JP3308804B2 - 螺旋案内路付き管の製造方法 - Google Patents

螺旋案内路付き管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然流下式の垂直
下水管路等に使用され、直管状の管本体部の内部に、軸
心部が空洞になった螺旋案内路が取り付けられた螺旋案
内路付き管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地表勾配が急な場所では、通常、適当な
間隔をあけてマンホールを設置して、各マンホール間の
管路に段差を設ける段差式の下水路が形成されている。
しかし、このような段差式の下水路は、施工が容易では
なく、工期も長期にわたるために工事費がかさむという
問題がある。
【0003】このために、このような段差式の下水路に
替わって、下水管路を垂直に配置した垂直下水管路(ド
ロップシャフト)を使用する方法が開発されている。さ
らに、最近では、このような垂直下水管路において、落
下エネルギーを減少させるとともに気体の混入を防止す
るために、上部の流入部に螺旋案内路付き管を使用する
とともに、下部の流出部にも螺旋案内路付き管を使用す
る垂直下水管路が提案されている。
【0004】このような垂直下水管路の一例を図4に示
す。この垂直下水管路では、上部に配置される螺旋案内
路付き管51が鉛直状態で配置されており、また、下部
に螺旋案内路付き管53が鉛直状態で配置されている。
そして、上部の螺旋案内路付き管51と下部の螺旋案内
路付き管53との間に、内周面が平滑になった複数の副
管52が垂直状態で配置されている。
【0005】上部の螺旋案内路付き管51は、管本体部
51aの軸心部に、中空の支持軸51bが挿通してお
り、その支持軸51bと管本体部51aの内周面との間
に、螺旋案内路51cが設けられている。管本体部51
aの上端部には、水平方向に沿って流れる下水が内部に
流入するようになっており、その下水が、螺旋案内路5
1cに案内されて螺旋状に流下するようになっている。
螺旋案内路51cに沿って流下する下水は、渦流となっ
て、余剰エネルギーが吸収されるとともに、気液分離が
行われる。そして、この螺旋案内路付き管51を流下し
た下水が、副管52内を通って下部の螺旋案内路付き管
53内に流入する。
【0006】下部に設けられた螺旋案内路付き管53
は、管本体部53aの内周面に、軸心部が空洞になった
螺旋案内路53bが設けられている。副管52を通って
下部の螺旋案内路付き管53内に流入した下水は、螺旋
案内路53bに沿って流下する間に渦流となり、余剰エ
ネルギーが吸収されるとともに、螺旋案内路53bの空
洞になった軸心部によって、気液分離されて、流下する
下水に気体が混入することが防止される。
【0007】軸心部が空洞になった螺旋案内路付き管5
3は、例えば、強度的に優れたガラス繊維強化樹脂等の
繊維強化樹脂あるいは熱可塑性のポリ塩化ビニル樹脂
(PVC)によって製造された螺旋案内路53bを、直
管状になったガラス繊維強化樹脂等の繊維強化樹脂ある
いはポリ塩化ビニル樹脂によって製造された管本体部5
3a内に挿入して、螺旋案内路53bの外周面と管本体
部53aの内周面とを接着することによって製造する方
法が開発されている。
【0008】繊維強化樹脂製の螺旋案内路53bおよび
管本体部53aを製造する場合は、通常、内型に対し
て、樹脂を含浸した繊維を順次積層するというハンドレ
イアップ法が採用されている。また、ポリ塩化ビニル樹
脂によって螺旋案内路53bを製造する場合には、通
常、ポリ塩化ビニル樹脂を板状に成形した後に、所定の
螺旋形状になるように賦形するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】管本体部53aおよび
螺旋案内路53bをそれぞれ繊維強化樹脂あるいはポリ
塩化ビニル樹脂によって製造する場合には、管本体部5
3aの口径が小さい場合には特に問題はないが、管本体
部53aの口径が2m以上になると、管本体部53a内
の流水量が多くなり、螺旋案内路53bが水圧によって
破損しないように、その肉厚を大きくする必要がある。
しかし、繊維強化樹脂製の螺旋案内路53bの肉厚を大
きくするためには、多数の樹脂含浸繊維を内型に積層し
なければならず、その作業に多大な時間を要する。しか
も、多量の繊維強化樹脂が必要になるために、製造され
る螺旋案内路53bは重くなり、また、経済性も損なわ
れるという問題がある。
【0010】同様に、ポリ塩化ビニル製の螺旋案内路5
3bの肉厚を大きくする場合には、板状に成形された塩
化ビニル樹脂を、所定の螺旋形状に賦形するために、大
きな力が必要になり、従って、所定の螺旋形状に成形す
るために長時間を要し、また、多量の材料を必要とする
ために、重量が増すとともに経済性も損なわれる。
【0011】さらに、螺旋案内路53bの厚さが5mm
以上になると、樹脂の内部にクラックが発生しやすくな
る。樹脂の内部に発生したクラックは、螺旋案内路53
bの経時変化によっても発生する。特に、ハンドレイア
ップ法によって繊維強化樹脂層を積層する場合には、層
間にクラックが生じやすい。樹脂の内部にクラックが発
生すると、螺旋案内路53bは所定の設計強度および剛
性を発現しなくなり、螺旋案内路付き管50は所定の耐
圧性、耐久性が発揮されない。しかも、螺旋案内路53
bには、流下する水の衝撃が繰り返し加わるために、そ
の衝撃による繰り返し疲労荷重が負荷され、螺旋案内路
53bに内在するボイド(空隙)からクラックが短時間
で伝播して広がる。その結果、螺旋案内路53bは早期
に破損するおそれがある。
【0012】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、製造が容易であり、しかも、強度
および剛性に優れているために流水の衝撃が繰り返し加
わっても早期に破損するおそれのない螺旋案内路を有す
る螺旋案内路付き管の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の螺旋案内路付き
の製造方法は、樹脂製の直管状の管本体部の内周面
に、軸心部が空洞になった樹脂製の螺旋案内路が取り付
けられた螺旋案内路付き管の製造方法であって、一対の
樹脂層の間に心材が挟まれて構成されている螺旋案内路
を製造した後、該螺旋案内路の外周縁に接着剤を塗布し
た状態で、前記管本体内に挿入することを特徴とする。
【0014】前記心材は、樹脂弾性体であることが好ま
しく、さらに、樹脂弾性体も、発泡体であることがさら
に好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明により製造される螺旋案内
路付き管の断面図である。この螺旋案内路付き管10
は、樹脂によって製造された直管状の管本体部11と、
この管本体部11の内周面に沿って螺旋状に設けられた
樹脂製の螺旋案内路12とを有している。
【0017】このような螺旋案内路付き管10は、前述
したように、例えば、垂直下水管路の下部に鉛直状態で
配管されるようになっており、この螺旋案内路付き管1
0が、内周面が平滑になった鉛直状態の複数の副管を介
して、上部に鉛直状態で設けられた螺旋案内路付き管に
接続される。
【0018】この螺旋案内路付き管10の螺旋案内路1
2は、一対の樹脂層12eの間に、心材12fが挟まれ
て構成されており、その厚さは、管本体部11の口径の
0.5〜15%程度にされている。
【0019】螺旋案内路付き管10の螺旋案内路12
は、管本体部11の内径の1/20〜5/12程度にわ
たって内側に突出した状態になっており、軸心部が全長
にわたって空洞になっている。従って、管本体部11の
軸心部も、全長にわたって空洞になっている。
【0020】螺旋案内路12の心材12fは、樹脂弾性
体、天然木材やその加工品等のように、伸びの大きな材
料が使用される。特に、加工性に優れており、しかも、
各樹脂層12eとの接着性に優れた樹脂弾性体が好適で
ある。
【0021】心材として使用される樹脂弾性体として
は、ウレタン樹脂、SBR、NBR、EPDM等のゴム
系樹脂およびそれらの発泡体、ポリ塩化ビニル樹脂(P
VC)、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(P
P)等のオレフィン系樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性
樹脂およびその発泡体が挙げられる。特に、発泡体は、
軽量であって経済的であるので、好適である。心材12
fとして使用される発泡体は、発泡倍率が 1.5〜25倍程
度になっていることが望ましい。
【0022】螺旋案内路12の樹脂層12eとしては、
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が使用される。熱可塑
性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンや
ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0023】樹脂層12eとしてポリ塩化ビニル樹脂を
使用する場合には、心材12fとしてポリ塩化ビニル発
泡体が好適に使用され、ポリ塩化ビニル発泡体製の心材
12fが、ポリ塩化ビニル樹脂製の各樹脂層12eに対
して、接着剤にて接着されるか、あるいは、セルカ構造
で一体化される。樹脂層12eとしてポリ塩化ビニル樹
脂を使用する場合には、押し出し成形により板状に成形
した後に螺旋状に賦形されるか、あるいは、押し出し成
形によって、直接、螺旋形状に成形される。
【0024】樹脂層12eとしてオレフィン系樹脂を用
いる場合には、オレフィン系樹脂の発泡体が心材12f
として好適に使用される。この場合、心材12fとして
予め用意されたポリエチレン、ポリプロピレン等のオレ
フィン系樹脂の発泡体の両面に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のオレフィン系樹脂製の樹脂層12eが融着
あるいは接着される。
【0025】樹脂層12eとして使用される熱硬化性樹
脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、これらの
樹脂を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維、
アラミド繊維、ビニロン繊維等の繊維によって強化した
ものも使用することができる。
【0026】樹脂層12eとして、熱硬化性樹脂を使用
する場合には、心材12fとして、発泡スチロール、ス
チレン−ポリエチレン共重合体、ウレタン発泡体、ポリ
エチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、アクリル発泡
体、ポリ塩化ビニル発泡体等が使用される。スチロール
発泡体を使用する場合には、スチロールが溶剤に溶ける
ために、樹脂層12eとの間に、ウレタン発泡層等の耐
溶剤層を介在させることが望ましい。また、心材12f
としてポリエチレン発泡体またはポリプロピレン発泡体
を使用する場合には、サーフェスマット等を熱硬化性樹
脂製の各樹脂層12eとの間に介在させることにより各
樹脂層12eとの接着性がよくなり、好ましい。さら
に、心材12fとして使用される発泡体は、ガラス繊維
等の繊維によって強化されていると、心材12fの強度
が向上し、好ましい。
【0027】管本体部11は、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂等によって製造される。熱可塑性樹脂としては、塩
化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリ
プロピレン等)、メタクリル樹脂等が用いられる。ま
た、熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等が用いられ、さら
に、これらの樹脂を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の繊維に
よって強化したものも使用することができる。
【0028】管本体部11を、繊維強化樹脂によって製
造する場合には、螺旋案内路12の樹脂層12eとし
て、繊維強化されたポリ塩化ビニル樹脂や不飽和ポリエ
ステル樹脂を使用し、心材12fとして、ウレタン発泡
体を使用することが、経済的であって特に好ましい。
【0029】このような構成の螺旋案内路付き管10
は、螺旋案内路12を製造した後に、螺旋案内路12の
外周縁に接着剤を塗布した状態で、管本体部11内に挿
入することにより製造される。
【0030】なお、本発明により製造される螺旋案内路
突き管10としては、管本体部11の軸心部が中空にな
っていればよく、従って、管本体部11の軸心部に中空
の支持軸が設けられて、その支持軸に螺旋案内路12が
設けられていてもよい。
【0031】
【実施例】<実施例1> 図1に示す螺旋案内路付き管10を次のようにして製造
した。まず、図2(a)に示すように、例えば、厚さ5
mmの一対のポリ塩化ビニル製の樹脂層12eの間に、
厚さ10mmの塩化ビニル発泡体(発泡倍率20倍)製
の心材12fが挟まれた矩形板12aを準備して、この
矩形板12aから円環状に円環状板12bを切り出し
た。図2(b)は、切り出された円環状板12bを示し
ており、厚さ20mm、外径1000mm、内径300
mmになっている。次いで、その円環状板12bに、半
径方向に沿った1本の切れ目12cによって切断した。
【0032】次に、円環状板12bは、ブロアーによっ
て、80〜100℃の温度の熱風を吹きつけて溶融状態
とし、図2(c)に示すように、切れ目12cに隣接す
る各端部を、相互に離れる方向に押圧して螺旋状に成形
して螺旋板12dを製造した。その後、図2(d)に示
すように、各螺旋板12d同士を同心状態で軸方向に沿
って配置して、相互に隣接する螺旋板12dの端部同士
を溶着した。これにより、軸心部が空洞であって、1.
5ピッチ当たりの軸方向長さが600mmの螺旋案内路
12が製造された。製造された螺旋案内路12は、全体
にわたって、一対のポリ塩化ビニル製の樹脂層12eの
間に、塩化ビニル樹脂発泡体製の心材12fが挟まれた
状態になっている。
【0033】このようにして製造された螺旋案内路12
は、その外周面に、塩化ビニル樹脂接着用のプライマー
(三井東圧化学社製、商品名「OP−2017」)と、
エポキシ樹脂接着剤とを、順番に塗布して、ガラス繊維
強化不飽和ポリエステル樹脂(ガラス繊維体積含有量が
55%)製の管本体部11内(厚さ6mm)に、螺旋案
内路12を挿入した。そして、管本体部11と螺旋案内
路12とを加熱して硬化させ、螺旋案内路付き管10を
製造した。
【0034】製造された螺旋案内路付き管10を垂直に
して、50L/secの流量で水を流したところ、螺旋
案内路12の内周側の側縁部での変位は、6mm以下で
あった。また、螺旋案内路12の外周面と、管本体部1
1の内周面との剥離は生じず、両者の接着部分の歪みも
0.5%以下であり、螺旋案内路12は十分な強度を有
していた。
【0035】<実施例2>本実施例では、図3(a)に
示すように、支持軸31に螺旋案内路成形部32が突出
した状態で設けられた案内路用内型30を準備した。こ
の案内路用内型30は、ハンドレイアップ成形法によっ
て螺旋案内路12を成形するために使用するものであ
り、成形される螺旋案内路12に対応した寸法および形
状になっている。
【0036】同時に、不飽和ポリエステル樹脂を準備す
るとともに、450g/m2 のガラスクロスと、330
g/m2 のチョップドストランドマットとを、それぞ
れ、準備した。そして、ロービングおよびガラスクロス
に、不飽和ポリエステル樹脂をそれぞれ含浸させて、案
内路用内型30の螺旋案内路成形部32に、厚さが5m
mとなるように、順次、手作業で、ロービングおよびガ
ラスクロスを積層し(ハンドレイアップ法)、一方の樹
脂層12eを形成した。次に、その樹脂層12eに、発
泡倍率が20倍、厚さが10mmのウレタン発泡体を積
層して心材12fを形成した後に、その心材12fに、
再度、ロービングおよびガラスクロスを、手作業にて積
層し、厚さが5mmの他方の樹脂層12eを形成した。
【0037】その後、案内路用内型30全体を、70℃
の温度で1時間にわたって加熱して、螺旋案内路成形部
32に積層されたガラス繊維強化樹脂製の各樹脂層12
eを硬化させた。ガラス繊維強化樹脂製の各樹脂層12
eが硬化すると、硬化された各樹脂層12eを心材12
fとともに、案内路用内型30に対して回転させて、積
層状態になった各樹脂層12eおよび心材層12fを案
内路用内型30から脱型した。これにより、図3(b)
に示すように、ガラス繊維強化樹脂製の一対の樹脂層1
2e間にウレタン発泡体製の心材12fが挟まれた螺旋
案内路12を得た。
【0038】得られた螺旋案内路12は、厚さが20m
mであって、前記実施例1と同様に、外径が1000m
m、内径が300mm、螺旋の形状は、1.5ピッチの
軸方向長さが600mmになっている。
【0039】このようにして螺旋案内路12を製造する
と、前記実施例1と同様の管本体部11を準備して、そ
の管本体部11内に、螺旋案内路12を挿入し、管本体
部11と螺旋案内路12とを接着させた状態で加熱して
硬化させて螺旋案内路付き管10を製造した。
【0040】製造された螺旋路付き管10内に、50L
/secの流量で水を流したところ、螺旋案内路12の
内周側の側縁部での変位は5mm以下であった。また、
螺旋案内路12の外周面と、管本体部11の内周面との
剥離は生じず、両者の接着部分の歪みも、0.5%以下
であり、十分な強度を有していた。
【0041】また、サンドスラリー(1号珪砂と水との
混合物)を2m/secの流速で、螺旋案内路付き管1
0内に流したところ、100時間経過後の螺旋案内路1
2における上面の樹脂層12eの摩耗量は、全体の1%
程度であった。
【0042】比較のために、ガラス繊維強化プラスチッ
クのみによって構成された螺旋案内路が、ガラス繊維強
化プラスチック製の管本体部の内部に設けられた螺旋案
内路付き管に、サンドスラリーを同様の条件で流したと
ころ、サンドスラリーの衝撃が、螺旋案内路にてほとん
ど吸収されず、100時間経過後の摩耗量は、全体の4
%程度になっていた。
【0043】
【発明の効果】本発明の螺旋案内路付き管の製造方法
は、このように、一対の樹脂層の間に心材が挟まれて構
成された螺旋案内路を有しているために、流量が多くな
っても、心材が衝撃を吸収することができ、クラックの
発生を抑制することができ、その結果、早期に破損する
おそれがなく、長期にわたって安定的に使用することが
き、また、心材を使用することによって、重量を軽く
することができる螺旋案内路付き管を容易に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造される螺旋案内路付き管の一
部破断正面図である。
【図2】(a)〜(d)は、螺旋案内路付き管の実施例
1における螺旋案内路の製造工程をそれぞれ示す概略図
である。
【図3】(a)および(b)は、螺旋案内路付き管の実
施例2における螺旋案内路の製造工程をそれぞれ示す概
略図である。
【図4】螺旋案内路付き管の使用状態を示す下水管路の
分解正面図である。
【符号の説明】
10 螺旋案内路付き管 11 管本体部 12 螺旋案内路 12a 矩形板 12b 円環状板 12c 切れ目 12d 螺旋板 12e 樹脂層 12f 心材 30 案内路用内型 31 支持軸 32 螺旋案内路形成部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の直管状の管本体部の内周面に、
    軸心部が空洞になった樹脂製の螺旋案内路が取り付けら
    れた螺旋案内路付き管の製造方法であって、一対の樹脂
    層の間に心材が挟まれて構成されている螺旋案内路を製
    造した後、該螺旋案内路の外周縁に接着剤を塗布した状
    態で、前記管本体内に挿入することを特徴とする螺旋案
    内路付き管の製造方法
  2. 【請求項2】 前記心材が樹脂弾性体である請求項1に
    記載の螺旋案内路付き管の製造方法
  3. 【請求項3】 前記樹脂弾性体が発泡体である請求項2
    に記載の螺旋案内路付き管の製造方法
  4. 【請求項4】 前記螺旋案内路の製造を、一対のポリ塩
    化ビニル製の樹脂層の間に、塩化ビニル発泡体製の心材
    が挟まれた矩形板を準備し、この矩形板から円環状板を
    切り出し、その円環状板に半径方向に沿った1本の切れ
    目によって切断し、切れ目に隣接する各端部を相互に離
    れる方向に押圧して螺旋状に成形して螺旋板を製造し、
    各螺旋板同士を同心状態で軸方向に沿って配置して相互
    に隣接する螺旋板の端部同士を融着することにより行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の螺旋案内路付き管の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記螺旋案内路の製造を、支持軸に螺旋
    案内路形成部が突出した状態で設けられた案内路用内型
    を準備し、該案内路用内型の螺旋案内路形成部に、不飽
    和ポリエステル樹脂を含浸させたロービングおよびガラ
    スクロスを積層して一方の樹脂層を形成し、その一方の
    樹脂層にウレタン発泡体を積層して心材を形成し、その
    心材に不飽和ポリエステル樹脂を含浸させたロービング
    およびガラスクロスを積層して他方の樹脂層を形成した
    後、加熱して各樹脂層を硬化させ、その後前記案内路用
    内型を脱型することにより行うことを特徴とする請求項
    1に記載の螺旋案内路付き管の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記接着剤として、エポキシ樹脂接着剤
    を用い、該エポキシ樹脂接着剤を、螺旋案内路の外周縁
    に塗布した状態で前記管本体内に挿入した後、管本体部
    と螺旋案内路とを加熱して硬化させることを特徴とする
    請求項4または請求項5に記載の螺旋案内路付き管の製
    造方法。
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