JP2008302435A - カッティングブレード及びブレード製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カッティングブレードの反りやうねりを抑えるとともに、ハンドリング性も良好なカッティングブレード及びブレード製造方法を提供すること。
【解決手段】外周縁部22に複数の貫通孔21を設けてなる台金2をカッティングブレード本体3の上に載置した状態で接合用治具4、5により上下から圧力をかけ挟持する。この状態で、各貫通孔21から接着剤6を流し入れてカッティングブレード本体3に台金2を接着する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体や電子材料等の切断に使用されるカッティングブレード及びブレード製造方法に関する。
従来、半導体や電子材料等を切断する際には、ダイヤモンドあるいはcBN(キュービック・ボロン・ナイトライド)を砥材としたカッティングブレードが使用されている。このカッティングブレードは、スライサーあるいはダンサーと呼ばれる切断機に、ブレードセット治具であるフランジの締め付け圧力を高めることにより取り付けられ、このカッティングブレードを高速回転させることにより被加工物は切断される。このようなカッティングブレードとして、例えば、特許文献1〜3に記載の切断用ブレードがある。
このような切断用ブレードにおいては、ブレードの厚みが0.1mm以下と薄い場合には、ブレードの反りや偏芯(内外径の中心位置のずれ)などにより、切断された加工物の精度が不十分となるといった問題が生ずる。例えば、加工物が真っ直ぐに切れない、切れるには切れたが、切断面の欠け発生が非常に多いなど、加工物の加工品位が非常に悪いものとなる。特に、ハードディスクのヘッドの加工には、これまで厚みが0.1mm程度のブレードが使用されていたが、ここ数年来、製品個数の収率向上のために、60μm、さらには50μmと言った厚みに薄肉化されている。このようにブレードが薄肉化されると、ブレードの剛性が不足し、切断品位、特に直進性が損なわれ、その結果、製品歩留まりが悪化する。また、直進性が悪化することから、切断の欠けなどの発生も見られるようになる。
このような問題を解決するために、ブレードの結合材を超硬とし、ブレードの剛性を向上させるという従来技術もある。しかし、ブレードの剛性が向上する反面、硬すぎて、従来のダイヤモンドの自主発刃作用を悪くし、今度は、切れ味低下により加工物が真っ直ぐに切れないという問題が発生している。
このように従来のブレードを単にフランジで挟んで固定する方法では、ブレードの剛性を高め、切断品位の向上を図るには限界がある。また、ブレード厚みが60μm以下と薄くなることで、ブレードの強度もなくなり、またハンドリング性も悪く、フランジへのセッティング時にもブレードを破損するというリスクも発生し、未だ満足の行くブレードは開発されていない。
特開2001−277136号公報
特開2001− 54870号公報
特開2003−326466号公報
本発明は、上記問題点を解決するために考え出されたものであり、カッティングブレードの反りやうねりを抑えるとともに、ハンドリング性も良好なカッティングブレード及びブレード製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のカッティングブレードは、中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体と、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金と、を備えるとともに、前記貫通孔から接着剤を流し込むことによりそれぞれの円中心を一致させるようにして前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金が接着してなることを特徴とする。
本発明者は、従来のカッティングブレードの反りの発生や、ハンドリング性が悪いと言った問題を解決すべく、まず、このカッティングブレードを補強すればよいと考えた。そのため、カッティングブレードの一方の面に接着剤で円環状の台金を接着し反りの矯正、補強を試みた。しかしながら、単純にカッティングブレードの一方の面に接着剤を塗布し台金を接着したのでは、接着剤を均一に薄く接着することが出来ないため、カッティングブレードの反りや厚みにバラつきを生じてしまい、その結果、このようなカッティングブレードを使用して被加工物を切断すると、直進性を害したり、欠けを生じてしまう。
そこで、本発明者は鋭意検討の結果、台金に貫通孔を設け、この台金とカッティングブレード本体とを接合用治具にセットして予め圧力を掛けて挟持し、この状態、すなわちカッティングブレード本体と台金とがずれることのないような状態になったところで、台金の貫通孔から接着剤を流し込む。このように、台金とカッティングブレード本体との間の隙間をなくしたところで、貫通孔から接着剤を流し込むことで、台金の面精度にカッティングブレード本体が倣うため、カッティングブレード本体に多少の反りがあっても矯正されることとなる。そして、このカッティングブレード本体に台金が接着されたカッティングブレードを使用することにより、直進性に優れ、欠けの発生も抑えられることとなる。
ここで、カッティングブレード本体は、従来のダイヤモンドあるいはcBNを砥材としたカッティングブレードなど従来の種々のカッティングブレードを意味するが、特に、厚みが60μm以下のものであると反りの抑制、欠けの発生などの点において高い効果を得られる。台金は、スチール製、超硬合金製など種々のものが適用可能であり、厚みはカッティングブレード本体に接着した際に反りを矯正できる程度の厚みは最低限必要であるが、使用者において適宜設定すればよい。
また、本発明においては、カッティングブレードの使用時において、台金がカッティングブレード本体から剥がれない程度の接着性を最低限必要とする。そのため、この最低限の接着性を担保すべく、貫通孔の個数や貫通孔の径の大きさなどは使用者において適宜設定すればよい。
さらに、前記台金には前記貫通孔に連通する円環状の溝を設けておくのが好適である。台金におけるカッティングブレード本体との接着面側であって、前記貫通孔に溝を設けておけば、貫通孔から流し込まれた接着剤がこの溝にも進入することとなる。その結果、台金とカッティングブレード本体との接着面積が大きくなり、接着強度を向上させることが可能となる。
また、前記カッティングブレード本体には、その内周に放射状に設けられた複数のスリットを有するようにしてもよい。このようにスリットをカッティングブレード本体の内周に設けることで、カッティングブレード本体に生じていた反り、変形、ひずみなどがこのスリットに吸収されることとなる。なお、このスリットを設ける目的は、上記のようにカッティングブレード本体に生ずる反りやひずみなどを吸収することなので、このような機能を果たすものであればその形状はどのようなものであってもよいし、また、スリットの個数もこの機能を果たす程度の個数があればよく、使用者において適宜設定すればよい。
前記台金は前記カッティングブレード本体の他方の面にも接着してもよい。カッティングブレード本体の反りの問題やハンドリング性の問題を解決するには、台金はカッティングブレード本体の一方の面に接着されていればよいが、この台金を他方の面にも接着することでカッティングブレード本体の反りやひずみなどの解消効果を向上させることができる。
前記台金の内径は前記カッティングブレード本体の内径よりも小さくしてもよい。カッティングブレード本体の内径よりも台金の内径の方が精度が出易いことから、この台金の内径をカッティングブレード本体の内径よりも小さくして、この台金の内径で、フランジにセットするようにすれば、芯出しも容易であり、偏心した回転の防止にも効果的である。
前記貫通孔は前記台金の外周縁部に均等に複数個設けられるようにしてもよい。貫通孔を台金の内周側より、外周側の方に設けた方が加工時におけるフレを防止することができる。
前記接着剤は、エポキシ系接着剤とすると好適である。接着剤が固まる際に応力収縮が起きることから、この応力収縮が比較的少ないエポキシ系接着剤を使用すると、形状変形が少ないので好適である。
また、本発明のブレード製造方法は、中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体上に、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金を位置決め載置し、前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金を接着させてカッティングブレードを製造することを特徴とする。
また、本発明のブレード製造方法は、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金上に、中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体及び前記台金をこの順番で位置決め載置し、2つの前記台金を前記カッティングブレード本体に両面側から密着させた状態を保持するよう圧力を加え、この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の両面に前記台金を接着させてカッティングブレードを製造することを特徴とする。
また、本発明のブレード製造方法は、中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体上に、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金を位置決め載置し、前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金を接着させた後前記カッティングブレード本体の他方の面が表出するように裏返し、前記カッティングブレード本体の他方の面の上に、前記台金を位置決め載置し、前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の他方の面に前記台金を接着することを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、円板状のカッティングブレード本体の一方の面に、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金を、前記貫通孔から接着剤を流し込むことにより接着するようにした。これにより、カッティングブレード本体の反りやうねりを抑えられるとともに、ハンドリング性も良好となり、被加工物切断時における直進性及び直角性も良好となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、下記説明においては、本発明のカッティングブレードの構成についてのみ説明するが、本発明のブレード製造方法については図2及び図4に示す方法にて実現される。
図1は、本発明のカッティングブレードにおける第1の実施形態に係る台金の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A断面図である。図2は、本発明のカッティングブレードの製造工程を示す図であり、(a)は接合用治具によるセットする途中を示し、(b)は接合用治具により圧力をかけられ挟持されている状態を示す。図3は、本発明のカッティングブレードの構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はB−B断面図をそれぞれ示す。
図3に示すように、本発明のカッティングブレード1は、カッティングブレード本体3の一方の面に台金2を接着してなる。台金2は、図1に示すように、円環状の部材であり、スチール製あるいは超硬合金製であり、その外周縁部22には複数の貫通孔21、21、・・・(以下、総称するときは「貫通孔21」と称する)が均等に設けられている。
一方、カッティングブレード本体3は、本実施形態においては既存のダイヤモンドあるいはcBNを砥材とし、中央に孔を有する円板状のカッティングブレードである。
次いで、カッティングブレード1の製造工程について図2を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、カッティングブレード本体3を接合用治具5の上に載置し、この上に台金2を載置する。この際、台金2とカッティングブレード本体3のそれぞれの円中心O、O´が一致するように調整する。次に、図2(b)に示すように、接合用治具4により上方から押圧し、台金2とカッティングブレード本体3とが重なった状態で接合用治具4、5により挟持する。このように、台金2とカッティングブレード本体3との間に隙間を無くし、双方がずれないような状態で、台金2の各貫通孔21から接着剤6を流し込む。すると、時間経過とともにこの接着剤6が固まり、図3に示すように、接着剤6がカッティングブレード本体3と接着する部分が接着面31となり、その結果、台金2とカッティングブレード本体3とが接合し、カッティングブレード1が製造されることとなる。
本発明のカッティングブレード1をこのように構成することにより、台金2の面精度にカッティングブレード本体3が倣うため、カッティングブレード本体3に多少の反りがあっても矯正されることとなる。そして、このカッティングブレード本体3に台金2が接着されたカッティングブレード1を使用することにより、直進性に優れ、欠けの発生も抑えられることとなる。
なお、図3に示すように、台金2の内径rはカッティングブレード本体3の内径Rよりも小さく設定してある。カッティングブレード本体3の内径Rよりも台金2の内径rの方が精度が出易いことから、この台金2の内径rをカッティングブレード本体3の内径Rよりも小さくして、この台金2の内径rで、図示しないフランジにセットするようにすれば、芯出しも容易であり、偏心した回転の防止にも効果的である。また、カッティングブレード本体3で内径を形成すると、ダイヤモンドによりフランジに傷が入る恐れがあるが、このように、台金2により内径を形成すれば、フランジを傷めることもないので好適である。
以下に、本発明のカッティングブレードの他の実施形態について図4〜図7を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様の部分については説明を省略し、相違する部分のみ説明する。
図4は、上記実施形態に係るカッティングブレードの他方の面にも台金を接合した本発明のカッティングブレードの製造工程を示す図であり、(a)は接合用治具によるセットする途中を示し、(b)は接合用治具により圧力をかけられ挟持されている状態を示す。図5及び図6は、上記実施形態の台金の構成の他の実施形態を示す図であり、(a)は台金の平面図、(b)はC−C断面図あるいはD−D断面図をそれぞれ示す。図7は、上記実施形態のカッティングブレードの構成の他の実施形態を示す平面図である。
まず、図4に示す本発明のカッティングブレード1Aについて説明する。このカッティングブレード1Aは、要するに上記実施形態に係るカッティングブレード1の構成において、他方の面にも台金2を接合した構成である。
その製造工程について図4を参照して説明すると、(a)に示すように、台金2を接合用治具5の上に載置し、この上にカッティングブレード本体3を載置する。更に、この上に台金2を載置し、この状態で、(b)に示すように、接合用治具4により上方から押圧し、台金2、カッティングブレード本体3及び台金2が重なった状態で接合用治具4、5により挟持する。この状態で、上方に向いた貫通孔21から接着剤6を流し込み、この接着剤6が固まったら、接合用治具4、5を天地をひっくり返して同様に、上方に向いた貫通孔21から接着剤6を流し込む。すると、接着剤6が固まり、接着面31、32によりカッティングブレード本体3と、この上側に位置する台金2及び下側に位置する台金2とが接合することとなる。このように台金2をカッティングブレード本体3の両面に接合することにより、カッティングブレード本体3の反りやひずみなどの解消効果を向上させることができる。なお、この他方の面にも台金2を接合するタイプのカッティングブレード1Aの製造方法については、これに限定されるものではなく、例えば、片面を接着した後裏返してもう片面を接着する方法など、種々の製造方法が適用可能である。
次いで、台金2の他の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。まず、図5に示す台金2Aの構成は、上記実施形態における台金2の構成に更に溝23が設けられている点において相違する。すなわち、この溝23は、全ての貫通孔21に連通するように円環状に設けられており、貫通孔21に流し込まれた接着剤6がこの溝23にも進入するように構成されている。この溝23は、貫通孔21の直径より小さく構成されている。
一方、図6に示す台金2Bは、台金2Aと同様に各貫通孔21に連通する溝24を円環状に設けているが、溝23よりもその幅が広幅に設定されている。このような溝24を設けることにより、貫通孔21から流し込まれた接着剤6が、台金2Bの内周方向に向けて進入することとなる。これにより、台金2Bとカッティングブレード本体3との接着面積を拡大することが出来、接着強度を高めることが出来る。
更に、カッティングブレード本体3の他の実施形態について図7を参照して説明する。このカッティングブレード本体3Aは、要するに上記実施形態のカッティングブレード本体3の内周に放射状にスリット33を設けたものである。このようにスリット33をカッティングブレード本体3Aの内周に設けることで、カッティングブレード本体3Aに生じていた反り、変形、ひずみなどがこのスリット33に吸収されることとなる。
<実施例>
本発明者は、上記のように構成された本発明のカッティングブレードにおいて、図3に示すカッティングブレード1を実施例1とし、図4に示すカッティングブレード1Aを実施例2として、従来のカッティングブレードを従来方法として、切断加工の比較テストを行った。なお、台金として使用したのは図5に示すタイプである。
本実施例1及び2に使用した台金及びカッティングブレード本体は次のようなものである。
台金は、材質をステンレス303とする、外径74mm、内径40mm、厚み2mmの円板である。この円板の直径70mm(半径35mm)の部位に均等にφ2mmの貫通孔を32個設け、この貫通孔と連通し通過するように、深さ0.5mm、幅1mmの溝を円環状に設けた。
カッティングブレード本体には、東名ダイヤモンド工業製の8/20ミクロンのダイヤモンド砥粒をスルファミン酸ニッケルめっき液中に分散し、φ100mmのステンレス円板上に、厚み0.2mmのダイヤモンド砥粒を分散したニッケルめっき板を使用した。このめっき原板を加工して、外径80mm、内径50mm、厚み0.06mmとし、これをカッティングブレード本体とした。
これら台金とカッティングブレード本体とを実施例1の場合は図2に示す方法、実施例2の場合は図4に示す方法にて接合した。具体的には、台金及びカッティングブレード本体を接合用治具にセットし、上下面に圧力を掛け、台金とカッティングブレード本体との密着度を高めた後に、貫通孔より接着剤を流し込み、この接着剤が固化するまで圧力をかけたまま放置し、本発明のカッティングブレードを製造した。なお、使用した接着剤は、固化後の形状収縮が少ないエポキシ系接着剤である。
上記のようにして、カッティングブレード本体の片面にのみ台金が接合された実施例1に係るカッティングブレード、及び両面に台金が接合された実施例2に係るカッティングブレードを製造し、これらと従来のカッティングブレードとの切断加工の比較テストを行った。
この比較テストにおいては、これらカッティングブレードを不二越製の精密スライサSPG20に取り付け、それぞれハードディスクのヘッド基板材であるアルチック(日本タングステン製AC−7)を切断することにより切断痕を評価することにより行った。具体的には、50角で2mm厚みのアルチックをフルカットすることにより、その切断痕の直進性及び直角性を評価することにより比較テストを行った。
切断条件としては、スピンドルの回転数を12,000とし、100mm/minの送り速度で、切り込みを2.5mmとし、2mmのピッチで各10ライン加工し、そのときの切断の最大曲がり量L1(図8(a)参照)と直角からのズレ量L2(図8(b)参照)を測定した。その結果を下記表1及び2に示す。
Figure 2008302435
Figure 2008302435
これら比較テストより、本実施例1及び2に係るカッティングブレードは、従来方法に比べて最大曲がり量L1も直角ズレ量L2も少ない。図8には、このアルチックの切断痕の一部を示しており、(a)は平面図、(b)はE−E断面図であり、従来方法の切断痕は8A、実施例1の切断痕は8B、実施例2の切断痕は8Cであり、仮想線8は直進性及び直角性が最適な理想的な切断痕を示す。この図8の(a)を参照すれば切断痕8Aは最大曲がり量L1が大きく仮想線8に比べて直進性が悪いことが分かる。同様に、同図(b)を参照すれば切断痕8Aは直角ズレ量L2が大きく仮想線8に比べて直角性が悪いことが分かる。このように、実施例1及び2に係るカッティングブレードは従来方法に比べて、直進性も直角性も良好であることが分かる。
本発明のカッティングブレードにおける第1の実施形態に係る台金の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A断面図をそれぞれ示す。 本発明のカッティングブレードの製造工程を示す図であり、(a)は接合用治具によるセットする途中を示し、(b)は接合用治具により圧力をかけられ挟持されている状態を示す。 本発明のカッティングブレードの構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はB−B断面図をそれぞれ示す。 他の実施形態に係る本発明のカッティングブレードの製造工程を示す図であり、(a)は接合用治具によるセットする途中を示し、(b)は接合用治具により圧力をかけられ挟持されている状態を示す。 本発明のカッティングブレードにおける第2の実施形態に係る台金の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はC−C断面図をそれぞれ示す。 本発明のカッティングブレードにおける第3の実施形態に係る台金の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)はD−D断面図をそれぞれ示す。 本発明のカッティングブレードにおける他の実施形態に係るカッティングブレード本体の構成を示す平面図である。 本発明のカッティングブレードによりアルチックを切断した状態と従来のカッティングブレードにより切断した状態とを比較するための図であり、(a)は部分平面図、(b)はE−E断面図をそれぞれ示す。
符号の説明
1、1A カッティングブレード
2、2A、2B 台金
21 貫通孔
22 外周縁部
3 カッティングブレード本体
31、32 接着面
33 スリット
4、5 接合用治具
6 接着剤
7 アルチック
8A、8B、8C 切断痕

Claims (10)

  1. 中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体と、
    複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金と、を備えるとともに、
    前記貫通孔から接着剤を流し込むことによりそれぞれの円中心を一致させるようにして前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金が接着してなることを特徴とするカッティングブレード。
  2. 前記台金には前記貫通孔に連通する円環状の溝を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のカッティングブレード。
  3. 前記カッティングブレード本体には、その内周に放射状に設けられた複数のスリットを有することを特徴とする請求項1あるいは2に記載のカッティングブレード。
  4. 前記台金は前記カッティングブレード本体の他方の面にも接着してなることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のカッティングブレード。
  5. 前記台金の内径は前記カッティングブレード本体の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のカッティングブレード。
  6. 前記貫通孔は前記台金の外周縁部に均等に複数個設けられることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のカッティングブレード。
  7. 前記接着剤は、エポキシ系接着剤であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載のカッティングブレード。
  8. 中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体上に、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金を位置決め載置し、
    前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、
    この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金を接着させてカッティングブレードを製造することを特徴とするブレード製造方法。
  9. 複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金上に、中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体及び前記台金をこの順番で位置決め載置し、
    2つの前記台金を前記カッティングブレード本体に両面側から密着させた状態を保持するよう圧力を加え、
    この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の両面に前記台金を接着させてカッティングブレードを製造することを特徴とするブレード製造方法。
  10. 中央部に孔を有する円板状のカッティングブレード本体上に、複数の貫通孔を設けてなる円環状の台金を位置決め載置し、
    前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、
    この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の一方の面に前記台金を接着させた後前記カッティングブレード本体の他方の面が表出するように裏返し、
    前記カッティングブレード本体の他方の面上に、前記台金を位置決め載置し、
    前記カッティングブレード本体と前記台金とを密着させた状態を保持するよう圧力を加え、
    この圧力を加えた状態で、前記貫通孔から接着剤を流し込み前記カッティングブレード本体の他方の面に前記台金を接着することを特徴とするブレード製造方法。
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