましい、特に好ましい、極めて特に好ましい又は非常に好ましいとして上記された意味を有する。
式(I)の本発明の3−ハロフタル酸誘導体は、キラルフタル酸誘導体ジアミドを製造するために使用することが可能である。
このように、式(V)のフタル酸ジアミドは、
Figure 2008511563
(式中
Halは、ハロゲンを表し、
Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
qは、0、1又は2を表し、
Rは、水素又はC−Cアルキルを表し、
Zは、CY又はNを表し、
Yは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−C−ハロゲノアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロゲノアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロゲノアルキルチオ又はシアノを表し、
nは、0、1、2、3、4は5を表す。)
(C)まず、脱水試薬を用いて、式(I)の3−ハロフタル酸誘導体
Figure 2008511563
(Hal、A、、q及びMは、上記された意味を有する。)
を、式(VI)の対応するイソフタルイミド
Figure 2008511563
(Hal、A及びqは、上記意味を有する。)
へと変換し、単離後に、又はさらなる単離なしに、必要であれば希釈剤(例えば、ジクロロエタン)の存在下で、及び必要であれば酸(例えば、塩酸)の存在下で、これらを、式(VII)のアリールアミン
Figure 2008511563
(R、Z、Y及びnは、上記意味を有する。)
と反応させることによって得られる。
式(V)のフタル酸ジアミド(qは0又は1を表す。)は、単純な様式で、スルホン(すなわち、qが2を表す、式(V)のフタル酸ジアミド)へと変換することが可能である。酸化剤として適切なのは、例えば、過酸化水素、過酢酸(CHCOOOH)、トリフルオロ過酢酸(CFCOOOH)、メタクロロ過安息香酸(m−ClCCOOOH)、過マンガン酸カリウムなどのペルオキシ酸又は酸素である。
本発明の方法(C)を実施するための出発物質として必要とされる式(I)の3−ハロフタル酸誘導体は、本発明の方法(A)に関連して既に上記した。
本発明の方法(C)を実施する間に、中間産物として形成されるイソフタルイミドは、一般的には、式(VI)によって定義される。この式では、Hal、A及びqは、好ましくは、特に好ましくは、極めて特に好ましくは、又は非常に好ましくは、前記部分に対して式(II)、(III)および(IV)の原材料の記述に関連して、好ましい、特に好ましい、極めて特に好ましい又は非常に好ましいとして上記された意味を有する。
式(VI)のイソフタルイミドは新規であり、同様に、本発明の主題である。式(VI)のイソフタルイミドは、本発明の方法(C)の第一の段階及びこれに続く単離(製造例も比較されたい。)に従って得られる。
さらに、本発明の方法(C)を実施するための出発材料として必要とされるアリールアミンは、式(VII)によって一般に定義される。この式において、R、Z、Y及びnは、好ましくは、特に好ましくは、又は極めて特に好ましくは、以下の具体的な意味を有する。
Rは、好ましくは、水素、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、n−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチルを表し、
Rは、特に好ましくは、水素、メチル、エチル、イソプロピル、n−又はtert−ブチルを表し、
Rは、極めて特に好ましくは、水素を表す。
Zは、好ましくは、CY又はNを表し、
Yは、好ましくは、フッ素、塩素、臭素、C−Cアルキル、C−C−ハロゲノアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロゲノアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロゲノアルキルチオ又はシアノを表し、
Yは、さらに好ましくは、水素を表し、
Yは、特に好ましくは、塩素、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロメチル、ヘプタフルオロイソプロピル、ヘキサフルオロイソプロピル又はブロモヘキサフルオロイソプロピルを表し、
Yは、さらに特に好ましくは、水素を表し、
nは、0、1、2、3又は4を表し、
nは、特に好ましくは、1、2又は3を表し、
nは、極めて特に好ましくは、2を表し、
nは、さらに極めて特に好ましくは、1を表す。
式(VII)のアリールアミンは、公知であり、又は公知の方法で取得することが可能である(EP− A 0 936 212、EP−A 1 006 102、EP−A 1 418 169、EP−A 1 418 171を比較されたい。)。
本発明の方法に基づいて、式(VI)のイソフタルイミドをもたらす環状化は、脱水試薬の存在下で実施される。ホスゲン、塩化チオニル、POCl、クロロギ酸エステル及びトリフルオロ酢酸無水物が、好ましく使用可能である。メチル−、エチル−又はプロピルエステルなどのクロロギ酸アルキルエステルは、特に好ましく使用される。
式(VI)のイソフタルイミドの合成は、塩基の存在下で実施することが可能である。塩基として好ましいのは、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物又はカルボナート;例えば、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ピリジン、ピコリン、4−ジメチルアミノピリジンなどのアミンである。特に好ましくは、水酸化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを使用する。
式(VI)のイソフタルイミドの合成は、希釈剤の存在下で実施される。好ましくは、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル;例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素である。2つ以上の希釈剤の混合物又は、例えば、水/ブチロニトリル、水/塩化メチレン、水/トルオール、水/クロロベンゼンなどの2相系も使用することが可能である。
式(VI)のイソフタルイミドの合成は、相間移動触媒(PTC;phase transfer catalyst)(例えば、臭化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、臭化テトラフェニルホスホニウム、18−クラウン−6)の添加を通じて、劇的に簡略化及び改善することも可能である。このため、40〜50℃に代えて、室温(すなわち、20〜25℃の温度、好ましくは20℃)でさえ、PTCの存在下で反応を実施することが可能である。このようにして、副産物の形成は抑制することが可能である。PTCとともに本発明の方法を実施しながら、式(VI)のイソフタルイミドを作製するために、式(I)の塩1モルに対して触媒0.5ないし5モル%を使用する。
式(VI)のイソフタルイミドの合成は、比較的幅広い温度範囲内で実施することが可能である。一般的に0℃から80℃までの温度、好ましくは、10℃ないし60℃の温度で作業を行う。
本発明の方法(C)を実施しながら、式(VI)のイソフタルイミドを作製するために、式(I)の塩1モルに対して脱水試薬0.19ないし1.5モルを添加する。
式(VII)のアリールアミンを用いた変換は、希釈剤の存在下で行われる。好ましくは、ここに含まれるのは、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル;例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素である。
式(VII)のアリールアミンを用いた変換は、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸、フッ化水素酸、トリフルオロメタンスルホン酸又は硫酸などの酸の触媒量の添加を通じて、さらに加速することが可能である。p−トルエンスルホン酸も適切である。
式(VII)のアリールアミンを用いた変換の場合、一般的には、20℃から80℃までの温度、好ましくは30℃ないし60℃の温度で作業を行う。
本発明の方法(C)を実施しながら、式(VI)のフタル酸ジアミドを作製するために、式(VI)のイソフタルイミドの1モルに対して、式(VII)のアリールアミン0.9ないし1.3モル、好ましくは0.9ないし1.1モル、特に好ましくは0.9ないし1モルを添加する。
従って、本発明は、式(V)のキラルフタル酸ジアミドの製造方法にも関する。
本発明の方法(C)は、酸化段階が起こる反応系列中の点に応じて、様々な方法の変形で実施することが可能である。以下のダイアグラムは、2つの可能な変形を与える。
Figure 2008511563
本発明は、以下の例によって例示され、これらの例は上記スキームでさらに記されている。しかしながら、これらの例は、限定的な様式で解釈されるべきでない。
製造例
3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアートの合成(一般的方法)
ジメチルアセトアミド50mL中に3−ハロフタル酸無水物0.1モルを入れて、均一な溶液が生じるまで撹拌する。−5℃まで反応混合物を冷却した後、(2S)−1−(メチルチオ)プロパン−2−アミン0.1モルを、ジメチルアセトアミド中に滴加する。次いで、溶液を、室温で2時間撹拌する。(何れの塩を取得したいかに応じて)水中の水酸化リチウム又は水酸化ナトリウム(0.11モル)の溶液を混合物に添加し、室温で30分間撹拌する。水及び溶媒を、真空中で蒸留除去する。残留物をイソプロパノールに添加し、次いで、懸濁液を1時間撹拌する。沈殿をろ過し、乾燥する。
実施例2ないし4に列記されている化合物は、実施例1のこの一般的記述に従って得られる。
リチウム−3−ブロム−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
Halは臭素を表し、Mはリチウムを表す。
収率82%。
H−NMR(CDOD):δ=1.31(d,3H),2.16(s,3H);2.42(ddt,1H);2.94(ddt,1H);3.30(d,NH);4.18(dt,1H);7.24(1H);7.58(1H);7.76(1H)ppm。
リチウム−3−クロル−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
Halは塩素を表し、Mはリチウムを表す。
収率88%。
H−NMR(CDOD):δ=1.30(d,3H),2.2(s,3H);2.43(ddt,1H);2.9(ddt,1H);3.30(d,NH);4.2(dt,1H);7.32(1H);7.4(1H);7.7(1H)ppm。
ナトリウム−3−ブロム−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
Halは臭素を表し、Mはナトリウムを表す。
収率81%。
3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}カルボニル)安息香酸の合成(一般的方法)
過酢酸溶液0.3モル(酢酸中の34%溶液として)を0℃まで冷却し、3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(0.1モル)を少しずつ添加する。次いで、溶液を、室温で4時間撹拌する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで産物を抽出する。真空中で溶媒を除去する。
実施例6ないし8に列記されている化合物は、実施例5のこの一般的記述に従って得られる。
3−ヨード−2−({[(1S)1S(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)安息香酸
使用したベンゾアート:ナトリウム−3−ヨード−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率85%。
3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}カルボニル)安息香酸
使用したベンゾアート:リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率88%。
H−NMR(CDOD):δ=1.31(d,J=6.72Hz,3H);3.16(dd,J=14.47,7.16,1H);3.45(dd,J=14.47,5.26Hz,1H);4.40(s,lH);7.53(dd,J=7.89Hz,1H);7.73(dd,J=8.11,1.10Hz,1H);7.88(dd,J=7.82,1.10Hz,1H);8.56(d,J=7.89Hz,1H)。
3−ブロモ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}カルボニル)安息香酸
使用したベンゾアート:リチウム−3−ブロモ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率84%。
3−ハロ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに添加する。ブチロニトリル30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。30分以内に、ブチロニトリル30mL中の、2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン(47mmol)及びp−トルエンスルホン酸0.1gの生成された溶液中に、有機相を滴下する。反応混合物は、50℃で2時間撹拌し、得られた沈殿をろ過し、乾燥する。
3−ハロ−N −2 −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −4−{2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニルフタルアミド(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに添加する。ブチロニトリル30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。30分以内に、ブチロニトリル30mL中の、2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン(47mmol)及びp−トルエンスルホン酸0.1gの生成された溶液中に、有機相を滴下する。反応混合物は、50℃で2時間撹拌し、得られた沈殿をろ過し、乾燥する。
3−ハロ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−{1,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに添加する。クロロベンゼン30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。30分以内に、クロロベンゼン30mL中の、2−メチル−4−[1,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン(47mmol)、HSO0.1gの生成された溶液中に、有機相を滴下する。反応混合物は、50℃で2時間撹拌し、得られた沈殿をろ過し、乾燥する。
3−ハロ−N −2 −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −[(2−メチル−6−ペンタフルオロエチル)ピリジル}フタルアミド(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに添加する。ブチロニトリル30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。30分以内に、クロロベンゼン30mL中の、2−メチル−3−アミノ−6−ペンタフルオロエチルピリジン(47mmol)、トルエンスルホン酸0.1gの生成された溶液中に、有機相を滴下する。反応混合物は、50℃で2時間撹拌し、得られた沈殿をろ過し、乾燥する。
3−ハロ−N −2 −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−{1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに添加する。ブチロニトリル30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。30分以内に、ブチロニトリル30mL中の、2−メチル−4−ヘプタフルオロイソプロピルアニリン(47mmol)の生成された溶液中に、有機相を滴下する。反応混合物は、50℃で2時間撹拌し、得られた沈殿をろ過し、乾燥する。
実施例14ないし20に列記されている化合物は、実施例13のこの一般的記述に従って得られる。
3−ブロモ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−{1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−ブロモ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート17g、炭酸水素ナトリウム7g、クロロギ酸メチルエステル7g、2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン13g。
産物25g(融点209〜211℃)が得られる。
3−ヨード−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−ヨード−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率87%、融点202℃。
3−ブロモ−N −2 −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−ブロモ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート17g、炭酸水素ナトリウム7g、クロロギ酸メチルエステル7g、4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオルメチル)エチル]アニリン13.5g。
産物24gが得られる。
3−クロロ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−{2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアートl、2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン
収率88%。融点190ないし195℃。
3−クロロ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−[1,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアートl、2−メチル−4−[1,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン
収率84%、融点185ないし188℃。
3−クロロ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート、2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン
収率84%、融点207ないし208℃。
3−ヨード−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]−N −{2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
出発材料:
リチウム−3−ヨード−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアートl、2−メチル−4−[2,2,2−トリフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]アニリン
収率88%。
3−ブロモ−N −[(1S)−1−メチル−2(メチルスルホニル)エチル]−N −{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド
3−ブロモ−N−[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオル−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}フタルアミド50mmolをクロロベンゼン80mL中に懸濁し、過酸化水素20mLに添加する。混合物を、45℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却する。沈殿をろ過し、冷たいクロロベンゼンで洗浄する。
収率:92%。
(3Z/E)−4−ハロ−3−{[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]イミノ}2−ベンゾフラン−1(3H)−オン(一般的方法)
リチウム−3−ハロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)及び炭酸水素ナトリウム(83mmol)を、水60mLに加える。ブチロニトリル30mLを添加し、反応混合物を40℃まで加熱する。クロロギ酸メチルエステル(74mmol)の添加後、40℃で1時間撹拌した後、室温まで冷却し、相を分離する。有機相を濃縮する。
実施例23ないし24に列記されている化合物は、実施例22のこの一般的記述に従って得られる。
(3Z/E)−4−ヨード−3−{[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]イミノ}2−ベンゾフラン−1(3H)−オン
出発材料:
リチウム−3−ヨード−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率91%、融点88ないし89℃。
(3Z/E)−4−ハロ−3−{[(1S)−1−メチル−2(メチルチオ)エチル]イミノ}2−ベンゾフラン−1(3H)−オン
出発材料:
リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート
収率93%、融点71ないし72℃。
(3Z/E)−4−クロロ−3−{[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]イミノ}2−ベンゾフラン−1(3H)−オン
リチウム−3−クロロ−2−({[(1S)−1−メチル−2−(メチルチオ)エチル]アミノ}カルボニル)ベンゾアート(50mmol)、炭酸水素ナトリウム(83mmol)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.5mmol)を、水40mL中に入れる。モノクロロベンゼン40mLを添加した後、(60mmolの)クロロギ酸メチルエステルを添加する。反応混合物を室温で3時間撹拌する。有機相を分離し、真空中で濃縮する。98%の純度で、産物47mmol(理論の95%)が得られる。

Claims (17)

  1. 式(I)の3−ハロフタル酸誘導体の製造方法であり、
    Figure 2008511563
    (式中
    Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表し、
    Mは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、テトラ(C−C−アルキル)アンモニウム又はテトラ(C−C−アルキル)ホスホニウムを表し(アルカリ土類金属イオンの場合には、それぞれ、式(I)の化合物の2分子が1つのこのようなイオンとともに塩を形成する。)、
    (A)式(II)の3−ハロフタル酸無水物
    Figure 2008511563
    (Halは、上記意味を有する。)
    を、式(III)のアミン
    Figure 2008511563
    (A及びqは、上記意味を有する。)
    と、式(IV)の水酸化物
    M(OH (IV)
    (Mは、上記意味を有し、
    Mがアルカリ金属イオン、テトラ(C−C−アルキル)アンモニウム又はテトラ(C−C−アルキル)ホスホニウムを表す場合には、tは1を表し、
    Mがアルカリ土類金属イオンを表す場合には、tは2を表す。)
    の存在下で、反応させることを特徴する、前記方法。
  2. Halが、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、
    Aが、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、n−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチル、アリル、プロパルギル、メトキシメチル又はメチルチオメチルを表し、
    Mが、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、テトラブチルアンモニウム又はテトラブチルホスホニウムを表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. Halが、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、
    Aが、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、メトキシメチル又はメチルチオメチルを表し、
    qが、0を表し、
    Mが、リチウム又はナトリウムを表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. Halが、塩素、臭素又はヨウ素を表し、
    Aが、メチル、エチル、n−又はイソプロピルを表し、
    qが、0を表し、
    Mが、リチウムを表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. Halが、ヨウ素、塩素又は臭素を表し、
    Aが、C−C−アルキルを表し、
    qが、0を表し、
    Mが、リチウム、ナトリウム又はカリウムを表す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. まず、式(I)の化合物(qは0を表す。)を取得し、次いで、式(I)の化合物を、式(I−a)の化合物
    Figure 2008511563
    (rは、1又は2を表し、並びに
    Hal、A及びMは、請求項1に上記されている意味を有する。)
    へと酸化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 式(IV)
    Figure 2008511563
    (Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表す。)
    のイソフタルイミド。
  8. 式(I)の3−ハロフタル酸誘導体。
    Figure 2008511563
    (式中
    (Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表し、
    Mは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、テトラ(C−C−アルキル)アンモニウム又はテトラ(C−C−アルキル)ホスホニウムを表し(アルカリ土類金属イオンの場合には、それぞれ、式(I)の化合物の2分子が1つのこのようなイオンとともに塩を形成する。)
  9. Halが、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、
    Aが、メチル、エチル、n−若しくはイソプロピル、n−、イソ−、sec−若しくはtert−ブチル、アリル、プロパルギル、メトキシメチル又はメチルチオメチルを表し、
    Mが、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、テトラブチルアンモニウム又はテトラブチルホスホニウムを表す、
    請求項8に記載の式(I)の3−ハロフタル酸誘導体。
  10. Halが、塩素、臭素又はヨウ素を表し、
    qが、0を表し、
    Mが、リチウム又はナトリウムを表す、
    請求項8に記載の式(I)の3−ハロフタル酸誘導体。
  11. 式(I−c)の3−ハロフタル酸誘導体
    Figure 2008511563
    (Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表す。)
  12. 式(V)のフタル酸ジアミドを製造するための、請求項8に記載の式(I)の3−ハロフタル酸誘導体の使用。
    Figure 2008511563
    (Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表し、
    Rは、水素又はC−Cアルキルを表し、
    Zは、CY又はNを表し、
    Yは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−C−ハロゲノアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロゲノアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロゲノアルキルチオ又はシアノを表し、
    nは、0、1、2、3、4又は5を表す。)
  13. 式(V)のフタル酸ジアミドの製造方法であり、
    Figure 2008511563
    (式中
    Halは、ハロゲンを表し、
    Aは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−アルキルスルフィニル−C−C−アルキル、(C−C−アルキル)カルバモイルを表し、
    qは、0、1又は2を表し、
    Rは、水素又はC−Cアルキルを表し、
    Zは、CY又はNを表し、
    Yは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−C−ハロゲノアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロゲノアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロゲノアルキルチオ又はシアノを表し、
    nは、0、1、2、3、4又は5を表す。)
    (C)式(I)の3−ハロフタル酸誘導体
    Figure 2008511563
    (Hal、A、q及びMは、上記された意味を有する。)
    を、まず、式(VI)の対応するイソフタルイミド
    Figure 2008511563
    (Hal、A及びqは、上記意味を有する。)
    中の脱水試薬と反応させ、単離後に、又はさらなる単離なしに、必要であれば希釈剤(例えば、クロロベンゼン)の存在下で、及び必要であれば酸(例えば、塩酸)の存在下で、これらを、式(VII)のアリールアミン
    Figure 2008511563
    (R、Z、Y及びnは、上記意味を有する。)
    と反応させることを特徴とする、方法。
  14. 相間移動触媒の存在下で、式(I)の3−ハロフタル酸誘導体を、式(VI)のイソフタルイミドへと変換することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 臭化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、臭化テトラフェニルホスホニウム、18−クラウン−6からなる群から相間移動触媒を選択することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  16. 相間移動触媒として、硫酸水素テトラブチルアンモニウムを使用することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  17. 式(V)の化合物の合成が、中間体産物の単離なしに、ワンポット反応として実施されることを特徴とする、請求項13ないし16に記載の方法。
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