JP2008286815A - 電子写真キャリア用コート剤、電子写真用キャリア粒子及びその製造方法、並びに電子写真用現像剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記に示す(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物を必須成分とする電子写真キャリア用コート剤。
(a)アリルアミンを必須の重合ユニットとした、単重合及び/又はその他重合性モノマーとの共重合により得られる炭素−炭素結合で形成された有機ポリマー骨格。
(b)第1級、第2級又は第3級アミノ基。
(c)ケイ素−炭素結合で結合された加水分解性基及び/又は水酸基を有するシリル基。
【選択図】なし
Description
〔1〕 下記に示す(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物を必須成分とする電子写真キャリア用コート剤。
(a)アリルアミンを必須の重合ユニットとした、単重合及び/又はその他重合性モノマーとの共重合により得られる炭素−炭素結合で形成された有機ポリマー骨格。
(b)第1級、第2級又は第3級アミノ基。
(c)ケイ素−炭素結合で結合された加水分解性基及び/又は水酸基を有するシリル基。
〔2〕 〔1〕記載の(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物に、該有機化合物中の(c)構造と反応しうる官能基を少なくとも一つ有する化合物を添加、反応させてなる化合物を必須成分とすることを特徴とする電子写真キャリア用コート剤。
〔3〕 有機化合物中の(c)構造と反応しうる官能基を少なくとも一つ有する化合物が、下記一般式(4)
SiZ4 (4)
(式中、Zはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基である。)
で示される加水分解性ケイ素化合物であることを特徴とする〔2〕記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔4〕 上記(a)構造が、炭素数20〜800のポリメチレンポリマー骨格であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔5〕 上記(c)構造が、下記式
−SiRxZ3-x
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Zはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基であり、xは0〜2の整数である。)
で示される加水分解性シリル基であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔6〕 上記(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物が、下記一般式(1)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基とを有する含ケイ素水溶性高分子化合物、下記一般式(2)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する含ケイ素水溶性高分子化合物、及び下記一般式(3)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する含ケイ素水溶性高分子化合物
からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔7〕 上記高分子化合物中のm,nが、0.003≦n/(m+n)≦0.9である〔6〕記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔8〕 上記(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物の重量平均分子量が、300〜3000である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の電子写真キャリア用コート剤。
〔9〕 少なくとも磁性体よりなるコア材表面を、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の電子写真キャリア用コート剤でコーティングすることを特徴とする電子写真用キャリア粒子の製造方法。
〔10〕 〔9〕記載の方法で得られる電子写真用キャリア粒子。
〔11〕 電子写真用キャリア粒子と、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子を混合してなる電子写真用現像剤において、該キャリア粒子が〔10〕に記載の電子写真用キャリア粒子であることを特徴とする電子写真用現像剤。
本発明の電子写真キャリア用コート剤は、必須成分として、以下に示す(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物〔I〕を有するものである。
(a)アリルアミンを必須の重合ユニットとした、単重合及び/又はその他重合性モノマーとの共重合により得られる炭素−炭素結合で形成された有機ポリマー骨格。
(b)第1級、第2級又は第3級アミノ基。
(c)ケイ素−炭素結合で結合された加水分解性基及び/又は水酸基を有するシリル基。
上記(a)構造としては、炭素数20〜800のポリメチレンポリマー骨格であることが好ましい。
−SiRxZ3-x
(式中、Rはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基であり、Zは塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基であり、xは0〜2の整数である。)
Xは、置換基を有してもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、へプチレン基、オクチレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基であり、置換基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、i−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基である。
Yは直接結合、酸素原子又はCHR5基を表し、R2,R3,R4及びR5は、水素原子又はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、i−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基を表すが、R3又はR4とR5が結合してこれらが結合する炭素原子及び(CH2)bと共に(R3とR5が結合する場合は更にCR4OHと共に)炭素数3〜7の飽和炭素環を形成してもよい。
a及びbは1〜3の整数である。
なお、上記式(1)〜(3)の高分子化合物において、その末端は水素原子である。
加水分解縮合条件は、有機溶媒中で、該有機化合物中のシリル基を加水分解させるのに十分な水を添加し、10〜80℃で撹拌することが好ましい。有機溶媒は、アルコール等の親水性の高い有機溶媒が好ましい。又は、該有機化合物を水に溶解させ、水溶液とし、10〜80℃で撹拌することが好ましい。
SiZ4 (4)
(式中、Zは塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基である。)
また、上記化合物〔I〕,〔II〕の反応方法は、アルコキシシラン同士のため、共加水分解縮合となる。
なお、本発明において、粒径とは、体積基準の平均粒径を指し、粒径の測定はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910(堀場製作所社製)等により測定することができる(以下、同様)。
但し、Bはケイ素原子に結合している加水分解性基でクロル原子、アルコキシ基、アセトキシ基、アルキルアミノ基、プロペノキシ基などがある。Aは有機マトリックスと反応する有機官能基でビニル基、メタクリル基、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基などがある。R6は炭素数1〜20のアルキル基又はアルキレン基である。
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン77.9質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのピークは検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整し、有機化合物を得た。この化合物は水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.7、粘度2.7mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は下記に示すものであった。
20質量%ポリアリルアミン水溶液〔平均分子量2500〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン101.5質量部(0.43モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのピークは検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整し、有機化合物を得た。この化合物は水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.6、粘度15.1mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約44であり、平均構造式は下記に示すものであった。
20質量%ポリアリルアミン水溶液〔平均分子量700〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン99.1質量部(0.42モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのピークは検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整し、有機化合物を得た。この化合物は水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.8、粘度1.9mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約12であり、平均構造式は下記に示すものであった。
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン81.2質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのピークは検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整し、有機化合物を得た。この化合物は水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.5、粘度3.5mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は下記に示すものであった。
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン77.2質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.7、粘度2.7mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は下記に示すものであった。
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン65.5質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は2.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート17.82質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH12.2、粘度8.6mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンを0.5質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は下記に示すものであった。
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン32.8質量部(0.17モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は1.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルはなく、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート8.9質量部(0.17モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH12.3、粘度2.1mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンを0.4質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は下記に示すものであった。
撹拌機を備えたフラスコに固形分量として合成例1の有機化合物を10.0g仕込み、フラスコ内を窒素置換して室温下で撹拌しつつ、この中に水0.1gを少しずつ滴下してその後1時間ほど撹拌を継続することによりポリシロキサン鎖を持つ複合成分(成分1)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例2の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分2)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例3の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分3)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例4の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分4)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例5の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分5)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例6の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分6)のメタノール溶液を得た。
仕込みの際の有機化合物を合成例7の化合物としたこと以外は複合成分製造例1と同様にして、複合成分(成分7)のメタノール溶液を得た。
撹拌機を備えたフラスコに固形分量として合成例1の有機化合物を10.0g仕込み、フラスコ内を窒素置換して室温下で撹拌しつつ、この中に水0.1gを少しずつ滴下してその後1時間ほど撹拌を継続した。更に、その反応液にテトラメトキシシラン79.6gとメタノール23.9gの混合溶液を加え、室温で3時間撹拌を続けることによりポリシロキサン鎖を持つ複合成分(成分8)のメタノール溶液を得た。
室温で加えるテトラメトキシシランの添加量を28.7g、メタノールの添加量を8.6gとした以外は複合成分製造例8と同様にして、複合成分(成分9)のメタノール溶液を得た。
撹拌機、温度計、及び冷却機を備えたフラスコにポリエチレンイミン6.97g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.66g、メタノール20.37gを仕込み、フラスコ内を窒素置換し、65℃±2℃で3時間撹拌した後、室温まで放冷した。引き続き室温下で撹拌しつつ、この中に水0.1gを少しずつ滴下してその後1時間ほど撹拌することによりポリシロキサン鎖を持つ複合成分(成分10)のメタノール溶液を得た。
撹拌機、温度計、及び冷却機を備えたフラスコにポリエチレンイミン6.97g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.66g、メタノール20.37gを仕込み、フラスコ内を窒素置換し、65℃±2℃で3時間撹拌した後、室温まで放冷した。引き続き室温下で撹拌しつつ、この中に水0.1gを少しずつ滴下してその後1時間ほど撹拌を継続した。更にその反応液にテトラメトキシシラン79.6gとメタノール23.9gの混合溶液を加え、室温で3時間撹拌を続けることによりポリシロキサン鎖を持つ複合成分(成分11)のメタノール溶液を得た。
複合成分製造例1〜9及び比較複合成分製造例1,2の複合成分メタノール溶液を用いて、表1の混合比のコート剤を調製し、乾燥後の層厚が約1μmとなるように流動層スプレーコートにより塗布、乾燥後、焼成して表面に複合材料コート層を持つキャリア粒子を得た。スプレーコート時の乾燥温度は65℃とし、また焼成は電気炉にて大気雰囲気中で行い、焼成温度は160±3℃、焼成時間は2時間とした。ここで、全ての実施例及び比較例において、コア材粒子としては重量平均粒径50μmの球形フェライト粒子を用いた。複合材料の不揮発分含有率は、各複合成分と各コート剤の溶剤を除去した固形分質量及びこれらを電気炉にて900℃、3時間強加熱酸化した後の残差質量から算出した。
ポリエステル樹脂 79質量部
(ビスフェノールAのエチレンオキシド付加アルコール、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加アルコールA、テレフタル酸、トリメリット酸の縮合重合物:Mw=約12000、ガラス転移点=約60℃)
カーボンブラック(三菱カーボン社製、♯44) 15質量部
電荷制御剤:クロム含合金染料 1質量部
(保土谷化学工業社製、AIZON SPILON BLACKTRH)
カルナウバワックス(野田ワックス社製) 5質量部
Claims (11)
- 下記に示す(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物を必須成分とする電子写真キャリア用コート剤。
(a)アリルアミンを必須の重合ユニットとした、単重合及び/又はその他重合性モノマーとの共重合により得られる炭素−炭素結合で形成された有機ポリマー骨格。
(b)第1級、第2級又は第3級アミノ基。
(c)ケイ素−炭素結合で結合された加水分解性基及び/又は水酸基を有するシリル基。 - 請求項1記載の(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物及び/又はその(部分)加水分解縮合物に、該有機化合物中の(c)構造と反応しうる官能基を少なくとも一つ有する化合物を添加、反応させてなる化合物を必須成分とすることを特徴とする電子写真キャリア用コート剤。
- 有機化合物中の(c)構造と反応しうる官能基を少なくとも一つ有する化合物が、下記一般式(4)
SiZ4 (4)
(式中、Zはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基である。)
で示される加水分解性ケイ素化合物であることを特徴とする請求項2記載の電子写真キャリア用コート剤。 - 上記(a)構造が、炭素数20〜800のポリメチレンポリマー骨格であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電子写真キャリア用コート剤。
- 上記(c)構造が、下記式
−SiRxZ3-x
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Zはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はアセトキシ基であり、xは0〜2の整数である。)
で示される加水分解性シリル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の電子写真キャリア用コート剤。 - 上記(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物が、下記一般式(1)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基とを有する含ケイ素水溶性高分子化合物、下記一般式(2)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する含ケイ素水溶性高分子化合物、及び下記一般式(3)
で表される繰り返し単位を有する、複数の1級アミノ基と加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有する含ケイ素水溶性高分子化合物
からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の電子写真キャリア用コート剤。 - 上記高分子化合物中のm,nが、0.003≦n/(m+n)≦0.9である請求項6記載の電子写真キャリア用コート剤。
- 上記(a)〜(c)構造を一分子中にすべて含有する有機化合物の重量平均分子量が、300〜3000である請求項1〜7のいずれか1項記載の電子写真キャリア用コート剤。
- 少なくとも磁性体よりなるコア材表面を、請求項1〜8のいずれか1項記載の電子写真キャリア用コート剤でコーティングすることを特徴とする電子写真用キャリア粒子の製造方法。
- 請求項9記載の方法で得られる電子写真用キャリア粒子。
- 電子写真用キャリア粒子と、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子を混合してなる電子写真用現像剤において、該キャリア粒子が請求項10に記載の電子写真用キャリア粒子であることを特徴とする電子写真用現像剤。
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JPH086310A (ja) * | 1994-06-16 | 1996-01-12 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用キャリア及び電子写真用帯電付与部材 |
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2007
- 2007-05-15 JP JP2007128734A patent/JP5007808B2/ja active Active
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