JPH09267268A - 内周スリット付き極薄ブレード - Google Patents

内周スリット付き極薄ブレード

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JPH09267268A
JPH09267268A JP8177896A JP8177896A JPH09267268A JP H09267268 A JPH09267268 A JP H09267268A JP 8177896 A JP8177896 A JP 8177896A JP 8177896 A JP8177896 A JP 8177896A JP H09267268 A JPH09267268 A JP H09267268A
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JP
Japan
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blade
slits
inner peripheral
length
slit
Prior art date
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Pending
Application number
JP8177896A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Kumamoto
健一郎 熊本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Noritake Diamond Industries Co Ltd
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Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd, Noritake Diamond Industries Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP8177896A priority Critical patent/JPH09267268A/ja
Publication of JPH09267268A publication Critical patent/JPH09267268A/ja
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大径極薄切断ブレードの問題を解消すること
にあって、具体的には、その製造に際して、発生する内
部残留応力を解放して歪みやそりをなくし、かつ、穴公
差の厳しいブレードにおいても取り付けが容易で、かつ
取り付け時のひずみを生じなくし、高い取り付け精度を
確保することにある。 【解決手段】 全体がダイヤモンドもしくはCBNで、
その結合材としてメタル、レジン、メッキ金属などを使
用した砥粒層からなる円板状の切断ブレード(1)にお
いて、放射状にスリット(3)を複数本形成し、場合に
よっては、このスリット(3)にエポキシ系接着剤のよ
うな樹脂を含浸させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体部品、磁気
へッド、セラミック基板などの電子部品、光学部品等に
使用されている硬脆材料の精密切断、溝入れ加工に好適
に使用できる極薄切断ブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この硬脆材料の加工に使用さ
れているダイヤモンド工具は、被加工材が高価であるこ
とから、加工の際発生する削除量をできるだけ少なく
し、かつ高い加工精度を得るために、全体が砥粒層から
形成された極薄切断ブレードが多用されている。
【0003】そして、近年、被削材の複合化、深切り込
み等のためφ100mm前後の外径と、0.1mm〜
0.3mm厚みの大径の極薄ブレードが広く用いられる
ようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この大径の
極薄ブレードは、厚みに対し面積が広いために、ブレー
ドの成形に際して、内部に残留応力が発生しやすく、プ
ロペラ状のひずみやお椀状のそりが生じやすいという問
題がある。たとえば成形中に膨張、収縮があり、ブレー
ドの内周部と外周部で収縮差が生じた場合、内周部に比
して外周部の収縮が小さい場合は、プロペラ状の歪みと
なる。逆に内周部に比して外周部の収縮が大きい場合
は、お椀状のそりが発生する。この現象は大径になるほ
ど顕著に現れ、加工精度を低下させる重要な要因とな
る。
【0005】また、仕上げに当たって外周にV形状や総
型形状を施し、その形状を被削材に転写する作業に使用
される場合は、外周振れを抑えるため穴精度を、切断に
使用される一般的な平型ブレードと比較して厳密にする
必要がある。さもないと、フランジへの取り付け時に芯
ずれが生じ、ブレードの外周振れが発生する。その結
果、総型形状転写に寄与する外周部が局部的となり、ブ
レード寿命が極端に短くなる。しかしこの嵌め合いがき
つくなると、これをフランジに取り付けるときの嵌め込
みがきつくなって歪みが生じやすく、フランジセット後
側面振れが発生し、結果的に必要な溝形状が得られなく
なるという恐れもある。
【0006】この発明が解決しようとする課題は、この
従来の大径極薄ブレードの問題を解消することにあっ
て、具体的には、その製造に際して、発生する内部残留
応力を解放して歪みやそりをなくし、かつ、穴公差の厳
しいブレードにおいても取り付けが容易で、かつ取り付
け時の歪みを生じなくし、高い取り付け精度を確保する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、全体がダイ
ヤモンドもしくは立方晶窒化硼素(CBN)で、その結
合材としてメタル、レジン、メッキ金属などを使用した
砥粒層からなる円板状の切断ブレードにおいて、内周穴
より外径方向に放射状にスリットを複数本形成したこと
を特徴とする。
【0008】このスリットの形成によって、内周部付近
がフレキシブルとなり、前述した内周外周の収縮差等に
より発生した内部残留応力を解放し、歪みやそりを軽減
し、大径極薄ブレードのうねり精度が改善できる。ま
た、同様にフランジへの取り付けを容易にし、かつ高い
取り付け精度を確保できる。
【0009】
【発明の実施の形態】スリットの本数は、本数が多いほ
ど内部残留応力は均等に解放されるが、ブレード強度の
低下、加工コストの問題より、2本以上、特に4ないし
8本程度が望ましい。
【0010】それぞれのスリットの長さは、ブレードの
外周と内周穴との間の幅、すなわち、ブレード幅に対し
て30%未満では残留応力が解放されずにブレード歪み
が残り、また、75%以上の長いスリットではブレード
強度が不足してフランジ取り付け時に破損する可能性も
あるので30%〜75%の範囲がよい。ただしフランジ
の締め付け部分より内周側に隠れるスリット長さでなけ
ればならない。これにより、実際の切断、溝入り作業に
使用されるフランジから突き出した部分は、従来のスリ
ットのないブレードと同一形状となるため、加工時のブ
レード剛性にも何ら問題はなく、使用可能となる。
【0011】また、その幅は特に制限はないが、加工
性、ブレード強度を考慮すると、0.3〜1.0mmが
適当と言えるがその限りではない。
【0012】さらに、スリット溝底形状は、応力集中を
防止するため、半円形状とするのがよい。
【0013】そのスリット内には樹脂を含浸させること
も可能であり、これによってスリット加工によるブレー
ド強度の低下の防止、特にフランジ取り付け時のねじり
変形によるスリット溝底部への亀裂の発生や破損を防止
することに有効である。
【0014】また、この樹脂の含浸は、外周振れを抑え
るため、内周穴のフランジへの嵌合をきつくしたい場合
の緩衝材の効果を果たし、フランジ軸とのなじみがよく
なり外周振れ精度を向上させる機能も有する。
【0015】含浸用樹脂としては、作業性、接着強度等
よりエポキシ系接着剤が好ましい。また、スリット内に
樹脂を含浸する場合のスリット幅は、0.3mm未満で
は作業性が悪く、1.0mm以上では逆に樹脂の膨張、
収縮による剥離や、厚み仕上時の摩耗が著しくなり、ス
リットから欠落してしまいやすいので、0.3〜1.0
mmであることが望ましい。
【0016】
【実施例】
実施例1 図1に示すように、100mm外径、0.2mm厚み、
40mm内周穴径のSD400N100Mのメタル極薄
ブレード1のフランジ取付け用穴2から放射状にスリッ
ト3を形成した。図においては、スリット3を等間隔で
8本形成した例を示している。
【0017】a 0.5mm幅×15mm長さ×4本 b 0.5mm幅×15mm長さ×8本 のスリットをそれぞれ穴部より放射状に形成して、製造
時のうねり量とセラミック切断時の切断面真直度を調べ
た。上記ブレードにスリットを形成しないものを比較例
として同じ試験を行なった。
【0018】(1)ブレード側面うねり量 ロータリー回転テーブル上にブレードを置き、外周から
1mmの側面部のうねり量を非接触式レーザー変位計で
測定した結果を表1に示す。
【0019】
【表1】 この結果から、本発明のように、ブレードにスリットを
形成したものの製造時のうねり量は、スリットを形成し
ないものと比較して、5倍以上改善されており、そのス
リットの数が多いほど効果があった。
【0020】(2)切断面真直度 被削材として75mm径、2mm厚みのAl23−Ti
C系セラミックスを、ブレード周速が4700m/mi
n、切り込みが2.5mm、テーブル送り速度が1.5
mm/sec、カット数が10カット、切り出しワーク
厚みが0.6mmの切断条件で、それぞれのブレードを
用いて切断した。そして、切り出したワークチップの切
断面の真直度を面粗さで測定した。その測定結果を図2
に示す。同図に示すように、切断面の真直度は、本発明
の場合、ほぼ3倍改善されていることが判る。
【0021】実施例2 75mm径、0.12mm厚み、40mm穴径、外周部
90°VのSD3000P100Mメタルブレードに、
0.5mm×10mm長さのスリット4本を穴部より放
射状に形成して、スリットを形成しないものを比較例と
して、フランジセット時ブレード外周振れ量を比較し
た。また、被削材として、1mm厚み、5mm幅、25
mm長さの単結晶フェライトを用い、V形状溝入れ加工
を施して、溝加工カット数を比較した。
【0022】(1)フランジセット時のブレード外周振
れ量 表2にその測定結果を示す。同表から明らかなとおり、
この発明の場合のブレード外周振れ量は、比較例と対比
してほぼ半分に減少した。
【0023】
【表2】 (2)単結晶フェライト溝加工カット数 加工の条件は、ブレード周速が4700m/min、切
り込みが0.2mm、テーブル送り速度が4mm/se
c、カット長さが5mm、ピッチが0.14mmとし
た。
【0024】評価方法としては、ブレード外周振れ量と
被削材に転写されるV形状の先端Rが0.02mmに達
するまでのカット数によって寿命を調べた。その結果を
表3に示す。
【0025】
【表3】 この実施例の発明の場合、外周のほぼ全周が当たり、寿
命が長い。これに対して、比較例の場合、外周の1/3
しか当たらず寿命が短い。スリットを施すことでフラン
ジへの取り付け精度が向上し、外周振れが小さくなり、
V溝加工のような総型溝入れの寿命は向上した。
【0026】実施例3 80mm外径、0.12mm厚み、40mm穴径のSD
C500T100Bのレジン極薄ブレードに、0.5m
m幅×10mm長さ×8本のスリットを穴部より放射状
に形成し、スリット部にエポキシ系樹脂を含浸させ、硬
化後厚み仕上を施したもの(a)と、樹脂を含浸させな
いもの(b)と、スリットを施さないものの計3種類の
ブレードを準備した。嵌め合いのきついフランジ軸にこ
の3種のブレードをセットする時、樹脂を含浸したブレ
ードは強度が補強され、かつその弾性によりなじみよく
取り付け可能であった。
【0027】樹脂の含浸のないブレードも取り付け精度
そのものは差がないが、レジンボンドの場合基本的にボ
ンド強度が弱いため、取扱いがかなり慎重となった。ス
リットのないブレードは、嵌め合いのきついフランジ軸
に無理に取り付けるとねじれ変形を起こし、場合によっ
ては穴部より亀裂が発生し破損が生じる。
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】
(1)製造時に発生する内部残留応力を解放し、ブレー
ド歪みが解消されるとともに、切断、溝入れ加工時の加
工精度が向上する。
【0030】(2)フランジ軸ヘの取り付け時のなじみ
がよくなり、外周振れ、側面振れが抑えられ、外周に総
型形状を施したブレードでは溝形状が良好で、かつ外周
全体が研削に寄与するため寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるスリットの形成の態様を示
す。
【図2】 本発明と比較例とのセラミックス切り出しチ
ップの真直度を示す。
【符号の説明】
1 極薄ブレード 2 フランジ取付け用内周穴 3 スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体が砥粒層からなる円板状の切断ブレ
    ードにおいて、そのブレードの内周穴より放射状にスリ
    ットを複数本設けたことを特徴とする内周スリット付き
    極薄ブレード。
  2. 【請求項2】 スリットの長さがブレード幅の30%〜
    75%の長さであることを特徴とする請求項1に記載の
    内周スリット付き極薄ブレード。
  3. 【請求項3】 スリットに樹脂を充填したことを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の内周スリット付き
    極薄ブレード。
JP8177896A 1996-04-03 1996-04-03 内周スリット付き極薄ブレード Pending JPH09267268A (ja)

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JP8177896A JPH09267268A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 内周スリット付き極薄ブレード

Applications Claiming Priority (1)

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JP8177896A JPH09267268A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 内周スリット付き極薄ブレード

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JPH09267268A true JPH09267268A (ja) 1997-10-14

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JP8177896A Pending JPH09267268A (ja) 1996-04-03 1996-04-03 内周スリット付き極薄ブレード

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JP (1) JPH09267268A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6629484B2 (en) 2000-08-04 2003-10-07 Mitsuboshi Diamond Industrial Co., Ltd. Cutter wheel for brittle sheets
JP2008302435A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Torisutaa:Kk カッティングブレード及びブレード製造方法

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