JP2018130777A - ハブ型ブレード及びハブ型ブレード製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)アルミニウムはニッケルに比べて熱膨張係数が大きいので、ニッケルめっき液内で約40℃〜50℃の温度範囲でアルミ台金に形成された電鋳ブレード本体は、常温まで冷却される過程でアルミ台金の収縮に追従することができず、電鋳ブレード本体に圧縮応力が残留し、アルカリエッチングによってブレード本体を露出させると歪やそりが生じる虞れがある。ブレード本体の歪やそりは、ハブ型ブレードの切断の品位を大きく左右し、切断ラインの曲りや製品に欠けが生じさせる可能性があることから出荷することができず不良として廃棄されることから、仕損費が増加して製造コスト増大を招いている。
請求項1に記載の発明は、ハブ型ブレードであって、軸線回りに回転可能に形成され前記軸線方向の一方側にブレード取付面が形成されたハブと、前記ブレード取付面に配置されたブレード本体と、前記ハブと前記ブレード本体の間に配置され前記ハブと前記ブレード本体とを接続する接着樹脂部と、を備えていることを特徴とする。
その結果、高精度なハブ型ブレードを効率的かつ安定して製造することができる。
また、ブレード本体の品質不具合にともなう台金(ハブ)の廃棄がなくなり、製造コストを削減することができる。
その結果、製造にともなうリードタイムが大幅に短縮されるとともに、高精度な試作品を低コストかつ短いリードタイムで製作することができる。
また、接着剤としては、流動性を有する接着樹脂、シート状に形成されたシート状接着樹脂、常温では流動性がなく温度等物理的条件によって流動性を有し硬化することで接着剤として機能するもの、紫外線により硬化する紫外線硬化性樹脂、嫌気性接着剤等が含まれる。
また、接着樹脂部(接着剤)は、導電性物質等の混合物が分散される等、複数の物質により構成されていてもよい。
また、接着樹脂部を保持するための基材を備えていてもよい。
また、減衰能が優れているので振動の発生を抑制して安定的に切断することができる。
その結果、ブレード本体をハブに安定して装着することができる。
その結果、ハブにブレード本体を安定して接着することができる。
また、ブレード本体を常温でハブに装着することにより、ブレード本体に温度履歴に基づく歪やそりがなくなり、ハブ型ブレードの品質を向上することができる。
その結果、高精度なハブ型ブレードを効率的かつ安定して製造することができる。
また、ブレード本体の品質不具合に起因する台金(ハブ)の廃棄がなくなり、製造コストを削減することができる。
その結果、製造にともなうリードタイムが大幅に短縮されるとともに、高精度な試作品を低コストかつ短いリードタイムで製作することができる。
また、ブレード本体を常温でハブに装着することにより、ブレード本体に温度履歴に基づく歪やそりが生じるのが抑制され、ハブ型ブレードの品質を向上することができる。
その結果、高精度なハブ型ブレードを効率的かつ安定して製造することができる。
その結果、ハブと同軸とされた高精度なブレード本体を短時間で安定して形成することができる。
その結果、ハブと同軸とされた高精度なブレード本体を短時間で安定して形成することができる。
以下、図1〜図3を参照し、本発明の第1実施形態に係るハブ型ブレードについて説明する。
図1は、第1実施形態に係るハブ型ブレードの概略構成の一例を説明する斜視図であり、図2は、図1において矢視II−IIで示す断面図であり、図3は拡大した部分断面図である。
図1〜3において、符号1はハブ型ブレードを、符号10はアルミハブを、符号20は接着樹脂部(接着剤)を、符号30はブレード本体を示している。
なお、エポキシ樹脂やシアノアクリレート樹脂に代えて、アクリル樹脂系接着剤等によって接着樹脂部20を形成してもよく、接着樹脂部20の構成は任意に設定することができる。
また、接着樹脂部20の外径、厚さ(例えば、40μm〜100μm)、弾性係数、保持力(接着力)等は、例えば、ブレード本体30の平面度(軸線O1に対する直角度)を保持することが可能とされ、かつハブ型ブレード1が対象物を切断する際の切断トルクによって生じるねじり変形がブレード本体30に破損を生じさせないように設定されていることが好適である。
また、ブレード本体30の内周側には、例えば、軸線O1と同軸に直径42.00mmの円形穴30Hが形成されている。
金属母材を構成するニッケルを主成分とする合金としては、例えば、ニッケル−リン(Ni−P)、ニッケル−コバルト(Ni−Co)、ニッケル−ボロン(Ni−B)を適用することが好適である。
また、ダイヤモンド超砥粒32は、例えば、金属母材31の表面から約2μm程度露出している。
図4は、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程の概略を説明するフローチャートである。図5は、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程におけるブレード素材を製造する手順の概略を示すフローチャートである。
ハブ型ブレード製造工程は、図4に示すように、例えば、ブレード素材製造工程(S1)と、アルミハブ準備(S2)からハブ型ブレード(S9)を完成するまでの工程とを備えている。
図6A〜図6Eは、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程を説明する図である。図6A〜図6Eにおいて、符号SUSはSUS台金(ステンレス鋼台金)を、符号W30はブレード素材を、符号W301、W302はブレード素材の原板を示している。
まず、アルミハブと対応する外径を有するブレード素材を形成するのに適したSUS台金(ステンレス鋼製台金)を準備する(S11)。
図6Aは、第1実施形態に係るブレード素材の原板を製造する際のSUS台金準備の概略を示す概念図である。
SUS台金SUSは、例えば、ステンレス鋼からなる円板により構成されていて、分散めっきによってブレード素材の原板を形成するニッケルめっき形成面S10は、鏡面処理されていることが好適である。
また、SUS台金SUSは、図6Aに示すように、ニッケルめっき形成面S10においてニッケルめっきが不要とされる部分にマスキングM1を施すことが好適である。
また、SUS台金SUSの外径は、例えば、SUS台金のニッケルめっき形成面S10に形成されるブレード素材の原板の外周側が厚めに形成されても、ブレード素材をアルミハブに装着して、外径加工、ダイサードレスした後に、ブレード本体の刃厚、歪等がハブ型ブレードの寸法公差内となるように設定されていることが好適である。
次に、SUS台金にダイヤモンドの超砥粒を含有する分散めっきをしてブレード素材の原板を形成する(S12)。
図6Bは、SUS台金SUSのニッケルめっき形成面S10に、分散めっきによってブレード素材の原板が形成された状態の概略構成を示す概念図である。
分散めっき工程では、ダイヤモンドの超砥粒を含有するニッケルめっき液を分散めっき装置(不図示)に貯留して、ニッケルめっき液にSUS台金SUSを配置する。そして、ニッケルをアノードとして、ニッケルめっき液を撹拌しながら電解めっき法によりSUS台金SUSのめっき形成面S10にニッケルめっきを成長させる。
その結果、図6Bに示すように、ニッケルめっき形成面S10に、マスキングM1の部分を除いたドーナツ状のブレード素材の原板W301をなす分散ニッケルめっき層(ダイヤモンド超砥粒が分散されたニッケル層)が形成される。
ブレード素材の原板W301は、SUS台金SUSから剥離した後に、ダイヤモンド含有量、刃厚、そり、外観等を検査する。
SUS台金SUSから分離したブレード素材の原板W301は、図6Cに示すように、ニッケルめっき形成面S10と接していた部分は金属母材31からダイヤモンド超砥粒32が突出することなく平坦面とされている。
なお、ニッケルめっき液に代えて、ダイヤモンドの超砥粒を含有するNi−PやNi−Bめっき液を用いてブレード素材の原板を形成してもよい。また、分散ニッケルめっき層によりブレード素材の原板を形成する場合には熱処理は不要であるが、Ni−PやNi−Bめっき層によりブレード素材の原板を形成する場合には熱処理(例えば、250℃×1hr)が有効である。
なお、無電解めっき法を適用して分散ニッケルめっき層を形成してもよい。
次いで、ブレード素材の原板をエッチング処理することによりニッケルめっきからなる金属母材からダイヤモンド超砥粒を露出させて目立てをする(S13)。
図6Dは、エッチング処理後のブレード素材の原板W302の概略を説明する概念図である。
エッチング処理は、図6Cに示すブレード素材の原板W301をエッチング装置で逆電解することによりニッケルめっきからなる金属母材31からニッケルを溶解してダイヤモンド超砥粒32を露出させて、ブレード素材の原板W302を形成する。
ブレード素材の原板W302は、図6Dに示すように、ハブ型ブレードにおいてアルミハブ10と反対側に位置される露出面W30F及び接着剤が塗布される接続面W30Bを含む全面にわたって、ニッケルめっきからなる金属母材31からダイヤモンド超砥粒32が露出されている。
次に、エッチング工程で目立てをしたブレード素材の原板を内径加工してブレード素材を形成する(S14)。
図6Eは、ブレード素材の原板に対する内径加工の概略を説明する概念図である。
ブレード素材の原板W302の内径加工は、図6Eに示すように、内径加工する部位に液体(例えば、水)を供給して冷却しながらレーザビームを照射してブレード素材W302に円形穴30Hを加工して、ブレード素材303を形成する。
なお、内径加工する部位に液体を供給する場合には、例えば、内径加工する部位に噴流液水柱(噴流水柱)Cを形成して、レーザビームLをこの噴流水柱C内で反射させながら加工部位に誘導して照射することが好適であり、そのため、噴流水柱(噴流液柱)Cを可能な限り凹凸の少ない層流としてレーザビームLを噴流水柱C内で全反射させるとより好適である。また、レーザビームLの波長は、例えば、200〜700nmとすることが好適である。
なお、水を供給せずにレーザビームを照射してもよいし、レーザビーム加工に代えて放電加工やその他周知の加工方法により内径加工してもよい。
品質検査が満足していたらブレード素材W303が完成する。
なお、S11〜S15の工程は、一例を示すものであり適宜変更又は省略することが可能である。
まず、アルミハブを準備する(S2)。
図7Aは、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程における前処理工程後のアルミハブの概略構成の一例を説明する概念図であり、ブレード取付面の凹凸を強調して示した図である。
アルミハブ10は、例えば、アルミニウム合金からなる丸棒を軸線回りに回転させながら切削加工するとともに、個々のアルミハブに切断することにより形成する。
アルミハブ10は、接着剤を安定して定着させるために、前処理工程においてブレード取付面11Aに凹凸を形成することが好適である。
次に、ブレード取付面に前処理をして、接着剤が定着するのに好適な表面粗さの凹凸を形成する(S3)。
ブレード取付面11Aに対する前処理は、例えば、♯120(約90〜108μm)のアルミナ(Al2O3)を用いたサンドブラストやショットブラストによって施すことが好適である。
その結果、図7Aに示すようなブレード取付面11Aに凹凸を有し、塗布された接着剤が安定して定着可能なアルミハブ10が形成される。
ブレード取付面11Aは、例えば、表面粗さRmax5〜50μmが好適である。ブレード取付面11Aの表面粗さRmax5〜50μmとすることにより、接着樹脂部20がブレード取付面11Aに安定して定着し、ブレード本体を装着するのに充分な保持力(接着力)が確保されるとともに、切断中に発生する微粒子等がアルミハブ10とブレード本体30の間に侵入するのを抑制することができる。
なお、前処理工程を設定するかどうか、前処理による表面粗さの範囲については任意に設定することができる。
次いで、アルミハブ10のブレード取付面に接着剤を塗布する(S4)。
図7Bは、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程においてアルミハブに接着剤が塗布された中間製品の概略構成を説明する概念図である。
アルミハブ10のブレード取付面11Aに接着樹脂部20をなす接着剤を塗布する際には、例えば、ドクターブレードやスピンコートにより均一な厚さに塗布することが好適である。
なお、接着剤の塗布については、ドクターブレードやスピンコートに限定されることなく、接着剤の物性(例えば、粘度等)に応じて周知の種々の塗布手段(例えば、スプレーノズル等)を適用することが可能である。
その結果、図7Bに示すような中間製品W101が形成される。
次に、アルミハブにブレード素材を接着する(S5)。
図7Cは、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程においてアルミハブにブレード素材が接着された状態の中間製品の概略構成を説明する概念図である。
アルミハブ10にブレード素材W30を装着(接着)する際には、例えば、平坦な定盤上にブレード素材W30を配置し、治具によりアルミハブ10の軸線O1とブレード素材30の円形穴30Hの中心軸O2を合わせながらアルミハブ10をブレード素材30に載置、押圧して接着する。その後、接着剤を硬化させて接着樹脂部20を形成する。
その結果、図7Cに示すようなアルミハブ10にブレード素材W30が接着された中間製品W102が形成される。
次いで、アルミハブに接着したブレード素材を外径加工する(S6)。
図7Dは、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程における外形加工の概略を説明する概念図であり、図8は、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程において外径加工工程後の中間製品の概略構成を説明する断面図である。また、図8は、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程において外径加工工程後の中間製品の概略構成を説明する断面図である。図7D、図8において、符号W102は外径加工する前の中間製品を、符号W103は外径加工した後の中間製品を示している。
外径加工は、例えば、中間製品W102を軸線O1周りに回転させて、例えば、ブレード素材W30の外径加工する部位に液体(例えば、水)を供給して冷却しながらレーザビームを照射してブレード素材W30の外径を加工する。
なお、加工部位に液体を供給する場合には、例えば、外径加工する部位に噴流液水柱(噴流液柱)Cを形成して、レーザビームLをこの噴流水柱C内で反射させながら加工部位に誘導して照射することが好適であり、そのため、噴流水柱(噴流液柱)Cを可能な限り凹凸の少ない層流としてレーザビームLを噴流水柱C内で全反射させるとより好適である。また、レーザビームLの波長は、例えば、200〜700nmとすることが好適である。中間製品W102を外径加工することによって、ブレード素材W30の外周が切断され、図8に示すような中間製品W103が形成される。
なお、水を供給せずにレーザビームを照射してもよいし、レーザビーム加工に代えて放電加工やその他周知の加工方法により外径加工してもよい。
次に、外径加工したブレード本体をダイサードレスして目立てする(S7)。
図9は、第1実施形態に係るハブ型ブレード製造工程において目立てした後のハブ型ブレードの概略構成を説明する断面図である。
ダイサードレス工程におけるブレード本体30の目立ては、例えば、中間製品W103をダイシングマシンにセットしてドレスボードを切断することにより行う。
中間製品W103をダイサードレスすることにより、中間製品W103のブレード本体30が目立てされて、図9に示すような目立部30Cが形成される。
その後、ハブ型ブレードの検査を実施する(S8)。
ハブ型ブレード1の検査は、例えば、シリコンウェーハをダイシングしてカーフ幅を測定する。そのほか、所定の品質質特性を満足しているかどうかを検査する。
なお、検査工程において、ブレード本体30のハブ10の外周からの突き出し長さについては省略してもよい。
検査において所定の品質特性を合格することによりハブ型ブレード1が完成する(S9)。
なお、S1〜S9の工程は、一例を示すものであり適宜変更又は省略することが可能である。
その結果、高精度なハブ型ブレード1を効率的かつ安定して製造することができる。
その結果、製造にともなうリードタイムが大幅に短縮されるとともに、高精度な試作品を低コストかつ短いリードタイムで製作することができる。
その結果、ブレード本体30をアルミハブ10に安定して装着することができる。
以下、図1、図10、図11を参照し、本発明の第2実施形態に係るハブ型ブレードについて説明する。図において、符号1Aは第2実施形態に係るハブ型ブレードを、符号20Aは接着樹脂部(シート状接着樹脂)を示している。
図10は、第2実施形態に係るハブ型ブレード製造工程の概略を説明するフローチャートである。図11は、第2実施形態に係るハブ型ブレード製造工程においてアルミハブにシート状樹脂を配置して形成する中間製品の概略構成を説明する概念図である。
ハブ型ブレード製造工程は、図10に示すように、例えば、ブレード素材製造工程(S1A)と、アルミハブを準備してアルミハブにブレード本体を装着してハブ型ブレードを製造する工程(S2A〜S9A)とを備えている。
ブレード素材準備工程(S1A)については、図5に示す第1実施形態(S11〜S15)と同様であるので説明を省略する。
まず、アルミハブ10を準備する(S2A)。
(2)ブレード取付面の前処理工程
次に、アルミハブのブレード取付面にシート状接着樹脂(接着樹脂部)を配置するための前処理をして所定の表面粗さにする(S3A)。
次いで、アルミハブ10Aのブレード取付面にシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aを配置する(S4A)。
図11は、第2実施形態に係るハブ型ブレード製造工程においてアルミハブにシート状樹脂を配置して形成する中間製品の概略構成を説明する概念図である。
アルミハブ10Aのブレード取付面11Bにシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aを配置する際には、予めアルミハブ10Aの外径及びブレード素材W30の円形穴30Hと対応してドーナツ形状に形成されたシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aを使用する。そして、例えば、治具によってシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aの中心をアルミハブ10の回転軸線O1と合わせて配置する。
その結果、図11に示すように、アルミハブ10の軸線O1とシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aが同軸な中間製品W101Aが形成される。
次に、アルミハブにブレード素材を配置する(S5A)。
アルミハブにブレード素材を装着(接着)する際には、例えば、第1実施形態と同様に、平坦な定盤上にブレード素材W30を配置し、治具によりアルミハブ10の軸線O1とブレード素材の円形穴30Hの中心軸O2を合わせながらアルミハブ10Aをブレード素材30に載置、押圧してシート状接着樹脂(接着樹脂部)20Aによって接着、固定する。
(5)外径加工工程
次いで、アルミハブに接着したブレード素材を外径加工する(S6A)。
(6)ダイサードレス工程
次に、外径加工したブレード本体をダイサードレスして目立てする(S7A)。
(7)検査工程
その後、ハブ型ブレードの検査を実施する(S8A)。
(8)ハブ型ブレード完成
検査において所定の品質特性を合格することによりハブ型ブレード1が完成する(S9A)。
なお、S1A〜S9Aの工程は、一例を示すものであり適宜変更又は省略することが可能である。
以下、図12を参照し、本発明の第3実施形態に係るハブ型ブレード1Bについて説明する。
図12は、第3実施形態に係るハブ型ブレード1の概略構成の一例を説明する断面図であり、符号1Bはハブ型ブレードを、符号20(20A)は接着樹脂部を、符号50は導電部材を示している。
また、導電部材50は、ろう付けやプリントにより形成することが可能であり、ハブ型ブレード1Bが安定して回転されるように、軸線O1に対称に形成されていることが好適である。なお、接着樹脂部20(20A)の面内に貫通孔(不図示)を形成して、貫通孔を介して導電部材を形成してもよい。その他は、第1実施形態、第2実施形態と同様であるので同じ符号を付して説明を省略する。
また、マグネシウム合金としては、例えば、MB3(Mg-8.4%Al-0.6%Zn-0.25%Mn)、MB5(Mg-3.3%Zn-0.6%Zr)、MB6(Mg-5.5%Zn-0.6%Zr)等が好適であり、ハブ10をマグネシウム又はマグネシウム合金により形成することで、ハブ10の減衰能が向上して、切断時に発生する振動を抑制して対象物を安定的に切断する硬化が期待できる。
また、その他の金属材料としては、比強度が純アルミニウム((JIS規格 A1060−O)比強度25.9)以上であることが好適である。
また、ポリカーボネードをはじめとするエンジニアリングプラスチック、繊維強化プラスチック、アクリル樹脂等の汎用プラスチックをはじめとする実用可能な種々の樹脂材料によって形成してもよく、適用可能な範囲で任意に設定することが可能である。また、その他のめっきを施すことが困難な材料によりハブを形成してもよい。
また、電解めっきに代えて、無電解めっき法を適用して分散めっき層を形成してもよい。
また、サンドブラストやショットブラストに代えて、ローレット加工等の機械加工や化学的処理によって前処理してもよい。
10 アルミハブ(ハブ)
11A ブレード取付面
20 接着樹脂部(接着剤)
20A 接着樹脂部(シート状接着樹脂)
30 ブレード本体
30B 接続面
31 金属母材(ニッケルめっき)
32 ダイヤモンド超砥粒(砥粒)
SUS SUS台金(ステンレス鋼台金)
S10 ニッケルめっき形成面
W101、W102、W103 中間製品
W30 ブレード素材
W301、W302 ブレード素材の原板
Claims (10)
- 軸線回りに回転可能に形成され前記軸線方向の一方側にブレード取付面が形成されたハブと、
前記ブレード取付面に配置されたブレード本体と、
前記ハブと前記ブレード本体の間に配置され前記ハブと前記ブレード本体とを接続する接着樹脂部と、
を備えていることを特徴とするハブ型ブレード。 - 請求項1に記載のハブ型ブレードであって、
前記ハブは、アルミニウム又はアルミニウム合金により形成され、
前記ブレード本体は、金属母材と、前記金属母材に分散された砥粒とを備えていることを特徴とするハブ型ブレード。 - 請求項1に記載のハブ型ブレードであって、
前記ハブは、マグネシウム又はマグネシウム合金により形成され、
前記ブレード本体は、金属母材と、前記金属母材に分散された砥粒とを備えていることを特徴とするハブ型ブレード。 - 請求項2又は3に記載のハブ型ブレードであって、
前記金属母材は、ニッケル又はニッケル合金からなり、
前記砥粒は、ダイヤモンド超砥粒とされていることを特徴とするハブ型ブレード。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハブ型ブレードであって、
前記ブレード本体の前記ブレード取付面側に位置される接続面は、
金属母材の表面から砥粒が突出していることを特徴とするハブ型ブレード。 - 請求項1〜5に記載のハブ型ブレードであって、
前記ブレード取付面は、
表面粗さRmax5〜50μmに形成されていることを特徴とするハブ型ブレード。 - ハブと前記ハブに接続されたブレード本体とを備え軸線回りに回転可能とされたハブ型ブレードを製造するハブ型ブレード製造方法であって、
ブレード素材を準備するブレード素材準備工程と、
ハブを準備するハブ準備工程と、
前記ハブのブレード取付面に接着剤によって前記ブレード素材を装着するブレード装着工程と、
前記ブレード取付面に装着されたブレード素材を前記ハブと同軸の円形に形成する外径加工工程と、
を備えていることを特徴とするハブ型ブレード製造方法。 - ハブと前記ハブに接続されたブレード本体とを備え軸線回りに回転可能とされたハブ型ブレードを製造するハブ型ブレード製造方法であって、
ブレード素材を準備するブレード素材準備工程と、
ハブを準備するハブ準備工程と、
前記ハブのブレード取付面にシート状接着樹脂によって前記ブレード素材を装着するブレード装着工程と、
前記ブレード取付面に装着されたブレード素材を前記ハブと同軸の円形に形成する外径加工工程と、
を備えていることを特徴とするハブ型ブレード製造方法。 - 請求項7又は8に記載のハブ型ブレード製造方法であって、
前記外径加工工程において、
前記ブレード取付面に装着されたブレード素材とレーザビームが照射された加工部位とを、前記ハブの軸線を中心とする円軌道で相対移動させながら前記加工部位に冷却液を供給するとともにレーザビームを照射して前記ブレード素材の外径を円形に加工することを特徴とするハブ型ブレード製造方法。 - 請求項9に記載のハブ型ブレード製造方法であって、
前記外径加工工程において、
外径加工する加工部位に噴流液柱を形成し、レーザビームを前記噴流液柱により誘導して前記加工部位に照射することを特徴とするハブ型ブレード製造方法。
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