JP2008285817A - 螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管 - Google Patents

螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管 Download PDF

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Abstract

【課題】 マンホール内の縦管が老朽化したり改修が必要になったりした際に、改修の必要な螺旋案内路部だけを既設の縦管から取り替えることを可能にして、効率よく縦管を改修し、施工費の低減および施工期間の短縮化を図る。
【解決手段】 本発明の改修方法は、マンホール4の内側の中間スラブ44aに対して支持具47を介して縦管本体11を支持する準備工程と、中間スラブ44aに支持した縦管本体11の螺旋案内路部14を縦管本体11から切断除去する除去工程と、除去した螺旋案内路部に替えて、新規の螺旋案内路部14を縦管本体11の切断端部に接合する新管設置工程とを含む。新規の螺旋案内路部14は、直管状の短管21内に螺旋案内路22を設けた螺旋案内路付き短管21を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体20が、マンホール4内において同心状に接合されて螺旋案内路22を連続一体化させることにより構築される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管に関する。
一般に、下水道において、流域下水道の幹線は地中の比較的深い位置に計画されており、関連公共下水道との接続点では高落差接合となっていることが多い。また、下水道普及率の増加に伴い、下水道計画が平野部から山間部へと移行しつつある地域が多いことから、このような高落差接合の需要は増加している。
高落差接合となる下水道の接続点においては、多段的に接合するよりも、一つのマンホール内で高落差処理を行うことができれば、専有面積、施工費、および施工期間のいずれも低減できて好ましい。そこで、一つのマンホール内に直管状の縦管を設置し、マンホール内に突出させ下水流入管に縦管の上端を接続するとともに、マンホール内の底部に縦管の下端を設置して下水流出管に接続し、縦管を介して上位と下位の下水道を接続するようにした高落差処理が行われるようになっている。この場合、マンホール内に設ける縦管が長くなる場合が多く、縦管に導入されて自然流下する下水の落下衝撃が、縦管の底部においては非常に大きくなり、マンホールの底部を損傷するおそれがあった。
そこで、近年では、縦管内を流下する下水によって底部が損傷するのを防止するために、例えば特許文献1に記載されているように、縦管の内面に沿って螺旋状の案内板(螺旋案内路)を設け、縦管内を案内板に沿って螺旋状に下水を流下させるようにした縦管(ドロップシャフト)をマンホール内に設置する手法が実施されている。
通常は、このような縦管は、螺旋案内板と縦管本体とを別個に製造して、縦管本体内に螺旋案内板を挿入し、この螺旋案内板の外周縁部と縦管本体の内周面とを接合することによって製造されている。また、螺旋案内板の軸芯部には、螺旋案内板にて案内される下水中に含まれた空気を上方へ排除するための排気用の中心筒が設けられていることもある。
そして、このように螺旋案内板を有する縦管をマンホール内に設置することにより、マンホール内に流入した下水を旋回させて流況を安定させるとともに、その流下エネルギーを減衰させて、縦管底部が強い衝撃や荷重を受けるのを避けることが可能となる。さらに、かかる縦管は、縦管底部が損傷しないので、縦管底部の強度を維持することができ、底部の摩耗も抑制しうるものとなる。
特開平8−41915号公報
ところで、マンホール内の縦管が老朽化したり改修が必要になったりすると、従来構法では、縦管全体を新規の縦管に取り替える工事を行うことになり、既設の縦管を撤去して新規の縦管をマンホール内へ搬入する工程を経なければならない。通常、縦管がマンホール内へ搬入される際には、縦管の流入部、上部、中間部、下部および流出部、と縦管をいくつかに分割した状態で搬入される。
しかし、マンホール内には中間スラブが縦管を貫通させて設けられており、新規の縦管を搬入するには、この縦管が中間スラブに設けられた管理用開口部を通過できる大きさの管径でなければならない。すなわち、マンホール内を作業者が昇降するための管理用開口部が中間スラブに設けられているが、この開口部は、口径が600mmで形成されるのが一般的である。さらに、かかる開口部に隣接して昇降ステップがマンホール内に突設されており、搬入物を挿通させる際の開口部の実質的な口径は500mm程度の大きさとなる。したがって、既設の縦管に換えて、新たに設置される縦管が、かかる条件の開口部を挿通可能な大きさでなければ搬入できないという問題点があった。
そこで本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、マンホール内の縦管が老朽化したり改修が必要になったりした際に、改修の必要な螺旋案内路部だけを既設の縦管から取り替えることを可能にして、効率よく縦管を改修でき、施工費の低減および施工期間の短縮化を図ることのできる螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管を提供するものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、マンホール内に設けられた直管状の縦管本体に螺旋案内路部を備えて流体を螺旋状に流下させる螺旋案内路付き縦管の改修方法であって、少なくとも螺旋案内路部の上部に支持具を配設し、マンホールに設けられている中間スラブに対して前記支持具を介して縦管本体を支持する準備工程と、前記中間スラブに支持した縦管本体の螺旋案内路部を縦管本体から切断除去する除去工程と、除去した螺旋案内路部に替えて、新規の螺旋案内路部を前記縦管本体の切断端部に接合する新管設置工程とを含み、前記新規の螺旋案内路部は、直管状の短管内に螺旋案内路を設けた螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体が、マンホール内において同心状に接合されて前記螺旋案内路を連続一体化させることにより構築されることを特徴とする。
この構成によれば、マンホール内の縦管が老朽化したり改修が必要になったりした際に、改修の必要な螺旋案内路部分だけを既設の縦管本体から除去して新規の縦管に取り替えることが可能になる。したがって、縦管全体を新規のものに交換したり、マンホールを壊したりする必要がなく、また、新規の螺旋案内路部は上記のように複数の短管分割体から構成されるので、マンホール内への搬入およびマンホール内での構築が可能であり、効率よく改修することができる。
また、本発明は、前記新管設置工程において、新規の螺旋案内路部と縦管本体の切断端部との接合部は、繊維強化樹脂を積層して形成した繊維強化樹脂積層部により補強されることを特徴とする。
繊維強化樹脂には、ガラス繊維強化樹脂、カーボン繊維強化樹脂等を用いることができ、新規の螺旋案内路部と既設の縦管本体との間の接合部における強度を高めるとともに、止水性を確保することができる。
また、本発明は、前記新管設置工程において、新規の螺旋案内路部と縦管本体との接合部には、前記繊維強化樹脂積層部の外周面にさらに締め輪が装着されることを特徴とする。
これにより、新規の螺旋案内路部と既設の縦管本体との間の接合部は、より一層高い強度で接合一体化されて、信頼性を高めることができる。
また、上記した目的を達成するため、本発明は、直管状の縦管本体に螺旋案内路部を備えて流体を螺旋状に流下させる螺旋案内路付き縦管であって、前記縦管本体の螺旋案内路部は、直管状の短管内に螺旋案内路を設けた螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体が同心状に接合されて螺旋案内路を連続一体化させることによって構築されていることを特徴とする。
このような構成により、短管分割体を同心状に接合していくことで、大型の設備を要することなく、必要な長さの螺旋案内路付き縦管を容易に製造することができる。したがって、複数の短管分割体をマンホール内に搬入した上で、マンホール内において螺旋案内路付き縦管を構築することも可能となり、縦管の改修にも好適に用いることができる。
本発明において、前記螺旋案内路付き短管は、1ピッチ以下の螺旋ピッチの螺旋案内路を有し、その螺旋案内路に対応させた管長で形成されていることを特徴とする。
このように構成されることにより、短管分割体をマンホール内への搬入が可能な大きさとすることができ、所望の長さの螺旋案内路を備えた縦管を構築するのに必要となる短管分割体の個数を容易に把握することができ、作業工程も単純化できて好ましい。
また、本発明において、前記短管分割体は、螺旋案内路の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で二分割して、1/4ピッチの螺旋案内路を有するように分割形成されていてもよい。
或いは、前記短管分割体は、螺旋案内路の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で四分割して、1/8ピッチの螺旋案内路を有するように分割形成されていてもよい。
これにより、マンホールに設けられた管理用開口部の大きさに合わせて短管分割体の螺旋ピッチを選択することが可能であり、これにより、短管分割体を作業者が手で持ち運びすることが可能になるので、容易にマンホール内に搬入することができるようになる。
また、本発明において、前記螺旋案内路付き短管は、螺旋案内路の下端部が、隣接して接合される螺旋案内路付き短管の螺旋案内路の上端部に当接するように、短管の下端部から延出して形成されていることを特徴とする。これにより、短管の螺旋案内路同士を接合しやすくすることができ、縦管の構築作業をより効率よく行うことができる。
上述のように構成される本発明の螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管によれば、マンホール内の縦管が老朽化したり改修が必要になったりした際に、改修の必要な螺旋案内路部だけを既設の縦管から取り替えることを可能にして、効率よく縦管を改修でき、施工費の低減および施工期間の短縮化を図ることが可能である。
以下、本発明に係る螺旋案内路付き縦管の改修方法およびこの改修に用いる螺旋案内路付き縦管の実施のための最良の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の螺旋案内路付き縦管の一部を示す断面図であり、図2は螺旋案内路付き縦管が設置されるマンホールを示した説明図である。また、図3,4は本発明における短管分割体の一実施形態を示す(a)上面図並びに(b)側面図である。
この縦管1は、直管状の縦管本体11に下水を螺旋状に流下させるための螺旋案内路部12、14を備えている。通常、マンホール4に設置される縦管1の縦管本体11には、中心筒を有する上部螺旋案内路部12、螺旋案内路のない中間案内路部13、さらにその下部に設けられる中心筒のない下部螺旋案内路部14が形成される。図1に例示する形態では、縦管本体11の一部として下部螺旋案内路部14を示している。
例示の形態においては、下部螺旋案内路部14は、直管状の短管21と、この短管21の内周面に一体形成された螺旋案内路22から構成することができる。短管21は、複数個積み重ねたときに、短管21同士の間で螺旋案内路22が一つの連続する螺旋案内路22を形成するように、螺旋案内路22の螺旋ピッチに合わせた管長を有して形成されている。好ましくは、短管21内に設けられる螺旋案内路22の螺旋ピッチが1ピッチ以下となるように、そのピッチ相当の螺旋案内路22の管軸方向の長さに対応させて短管21の管長が決定されている。
また、短管21は、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂によって製造されている。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、メタクリル樹脂等があげられる。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。さらに、これらの樹脂を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の繊維によって強化したものも使用することができる。
螺旋案内路22は、螺旋状に旋回して帯板状に形成された案内板部22aと、この案内板部の外周縁に立設されて短管間の内周面に接合される曲面状の接合片22bとが断面略L字状に一体形成された部材により形成されている。
短管21と螺旋案内路22とは、それぞれ個別に製造して、短管21内に螺旋案内路22を挿入して、短管21の内周面と螺旋案内路22の接合片22bとが接着剤等によって一体的に接合されている。さらに、例示の形態においては、螺旋案内路22の接合片22bおよび案内板部22aと短管21の内周面とにわたって、繊維強化樹脂(FRP:Fiber Reinforced Plastics)23を積層することによって両者の接合部の固着強化が図られている。
本発明においては、このように所定の螺旋ピッチを有する螺旋案内路22を設けた螺旋案内路付き短管21が、さらに管軸を含む平面で分割されて、短管分割体20として形成されている。
例示の形態では、短管分割体20は、螺旋案内路22の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管21を、さらに管軸を含む平面で二分割して、1個の分割体で1/4ピッチの螺旋案内路22を有するように形成されている。
図3に例示する短管分割体20は、図1に示す縦管本体11の螺旋案内路部14の上部(開始端部)を構成するものである。また、図4に例示する短管分割体20は、螺旋案内路部14の上部と下部を除く、中間部分の螺旋案内路部14を構成するものである。
ここで、螺旋案内路付き短管21において、図3(b)、図4(b)にそれぞれ示すように、螺旋案内路22の下端部は、隣接して接合される螺旋案内路付き短管21の螺旋案内路22の上端部に当接するように、短管21の下端部から延出して形成されていることが好ましい。また、螺旋案内路22の接合片22bが短管21の上端部から延出して接合形成されていてもよい。
このように構成される短管分割体20は、2個の短管分割体20が同心状に互いに突き合わされて円筒状に配置されるとともに、管軸方向にも複数個の短管分割体20が同心状に突き合わせて配置され、突き合わせ面にエポキシ系樹脂接着剤等が塗布されて仮固定される。さらに、この仮固定によって突き合わされた状態の隣接する短管分割体20,20に対し、互いの接合部に繊維強化樹脂等を積層することにより一体化させる。これにより、螺旋案内路22が縦管本体11内で連続一体化され、縦管本体11の螺旋案内路部14が構築されることになる。
さらに、短管分割体20を組み上げて形成した螺旋案内路部14の外周面に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の繊維強化樹脂、あるいはエポキシ系樹脂等を積層することにより、短管分割体20同士の接合部における止水性および強度を高めるように後処理がなされる。
なお、本発明において短管分割体20は、螺旋案内路22の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管21を、さらに管軸を含む平面で四分割して形成されてもよい。すなわち、図3、4に例示する短管21を、さらに管軸を含む平面で二分割して、1/8ピッチの螺旋案内路22を有するように分割形成されたものであってもよい。かかる短管分割体20の大きさは、搬入されるマンホールの搬入口の大きさに応じて、適宜決定されるとよく、これらの螺旋ピッチに限定されるものではない。
次に、前記縦管1を用いて行う螺旋案内路付き縦管の改修方法について図面を参照しつつ説明する。
まず、マンホール4内の構造について説明する。図2に示したように、マンホール4の上部には下水をマンホール4内へ導く流入管31が接続されており、流入部41が形成されている。流入部41の上部スラブ42には縦管1が接続され、マンホール4に流入した下水が縦管1に導入されるように構成されている。また、マンホール4の下部には流出管32が接続されるとともに、この流出管32に下水を吐出する流出口43が縦管1の下部に設けられている。
さらに、マンホール4内には、縦管1をマンホール4の管壁寄りに寄せて貫通させた中間スラブ44が複数段にわたって配設されており、作業者がマンホール4内を昇降するための管理用開口部45が各中間スラブ44にそれぞれ形成されている。管理用開口部45の近傍には、マンホール4の内壁に沿って作業者の昇降ステップ46も設けられている。
開口部45は、口径が約600mmで形成されており、昇降ステップ46が開口部45の近傍に突設されているので、搬入物を挿通させる際の開口部45の実質的な口径は500mm程度の大きさとなっている。また、例示の形態では、縦管本体11の管径も600mmで形成されている。
マンホール4内の縦管1は、直管状であり、内部に螺旋案内路22が設けられるが、必ずしも縦管本体11の全長にわたって設けられる必要はなく、特に縦管本体11の中間部には設けられていなくてもよい。例示の形態の場合、縦管1は、中心筒121を有する螺旋案内路22を備えた縦管本体11(上部螺旋案内路部12)が上部に配設され、中心筒121のない螺旋案内路22を備えた縦管本体11(下部螺旋案内路部14)が下部に配設されて、これらの間に螺旋案内路22のない縦管本体11(中間案内路部13)が配設されて構成されている。これにより、縦管1は下水を螺旋状に流下させることができるようになっている。
このようなマンホール4内の縦管1において、例えば下部螺旋案内路部14aを改修する際に本発明の縦管の改修方法を適用した場合について説明する。図5〜図8は、本発明の縦管の改修方法における各工程を示す説明図である。
まず、準備工程として、下部螺旋案内路部14の直上部に配設されている中間スラブ44aに固定した支持具47により下部螺旋案内路部14の上部(縦管本体11)を中間スラブ44aに支持固定する。支持具47としてはどのようなものであってもよいが、例えば中間スラブ44aを貫通する縦管本体11の近傍に2本のH型鋼を配設し、H型鋼の直上部の縦管本体11に嵌着したステンレスバンド等の締め輪をH型鋼に係止させるようすることで、縦管本体11を支持することが可能である。
次に、図5に示すように、中間スラブ44aに支持した既設の縦管本体11の下部螺旋案内路部14aを、縦管本体11から切断除去する(除去工程)。切断する際には、縦管本体11の下部螺旋案内路部14aの上部位置に点検口11aを設けて、縦管本体11の内部状況を確認することが好ましい。切断位置は、下部螺旋案内路部14aの螺旋案内路22の開始端よりも上部と、この螺旋案内路22の終端よりも下部であることが好ましい。また、下部螺旋案内路部14aを複数段に分けて切断してもよい。下部螺旋案内路部14aを切断除去することによって、既設の縦管本体11の内部が現れるので、切断除去作業に併せて縦管本体11の内壁および底部の洗浄・点検作業を行う。
続いて、図6に示すように、除去した螺旋案内路部14aに替えて、新規の螺旋案内路部14を設置する(新管設置工程)。ここで、新規の螺旋案内路部14には、上記構成の縦管1を用いる。
マンホール4内には、中間スラブ44の管理用開口部45を通過できる大きさで、例えば1/4ピッチの螺旋案内路22を有する複数の短管分割体20が搬入されて、同心状に組み立てられて新規の螺旋案内路部14が構築される。すなわち、直管状の短管21内に螺旋案内路22を設けた螺旋案内路付き短管21を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体20が、マンホール4内において、順次、積み重ねて接着剤等により接合される。既設の縦管本体11の下部側切断面に対して、短管分割体20を1個ずつ同心状に積み上げて、縦管本体11の切断面に直接接合しながら螺旋案内路部14を組み上げてもよいし、また、マンホール4に搬入した複数個の短管分割体20をあらかじめ同心状に積み重ねて接合して螺旋案内路部14を構築してから切断面に接合してもよい。
短管分割体20…20同士を同心状に配置することにより突き合わせられる螺旋案内路22の端面も同様に接着剤で接合する。短管分割体20と、既設の縦管本体11および他の短管分割体20との接合には、エポキシ系樹脂接着剤、ポリエステル系樹脂接着剤等を好適に用いることができる。これにより、短管分割体20の内側にて分割されていた螺旋案内路22が連続一体化されて、螺旋案内路付き縦管1が縦管本体11の下部に構築される。
続いて、前記新管設置工程において、新規の螺旋案内路部14の外周面、および新規の螺旋案内路部14と縦管本体11の切断端部との接合部は、強度的に優れたガラス繊維強化樹脂等の繊維強化樹脂がハンドレイアップ法等により積層されて一体化が図られる。これにより、接合部における止水性および強度を高めることが可能となる。図6、7における符号24は、このようにして形成される繊維強化樹脂積層部を示している。
この場合、繊維強化樹脂積層部24は、ガラス繊維強化樹脂による積層部241と、さらにその外側のカーボン繊維強化樹脂による積層部242との2層で構成されることで、止水性を確保し、強度を高めることを可能にしている。かかる繊維強化樹脂積層部24に用いられる樹脂系材料は、マンホール4内における環境を考慮して適宜選択されることが好ましい。
さらに、図8に示すように、前記新管設置工程において、繊維強化樹脂積層部24の外周面には締め輪25が装着される。締め輪25には、縦管1の外周面に取り付けられて縦管1をマンホール4に固定するのに用いられるリング状のステンレスバンド等を利用することができる。例示の締め輪25は、半円筒形状のバンド部251と、バンド部の両端に突設された固定片252,252とを備えた一対の部材からなり、バンド部251により縦管本体11を内側に挟み込んで突き合わされた固定片252,252同士をボルト結合することによって縦管本体11に装着される。また、図示するように、新規の下部螺旋案内路部14に対して複数個の締め輪25が上下に隣接するように連続させて装着されることで、接合部における強度をより一層高めることができる。新管設置工程の後、縦管本体11に設けた点検口11aを閉塞して、縦管1の改修が完了する。
このような改修工程を経ることにより、老朽化等により改修の必要になった縦管1を縦管本体11の全体を取り替えなくとも、必要な部分だけを取り替える作業だけで対応することが可能になり、マンホール4を壊す必要もないので、効率よく改修作業を進めることができ、工期の短縮化を図るとともに、施工費の低減化を可能にする。
また、マンホール4内の縦管1において、本来は下水に含まれないはずの異物が大雨等によって下水に混入し、仮に、異物がそのまま縦管内に流れ込んでしまうようなことがあった場合に、螺旋案内路におけるトラブルを生じたとしても、かかる縦管を用いた改修方法により、縦管1をトラブルが発生した部分だけを取り替えることができて好ましい。
なお、上記説明においては縦管1の下部螺旋案内路部14を改修する場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限らず、上部螺旋案内路部12の改修にも適用することができる。その場合には、短管分割体20により構築される螺旋案内路部に中心筒121を設けることで対応することができる。
本発明は、自然流下式下水路を構成する螺旋案内路付き縦管の改修に好適に利用することができる。
本発明に係る螺旋案内路付き縦管の一部を示す断面図である。 本発明において縦管が設置されるマンホールを示した説明図である。 本発明における短管分割体の一実施形態を示す(a)上面図並びに(b)側面図である。 本発明における短管分割体の一実施形態を示す(a)上面図並びに(b)側面図である。 本発明に係る螺旋案内路付き縦管の改修方法の除去工程を示す説明図である。 本発明に係る螺旋案内路付き縦管の改修方法の新管設置工程を示す説明図である。 図6の新管設置工程の続きを示す説明図である。 図7の新管設置工程の続きを示す説明図である。
符号の説明
1 縦管
11 縦管本体
12 上部螺旋案内路部
121 中心筒
13 中間案内路部
14 下部螺旋案内路部
20 短管分割体
21 短管
22 螺旋案内路
22a 案内板部
22b 接合片
23 FRP
24 繊維強化樹脂積層部
25 締め輪
251 バンド部
252 固定片
31 流入管
32 流出管
4 マンホール
41 流入部
42 上部スラブ
43 流出口
44 中間スラブ
45 管理用開口部
46 昇降ステップ
47 支持具

Claims (8)

  1. マンホール内に設けられた直管状の縦管本体に螺旋案内路部を備えて流体を螺旋状に流下させる螺旋案内路付き縦管の改修方法であって、
    少なくとも螺旋案内路部の上部に支持具を配設し、マンホールに設けられている中間スラブに対して前記支持具を介して縦管本体を支持する準備工程と、
    前記中間スラブに支持した縦管本体の螺旋案内路部を縦管本体から切断除去する除去工程と、
    除去した螺旋案内路部に替えて、新規の螺旋案内路部を前記縦管本体の切断端部に接合する新管設置工程とを含み、
    前記新規の螺旋案内路部は、直管状の短管内に螺旋案内路を設けた螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体が、マンホール内において同心状に接合されて前記螺旋案内路を連続一体化させることにより構築されることを特徴とする螺旋案内路付き縦管の改修方法。
  2. 前記新管設置工程において、新規の螺旋案内路部と縦管本体の切断端部との接合部は、繊維強化樹脂を積層して形成した繊維強化樹脂積層部により補強されることを特徴とする請求項1に記載の螺旋案内路付き縦管の改修方法。
  3. 前記新管設置工程において、新規の螺旋案内路部と縦管本体との接合部には、前記繊維強化樹脂積層部の外周面にさらに締め輪が装着されることを特徴とする請求項2に記載の螺旋案内路付き縦管の改修方法。
  4. 直管状の縦管本体に螺旋案内路部を備えて流体を螺旋状に流下させる螺旋案内路付き縦管であって、
    前記縦管本体の螺旋案内路部は、直管状の短管内に螺旋案内路を設けた螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で分割して形成された複数の短管分割体が同心状に接合されて螺旋案内路を連続一体化させることによって構築されていることを特徴とする螺旋案内路付き縦管。
  5. 前記螺旋案内路付き短管は、1ピッチ以下の螺旋ピッチの螺旋案内路を有し、その螺旋案内路に対応させた管長で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の螺旋案内路付き縦管。
  6. 前記短管分割体は、螺旋案内路の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で二分割して、1/4ピッチの螺旋案内路を有するように分割形成されていることを特徴とする請求項4に記載の螺旋案内路付き縦管。
  7. 前記短管分割体は、螺旋案内路の螺旋ピッチが1/2ピッチとなる長さで形成された螺旋案内路付き短管を、さらに管軸を含む平面で四分割して、1/8ピッチの螺旋案内路を有するように分割形成されていることを特徴とする請求項4に記載の螺旋案内路付き縦管。
  8. 前記螺旋案内路付き短管は、螺旋案内路の下端部が、隣接して接合される螺旋案内路付き短管の螺旋案内路の上端部に当接するように、短管の下端部から延出して形成されていることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の螺旋案内路付き縦管。
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