JP2008309137A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】流体のエネルギーで発電機のロータを回転させて発電を行う場合、効率良く発電を行うことができる発電システムを提供する。
【解決手段】発電システムは、リフトシリンダ12の作動油により回転させられる羽根車23と、羽根車23の回転速度を検出する回転速度センサ30と、羽根車23の回転力を電力に変換する発電機25と、発電機25の発電開始・発電停止を切り替える発電制御部27とを備えている。発電制御部27は、作動油の状態に基づいて、羽根車23が回転を始めた時から発電機25による発電を開始したときの発電量より、羽根車23が所定回転速度になってから発電機25による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度を演算する。そして、発電制御部27は、羽根車23が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように発電機25を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電システムに係り、詳しくは荷役装置や油圧エレベータ等のように加圧された作動油で作動される油圧シリンダの作動油のエネルギーや、ビルの排水の位置エネルギー等のような無駄に捨てられているエネルギーを利用して発電を行う場合に好適な発電システムに関する。
従来、荷役用の油圧システムを利用し、フォーク下降時にフォークや荷物の位置エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリに充電する電力回生を効率良く行うフォークリフトの油圧システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の油圧システムは、油圧アクチュエータへ作動油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプを駆動する電動機と、油圧アクチュエータとタンクとの間で設けられる油圧配管のうち、作動油を回収するための油圧配管に介設され、油圧アクチュエータから回収される作動油を受けて駆動される油圧モータとを備えている。また、油圧モータと電動機とにそれぞれ連結され、油圧モータから電動機へ駆動トルクを伝達する駆動伝達装置と、電動機が油圧モータにより駆動される際に、電動機の回転速度に応じて電動機を回生制御する制御装置とを備えている。また、電動機の回転速度が所定の回転速度に満たないときには回生制御は行われず、制御装置は、所定の回転速度を超えているときに回生制御を行うことが記載されている。
また、建設機械に装備した油圧回路において、油圧アクチュエータ制御用の方向切換弁の戻り油排出ポートよりオイルクーラの入口側ポートに通じる戻り油用管路と、作動油タンクとの間にバイパスリターン管路を設け、圧力の上昇する前記戻り油によって駆動される発電機を設けた発電装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、発電機として複数のロータ(羽根)を有する回転軸と、回転軸に設けられた電磁石よりなる回転子とを備えたものを使用することが開示されている。
また、発電可能な風速で確実に発電機を起動させることのできる風力発電装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。特許文献3の風力発電装置は、風車の回転力により駆動される交流発電機と、上記交流発電機から出力される交流電力を制御するとともに、この交流電力を直流電力に変換する第1の電力変換手段と、上記第1の電力変換手段から出力される直流電力を所定周波数の交流電力に変換して電力系統に供給する第2の電力変換手段とを備えている。そして、風速が発電可能な風速以上であるが、ロータの回転速度が継続回転可能な回転速度N0 以下のときは、第1及び第2の電力変換手段を力行運転させて交流発電機がモータとして駆動され、少なくとも発電のための自己起動可能な回転速度NE (>N0 )までロータの回転速度が強制的に上昇される。そして、ロータが発電可能な回転速度Np (>NE )に上昇すると、第1及び第2の電力変換手段の運転が回生運転に切り換えられ、交流発電機で発生した電力が電力系統に出力される。
特開2006−76751号公報 特開平11−107311号公報 特開平8−322298号公報
ところが、水力・風力発電において、その発電効率は水車・風車に回転エネルギーを与えるものの速度(流速・風速)に対する発電機の回転速度によって大きく変動する。そして、発電機のロータの回転し始めから発電すると、水力・風力が発電に使われてしまい、効率の良い回転速度になるまで時間が掛かり、発電効率が悪い。特にフォークリフトや建設機械等で油圧エネルギーを電気エネルギーに回生する場合は、油圧が発電機に作用している時間が短いため、前記ロータの回転し始めから発電すると、効率の良い回転速度に達する前に油圧エネルギーが供給されない状態になり易い。例えば、フォークリフトでは、フォークが最大揚高の状態から最下降位置までの下降時間が6秒程度であるため、フォークが途中の状態から下降したり、1回の下降量が少ない場合に発電効率が悪くなったりし易い。なお、ここで、「水力」とは水の力に限らず、作動油等の水以外の液体の力も含む意味で使用している。以下、この明細書では同じ意味で使用する。
特許文献1には、フォーク下降時に、油圧モータにより駆動される電動機の回転速度が所定の回転速度に満たないときには回生制御を行わないことは開示されている。しかし、どの程度の回転速度で発電を開始するかについては記載されていない。
また、特許文献2には、発電機として羽根車を備えたものが開示されているが、羽根車が回転を開始してからどのような回転速度になった時に発電を開始すれば良いのかに関しては、開示されていない。
また、特許文献3には、ロータが発電可能な回転速度になったら発電を開始することや、風速が発電可能な風速においても風車が起動しないときに強制的にロータを自己起動可能な回転速度まで回転駆動させることは開示されている。また、ロータの回転速度が発電機の発電動作を停止すべき回転速度より低い回転速度に低下すると、発電を停止することが開示されている。しかし、発電効率との関係で発電を開始する回転数をどのようにして設定するか、あるいは、発電を停止する回転数をどのようにして設定するかに関しては記載がない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、流体のエネルギーで発電機のロータを回転させて発電を行う場合、効率良く発電を行うことができる発電システムを提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、流体により回転させられる回転体と、前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転体の回転力を電力に変換する発電機と、前記発電機の発電開始・発電停止を切り替える制御手段と、前記流体の状態に基づいて、前記回転体が回転を始めた時から前記発電機による発電を開始したときの発電量より、前記回転体が所定回転速度になってから前記発電機による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度を演算する演算手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように前記発電機を制御する。ここで、「流体の状態」とは、流体が回転体に作用して回転体を回転させようとする際に、流体が持つエネルギーの状態あるいはそのエネルギーの状態に対応する流量、流速、圧力等の状態を意味する。また、「回転速度検出手段」は回転センサのように回転体の回転速度を直接検出するものに限らず、回転速度が時間と対応する場合は時間を検出することにより間接的に回転速度を検出する手段を含む。
この発明では、演算手段により、回転体が回転を始めた時から発電機による発電を開始したときの発電量より、回転体が所定回転速度になってから発電機による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度が演算される。そして、制御手段は、回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように発電機を制御する。したがって、流体のエネルギーで発電機のロータを回転させて発電を行う場合、効率良く発電を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記流体は液体であり、かつ前記液体は位置エネルギーあるいは加圧されたエネルギーが捨てられる前に変換された運動エネルギーにより前記回転体を回転させる。したがって、この発明では、捨てられるエネルギーが回収されて電力に回生される。また、流体は液体のため、気体に比較して回転体を効率良く回転させることができる。その結果、産業車両や油圧エレベータにおける油圧エネルギーを回生するための発電、あるいはビルの排水で発電する場合などに好適に用いることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記所定回転速度は、前記回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始したときの発電量が最大になる値に設定される。したがって、この発明では、前記所定回転速度が、前記発電量が最大になる値以外の場合に比較して発電効率が良くなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体は気体中で回転される羽根車である。この発明では、羽根車は気体(例えば、空気)中で回転される構成のため、流体の移動が停止されても羽根車の慣性により、回転が継続されて発電が継続されるため、油圧モータのロータのように液体中で回転される場合に比較して発電効率が向上する。また、羽根車の径は油圧モータの回転体に比較して大きくすることが容易になり、発電機の回転軸を効率良く回転させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記演算手段は、前記流体の状態に基づいて、前記発電機の定常状態回転速度を演算し、その定常状態回転速度と、記憶装置に記憶されている定常状態回転速度と前記所定回転速度との関係を示すマップとに基づいて前記所定回転速度を演算する。この発明では、演算手段は、流体の状態に基づいて、容易に所定回転速度を演算することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体を回転させる前記流体の流れが一度止まってから、時間的間隔を空けて再度流体が流れ始める場合において、前記回転体の回転が止まるまで前記発電機の発電を行った場合の発電量より、前記回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、前記流体が再度流れ始めるまで前記回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算する発電停止用回転速度演算手段をさらに備え、前記制御手段は、前記回転体が前記所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように前記発電機を制御する。
この発明では、流体の供給が停止される前に発電を停止して、回転体が惰性回転で回転を継続中に流体が再び供給されるような間隔で流体が供給される場合に好適である。発電停止用回転速度演算手段は、流体の流れが一端停止した後、回転体が回転を停止するまで発電を継続した場合より、回転体を途中停止した方が有利な場合の所定の発電停止用回転速度を演算する。回転体の回転速度が発電停止用回転速度を下回った場合に制御手段により発電が停止される。そして、次に流体が供給された状態では回転体は、回転速度零からではなく、ある回転速度でから発電が開始されるため、トータルとしての発電効率がより良くなる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記流体は、産業車両の油圧システムを構成するリフトシリンダの作動油である。この発明では、フォークリフト等の産業車両の油圧システムにおいて、リフトシリンダの油圧エネルギーを効率良く電力として回生することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記油圧システムは、前記リフトシリンダのボトム室内の作動油に加わる荷重を検出する荷重検出手段と、ピストンロッドの下降速度に相当する速度を検出する速度検出手段とを備え、前記演算手段は前記荷重検出手段及び前記速度検出手段の検出信号に基づいて前記流体の状態を把握して前記所定回転速度を演算する。ここで、「ピストンロッドの下降速度に相当する速度」とは、ピストンロッドの下降速度と対応する速度で移動する部材、例えばフォークリフトのフォークやリフトブラケットやインナマスト等の移動速度や、リフト用制御弁の開度を意味する。この発明では、演算手段は容易に所定回転速度を演算することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記制御手段は、前記荷重検出手段が検出した荷重が予め設定された所定荷重以上のときは、前記回転体が回転を始めたときから前記発電機による発電を開始するように前記発電機を制御する。
発電機の出力が小さく、即ち発電機のロータを回転させるのに必要なトルクが小さく、荷の荷重が重い場合、回転体が短時間で所定回転速度に到達してしまい、制御手段による発電開始制御が遅れる場合がある。その場合、制御手段が発電開始制御を行うまでにエネルギーが無駄に使用される。この発明では、荷重検出手段が検出した荷重が予め設定された所定荷重以上のときは、制御手段は回転体が回転を始めたときから前記発電機による発電を開始するため、前記の不具合が解消される。
請求項10に記載の発明は、流体により回転させられる回転体と、前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転体の回転力を電力に変換する発電機と、前記発電機の発電開始・発電停止を切り替える制御手段と、前記回転体を回転させる前記流体の流れが一度止まってから、時間的間隔を空けて再度流体が流れ始める場合において、前記回転体の回転が止まるまで前記発電機の発電を行った場合の発電量より、前記回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、前記流体が再度流れ始めるまで前記回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算する発電停止用回転速度演算手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記回転体が前記所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように前記発電機を制御する。
流体の供給が停止されると、回転体の回転速度が低下して回転体は停止する。流体が供給される時間間隔が、流体の供給が停止された後、次に供給されたときに回転体が停止していない状態であれば、回転体が発電効率の良い回転速度に短時間で達するため、流体の運動エネルギーが同じであっても、発電機で発電される発電量は増加する。この発明では、発電停止用回転速度演算手段により、回転体の回転が止まるまで発電機の発電を行った場合の発電量より、回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、流体が再度流れ始めるまで回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度が演算される。そして、制御手段は、回転体が所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように発電機を制御する。したがって、複数回の発電を繰り返した場合のトータルとして、効率良く発電を行うことができる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記所定の発電停止用回転速度は前記流体の流れ状態を基に演算される。この発明では、流体の状態が、所定の発電停止用回転速度を演算するのに適した状態か否かの判断を適切に行うことが可能になる。
請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、前記流体は、産業車両の油圧システムを構成するリフトシリンダの作動油である。この発明では、フォークリフト等の産業車両の油圧システムにおいて、リフトシリンダの油圧エネルギーを効率良く電力として回生することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記発電システムは、前記発電停止用回転速度演算手段が前記所定の発電停止用回転速度を演算する状態と演算しない状態とに切り替える切り替えスイッチを備えている。
回転体が所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように発電機を制御するのが有効なのは、回転体の回転速度が低下途中で発電を停止して、次に流体が供給されたときに、回転体が回転を継続していることが必要である。この発明では、切り替えスイッチが設けられているため、例えば、操作者がどのような状態で荷役作業を行うかが予め分かっている場合、今回のリフトシリンダの下降動作終了後、次の下降動作までの時間、回転体の回転が継続できない場合は、予め切り替えスイッチを発電停止用回転速度演算手段が発電停止用回転速度を演算しない状態にしておく。その場合、発電停止用回転速度演算手段が無駄な演算を行う必要がなくなる。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は請求項13に記載の発明において、前記油圧システムは、前記リフトシリンダのボトム室内の作動油に加わる荷重を検出する荷重検出手段と、ピストンロッドの下降速度に相当する速度を検出する速度検出手段とを備え、前記発電停止用回転速度演算手段は前記荷重検出手段及び前記速度検出手段の検出信号に基づいて前記流体の状態を把握して前記所定の発電停止用回転速度を演算する。この発明では、発電停止用回転速度演算手段は容易に所定の発電停止用回転速度を演算することができる。
本発明によれば、流体のエネルギーで発電機のロータを回転させて発電を行う場合、効率良く発電を行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明をバッテリ式フォークリフトの油圧システムに具体化した第1の実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、油圧システムは、フォーク11を昇降させる油圧式のリフトシリンダ12を備えている。フォーク11は、インナマスト13の内側に昇降可能に設けられたリフトブラケット14に固定されている。インナマスト13は図示しないアウタマストに沿って昇降可能に支承されるとともに、リフトシリンダ12のピストンロッド12aに連結されている。そして、リフトシリンダ12の伸縮作動に伴ってインナマスト13がピストンロッド12aの伸縮長さに等しい長さ、フォーク11がピストンロッド12aの伸縮長さの2倍の長さそれぞれ昇降される。
リフトシリンダ12のボトム室12bは管路15を介してリフト用制御弁16に接続されている。リフト用制御弁16には直動式のスプール弁が使用されている。リフト用制御弁16には手動操作の三位置切換弁が使用され、フォーク11の昇降及び停止を指示するリフトレバー17の上昇、中立及び下降操作位置に対応してa,b,cの3つの状態に切換可能となっている。
リフトシリンダ12のボトム室12bに作動油タンク18内の作動油を供給する液圧ポンプとしての油圧ポンプ19は、バッテリ(二次電池)Eを電源とするモータ20により駆動される。作動油タンク18は、油圧ポンプ19により加圧される作動油を貯留するタンクとして機能する。
油圧ポンプ19は作動油供給用管路21を介してリフト用制御弁16のポートPに接続されている。リフト用制御弁16はポートTにおいて戻り管路22に、ポートAにおいて管路15にそれぞれ接続されている。管路15はリフトシリンダ12のボトム室12bに接続されている。戻り管路22はリフト用制御弁16を介して作動油を作動油タンク18の上方に導き、リフト用制御弁16の下降操作時にリフトシリンダ12のボトム室12b内の圧油(加圧された作動油)を作動油タンク18に還流する役割を果たす。
リフト用制御弁16はリフトレバー17の上昇操作に基づいてa位置に配置され、a位置において作動油供給用管路21と管路15とを連通させてリフトシリンダ12を伸長させる。リフト用制御弁16はリフトレバー17の下降操作に基づいてc位置に配置され、c位置において管路15と戻り管路22とを連通させてリフトシリンダ12を収縮させる。また、リフト用制御弁16はリフトレバー17の中立操作に基づいてb位置に配置され、管路15と作動油供給用管路21及び戻り管路22との連通を遮断し、リフトシリンダ12内の作動油の移動を防止して、これを伸縮させることなく保持するようになっている。即ち、リフト用制御弁16は、リフトシリンダ12と油圧ポンプ19との間に介装され、位置切り換えによりリフトシリンダ12を伸縮させる。
戻り管路22は、戻り油(圧油)を作動油タンク18へ直接戻すのではなく、作動油タンク18の上方に配置された羽根車23に噴射する。そして、羽根車23に衝突した後の作動油が作動油タンク18に回収される。戻り管路22の戻り油噴射側にはノズル24が取り付けられており、戻り油はノズル24から羽根車23に向けて噴射される。羽根車23にはペルトン型の羽根車が使用されている。羽根車23は発電機25の回転軸25aに連結されている。発電機25には交流同期発電機が使用され、羽根車23の回転により駆動されて発電を行うようになっている。
発電機25は、整流回路26及び発電制御部27を介してバッテリE(例えば、鉛蓄電池)に接続されている。発電制御部27は、リフトレバー17の下降操作量を検出するセンサ28と、ノズル24に供給される作動油の圧力を検出する圧力センサ29と、羽根車23の回転速度を検出する回転速度検出手段としての回転速度センサ30とに電気的に接続されている。回転速度センサ30は、発電機25のロータ(図示せず)の回転速度を検出することにより羽根車23の回転速度を検出する。センサ28として、例えばポテンショメータが設けられており、リフトレバー17の操作量を検出し、その検出信号を発電制御部27へ出力するようになっている。圧力センサ29は、戻り管路22のノズル24の近くに設けられている。
発電制御部27は、ノズル24に供給される作動油の圧力と、インナマスト13の下降速度(作動油の流量に対応する値)とにより定常状態回転速度(定常状態回転数)を求めるマップと、定常状態回転速度に基づいて最適な発電開始回転速度を求めるマップとを備えている。ここで、「定常状態回転速度」とは、噴流により羽根車23に与えられるエネルギーと、発電機25の出力とが等しくなる回転速度を意味する。そして、一般に、羽根車23に噴射される噴流の速度の1/2の周速度でのロータが回転する回転速度の場合に、発電機25の発電効率が良い。
定常状態回転速度Ne[rpm]は次のようにして演算(決定)される。
ノズル部理論水力Pw[W]は次式で表される。
Pw[W]=流量(m)×ノズルヘッド(h)×重力加速度(9.8)
ノズルヘッド(h)は特定の圧力を出すのに必要な液柱の高さ。h=1/(102×圧力[MPa])
最適回転速度Nb[rpm]は次式で表される。
Nb={0.5×噴流速度(√(2gh))/(2π×水車半径)}×60
回転速度Nxにおける効率η(Nx)は次式(回転速度比に対する関数)で表される。
η(Nx)=f(Nx/Nb)
この関数(もしくはマップ)は実験により求められる。
Δt秒間に水車に与えられるエネルギーΔPは次式で表される。
ΔP=Δt×Pw×η(Nx)
Δt秒間の発電量をΔPとすると、Δt秒間、一定回転速度Ne[rpm]で回転したと仮定して、ΔP=ΔPのとき、定常状態となる。即ち、定常状態回転速度Ne[rpm]が決定される。なお、発電量は発電機毎に異なり、発電量=knとなる。但し、kは定数、nは回転速度である。
また、定常状態到達時間tは次のようにして求められる。
図3に示す発電時間とロータの回転速度との関係を示すグラフにおいて、Δtの間隔でt,t,・・・tp−1,tとする。そして、N:初期回転速度とすると、
ΔPH1=Δt×Pw×η(N



ΔPHp=Δt×Pw×η(Np−1
ΔPG1=ΔP(N)×Δt



ΔPGp=ΔP(Np−1)×Δt
水車に与えられるエネルギーPHと発電量PGは、図4に示すグラフのような関係にある。定常になる前において、エネルギーPHから発電量PGを引いて残った分のエネルギーが水車を回転させるエネルギーとなる。なお、図4は、水車と発電機を組み付ける前の状態において、PHとPGをそれぞれ測定し、その結果を重ね合わせた図である。
ある時間tから微小時間Δtのエネルギー収支は下式のようになる。
理論水力(W)×効率ηt(N/Nb)=Δt秒間の発電量+Δt秒間の回転エネルギー増加
したがって、ある時間tでの回転速度Nは下式で表される。
Figure 2008309137
Jは慣性モーメント
上式において、まず、「N」に「Ne」の値を入れる。そして、式を解いて「t」を求めれば、「t」が求められる。
ここで、Ne≦Nとなる時間tで定常状態に到達する。
したがって、定常状態到達時間tは、t=Δt×pとなる。但し、pは図3における間隔Δtの数である。即ち、作動油の圧力及びインナマスト13の下降速度が決まれば定常状態到達時間が決まる。
発電開始回転速度Nsの決定は次のようにして行う。まず、発電開始回転速度がN≦Ns≦N(=Ne)まで変化したとき、すなわちt≦ts≦tまで変化したときの発電制御有り・無しの発電量を比較する。
(i)制御無し時の0〜tの発電量Uを次式から求める。
Figure 2008309137
(ii)制御有り時のts〜tの発電量U’を求める。
時の回転速度をN’とすると、N’は下式で表される。
Figure 2008309137
但し、0≦x≦sのとき
Figure 2008309137
Figure 2008309137
ΔU(ts)=U(ts)’−U
(i)及び(ii)をts=tからts=tまで繰り返し、ΔU(ts)が最大となるtsを求める。
したがって、予め、定常状態回転速度に対する発電開始回転速度(最適発電開始回転速度Ns)のマップを作成しておき、そのマップを用いることにより、ノズル24に供給される作動油の圧力と、インナマスト13の下降速度の検出結果に基づいて、所定の発電開始回転速度を短時間で演算することができる。
発電制御部27は、センサ28及び圧力センサ29の検出信号に基づいて定常状態回転速度を演算し、定常状態回転速度に基づいて最適な発電開始回転速度を決定する。発電制御部27は、リフトレバー17が下降操作された後、ノズル24から噴射される戻り油で回転される羽根車23の回転速度が、発電機25の発電効率が悪い回転速度においては発電を停止し、リフトレバー17が下降操作された後、戻り油の状態に基づいて設定される所定回転速度に達したときに発電を開始するように発電機25を制御する。この実施形態では、所定回転速度は最適な発電開始回転速度、即ち発電量が最大になる値に設定されている。
発電制御部27は、発電機25の出力電圧がバッテリEの電圧より低い場合に、発電機25の出力電圧をバッテリ電圧より高電圧に昇圧するための昇圧回路を備えている。そして、発電制御部27は、発電機25の出力電圧がバッテリEの電圧より低い場合は、昇圧回路で昇圧した後、バッテリEに充電する。
次に前記のように構成された油圧システムの作用を説明する。
リフトレバー17を上昇操作すると、リフト用スプールがa位置に配置され、油圧ポンプ19から吐出される作動油が作動油供給用管路21、管路15を介してリフトシリンダ12のボトム室12bに供給され、リフトシリンダ12が伸長してフォーク11が上昇する。リフトレバー17を下降操作すると、リフト用スプールがc位置に配置され、管路15が戻り管路22に連通されてボトム室12bの作動油が作動油タンク18へと戻される。そして、リフトシリンダ12が収縮してフォーク11が下降する。リフトレバー17の中立操作に基づいてリフト用スプールがb位置に配置され、管路15は作動油供給用管路21及び戻り管路22のいずれに対しても連通が遮断される。その結果、リフトシリンダ12内の作動油の移動が防止され、フォーク11が所望の位置に保持される。
フォーク11の下降時、ボトム室12bから排出された作動油はリフト用制御弁16を介して戻り管路22に導かれ、ノズル24から羽根車23に向けて噴射される。ノズル24から噴射された作動油は、羽根車23に衝突して羽根車23を回転させ、油圧エネルギーが羽根車23の回転エネルギーに変換される。発電機25のロータは羽根車23に連結されているため、羽根車23と共に回転され、即ち、羽根車23と同期して回転され、発電機25は羽根車23の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して発電を行う。
発電機25の発電効率は羽根車23に回転エネルギーを与えるものの速度に対するロータの回転速度によって大きく変動する。羽根車23(ロータ)の回転し始めから発電すると回転エネルギーが発電に使用されてしまい、効率の良い回転速度になるまでに時間が掛かり、発電効率が悪くなる。そのため、発電制御部27は、図2のフローチャートにしたがって発電制御を行う。
発電制御部27は、ステップS1でリフトレバー17が下降操作されたか否かを判断し、リフトレバー17が下降操作されたと判断すると、ステップS2に進む。ステップS2で、発電制御部27は、センサ28の出力信号からインナマスト13の下降速度を演算する。具体的には、リフトレバー17の下降操作開始から所定時間後(例えば、0.1秒後)までのリフトレバー17の操作量(移動量)に基づき、リフト用制御弁16の最終開度を推定し、その最終開度に基づいてインナマスト13の下降速度V[m/s]を演算する。また、リフトレバー17の下降操作開始から所定時間後(例えば、0.1秒後)までのリフトレバー17の操作量(移動量)に基づき、リフトレバー17がその後も同じ速度で操作されると推定してインナマスト13の下降速度V[m/s]を演算しても良い。また、圧力センサ29の出力信号からノズル24に供給される作動油の圧力P[MPa]を演算する。なお、前述したノズルヘッド(h)は圧力センサ29により検出される作動油の圧力P[MPa]から算出する。
次に発電制御部27はステップS3に進み、発電機25の定常状態回転速度Neを演算する。発電制御部27は、定常状態回転速度Neを、圧力センサ29で検出された圧力及びインナマスト13の下降速度と、定常状態回転速度Neとの関係を示すマップを用いて演算する。
次に発電制御部27はステップS4に進み、発電機25の最適発電開始回転速度Nsを決定する。発電制御部27は、最適発電開始回転速度Nsを、定常状態回転速度Neに対する発電開始回転速度Nsのマップを用いて演算する。
次に発電制御部27はステップS5に進み、発電待機状態となった後、ステップS6に進み、ロータの回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上か否かを判断する。発電制御部27は、回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上になるまで待機状態を保持し、回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上になるとステップS7に進み、発電機25に発電を開始させる。次に発電制御部27はステップS8に進み、ロータの回転速度Nが0になったか否かの判断を行う。ステップS8で回転速度Nが0でなければ、発電制御部27はステップS7及びステップS8を繰り返す。ステップS8で回転速度Nが0でなければ、発電制御部27はステップS9に進み、発電を終了する。その後、発電制御部27はステップS1に進み、以下、前記と同様の処理を行う。
その結果、この油圧システムでは、フォーク11の下降移動時における発電機25のロータの回転速度と時間及び発電量と時間との関係は図5(a),(b)に実線で示すようになる。また、発電機25の発電状態は図5(c)のようになる。なお、図5(a),(b)において細線は発電制御部27が前記の制御を行わずに、ロータの回転開始時から発電を行った場合の回転速度及び発電量の時間変化を示す。
図5(b)において、発電量の時間変化を示す曲線と、時間軸で囲まれた部分の面積が発電開始から発電終了までのトータルの発電量になる。そして、この実施形態の制御方法を実施した場合のトータルの発電量と、この実施形態の制御方法を実施しない場合のトータルの発電量との差は、図5(b)において斜線が付された部分A1の面積と、複数の点が付された部分A2の面積との差になる。そして、部分A1の面積が部分A2の面積より大きければ、この実施形態の制御を行うことにより、制御を行わない場合よりトータルの発電量が多くなる。そして、この実施の形態では、部分A1の面積と部分A2の面積との差が最大、即ちトータルの発電量が最大となる値に発電開始回転速度が設定されている。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)発電システムは、流体(作動油)により回転させられる回転体と、回転体の回転速度を検出する回転速度センサ30と、回転体の回転力を電力に変換する発電機25と、発電機25の発電開始・発電停止を切り替える制御手段(発電制御部27)とを備えている。また、発電システムは、流体の状態に基づいて、回転体が回転を始めた時から発電機25による発電を開始したときの発電量より、回転体が所定回転速度になってから発電機25による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度を演算する演算手段(発電制御部27が兼務)を備えている。そして、発電制御部27は、回転体が所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように発電機25を制御する。したがって、流体のエネルギーで発電機25のロータを回転させて発電を行う場合、効率良く発電を行うことができる。
(2)流体は液体であり、かつ液体は位置エネルギーあるいは加圧されたエネルギーが捨てられる前に変換された運動エネルギーにより回転体を回転させる。したがって、この発明では、捨てられるエネルギーが回収されて電力に回生される。また、流体は液体のため、気体に比較して回転体を効率良く回転させることができる。
(3)所定回転速度は、回転体が所定回転速度を超えた場合に発電を開始したときの発電量が最大になる値に設定されている。したがって、所定回転速度が、前記発電量が最大になる値以外の場合に比較して発電効率が良くなる。
(4)回転体は気体中で回転される羽根車23であるため、流体の移動が停止されても羽根車23の慣性により、回転が継続されて発電が継続されるため、油圧モータのロータのように液体中で回転される場合に比較して発電効率が向上する。また、羽根車23の径は油圧モータの回転体に比較して大きくすることが容易になり、発電機25の回転軸25aを効率良く回転させることができる。
(5)演算手段(発電制御部27)は、流体の状態に基づいて、発電機25の定常状態回転速度を演算し、その定常状態回転速度と、記憶装置に記憶されている定常状態回転速度と所定回転速度との関係を示すマップとに基づいて所定回転速度を演算する。したがって、発電制御部27は、流体の状態に基づいて、容易に所定回転速度を演算することができる。
(6)発電システムは、産業車両としてのフォークリフトの油圧システムに適用され、流体はリフトシリンダ12の作動油である。したがって、フォークリフトの油圧システムにおいて、リフトシリンダ12の油圧エネルギーを効率良く電力として回生することができる。
(7)油圧システムは、ノズル24に供給される作動油の圧力を検出する圧力センサ29と、ピストンロッド12aの下降速度に相当する速度を検出する速度検出手段(センサ28)とを備え、発電制御部27は圧力センサ29及びセンサ28の検出信号に基づいて作動油の状態を把握して所定回転速度を演算する。したがって、発電制御部27は容易に所定回転速度を演算することができる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を、図1及び図6〜図8を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態は、発電制御部27による発電制御方法の一部、即ち制御プログラムの一部が第1の実施形態と異なり、油圧システムの構成は図1に示す第1の実施形態と基本的に同様であるため、同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
この実施形態の発電制御部27は、羽根車23が停止と回転を繰り返す場合、例えば、フォークリフトが2つの場所を所定時間内に往復移動して、荷Wの移動を繰り返す作業を行う場合や、作業者がフォークの下降作業時にフォークを複数回に分けて間欠的に下降させるように作業を行う場合に好適な発電停止制御を行う。
図1に2点鎖線で示すように、発電制御部27には、切り替えスイッチ31が電気的に接続されている。切り替えスイッチ31は、作業者により手動操作され、切り替えスイッチ31がオン状態に操作されると、発電制御部27は、以下に説明するこの実施形態の制御方法を実施するように発電機25の発電制御を行い、切り替えスイッチ31がオフ状態に操作されている場合は、前記実施形態と同様な制御方法を実施する。
この実施形態では、発電制御部27は発電開始時の制御は第1の実施形態と同様であり、発電停止の制御が異なる。発電制御部27は、羽根車23の回転が止まるまで発電機25の発電を行った場合の発電量と、羽根車23の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、作動油が再度流れ始めるまで羽根車23に回転を継続させて次回の発電を行った場合の発電量とを求める。そして、所定の発電停止用回転速度で発電を停止した場合の減少量より、次回の発電増加量が大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算する。このとき、発電制御部27は発電停止用回転速度演算手段として機能する。そして、発電制御部27は、羽根車23が所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように発電機25を制御する。また、発電制御部27の記憶装置には、作動油の流れ状態と、発電停止用回転速度との関係を示すマップが記憶されている。
次に、図7のフローチャートにしたがって、発電制御部27による発電制御方法を説明する。図7のフローチャートは、図2に示された第1の実施形態におけるフローチャートのステップS4及びステップS8に代えて、異なる作業を行うステップS4’及びステップS8’が設けられている点が、図2に示されたフローチャートと異なっている。
発電制御部27は、ステップS1でリフトレバー17が下降操作されたか否かを判断し、リフトレバー17が下降操作されたと判断すると、ステップS2に進む。ステップS2で、発電制御部27は、センサ28の出力信号からインナマスト13の下降速度を演算する。具体的には、リフトレバー17の下降操作開始から所定時間後(例えば、0.1秒後)までのリフトレバー17の操作量(移動量)に基づき、リフト用制御弁16の最終開度を推定し、その最終開度に基づいてインナマスト13の下降速度V[m/s]を演算する。また、圧力センサ29の出力信号からノズル24に供給される作動油の圧力P[MPa]を演算する。
次に発電制御部27はステップS3に進み、発電機25の定常状態回転速度Neを演算する。発電制御部27は、定常状態回転速度Neを、圧力センサ29で検出された圧力及びインナマスト13の下降速度と、定常状態回転速度Neとの関係を示すマップを用いて演算する。
次に発電制御部27はステップS4’に進み、発電機25の最適発電開始回転速度Ns及び発電停止用回転速度Npを決定する。発電制御部27は、定常状態回転速度Neに対する発電開始回転速度Nsのマップを用いて最適発電開始回転速度Nsを演算する。また、発電制御部27は、定常状態回転速度Neに対する発電停止用回転速度Npのマップを用いて発電停止用回転速度Npを演算する。
次に発電制御部27はステップS5に進み、発電待機状態となった後、ステップS6に進み、ロータの回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上か否かを判断する。発電制御部27は、回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上になるまで待機状態を保持し、回転速度Nが最適発電開始回転速度Ns以上になるとステップS7に進み、発電機25に発電を開始させる。
次に発電制御部27はステップS8’に進み、ロータの回転速度Nが発電停止用回転速度Np以下か否かの判断を行う。ステップS8’で回転速度Nが発電停止用回転速度Npより大きければ、発電制御部27はステップS7及びステップS8’を繰り返す。ステップS8で回転速度Nが発電停止用回転速度Np以下でなければ、発電制御部27はステップS9に進み、発電を終了する。その後、発電制御部27はステップS1に進み、以下、前記と同様の処理を行う。
その結果、この油圧システムでは、フォーク11の下降移動時における発電機25のロータの回転速度と時間及び発電量と時間との関係は図6(a),(b)に実線で示すようになる。また、発電機25の発電状態は図6(c)のようになる。なお、図6(a),(b)において細線は発電制御部27が前記の制御を行わずに、間欠的に繰り返し発電を行った場合の回転速度及び発電量の時間変化を示す。
図6(b)において、最初の発電時においては、この実施形態の発電停止制御を行うために、この実施形態の制御を行わない場合より発電停止が早く行われるため、その回だけのトータルの発電量は、制御を行わない場合より少なくなる。しかし、次回からは、ノズル24から作動油が噴射されると、羽根車23の回転速度が短時間で所定の発電開始回転速度に到達して発電機25による発電が開始される。そして、この実施形態の制御方法を実施した場合のトータルの発電量と、この実施形態の制御方法を実施しない場合のトータルの発電量との差は、図6(b)において、各発電状態における2点鎖線より左側の斜線が付された部分B1の面積と、複数の点が付された部分B2の面積との差になる。部分B1の面積が部分B2の面積より大きければ、この実施形態の制御を行うことにより、制御を行わない場合よりトータルとしての発電量が多くなる。そして、この実施形態では、部分B1の面積と部分B2の面積との差が最大、即ちトータルの発電量が最大となる値に発電開始回転速度が設定されている。
次に、この実施形態の制御を、油量:30l/min、圧力:2.5MPa、作動油が流れと停止を1秒間隔で行う場合(フォークリフトであれば、重さ500kgの荷Wを高さ1.5mから1秒で0.3m降下、1秒停止、1秒で0.3m降下を5回繰り返して荷Wを降ろした時の油の流れに相当)に適用したシミュレーションの結果を示す。制御は、発電開始の回転速度を1回の間欠流での発電量が最大となるような発電開始回転速度(1200rpm)から発電を開始し、発電開始回転速度以下になったら発電を停止させる制御とした。発電機25のロータの回転速度と時間、水車効率と時間及び発電量と時間との関係は図8(a)〜(c)に示すようになる。なお、図8(a)〜(c)において、破線(点線)は発電制御部27が前記の制御を行わずに、間欠的に繰り返し発電を行った場合の回転速度及び発電量の時間変化を示す。また、細線は発電開始時のみ、この実施形態の制御を行った場合、太線は開始時、停止時ともこの実施形態の制御を行った場合をそれぞれ示す。
制御なしの場合の発電量は564Wになり、発電開始時のみ制御を行った場合の発電量は2010Wになり、発電開始時及び発電停止時とも制御を行った場合の発電量は2503Wになった。即ち、発電停止時にこの実施形態の制御を行った場合は、発電開始時にのみこの実施形態の制御を行った場合に比較して、発電量が25%増加した。
したがって、この実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(7)と同様な効果の他に次の効果を得ることができる。
(8)発電制御部27は、作動油の流れが一端停止した後、羽根車23が回転を停止するまで発電を継続した場合より、羽根車23を途中停止した方が有利な場合の所定の発電停止用回転速度を演算し、羽根車23の回転速度が発電停止用回転速度を下回った場合に発電機25の発電を停止するように発電機25を制御する。したがって、2回目以降の発電時には、作動油が供給された状態では羽根車23は、回転速度零からではなく、ある回転速度から作動油の噴射を受けるため、トータルとしての発電効率がより良くなる。
(9)発電システムは、発電制御部27が所定の発電停止用回転速度を演算する状態と演算しない状態とに切り替える切り替えスイッチ31を備えている。羽根車23が所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように発電機25を制御するのが有効なのは、羽根車23の回転速度が低下途中で発電を停止して、次に流体が供給されたときに、羽根車23が回転を継続していることが必要である。したがって、産業車両の操作者が、今回のリフトシリンダ12の下降動作終了後、次の下降動作までの時間、羽根車23が回転を継続できない場合は、予め切り替えスイッチ31を発電制御部27が発電停止用回転速度を演算しない状態にしておくことにより、発電制御部27が無駄な演算を行う必要がなくなる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
○ 流体(作動油)の状態に基づいて、所定回転速度を設定する場合、発電機25の定常状態回転速度を演算し、その定常状態回転速度に基づいて所定回転速度を設定する構成に限らない。例えば、発電機25として初動トルクの大きなものを使用した場合、フォーク11の下降開始から発電機25の発電を開始すると、羽根車23を回転させる流体のエネルギーが小さい場合、羽根車23の回転速度が上がらないうちに、フォーク11の下降が終了してしまう場合がある。図9(a)〜(c)に、そのような場合における、発電機25のロータの回転速度と時間、水車効率と時間及び発電量と時間との関係の一例を示す。これらの図は、油量:30l/min、圧力:3.8MPa、作動油が流れる時間2秒で行う場合(フォークリフトであれば、重さ1000kgの荷Wを2秒で0.6m降下させた条件に相当)に適用したシミュレーションの結果である。制御は、発電開始の回転速度を1回の間欠流での発電量が最大となるような発電開始回転速度(1200rpm)から発電を開始した。
図9(a)〜(c)において太線は発電制御部27が発電開始時の制御を行わずに、ロータの回転開始時から発電を行った場合(制御無し)の時間変化を示し、細線が制御を行った場合の時間変化を示す。制御無しの場合は、図9(a)に示すように、回転速度は殆ど上がらず、その結果、発電電力もほとんど無い。一方、制御有りの場合は、0.35秒で回転速度が1200rpmに到達し、発電開始とともに回転速度及び発電電力が上昇する。そして、2秒経過すると、回転速度及び発電電力とも2秒弱で零まで低下するが、その間も発電が継続されて発電電力が得られる。したがって、発電機の初動トルクが大きな場合は、発電開始時を決める所定回転速度を流体の状態と、発電機の初動トルクとの関係から設定するようにしてもよい。
○ 回転速度手段は、回転体(羽根車23)の回転速度を回転速度センサ30で検出する構成に代えて、流体(作動油)の状態に対応して羽根車23の回転速度と、作動油の噴射開始からの経過時間との関係を求めておき、作動油の噴射開始からの経過時間により間接的に羽根車23の回転速度を検出する構成としてもよい。しかし、回転速度を直接検出する回転速度センサ30の方が、簡単で精度も高くなる。
○ 回転速度センサ30は、発電機25のロータの回転速度を検出する位置に設けるのではなく、羽根車23の回転を直接検出する位置に設けてもよい。
○ 圧力センサ29に代えて、リフトシリンダ12のボトム室12b内の作動油に加わる荷重を検出する荷重検出手段を設けてもよい。荷重はフォーク11、インナマスト13、リフトブラケット14及び荷Wの合計荷重に相当する。この場合、定常状態回転速度を演算する際に、ノズルヘッドh[m]は、次式によって求められる。
h={荷重/(リフトシリンダ断面積×リフトシリンダ数)}×圧力損失係数
また、定常状態回転速度を求めるマップは、ボトム室12b内の作動油に加わる荷重及びインナマスト13の下降速度と、定常状態回転速度との関係を示すマップとなる。
○ 荷重検出手段として、ロードセルや感圧導電ゴムをフォーク11に取り付け、荷Wの荷重を検出してボトム室12b内の作動油に加わる荷重を検出するようにしてもよい。この場合、フォーク11、インナマスト13及びリフトブラケット14の重さは予め計測して記憶装置に記憶させておき、検出した荷Wの重さを加えて総合荷重を求める。
○ 発電制御部27は、荷重検出手段が検出した荷重が予め設定された所定荷重以上のときは、回転体が回転を始めたときから発電機25による発電を開始するように発電機25を制御する構成としてもよい。発電機25の出力が小さく、即ち発電機25のロータを回転させるのに必要なトルクが小さく、荷Wの荷重が重い場合、羽根車23が短時間で所定回転速度に到達してしまい、発電制御部27による発電開始制御が遅れる場合がある。その場合、発電制御部27が発電開始制御を行うまでにエネルギーが無駄に使用される。しかし、この実施形態では、荷重検出手段が検出した荷重が予め設定された所定荷重以上のときは、発電制御部27は羽根車23が回転を始めたときから発電機25による発電を開始するため、前記の不具合が解消される。
○ 発電制御部27が第2の実施形態における発電停止時の制御を行い、発電開始は、羽根車23が回転を開始したときから行う構成、即ち発電停止時のみ従来と異なる制御を行う構成としてもよい。この場合でも、発電停止時に第2の実施形態の制御を行うことにより、効率良く発電を行うことができる。
○ 発電開始時の所定回転速度は、回転体が回転を始めた時から発電機25による発電を開始したときの発電量より、回転体が所定回転速度になってから発電機25による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる値であれば良く、必ずしも発電量が最大になる値に限らない。
○ 発電開始時の所定回転速度を変更可能な構成としてもよい。例えば、所定回転速度は、発電量が最大になる値を優先させるが、リフトレバー17が最大開度となるように下降操作され、且つ荷Wが予め設定された荷重より軽い場合、下降速度を速くするのを優先させるため、所定回転速度を発電量が最大になる値より小さな値に設定してもよい。
○ 発電開始回転速度のマップを作成する際に、計算は全く行わずに実験のみによってマップを作成してもよい。具体的には、オイルの圧力、流速の色々な値の組み合わせに対して、発電開始回転速度を色々変えながらそれぞれの発電量を計測し、その中で発電量が多くなるような発電開始回転速度を採用するようにする。また、発電終了回転数のマップも同様に実験のみによって作成してもよい。
○ リフトシリンダ12を作動油ではなく他の液体、例えば、水あるいは水を主体とした液体で作動する構成としてもよい。
○ 回転体は羽根車23のように気体中で回転される構成のものに限らず、油圧モータのロータのように液体が周囲に存在する状態で液体により回転させられる構成であってもよい。
○ 産業車両の油圧システムにおいて、フォーク11を上昇移動させるために作動油を加圧する油圧ポンプ19を駆動するためのモータ20を、ボトム室12bからの戻りの作動油で回転させて回生制御を行うことにより、発電機として利用する構成の発電システムに適用してもよい。
○ フォークリフトには、カウンタバランス式とリーチ式とがあるが、リーチ式フォークリフトのように、倉庫内等の狭い範囲で移動して荷の昇降を頻繁に行うフォークリフトの場合、第2の実施形態のような停止制御を行うのが好ましい。
○ 第2の実施形態において、切り替えスイッチ31を設けずに、発電制御部27が発電制御時に発電停止用回転速度を必ず演算する構成としてもよい。
○ 戻り管路22にノズル24を設けずに、戻り管路22の端部から圧油を直接羽根車23に向けて噴射する構成としてもよい。
○ 発電システムは産業車両の油圧システムに限らず、他の荷役装置や油圧エレベータ等のように加圧された作動油で作動される油圧シリンダの作動油のエネルギーや、ビルの排水の位置エネルギー等のような無駄に捨てられているエネルギーを利用して発電を行う場合に適用してもよい。これらの場合も、捨てられているエネルギーを電力として、従来技術に比較して、効率良く回収することができる。
○ 産業車両はフォーク11の昇降を行うフォークリフトに限らず、フォーク11以外のアタッチメントを用いて荷を昇降させる荷役装置を備えたものや、リフトシリンダが車両の前後方向と垂直に配置された状態で使用されるものに限らない。例えば、リフトシリンダ12が斜めに配置された状態で使用されるもの、例えばショベルローダのショベルを昇降させる装置のように、荷を積んだ状態の荷役部材を液圧シリンダにより低位置と高位置とに移動させるものを含む。
○ 流体は液体に限らず気体であってもよい。例えば、風力発電システムに適用してもよい。
○ 発電機の種類は限定されず、誘導発電機やコアレス発電機を用いても良い。
○ バッテリEは、鉛蓄電池に限らず、例えば、ニッケル水素蓄電池やリチウムイオンバッテリ等他の二次電池であってもよい。
○ 発電制御部27が、発電機25の発電開始・発電停止を切り替える制御手段と、所定回転速度や発電停止用回転速度を演算する演算手段とを兼ねる構成に代えて、制御手段と、演算手段とを別々に設けてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)流体により回転させられる回転体の回転力を電力に変換する発電機を備えた発電システムにおいて、前記流体の状態に基づいて、前記回転体が回転を始めた時から前記発電機による発電を開始したときの発電量より、前記回転体が所定回転速度になってから前記発電機による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度を演算し、前記回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように前記発電機を制御することを特徴とする発電システムにおける発電機の制御方法。
(2)流体により回転させられる回転体の回転力を電力に変換する発電機を備え、かつ前記流体が間欠的に所定時間毎に回転体を回転させるように供給される発電システムにおいて、前記回転体の回転が止まるまで前記発電機の発電を行った場合の発電量より、前記回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、前記流体が再度流れ始めるまで前記回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算し、前記回転体が前記所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように前記発電機を制御することを特徴とする発電システムにおける発電機の制御方法。
第1の実施形態の構成図。 発電制御部の発電制御手順を示すフローチャート。 ロータの回転速度と時間の関係を示すグラフ。 水車の回転速度とエネルギーの関係を示すグラフ。 (a)はロータの回転速度と時間の関係を示す線図、(b)は発電量と時間の関係を示す線図、(c)は制御有りの場合の発電機のオン・オフ状態を示すタイムチャート。 第2の実施形態を示し、(a)はロータの回転速度と時間の関係を示す線図、(b)は発電量と時間の関係を示す線図、(c)は制御有りの場合の発電機のオン・オフ状態を示すタイムチャート。 発電制御部の発電制御手順を示すフローチャート。 (a)はロータの回転速度と時間の関係を示すグラフ、(b)は水車効率と時間の関係を示すグラフ、(c)は発電量と時間の関係を示すグラフ。 第3の実施形態を示し、(a)はロータの回転速度と時間の関係を示すグラフ、(b)は水車効率と時間の関係を示すグラフ、(c)は発電電力と時間の関係を示すグラフ。
符号の説明
12…リフトシリンダ、12a…ピストンロッド、12b…ボトム室、23…羽根車、25…発電機、27…演算手段及び制御手段としての発電制御部、30…回転速度検出手段としての回転速度センサ、31…切り替えスイッチ。

Claims (14)

  1. 流体により回転させられる回転体と、
    前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転体の回転力を電力に変換する発電機と、
    前記発電機の発電開始・発電停止を切り替える制御手段と、
    前記流体の状態に基づいて、前記回転体が回転を始めた時から前記発電機による発電を開始したときの発電量より、前記回転体が所定回転速度になってから前記発電機による発電を開始したときの発電量の方が大きくなる所定回転速度を演算する演算手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始するように前記発電機を制御することを特徴とする発電システム。
  2. 前記流体は液体であり、かつ前記液体は位置エネルギーあるいは加圧されたエネルギーが捨てられる前に変換された運動エネルギーにより前記回転体を回転させる請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記所定回転速度は、前記回転体が前記所定回転速度を超えた場合に発電を開始したときの発電量が最大になる値に設定される請求項1又は請求項2に記載の発電システム。
  4. 前記回転体は気体中で回転される羽根車である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発電システム。
  5. 前記演算手段は、前記流体の状態に基づいて、前記発電機の定常状態回転速度を演算し、その定常状態回転速度と、記憶装置に記憶されている定常状態回転速度と前記所定回転速度との関係を示すマップとに基づいて前記所定回転速度を演算する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発電システム。
  6. 前記回転体を回転させる前記流体の流れが一度止まってから、時間的間隔を空けて再度流体が流れ始める場合において、前記回転体の回転が止まるまで前記発電機の発電を行った場合の発電量より、前記回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、前記流体が再度流れ始めるまで前記回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算する発電停止用回転速度演算手段をさらに備え、前記制御手段は、前記回転体が前記所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように前記発電機を制御する請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発電システム。
  7. 前記流体は、産業車両の油圧システムを構成するリフトシリンダの作動油である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発電システム。
  8. 前記油圧システムは、前記リフトシリンダのボトム室内の作動油に加わる荷重を検出する荷重検出手段と、ピストンロッドの下降速度に相当する速度を検出する速度検出手段とを備え、前記演算手段は前記荷重検出手段及び前記速度検出手段の検出信号に基づいて前記流体の状態を把握して前記所定回転速度を演算する請求項7に記載の発電システム。
  9. 前記制御手段は、前記荷重検出手段が検出した荷重が予め設定された所定荷重以上のときは、前記回転体が回転を始めたときから前記発電機による発電を開始するように前記発電機を制御する請求項8に記載の発電システム。
  10. 流体により回転させられる回転体と、
    前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転体の回転力を電力に変換する発電機と、
    前記発電機の発電開始・発電停止を切り替える制御手段と、
    前記回転体を回転させる前記流体の流れが一度止まってから、時間的間隔を空けて再度流体が流れ始める場合において、前記回転体の回転が止まるまで前記発電機の発電を行った場合の発電量より、前記回転体の回転が止まる前の所定の発電停止用回転速度で発電を停止して、前記流体が再度流れ始めるまで前記回転体に回転を継続させて次回の発電を行った場合における次回の発電量の増加量が途中で発電を停止した場合の減少量より大きくなる所定の発電停止用回転速度を演算する発電停止用回転速度演算手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記回転体が前記所定の発電停止用回転速度を下回った場合に発電を停止するように前記発電機を制御することを特徴とする発電システム。
  11. 前記所定の発電停止用回転速度は前記流体の流れ状態を基に演算される請求項10に記載の発電システム。
  12. 前記流体は、産業車両の油圧システムを構成するリフトシリンダの作動油である請求項10又は請求項11に記載の発電システム。
  13. 前記発電システムは、前記発電停止用回転速度演算手段が前記所定の発電停止用回転速度を演算する状態と演算しない状態とに切り替える切り替えスイッチを備えている請求項12に記載の発電システム。
  14. 前記油圧システムは、前記リフトシリンダのボトム室内の作動油に加わる荷重を検出する荷重検出手段と、ピストンロッドの下降速度に相当する速度を検出する速度検出手段とを備え、前記発電停止用回転速度演算手段は前記荷重検出手段及び前記速度検出手段の検出信号に基づいて前記流体の状態を把握して前記所定の発電停止用回転速度を演算する請求項12又は請求項13に記載の発電システム。
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