JP2008500380A - ココアポリフェノール濃縮物の製造方法 - Google Patents

ココアポリフェノール濃縮物の製造方法 Download PDF

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Abstract

ココアポリフェノール濃縮物を得るプロセスであって、(a)未発酵ココア豆を水中での漂白に85〜100℃の温度で3〜15分間掛けて低減ポリフェノール酸化酵素活性を具えた未発酵ココア豆を得て、(b)該ココア豆を85℃未満の温度で乾燥して含水率が15%以下の乾燥未発酵ココア豆を得て、(c)乾燥未発酵ココア豆を粒径低減ステップに掛けてその少なくとも99重量%が300μm未満の粒径を有する乾燥未発酵ココア豆中間物を得て、(e)該中間物からポリフェノールを抽出してココアポリフェノール抽出物と抽出固体とを得て、(d)該抽出物を濃縮してココアポリフェノール濃縮物を得るステップを含んでなり、さらにステップ(d)の前に脱脂ステップを有してなる。

Description

この発明はココアポリフェノールが豊富にあるココア製品を製造するための処理に関するものであり、未発酵ココア豆を原料とする。特にこの発明は液状および粉状のココアポリフェノール濃縮物を未発酵ココア豆から製造する方法に関するものである。
芳香に効果があるというだけでなく酸化防止活性および健康効果をもたらす点から、現在ココアポリフェノールに大きな関心が集まっている。新鮮な未発酵脱脂乾燥ココア豆中の総ポリフェノール含有量は12〜20重量%の範囲にある。
現存の主たるポリフェノール化合物は(+)−カテキンや(−)−エピカテキンなどの単量体フラボノイドおよびプロアンソシアニジンなどのオリゴマーフラボノイドであり、その半分は二量体(B1−B8)である。他にも識別された化合物としてはケルセチンとケルセチン・グリコシド、ケルセトリン、ルテオリン、アピゲニンおよびプクマリック、カフェイック、クロロゲン酸などがある。
ココアの製造は発酵を含むものであり、発酵においては多くの生化学的な反応が起きて、チョコレート色と香りの成分と前駆体とが生成される。発酵プロセスはココアの渋味と酸味と苦味とを低減する。
発酵処理において、新鮮なココア豆は薪または木箱中で5日間程堆積される。発酵は2通りの基本的な段階に分けることができる。つまり嫌気発酵と好気発酵である。嫌気発酵においてはココア芳香前駆体が形成される。果物パルプから砂糖は還元糖、フラクトースおよびグルコースに分解され、蛋白質はペプチドと遊離アミノ酸に分解される。これらの製品はメイラード反応のための前駆体を形成する。該反応においては豆の乾燥と煎り中に、特徴のあるココアおよびチョコレート芳香が生成される。
嫌気発酵は褐変、酸化ポリフェノール(PPO)による反応のための酵素状態を最適化する。通常、好気発酵は発酵の2日後に始まる。この段階で、PPOは高度に反応性の化合物であるオルト−キノンへのフェノールの酸化を触媒作用する。一旦形成されると、オルト−キノンは自発的な重合を行って、高分子量化合物または茶色のピグメント(メラニン)を形成する。
これらのメラニンはアミノ酸および蛋白質と反応して茶色を強くする。これらの高分子量濃縮ポリマーは重合度が増加するとますます非溶性となる。さらにそれらは自身の前駆体より生物学的利用能が少ない。好気発酵中の状態はPPOとの反応には理想的であり、乾燥中の高い酸素取込みはさらに発酵を促進する。
食品中のPPO活性を抑制または予防することに多くの研究の焦点が当てられてきた。それらの好ましくない酵素的活性を抑制すべく数年に亙って種々の技術が開発されてきた。酵素褐変を防止すべくそれら技術のいくつかが採用できる。例えば、Kattenberg他による論文「食品への健康サプリメントとしてのココアポリフェノールの製造」には未発酵豆中のPPO活性を防止するためのマイクロウェーブの使用が発表されている。しかしマイクロウェーブの使用は特殊な装置を必要とし費用が掛かる。さらにマイクロウェーブ処理を使うときには、未発酵豆中の温度を制御するのが難しい。
Kattenberg他による論文「食品への健康サプリメントとしてのココアポリフェノールの製造」
未発酵ココア豆は発酵ココア豆と同じ感覚を刺激する性質もポリフェノール性も持っていない。未発酵ココア豆は若干明らかなチョコレート芳香とともに非常に苦く渋い味を有している。
ココア処理の間、最初の未発酵の生のココア豆中に存在するフラボノール(単量体)の含有量は収穫後の取扱いと処理技術とに大きく左右される。ココア粉およびチョコレート製造における発酵とアルカリステップとは単量体含有量を大きく低減する。発酵中にココア中のフェノールの総量は最初の値の30%に低減され、(−)−エピカテキン、酸化ココアポリフェノール(PPO)の主基層は、カテキン含有量の比例的な増加とともに90%低減される。
発酵と乾燥プロセスとはポリフェノール化合物の含有量と組成とを変える。発酵ココア豆は少量の低分子量フェノールと高含有量の濃縮ポリフェノールとを含んでいる。濃縮ポリフェノールは蛋白質−フェノール相互作用に含まれフェノールとココア蛋白質の低消化性と乏しい生物価とに寄与する。
研究によると、ココアポリフェノールはLDL−C酸化の抵抗とプラズマ抗酸化剤容量を増加し、血小板活性を調整し、酸化窒素合成と血管拡張を増加し、エイコサノイド(eicosanoid)合成を調整し、ペルオキシニトライトに対して防止し、かつ免疫システムを調整する。
我々の食餌に最も豊富なポリフェノールは必ずしも最も有益である訳ではない。何故なら、腸からの吸収に乏しくしかも迅速に排出され、またその代謝物は内在活性が低いからである。単量体フラボノールは重合プロアンソシアニジン(proanthocyanidin)よりはよく吸収される。いくつかの研究によると、プロアンソシアニジンは胃中では吸収されず、その活動は腸に限られる。加えてプラズマに関する試験管や生体内研究においても、カテキンやエピカテキンなどの単量体フラボノールはより抗酸化剤活性を有している。
ポリフェノール酸化酵素による触媒化としての重合化をポリフェノールが経ないで未発酵ココア豆からポリフェノールを抽出できる簡単で経済的なプロセスへの要求があることは明らかである。
この発明はココアポリフェノール濃縮物を形成する方法を提案するものであって、該方法においては
(a)85〜100℃の範囲の温度で未発酵ココア豆を水中で3〜15分間漂白ステップに掛けて低減ポリフェノール酸化酵素活性を具えた未発酵ココア豆を形成し、
(b)85℃未満の温度で低減ポリフェノール酸化酵素活性を備えた該未発酵ココア豆を乾燥して含水量が15重量%以下の乾燥未発酵ココア豆を形成して、
(c)乾燥未発酵ココア豆を粒子サイズ低減ステップに掛けて中間物の少なくとも99重量%が粒径300μm以下である乾燥未発酵ココア豆中間物を形成し、
(d)乾燥未発酵ココア豆中間物からポリフェノールを抽出してココアポリフェノール抽出物と抽出固体を形成し、
(e)ココアポリフェノール抽出物を濃縮してポリフェノールの濃度が少なくとも10重量%であるココアポリフェノール濃縮物を形成し、かつ
ステップ(d)の前に脱脂ステップを行う
ものである。
用語「未発酵」とは莢から最大5時間除かれたココア豆を言うものである。より好ましくは、ココア豆は莢から2時間未満除かれたものである。この発酵は温暖で湿気のある状態でココア豆が莢から除かれた後に自然に起きるプロセスである。自然のプロセスであるので、比較的緩慢なタイムスケールで起きるものであり、5時間だけ莢から除かれたココア豆は実質的に発酵されていない。営業的な観点からはそのような豆の源を見出すのは難しい。
この発明の一実施例においては、未発酵ココア豆の未発酵状態を保つためにステップ(a)の前に一ステップを含むのが望ましい。そのようなステップとしては例えば、未発酵ココア豆を水とアスコルビン酸の溶液に浸漬する。
ポリフェノールの最小限の重合が起きて、かつ未発酵ココア豆中に存在する高含有の単量体ポリフェノールを保持することを確実にするには、漂白するステップ(a)が必須である。該漂白ステップは水中で85〜100℃の温度で行われる。この温度によりポリフェノール酸化酵素が変性されて非活性になることが確実となる。漂白ステップは3〜15分間続く必要がある。ステップの期間がより長いと、メイラード反応などの他の好ましくない非酵素褐変反応が起きることになる。
添加されたいかなる水分も後続のステップで除去しなければならないという理由から、未発酵ココア豆を湿った状態にすることは回避するのが実際的な方法なので、漂白ステップにおける水の使用は従来行われていない。しかし本発明者は、水を使った漂白ステップの含有物は有利な結果を与えることを発見した。つまり最初の未発酵ココア豆中に存在するポリフェノールの高比率が回復されるのである。
ステップ(a)に続いて、低減ポリフェノール酸化酵素活性未発酵ココア豆は乾燥される。
最初の新鮮な未発酵ココア豆中の含水量は45〜55重量%である。乾燥後最終的な含水量は15重量%未満、望ましくは10重量%未満でなければならない。
この発明の一実施例においては、収穫時に気候が比較的乾燥である地方では、低減ポリフェノール酸化酵素活性未発酵ココア豆は天日で乾燥される。ココア豆は約100mmの厚さでマット、トレイまたはテラス上に日照時中層状に展開される。ココア豆は時折熊手で集められて積み上げられ夜分または降雨時には保護される。
中南米で一般的なトレイは屋根または車付きの床である。トレイは夜分は床の上に押し戻されて、面積を節約すべく数個が屋根の下に相互に上下に架設される。
西アフリカでは、適当な水平面(つまり集中テラスまたはポリエチレンシート)上に展開される。
ガーナで好まれている方法では、割った竹で作ったマット上にココア豆を展開し、ついで低い木製のフレーム上に置かれる。降雨時にはマットを巻き上げてココア豆を保護する。この方法だと悪いココア豆と異物とを除くためにココア豆を分別し易いといういくつかの利点がある。
加えて、地面上でココア豆を乾燥するよりも汚れる危険が少ない。貯蔵中の発黴を予防するのに必要な7〜8重量%の含水量にココア豆を乾燥するには天候のよい日で約1週間を要する。
代わりにステップ(b)において、低減ポリフェノール酸化酵素活性未発酵ココア豆を加熱空気ドライヤー(つまり断続式ドライヤー、バッチ式内部循環ドライヤー、混流ドライヤーおよびクロス流ドライヤーなど)、非加熱空気ドライヤー、両者の組合せ、市販穀物ドライヤー(モルトドライヤーなど)、バッチ式流動化ベッドドライヤー、コンタクトドライヤーなどを用いて通常気圧または真空下(真空トレイ、真空バンド、プレート、薄膜、ドラム、回転バッチ、水平攪拌、間接回転垂直攪拌など)で乾燥する。また誘電式ドライヤー(つまり無線周波数およびマイクロウェーブ)も使える。
ステップ(b)においてココア豆の温度は85℃を越えてはならず、かつ好ましくは70℃未満、さらに好ましくは50℃未満の必要がある。これは何故かと言えば、ココアポリフェノール重合は70℃を越える温度で起きるからである。乾燥プロセス中は低温を保つ必要がある。誘電性ドライヤーを用いる場合には、重合を回避するために適切な周波数を選択しなければならない。例えば、無線周波数ドライヤーでは15〜35MHzの周波数が適切である。マイクロウェーブドライヤーの場合には900〜2300MHzの周波数を使用できる。
ステップ(b)で得られた乾燥未発酵ココア豆中には最初のポリフェノール含有量の大部分が保たれている。これはPPO不活性化と劣化とポリフェノールの重合とを抑制するソフトな状態の故である。これら乾燥未発酵ココア豆の主たる特徴はポリフェノールの安定化を示す強度な紫色である。
サンプル中のポリフェノール含有量はいくつかの方法のひとつを用いて測定できる。使用される最も普遍的な方法はFolin−Ciocalteau法であって、重量%で示される結果を与える(Singleton他、1999年)。加えて、ポリフェノールの性質の識別と数量化のための他の方法論も使用できる。例えば高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析計、LC−MS、UV検知に組み合わせたHPLC、超臨界流体抽出(SFE)、ダイオードアレイ分光測光法を用いた複オンライン検知を使用したHPLC、質量分光器(HPLC−DAS−MS)およびLC−NMRなどがある。
ステップ(b)で得られた乾燥未発酵ココア豆は粉砕してもよい。さらに選別プロセスを乾燥ココア豆に適用して殻を分離してもよい。これにより殻付きと殻なしの2種類の製品が得られる。この技術は現在のココア粉産業において得ることができる。殻なしの製品、つまり殻付きの乾燥未発酵ココア片中のポリフェノール含有量は3〜10重量%であり、殻なし製品、つまり殻付きの乾燥未発酵ココア片中のポリフェノール含有量は4〜11重量%である。
ステップ(b)の後で、得られた乾燥未発酵ココア豆は粒径低減ステップ(c)に掛けられる。粒径低減ステップの含有物は後の抽出ステップ(d)におけるポリフェノール抽出物を芳香付けするのに必要である。ステップ(c)に続いて、製造された乾燥未発酵ココア豆中間物の少なくとも99重量%は粒径が300μm以下であり、好ましくは100μm未満であり、より好ましくは80μm未満、例えば40μmである。
ステップ(b)の乾燥未発酵ココア豆がステップ(c)前に脱脂されないこの発明の一実施例においては、ステップ(c)において低温製粉を行うのが望ましい。
低温製粉はユニークなものであり、他の製粉では温度が脂肪の融点を越えた場合には乾燥未発酵ココア豆の脂肪含有量により妨害されるのである。ココアの種類とタイプに応じて、ココアは通常50〜55%の脂肪を含んでいる。一般にココアバターと呼ばれるこの脂肪は融点が30〜37℃である。現在の製粉技術はこの温度範囲で行われ、製品を機械中で溶融して作業を極端に困難にしている。
窒素または炭酸液は製粉プロセスの温度を下げる冷却材として使用できる。全てのココア豆を製粉するのに適した温度は0℃未満、好ましくは−5℃未満、より好ましくは−10℃未満例えば−15℃である。現在営業用の低温製粉をこのステップで用いることができる。しかし予備的な低温化ステップを用いれば他にもいくつかの製粉方法があり、例えばピン製粉、ナイフ製粉、古典的な分離製粉、ハンマー製粉などがある。
低温製粉の利点としてはその他にも、低温がポリフェノールの安定性を保ち、不活性空気の使用による酸化を回避することなどがある。これらのポジティブな効果はポリフェノールにのみ適用されるものではなく高温と酸化に敏感な脂肪にも適用できる。乾燥未発酵ココア豆中間物中の総ポリフェノール含有量は4〜11重量%の範囲にある。
ステップ(c)の前に脱脂ステップが含まれる場合には、粒径低減ステップで製粉分離機を用いるのが望ましい。他にもピン製粉など使用に適した他の製粉システムもある。このステップには最終段階の分類も含むことができ、少なくとも99重量%が120μm未満の粒径を有する乾燥未発酵ココア豆中間物を形成する。製粉分離機が使われた場合には、最終粒径は分離機速度と供給流量を調節することにより達成される。この実施例では、ステップ(c)の製品の総ポリフェノール含有量は5〜23重量%である。
この発明のプロセスには脱脂ステップを含むことができ、そこでは未発酵ココア豆から脂肪が除かれる。この脱脂ステップが含まれる段階は変えることができるが、抽出ステップ(d)の前の段階でなければならない。一実施例においては、脱脂ステップはステップ(b)の後で行われるが、ステップ(c)の前ではある。この実施例ではステップ(c)製粉分離機を採用するのが望ましい。
これに代えて、さらなる実施例においては、脱脂ステップはステップ(c)の後で、かつステップ(d)の前に行われる。いずれのケースでも、乾燥未発酵ココア豆の脂肪含有量を低減するいくつかの技術が利用でき、例えばプレス、溶媒抽出または超臨界流体抽出などがある。
一実施例においては、脱脂ステップでエキスペラーまたはスクリュープレスを用いて乾燥未発酵ココア豆またはその中間物をプレスする。好ましくは50MPaまでの圧力でのエキスペラープレスが使われる。得られた脱脂製品の脂肪含有量は15重量%を越えないものである。脱脂プロセスはプレスケーキと脂肪を形成するが後者はついで除去される。
エキスペラーの一例としては、筒状ケージ(バレル)の内側で回転しているスクリュー(またはウォーム)を有したものがある。プレスされる材料はスクリューとバレルとの間に供給されて軸に平行な方向にスクリューを回転させることにより送られる。スクリューとその軸との構造は、材料がシリンダーの排出端に向けて移動中に徐々に圧縮されるようになっている。
漸次増加する圧力によりオイルが放出され、該オイルはバレルの周縁に配置されたスロットを通ってプレス外に流れる。一方プレスケーキは軸の方向に機械の他端に設けられた排出ゲートの方に移動を続ける。エキスペラープレスは油種業界において通常使われるものであり、大量の脂肪が除かれる、例えばプレスケーキの脂肪含有量を約8〜9重量%に低減するという利点がある。
プレスプロセスにおける温度は85℃未満、好ましくは60〜75℃でなければならない。得られた脱脂中間物の脂肪含有量は20重量%未満、好ましくは15重量%未満、例えば10重量%である。これらの脱脂中間物中での総ポリフェノール含有量は5〜15重量%である。
これに代えて、溶媒抽出を使って脂肪含有量を低減することもできる。この工程は乾燥未発酵ココア豆中間物またはステップ(b)または(c)で得られた製品をプレスすることにより得られる脱脂中間物に直接適用できるものである。溶媒抽出はステップ(b)または(c)で得られた製品をプレスすることによって得られた脱脂中間物に適用するのが望ましい。
ヘキサン、ジエチルエーテル、エチルアセテートまたは食品産業への使用に適した他の非極性溶媒が溶媒として使用できて、脂肪を抽出する。ヘキサンが特に好ましい。溶媒抽出後の最終脂肪含有量は10重量%未満、5重量%未満、好ましくは1重量%未満、例えば0.5重量%である。溶媒抽出後の総ポリフェノール含有量は9〜23重量%である。溶媒抽出後残留溶媒は除かれる。
ココア脂肪の抽出のための有機溶媒の使用に代えて一実施例においては、超臨界CO2および/またはブタンまたはプロパンなどの他の超臨界ガスも使用できる。このプロセスはより高価であるが、粉中の溶媒残留物と廃棄物破棄の問題を回避できる。
食品処理に有機溶媒に代えて超臨界CO2を使う利点は、最終製品中に残留物を残さず、かつ製品中のポリフェノールを熱的に損傷しないことにある。超臨界CO2抽出後の最終脂肪含有量は10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは2重量%未満でなければならない。
この発明の必須のプロセスはステップ(c)の乾燥未発酵ココア豆中間物から必然的におきるポリフェノールの抽出である。
ポリフェノールは乾燥未発酵ココア豆中間物から溶媒を用いた固体・液体抽出により抽出するのが望ましい。得られた製品はココアポリフェノール抽出物である。
ココアポリフェノールの抽出には数種の溶媒が使用できる。人間による消費を目的としてCodex Alimentariusにより承認された極性溶媒が望ましい。水、エタノールまたはこれらの混合物の使用がより望ましい。
乾燥未発酵ココア豆中間物の溶媒副産物/溶媒に対する比は例えば1/10wtに基づいて1:5〜1:30の範囲にある。プロセス中のポリフェノール重合と酸化とを避けるには、抽出の温度は75℃未満、例えば20〜70℃が望ましい。抽出においては、副産物と溶媒との混合物を攪拌する必要がある。抽出ステップは反応機内で実施される。食品産業用の適宜な装置で行う必要がある。例えばステンレス製の316L反応機またはステンレス製の304L反応機でも使用できる。
可溶性媒体からポリフェノールを抽出するために、この発明のプロセスは副産物の予備安定化を含んでもよい。
必要な抽出時間はプロセスの効率により変化する。抽出ステップのための適切な時間は例えば1時間を超える、例えば2〜5時間である。同じサンプルからのポリフェノールの抽出には、可能ならば複合バッチ抽出を用いるのがよい。例えばサンプルは1ステップで抽出され、ついで液体(ポリフェノールに富んでいる)と抽出された固体とが遠心または濾過処理により分離される。
使用済みの固体の含水量は通常55〜70重量%である。このプロセスは前記と同じ条件で抽出された固体で選択的に所望の抽出物の収量に応じて3または4回反復してもよい。収量比の増加がコストとが見合わないので4回を越える抽出は行わないのが望ましい。
この発明の一実施例によれば、固体・液体の分離は遠心処理を含んでいる。適切な遠心装置を使う必要があり、例えば乾燥未発酵ココア豆中間物中の残留オイルと水を分離するデカンターなどである。産業用デカンターはマーケットでも利用でき、遠心処理ステップは一般に1重量%を超す、好ましくは3重量%を超す、より好ましくは5重量%を超す可溶性抽出物を形成する。
他の変形例では、ステップ(d)で10〜150μm、好ましくは2〜30μmの範囲の孔を具えたステンレス紙またはセルロースフィルターによる濾過を用いる。適切なフィルターとしてはBachiller S.A.社(スペイン)製のNutchaタイプフィルターがある。
得られるココアポリフェノール抽出物のポリフェノールの含有量は10〜30重量%、例えば25重量%である。ココアポリフェノール抽出物は液状である。
この発明の一実施例によれば遠心処理または選択的なミクロ濾過(MF)処理を第2の抽出ステップで用いて、上記した抽出ステップで得られたココアポリフェノール抽出物からのさらに溶解した固体を除く。この達成のために遠心処理が望ましい。
デカンターによる遠心処理は2種類の材料の分離に基づいており、その駆動メカニズムは2種の材料の比重の差および角速度の変化から得た印加力による。デスクタイプの遠心処理機は10,000Gまで作動する。この技術により、粒径が0.45μmを越える溶解した固体がココアポリフェノール抽出物から除かれ得る。この種の遠心処理機は浄化機またはデスランジャー(deslunger)としても知られている。そのような遠心処理機は市販されている(つまりWestfalia Separator Inc.、Alfa Laval Inc.)。
ミクロ濾過はクロスフロー分離処理でも従来のデッドエンド濾過でも行える。この発明においてはクロスフローの方が望ましい。この方法では、固体、バクテリアおよび脂肪小球だけが通常拒否される物質である。ミクロ濾過は通常207kPa(30psi)未満の圧力で行われる。
ミクロ濾過を使ってステップ(d)で得られたココアポリフェノール抽出物を純化するのに使える膜には種々の種類がある。例えば金属膜が使える。これらの膜は安定した多孔性の行列を有しており、圧縮・焼結される。膜は精密なバブルポイント制御、ASTM−E−128で定められた孔サイズ、均一な透過性、均一な多孔性、高い効率、二方向性流を有することが必要であり、316Lステンレス、ニッケル、インコメル、ハステロイおよびチタンなどから形成されなければならない。そのような膜はGraver Technologies(つまりScepter)およびAtech Innovations GmbHなどから入手可能である。
その他にもミクロ濾過処理に使える膜としてはセラミック膜があり、筒状であって、かつマルチチャンネルである。これらは通常純粋なα−AL23から形成され、かつα−AL23、TiO2またはZrO2からの多孔性膜層である。それらの膜は化学的に安定(有機溶媒を使ってpH0〜14)であり、熱的に安定(蒸気により>100℃安定化)であり、機械的に安定で、かつ化学的に不活性である。Atech Innovations GmbH、Pall Corporation(つまりMembralox)などにより製造される膜がその例である。
ポリマー膜もミクロ濾過処理に使える。該膜は通常ポリプロピレン、ポリビニリデン、フルオライド、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリアクリロニトリルなどから形成される。適切な膜としてはKoch(つまりMFK−618、MFK−601)、Alfa Lavalなどにより製造される。
ステップ(d)で形成されたココアポリフェノール抽出物は高比率のポリフェノールを含んでおり、例えば未発酵ココア豆では少なくとも80%である。しかし抽出物は非常に希薄である。したがってこの発明のプロセスにおいては濃縮ステップ(ステップe)を導入する必要がある。このステップを含む目的は過剰な液体または溶媒を除去してココアポリフェノール濃縮物を得ることにある。
他の実施例においては、ココアポリフェノール抽出物は超濾過処理により濃縮される。超濾過処理(UF)を使ってココアポリフェノール抽出物から最大の分子を分離するのである。UFにおいては大孔膜と低圧とを用いる。塩、砂糖、有機酸、小さなペプチドおよびポリフェノールは通過できるが、蛋白質、脂肪およびポリサッカリドは拒否される。この代替えにUFが使える。このシステムは10,000ダルトン(つまり0.05〜0.1μmの膜直径)より大きな分子を分離できなければならない。
UF膜は通常セラミック、セルロース類、ポリスルホンおよびポリビニリデン、フルオライドなどから形成される。例えば、筒状、中空状ファイバー、板および渦巻き膜が市販入手できる。そのような膜の例としてはKoch Inc.(つまりHFM−116/100、HFM−180/513、HFK−618)、Alfa Laval Inc.、Inge AG Inc.(つまりDizzerシリーズ)などにより提供されるものがある。それらの膜は70〜700kPa(20〜100psi)の圧力で作動する。
上記のこの発明のUFにおいては、全てのポリフェノールは膜を通過して極く一部だけがレテンテート(retentate)中に残る。ココアポリフェノール抽出物または純化ココアポリフェノール抽出物中の総溶解固体について記載したように、レテンテート中のポリフェノールの損失は10重量%、好ましくは5重量%を越えてはならない。
UF処理の後、透過物の総溶解固体中におけるポリフェノールの濃度は30重量%まで、好ましくは40重量%を越えて、例えば45重量%でなければならない。
前のUFステップにおける透過物は非常に薄いナノ濾過(NF)膜を通過して溶液から溶解したミネラルを除去する。またNFは水を除くことにより溶液の濃縮を可能とする。NFは逆浸透(RO)ほど秀れた分離処理ではなく、より開いた膜を使用する。しかしRO用の膜をこのステップに使うこともできる。NFによると小さなイオンは通過させ、分子のサイズと形状に応じてより大きなイオンとたいていの無機化合物を拒否する。この発明では、好ましく使われるNFは50ダルトンより高い分子量低減を有している。
NF膜は通常薄いフィルム複合材およびセルロースとからなる。NF膜は中空ファイバーまたは螺旋でもよい。Koch Inc.(つまりTFC−RO、TFC−S、TFC−SR3、SelFROシリーズ)、PCI Membrance Systems Inc.(つまりB1モジュール、C10モジュール、AFC99)、Alfa Laval Incなどにより提供されるものがその例である。NFに使われる膜は0.001〜0.01μmの範囲で作動する。この発明で言及したNFは2000〜5000kPa(300〜700psi)で作動する。
上記したNFにあっては、実際上全てのポリフェノールはレテンテート中に残る。UFステップ後に透過物中に存在する総溶解固体について記載したように、レテンテートからのポリフェノールの損失は10重量%を超えてはならず、好ましくは5重量%未満である。
NF作業の後、レテンテートの総溶解固体中のポリフェノールの濃度は45重量%まで、好ましくは50重量%を超え、例えば55重量%である。
NF作業において重要なことは、水が除かれる。したがってレテンテート中の総溶解固体は最初のUF透過物中より高い。透過物中の総溶解固体は5重量%より高いのが望ましく、より望ましくは10重量%を超え、例えば20重量%である。
ステップ(d)のココアポリフェノール抽出物を濃縮させる代わりの方法としては真空蒸発がある。この方法を使うには真空ドライヤーシステムが採用される。この方法はそれらのステップが含まれるUF透過物またはNFレンテートの濃縮にも使える。
市販入手可能な産業用真空ドライヤーは数種あり、例えば水平・垂直ドライヤーなどがココアポリフェノール抽出物の濃縮に適している。該プロセスは70℃未満、好ましくは60℃未満、例えば40℃で行うのが望ましい。溶媒としての水を除くには作動圧力は30kPa(300mbar)未満、好ましくは20kPa(200mbar)未満でなければならない。
溶媒を除いた後、15重量%を超える可溶性固体を含んだ製品が得られ、好ましくは25重量%を超え、例えば45〜65重量%の可溶性固体を含んでいる。得られたココア豆濃縮物中の総ココアポリフェノール含有量は通常総可溶性固体の少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも30重量%である。
ステップ(e)で得られたココアポリフェノール濃縮物は液状であるが、使用目的によっては、粉状の方が望ましい。この発明のプロセスは選択的に最終乾燥ステップを含んで、粉状ココアポリフェノール濃縮物を形成するようにできる。得られた粉体は最終含水率が6重量%未満、好ましくは3重量%未満である。
適切な乾燥装置としてはパン真空ドライヤーやスプレードライヤーがある。パン真空ドライヤーの場合には乾燥後に堅い塊が得られる。
製粉前にこれらの塊は研摩に掛けて粉体を作るための粒径を低減するのが望ましい。研摩にはハンマーまたはナイフ式の製粉機が使える。製粉については、ハンマー製粉、ピン製粉、分類・分離製粉またはこれらの組合せが使える。最終的な粒径分布は99体積%が300μm以下、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、例えば75μmとなるようにする。
スプレードライヤーが使われる場合には乾燥プロセスにおいてキャリアーとして例えばグアーゴムなどの数種のスタビライザーを使える。最終的な粉体は10重量%未満、好ましくは3重量%未満、例えば1重量%のスタビライザーを含有するのが望ましい。
最終粉体中の総ココアポリフェノール濃度は少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%である。総ポリフェノール含有量の5重量%以下が乾燥および粒径低減ステップにおいて失われるのが望ましい。
実験例1。酵素的褐変反応は輸送、貯蔵、処理中にフェノール化合物に富んだ食品を暗くする。これらの食品における好ましくない反応は不快な臭いと味を起因する物質を生み出す。
目的は加熱、特に水中における熱処理(漂白)によりポリフェノール酸化酵素を不活性にすること、および、色(感覚的色分析)の変化により測定される酵素褐変反応の抑制に関しての、該不活性化の条件(時間・温度の関係)を研究することにあった。
異なる時間・温度の組合せで9回の試みが行われた。
温度=75、85および95℃、時間=5、10および15分間。1%カテコールを試薬として用いて褐変を促進させた。ついで褐変を測定してココア種の褐変反応(メラノーシス)の抑制を最適化するのに必要な時間と温度処理とを定量化した。メラニンスケールを用いて種中の褐変のレベルを測定した。
実験手順。原料=新鮮な未発酵ココア種、装置=熱電対、ストップウォッチ、ステンレスナイフ、温度制御付き水槽、時計皿、試薬=カテコール1%。
80gのココアを2リットルの熱湯中に浸漬して上記したような温度と時間で水槽中に保った。ココアはできるだけ速くタップ下で冷却された。ココア種を時計皿に載置してナイフで半分に切断した。1%カテコールの滴を表面上に置きココア種の色を観察した。結果を表1、2に示す。
Figure 2008500380
種を水槽に入れると温度が10℃降下した。これは水から種への温度の転移による。全てのケースで、種の温度が水の現在温度と等しくなった時点で計時が開始された。
Figure 2008500380
表2の結果から分かるように、ポリフェノール酸化酵素の不活性化を最適化する時間と温度は95℃で5分であった。この条件下で、ココア種中ではメラニンまたは褐変が完全にないことが観察された。
図3〜5に示す結果によれば、温度変化(p<0.05)は時間変化(p>0.05)より大なる影響をメラニンのレベルに及ぼすようである。ポリフェノール酸化酵素の不活性化の故に、温度が増加するとメラニンレベルへの影響が減少する。さらに、長い時間に亙っての上昇温度に左右される非酵素性褐変反応またはメイラード反応の故に、時間の増加と共にメラニンのレベルは増加する。
したがって、メラニン化または褐変反応を避けるために必要な熱的処理は95℃で5分間である。時間が長くなるとメイラード反応による褐変が起きる。0〜8のメラニンスケールについては、温度95℃で時間5〜7分でのメラニンレベル進化は0.8である。2分間熱処理が延びると、メラニンスケール上ではレベルが1より高くならない。
実験例2。ポリフェノール可溶化。2.31gの総ポリフェノール(9.25重量%)を含有する乾燥、脱脂、未発酵ココア豆の中間物25gが1:15(ココア:水)の比率の水で最初抽出された。抽出は30℃の温度で2.5時間行われた。
最初の抽出の後、混合物を遠心処理した。2種の成分、つまり液体と固体が得られた。固体を先行抽出処理にさらに2回掛けた。固体:溶媒比は最終2回の抽出で1:10とした他は、状態は同じに保たれた。
実験結果を表3に示す。
Figure 2008500380
表3に示した結果から明らかであるが、第3回目の抽出の後、溶液中にポリフェノールの81.08%が回収された。溶液の594mlを得て、これから5.84gは総固体(0.98重量%)および1.42gは総ポリフェノールであった。この総ポリフェノールは溶液中に存在する総固体の24.27%を示している。
実験例3。未発酵新鮮ココア豆は平均50重量%の水分、24重量%の脂肪、3.5重量%の総ポリフェノール、7.8重量%の殻および14.7重量%の他の化合物を含んでいる。
新鮮な未発酵ココア豆1000Kgを95℃の熱湯で7分間漂白してPPO酵素を不活性化した。漂白後、ココア豆を冷水中で洗浄した。ついで44重量%の含水率のココア豆を1週間天日乾燥して含水率を6重量%に低減した。乾燥後、非常に減少したおよび/または不活性化されたPPO活性の乾燥未発酵ココア豆532Kgを得た。この副産物は6.57%のポリフェノールを含んでいた。
つぎのステップにおいて、乾燥ココア豆の粒径を破砕に続く製粉で低減した。破砕は小片を得るためのハンマーミルを使って行った。破砕後、脂肪の溶融を避けるための窒素を冷凍剤として使った低温ピンミル中で小片を製粉した。低温破砕中副産物は−5℃で冷凍された。最終的な粒径分布は150μmで99重量%であった。
未発酵ココア粉を脱脂して以下の作業における溶解を促進した。脱脂には超臨界CO2抽出システムを用いた。抽出後、未発酵脱脂ココア豆中間物の295Kgが得られた。この副産物は総ポリフェノールの11.86%であり、脂肪の1%である。また237Kgのココアバターが得られた。このバターは食用に適している。
可溶化によるポリフェノールの抽出のために、295kgの未発酵脱脂粉を4,425Kgの水と混合(1:15)して最初の抽出とした。混合物を反応機中で35℃で2.5時間攪拌により抽出した。この抽出で、最初のポリフェノールの60%が溶液中であった。抽出後、デカンターを使って固体を分離し、ついで遠心処理した。2種の成分が得られた。4,291Kgの液体成分は1.88%の総溶解固体TDS(80.76Kg)を含んでおり、これの26%はポリフェノール(21Kg)である。この成分は「第1溶液」と呼ばれる。他の成分は428.48Kgの半固体であり、50%の水分を含んでいる。
固体はまだ40%のポリフェノールを含んでおり、未発酵ココア豆の形で存在した。固体428.48Kg(固体の50%)を1,713.92Kgの水(1:10)と一緒に前の抽出と同じ条件で第2の抽出ステップに掛けた。前のケースと同様に、2種の成分が得られた。液体成分は1760.58Kgで1.32%の総溶解固体(23.33Kg)を含んでおり、これから30%はポリフェノール(7Kg)である。この成分は「第2の溶液」と呼ばれる。他の成分は381.82Kgの固体を含み、その50%が水分である。固体はまだ7Kgのポリフェノールを含んでおり、必要ならこれをさらなる抽出に溶解できる。
つぎのステップにおいて第1、第2の抽出で得られた溶液を中間タンク内で混合した。該混合物は6052.1Kgで1.71%の総溶解固体(104.1Kg)を含んでおり、その26.9%はポリフェノール(28Kg)であった。
ついで該溶液を超濾過膜に通して大きな粒子(つまりタンパク質、炭水化物など)を除去した。使用した膜は10,000ダルトンのカットを有していた。超濾過の後2種の成分が得られた。レテンテートと透過物である。レンテートは605.21Kgであり、6.21%の総溶解固体(37.6Kg)を含んでおり、これの3.72%はポリフェノール(1.4Kg)であった。透過物は5,446.21Kgであり、溶液中で1.22%の総溶解固体(66.5Kg)を含み、その40%はポリフェノール(26.6Kg)であった。
つぎに行ったステップはナノ濾過であって、総溶解固体を濃縮し、かつ塩を一部除くものであった。5,446.21KgのUF透過物をナノフィルターに通した。前の膜分離作業のように、2種の成分が得られた。透過物は4,851.89Kgであり、0.14%の総溶解固体(7Kg)を含み、その大部分は溶解塩であった。濃縮されたレンテートは595Kgであり、10%の総溶解固体(59.5Kg)を含み、その44.7%はポリフェノール(26.6Kg)であった。
つぎのステップにおいて、直立真空ドライヤーを用いて595KgのNF透過物を55℃と300mbarで濃縮した。乾燥処理において、495.04Kgの水が除かれた。最後に、60%の溶解固体を含んだ99.16Kgの液状ココアポリフェノール濃縮物(59.5Kg)が得られた。この製品は26.82%のポリフェノール(26.6Kg)を含んでいた。
液状ココアポリフェノール濃縮物をさらに乾燥して粉を得てもよい。このため、99.16Kgの液状ポリフェノール濃縮物をクアーガム5Kgと混合した。混合物をスプレードライヤーに通した。最後に4%の水分と39.64%のポリフェノールを含んだ67.1Kgの粉状ココアポリフェノール濃縮物を得た。
この発明はココア製造産業の分野において広く利用できるものである。
ステップ(a)〜(c)の実験例のグラフである。 ステップ(d)、(e)のグラフである。 漂白ステップ(a)に必要な時間と温度の統計的研究の結果を示すもので、結果は推定された状態の3次元表示で示されている。 ステップ(a)を検討すべく行われた統計的研究の結果を示す。 ステップ(a)のための状態の統計的検討で得られた結果の表面輪郭表示である。

Claims (27)

  1. (a)未発酵ココア豆を水中で温度85〜100℃で3〜15分間漂白ステップに掛けて低減ポリフェノール酸化酵素活性の未発酵ココア豆を形成して、(b)該低減ポリフェノール酸化酵素活性の未発酵ココア豆を85℃未満の温度で含水率が15%以下の乾燥未発酵ココア豆を形成し、(c)乾燥未発酵ココア豆を粒径低減ステップに掛けてその少なくとも99重量%の粒径が300μm以下である乾燥未発酵ココア豆中間物を形成し、(d)該乾燥未発酵ココア豆中間物からココアポリフェノールを抽出してポリフェノール抽出物と抽出固体とを形成し、(e)該ココアポリフェノール抽出物を濃縮してココアポリフェノール濃縮物を形成するステップを有してなり、該濃縮物中に存在するポリフェノールの濃度が少なくとも10重量%であり、かつステップ(d)の前に脱脂ステップが行われることを特徴とするココアポリフェノール濃縮物製造方法。
  2. 脱脂ステップがステップ(b)の後で、かつステップ(c)の前に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 脱脂ステップがステップ(c)の後で、かつステップ(d)の前に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 脱脂ステップにおいて乾燥未発酵ココア豆またはココア豆中間物がプレスされてプレスケーキと除去される脂肪を形成することを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  5. プレスがエキスペラープレスを用いて約50MPaの圧力で行われることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 形成されたプレスケーキが粉砕ステップに掛けられて粒径が5000μm以下に低減されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 脱脂ステップにおいて超臨界CO2抽出が採用されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  8. 粒径低減ステップにおいて、乾燥未発酵ココア豆が製粉されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかひとつに記載の方法。
  9. 粒径低減ステップにおいて、乾燥未発酵ココア豆の製粉が低温製粉により行われることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 粒径低減ステップにおいて、乾燥未発酵ココア豆が製粉・分離機を用いて製粉されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかひとつに記載の方法。
  11. 製粉ステップの最終分別ステップが乾燥未発酵ココア豆中間物を生成し、該中間物の少なくとも99重量%の粒径が120μm以下であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. ステップ(d)においてポリフェノールが溶媒を用いて抽出されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかひとつに記載の方法。
  13. 溶媒が水またはエタノールまたはそれらの混合物であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 乾燥未発酵ココア豆中間物の溶媒に対する重量比が1:5〜1:30であり、抽出が75℃以下の温度で行われ、抽出中は連続攪拌が行われることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. ステップ(d)においてポリフェノールが遠心または濾過により抽出されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかひとつに記載の方法。
  16. ステップ(d)が予備可溶化ステップを含んでいることを特徴とする請求項1〜15のいずれかひとつに記載の方法。
  17. ステップ(d)で得られたココアポリフェノール抽出物がさらなる抽出ステップに掛けられることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. さらなる抽出ステップが遠心またはミクロ濾過を含んでいることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. ステップ(e)において、ココアポリフェノール抽出が超濾過により濃縮化されてココアポリフェノール透過物を形成することを特徴とする請求項1〜18のいずれかひとつに記載の方法。
  20. ステップ(e)において、超濾過後にさらにナノ濾過ステップが行われてココアポリフェノールレテネート(retenate)を形成することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. ステップ(e)において、ココアポリフェノール抽出物が真空蒸発により濃縮されることを特徴とする請求項1〜18のいずれかひとつに記載の方法。
  22. ココアポリフェノール透過物および/またはレテンテート(retentate)が真空蒸発により濃縮されることを特徴とする請求項19または20に記載の方法。
  23. さらにココアポリフェノール濃縮物を乾燥して粉化ココアポリフェノール濃縮物を形成する最後のステップを有することを特徴とする請求項1〜22のいずれかひとつに記載の方法。
  24. ココアポリフェノール濃縮物が真空ドライヤーまたはスプレードライヤーを用いて乾燥されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. さらにステップ(b)の後で、かつステップ(c)の前に破砕と選別の追加のステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  26. ステップ(b)において、低減ポリフェノール酸化酵素活性の未発酵ココア豆が天日にさらすことにより乾燥されることを特徴とする請求項1〜25のいずれかひとつに記載の方法。
  27. ステップ(b)において、低減ポリフェノール酸化酵素活性の未発酵ココア豆が加熱空気ドライヤー、非加熱空気ドライヤー、市販穀物ドライヤー、バッチ流体化ベッドドライヤー、真空下または誘電体ドライヤーにより乾燥されることを特徴とする請求項1〜25のいずれかひとつに記載の方法。
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