JPH09264462A - 螺旋案内路付き管 - Google Patents

螺旋案内路付き管

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Publication number
JPH09264462A
JPH09264462A JP8076498A JP7649896A JPH09264462A JP H09264462 A JPH09264462 A JP H09264462A JP 8076498 A JP8076498 A JP 8076498A JP 7649896 A JP7649896 A JP 7649896A JP H09264462 A JPH09264462 A JP H09264462A
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JP
Japan
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spiral guide
guide path
spiral
pipe
resin
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Pending
Application number
JP8076498A
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English (en)
Inventor
Hirohide Nakagawa
裕英 中川
Yoshikazu Marushita
芳和 丸下
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09264462A publication Critical patent/JPH09264462A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/02Energy absorbers; Noise absorbers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pipe Accessories (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】管本体部内に流入する流体の衝撃によって、螺
旋案内路が破損するおそれがなく、長期にわたって安定
的に使用することができる。 【解決手段】樹脂製の直管状の管本体部11の内周面
に、軸心部が空洞になった樹脂製の螺旋案内路12が取
り付けられている。螺旋案内路12は、流体流入側の端
部における1/2ピッチの螺旋部分のが、他の部分の厚
さよりも厚くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然流下式の垂直
下水管路等に使用され、直管状の管本体部の内部に、軸
心部が空洞になった螺旋案内路が取り付けられた螺旋案
内路付き管に関する。
【0002】
【従来の技術】地表勾配が急な場所では、通常、適当な
間隔をあけてマンホールを設置して、各マンホール間の
管路に段差が形成された段差式の下水路が形成されてい
る。しかし、このような段差式の下水路は、施工が容易
ではなく、工期も長期にわたるために工事費がかさむと
いう問題がある。
【0003】このために、このような段差式の下水路に
替わって、下水管路を垂直に配置した垂直下水管路(ド
ロップシャフト)を使用する方法が開発されている。さ
らに、最近では、このような垂直下水管路において、落
下エネルギーを減少させるとともに気体の混入を防止す
るために、上部の流入部に螺旋案内路付き管を配置する
とともに、下部の流出部にも螺旋案内路付き管を配置し
た垂直下水管路が提案されている。
【0004】このような垂直下水管路の一例を図5に示
す。この垂直下水管路では、上部に螺旋案内路付き管5
1が垂直状態で配置されており、また、下部にも螺旋案
内路付き管53が垂直状態で配置されている。そして、
上部の螺旋案内路付き管51と下部の螺旋案内路付き管
53との間に、内周面が平滑になった複数の副管52が
垂直状態で配置されている。
【0005】上部の螺旋案内路付き管51は、管本体部
51aの軸心部に中空になった支持軸51bが挿通して
おり、その支持軸51bと管本体部51aの内周面との
間に、螺旋案内路51cが設けられている。管本体部5
1aの上端部には、水平方向に沿って流れる下水が内部
に流入するようになっており、その下水が、螺旋案内路
51cに案内されて螺旋状に流下するようになってい
る。螺旋案内路51cに沿って流下する下水は、渦流と
なって、余剰エネルギーが吸収されるとともに、気液分
離が行われる。そして、この螺旋案内路付き管51を流
下した下水が、副管52内を通って下部の螺旋案内路付
き管53内に流入する。
【0006】下部に設けられた螺旋案内路付き管53
は、管本体部53aの内周面に、軸心部が空洞になった
螺旋案内路53bが取り付けられている。副管52を通
って下部の螺旋案内路付き管53内に流入した下水は、
螺旋案内路53bに沿って流下する間に渦流となり、余
剰エネルギーが吸収されるとともに、螺旋案内路53b
の空洞になった軸心部によって、気液分離されて、流下
する下水に気体が混入することが防止される。
【0007】軸心部が空洞になった螺旋案内路付き管5
3は、例えば、強度的に優れたガラス繊維強化樹脂等の
繊維強化樹脂によって製造された螺旋案内路53bを、
直管状になったガラス繊維強化樹脂等の繊維強化樹脂に
よって製造された管本体部53a内に挿入して、螺旋案
内路53bの外周面と管本体部53aの内周面とを接着
することによって製造される。
【0008】繊維強化樹脂製の螺旋案内路53bおよび
管本体部53aを製造する場合は、通常、内型に対し
て、樹脂を含浸した繊維を順次積層するというハンドレ
イアップ法が採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】軸心部が空洞になった
螺旋案内路53bは、上端部における1/2〜1ピッチ
の螺旋部分が、管本体部11内に流入した流体によっ
て、強い衝撃を受けることになる。このために、螺旋案
内路53bの上端部における1/2〜1ピッチの螺旋部
分には、強い衝撃によって疲労が蓄積するとともに、そ
の表面が摩耗する。特に、繊維強化樹脂製の螺旋案内路
53bは、通常、全体にわたって一定の厚さになってい
るために、上端部に強い衝撃が加わると、その上端部が
管本体部53aの内周面から剥離するおそれがある。螺
旋案内路53bの上端部が管本体部53aの内周面から
剥離した状態になると、螺旋案内路53bは、管本体部
53aの内周面から順次剥離し、最終的には、螺旋案内
路53bが管本体部53aから脱落するおそれがある。
【0010】螺旋案内路53bを構成する繊維強化樹脂
は、耐摩耗性に優れているものの、管本体部53a内に
流入する流体には、土砂等が含まれる場合もあり、しか
も、管本体部53a内にて流速が著しく増大するため
に、繊維強化樹脂製の螺旋案内路53bは、土砂等によ
って摩耗するという問題もある。また、螺旋案内路53
bにて案内される流体は、渦流となるために、その遠心
力によって、管本体部53aの内周面も摩耗するおそれ
がある。
【0011】螺旋案内路53bの上端部表面の摩耗およ
び管本体部53aの内周面の摩耗によって、螺旋案内路
53bは、破損しやすくなり、長期にわたって安定的に
使用することができないおそれがある。
【0012】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、管本体部内に流入する流体の衝撃
に対して、螺旋案内路が破損したり脱落するおそれのな
い螺旋案内路付き管を提供することにある。本発明の他
の目的は、管本体部内に流入する流体によって、螺旋案
内路の表面および管本体部の内周面の摩耗を抑制して、
長期にわたって安定的に使用することができる螺旋案内
路付き管を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の螺旋案内路付き
管は、樹脂製の直管状の管本体部の内周面に、軸心部が
空洞になった樹脂製の螺旋案内路が取り付けられた螺旋
案内路付き管であって、前記螺旋案内路は、流体の流入
側に位置する端部が、少なくとも1/2のピッチにわた
って、他の部分よりも厚くなっていることを特徴とす
る。
【0014】この場合、前記螺旋案内路の端部の厚さ
が、他の部分の厚さの1.05〜3倍になっていること
が好ましい。
【0015】請求項3に記載の螺旋案内路付き管は、樹
脂製の直管状の管本体部の内周面に、軸心部が空洞にな
った樹脂製の螺旋案内路が取り付けられた螺旋案内路付
き管であって、前記螺旋案内路の流体が流下する表面
が、少なくとも、流体の流入側に位置する端部におい
て、表面耐摩耗層によって被覆されていることを特徴と
する。
【0016】この場合、前記螺旋案内路に設けられた表
面耐摩耗層に連続する管本体部内周面に、その表面耐摩
耗層に沿って内周面耐摩耗層が設けられていることが好
ましい。
【0017】また、前記表面耐摩耗層および内周面耐摩
耗層は、それぞれ、樹脂弾性体によって構成されている
ことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の螺旋案内路付き管の実施
の形態の一例を示す一部破断正面図である。この螺旋案
内路付き管10は、樹脂によって製造された直管状の管
本体部11と、この管本体部11の内周面に沿って螺旋
状に設けられた樹脂製の螺旋案内路12とを有してい
る。
【0020】このような螺旋案内路付き管10は、前述
したように、例えば、垂直下水管路の下部に鉛直状態で
配管されるようになっており、螺旋案内路付き管10
が、内周面が平滑になった鉛直状態の複数の副管を介し
て、上部に鉛直状態で配置された螺旋案内路付き管に接
続される。
【0021】この螺旋案内路付き管10の螺旋案内路1
2は、管本体部11における流体の流入側端部内に位置
する端部の厚さT1が、1/2ピッチの螺旋部分ににわた
って、他の螺旋部分の厚さT2よりも厚くなっている。螺
旋案内路12の厚くなった端部以外の螺旋部分の厚さT2
は、管本体部11の口径の 0.5〜15%程度になってい
る。
【0022】螺旋案内路12の流入側端部における1/
2ピッチの螺旋部分の厚さT1は、他の螺旋部分の厚さT2
の1.05〜3倍程度とされる。
【0023】螺旋案内路付き管10の螺旋案内路12
は、管本体部11の内径の1/20〜5/12程度にわ
たって内側に突出した状態になっており、軸心部が全長
にわたって空洞になっている。従って、管本体部11の
軸心部も、全長にわたって空洞になっている。
【0024】管本体部11内に流入した流体は、螺旋案
内路12の流入側端部の螺旋部分に衝突した後に、螺旋
案内路12に沿って螺旋状に流下することによって渦流
となる。この場合、管本体部11内に流入する流体は、
螺旋案内路12の流入側端部における1/2のピッチ部
分に衝突するが、その衝突する部分の厚さT1は、螺旋案
内路12の流入側端部を除いた他の部分の厚さT2よりも
大きくなっているために、流体の衝撃によって、破断し
たり破損するおそれがなく、長期にわたって安定的に使
用することができる。
【0025】螺旋案内路12は、熱可塑性樹脂および熱
硬化性樹脂によって成形されている。螺旋案内路12に
使用される熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等
のオレフィン系樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。
【0026】螺旋案内路12として使用される熱硬化性
樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、これら
の樹脂を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊
維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の繊維によって強化
したものも使用することができる。また、SMC(シー
ト・モールディング・コンパウンド)、BMC(バルク
・モールディング・コンパウンド)のように、繊維、炭
酸カルシウムや炭酸マグネシウム等のフィラーを樹脂に
充填したものも使用することができる。
【0027】管本体部11は、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂等によって製造される。熱可塑性樹脂としては、塩
化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリ
プロピレン等)、メタクリル樹脂等が用いられる。ま
た、熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等が用いられ、さら
に、これらの樹脂を、無機繊維、ガラス繊維、有機繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の繊維に
よって強化したものも使用することができる。
【0028】管本体部11を、繊維強化樹脂によって製
造する場合には、螺旋案内路12としては、繊維強化さ
れたポリ塩化ビニル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂を使
用することが、経済的であって特に好ましい。
【0029】このような構成の螺旋案内路付き管10
は、例えば、螺旋案内路12を製造した後に、螺旋案内
路12の外周縁に接着剤を塗布した状態で、管本体部1
1内に挿入することにより製造される。
【0030】図2は、本発明の螺旋案内路付き管10の
実施の形態の他の例を示す一部破断正面図である。この
螺旋案内路付き管10は、螺旋案内路12の流体流入側
端部における1/2ピッチにわたる螺旋部分は、流体流
入側に向かった表面に、表面耐摩耗層13が設けられて
いる。この表面耐摩耗層13の厚さは、全体にわたって
1mm以上あればよく、3mm程度が望ましい。
【0031】また、管本体部11の内周面には、螺旋案
内路12の表面耐摩耗層13に連続して、内周面耐摩耗
層14が、一定の幅寸法で、表面耐摩耗層13に沿って
設けられている。この内周面耐摩耗層14の厚さも、全
体にわたって1mm以上あればよく、3mm程度が望ま
しい。
【0032】表面耐摩耗層13および内周面耐摩耗層1
4に使用される材料は、特に限定されるものではなく、
鉄、非鉄金属等の金属類、石類、コンクリート等の無機
材料、あるいは、木材、樹脂等の有機材料が挙げられ
る。これら金属類、無機材料、有機材料は、それぞれを
単独で用いてもよいが、それらの混合物を使用してもよ
い。例えば、無機材料中に有機材料や金属類を混入した
もの、反対に、有機材料中に無機材料や金属類を混入し
たもの等を使用することができる。特に、螺旋案内路1
2が樹脂によって構成されている場合には、その螺旋案
内路12との接着性を考慮すると、同種の樹脂が好まし
い。
【0033】さらに、表面耐摩耗層13および内周面耐
摩耗層14の材料としては、流体の衝撃を吸収し得るよ
うに、弾性を有していることが望ましく、特に、樹脂弾
性体が好ましい。
【0034】表面耐摩耗層13および内周面耐摩耗層1
4として使用される樹脂弾性体としては、ウレタン樹
脂、SBR、NBR、EPDM等のゴム系樹脂、それら
ゴム系樹脂の発泡体、あるいは、ポリ塩化ビニル樹脂
(PVC)、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン
(PP)等のオレフィン系樹脂、アクリル樹脂等の熱可
塑性樹脂、およびその熱可塑性樹脂の発泡体、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂等
の軟質系の熱硬化性樹脂(伸びが10%以上)が挙げら
れる。さらに、このような軟質系の熱硬化性樹脂にエラ
ストマー粉を混入したものも使用できる。
【0035】また、熱硬化性樹脂に硬質フィラーを混入
して繊維基材に含浸させたものや、フィラーと樹脂を積
層したもの等も使用することができる。この場合、フィ
ラーとして、硬質砂岩(石英)、酸化アルミニウム、ジ
ルコン等の無機フィラーが好適に使用される。フィラー
は、硬いものが望ましいが、経済性を考慮すると、酸化
アルミニウムが特に好適である。フィラーの粒径は、耐
摩耗性を考慮すると、大きい方が望ましく、1mm以上
が望ましい。フィラーを繊維基材に含浸させる場合に
は、樹脂が13重量%以上、樹脂とフィラーとを積層す
る場合には、樹脂が9重量%以上、配合されていればよ
い。
【0036】表面耐摩耗層13および内周面耐摩耗層1
4として使用される樹脂弾性体としては、ウレタン樹脂
(ゴム)、または、フィラー混入樹脂を繊維基材に含浸
させたものが、耐摩耗性に優れており、しかも、螺旋案
内路12の表面および管本体部11の内周面に、容易に
設けることができるために、特に好適である。ウレタン
樹脂(ゴム)は、螺旋案内路12表面および管本体部1
4内周面に対して、吹き付け塗布、刷毛塗布等によっ
て、容易に、しかも、凹凸が少なくきれいな状態に仕上
げることができる。その結果、螺旋案内路12および管
本体部14に沿って流れる流体に対する抵抗が少なく、
摩耗が抑制される。また、フィラー混入樹脂を繊維基材
に含浸させたものは、螺旋案内路12および管本体部1
1を繊維強化樹脂によってハンドレイアップ法によって
製造する際に、同時に積層することによって製造され
る。
【0037】このような構成の螺旋案内路付き管10
も、例えば、螺旋案内路12を製造した後に、螺旋案内
路12の外周縁に接着剤を塗布した状態で、管本体部1
1内に挿入することにより製造される。
【0038】なお、本発明の螺旋案内路突き管10とし
ては、管本体部11の軸心部が中空になっていればよ
く、従って、管本体部11の軸心部に中空の支持軸が設
けられて、その支持軸に螺旋案内路12が設けられてい
てもよい。
【0039】
【実施例】次に、図1に示す螺旋案内路付き管に関する
実施例1および2を示す。
【0040】<実施例1>図1に示す本発明の螺旋案内
路付き管10を次のようにして製造した。まず、図3
(a)に示すように、例えば、厚さ12mmのポリ塩化
ビニル製の矩形板12aを1枚準備して、この矩形板1
2aから円環状に円環状板12bを切り出した。また、
厚さ8mmのポリ塩化ビニル製の2枚の矩形板12aを
準備して、各矩形板12aから円環状に円環状板12b
を切り出した。図3(b)は、切り出された円環状板1
2bを示しており、それぞれが、外径350mm、内径
110mmになっている。次いで、各円環状板12b
に、半径方向に沿った1本の切れ目12cによって切断
した。
【0041】次に、各円環状板12bに、ブロアーによ
って、80〜100℃の温度の熱風を吹きつけて溶融状
態とし、図3(c)に示すように、切れ目12cに隣接
する各端部を、相互に離れる方向に押圧して螺旋状に成
形して螺旋板12dを製造した。その後、図3(d)に
示すように、各螺旋板12d同士を同心状態で軸方向に
沿って配置して、相互に隣接する螺旋板12dの端部同
士を溶着した。この場合、厚さ12mmの螺旋板12d
を、一方の端部に配置した。これにより、軸心部が空洞
であって、1.5ピッチの螺旋部分を有する軸方向長さ
が200mmの螺旋案内路12が製造された。
【0042】このようにして製造された螺旋案内路12
は、その外周面に、塩化ビニル樹脂接着用のプライマー
(三井東圧化学社製、商品名「OP−2017」)と、
エポキシ樹脂接着剤とを、順番に塗布して、ガラス繊維
強化不飽和ポリエステル樹脂(ガラス繊維体積含有量が
55%)製の管本体部11(厚さ6mm)内に挿入し
た。そして、管本体部11と螺旋案内路12とを加熱し
て硬化させ、螺旋案内路付き管10を製造した。
【0043】製造された螺旋案内路付き管10を、厚さ
12mmの螺旋板部分を上側にして垂直に配置し、サン
ドスラリー(3号珪砂と水との混合物)を2m/sec
の流速で、螺旋案内路付き管10内に流したところ、1
00時間経過後の螺旋案内路12の摩耗量は、厚さが1
2mmになった流入側端部においては1%程度であり、
また、厚さが8mmになった他の部分では平均で0.5
%程度であった。このように、螺旋案内路12は、全体
にわたって、ほとんど摩耗が認められない程度であり、
しかも、厚くなった流入側の端部の摩耗は、他の部分の
2倍程度に抑制されており、全体として摩耗のバランス
がとれていた。
【0044】<実施例2>本実施例では、図1に示す螺
旋案内路付き管10を製造するために、まず、図4
(a)に示すように、支持軸31に螺旋案内路成形部3
2が突出した状態で設けられた案内路用内型30を準備
した。この案内路用内型30は、ハンドレイアップ成形
法によって螺旋案内路12を成形するために使用される
ものであり、成形される螺旋案内路12に対応した寸法
および形状になっている。本実施例では、螺旋案内路成
形部32は、1.5ピッチの螺旋部分を有している。
【0045】同時に、不飽和ポリエステル樹脂を準備す
るとともに、450g/m2 のガラスクロスと、330
g/m2 のチョップドストランドマットとを、それぞ
れ、準備した。そして、ロービングおよびガラスクロス
に、不飽和ポリエステル樹脂をそれぞれ含浸させて、案
内路用内型30の螺旋案内路成形部32に、厚さが5m
mとなるように、順次、手作業で、ロービングおよびガ
ラスクロスを積層した(ハンドレイアップ法)。そし
て、一方の端部において、1ピッチの螺旋部分にのみ、
ロービングおよびガラスクロスを積層して、その端部の
螺旋部分の厚さを7mmとした。
【0046】その後、案内路用内型30全体を、70℃
の温度で1時間にわたって加熱して、螺旋案内路成形部
32に積層されたガラス繊維強化樹脂製の螺旋案内路1
2を硬化させた。ガラス繊維強化樹脂製の案内路12が
硬化すると、硬化された螺旋案内路12を、案内路用内
型30に対して回転させて、螺旋案内路12を案内路用
内型30から脱型した。これにより、図4(b)に示す
ように、一方の端部の1ピッチの螺旋部分の厚さが7m
m、他の1/2ピッチの螺旋部分の厚さが5mmのガラ
ス繊維強化樹脂製の螺旋案内路12を得た。
【0047】得られた螺旋案内路12は、前記実施例1
と同様に、外径が350mm、内径が110mm、軸方
向の長さが200mmになっており、1.5ピッチの螺
旋部分を有していた。
【0048】このようにして螺旋案内路12を製造する
と、前記実施例1と同様の管本体部11を準備して、そ
の管本体部11内に、螺旋案内路12を挿入し、管本体
部11と螺旋案内路12とを接着させた状態で加熱して
硬化させることにより、螺旋案内路付き管10を製造し
た。
【0049】製造された螺旋路付き管10を、厚さが7
mmになった螺旋部分を上側にして垂直に配置し、サン
ドスラリー(3号珪砂と水との混合物)を2m/sec
の流速で、螺旋案内路付き管10内に流したところ、1
00時間経過後の螺旋案内路12は、厚さが7mmの流
入側端部の螺旋部分での摩耗は5%程度であり、厚さ5
mmになった下側の螺旋部分での摩耗は4%程度であっ
た。このように、螺旋案内路12は、全体として摩耗の
バランスがとれていた。
【0050】次に、螺旋案内路の流体流入側端部に表面
耐摩耗層13が設けられた螺旋案内路付き管10の実施
例3および4を示す。
【0051】<実施例3>本実施例では、実施例2と同
様にして、螺旋案内路付き管10を製造する際に、螺旋
案内路12の一方の端部に、厚さ2mmのウレタンゴム
(ショア硬度80)を、1/2ピッチの螺旋部分に積層
して、表面耐摩耗層13を形成した。その他は、実施例
2と同様にして、螺旋案内路付き管10を製造した。
【0052】製造された螺旋路付き管10を、表面耐摩
耗層13が設けられた端部を上側にして垂直に配置し、
サンドスラリー(3号珪砂と水との混合物)を2m/s
ecの流速で、螺旋案内路付き管10内に流したとこ
ろ、100時間経過後の螺旋案内路12の表面耐摩耗層
13の摩耗量は、0.5%程度と、ほとんど摩耗してい
ない状態であった。なお、管本体部11における流体流
入側端部の表面耐摩耗層13に沿った内周面の摩耗量は
5%程度であった。
【0053】<実施例4>本実施例では、まず、図3
(a)に示すように、厚さ8mmのポリ塩化ビニル製の
矩形板12aを3枚準備して、各矩形板12aから円環
状に円環状板12bを切り出した。図3(b)は、切り
出された円環状板12bを示しており、それぞれが、外
径350mm、内径110mmになっている。次いで、
各円環状板12bに、半径方向に沿った1本の切れ目1
2cによって切断した。
【0054】次に、各円環状板12bを、ブロアーによ
って、80〜100℃の温度の熱風を吹きつけて溶融状
態とし、図3(c)に示すように、切れ目12cに隣接
する各端部を、相互に離れる方向に押圧して螺旋状に成
形して螺旋板12dを製造した。そして、1枚の円環状
板12bの表面に、厚さ1mmのポリエチレン層を設け
て表面耐摩耗層13を形成した。
【0055】その後、図3(d)に示すように、各螺旋
板12d同士を同心状態で軸方向に沿って配置して、相
互に隣接する螺旋板12dの端部同士を溶着した。この
場合、表面耐摩耗層13が設けられた螺旋板12dを一
方の端部に配置した。これにより、軸心部が空洞であっ
て、軸方向長さが200mmで1.5ピッチの螺旋案内
路12が製造された。
【0056】このようにして製造された螺旋案内路12
は、その外周面に、塩化ビニル樹脂接着用のプライマー
(三井東圧化学社製、商品名「OP−2017」)と、
エポキシ樹脂接着剤とを、順番に塗布して、ガラス繊維
強化不飽和ポリエステル樹脂(ガラス繊維体積含有量が
55%)製の管本体部11内(厚さ6mm)に、螺旋案
内路12を挿入した。そして、管本体部11と螺旋案内
路12とを加熱して硬化させ、螺旋案内路付き管10を
製造した。
【0057】製造された螺旋路付き管10を、表面耐摩
耗層13が設けられた端部を上側にして垂直に配置し、
サンドスラリー(3号珪砂と水との混合物)を2m/s
ecの流速で、螺旋案内路付き管10内に流したとこ
ろ、100時間経過後の螺旋案内路12の表面耐摩耗層
13の摩耗量は、0.2%程度とほとんど摩耗していな
い状態であった。
【0058】<比較例>比較のために、ウレタンゴム製
の表面耐摩耗層を設けなかったこと以外は、実施例3と
同様にして螺旋案内路付き管を製造して、その螺旋案内
路付き管に対して、実施例3と同様の試験を行った。こ
の場合、螺旋案内路12の表面の摩耗量は5%程度であ
った。
【0059】次に、図2に示すように、螺旋案内路12
の流入側端部に表面耐摩耗層13が設けられるととも
に、管本体部11の内周面に、その表面耐摩耗層13に
沿って、内周面耐摩耗層14が設けられた螺旋案内路付
き管10に関する実施例5を示す。
【0060】<実施例5>本実施例では、管本体部11
における流体流入側端部の内周面に、厚さ2mmのウレ
タンゴム(ショア硬度80)を、1/2ピッチの螺旋部
分にわたって設けられた表面耐摩耗層13に沿って、内
周面耐摩耗層13を設けたこと以外は、実施例3と同様
にして、螺旋案内路付き管10を製造した。
【0061】製造された螺旋路付き管10を、表面耐摩
耗層13が設けられた端部を上側にして垂直に配置し、
サンドスラリー(3号珪砂と水との混合物)を2m/s
ecの流速で、螺旋案内路付き管10内に流したとこ
ろ、100時間経過後の螺旋案内路12の表面耐摩耗層
13の摩耗量は、0.5%程度と、ほとんど摩耗してい
ない状態であった。管本体部11の内周面に設けられた
内周面耐摩耗層14の摩耗量も、0.5%程度とほとん
ど摩耗していない状態であった。
【0062】
【発明の効果】本発明の螺旋案内路付き管は、このよう
に、螺旋案内路の流体流入側端部が、他の部分よりも厚
くなっていることにより、全体としての摩耗のバランス
が取れた状態になり、長期にわたって安定的に使用する
ことができる。また、螺旋案内路の流体流入側の端部
に、表面耐摩耗層が設けられていることによって、流体
に土砂等が混入していても、その端部の摩耗が抑制され
る。さらに、管本体部の内周面に、その表面耐摩耗層に
沿って内周面耐摩耗層が設けられていることによって、
管本体部の内周面の摩耗も抑制され、螺旋案内路付き管
は、長期にわたって安定的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態の一例
を、一部破断して示す正面図である。
【図2】本発明の螺旋案内路付き管の実施の形態の他の
例を、一部を破断して示す正面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の螺旋案内路付き管
の実施例1および4における螺旋案内路の製造工程をそ
れぞれ示す概略図である。
【図4】(a)および(b)は、本発明の螺旋案内路付
き管の実施例2における螺旋案内路の製造工程をそれぞ
れ示す概略図である。
【図5】螺旋案内路付き管の使用状態を示す下水管路の
分解正面図である。
【符号の説明】
10 螺旋案内路付き管 11 管本体部 12 螺旋案内路 12a 矩形板 12b 円環状板 12c 切れ目 12d 螺旋板 13 表面耐摩耗層 14 内周面耐摩耗層 30 案内路用内型 31 支持軸 32 螺旋案内路形成部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の直管状の管本体部の内周面に、
    軸心部が空洞になった樹脂製の螺旋案内路が取り付けら
    れた螺旋案内路付き管であって、 前記螺旋案内路は、流体の流入側に位置する端部が、少
    なくとも1/2のピッチにわたって、他の部分よりも厚
    くなっていることを特徴とする螺旋案内路付き管。
  2. 【請求項2】 前記螺旋案内路の端部の厚さが、他の部
    分の厚さの1.05〜3倍になっている請求項1に記載
    の螺旋案内路付き管。
  3. 【請求項3】 樹脂製の直管状の管本体部の内周面に、
    軸心部が空洞になった樹脂製の螺旋案内路が取り付けら
    れた螺旋案内路付き管であって、 前記螺旋案内路の流体が流下する表面が、少なくとも、
    流体の流入側に位置する端部において、表面耐摩耗層に
    よって被覆されていることを特徴とする螺旋案内路付き
    管。
  4. 【請求項4】 前記螺旋案内路に設けられた表面耐摩耗
    層に連続する管本体部内周面に、その表面耐摩耗層に沿
    って内周面耐摩耗層が設けられている請求項3に記載の
    螺旋案内路付き管。
  5. 【請求項5】 前記表面耐摩耗層および内周面耐摩耗層
    は、それぞれ、樹脂弾性体によって構成されている請求
    項4に記載の螺旋案内路付き管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002130546A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Sekisui Chem Co Ltd 螺旋案内路付き管
WO2003056228A1 (en) * 2002-01-03 2003-07-10 Pax Scientific, Inc A fluid flow controller
JP2009091732A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Toda Constr Co Ltd シールド掘進機の固形回収システム

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