JP2008294517A - 携帯端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】特にスライド式のものにおいて、静電気の進入を効果的に防止できる携帯端末を提供する。
【解決手段】上筐体20と、下筐体30と、上筐体20または下筐体30の内部に設けられ、上筐体20と下筐体30をスライドさせるための連結部40と、上筐体20または下筐体30の内部に設けられ電子回路を実装した上回路基板51及び下回路基板52とを備え、連結部40は金属からなり、連結部40の一部は上回路基板51上のグランド以外のテストポイント(パターン)51a又は下回路基板52上のグランド以外のテストポイント(パターン)52aを覆っている。
【選択図】図5

Description

本発明は、第1筐体および第2筐体が互いに重なる閉状態と、第1筐体および第2筐体を摺動して伸長する開状態とを選択可能なスライド式の携帯端末に関するものである。
従来、箱状の上筐体と下筐体とを、連結部によってスライド可能に連結している携帯端末が知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の携帯端末では、上筐体の上面に表示部および上操作部などを有し、下筐体の上面に下操作部などを有している。また、この上、下両筐体は、レールおよびガイドからなる連結部によってスライド可能に連結されており、閉状態では両筐体が重なるため、下操作部は上筐体の下に隠れて外部から見えないことになる。一方、両筐体を相対的に移動させて開状態とすると、下筐体の下操作部が現れて操作可能となる。
ところで、このような携帯端末には、各種の電子部品を実装させるためのプリント基板などを筐体内部に設置しており、製造の際にはこれらの電子部品の性能を所要の検査機器で確認するようになっている。このため、プリント基板上にはその検査機器のピン状の端子(プローブ)などを電気的に接触させる導体などが何箇所かに設けられている。
特開2005−244679号公報
通常、このような導体は製造後もそのまま残っているので、通話などの際に手などで把持して使用するような場合に外部から静電気が進入し易い。特に、この導体部分がグランドに接続されていない部位では、静電気がその導体部分から進入すると電子部品側などに流れ込み、故障の原因となることがある。また、その高電圧の静電気が流れ込むと、電子部品に静電破壊をもたらす虞もある。
本発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、特にスライド式のものにおいて、静電気の進入を効果的に防止できる携帯端末を提供することにある。
本発明の携帯端末は、第1筐体と、第2筐体と、第1筐体または第2筐体の内部に設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体をスライドさせるためのレール部と、前記第1筐体または前記第2筐体の内部に設けられ、電子回路を実装した基板と、を備え、前記レール部は、金属からなり、前記レール部の一部は、前記基板上のグランド以外のパターンを覆っている。
また、本発明の携帯端末は、前記グランド以外のパターンは、工程検査用のテストポイントであってもよい。
本発明は、第1筐体または第2筐体の内部に設けられ第1筐体と第2筐体をスライドさせるためのレール部と、第1筐体または第2筐体の内部に設けられ電子回路を実装した基板とを備え、レール部は金属からなり、レール部の一部は基板上のグランド以外のパターンを覆っていることにより、すなわちレール部を基板上のグランドと接続し、レールをグランド電位とすることにより、基板に対して金属性のレール部が静電シールド手段として機能するので、外部から進入する静電気から基板を保護し、電子回路が静電破壊されるといったトラブルを回避できる、といった効果を有する携帯端末を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態に係る携帯端末(携帯無線端末)10は、矩形箱状をした第1筐体である上筐体20と、同様に矩形箱状をした第2筐体である下筐体30と、静電シールド機能を備え、上筐体20および下筐体30をほぼ完全に重なり合う位置までスライド可能に連結する連結部(これがレール部を構成する)40(図3又は図4、詳細には図6参照)と、を有している。
上筐体20には、上面に、液晶表示部用の表示窓23、ナビ操作部24、レシーバ用切欠き25、および自分撮りカメラ用穴26等が設けられている。図3〜図5に示すように、ナビ操作部24の下側にはキーシート24aが設けられており、そのキーシート24aの下側にはキーシート24aを支持する支持板24bが設けられている。一方、下筐体30には、キー操作部である主操作部33等を上面に、電池カバー35等を下面(底面)に、それぞれ設けている。
上筐体20は、側端部(前端)20Fの厚さHU1(図4(B)参照)を反対側端部(後端)20Rの厚さHU2(図4(B)参照)より厚くした段差形状を有している。本実施形態の上筐体20には、図5に示すように、この上筐体20の全面を占める大きさの平面的な枠状に形成したアッパーカバー21と、上部が開口した箱状を呈しアッパーカバー21の一部に取り付けたアッパーケース22とを有している。
このうち、アッパーケース22は、アッパーカバー21よりも短尺に形成されており、携帯端末10の下筐体30と完全に重なり合った状態(以下、「閉状態」とよぶ)から解放されて一部開いた状態(以下、「開状態」とよぶ)のときに、下面が露出するような大きさを有している。そのため、このアッパーケース22は、開口部分をアッパーカバー21で覆うようにして、上端部どうしを一致させるような状態で取付けられている。
図5に示すように、下筐体30は、この下筐体30の全面を占める大きさの矩形箱状のロアケース32と、ロアケース32の一部である後端部付近のみを覆うロアカバー31とを有している。
このうち、ロアカバー31には、複数のキー33aを有する主操作部33(図1参照)が操作可能な操作部用窓34などを有している。図3〜図5に示すように、主操作部33には、複数のキー33aの下側にキーシート33bが設けられているとともに、キーシート33bの下側には支持板33cが設けられてキーシート33bを支持している。一方、ロアケース32は、側端部(後端)30Rの厚さHL1(図4(B)参照)を反対側端部(前端)30Fの厚さHL2より厚くした段差形状となっている。
また、図5において、ロアケース32の両内側面には、スライド方向に沿って係合部を構成する図示外のガイド溝が設けられている。このガイド溝には、上筐体20に設けられている図示外のガイド爪が常時係合しており、上下筐体20、30をスライド可能に支持している。
このように構成された本実施形態の携帯端末10では、図2(A)に示すように、上筐体20と下筐体30とが完全に重なった閉状態では、下筐体30に設けられている主操作部33は完全に隠れて外部から見えないようになっている。一方、図1(A)に示すように、上筐体20および下筐体30をスライドさせて伸張した開状態にすると、下筐体30に設けられている主操作部33が現れてきて操作可能となる。
図3(B)及び図4(B)に示すように、上筐体20のアッパーカバー21とアッパーケース22で形成される内部空間には、上筐体20および下筐体30をスライド可能に支持する連結部40及び後述する上回路基板51が取り付けられている。図6及び図7に示すように、連結部40は、レール部分を構成するスライドレール41と、この下にスライド可能に連結したスライドベース42とを備えているが、何れも後述する基板に対し静電シールド機能を付与するため、導電性の金属で形成されている。
このうち、スライドレール41は、図5に示すように、上筐体20側に一体に取り付けられるようになっているが、特にこのスライドレール41の上面には一定の空隙を保持して第1回路基板である上回路基板51も一体に取付けられている。即ち、本実施形態のスライドレール41は、ネジ41aによって上回路基板51を介してアッパーカバー21に締結されるのと同時に、ネジ41bによって上回路基板51に締結されている。
一方、スライドレール41をスライド可能に支持するスライドベース42は、下筐体30側に一体に取り付けられており、特にスライドベース42の下面には一定の空隙を保持して第2回路基板である下回路基板52が取り付けられている。本実施形態のスライドベース42は、ネジ42aによってロアカバー31とロアケース32との間に固定されると共に、ネジ42bによってロアケース32に下回路基板52と一体の状態で固定されている。
従って、連結部40を構成するスライドレール41およびスライドベース42は、上回路基板51および下回路基板52に対して一定の空隙を保持した状態で、挟まれる構造となる。
上回路基板51には、銅箔で形成したパターン配線が形成されているとともに各種の電子部品が実装されている他、検査工程でテスタなどに接続した探査針(プローブ)を接触・導通させて各種の工程検査などを行うための点状の電極(以下、「テストポイント」とよぶ)などが形成されている。
下回路基板52にも、銅箔で形成したパターン配線54(図8参照)に各種の電子部品が実装されている他、テストポイントなども形成されている。
図5に示すように、上回路基板51のスライドレール41と対向する方の面(レール対向面)51Aにおいて、少なくともスライドレール41でカバーされる領域(ハッチング領域)は、このスライドレール41で静電シールドされている。
即ち、図8に示すように、スライドレール41が、少なくとも、特にグランドに接続されていないテストポイントなどの導体(パターン配線)部分(以下、「非グランド接続導体部位」とよぶ)53aを覆うような状態で、かつ、一定空隙を介して上回路基板51の非グランド接続導体部位53aと近接した状態で対面配置している。
このため、レール対向面51Aに形成されたパターン配線53において、非グランド接続導体部位53aは、金属性のスライドレール41により静電気的に保護されている。これにより、外部から入り込む高電圧の静電気などによって上回路基板51側の電子回路などが静電破壊される、などのトラブルを防止できるわけである。
同様に、スライドベース42は、下回路基板52のスライドベース42と対向するレール対向面52Aにおいて、特にグランドに接続されていないテストポイントなどの導体(パターン配線)部分(非グランド接続導体部位)54aを覆うような状態で、かつ、一定空隙を介して下回路基板52のレール対向面52Aと対面配置している。
従って、この下回路基板52のスライドベース42と対向するレール対向面52Aに形成されたパターン配線54において、少なくとも、非グランド接続導体部位54aは、スライドベース42により静電シールドされている。これにより、外部から入り込む高電圧の静電気などによって下回路基板52側の電子回路なども静電破壊されるなどのトラブルを防止できる。
以上、説明したように、携帯端末10によれば、連結部40に備えた金属性のスライドレール41とスライドベース42が静電シールド機能を有している。つまり、図8に示すように、上回路基板51のスライドレール41との対向面51A及び下回路基板52のスライドベース42との対向面52Aにそれぞれ設置した非グランド接続導体部位53a,54aが、スライドレール41とスライドベース42とによってそれぞれ静電シールドされる。その結果、携帯端末10を静電気から安全に守ることができ、延いては電子機器としての信頼性を大幅に向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
以上のように、本発明によれば、基板に対して金属性のレール部が静電シールド手段として機能するので、筐体の外部から入り込もうとする静電気によって筐体内部の電子部品などが静電破壊されるのを防ぐことが可能であり、手などが触れることが多いために外部から静電気が入り込みやすい、携帯電話機、PDAなどのような小型電子機器であって、スライド可能なタイプのものに適用するのに好適である。
(A)は本発明の実施形態にかかる開状態の携帯端末を上方から見た斜視図、(B)は下方から見た斜視図である。 (A)は本発明の実施形態にかかる閉状態の携帯端末を上方から見た斜視図、(B)は下方から見た斜視図である。 (A)は開状態の携帯端末の平面図、(B)は図4(A)中B−B位置の断面図である。 (A)は閉状態の携帯端末の平面図、(B)は図3(A)中B−B位置の断面図である。 上筐体および下筐体を下筐体側から見た分解斜視図である。 (A)は閉状態の連結部及び上回路基板を上方から見た斜視図、(B)は開状態の連結部及び上回路基板を上方から見た斜視図である。 (A)は閉状態の連結部及び下回路基板を下方から見た斜視図、(B)は開状態の連結部及び下回路基板を下方から見た斜視図である。 本発明の実施形態にかかる携帯端末のスライドレール及びスライドベースの作用を示す説明図である。
符号の説明
10 携帯端末
20 上筐体(第1筐体)
23 液晶表示部用の表示窓
24 ナビ操作部
30 下筐体(第2筐体)
33 主操作部
40 連結部(レール部)
51 上回路基板(基板)
51A レール対向面
52 下回路基板(基板)
52A レール対向面
53 パターン配線
53a 非グランド接続導体部位(テストポイント)
54 パターン配線
54a 非グランド接続導体部位(テストポイント)

Claims (2)

  1. 第1筐体と、
    第2筐体と、
    第1筐体または第2筐体の内部に設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体をスライドさせるためのレール部と、
    前記第1筐体または前記第2筐体の内部に設けられ、電子回路を実装した基板と、
    を備え、
    前記レール部は、金属からなり、
    前記レール部の一部は、前記基板上のグランド以外のパターンを覆っており、
    レールとグランド以外のパターンとの間に空隙があることを特徴とする携帯端末。
  2. 前記グランド以外のパターンは、工程検査用のテストポイントである請求項1に記載の携帯端末。
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