JP2008302836A - カップホルダー付アームレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリウレタン原料を用いて表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストであって、ポリウレタン原料の漏出が起き難く、かつ袋状に縫製された表皮の多少の形状誤差を吸収して外観の良好なカップホルダー付アームレストを提供することにある。
【解決手段】袋状に縫製された表皮4に形成された略四角形の開口部の各辺に設けられた四つの内向片のうちの前側に位置する前部内向片31の先端部にはフック35が結合されている。一方、前記表皮4に内蔵されるフレームのフレーム前部21の内側にはカップホルダーの係合用リブを係合する棒状体の係合受部22が形成され、その係合受部22に巻き掛けられた前記前部内向片31が折返し部70で折り返され、前記フック35が前記フレーム前部21に掛けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、自動車の車室内に設けられるカップホルダー付アームレストに関する。
自動車のシート等には、ポリウレタン発泡体等の樹脂発泡体の表面を織布等の表皮材で覆ったアームレストが設置される。特にリアシートの中央部に設けられ、背もたれ部と肘掛部を反対側の両面に形成したアームレストにおいては、その肘掛部側の前部にカップホルダーが備えられたものがある。このようなアームレストは、通常はリアシートバック(背もたれ部)の中央部に回動可能に収納されて背もたれ部として用いられ、肘掛部として用いられるときは、収容部から引き出され回動されてリアシートクッション(座部)の所定位置に置かれる。
従来、上記アームレストは、ポリウレタン発泡原料等を発泡成形した樹脂発泡体に、織布等を縫製して袋状に形成した表皮を被せて製造されていた。ところが、その表皮に皺やたるみが発生しないように予め大きめに成形した樹脂発泡体に表皮を被せるため、アームレストとしての意匠において、平面がゆるやかな膨らみのある曲面になったり角部の輪郭がだれたりする意匠上の問題を内在していた。
そこで、アームレストを回動可能とする回動軸を有するフレームを、袋状に縫製した表皮の内部に収容し、その表皮を発泡成形型にセットした上で表皮の注入口から表皮内にポリウレタン発泡原料を注入し、フレームを内蔵するポリウレタンの表皮一体発泡成形品を成形し、その所定位置にカップホルダーを組み付けたアームレストが提案されている。(例えば特許文献1)。
また、上記特許文献1に開示される技術とは異なり、カップホルダーを後から組み付けるのではなく、フレーム、カップ−ホルダー及び表皮を一体発泡成形により一体化するカップホルダー付アームレストが提案されている(例えば特許文献2)。この特許文献2に開示されている技術においては、先ず、袋状に縫製した表皮内部に回動軸を有するフレームを収容した上で、カップホルダーに設けた位置決めピンと表皮に形成した位置決め孔を用いて、表皮とカップホルダーとの間を相互に位置決めする。次いでそのカップホルダーの位置決めピンを、表皮を介してフレームに形成された位置決め孔に挿入位置決めし、フレームを内蔵しかつカップホルダーを係合した袋状の表皮を用意する。そして、その表皮を発泡成形型にセットし表皮内にポリウレタン発泡原料を注入して発泡成形することにより、表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストを形成している。
特開2006−95104号公報 特開2000−238568号公報
上記特許文献1においては、フレームを内蔵するポリウレタンの表皮一体発泡成形品を成形する際、カップホルダーを組み付けるための凹部を入れ子を用いて形成し、後加工においてその凹部にカップホルダーを組み付けている。従って、はじめに述べた従来技術とは異なり、縫製された袋状表皮を発泡成形品に被せるために発生した、意匠上の問題は解決されている。ところが、ここで用いられる入れ子は接着力の強いポリウレタン発泡原料に接するため、入れ子の表面に離型処理を十分にしておかなければならないが、一般的には成形の度に離型剤を塗布しなければならないことが多く、工数がかかる難点がある。しかも、そのように離型処理した面は、ウレタン原料の漏れを防ぐために粘着剤等を用いてシール材を貼着しようとしても、貼着には適しない。そのため、表皮材の折返部と入れ子の間のポリウレタン発泡原料の漏れ防止には、シール材を貼着する方法以外の面倒な他の機械的シール対策を講じる必要がある。
一方、上記特許文献2に開示されている技術においては、袋状表皮に内蔵されたフレームとカップホルダーとの間に表皮を挟んで、カップホルダーをフレームに位置決め固定して表皮一体発泡成形をしているので、特許文献1の技術のように入れ子を用いる必要もなく離型処理の必要もない。しかし、表皮はカップホルダーを介して発泡成形型に位置決め固定されることになり、発泡圧を受けた袋状表皮が型面に沿って移動することが許容されない状態にある。即ち、数点の織布片を縫製により袋状表皮に形成する際、常に一定の形状であり寸法であるものを得られるとは限らず、その袋状表皮を型の内面に沿わせるようにセットしても多少のズレが起こり、皺が発生することもある。そのズレを吸収する表皮の動きが発泡圧の作用により促されようとするが、上記のように表皮が固定されている場合、特にカップホルダーに近い部分では表皮の動きは阻止され、表皮が型面の形状に沿うことが難しい場合があり、表皮の皺が固定化されることもある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目して成されたものである。その目的とするところは、縫製により袋状に形成された表皮に内蔵のフレームにカップホルダーを係合させ、ポリウレタン発泡原料を用いて表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストであって、ポリウレタン発泡原料の漏出が起きず、かつ外観の良好なカップホルダー付アームレストを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載のカップホルダー付アームレストは、袋状をなす表皮に内蔵されたフレームに、前記表皮に形成された略四角形の開口部を通してカップホルダーが係合され、発泡原料を用いて表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストにおいて、前記開口部の各辺にはカップホルダーをフレームに係合する際内方へ押し込まれる内向片が設けられ、その四つの内向片のうちの前側に位置する前部内向片の先端部にはフレームに対して掛止するためのフックが結合されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカップホルダー付アームレストにおいて、前記表皮に内蔵されるフレームは棒状体で形成された略長方形をしており、その一辺にはアームレストを回動可能とする回動軸部が結合され、前記回動軸部の対辺位置にあるフレーム前部の内側にはカップホルダーの裏側に設けられた係合用リブを係合する係合受部が形成され、その係合受部に巻き掛けられた前記前部内向片が折り返され、前記フックが前記フレーム前部に掛けられていることを特徴とする。なお、ここで「前部」とはカップホルダー付アームレストが使用状態に置かれたとき、車の前後方向に沿って前側に当たる部分に用いられている。なお、前記「前部」以外に本明細書中において前後方向を示す場合においても、カップホルダー付アームレストが使用状態に置かれたときの車の前後方向に沿ったものとしている。
請求項3に記載の発明は、請求項2項に記載のカップホルダー付アームレストにおいて、前記前部内向片には、前記係合用リブが貫通する逃し孔が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1項に記載のカップホルダー付アームレストにおいて、前記表皮に内蔵されるフレームは棒状体で形成された略長方形をしており、その一辺にはアームレストを回動可能とする回動軸部が結合され、前記回動軸部の対辺位置にあるフレーム前部の内側にはカップホルダーの裏側に設けられた係合用リブを係合する係合受部が形成され、前記フレーム前部に巻き掛けられた前記前部内向片が折り返され、前記フックが前記係合受部に掛けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4項に記載のカップホルダー付アームレストにおいて、前記前部内向片の先端部には、前記係合用リブが貫通する切欠き部が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5に記載のうちいずれか一項に記載のカップホルダー付アームレストにおいて、前記袋状をなす表皮は、織布からなる表皮材の裏面にポリウレタン発泡体のシートが積層されていることを特徴とする。
(作用)
本発明においては、袋状に縫製された表皮に内蔵されたフレームに、前記表皮に形成された略四角形の開口部を通してカップホルダーが係合され、発泡原料を用いて表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストにおいて、前記開口部の各辺にはカップホルダーをフレームに係合する際内方へ押し込まれる内向片が設けられている。その四つの内向片のうちの前側に位置する前部内向片は他の内向片よりも長く形成され、その先端部にはフックが結合されているので、前記フレームの一部にそのフックを掛けることにより前部内向片を折返し部で折り返すことができる。折返し部が形成された前部内向片は、表皮内に注入されたポリウレタン等の発泡原料が発泡膨張する際の膨張方向を方向付けることができるため、カップホルダーの前端部が表皮に当接する部分の表皮の裏面に発泡圧がいち早く作用することになる。このため、表皮がカップホルダーの前端部に押し付けられ、発泡原料の漏れを防ぐことができる。
本発明によれば、袋状に縫製された表皮の形状に縫製に起因する誤差がある場合であっても、発泡原料の発泡圧を受けた表皮が型面に沿って移動しうる状態に型内にセットされ、かつ発泡原料の漏れを防ぐことができるので、外観が良好でバリを除去した跡等の汚れや皺のない表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストを提供できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化したリアセンターアームレストとして用いられるカップホルダー付アームレストの一実施形態を図1〜図3、図5〜図8を用いて説明する。図1はカップホルダー付アームレスト1を示す斜視図、図2は袋状の表皮4に内蔵されるフレーム20を示す斜視図、図3はカップホルダー2が通される表皮4に形成された開口部30を示す一部斜視図、図5はカップホルダー2をフレーム20に係合した状態を示す一部断面図、図6は図5におけるA矢視方向に見た一部断面図である。図7は発泡成形型71にセットされた表皮4内にポリウレタン発泡原料72が注入された状態を示す一部断面図、図8は図7の状態のポリウレタン発泡原料72が発泡膨張して表皮4を発泡成形型71の型面73に押し付けている状態を示す一部断面図である。
図2に示すように、フレーム20は、中実丸棒及び板状よりなる鋼材を用いて、軸26を有する回動軸部25、回動軸部25の対辺位置にあるフレーム前部21、回動軸部25とフレーム前部21との間の一対のフレーム側部27よりなる略長方形に形成されている。フレーム前部21の内側(後方)には中実丸棒の鋼材である係合受部22が両フレーム側部27間に溶接付けされている。その係合受部22の後方には、係合受部22と対になってカップホルダー2を係合するために、中実丸棒の鋼材を略コ字状に形成した係合受部23が、その両端をフレーム側部27に溶接付けされている。更にその後方には、補強部材24が一対のフレーム側部27の間に溶接付けされている。
図3は、本実施形態における表皮4の開口部30を表側から見た一部斜視図である。この図3において略四角形の二点鎖線で示される山折予定部34のそれぞれには、前部内向片31、左右の側部内向片36及び側部内向片37、後部内向片38がそれぞれ形成され、それら4個の内向片の各両端はスリット33で離間されている。前部内向片31は、山折予定部34から先端までの距離の比較において、その他の内向片、即ち、左右の側部内向片36及び側部内向片37、後部内向片38よりも長く形成されている。前部内向片31にはカップホルダー2の係合リブ51(後述)が遊嵌状態に貫通することができる逃し孔32が所定間隔の二ヶ所に形成されている。また前部内向片31の先端部(後側)にはフック35が二ヶ所に結合されている。そのフック35は、平板状部から曲面部を延長して側面視が全体として略J字形をなすように形成されており、曲面部先端を表皮4の裏面側に向けて平板状部が表皮4に縫い付けられている。前記表皮4は全体として筒状をなしているが、前述のようにその前端部に開口部30が形成され、更に後端が開放されている。そして、表皮4の後端開放部(図示せず)からその内部にフレーム20が挿入され、図7に示すように前部内向片31が係合受部22を迂回してフック35がフレーム前部21に摺動可能状態に掛止される。
図5は、表皮4を図示せず、カップホルダー2をフレーム20に係合した状態のみを示すが、図5のA矢視図である図6は表皮4に内蔵したフレーム20に係合されたカップホルダー2を表皮4と共に発泡成形型71にセットした状態を示している。カップホルダー2とフレーム20との係合は、先ず係合受部22に対して係合リブ51の凹部52を嵌め合わせ、係合受部22を中心としてカップホルダー2を図5の矢印方向に回転してカップ受部3を係合受部22と係合受部23の間に挿入する。そのとき、係合リブ53に形成された爪部54の斜面(図5の右側の面)が係合受部23に当接するが、カップホルダー2を押し込むことにより前記斜面の作用によって係合リブ53が弾性変形し、爪部54が係合受部23を乗り越え、係合リブ53の凹部55が係合受部23に係合される。このカップホルダー2のフレーム20に対する係合は、表皮4に内蔵されたフレーム20に対し表皮4の開口部30を通して行われるが、その際、表皮4の前部内向片31、側部内向片36、側部内向片37、後部内向片38の各内向片は、カップホルダー2によって、それぞれが山折予定部34で山折され内側(図5の右側)を向くように折り曲げられる。このとき、前部内向片31は係合受部22を迂回して、カップ受部3の外側に沿うと共に、後述するようにポリウレタンシートの剛性によりカップ受部3の外側面に接する。
(発泡工程)
図7及び図8を用いて、発泡原料であるポリウレタン樹脂を表皮4内に注入し発泡させて、本実施形態のカップホルダー付アームレスト1を表皮一体発泡成形する工程の一部を説明する。本実施形態は、カップホルダー付アームレスト1の前部を下側に配置する縦型の発泡成形型71を用いている。図7はポリウレタン発泡原料72が縦置きされた表皮4の裏面(内面)の底に注入された直後の状態を示し、図8はポリウレタン発泡原料72が発泡反応を開始して、少なくともカップホルダー付アームレスト1の前部が発泡体81により充満されている状態を示している。前部内向片31は、カップホルダー2の前端部75により山折状態になっており、更に折返し部70からフレーム前部21に向かって方向変換されている。前述のように係合受部22に巻き掛けられた前部内向片31は、その表面がカップ受部3の裏面に接触し、フック35によりフレーム前部21に掛けられ摺動可能状態に位置決めされている。
表皮4は、織布とその織布より高剛性のポリウレタン発泡体のシートを積層して形成されているため、織布単独の場合と比較して曲げ強度が強く、方向変換及び/または屈曲された場合、全体が膨らむように湾曲している。そして、型面73の凹部74においては、表皮4が凹部74の形状に沿うことがなく、表皮4と型面73との間に隙間Sが生じている。カップホルダー2の前端部75とフレーム前部21との間において前部内向片31の裏面は、カップホルダー2の前端部75によりフレーム前部21との当接部76でフレーム前部21に押し付けられる。また、表皮4の各内向片31、36、37は、いずれの部分においてもカップホルダー2及びフレーム20により挟持されて固定される部分がないため、ポリウレタン発泡原料72の発泡圧を受けて型面73に沿って移動することが可能な状態に、発泡成形型71内に配置されている。
そして、表皮4内に、その後端部開口からポリウレタン発泡原料が注入されて、図7に示すように、表皮4内の下部に落下し、クリームタイムを経て発泡が始まる。ここで、図8で示されるように、発泡体81の発泡圧を受けた表皮4は、型面73に沿った形状に成形され、従って、凹部74においてもその凹部74の形状に沿った形に成形される。一方、ポリウレタン発泡原料の発泡圧を受け、前記当接部76は、フレーム前部21から離れ、それによって形成された隙間を通って、ポリウレタン発泡原料72は少しずつ時間をかけてフレーム前部21側に至る。そして、ポリウレタン発泡原料72は、孔32を通って前部内向片31の表面側に回り込む。しかし、そのとき表皮4は、発泡圧を受けてカップホルダー2の前端部75に押し付けられていると共に、時間が経過してポリウレタン発泡原料72の粘性が高くなっているため、ポリウレタン発泡原料72がカップホルダー2または表皮4の表面側に漏れ出ることはない。
上記においては、図7及び図8を用いて、ポリウレタン発泡原料72の注入状態及び発泡反応後の状態を、カップ受部3に形成された係合リブ51の近傍の断面図で示した。ところが、ポリウレタン発泡原料72は図6において示される二つのカップ受部3の間を通して注入されるので、発泡反応により膨張するポリウレタン発泡原料72の挙動はここで示されるものばかりではない。注入されたポリウレタン発泡原料72がカップホルダー2の裏面と前部内向片31の表面側との間に回り込むことがある。しかし、前部内向片31はカップホルダー2の前端部75及びフレーム前部21との間で既にカップホルダー2の前端部75に密着しているため、前部内向片31の表面とカップホルダー2の前端部75との間からこのポリウレタン発泡原料72が表面側に漏れ出ることはない。
上記実施形態のカップホルダー付アームレスト1によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、前部内向片31の先端部に設けられたフック35がフレーム前部21に掛けられ摺動可能状態に位置決めされ、前部内向片31は2ヶ所で強制的に方向変換される。そのため、表皮4の表面とカップホルダー2の前端部75との間は、前部内向片31が強制的に方向変換されることにより生じた反力と発泡圧力を受けて相互に密着して、ポリウレタン発泡原料72がカップホルダー2と表皮4との間から漏れ出すことを防止することができる。しかも、前部内向片31は方向変換されて、先端のフック35によりフレーム前部21に掛止されているため、前部内向片31の内面側がほぼ閉鎖されている。このため、ポリウレタン発泡原料72は時間をかけて前部内向片31の内面に至る。従って、ポリウレタン発泡原料72が前部内向片31の内面に達したときには、ポリウレタン発泡原料72の粘度が高くなっているため、カップホルダー2と前部内向片31との間からのポリウレタン発泡原料72の漏洩を防止できる。なお、側部内向片36、37、後部内向片38は、単にカップホルダー2の周囲のフランジ部2a(図1において図示)の内面に圧接されるだけであるため、この部分からの漏洩は生じない。
(2)上記実施形態では、フック35はフレーム前部21に摺動可能状態に掛けられているだけであり、また、前部内向片31はカップホルダー2とフレーム20とにより挟持固定されることがないため、発泡成形型71内において表皮4は型面73にセットされた始めの位置から移動することができる。そのため、縫製により形成された表皮4の形状や寸法に多少の誤差があったとしても、その誤差は吸収されて所定形状の表皮一体発泡成形品であるカップホルダー付アームレスト1を提供できる。
(3)上記実施形態では、前部内向片31に孔32が形成されているため、カップホルダー2をフレーム20に係合するために係合リブ51の凹部52を係合受部22に嵌め合わせる際、係合リブ51は孔32を遊嵌状態に貫通できるので、係合リブ51がフレーム前部21との間に前部内向片31を噛み込んで位置決め固定することがない。そのため、カップホルダー2の近傍においても、表皮4には型面73に対する移動が許容され、表皮4の縫製状態に少々の形状誤差があっても、その誤差が成形品に現れることがなく、外観の優れたカップホルダー付アームレスト1を提供できる。
(第2の実施形態)
次に本発明を具体化したカップホルダー付アームレスト1の第2の実施形態を図4、図9、図10を用いて説明する。なお第2の実施形態は、第1の実施形態における前部内向片31の形状とは異なる形状の前部内向片41を用いる構成とし、第1実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態における表皮4の開口部40を表側から見た一部斜視図である。図4において、第1実施形態の前部内向片31と同様に、前部内向片41は、山折予定部34から先端までの距離の比較において、その他の内向片、即ち、左右の側部内向片36及び側部内向片37、後部内向片38よりも長く形成されている。前部内向片41の端縁には係合リブ51が遊嵌状態に貫通することができる切欠き部42が所定間隔の二ヶ所に形成されている。また前部内向片41の先端部(後側)にはフック43が三ヶ所に結合されている。そのフック43は、曲面部先端を表皮4の表面側に向けて平板状部が表皮4に縫い付けられている。
(発泡工程)
図9及び図10を用いて、発泡原料であるポリウレタン樹脂を表皮4内に注入し発泡させて、本第2の実施形態のカップホルダー付アームレスト1を表皮一体発泡成形する工程の一部を説明する。本第2の実施形態においても、カップホルダー付アームレスト1の前部を下側に配置する縦型の発泡成形型71を用いている。図9はポリウレタン発泡原料72が縦置きされた表皮4の裏面の底に注入された直後の状態を示し、図10はポリウレタン発泡原料72が発泡反応を開始して、少なくともカップホルダー付アームレスト1の前部が発泡体81により充満されている状態を示している。前部内向片41は、カップホルダー2の前端部75との接触により山折状態になっているが、フレーム前部21に巻き掛けられ方向変換され、更にその先の折返し部70で折り返されている。折り返された前部内向片41は、その裏面をカップ受部3の裏面に接触させ、前部内向片41の先端部に結合されたフック43により係合受部22に掛けられ摺動可能状態に位置決めされている。
前部内向片41の裏面は、その弾性力によってカップホルダー2の前端部の裏面に接して、表皮4の裏面の底と折返し部70との間で、発泡膨張するポリウレタン発泡原料72の行く手を遮る状態になり、ポリウレタン発泡原料72が前部内向片41の表面側に回り込むことを防ぐことができる。
図10で示されるように、カップホルダー2の前端部75に押し付けられているため、ポリウレタン発泡原料72がカップホルダー2または表皮4の表面側に漏れ出ることはない。
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、フレーム前部21に巻き掛けられ方向変換され折返し部70で折り返されている前部内向片41は、表皮4の裏面の底と折返し部70との間で発泡膨張するポリウレタン発泡原料72の行く手を遮ることになる。そのため、ポリウレタン発泡原料72が、発泡反応の初期の段階で前部内向片41の表面側に回り込むことが防止され、カップホルダー2の前端部75と表皮4が先に発泡圧により密着するため、カップホルダー2と表皮4との間からポリウレタン発泡原料72が漏れ出すことを防ぐことができる。
(2)上記実施形態では、前部内向片41の端縁に切欠き部42が形成されているため、カップホルダー2をフレーム20に係合するために係合リブ51の凹部52を係合受部22に嵌め合わせる際、係合リブ51は切欠き部42を遊嵌状態に貫通できるので、係合リブ51が前部内向片41を噛み込んで位置決め固定することがない。そのため、カップホルダー2の近傍においても、表皮4には型面73に対する移動が許容され、表皮4の縫製状態に少々の形状誤差があっても、その誤差が成形品に現れることがなく、外観の優れたカップホルダー付アームレスト1を提供できる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、フック35が前部内向片31の先端部の二ヶ所に結合されているが、このフック35は前部内向片31の先端部の三ヶ所以上に結合されてもよい。
・前記実施形態では、フック35が平板状部に曲面部を連結した略J字形として形成されているが、フック35は幅の狭い略U字形をしたワイヤで側面視が略J字形となるように形成されたものであってもよい。
・前記実施形態では、フック35が平板状部に曲面部を連結した略J字形として形成されているが、フック35は略Ω字形をしたワイヤで形成されたものであってもよい。
・前記実施形態では、フック43が前部内向片41の先端部の三ヶ所に結合されているが、フック43は前部内向片41の先端部の一ヶ所または二ヶ所または四ヶ所以上に結合されてもよい。
・前記実施形態では、本発明をリアセンターアームレストとして用いられるカップホルダー付アームレストについて具体化したが、本発明はリアセンターアームレストに限らずフロントシートの間に設けられるアームレストにも適用されうる。
本発明のカップホルダー付アームレストを示す斜視図。 本発明の第1実施形態において表皮に内蔵されるフレームを示す斜視図。 本発明の第1実施形態において表皮に設けられた開口部を示す一部斜視図。 本発明の第2実施形態において表皮に設けられた開口部を示す一部斜視図。 本発明においてカップホルダーをフレームに係合した状態を示す一部断面図。 図5におけるA矢視方向に見た一部断面図。 本発明の第1実施形態において発泡成形型にセットされた表皮内にポリウレタン原料が注入された状態を示す一部断面図。 図7の状態のポリウレタン原料が発泡膨張して表皮を発泡成形型の型面に押し付けている状態を示す一部断面図。 本発明の第2実施形態において発泡成形型にセットされた表皮内にポリウレタン原料が注入された状態を示す一部断面図。 図9の状態のポリウレタン原料が発泡膨張して表皮を発泡成形型の型面に押し付けている状態を示す一部断面図。
符号の説明
1…カップホルダー付アームレスト、2…カップホルダー、3…カップ受部、4…表皮、20…フレーム、21…フレーム前部、22…係合受部、25…回動軸部、30、40…開口部、31、41…前部内向片、32…逃し孔、35、43…フック、36、37…内向片、38…後部内向片、42…切欠き部、51…係合リブ、70…折返し部

Claims (6)

  1. 袋状をなす表皮に内蔵されたフレームに、前記表皮に形成された略四角形の開口部を通してカップホルダーが係合され、発泡原料を用いて表皮一体発泡成形されたカップホルダー付アームレストにおいて、前記開口部の各辺にはカップホルダーをフレームに係合する際内方へ押し込まれる内向片が設けられ、その四つの内向片のうちの前側に位置する前部内向片の先端部にはフレームに対して掛止するためのフックが結合されていることを特徴とするカップホルダー付アームレスト。
  2. 前記表皮に内蔵されるフレームは棒状体で形成された略長方形をしており、その一辺にはアームレストを回動可能とする回動軸部が結合され、前記回動軸部の対辺位置にあるフレーム前部の内側にはカップホルダーの裏側に設けられた係合用リブを係合する係合受部が形成され、その係合受部に巻き掛けられた前記前部内向片が折り返され、前記フックが前記フレーム前部に掛けられていることを特徴とする請求項1項に記載のカップホルダー付アームレスト。
  3. 前記前部内向片には、前記係合用リブが貫通する逃し孔が設けられていることを特徴とする請求項2項に記載のカップホルダー付アームレスト。
  4. 前記表皮に内蔵されるフレームは棒状体で形成された略長方形をしており、その一辺にはアームレストを回動可能とする回動軸部が結合され、前記回動軸部の対辺位置にあるフレーム前部の内側にはカップホルダーの裏側に設けられた係合用リブを係合する係合受部が形成され、前記フレーム前部に巻き掛けられた前記前部内向片が折り返され、前記フックが前記係合受部に掛けられていることを特徴とする請求項1項に記載のカップホルダー付アームレスト。
  5. 前記前部内向片の先端部には、前記係合用リブが貫通する切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項4項に記載のカップホルダー付アームレスト。
  6. 前記袋状をなす表皮は、織布からなる表皮材の裏面にポリウレタン発泡体のシートが積層されていることを特徴とする請求項1ないし5に記載のうちいずれか一項に記載のカップホルダー付アームレスト。
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